JP2612669B2 - 地下タンクの構築方法およびそれによって構築された地下タンク - Google Patents

地下タンクの構築方法およびそれによって構築された地下タンク

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JP2612669B2
JP2612669B2 JP5204747A JP20474793A JP2612669B2 JP 2612669 B2 JP2612669 B2 JP 2612669B2 JP 5204747 A JP5204747 A JP 5204747A JP 20474793 A JP20474793 A JP 20474793A JP 2612669 B2 JP2612669 B2 JP 2612669B2
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underground
underground tank
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constructing
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正道 安永
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透水性地盤における地
下タンクの構築方法およびそれによって構築された地下
タンクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、適切な高さに粘性土等の不透水層
がある場合において、地下にLNGタンクや原油タンク
を構築したり、地中構造物等を構築する場合は図6に示
すような手順でこれらの構造物が構築される。
【0003】図6において101は地表、103は地下
水面、105は不透水層を表わす。まず、不透水層に達
する連続地中壁(止水壁)107を全周に亘って構築
し、連続地中壁107内部の土を掘削し、躯体(底版お
よび側壁)109を構築する。
【0004】しかしながら不透水層が全く存在しなかっ
たり、適切な深度に存在しなかったりする場合には以下
に示すニューマチックケイソン工法や人工難透水層工法
が用いられる。
【0005】図7はニューマチックケイソン工法を示す
もので図7において201は地表、203は地下水面、
205は底版、207は側壁、209は作業室を表わ
す。このニューマチックケイソン工法では底版205、
側壁207の順に施工し、底版205の下を加圧して、
底版205の下方の地下水を空気圧によって排除し、ド
ライな状態で掘削し躯体の沈下を行う。
【0006】図8は人工難透水層工法を示すもので、図
8において301は地表、303は地下水面、305は
地中連続壁、307は人工難透水層、309は躯体を表
わす。 この人工難透水層工法では地中連続壁305を
構築し、薬液やモルタルを注入して、人工難透水層30
7を作り、不透水層がある場合と同様の手順で地下構造
物の施工を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ニュー
マチックケイソン工法では次のような問題がある。 (1)作業室209内部の空気圧として3〜3.5kg
/cm2 程度が内部に人間が入って作業できる限界であ
り、その場合でも作業時間は極めて短く能率が悪い。
(2)大規模地下構造物の場合、地下60m程度の深さ
が必要であり、この場合圧力が6kg/cm2 となり、
人間が作業室209内で作業することができない。この
ため、機械化施工が検討されているが、内径60〜80
m程度の大規模な構造物への適応が困難である。(3)
マテリアルロックを通して底版205下の作業室209
へ機械を出し入れたり、掘削土の搬出を行うが、20万
〜30万m3 と大量の土を搬出させる必要があり、工期
が長くなる。(4)機械化施工を行う場合でも、機械の
メンテナンス時等において作業室209内へ人間が入る
必要があるが、高圧下での作業であるため安全性に問題
がある。
【0008】また、人工難透水層工法については次のよ
うな問題点がある。(1)人工難透水層307の位置が
地下100m程度になるため、人工難透水層307の工
事費が莫大となり、全体の工事費が不透水層が存在する
場合の工事費の2倍程度に高騰する。(2)地下100
m程度までボーリングを行い、薬液やモルタルを注入す
るが、ボーリングの精度によって難透水層ができない部
分が生じることがある。(3)水圧に対する底版下の地
盤を安定させるため、掘削深さ(底版の深さ)が50m
程度となり、地中連続壁305の長さが掘削深さの倍の
100m程度必要となる。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、不透水層が存在し
ない場合に安全、低コスト、短工期で地下タンクを構築
できる地下タンクの構築方法および地下タンクを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために第1の発明は、(a)筒状に連続地中壁を構築す
る工程と、(b)前記連続地中壁で囲まれた地上部に中
空の底版を構築する工程と、(c)前記底版を地下水中
に浮かせつつ、前記底版下方の土砂を所定の深さまで掘
削し、掘削土砂を排出する工程と、(d)前記底版に側
壁を構築する工程と、(e)前記底版の中空部にコンク
リートを打設する工程と、(f)前記底版を着底させる
工程と、を具備する地下タンクの構築方法である。また
第2の発明はこの構築方法によって構築された地下タン
クである。
【0011】
【作用】筒状に連続地中壁を構築し、連続地中壁で囲ま
れた地上部に中空の底版を構築し、底版を地下水中に浮
かせつつ、底版下方の土砂を所定の深さまで掘削し、掘
削土砂を排出し、底版上部に側壁を構築し、底版の中空
部にコンクリートを打設し、底版を着底させて、地下タ
ンクを構築する。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。図1〜図5は、地下タンクの構築方法の説
明図である。図1において1は地表、3は地下水面を表
わす。図1に示されるように予定される掘削深さ(底版
の深さ)の若干下まで地中連続壁5を筒状に構築する。
【0013】次に図2に示すように、地中連続壁5の内
部を若干掘削し、中空の底版7を構築する。この底版7
は中空部9および開口部11を有している。中空部9は
底版7を浮かせるために設けられ、開口部11は掘削土
砂を外部に搬出するために設けられる。なお図2におい
て3aは地下水面を示す。
【0014】次に図3に示すように底版7を水15に浮
かせながら、底版7下方を水中掘削し、掘削土砂を開口
部11から排出し、床付け面17の整形を行う。なお図
3において13は水面を表わす。
【0015】次に図4に示すように底版7の開口部11
にコンクリートを打設し、側壁19を施工することによ
り、底版7および側壁19からなる躯体を着底させる。
浮力が大きく躯体の着底が不十分な場合には、躯体内部
に必要量の水を注入する。
【0016】次に図5に示すように中空部9にコンクリ
ートを打設し、側壁19の周辺部Aを土またはコンクリ
ートで埋める。そして屋根(図示せず)を施工する。
【0017】このようにして地下タンクを構築すると、
以下のようなメリットがある。従来の地下タンクの構築
方法では土圧+水圧の外圧に対応するような地中連続壁
の壁厚が必要であるのに対して、本実施例では水中掘削
のため水圧がバランスしているので土圧のみが外圧とな
り、地中連続壁5の壁厚を薄くすることができる。ま
た、従来の地下タンクの構築方法では掘削深さの2倍程
度の長さの地中連続壁が必要であったが、本実施例では
水圧がバランスしているので地中連続壁5の長さを掘削
深さ+10m程度とすることができ、地中連続壁5の長
さを短くすることができる。このように地下タンクの工
事費の40〜50%を占める地中連続壁5を短くかつ薄
くすることができるため、地下タンクの工事費を低減で
きる。さらに、本実施例に係る地下タンクの施工は大気
中で行われるので、安全性が高くなる。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、不透水層が存在しない場合に安全、低コスト、短
工期で地下タンクを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 地下タンクの構築方法の説明図
【図2】 地下タンクの構築方法の説明図
【図3】 地下タンクの構築方法の説明図
【図4】 地下タンクの構築方法の説明図
【図5】 地下タンクの構築方法の説明図
【図6】 不透水層が存在する場合の地下タンクの構築
方法の説明図
【図7】 ニューマチックケイソン工法の説明図
【図8】 人工難透水層工法の説明図
【符号の説明】
1………地表 3………地下水面 5………地中連続壁 7………底版 9………中空部 11………開口部 19………側壁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)筒状に連続地中壁を構築する工程
    と、 (b)前記連続地中壁で囲まれた地上部に中空の底版を
    構築する工程と、 (c)前記底版を地下水中に浮かせつつ、前記底版下方
    の土砂を所定の深さまで掘削し、掘削土砂を排出する工
    程と、 (d)前記底版に側壁を構築する工程と、 (e)前記底版の中空部にコンクリートを打設する工程
    と、 (f)前記底版を着底させる工程と、 を具備する地下タンクの構築方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の構築方法によって構築された
    地下タンク。
JP5204747A 1993-07-27 1993-07-27 地下タンクの構築方法およびそれによって構築された地下タンク Expired - Lifetime JP2612669B2 (ja)

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