JP2613038B2 - ポリカーボネート共重合体 - Google Patents
ポリカーボネート共重合体Info
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- JP2613038B2 JP2613038B2 JP62007932A JP793287A JP2613038B2 JP 2613038 B2 JP2613038 B2 JP 2613038B2 JP 62007932 A JP62007932 A JP 62007932A JP 793287 A JP793287 A JP 793287A JP 2613038 B2 JP2613038 B2 JP 2613038B2
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- Japan
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- propane
- bis
- hydroxy
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はレーザー光線により信号を記録し、あるい
はレーザー光線の反射又は透過により記録された信号の
読み出しを行なう光学式情報記録用ディスクに用いられ
るポリカーボネート共重合体に関する。
はレーザー光線の反射又は透過により記録された信号の
読み出しを行なう光学式情報記録用ディスクに用いられ
るポリカーボネート共重合体に関する。
(従来の技術) レーザー光線のスポットビームをディスクにあて、デ
ィスクに微細なピットで信号を記録し、あるいはこのよ
うなピットによって記録された信号をレーザー光線の反
射又は透過光量を検出することによって読み出すDRAW
(ダイレクト・リード・アフター・ライト),Erasable
−DRAW(イレーザブル−ダイレクト・リード・アフター
・ライト)型光学式情報記録・再生方式は著しく記録密
度を上げることができ、特にErasable−DRAW型では記録
の消去・書き込みも可能であり、且つそれらから再生さ
れる画像や音質が優れた特性を有することから画像や音
質の記録又は記録再生、多量の情報記録再生等に広く実
用されることが期待されている。この記録再生方式に利
用されるディスクにはディスク本体をレーザー光線が透
過するために透明であることは勿論のこと、読み取り誤
差を少なくするために光学的均質性が強く求められる。
ディスク本体形成時の樹脂の冷却及び流動過程において
生じた熱応力,分子配向,ガラス転移点付近の容積変化
による残留応力が主な原因となり、レーザー光線がディ
スク本体を通過する際に複屈折が生ずる。この複屈折に
起因する光学的不均一性が大きいことは光学式ディスク
としては致命的欠陥である。
ィスクに微細なピットで信号を記録し、あるいはこのよ
うなピットによって記録された信号をレーザー光線の反
射又は透過光量を検出することによって読み出すDRAW
(ダイレクト・リード・アフター・ライト),Erasable
−DRAW(イレーザブル−ダイレクト・リード・アフター
・ライト)型光学式情報記録・再生方式は著しく記録密
度を上げることができ、特にErasable−DRAW型では記録
の消去・書き込みも可能であり、且つそれらから再生さ
れる画像や音質が優れた特性を有することから画像や音
質の記録又は記録再生、多量の情報記録再生等に広く実
用されることが期待されている。この記録再生方式に利
用されるディスクにはディスク本体をレーザー光線が透
過するために透明であることは勿論のこと、読み取り誤
差を少なくするために光学的均質性が強く求められる。
ディスク本体形成時の樹脂の冷却及び流動過程において
生じた熱応力,分子配向,ガラス転移点付近の容積変化
による残留応力が主な原因となり、レーザー光線がディ
スク本体を通過する際に複屈折が生ずる。この複屈折に
起因する光学的不均一性が大きいことは光学式ディスク
としては致命的欠陥である。
(発明が解決しようとする問題点) このようにディスク成形時の樹脂の冷却及び流動過程
において生じた熱応力,分子配向,残留応力が主原因で
生ずる複屈折は形成条件を選ぶことによって、得られる
ディスクの複屈折はかなり小さくすることができるが、
成形樹脂自身のもつ固有の複屈折、即ち光弾性定数に大
きく依存している。
において生じた熱応力,分子配向,残留応力が主原因で
生ずる複屈折は形成条件を選ぶことによって、得られる
ディスクの複屈折はかなり小さくすることができるが、
成形樹脂自身のもつ固有の複屈折、即ち光弾性定数に大
きく依存している。
(問題点を解決するための手段) 複屈折は光弾性定数と残留応力の積として下記(1)
式で表すことができる。
式で表すことができる。
n1−n2=C(σ1−σ2) (1) n1−n2:複屈折 σ1−σ2:残留応力 C:光弾性定数 式(1)の光弾性定数を小さくすれば成形条件が同じ
でも得られるディスクの複屈折が小さくなることは明ら
かである。そこで発明者らは2,2−ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパンと2,2−ビス−
(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)
プロパンをカーボネート結合によって共重合させること
によって、芳香族ポリカーボネートの機械的特性を損ね
ることなく光弾性定数の小さな樹脂が得られる事実を見
出し、本発明に至ったものである。即ち本発明は、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロ
パン99〜1モル%、好ましくは90〜10モル%と、2,2−
ビス−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェ
ニル)プロパン1〜99モル%、好ましくは10〜90モル%
とをカーボネート結合して得られ、2,2−ビス−(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンの構成単位
が99〜1モル%、好ましくは90〜10モル%、2,2−ビス
−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニ
ル)プロパンの構成単位が1〜99モル%、好ましくは10
〜90モル%であり、かつ粘度平均分子量1,000〜100,000
である芳香族ポリカーボネート共重合体に関する。かく
してこの発明によれば、下記の式(I)、(II)で示さ
れるビスフェノールがカーボネート結合により共重合し
てなるガラス転移点が119℃〜139℃の芳香族ポリカーボ
ネート重合体が得られる。
でも得られるディスクの複屈折が小さくなることは明ら
かである。そこで発明者らは2,2−ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパンと2,2−ビス−
(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)
プロパンをカーボネート結合によって共重合させること
によって、芳香族ポリカーボネートの機械的特性を損ね
ることなく光弾性定数の小さな樹脂が得られる事実を見
出し、本発明に至ったものである。即ち本発明は、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロ
パン99〜1モル%、好ましくは90〜10モル%と、2,2−
ビス−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェ
ニル)プロパン1〜99モル%、好ましくは10〜90モル%
とをカーボネート結合して得られ、2,2−ビス−(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンの構成単位
が99〜1モル%、好ましくは90〜10モル%、2,2−ビス
−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニ
ル)プロパンの構成単位が1〜99モル%、好ましくは10
〜90モル%であり、かつ粘度平均分子量1,000〜100,000
である芳香族ポリカーボネート共重合体に関する。かく
してこの発明によれば、下記の式(I)、(II)で示さ
れるビスフェノールがカーボネート結合により共重合し
てなるガラス転移点が119℃〜139℃の芳香族ポリカーボ
ネート重合体が得られる。
式(II)の構成単位は1〜99モル%である。式(II)
の構成単位が1モル%未満であると得られる芳香族ポリ
カーボネートの光弾性定数は式(I)よりなるホモポリ
カーボネートとあまり変わらない。また、式(II)の構
成単位が99モル%を超えると得られる芳香族ポリカーボ
ネートは式(I)よりなるホモポリカーボネートに較べ
て脆くなる。本発明の共重合体の粘度平均分子量は1,00
0〜100,000が好ましく、13,000〜50,000が更に好まし
い。1,000未満では成形品が脆くなり、また100,000を越
えると流動性が低下し成形性に劣り、何れでも光ディス
ク用樹脂として不向きである。また、本発明のポリカー
ボネート共重合体は2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)プロパン,2,2−ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパンの他
に第3成分を共重合したものでもよい。かかる第3成分
としては、カーボネート結合をするものであれば何れで
もよい。その重合割合は物性を損なわない範囲で配合す
ればよい。本発明のポリカーボネート共重合体の製造法
としては、次の二つの方法がある。
の構成単位が1モル%未満であると得られる芳香族ポリ
カーボネートの光弾性定数は式(I)よりなるホモポリ
カーボネートとあまり変わらない。また、式(II)の構
成単位が99モル%を超えると得られる芳香族ポリカーボ
ネートは式(I)よりなるホモポリカーボネートに較べ
て脆くなる。本発明の共重合体の粘度平均分子量は1,00
0〜100,000が好ましく、13,000〜50,000が更に好まし
い。1,000未満では成形品が脆くなり、また100,000を越
えると流動性が低下し成形性に劣り、何れでも光ディス
ク用樹脂として不向きである。また、本発明のポリカー
ボネート共重合体は2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)プロパン,2,2−ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパンの他
に第3成分を共重合したものでもよい。かかる第3成分
としては、カーボネート結合をするものであれば何れで
もよい。その重合割合は物性を損なわない範囲で配合す
ればよい。本発明のポリカーボネート共重合体の製造法
としては、次の二つの方法がある。
エステル交換法 2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン,2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−ター
シャリーフェニル)プロパンの混合物、これに対し化学
量論的に当量よりやや過剰のジフェニルカーボネート
に、通常のカーボネート化触媒の存在下、約160〜180℃
の温度下で常圧下、不活性ガスを導入した条件で約30分
反応させ、2時間かけて徐々に減圧しながら約180〜220
℃の温度下で最終的に10Torr,220℃で前縮合を終了す
る。その後、10Torr,270℃で30分、5Torr,270℃で20分
反応し、次いで0.5Torr以下、好ましくは0.3Torr〜0.1T
orrの減圧下で270℃で1.5時間〜2.0時間後縮合を進め
る。尚、カーボネート結合のためカーボネート化触媒と
しては、リチウム系触媒、カリウム系触媒、ナトリウム
系触媒、カルシウム系触媒、錫系触媒等のアルカリ金
属、アルカリ土類金属触媒が適しており、例えば、水酸
化リチウム、炭酸リチウム、水素化ホウ素カリウム、リ
ン酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化カルシウム、ジブチル錫オキシド、酸
化第1錫が挙げられる。これらのうち、カリウム系触媒
を用いることが好ましい。
ル)プロパン,2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−ター
シャリーフェニル)プロパンの混合物、これに対し化学
量論的に当量よりやや過剰のジフェニルカーボネート
に、通常のカーボネート化触媒の存在下、約160〜180℃
の温度下で常圧下、不活性ガスを導入した条件で約30分
反応させ、2時間かけて徐々に減圧しながら約180〜220
℃の温度下で最終的に10Torr,220℃で前縮合を終了す
る。その後、10Torr,270℃で30分、5Torr,270℃で20分
反応し、次いで0.5Torr以下、好ましくは0.3Torr〜0.1T
orrの減圧下で270℃で1.5時間〜2.0時間後縮合を進め
る。尚、カーボネート結合のためカーボネート化触媒と
しては、リチウム系触媒、カリウム系触媒、ナトリウム
系触媒、カルシウム系触媒、錫系触媒等のアルカリ金
属、アルカリ土類金属触媒が適しており、例えば、水酸
化リチウム、炭酸リチウム、水素化ホウ素カリウム、リ
ン酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化カルシウム、ジブチル錫オキシド、酸
化第1錫が挙げられる。これらのうち、カリウム系触媒
を用いることが好ましい。
ホスゲン法 三つ口フラスコに撹はん機,温度計,ガス導入管,排
気管を付ける。2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)プロパン,2,2−ビス−(4−ヒドロキシ
−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパンの混合物
をピリジン,ジクロルメタン等の溶媒に溶かし、これを
激しく撹はんしながらホスゲンガスを導入するのである
が、ホスゲンは猛毒であるから強力なドラフト中で操作
する。また排気末端には水酸化ナトリウム10%水溶液で
余剰ホスゲンを分解無毒化するユニットをつける。ホス
ゲンはボンベから空の洗気びん,パラフィンを入れた洗
気びん(泡数を数える)、空の洗気びんを通してフラス
コに導入する。ガラス導入管は撹はん機の上に差し込む
ようにし、析出するピリジン塩によって詰まらないよう
にするため先端を漏斗状に広げておく。ガス導入に伴い
ピリジンの塩酸塩が析出して内容は濁ってくる。反応温
度は30℃以下になるように水冷する。縮合の信号と共に
粘ちょうになってくる。ホスゲン−塩化水素錯体の黄色
が消えなくなるまでホスゲンを通じる。反応終了後、メ
タノールを加えて重合体を沈殿せしめ、ろ別乾燥する。
生成するポリカーボネートは塩化メチレン、ピリジン、
クロロホルム、テトラヒドロフランなどに溶けるから、
これらの溶液からメタノールで再沈殿して精製する。こ
のようにして得られるポリカーボネート共重合体は、レ
ーザー光線により信号を記録し、或いは、レーザー光線
の反射又は透過により記録された信号の読み出しをおこ
なうDRAW,E−DRAW型光学式情報記録用ディスクに有用で
ある。
気管を付ける。2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)プロパン,2,2−ビス−(4−ヒドロキシ
−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパンの混合物
をピリジン,ジクロルメタン等の溶媒に溶かし、これを
激しく撹はんしながらホスゲンガスを導入するのである
が、ホスゲンは猛毒であるから強力なドラフト中で操作
する。また排気末端には水酸化ナトリウム10%水溶液で
余剰ホスゲンを分解無毒化するユニットをつける。ホス
ゲンはボンベから空の洗気びん,パラフィンを入れた洗
気びん(泡数を数える)、空の洗気びんを通してフラス
コに導入する。ガラス導入管は撹はん機の上に差し込む
ようにし、析出するピリジン塩によって詰まらないよう
にするため先端を漏斗状に広げておく。ガス導入に伴い
ピリジンの塩酸塩が析出して内容は濁ってくる。反応温
度は30℃以下になるように水冷する。縮合の信号と共に
粘ちょうになってくる。ホスゲン−塩化水素錯体の黄色
が消えなくなるまでホスゲンを通じる。反応終了後、メ
タノールを加えて重合体を沈殿せしめ、ろ別乾燥する。
生成するポリカーボネートは塩化メチレン、ピリジン、
クロロホルム、テトラヒドロフランなどに溶けるから、
これらの溶液からメタノールで再沈殿して精製する。こ
のようにして得られるポリカーボネート共重合体は、レ
ーザー光線により信号を記録し、或いは、レーザー光線
の反射又は透過により記録された信号の読み出しをおこ
なうDRAW,E−DRAW型光学式情報記録用ディスクに有用で
ある。
(実施例) 以下に本発明を実施例について説明するが、本発明は
これらの実施例によって限定されるものではない。尚、
部,%は重量基準を示す。
これらの実施例によって限定されるものではない。尚、
部,%は重量基準を示す。
実施例1 2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン277部(90mol%)と2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン
41部(10mol%)とジフェニルカーボネート264部を3
三つ口フラスコに入れ、脱気、N2パージを5回繰り返し
た後、シリコンバス160℃で窒素を導入しながら溶融さ
せた。溶融したら、カーボネート化触媒である水素化ホ
ウ素カリウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込ん
だビスフェノール全量に対して10-3mol%量)を加え、1
60℃,N2下,30分撹はん醸成した。次に、同温度下100Tor
rに減圧にし、30分撹はんした後、同温度下でさらに50T
orrに減圧し、30分反応させた。次に徐々に温度を220℃
まで上げ60分反応させ、フェノール留出理論量の80%を
留出させた。しかる後、同温度下で10Torrに減圧し30分
反応させ温度を徐々に270℃に上げ30分反応させた。さ
らに同温度下で5Torrに減圧し30分反応させ、これまで
の反応でフェノール留出理論量のほぼ全量を留出させ前
縮合を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torrで2時間後
縮合させた。窒素下にて生成物のポリマーを取り出し冷
却した後、ジクロルメタンを溶媒に用いて20℃にて溶液
粘度を測定した。この値から算出した粘度平均分子量
v=27,000であった。IRスペクトルを測定すると1750〜
1800cm-1にカーボネート結合の特性吸収が見られた。
(図1)また、1H−NMRを測定すると1.36ppmにターシャ
リーブチル基のメチル基水素の吸収、1.68ppmにプロパ
ンのメチル基水素の吸収、7.20〜7.36ppmにフェニル基
に由来する吸収を観測した。(図2)。また、DSC(デ
ィファレンシャル・スキャニング・カロリメーター;Per
kin−Elmer2C型)からガラス転移点はTg=139℃である
ことがわかった。更に光弾性定数を測定するとC=60 B
rewsters(10-12m2/N)であることがわかった。また、N
MRの積分値からは生成したポリマーは2,2−ビス−(4
−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンと2,2−
ビス−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェ
ニル)プロパンが9:1のポリカーボネレト共重合体であ
ることが確認できる。測定に使用した機器はIRスペクト
ルメレター;日本分光製IR−810,1H−NMR;日本電子製JN
M−MH−100,DSC;ディファレンシャル・スキャンニング
・カロリメーターPerkin−Elmer2C型、光弾性定数は自
作のものを用いて測定したが、光弾性定数の算出方法は
試験片(50mm×10mm×1mm)に異なる大きさの引張応力
を長さ方向に追加し、前記式(1)に各々の値を代入し
てその傾きから光弾性定数を求めた。因に2,2−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリカーボネー
トの光弾性定数はC=82 Brewsters(10-12m2/N)であ
った。
ル)プロパン277部(90mol%)と2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン
41部(10mol%)とジフェニルカーボネート264部を3
三つ口フラスコに入れ、脱気、N2パージを5回繰り返し
た後、シリコンバス160℃で窒素を導入しながら溶融さ
せた。溶融したら、カーボネート化触媒である水素化ホ
ウ素カリウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込ん
だビスフェノール全量に対して10-3mol%量)を加え、1
60℃,N2下,30分撹はん醸成した。次に、同温度下100Tor
rに減圧にし、30分撹はんした後、同温度下でさらに50T
orrに減圧し、30分反応させた。次に徐々に温度を220℃
まで上げ60分反応させ、フェノール留出理論量の80%を
留出させた。しかる後、同温度下で10Torrに減圧し30分
反応させ温度を徐々に270℃に上げ30分反応させた。さ
らに同温度下で5Torrに減圧し30分反応させ、これまで
の反応でフェノール留出理論量のほぼ全量を留出させ前
縮合を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torrで2時間後
縮合させた。窒素下にて生成物のポリマーを取り出し冷
却した後、ジクロルメタンを溶媒に用いて20℃にて溶液
粘度を測定した。この値から算出した粘度平均分子量
v=27,000であった。IRスペクトルを測定すると1750〜
1800cm-1にカーボネート結合の特性吸収が見られた。
(図1)また、1H−NMRを測定すると1.36ppmにターシャ
リーブチル基のメチル基水素の吸収、1.68ppmにプロパ
ンのメチル基水素の吸収、7.20〜7.36ppmにフェニル基
に由来する吸収を観測した。(図2)。また、DSC(デ
ィファレンシャル・スキャニング・カロリメーター;Per
kin−Elmer2C型)からガラス転移点はTg=139℃である
ことがわかった。更に光弾性定数を測定するとC=60 B
rewsters(10-12m2/N)であることがわかった。また、N
MRの積分値からは生成したポリマーは2,2−ビス−(4
−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンと2,2−
ビス−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェ
ニル)プロパンが9:1のポリカーボネレト共重合体であ
ることが確認できる。測定に使用した機器はIRスペクト
ルメレター;日本分光製IR−810,1H−NMR;日本電子製JN
M−MH−100,DSC;ディファレンシャル・スキャンニング
・カロリメーターPerkin−Elmer2C型、光弾性定数は自
作のものを用いて測定したが、光弾性定数の算出方法は
試験片(50mm×10mm×1mm)に異なる大きさの引張応力
を長さ方向に追加し、前記式(1)に各々の値を代入し
てその傾きから光弾性定数を求めた。因に2,2−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリカーボネー
トの光弾性定数はC=82 Brewsters(10-12m2/N)であ
った。
実施例2 三つ口フラスコに撹はん機,温度計,ガラス導入管,
排気管をつける。水酸化ナトリウム10重量%水溶液に2,
2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プ
ロパン277部(90mol%)と2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン41部
(10mol%)を溶かし、ジクロルメタンを加え、これを
激しく撹はんしながらホスゲンガスを導入した。ホスゲ
ンはボンベから空の洗気びん,水を入れた洗気びん,空
の洗気びんを通してフラスコに導入した。ホスゲンガス
を導入中の反応温度は25℃以下になるように水冷した。
縮合の進行と共に溶液は粘ちょうになってくる。さらに
ホスゲン−塩化水素錯体の黄色が消えなくなる迄ホスゲ
ンを通じた。反応終了後、メタノールに反応溶液を注ぎ
込み、ろ別し、水洗を繰り返した。さらに生成したポリ
カーボネートはジクロルメタンの溶液からメタノールで
再沈して精製した。精製後よく乾燥したのち、ジクロル
メタンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度を測定した。こ
の値から算出した粘度平均分子量はv=31,000であっ
た。また、実施例1と同様に機器分析を行ったところ、
実施例1と同じ結果が得られたことから、生成したポリ
マーは2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
ターシャリーブチルフェニル)プロパンの9:1のポリカ
ーボネートの共重合体であると確認することができる。
排気管をつける。水酸化ナトリウム10重量%水溶液に2,
2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プ
ロパン277部(90mol%)と2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン41部
(10mol%)を溶かし、ジクロルメタンを加え、これを
激しく撹はんしながらホスゲンガスを導入した。ホスゲ
ンはボンベから空の洗気びん,水を入れた洗気びん,空
の洗気びんを通してフラスコに導入した。ホスゲンガス
を導入中の反応温度は25℃以下になるように水冷した。
縮合の進行と共に溶液は粘ちょうになってくる。さらに
ホスゲン−塩化水素錯体の黄色が消えなくなる迄ホスゲ
ンを通じた。反応終了後、メタノールに反応溶液を注ぎ
込み、ろ別し、水洗を繰り返した。さらに生成したポリ
カーボネートはジクロルメタンの溶液からメタノールで
再沈して精製した。精製後よく乾燥したのち、ジクロル
メタンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度を測定した。こ
の値から算出した粘度平均分子量はv=31,000であっ
た。また、実施例1と同様に機器分析を行ったところ、
実施例1と同じ結果が得られたことから、生成したポリ
マーは2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
ターシャリーブチルフェニル)プロパンの9:1のポリカ
ーボネートの共重合体であると確認することができる。
実施例3 2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン154部(50mol%)と2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン
204部(50mol%)とジフェニルカーボネート264部を3
三つ口フラスコに入れ、脱気、N2パージを5回繰り返
した後、シリコンバス160℃で窒素を導入しながら溶融
させた。溶融したら、カーボネート化触媒である水素化
ホウ素カリウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込
んだビスフェノール全量に対して10-3mol%量)を加
え、160℃,N2下,30分撹はん醸成した。次に、同温度
下、100Torrに減圧し30分撹はんした後、同温度下でさ
らに50Torrに減圧し60分反応させた。次に徐々に温度を
220℃まで上げ60分反応させここまでの反応でフェノー
ル留出理論量の80%を留出させた。しかる後、同温度下
で10Torrに減圧し30分反応させ、温度を徐々に270℃に
上げ30分反応させた。さらに同温度下で5Torrまで減圧
し30分反応させ、フェノール留出理論量のほぼ全量を留
出させて前縮合を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torr
で2時間縮合させた。窒素下にて生成物のポリマーを取
り出し冷却した後、ジクロルメタンを溶媒として用いて
20℃にて溶液粘度を測定した。この値から算出した粘度
平均分子量はv=27,000であった。IRスペクトルを測
定すると1740〜1810cm-1にカーボネート結合の特性吸収
が見られた(図3)。また、1H−NMRを測定すると1.36p
pmにターシャリーブチル基のメチル基水素の吸収、1.68
ppmにプロパンのメチル基水素の吸収、2.30ppmにメチル
基水素の吸収、7.20〜7.40ppmにフェニル基に由来する
吸収を観測した(図4)。また、DSCからガラス転移点
はTg=120℃であることがわかった。更に光弾性定数を
測定するとC=40 Brewsters(10-12m2/N)であること
がわかった。また、NMRの積分値から生成したポリマー
は2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−タ
ーシャリーブチルフェニル)プロパンの1:1のポリカー
ボネート共重合体であることが確認できる。
ル)プロパン154部(50mol%)と2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン
204部(50mol%)とジフェニルカーボネート264部を3
三つ口フラスコに入れ、脱気、N2パージを5回繰り返
した後、シリコンバス160℃で窒素を導入しながら溶融
させた。溶融したら、カーボネート化触媒である水素化
ホウ素カリウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込
んだビスフェノール全量に対して10-3mol%量)を加
え、160℃,N2下,30分撹はん醸成した。次に、同温度
下、100Torrに減圧し30分撹はんした後、同温度下でさ
らに50Torrに減圧し60分反応させた。次に徐々に温度を
220℃まで上げ60分反応させここまでの反応でフェノー
ル留出理論量の80%を留出させた。しかる後、同温度下
で10Torrに減圧し30分反応させ、温度を徐々に270℃に
上げ30分反応させた。さらに同温度下で5Torrまで減圧
し30分反応させ、フェノール留出理論量のほぼ全量を留
出させて前縮合を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torr
で2時間縮合させた。窒素下にて生成物のポリマーを取
り出し冷却した後、ジクロルメタンを溶媒として用いて
20℃にて溶液粘度を測定した。この値から算出した粘度
平均分子量はv=27,000であった。IRスペクトルを測
定すると1740〜1810cm-1にカーボネート結合の特性吸収
が見られた(図3)。また、1H−NMRを測定すると1.36p
pmにターシャリーブチル基のメチル基水素の吸収、1.68
ppmにプロパンのメチル基水素の吸収、2.30ppmにメチル
基水素の吸収、7.20〜7.40ppmにフェニル基に由来する
吸収を観測した(図4)。また、DSCからガラス転移点
はTg=120℃であることがわかった。更に光弾性定数を
測定するとC=40 Brewsters(10-12m2/N)であること
がわかった。また、NMRの積分値から生成したポリマー
は2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−タ
ーシャリーブチルフェニル)プロパンの1:1のポリカー
ボネート共重合体であることが確認できる。
実施例4 三つ口フラスコに撹はん機,温度計,ガラス導入管,
排気管を付ける。水酸化ナトリウム10重量%水溶液に2,
2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プ
ロパン154部(50mol%)と2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シ−3−ターシャリレブチルフェニル)プロパン204部
(50mol%)を溶かし、ジクロルメタンを加え、これを
激しく撹はんしながらホスゲンガスを導入した。ホスゲ
ンはボンベから空の洗気びん,水を入れた洗気びん,空
の洗気びんを通してフラスコに導入した。ホスゲンガス
を導入中の反応温度は25℃以下になるように水冷した。
縮合の進行と共に溶液は粘ちょうになってくる。さらに
ホスゲン−塩化水素錯体の黄色が消えなくなるまでホス
ゲンを通じた。反応終了後、メタノールに反応溶液を注
ぎ込み、ろ別し、水洗を繰り返した。さらに生成したポ
リカーボネートはジクロルメタンの溶液からメタノール
で再沈精製した。精製後よく乾燥したのち、ジクロルメ
タンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度を測定した。この
値から算出した粘度平均分子量はv=29,000であっ
た。また、実施例3と同様に機器分析を行ったところ、
実施例3と同じ結果が得られたことから、生成したポリ
マーは2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
ターシャリーブチルフェニル)プロパンの1:1のポリカ
ーボネートの共重合体であると確認することができる。
排気管を付ける。水酸化ナトリウム10重量%水溶液に2,
2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プ
ロパン154部(50mol%)と2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シ−3−ターシャリレブチルフェニル)プロパン204部
(50mol%)を溶かし、ジクロルメタンを加え、これを
激しく撹はんしながらホスゲンガスを導入した。ホスゲ
ンはボンベから空の洗気びん,水を入れた洗気びん,空
の洗気びんを通してフラスコに導入した。ホスゲンガス
を導入中の反応温度は25℃以下になるように水冷した。
縮合の進行と共に溶液は粘ちょうになってくる。さらに
ホスゲン−塩化水素錯体の黄色が消えなくなるまでホス
ゲンを通じた。反応終了後、メタノールに反応溶液を注
ぎ込み、ろ別し、水洗を繰り返した。さらに生成したポ
リカーボネートはジクロルメタンの溶液からメタノール
で再沈精製した。精製後よく乾燥したのち、ジクロルメ
タンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度を測定した。この
値から算出した粘度平均分子量はv=29,000であっ
た。また、実施例3と同様に機器分析を行ったところ、
実施例3と同じ結果が得られたことから、生成したポリ
マーは2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
ターシャリーブチルフェニル)プロパンの1:1のポリカ
ーボネートの共重合体であると確認することができる。
実施例5 2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン46部(15mol%)と2,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン34
7部(80mol%)とジフェニルカーボネート264部を3
三つ口フラスコに入れ、脱気、N2パージを5回繰り返し
た後、シリコンバス160℃で窒素を導入しながら溶融さ
せた。溶融したら、カーボネート化触媒である水素化ホ
ウ素カリウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込ん
だビスフェノール全量に対して10-3mol%量)を加え、1
60℃,N2下,30分撹はん醸成した。次に、同温度下、100T
orrに減圧し、30分撹はんした後、同温度下でさらに50T
orrに減圧し、60分反応させた。次に徐々に温度を220℃
まで上げ60分反応させ、ここまでの反応でフェノール留
出理論量の80%を留出させた。しかる後、同温度下で10
Torrに減圧し30分反応させ、温度を徐々に270℃に上げ3
0分反応させた。さらに同温度下で5Torrまで減圧し30分
反応させ、フェノール留出理論量のほぼ全量を留出させ
前縮合を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torrで2時間
縮合させた。窒素下にて生成物のポリマーを取り出し冷
却した後、ジクロルメタンを溶媒として用いて20℃にて
溶液粘度を測定した。この値から算出した粘度平均分子
量はMv=18,000であった。IRスペクトルを測定すると17
40〜1805cm-1にカーボネート結合の特性吸収が見られた
(図5)。また、1H−NMRを測定すると1.36ppmにターシ
ャリーブチル基のメチル基水素の吸収、1.68ppmにプロ
パンのメチル基水素の吸収、2.30ppmにメチル基水素の
吸収、7.20〜7.30ppmにフェニル基に由来する吸収を観
測した(図6)。また、DSCからガラス転移点はTg=119
℃であることがわかった。更に光弾性定数を測定すると
C=28 Brewsters(10-12m2/N)であることがわかっ
た。また、NMRの積分値から生成したポリマーは2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン
と2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブ
チルフェニル)プロパンの3:17のポリカーボネート共重
合体であることが確認できる。
ル)プロパン46部(15mol%)と2,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン34
7部(80mol%)とジフェニルカーボネート264部を3
三つ口フラスコに入れ、脱気、N2パージを5回繰り返し
た後、シリコンバス160℃で窒素を導入しながら溶融さ
せた。溶融したら、カーボネート化触媒である水素化ホ
ウ素カリウムを予めフェノールに溶かした溶液(仕込ん
だビスフェノール全量に対して10-3mol%量)を加え、1
60℃,N2下,30分撹はん醸成した。次に、同温度下、100T
orrに減圧し、30分撹はんした後、同温度下でさらに50T
orrに減圧し、60分反応させた。次に徐々に温度を220℃
まで上げ60分反応させ、ここまでの反応でフェノール留
出理論量の80%を留出させた。しかる後、同温度下で10
Torrに減圧し30分反応させ、温度を徐々に270℃に上げ3
0分反応させた。さらに同温度下で5Torrまで減圧し30分
反応させ、フェノール留出理論量のほぼ全量を留出させ
前縮合を終えた。次に同温度下で0.1〜0.3Torrで2時間
縮合させた。窒素下にて生成物のポリマーを取り出し冷
却した後、ジクロルメタンを溶媒として用いて20℃にて
溶液粘度を測定した。この値から算出した粘度平均分子
量はMv=18,000であった。IRスペクトルを測定すると17
40〜1805cm-1にカーボネート結合の特性吸収が見られた
(図5)。また、1H−NMRを測定すると1.36ppmにターシ
ャリーブチル基のメチル基水素の吸収、1.68ppmにプロ
パンのメチル基水素の吸収、2.30ppmにメチル基水素の
吸収、7.20〜7.30ppmにフェニル基に由来する吸収を観
測した(図6)。また、DSCからガラス転移点はTg=119
℃であることがわかった。更に光弾性定数を測定すると
C=28 Brewsters(10-12m2/N)であることがわかっ
た。また、NMRの積分値から生成したポリマーは2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン
と2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブ
チルフェニル)プロパンの3:17のポリカーボネート共重
合体であることが確認できる。
実施例6 三つ口フラスコに撹はん機,温度計,ガス導入管,排
気管を付ける。水酸化ナトリウム10重量%水溶液に2,2
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロ
パン46部(15mol%)と2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−
3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン347部(85m
ol%)を溶かし、ジクロルメタンを加え、これを激しく
撹はんしながらホスゲンガスを導入した。ホスゲンはボ
ンベから空の洗気びん,水を入れた洗気びん,空の洗気
びんを通してフラスコに導入した。ホスゲンガスを導入
中の反応温度は25℃以下になるように水冷した。縮合の
進行と共に溶液は粘ちょうになってくる。さらにホスゲ
ン−塩化水素錯体の黄色が消えなくなるまでホスゲンを
通じた。反応終了後、メタノールに反応溶液を注ぎ込
み、ろ別し、水洗を繰り返した。さらに生成したポリカ
ーボネートはジクロルメタンの溶液からメタノールで再
沈殿して精製した。精製後よく乾燥したのち、ジクロル
メタンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度を測定した。こ
の値から算出した粘度平均分子量はv=20,000であっ
た。また、実施例5と同様に機器分析を行ったところ実
施例5と同じ結果が得られたことから、生成したポリマ
ーは2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−タ
ーシャリーブチルフェニル)プロパンの3:17のポリカー
ボネート共重合体であることが確認できる。
気管を付ける。水酸化ナトリウム10重量%水溶液に2,2
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロ
パン46部(15mol%)と2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−
3−ターシャリーブチルフェニル)プロパン347部(85m
ol%)を溶かし、ジクロルメタンを加え、これを激しく
撹はんしながらホスゲンガスを導入した。ホスゲンはボ
ンベから空の洗気びん,水を入れた洗気びん,空の洗気
びんを通してフラスコに導入した。ホスゲンガスを導入
中の反応温度は25℃以下になるように水冷した。縮合の
進行と共に溶液は粘ちょうになってくる。さらにホスゲ
ン−塩化水素錯体の黄色が消えなくなるまでホスゲンを
通じた。反応終了後、メタノールに反応溶液を注ぎ込
み、ろ別し、水洗を繰り返した。さらに生成したポリカ
ーボネートはジクロルメタンの溶液からメタノールで再
沈殿して精製した。精製後よく乾燥したのち、ジクロル
メタンを溶媒に用いて20℃にて溶液粘度を測定した。こ
の値から算出した粘度平均分子量はv=20,000であっ
た。また、実施例5と同様に機器分析を行ったところ実
施例5と同じ結果が得られたことから、生成したポリマ
ーは2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパンと2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−タ
ーシャリーブチルフェニル)プロパンの3:17のポリカー
ボネート共重合体であることが確認できる。
(発明の効果) 本発明のポリカーボネート共重合体は光弾性係数が小
さいためレーザー光線により信号を記録し、或いはレー
ザー光線の反射又は透過により記録された信号の読み出
しを行なう光学式情報記録用ディスクに有用である。
さいためレーザー光線により信号を記録し、或いはレー
ザー光線の反射又は透過により記録された信号の読み出
しを行なう光学式情報記録用ディスクに有用である。
図1,図3,図5はそれぞれ実施例1,3,5で得られた本発明
の共重合体のIRスペクトル、図2,図4,図6はそれぞれ実
施例1,3,5で得られた本発明の共重合体のNMRスペクトル
である。
の共重合体のIRスペクトル、図2,図4,図6はそれぞれ実
施例1,3,5で得られた本発明の共重合体のNMRスペクトル
である。
Claims (1)
- 【請求項1】2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチ
ルフェニル)プロパン99〜1モル%と2、2−ビス−
(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニル)
プロパン1〜99モル%とをカーボネート結合して得ら
れ、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパンの構成単位が99〜1モル%、2、2−ビス
−(4−ヒドロキシ−3−ターシャリーブチルフェニ
ル)プロパンの構成単位が1〜99モル%であり、かつ粘
度平均分子量1,000〜100,000である芳香族ポリカーボネ
ート共重合体。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62007932A JP2613038B2 (ja) | 1987-01-16 | 1987-01-16 | ポリカーボネート共重合体 |
US07/128,497 US4831110A (en) | 1986-12-19 | 1987-12-03 | Co-polycarbonate copolymer from 2,2-bis(4-hydroxy-3-tertiary butyl phenyl)propane and optical disk |
EP19870118582 EP0274092B1 (en) | 1986-12-19 | 1987-12-15 | Polycarbonate copolymer and optical disk |
DE8787118582T DE3782815T2 (de) | 1986-12-19 | 1987-12-15 | Polycarbonatcopolymer und optische platte. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62007932A JP2613038B2 (ja) | 1987-01-16 | 1987-01-16 | ポリカーボネート共重合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63178130A JPS63178130A (ja) | 1988-07-22 |
JP2613038B2 true JP2613038B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=11679291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62007932A Expired - Lifetime JP2613038B2 (ja) | 1986-12-19 | 1987-01-16 | ポリカーボネート共重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2613038B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3862458B2 (ja) | 1999-11-15 | 2006-12-27 | 日本碍子株式会社 | ハニカム構造体 |
-
1987
- 1987-01-16 JP JP62007932A patent/JP2613038B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63178130A (ja) | 1988-07-22 |
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