JP2612653C - - Google Patents

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JP2612653C
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JP
Japan
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vacuum
temperature
degree
insulated container
nas battery
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English (en)
Original Assignee
日本碍子株式会社
東京電力株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は真空断熱容器に収納され高温で運転されるNaS電池の温度制御シス
テムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】 NaS電池は300 〜350 ℃の高温で運転されるため、熱損失による熱効率の低
下を防止する目的で二重壁面を持つ真空断熱容器の内部に収納されている。 ところが図5に模式的に示されるように、NaS電池が通電状態にあるときに
はジュール熱による発熱が生じて真空断熱容器の内部の温度が上昇し、NaS電
池が休止状態にあるときには自然放冷により温度が低下する。このため従来はN
aS電池が通電により温度上昇したときにも危険温度に達しないように、真空断
熱容器の断熱性を緩やかに設定してある。しかしこのように真空断熱容器の断熱
性を低下させた結果、休止期間中に多くの保温用の電力を必要とし、運転コスト
が高くなる欠点があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 本発明はこのような従来の問題点を解消して、NaS電池が通電状態にあると き危険温度に達することがなく、またNaS電池が休止状態にあるときにも多く
の保温電力を必要とすることなく温度の低下を防止することができる安全性と経
済性に優れたNaS電池の温度制御システムを提供するために完成されたもので
ある。 【0004】 【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するために完成された本発明は、NaS電池を収納している
真空断熱容器の二重壁面間の真空度を電磁弁により調節可能としておき、前記N
aS電池の温度上昇時においては温度変化が所定の値を越えたときに前記二重壁
面間の圧力を上昇させて真空度を弱め、前記NaS電池の保温時においては温度
変化が所定の値以下になったときに前記二重壁面間の圧力を低下させて真空度を
高めることにより真空断熱容器の熱放散量を制御し、それらの中間ゾーンでは
空度制御を開始することなく、NaS電池の温度をほぼ一定に保つことを特徴と
するものである。 このように本発明では従来は魔法瓶のように一定に保たれていた真空断熱容器
の二重壁面間の真空度をNaS電池の温度変化に応じて調節可能としたものであ
り、以下に実施例によって更に詳細に説明する。 【0005】 【実施例】 図1は本発明の実施例を示すもので、1は内部にNaS電池(図示せず)を収
納した内外二重壁面を有する複数の真空断熱容器であり、一括して通電または休
止されるグループが示されている。各真空断熱容器1の二重壁面間の空間は管路
2と電磁弁3とを介してチャンバー4に接続されている。またチャンバー4は電
磁弁5を介して真空ポンプ6に接続されている。そこで真空ポンプ6によりこの
チャンバー4内を減圧したうえで電磁弁3を開けば、管路2を通じて各真空断熱
容器1の二重壁面間の圧力を下げ、真空度を高めることができる。 【0006】 また管路2には電磁弁7、第2のチャンバー8、電磁弁9とからなる分岐管路
が接続されている。この分岐管路は外気を吸引して真空度を低下させる(圧力を
上昇させる)ためのもので、まず電磁弁9を開いて第2のチャンバー8の内部の 圧力を大気圧に近づけたうえで電磁弁7を開けば、管路2を通じて各真空断熱容
器1の二重壁面間の圧力を上げ、真空度を弱めることができる。 なおチャンバー4や第2のチャンバー8は圧力の微調整を行うために便利なも
のであるが、管路2を直接真空ポンプ6に接続したり、管路2に直接外気を吸引
するようにしても差支えない。 【0007】 【作用】 これらの各電磁弁3、5、7、9や真空ポンプ6は、NaS電池の温度測定器
と連動した制御装置により自動的に操作されるものであり、その作動は次の通り
である。 まずNaS電池が通電状態にあるときには、図2の上段に示されるようにNa
S電池自体の温度はジュール熱により上昇傾向を示し、NaS電池に取り付けら
れた温度測定器がこれを感知する。検知された温度変化が所定の値を越えると、
制御装置が電磁弁7を図2の2段目に示すようにパルス状に開き、各真空断熱容
器1の二重壁面間の圧力を上げる。この結果、各真空断熱容器1の熱損失は図2
の3段目に示すように増加して内部の熱を放散するので、各真空断熱容器1の内
部の温度は図2の4段目に示すようにほぼ一定に保たれることとなる。これによ
りNaS電池が危険温度に達することが防止される。 【0008】 またNaS電池が休止状態に入るとNaS電池の温度は下降傾向を示すので、
上記したとは逆に各真空断熱容器1の真空度を上げて(圧力を下げて)熱損失を
減少させる必要がある。そこで検知された温度変化が所定の値以下になったとき
に電磁弁3を開き、管路2を通じて各真空断熱容器1の二重壁面間の圧力を下げ
る。この結果、真空断熱容器1の熱放散量は減少し、長期休止の場合にも保温用
の電力は従来よりも少なくて済むこととなる。 図3は上記の説明をグラフとして示したものであり、図4は上記の制御装置の
フローチャートである。 【0009】 なおNaS電池の温度がわずかに変化するたびに上記のように管路2内の圧力
を制御すると、ハンティングを招いて制御が不安定となったり、余分のエネルギ ーが必要となったりするおそれがある。このため、温度変化が上記の所定の値を
越えたときに上記の制御を開始するようにし、それらの中間ゾーンでは制御を開
始しないようにしておくものとする。 【0010】 【発明の効果】 以上に説明したように、本発明のNaS電池の温度制御システムによれば、真
空断熱容器の二重壁面間の真空度を電磁弁により調節可能としたことによりその
熱放散量を自由に制御し、NaS電池が通電状態にあるとき真空断熱容器の熱放
散量を増加させて危険温度に達することがないようにし、またNaS電池が休止
状態にあるときには真空断熱容器の熱放散量を減少させて多くの保温電力を必要
とすることなく温度の低下を防止できる。またそれらの中間ゾーンでは真空度制
御を開始しないようにし、制御が不安定となったり、余分のエネルギーを消費し
たりすることがないようにできる。よって本発明は安全性と経済性に優れたNa
S電池の温度制御システムとして、産業の発展に寄与するところは極めて大きい
ものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の実施例を示す配管系統図である。 【図2】 本発明のシステムの作動状況を示すグラフである。 【図3】 同じく本発明のシステムの作動状況を示すグラフである。 【図4】 制御装置のフローチャートである。 【図5】 従来のNaS電池の温度変化を示すグラフである。 【符号の説明】 1 真空断熱容器 3 電磁弁 5 電磁弁 6 真空ポンプ 7 電磁弁 9 電磁弁

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 NaS電池を収納している真空断熱容器の二重壁面間の真空度
    を電磁弁により調節可能としておき、前記NaS電池の温度上昇時においては
    度変化が所定の値を越えたときに前記二重壁面間の圧力を上昇させて真空度を弱
    め、前記NaS電池の保温時においては温度変化が所定の値以下になったときに
    前記二重壁面間の圧力を低下させて真空度を高めることにより真空断熱容器の熱
    放散量を制御し、それらの中間ゾーンでは真空度制御を開始することなく、Na
    S電池の温度をほぼ一定に保つことを特徴とするNaS電池の温度制御システム

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