JP2608204B2 - ベルトサンダー機 - Google Patents

ベルトサンダー機

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JP2608204B2
JP2608204B2 JP3224755A JP22475591A JP2608204B2 JP 2608204 B2 JP2608204 B2 JP 2608204B2 JP 3224755 A JP3224755 A JP 3224755A JP 22475591 A JP22475591 A JP 22475591A JP 2608204 B2 JP2608204 B2 JP 2608204B2
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belt
pad
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sanding belt
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博 岡嶋
仁 河北
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アミテック株式会社
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は踏圧装置の構造を改良し
たベルトサンダー機に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルトサンダー機は、複数個のロール間
に無端のサンディングベルトをその研磨面が外側になる
ように掛け渡すと共に、そのサンディングベルトの内周
側に踏圧装置を配置し、走行せるサンディングベルトを
踏圧装置によってワークに押し付けて研磨を行う構成で
ある。その踏圧装置の踏圧パッド面は、従来、平坦に形
成されているのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構成の
ベルトサンダー機では、研磨すべき表面が例えば上に大
きく膨らむような曲面状となっているワークを研磨しよ
うとすると、踏圧装置の踏圧パッド面が平坦であるか
ら、サンディングベルトがワークの凸面の最上部にのみ
押し付けられるようになってしまう。このことは、凸面
の最上部のみに局部的な過剰研磨を発生させることを意
味するから、ワーク全体の均一研磨が困難となるのであ
る。
【0004】かかる事情に対処するために、例えば特公
昭61−46265号公報に記載されているように、ワ
ークをサンディングベルトに対して左右に揺動させる揺
動装置を設け、もってワークの研磨面の全域がサンディ
ングベルトに接触するよう構成した例もある。
【0005】しかし、これでは研磨面が凸面であるワー
クは研磨できるが、研磨面が凹面であるワークは研磨不
能となる等、研磨できる形状が限られている。
【0006】そこで、本発明の目的は、研磨面が大きな
曲面状をなすワークでも局部的な過剰研磨を発生させる
ことなく均一に研磨でき、しかも研磨面の形状を問わず
に均一研磨が可能になるベルトサンダー機を提供するに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のベルトサンダー
機は、メインフレームに設けた複数個のロール間に無端
のサンディングベルトを走行可能に掛け渡すと共に、メ
インフレームにサンディングベルトの内周側に位置する
ように踏圧装置を配置し、走行せるサンディングベルト
を踏圧装置によってワークに押し付けてワークの研磨を
行うようにしたものであり、踏圧装置はサンディングベ
ルトの走行方向に沿って並べた複数の分割パッドを備え
て構成され、各分割パッドにはこれらを独立して上下動
させるための昇降駆動機構が連結されると共に、各昇降
駆動機構によって各分割パッド群をワークの研磨面の各
部に対応した高さ位置に移動させた後にその位置に固定
するロック機構を設け、サンディングベルトの内周側に
は無端の駆動ベルトが設けられ、踏圧装置は駆動ベルト
をサンディングベルトに押し付けるように駆動ベルトの
内周側に配置されているところに特徴を有する(請求項
1の発明)。
【0008】この場合、前記メインフレームにはサブフ
レームを上下動可能に設け、このサブフレームに分割パ
ッド群及びこれを上下させる昇降駆動機構群を設けると
共にサブフレームを上下に駆動するシリンダ装置を設け
るようにしてもよい(請求項2の発明)。
【0009】
【0010】また、上記請求項1または請求項2の発明
において、駆動ベルトの両側を挟む上ローラー及び下ロ
ーラーから分割パッドを構成することができる(請求項
3の発明)。
【0011】また、分割パッド群をワークの研磨面に対
応した高さ位置に移動させるときに、各分割パッド群が
時間差をもってワークの研磨面に順に当接するように昇
降駆動機構群を制御することが好ましい(請求項4の発
明)。
【0012】
【作用】請求項1の発明によれば、ロール間に掛け渡し
たサンディングベルトを走行させながら、踏圧装置によ
りサンディングベルトをワークに押し付けると、ワーク
が研磨される。この場合、踏圧装置はサンディングベル
トの走行方向に沿って並べられた複数の分割パッドを備
えて構成され、これらの分割パッドがワークの研磨面の
各部に対応した高さ位置に移動された後にロック機構に
よってロックされているから、分割パッド群はサンディ
ングベルトの走行方向に沿ってワークの研磨面の各部に
対応した高さ位置に並ぶ形態となっている。従って、全
体的に見れば踏圧装置はワークの研磨面の凹凸形状に沿
った形に成形されており、この結果、サンディングベル
トはその踏圧装置によってワークの研磨面の全域に均等
に押し付けられることになる。また、サンディングベル
トの内周側には駆動ベルトを設け、踏圧装置によって駆
動ベルトをサンディングベルトに押し付ける二重ベルト
方式となっているため、サンディングベルトが摩擦によ
って駆動ベルトに追従して走行するようになる。このよ
うになれば、サンディングベルトを直接に駆動する構成
に比べてサンディングベルトに作用する張力を減少させ
ることができるから、サンディングベルトをワークの凹
凸形状に沿って柔軟に変形させながら走行させることが
できるようになる。
【0013】また、請求項2の発明のように、メインフ
レームにサブフレームをシリンダ装置によって上下動さ
せ得るように設け、このサブフレームに分割パッド群及
び昇降駆動機構群を取り付ける構成にすれば、ワークが
所定位置にセットされた時点でサブフレームを下降させ
てサンディングベルトによる研磨を開始させることがで
きる。
【0014】
【0015】更に、請求項3の発明のように分割パッド
を駆動ベルトの両側を挟む上ローラー及び下ローラーを
備えて構成すれば、駆動ベルトが分割パッドから離れる
ことなく走行するので、駆動ベルトに作用する張力によ
って駆動ベルトが踏圧装置から離れる方向の力を受け、
ワークに局部的な過剰研磨が発生することを防止でき
る。
【0016】また、請求項4の発明のように、分割パッ
ド群が時間差をもってワークの研磨面に順に当接するよ
うに昇降駆動機構群を制御すると、ワークの研磨面が凹
となる形状であっても、その研磨面の底部にも分割パッ
ドが容易に進入するようになり、分割パッド群を正確な
形状に成形できるようになる。
【0017】
【発明の効果】本発明の効果は次の通りである。
【0018】請求項1の発明によれば、踏圧装置の分割
パッド群をワークの研磨面の形状にならった形状に成形
できるから、サンディングベルトがワークの研磨面の全
域に均一に押し付けられるようになり、曲面状の研磨面
を有するワークでも局部的な過剰研磨を発生させること
なく研磨することができる。また、研磨面の形状は上面
が凸になっているものでも、上面が凹になっているもの
でもよく、形状を問わない。しかも、サンディングベル
トの張力を小さく抑えて柔軟に変形させつつ走行させる
ことができるようになるから、上に凸となる研磨面の凸
部や下に凹となる研磨面の端部における過剰研磨を防ぐ
ことができるようになる。
【0019】請求項2の発明によれば、ワークがサンデ
ィングベルトの下に至ったときにサブフレームを下降さ
せてサンディングを開始できるから、ワークの側稜部が
過剰に研磨される「端だれ」現象の発生を防止できる。
【0020】
【0021】請求項3の発明によれば、駆動ベルトが分
割パッドから離れることなく走行するので、駆動ベルト
に作用する張力によってサンディングベルトがワークに
押し付けられ、ここに局部的な過剰研磨が発生すること
を防止できる。
【0022】請求項4の発明によれば、ワークの研磨面
が凹となる形状であっても、その研磨面の底部に分割パ
ッドが進入して分割パッド群を正確な形状に成形できる
ようになるから、サンディングベルトをワークに対して
均一に圧接させることができて均一研磨に一層寄与す
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例について
図面を参照しながら説明する。
【0024】(構成)図1及び図2に示すように、メイ
ンフレーム11は矩形の基台部の上方において左右に広
がるT字形をなし、基台部の上部には開口部11aが形
成されている。メインフレーム11のうち開口部11a
を挟む左右位置には、駆動ロール12及び従動ロール1
3が対をなして設けられ、両ロール12,13間に無端
の駆動ベルト14が掛け渡されている。この駆動ベルト
14は図3に示すように、ベルト基材14aにスポンジ
等の弾性材14bを重ね合わせた構成で、弾性材14b
が外側になるようにして掛け渡され、また同図から明か
なように弾性材14bはベルト基材14aよりも幅が狭
くされている。
【0025】また、メインフレーム11には、上記駆動
ロール12及び従動ロール13の外側位置に駆動ロール
15及び従動ロール16が対をなして設けられている。
そして、これらの両ロール15,16及びメインフレー
ム11の上部に設けた案内ロール17間には研磨面を外
側にしてサンディングベルト18が掛け渡され、駆動ベ
ルト14の外側にサンディングベルト18が位置する二
重ベルト構造になっている。
【0026】なお、メインフレーム11の正面左側に位
置する上記従動ロール13,16については、それらの
シャフトを受ける各軸受が左右方向に移動できるように
メインフレーム11に支持され、且つ、それらの軸受が
図示しないエアシリンダにより左右に駆動されるように
なっている。これにて、上記エアシリンダを駆動するこ
とにより両ベルト14,18のテンションを自由に調節
することができるのである。
【0027】上記駆動ロール12,15は、図3に示す
ようにメインフレーム11に固定した駆動モータ19,
20に直結され、各駆動モータ19,20を運転するこ
とにより、駆動ベルト14とサンディングベルト18と
を同時に走行させることができる。
【0028】さて、メインフレーム11の基台部にはワ
ークWを固定して搬送するためのワーク搬送装置30が
設けられ、メインフレーム11のうち駆動ベルト14の
内周側位置にはサンディングベルト18を上記ワークW
に押し付けるための踏圧装置70が設けられており、こ
れらは外部の制御盤200によって制御される。次にこ
れらについて詳述する。
【0029】<ワーク搬送装置30>ワーク搬送装置3
0は特に図4ないし図8に詳細に示されており、その基
台31は図4に示すように脚32に支持されてメインフ
レーム11の基台部内に設置されている。ここには操作
ハンドル33、傘歯車34及び連結シャフト35等から
なる上下位置調節機構36が設けられており、操作ハン
ドル33を回転させることにより基台31の高さ位置を
自在に調節できる。
【0030】基台31の上面の左右両側には対をなす2
本の案内レール37が平行に取り付けられ、この案内レ
ール37上にスライドテーブル38がレール受39を介
して前後に移動可能に配置されている。そして、基台3
1の内部には逆転可能な送りモータ40と、スプロケッ
ト41,42及びチェーン43からなる減速伝動機構4
4とが設けられ、その減速伝動機構44の出力軸にピニ
オンギヤ45が取り付けられている。一方、スライドテ
ーブル38の下面には上記ピニオンギヤ45に噛合する
ラック46が固定されており、これにより送りモータ4
0を駆動するとスライドテーブル38を案内レール37
に沿って前後(図5、図6中矢印A,B方向)に移動さ
せることができる。
【0031】スライドテーブル38の上面の前後両側部
には図5に示すように一対の支持壁47が対向状態で立
設され、両支持壁47間に2本のガイドバー48が掛け
渡されている。このガイドバー48には軸受49が嵌合
されると共に、その軸受49に支持テーブル50が取り
付けられ、もって支持テーブル50がガイドバー48に
沿って前後に移動可能となっている。
【0032】前記スライドテーブル38のうち一方の支
持壁47の近くには振動用モータ51(図6参照)が固
定されると共に、その振動用モータ51の回転軸にカム
円盤52が取り付けられ、カム円盤52の偏心位置にク
ランクピン53が突設されている。そして、クランクピ
ン53と前記支持テーブル50との間には揺動ロッド5
4が連結されていて、振動用モータ51を運転するとカ
ム円盤52が回転してスライドテーブル38上で支持テ
ーブル50を前後(ワークの送り方向)に高速で振動さ
せることができる。
【0033】支持テーブル50の上面には一対の案内レ
ール55が左右方向に延びるように突設されている(図
6参照)。この案内レール55には前後方向に延びる2
本のブリッジブロック56が係合状態で掛け渡され、案
内レール55に沿って左右に移動可能となっている。一
方、支持テーブル50の右側部には逆転可能な位置調整
用モータ57が固定され、その回転軸に左右方向に延び
る駆動シャフト58が連結されている。この駆動シャフ
ト58の右半分領域と左半分領域とにはそれぞれ逆向き
のネジが切ってあり、そのネジ部が前記2本の各ブリッ
ジブロック56に貫通して螺合している。従って、位置
調整用モータ57を回転させると、各ブリッジブロック
56が案内レール55に沿って互いに逆方向に移動し、
ひいては各ブリッジブロック56間の間隔を調節するこ
とができるようになっている。
【0034】図7に示すように各ブリッジブロック56
の前後両端部には取付片56aが突設され、この取付片
56aにスタッドボルト59が上下に延びて取り付けら
れると共に、そのスタッドボルト59の上端にシャフト
受け部材60が固定されている。スタッドボルト59は
ブリッジブロック56の前後両端部に突設されているた
め、シャフト受け部材60はブリッジブロック56の前
後両端部に対向状態に位置し、その間に吸着ユニット6
1がボルト62によって取り付けられてブリッジブロッ
ク56の上方でこれに沿った形態になっており、且つボ
ルト62を中心に図7中矢印C,D方向に回動可能とな
っている。
【0035】上記吸着ユニット61には、図示しない真
空ポンプに連通されるエア吸引路61aが内部に形成さ
れ、このエア吸引路61aが吸着ユニット61の上面に
重ねた吸引板63の円形開口63aに連なっている。ま
た、吸引板63の上面には上記円形開口63aに連なる
開口部64aを備えた弾性板64が重ねて貼り付けられ
ており、研磨すべきワークWを吸着ユニット61の上に
置いて真空ポンプを作動させると、図7に示すように吸
着ユニット61がワークWの下面の曲率に応じて回動し
ながらワークWを吸着し、もってワークWを支持テーブ
ル50上に固定することができる。
【0036】なお、図8に概略的に示すように前記スラ
イドテーブル38には位置検出片65が側方に突出する
ように設けられ、スライドテーブル38と共に移動す
る。そして、メインフレーム11の基台31側には、上
記位置検出片65の移動軌跡上に3個の近接スイッチ6
6〜68が設けられている。このうち第1近接スイッチ
66はスライドテーブル38が原点位置にある場合に位
置検出片65と対向してスイッチングを行い、第2近接
スイッチ67はスライドテーブル38が原点位置から移
動してワークWがサンディングベルト18の下方領域に
侵入したときに位置検出片65と対向してスイッチング
を行い、第3近接スイッチ68はワークWがサンディン
グベルト18の下方領域から離脱するまで移動したとき
に位置検出片65と対向してスイッチングを行う。 <踏圧装置70> 次に、踏圧装置70について述べる。まず、これは前記
サンディングベルト18の走行方向に沿って並ぶ複数個
(本実施例では30個)の分割パッド71と、その各分
割パッド71を独立して上下動させるための昇降駆動機
構に相当する同数のパッド用シリンダ72とを備え、こ
れらを一括してサブフレーム73に組み付けた構成であ
る。なお、各分割パッド71には端から順に1番から3
0番までの番号が付されている。
【0037】さて、サブフレーム73は装置の部分背面
図として表した図9に示すように、左右一対の支えアン
グル74と、この支えアングル74間に掛け渡すように
設けた案内ブロック75と、その上方に位置して支えア
ングル74間に渡したシリンダ取付部材76とから構成
されている。このうち支えアングル74は図10に示す
ように、メインフレーム11の左右両側に設けた一対の
直線ガイド77によって上下に案内されるようになって
おり、結局、サブフレーム73全体がメインフレーム1
1に対して上下動可能に支持された形態である。
【0038】そして、メインフレーム11の上部には一
対の取付ポスト78が立設され、ここにフレーム用シリ
ンダ79が取り付けられている。そのフレーム用シリン
ダ79のロッド80は、図10に示すようにサブフレー
ム73の支えアングル74の上端部にジョイント80a
を介して連結され、フレーム用シリンダ79を作動させ
ることによりサブフレーム73を上下に駆動することが
できる。
【0039】図11に示すように、サブフレーム73の
シリンダ取付部材76には計30本の前記パッド用シリ
ンダ72が千鳥形配置で取り付けられ、各ロッド72a
が下向きに延びている。これらのパッド用シリンダ72
は、そのロッド72aを任意の位置でロックすることが
できるブレーキ機構81を備えたタイプであり、後述す
るところから明らかになるように、そのブレーキ機構8
1が各分割パッド71を所要の高さ位置に固定するロッ
ク機構として機能する。なお、上記ブレーキ機構81
は、図示しない所定のポートに圧縮空気を供給するとブ
レーキ用ピストンが移動してロッド72aの拘束を解
き、その空気を排出するとバネ力によって締め付けリン
グがロッド72aを締め付けてロッド72aの移動を拘
束するという公知の構成であるから、図面の簡単化のた
めに内部構造の図示を省略する。
【0040】さて、各パッド用シリンダ72のロッド7
2aの下端には連結プレート82が固定され、この連結
プレート82に2本のガイドロッド83が下向きに固定
されている。このガイドロッド83は、前記案内ブロッ
ク75を上下に貫通してその下方に突出しており、その
突出端に連結ブロック84が取り付けられている。連結
ブロック84は、メインフレーム11の開口部11aを
くぐり抜けるようにしてメインフレーム11の前方に突
出しており、その前方の突出端に常時一定圧力の空気が
供給されている緩衝用エアシリンダ85が取り付けられ
ている。
【0041】上記緩衝用エアシリンダ85からは2本の
ロッド85aが下向きに突出しており、その下端部にロ
ーラー支持枠86が取り付けられている。このローラー
支持枠86の前後両端板86a間には上ローラー87が
回転自在に設けられ、前後の各端板86aにはそれぞれ
下ローラー88が片持ち状態で回転自在に設けられてい
る。各下ローラー88は上ローラー87に比べて小径・
短尺であって、図11に示すように駆動ベルト14のベ
ルト基材14aの両側部を支える。これにより、駆動ベ
ルト14は、そのベルト基材14aの両側部が上下両ロ
ーラー87,88によって挟まれ、各ローラー87,8
8ひいては各分割パッド71に保持された状態になって
いる。
【0042】なお、計30個並んだ分割パッド71群の
うち左右両端部に位置するものは、図12及び図13に
示すように、連結ブロック84の前端部に緩衝用エアシ
リンダ85を介することなく直接にローラー支持枠86
が取り付けられ、ここに径大な押さえローラー89が設
けられ、下側には他の分割パッド71のような下ローラ
ー88は設けられていない。
【0043】<制御盤200>図14は、上述した各機
構を制御するための制御盤200の操作パネルを示して
いる。
【0044】図示はしないが、この制御盤200には、
前述した各ベルト14,18駆動用の駆動モータ19,
20を周波数制御によって可変速度で運転するためのイ
ンバータ装置を内蔵しており、その出力周波数ひいては
各ベルト14,18の走行速度を摘み201,202に
よって調節することができる。なお、符号203,20
4は駆動モータ19,20の起動スイッチ、符号20
5,206は駆動モータ19,20の停止スイッチであ
る。
【0045】制御盤200の操作パネルには、サブフレ
ーム73の上下動用のフレーム用シリンダ79を作動さ
せるためのサブフレーム昇降スイッチ207、分割パッ
ド71群の成形用スイッチ208、4桁のデジタルスイ
ッチ209及びサブフレーム73の自動昇降機能の切換
スイッチ210が設けられている。
【0046】このうち成形用スイッチ208は、これを
「成形」ポジションにセットすると、前記デジタルスイ
ッチ209によって選択された範囲の分割パッド71に
対応する各パッド用シリンダ72のロッド72aが下降
し、「ロック」ポジションにセットすると、全てのパッ
ド用シリンダ72のブレーキ機構81が作動して、各ロ
ッド72aがその位置にロックされる。なお、デジタル
スイッチ209に設定された数値は、上2桁が分割パッ
ド71群の動作範囲の下限番号と扱われ、下2桁が上限
番号として扱われる。
【0047】一方、制御盤200の操作パネルには形状
入力スイッチ211及び下降パターン選択スイッチ21
2も設けられている。形状入力スイッチ211は、ワー
クWの研磨面が上に凸の形状であるか、下に凹の形状で
あるかを入力するためのものであり、下降パターン選択
スイッチ212は主として分割パッド71群の下降パタ
ーンを選択するためのもので、「1」「2」「3」の3
ポジションある。
【0048】ここで、下降パターン選択スイッチ212
をポジション「1」にセットすると、「下降パターン
I」が設定される。この「下降パターンI」は前記デジ
タルスイッチ209によって設定された範囲内の分割パ
ッド71群を下降させる場合に、パッド用シリンダ72
に圧縮空気を送って空気圧にて強制的に下降させる動作
をいう。また、下降パターン選択スイッチ212をポジ
ション「2」にセットすると、「下降パターンII」が設
定される。この「下降パターンII」は設定された範囲内
のパッド用シリンダ72を開放して分割パッド71群を
自重にて下降させる動作をいう。
【0049】図15は2種の下降パターンとワークWの
形状との組合わせに応じて実際の分割パッド71群がど
のように下降するかを概念的に示したものである。同図
において、矢印(↓)に「●」を付したものはパッド用
シリンダ72にて強制的に下降させること、「○」を付
したものはパッド用シリンダ72を開放して自重にて下
降させること、「×」を付したものはパッド用シリンダ
72をロック状態にすることをそれぞれ意味する。
【0050】これらを詳細に述べると、次のようにな
る。「下降パターンI」が選択されている場合におい
て、スイッチ211によってワークWの上面が凸の形状
であると入力されているときには、図15(A)に示す
ように、設定された範囲内の分割パッド71群はパッド
用シリンダ72にて強制的に下降させられるが、その範
囲外の分割パッド71群は自重にて下降する。逆に、
「下降パターンI」が選択されている場合においてスイ
ッチ211によってワークWの上面が凹の形状であると
入力されているときには、同図(B)に示すように、設
定された範囲内の分割パッド71群はパッド用シリンダ
72にて強制的に下降させられ、その範囲外の分割パッ
ド71群はロックされたままとなる。また、「下降パタ
ーンII」が選択されている場合において、スイッチ21
1によってワークWの上面が凸の形状であると入力され
ているときには、同図(C)に示すように、設定された
範囲内の分割パッド71群は自重にて下降するが、その
範囲外の分割パッド71群はパッド用シリンダ72にて
強制的に下降させられる。逆に、「下降パターンII」が
選択されている場合においてスイッチ211によってワ
ークWの上面が凹の形状であると入力されているときに
は、同図(D)に示すように、設定された範囲内の分割
パッド71群は自重にて下降し、その範囲外の分割パッ
ド71群はロックされたままとなる。
【0051】また本実施例では、各分割パッド71を強
制的にまたは自重によって下降させる場合において、設
定された範囲内の全ての分割パッド71を一斉に下降さ
せるのではなく、まず中央に位置する分割パッド71を
下降させ、所定時間(例えば0.5秒)が経過する度に
隣の分割パッド71を順次下降させるようにしている。
その理由は次の通りである。仮に、全ての分割パッド7
1を一斉に下降させると、ワークWが凹形状をなす場合
には、図16の(A)に示すように、まずワークWの両
端部に分割パッド71が当たってその位置でサンディン
グベルト18を押さえ込んでしまう。すると、ワークW
の両側の分割パッド71間に位置するサンディングベル
ト18がピンと張った状態になってしまうために、その
間に位置する分割パッド71が下降できなくなり、結
局、ワークWの研磨面の形状に沿って分割パッド71群
が並ばなくなってしまうからである。これに対し、本実
施例のように分割パッド71群を中央から順に時間差を
もって下降させるようにすれば、図16の(B)に示す
ように、ワークWの凹部の最下部にも分割パッド71が
下降するようになるから、ワークWの形状に正確に沿っ
て分割パッド71群が並ぶようになる。なお、分割パッ
ド71群を下降させるにあたっては、本実施例のように
必ずしも中央から下降させるに限らず、例えば図16の
(C)に示すようにワークWの端部側から順に下降させ
るようにしてもよく、要するにワークWに対して1点か
ら順に下降させるようにすればよい。また、各分割パッ
ド71を順に下降させるための最適な時間差は、分割パ
ッド71の下降スピードやワークWの凹形状の深さに応
じて異なる。このため本実施例では、その時間差をミリ
秒単位で前記デジタルスイッチ209にて設定できるよ
うにしており、設定された値は下降パターン選択スイッ
チ212をポジション「3」にセットしたときに読み込
まれるようになっている。
【0052】なお、制御盤200には計30個の分割パ
ッド71に対応して同数の微調整用スイッチ220を設
けており、これを中立位置から上昇側位置に操作する
と、そのスイッチ220に対応するパッド用シリンダ7
2が上昇作動し、下降側位置に操作すると、パッド用シ
リンダ72が下降作動するようになっている。
【0053】一方、制御盤200の切換スイッチ210
を「手動」ポジションにセットしておき、サブフレーム
昇降スイッチ207を「下降」ポジションに切り換える
と、フレーム用シリンダ79が作動してサブフレーム7
3が下降し、「上昇」ポジションに切り換えるとフレー
ム用シリンダ79が作動してサブフレーム73が上昇す
る。また、切換スイッチ210を「自動」ポジションに
セットしておくと、ワーク搬送装置30のスライドテー
ブル38が原点位置にある場合にはサブフレーム73を
上昇位置に保持し、またスライドテーブル38が移動し
て第2近接スイッチ67がスイッチングを行うと、これ
に基づきフレーム用シリンダ79が作動してサブフレー
ム73を下降させ、更にスライドテーブル38が移動し
て第3近接スイッチ68がスイッチングを行うようにな
ると、これに基づきフレーム用シリンダ79が作動して
サブフレーム73を再び上昇させるよう構成されてい
る。なお、操作パネルに設けられたスイッチ215は非
常停止用の全停止スイッチである。
【0054】(作用)次に、本実施例の作用について説
明する。
【0055】<踏圧装置70の成形動作>まず、ワーク
Wを研磨面が上になるようにワーク搬送装置30の吸着
ユニット61上にセットし、図示しない真空ポンプを作
動させてここにワークWを吸着させる。この場合、ワー
クWの幅寸法と2つの吸着ユニット61間の間隔寸法が
合致しないときには、ワーク搬送装置30の位置調整用
モータ57を正転または逆転させることにより吸着ユニ
ット61を移動させることができる。また、ワークWの
形状によっては吸着ユニット61の上面とワークWの下
面とが角度が一致しないこともあるが、この場合には、
吸着ユニット61がボルト62を中心に回動可能である
から、吸着ユニット61を回動させて両者をぴったりと
密着させることができる。
【0056】この後、サブフレーム73が上昇位置にあ
ることを確認してワーク搬送装置30のスライドテーブ
ル38を移動させ、ワークwをサンディングベルト18
の下に位置させる。そして、制御盤200の切換スイッ
チ210を「手動」ポジションにセットしておき、サブ
フレーム昇降スイッチ207を「下降」ポジションに切
り換える。すると、フレーム用シリンダ79が作動して
サブフレーム73が下降し、分割パッド71群がワーク
Wに近づく。なお、この状態では踏圧装置70の分割パ
ッド71群は図1に示すようにほぼ水平の横一列に並ん
だ状態のままである。
【0057】次に、ワークWの両端に対応する分割パッ
ド71の番号を読み取り、その番号を制御盤200のデ
ジタルスイッチ209に入力する。そして、制御盤20
0の形状入力スイッチ211及び下降パターン選択スイ
ッチ212を所要の位置にセットした上で、成形用スイ
ッチ208を「成形」側に操作する。ここでは説明の都
合上、ワークWの研磨面の形状が上に凸であり、下降パ
ターンとしては「下降パターンI」が設定され、且つ、
ワークWの両端が6番と25番の分割パッド71に対応
しており、従ってデジタルスイッチ209において「0
625」と入力されていると仮定する。
【0058】すると、図15にも概念的に示したよう
に、6番〜25番の分割パッド71群に対応するパッド
用シリンダ72に圧縮空気が供給されてそれらの分割パ
ッド71群が強制的に下降され、また1番〜6番と26
番〜30番の分割パッド71に対応するパッド用シリン
ダ72群のエアが開放され、それらの分割パッド71群
が自重にて下降する。各分割パッド71が下降すると、
駆動ベルト14及びサンディングベルト18を間に挟み
ながらも分割パッド71がワークWに当接してそれ以上
の下降が阻止されるから、各分割パッド71はワークW
の研磨面の各部に対応した高さ位置で停止する。このた
め、分割パッド71群はワークWの研磨面の形状に沿っ
て並ぶようになり、駆動ベルト14及びサンディングベ
ルト18も分割パッド71群に従った形状になる(図2
参照)。なお、この際には、駆動ベルト14及びサンデ
ィングベルト18が掛け渡されている従動ロール13,
16の軸受を受けるエアシリンダもエアが開放されて自
由に移動可能になっているから、両ベルト14,18に
過剰な張力が作用して各分割パッド71の移動が妨げら
れるおそれはない。この後、必要ならば操作盤200の
微調整用スイッチ220を操作して分割パッド71の高
さ位置を微調整することもできる。この結果、踏圧装置
70の分割パッド71群は、ワークWの研磨面の形状に
ならって成形されたことになる。
【0059】さて、分割パッド71群がワークWの研磨
面に沿って並んだことを確認した後、成形用スイッチ2
08を「ロック」側に操作する。これにより、全てのパ
ッド用シリンダ72のブレーキ機構81が作動するか
ら、各シリンダ72のロッド72aがその位置にロック
され、各分割パッド71がその高さ位置に保持され、成
形された形状が保持される。また、これと同時に、駆動
ベルト14及びサンディングベルト18が掛け渡されて
いる従動ロール13,16の軸受を受けるエアシリンダ
が作動されて両ベルト14,18が所定の張力に張られ
る。このように両ベルト14,18に張力を与えても、
既に各パッド用シリンダ72はロックされているから、
各分割パッド71が上昇してしまうことはない。
【0060】この後、サブフレーム昇降スイッチ207
を「上昇」ポジションに切り換えれば、フレーム用シリ
ンダ79が作動してサブフレーム73が上昇し、これに
伴い分割パッド71群が成形された形状を保ちながら上
昇する。これにて踏圧装置70の成形動作が終了する。
【0061】<研磨動作>ワークWを研磨するには、ま
ずワーク搬送装置30のスライドテーブル38を原点位
置に戻し、ワークWを吸着ユニット61にセットしてお
く。そして、制御盤200の切換スイッチ210を「自
動」ポジションに切り換えると、図4に示したワーク搬
送装置30の送りモータ40が回転してピニオンギヤ4
5が回転するから、これと噛合するラック46によって
スライドテーブル38が踏圧装置70側へ移動を開始す
る。
【0062】この結果、ワークWがサンディングベルト
18の下方となる位置に至ると第2近接スイッチ67が
スイッチング動作するから、これに基づいてフレーム用
シリンダ79が動作してサブフレーム73が下降する。
すると、ワークWの形状にならって並んだ分割パッド7
1群が駆動ベルト14及びサンディングベルト18を重
ねてワークWの研磨面の全域に押さえ付けた状態にな
り、各ベルト14、18は所定の張力で張られた状態に
なる。
【0063】そして、このサブフレーム73の下降が図
示しないリミットスイッチによって検出されるとインバ
ータ装置が起動して駆動モータ19,20が運転され、
駆動ベルト14及びサンディングベルト18が走行され
る。ここでサンディングベルト18は駆動モータ20に
よって回転される駆動ロール12からの駆動力を直接に
受けて走行するが、そのサンディングベルト18の内周
側には駆動ベルト14の弾性材14bが踏圧装置70に
よって押さえ付けられているから、サンディングベルト
18は駆動ベルト14からも駆動力を受けて走行するこ
とになる。
【0064】このようにしてサンディングベルト18が
走行すると、ワークWの研磨面はサンディングベルト1
8によって研磨される。この場合、踏圧装置70の分割
パッド71群はワークWの研磨面の形状に沿って下側が
凹となる形状に成形されているから、サンディングベル
ト18がワークWの研磨面の全域に均等に押し付けら
れ、局部的な過剰研磨が発生するおそれはない。
【0065】また、ワーク搬送装置30では振動用モー
タ51が回転されており、カム円盤52が回転して揺動
ロッド54を介して支持テーブル50が前後に振動する
から、ワークWもサンディングベルト18による研磨を
受けながら前後(送り方向)に振動する。そして、基台
31では送りモータ40が駆動され続けているから、ス
ライドテーブル38ひいてはワークWが奥方に徐々に移
動され、サンディングベルト18よりも幅が狭いワーク
Wであっても、その研磨面の全域が研磨されることにな
る。
【0066】この後、スライドテーブル38が更に奥方
に移動してその位置検出片65が第3近接スイッチ68
に対応するようになると、制御盤200のインバータ装
置が停止して駆動モータ19,20の運転が止まり、駆
動ベルト14及びサンディングベルト18が停止する。
次いで、フレーム用シリンダ79が動作してサブフレー
ム73が上昇し、分割パッド71群は下面が凹となった
形状を保ったままで上昇し、これをもって研磨動作の1
サイクルが終了する。以下、新たなワークWをワーク搬
送装置30にセットしてスライドテーブル38を原点位
置から奥方に送り動作させれば、上述と同様に研磨動作
が繰り返される。
【0067】(実施例の効果)上記した実施例の効果は
次のようである。
【0068】踏圧装置70はサンディングベルト18
の走行方向に沿って並ぶ30個の分割パッド71群を備
えて構成され、これらがワークWの研磨面の形状に沿っ
て並んだ後にロックされるから、分割パッド71群がワ
ークWの形状に合わせて成形されることになる。従っ
て、成形された分割パッド71群を備えた踏圧装置70
にてサンディングベルト18をワークWに押し付ける
と、ワークWが異形であってもサンディングベルト18
がワークWの研磨面全域に均等に圧着するようになり、
局部的な過剰研磨を起こすことなくワークWの研磨面全
域を均一研磨することができる。また、分割パッド71
群はワークWの研磨面の形状に沿って成形されるもので
あり、図2に示したような上面が凸となる形状に限ら
ず、逆に上面が凹となる形状であっても分割パッド71
群はそれにならった形状に成形されるから、ワークWの
形状を問わずに研磨を行うことができる。
【0069】また、本実施例では踏圧装置70をサブ
フレーム73に搭載し、ワークWがサンディングベルト
18の下方に送られて来たことを検出してサブフレーム
73を下降させるようにしている。このため、サンディ
ングベルトを一定の高さ位置で走行させながらここにワ
ークを送り込む方式に比べ、ワークWの側面稜部が過剰
に研磨されてしまういわゆる「端だれ」現象を防止する
ことができる。
【0070】また、本実施例では、踏圧装置70の分
割パッド71群をワークWの形状に合わせて成形し、こ
れに沿ってサンディングベルト18を走行させる方式で
あることに鑑み、サンディングベルト18をワークWの
送り方向に対して直角に走行させるクロスベルト方式を
採用した。その理由は次のようである。即ち、ワークの
送り方向に沿ってサンディングベルトを走行させるワイ
ドベルト方式では、ワークの幅寸法以上の幅を有するサ
ンディングベルトを必要とするが、そのようなベルトは
変形し難くなることを避け得ない。このため、幅寸法の
大きなワークを研磨する場合には、サンディングベルト
をワークの研磨面の形状に沿って走行させることに困難
を生じてしまい、大きな凹凸がある形状のワークWでは
研磨できなくなる。これに対し、本実施例のようなクロ
スベルト方式とすれば、幅が狭い駆動ベルト14やサン
ディングベルト18を利用できるから、両ベルト14,
18がワークWの研磨面の形状に沿って変形し易くな
り、踏圧装置70をワークWの形状に合わせて成形し、
その形状に沿わせてサンディングベルト18を走行させ
る本実施例のベルトサンダー機に好適する。
【0071】一般に、ベルトサンダー機では、サンデ
ィングベルトに過剰な張力が作用すると、凸形状のワー
クでは凸部が局部的に過剰研磨を受け、凹形状のワーク
では端部が過剰研磨を受けると共に底部が研磨不足にな
る傾向を呈する。
【0072】これに鑑み本実施例では、サンディングベ
ルト18の内周側に駆動ベルト14を設けた二重ベルト
方式とし、駆動ベルト14をサンディングベルト18に
圧接させて駆動ベルト14からもサンディングベルト1
8に対して駆動力を与えるようにしている。このため、
駆動ロール12からサンディングベルト18に与えるべ
き駆動力はサンディングベルト18のみに直接に駆動力
を与える場合に比べて小さくなり、従って、サンディン
グベルト18に加わる張力も小さくなる。この結果、サ
ンディングベルト18がワークWの形状に応じて柔軟に
変形するようになり、局部的な過剰研磨や研磨不足の発
生が防止される。
【0073】また、ベルトサンダー機では、サンディ
ングベルトの走行速度が高速になるほど、凸部の過剰研
磨や「端だれ」を生じさせる傾向がある。しかし、かと
いってサンディングベルトを低速で走行させると、十分
なサンディング量が得られないという問題を生ずる。
【0074】この点に鑑み、本実施例ではワーク搬送装
置30のスライドテーブル38に振動用モータ51を設
け、カム円盤52及び揺動ロッド54等の組合わせによ
ってワークWの研磨動作中に支持テーブル50を送り方
向に振動させるように構成した。この結果、ワークWは
サンディングベルト18の走行方向とは直交する方向に
振動しながら、同ベルト18による研磨作用を受けるこ
とになる。このようにすると、サンディングベルト18
の走行速度を低速にしても十分なサンディング量を確保
することができ、結局、凸部の過剰研磨や「端だれ」を
生じさせることなくサンディング量を確保できるように
なるのである。
【0075】また、本実施例では、制御盤200に分
割パッド71群に対応して同数の微調整用スイッチ22
0を設け、このスイッチ220の操作に応じて各パッド
用シリンダ72を作動させ得るようにした。これにて分
割パッド71群の成形動作時に、それらの上下位置を個
別に自在に調整することができるようになり、より正確
にワークWの研磨面の形状に沿った形状に分割パッド7
1群を成形でき、より一層の均一研磨が可能になる。
【0076】本実施例では、分割パッド71群の成形
動作時に、各分割パッド71を一斉にワークWに向けて
下降させるのではなく、図16(B)に示したように、
まず中央に位置する分割パッド71を下降させ、所定時
間が経過する度に隣の分割パッド71を順次下降させる
ようにしている。これにて、ワークWの凹部の最下部に
も分割パッド71が確実に下降するようになるから、分
割パッド71群をワークWの形状に正確に沿わせること
ができ、踏圧装置70を正確に成形することができ、ひ
いては均一研磨に一層寄与することになる。
【0077】本実施例では両端のものを除いて各分割
パッド71に駆動ベルト14を上下から挟む上ローラー
87及び下ローラー88を設けるようにしている。この
ため、たとえ分割ローラー71群が下面が凹となる形状
に成形されても(図2参照)、駆動ベルト14は分割パ
ッド71群から離れることなく走行するようになる。従
って、駆動ベルト14に作用する張力によって駆動ベル
ト14が分割パッド71群から離れる方向の力を受ける
ことがなくなり、ワークWの凸部に過剰な研磨作用を及
ぼすことを防止できる。
【0078】(他の実施例)本発明は上記実施例に限定
されず、要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
るものであり、例えば次のように構成することもでき
る。
【0079】上記実施例では、昇降駆動機構としてパ
ッド用シリンダ72を設けるようにしたが、これに代え
て、例えば分割パッド71に連結されているガイドロッ
ド83をネジ機構によって上下させる構成としてもよ
い。
【0080】上記実施例では、ロック機構は各パッド
用シリンダ72に設けられたブレーキ機構81を利用す
るようにしたが、パッド用シリンダとしてはブレーキ機
構が付設されていないものを利用し、例えば分割パッド
71に連結されているガイドロッド83をクランプ機構
によって締め付けることにより分割パッド群を固定する
構成とすることもできる。
【0081】必ずしもいわゆるクロスベルト方式にし
なくとも、サンディングベルトをワークの送り方向と同
一方向に走行させるワイドベルト方式にも適用すること
ができる。
【0082】必ずしも二重ベルト方式にしなくとも、
上記実施例の駆動ベルト14を省略してサンディングベ
ルト18のみを設けるようにしてもよい。また、二重ベ
ルト方式にした場合でも、サンディングベルト18を掛
け渡した駆動ロール12には駆動力を与えず、サンディ
ングベルト18が駆動ベルト14に完全に追従して走行
するだけの構成としてもよい。このようにすれば、サン
ディングベルト18に作用する張力が極めて小さくなる
から、踏圧装置70における分割パッド71群の形状へ
の追従性が一層よくなって均一研磨に効果が見られ、ま
たコスト的にも有利になる。
【0083】上記実施例では、踏圧装置70の成形動
作時において、分割パッド71群を下降させた後に各パ
ッド用シリンダ72群をロックするに際し、制御盤20
0の成形用スイッチ208を手動操作したときに各シリ
ンダ72にロックが掛かるようにした。しかし、これに
限らず、緩衝用エアシリンダ85のロッド85aの上昇
を検出するスイッチを設け、各分割パッド71がワーク
Wに接触してそれ以上の下降が規制されることにより同
ロッド85aが上昇するようになったら、その上昇をス
イッチにより検出し、これに基づいて各パッド用シリン
ダ72のブレーキ機構81を作動させるようにしてもよ
い。このようにすれば分割パッド71群の成形及びロッ
クを自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体の斜視図
【図2】全体の正面図
【図3】図2中のD−D線で切断して示す断面図
【図4】一部破断して示すワーク搬送装置の正面図
【図5】ワーク搬送装置の平面図
【図6】ワーク搬送装置の側面図
【図7】吸着ユニットの拡大縦断面図
【図8】スライドテーブルの移動領域を示す概略的平面
【図9】サブフレームを示す背面図
【図10】図2中のE−E線にて切断した断面図
【図11】図2中のF−F線にて切断した断面図
【図12】分割パッドの縦断面図
【図13】押さえローラーの側面図
【図14】制御盤の正面図
【図15】下降パターンと種類を示す図
【図16】分割パッドの下降の様子を示す図
【符号の説明】
11…メインフレーム 12,15…駆動ロール 13,16…従動ロール 14…駆動ベルト 18…サンディングベルト 19,20…駆動モータ 30…ワーク搬送装置 61…吸着ユニット 70…踏圧装置 71…分割パッド 72…パッド用シリンダ(昇降駆動機構) 73…サブフレーム 79…フレーム昇降用シリンダ(シリンダ装置) 81…ブレーキ機構(ロック機構) 87…上ローラー 88…下ローラー 200…制御盤(昇降駆動機構制御手段) W…ワーク

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインフレームに設けた複数個のロール
    間に無端のサンディングベルトを走行可能に掛け渡すと
    共に、前記メインフレームに前記サンディングベルトの
    内周側に位置するように踏圧装置を配置し、走行せる前
    記サンディングベルトを前記踏圧装置によってワークに
    押し付けてワークの研磨を行うようにしたものにおい
    て、 前記踏圧装置は前記サンディングベルトの走行方向に沿
    って並べた複数の分割パッドを備えて構成され、各分割
    パッドにはこれらを独立して上下動させるための昇降駆
    動機構が連結されると共に、前記各昇降駆動機構によっ
    て前記各分割パッド群を前記ワークの研磨面の各部に対
    応した高さ位置に移動させた後にその位置に固定するロ
    ック機構を設け、前記サンディングベルトの内周側には
    無端の駆動ベルトが設けられ、前記踏圧装置は前記駆動
    ベルトを前記サンディングベルトに押し付けるように前
    記駆動ベルトの内周側に配置されていることを特徴とす
    るベルトサンダー機。
  2. 【請求項2】 前記メインフレームにはサブフレームが
    上下動可能に設けられ、このサブフレームに前記分割パ
    ッド群及びこれを上下させる昇降駆動機構群が設けら
    れ、前記サブフレームを上下に駆動するシリンダ装置が
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベル
    トサンダー機。
  3. 【請求項3】 前記分割パッドは、前記駆動ベルトの両
    側を挟む上ローラー及び下ローラーを備えて構成されて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    ベルトサンダー機。
  4. 【請求項4】 前記昇降駆動機構により分割パッド群を
    ワークの研磨面に対応した高さ位置に移動させるとき
    に、所定の分割パッドがワークの研磨面に当接してから
    順次隣の分割パッドがワークの研磨面に順に当接するよ
    うに前記昇降駆動機構群を制御する昇降駆動機構制御手
    段を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載のベルトサンダー機。
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