JP2608146B2 - 酸素センサ特性評価方法および装置 - Google Patents

酸素センサ特性評価方法および装置

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JP2608146B2 JP1199046A JP19904689A JP2608146B2 JP 2608146 B2 JP2608146 B2 JP 2608146B2 JP 1199046 A JP1199046 A JP 1199046A JP 19904689 A JP19904689 A JP 19904689A JP 2608146 B2 JP2608146 B2 JP 2608146B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、酸素センサの特性を経済的に有利に、しか
も高い信頼性をもって評価する方法および装置に関する
ものである。
(背景技術) 自動車排ガス中の酸素濃度の検出に用いられる酸素セ
ンサは、その開発乃至製造に際して、その特性を個々に
測定することが一般に行なわれている。
ところが、かかる酸素センサの特性の測定乃至評価
は、エンジン実機にセンサを取り付けて行うことが最も
望ましく、従来にあっては、この手法が専ら採用されて
いたが、かかるエンジン実機を用いた測定は、エンジン
の種類、制御システム、稼動条件等により異なる上、設
備が高価となって経済的に不利であるといった事情があ
り、また測定所要時間が長く、工数が多いといった事情
もあることから、決して実用的とは言い難く、そのため
に、近年においては、モデルガス法、燃焼ガス法、添加
ガス法等の、所謂ガス代替法と称される手法が専ら採用
されている。
ところが、それらモデルガス法、燃焼ガス法、添加ガ
ス法等の従来のガス代替法は、経済性乃至は測定結果の
信頼性の面で必じしも充分とは言い難く、未だ改良の余
地があるのが実情である。
すなわち、モデルガス法は、ボンベガス等を用いて自
動車排ガスに類似の組成のモデルガスを作り、そのモデ
ルガスを電気炉等で加熱したガスを測定ガスとして用い
て、酸素センサ特定を測定する手法であり、測定結果の
厳密性、安定性で優れていることから、研究的分野には
適しているものの、高価なガスを多量に消費することか
ら、生産現場での量産酸素センサの特性評価に用いた場
合には、経済的に著しく不利になるといった不具合があ
るのである。
また、燃焼ガス法は、プロパン、都市ガス等の燃料ガ
スを燃焼させて得られる燃焼排ガスを測定ガスとして用
いる手法であり、経済性および装置の簡便性で優れてい
ることから、生産現場での量産酸素センサの特性評価に
用いられてはいるものの、燃焼ガスがほぼ完全燃焼し
て、測定ガス中の未燃ガス成分がエンジン実機の排ガス
中のそれと比較して著しく少なくなることから、エンジ
ン実機での測定結果との相関性が大幅に劣り、信頼性に
欠けるといった問題があるのである。
更に、添加ガス法は、燃焼ガス法で得られる燃焼排ガ
ス中にCO,H2NO等の未燃ガス成分を加えて測定ガスとす
るものであり、エンジン実機との相関性は優れているも
のの、モデルガス法ほどではないにしろ高価なガスを比
較的多量に必要とするため、やはり、モデルガス法と同
様に、量産される酸素センサの特性測定に用いた場合に
おいて、経済的に著しく劣るといった問題を内在してい
るのである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、このような事情を背景とし
て為されたものであり、その解決すべき課題とするとこ
ろは、測定ガス中の未燃ガス成分を経済的に有利に増加
させて、エンジン実機の排ガス組成に近い組成の測定ガ
スを経済的に有利に生成し、もってエンジン実機との相
関性を高めて、信頼性の高い評価結果を経済的に有利に
得ることのできる酸素センサの評価方法および装置を提
供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本発明手法に
あっては、所定の空気過剰率の測定ガスを酸素センサに
供給して、該酸素センサから出力される信号に基づいて
該酸素センサの特性を評価するに際して、少なくとも二
つの燃焼装置を用いて、互いに異なる空燃比で混合され
た燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼し、それら燃焼装
置から排出される燃焼排ガスを相互に混合して、その混
合した燃焼排ガスを前記測定ガスとして用いることとし
たのである。
また、前記課題を解決するために、本発明装置にあっ
ては、所定の空気過剰率のガスを酸素センサに供給し
て、該酸素センサから出力される信号に基づいて該酸素
センサの特性を評価する酸素センサ特性評価装置におい
て、(a)互いに異なる空燃比で混合された燃料ガスと
空気との混合ガスを燃焼する複数の燃焼装置と、(b)
それら燃焼装置から排出される燃焼排ガスを混合して、
該混合した燃焼排ガスを前記所定の空気過剰率のガスと
して前記酸素センサに供給する排ガス混合部とを、含む
こととしたのである。
ここで、各燃焼装置から排出される燃焼排ガスの空気
過剰率は、長時間使用しているとドリフトが生じて変動
するため、このドリフトによる変動を防止する上で、各
燃焼装置と排ガス混合部との間に、各対応する燃焼装置
から排ガス混合部に排出される燃焼排ガスの空気過剰率
を検出する検出手段をそれぞれ設けると共に、それら検
出手段で検出された空気過剰率が各対応する燃焼装置か
らの燃焼排ガスについて予め設定された空気過剰率と一
致するように、各燃焼装置で燃焼される混合ガスの空燃
比を調節する空燃比調節手段を設けることが好ましい。
また、センサ特性の測定に際して、測定ガスの空気過
剰率を変更制御するために燃焼混合ガスの空燃比が変更
制御せしめられる燃焼装置については、その空燃比の変
更制御を所定の外部信号に基づいて行わせるようにする
ことも可能であるが、それらの燃焼装置について、燃焼
混合ガスの空燃比を酸素センサの出力信号に基づいて制
御する空燃比制御手段をそれぞれ設けて、それらの燃焼
装置における空燃比を酸素センサの出力信号に基づいて
フィードバック制御させるようにしてもよい。この場
合、燃焼混合ガスの空燃比が変更制御せしめられる燃焼
装置は、少なくとも一つあれば足りるが、燃焼混合ガス
の空燃比が全ての燃焼装置で変更制御されるようになっ
ている場合には、全ての燃焼装置について空燃比制御手
段が設けられることとなる。
更に、各燃焼装置からの燃焼排ガスを混合しただけで
は未燃ガス成分が足りないような場合には、その未燃ガ
ス成分の不足分を補う意味で、酸化性ガス或いは還元性
ガス、若しくはそれらの両方を供給可能なガス供給手段
を排ガス混合部に接続するようにしてもよい。
(作用) 従来の燃焼ガス法のように、単に一つの燃焼装置を用
いて測定ガスを得るようにした場合には、酸素センサ特
性の測定のために必要な空気過剰率の測定ガスを得るた
めに、理想空燃比に極めて近い状態の空燃比で混合した
混合ガスを燃焼装置で燃焼させることが必要となり、従
って、前述のように、その燃焼排ガス中の未燃成分は著
しく少なくなる。
しかし、本発明手法のように、複数の燃焼装置を用
い、それら複数の燃焼装置で互いに異なる空燃比の混合
ガスを燃焼させて、それら複数の燃焼装置からの燃焼排
ガスを混合して測定ガスとした場合には、それら燃焼装
置での燃焼は、燃料ガス量が空気量に比して過少なリー
ン状態、若しくは燃料ガス量が空気量に比して過剰なリ
ッチ状態で行なわれることとなり、リーン状態で燃焼が
行われた燃焼装置からの燃焼排ガス中には酸素残留量が
多く、またリッチ状態で燃焼が行われた燃焼装置からの
燃焼排ガス中には未燃ガス残留量、特に酸素センサの特
性測定に影響の大きいCOの残留量が多くなって、それら
が混合して得られる測定ガスのガス成分が実際のエンジ
ンの排ガス成分により近くなる。
因に、第1図は、本発明手法に従う測定ガス生成手法
に従って得られた測定ガス中のCO量およびO2量と、従来
の燃焼ガス法に従う測定ガス生成手法に従って得られた
測定ガス中のCO量およびO2量とを、実機エンジンの排ガ
ス中のそれらと比較して示すグラフであるが、その図か
ら明らかなように、本発明手法に従う測定ガス生成手法
によって得られた測定ガス中のCO量およびO2量は、各燃
焼装置での空燃比の設定条件が互いに異なる,の二
つの測定結果の何れにおいても、従来の燃焼ガス法で得
られた測定ガスのそれに比べて、空気過剰率:λが0.90
〜1.10付近の広い範囲において、エンジン実機の排ガス
中のそれに著しく近くなっているのである。
なお、第2図は、上記,の測定に用いた装置を示
しており、2,4は、それぞれ、燃焼装置としてのガスバ
ーナを、また6は、それらガスバーナ2,4からの燃焼排
ガスを混合して測定ガスを生成する排ガス混合部を、更
に8,10は、CO量およびO2量を測定するためのガス分析計
および酸素濃度検知器を示している。そして、ここで
は、かかる装置を用いて、ガスバーナ2からの燃焼排ガ
スの空気過剰率がAとなるように、燃料ガス供給装置12
のよび空気供給装置14からガスバーナ2に燃料ガスおよ
び空気を供給する一方、ガスバーナ4からの燃焼排ガス
の空気過剰率がBとなるように、燃料ガス供給装置16お
よび空気供給装置18からガスバーナ4に燃料ガスと空気
とを供給して、それら空気過剰率の差:A−Bを0.08に設
定した条件下で、前記第1図のの測定を行ない、また
それら空気過剰率の差:A−Bを0.12に設定した条件下
で、前記の測定を行なった。
このように、本発明手法によれば、燃料ガスを燃焼し
て得た燃料排ガスから測定ガスを得る極めて簡単且つ安
価な手段で、未燃ガスの成分の多い、実際のエンジンの
排ガス組成により近い組成の測定ガスを得ることができ
るのであり、それ故、酸素センサの出力信号としても、
実機エンジンでの測定結果により近い状態の信号が得ら
れることとなって、その出力信号に基づく評価結果も実
機エンジンにおける測定値との相関性が高い、より信頼
性が高いものとなるのである。
また、本発明によれば、第1図の測定結果から明らか
なように、各燃焼装置での空燃比の設定によって未燃ガ
ス成分を調整することができるため、エンジンの多様な
状態に対応することもできるのである。
そして、本発明装置によれば、かかる手法を有利に実
施できるのであり、かかる手法を実施する本発明装置に
おいて、前述の如き検出手段と空燃比調節手段とを設け
るようにすれば、ドリフトによる誤差を良好に抑制し
て、より信頼性の高い測定結果を得ることができるので
ある。
また、本発明装置において、前述の如き空燃比制御手
段を設ければ、エンジン実機での制御状態により近い状
態で酸素センサの特性評価を行うことができるのであ
り、更に、前述の如きガス供給手段を排ガス混合部に接
続すれば、測定ガス中の未燃ガス成分を必要に応じて増
加できるため、エンジンのより多様な状態での特性評価
が可能となるのである。なお、かかるガス供給手段は、
未燃ガス成分の不足を補うためだけに用いられるため、
従来のモデルガス手法に比べては勿論、添加ガス手法に
比べても、酸化性ガス乃至は還元性ガスの消費量が極め
て小さく抑制されて、それに要する費用も著しく小さく
抑制されるのである。
(実施例) 以下、本発明をより一層具体的に明らかにするため
に、その幾つかの実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
先ず、第3図には、本発明に従う酸素センサ特性評価
装置の一例が示されている。そこにおいて、20,22は、
燃焼装置としてのガスバーナであり、それらガスバーナ
20,22には、主燃料ガス供給装置24,26からプロパン等の
燃料ガスが一定の流量で継続的に供給されるようになっ
ていると共に、主空気供給装置28,30から一定の流量で
空気が継続的に供給されるようになっている。また、そ
れらガスバーナ20,22には、それぞれ、電磁弁駆動装置3
1によって開閉駆動される電磁弁32,34を介して副燃料ガ
ス供給装置36,38が接続されると共に、同じく電磁弁駆
動装置31によって開閉駆動される電磁弁40,42を介して
副空気供給装置44,46が接続されており、電磁弁32,34の
弁開時において、副燃料ガス供給装置36,38からプロパ
ン等の燃料ガスが、また電磁弁40,42の弁開時におい
て、副空気供給装置44,46から空気が、それぞれ所定流
量でガスバーナ20,22に供給されるようになっている。
なお、ここでは、上記各燃料ガス供給装置および空気
供給装置に流量制御機能を有するマスフローコントロー
ラが用いられている。
一方、各ガスバーナ20,22は、それらで燃焼された燃
焼排ガスを排出するための排出管50,52を介して、それ
らについて共通に設けられた該ガス混合部48に接続され
ている。そして、各ガスバーナ20,22から排出された燃
焼排ガスがその排ガス混合部48で混合されて測定ガスが
生成されるようになっており、その測定ガスが、酸素セ
ンサ56の取付部が設けられた筒状ポート54に、つまり筒
状ポート54の取付部に取り付けられる酸素センサ56に、
供給されるようになっている。
そして、この筒状ポート54の取付部に取り付けられた
酸素センサ56にデータ処理装置58が接続されて、従来と
同様に、そのデータ処理装置58において、その酸素セン
サ56からの出力信号に基づいて、応答特性や制御点等の
酸素センサ56の特性が測定されるようになっている。
なお、データ処理装置58でのデータ処理操作は、プロ
グラマ60で設定された周期に従って、電磁弁駆動装置31
による電磁弁32,34と40,42との択一的な開閉作動に同期
して行なわれる。
このような評価装置によって酸素センサ56の特性を評
価するには、主燃料ガス供給装置24からガスバーナ20へ
の燃料ガス供給量を主燃料ガス供給装置26からガスバー
ナ22へのそれよりも一定量多く設定する一方、主空気供
給装置28からガスバーナ20への空気供給量を主空気供給
装置30からガスバーナ22へのそれよりも一定量少なく設
定する。そして、これにより、主燃料ガス供給装置24か
らの燃料ガスと主空気供給装置28からの空気との混合ガ
ス(ベースガス)の燃焼時において、ガスバーナ20から
排出される燃焼排ガスの空気過剰率が化学量論比よりも
一定量:Δλだけ小さくなるようにする一方、主燃料ガ
ス供給装置26からの燃料ガスと主空気供給装置30からの
空気との混合ガス(ベースガス)の燃焼時において、ガ
スバーナ22から排出される燃焼排ガスの空気過剰率が化
学量論比よりも一定量:Δλだけ大きくなるように為
し、それらベースガスの燃焼排ガスが混合される排ガス
混合部48において、その混合ガス(測定ガス)の空気過
剰率:λが化学量論比(λ=1)となるようにする。
そして、主燃料ガス供給装置24,26からの燃料ガス流
出量および主空気供給装置28,30からの空気流出量をこ
のように設定した状態で、プログラマ60で設定した所定
の周期で電磁弁32,34と40,42とを択一的に開閉制御し、
副燃料ガス供給装置36,38および副空気供給装置44,46か
ら燃料ガスと空気とを各対応するガスバーナ20,22に交
互に流入させて、排ガス混合部48で混合・生成される測
定ガスの空気過剰率:λをリッチ状態(λ<1)とリー
ン状態(λ>1)とで交互に切換え、かかる切換作動下
で得られる酸素センサ56からの出力信号に基づいて、従
来と同様にして、応答特性や制御点等の酸素センサ56の
特性を測定する。
すなわち、酸素センサ56の応答特性は、例えば、第4
図の(a)および(b)に示されているように、酸素セ
ンサ56の出力信号のレベル変動中心の0.45Vをスレッシ
ョールドレベルとして、測定ガスがリッチ状態にある状
態下で電磁弁が切り換えられてから、酸素センサ56の出
力信号レベルがそのスレッショールドレベルよりも下回
るまでのリッチ/リーン応答時間:TRSと、測定ガスがリ
ーン状態にある状態下で、電磁弁が切り換えられてか
ら、酸素センサ56の出力信号レベルがそのスレッショー
ルドレベルを上回るまでのリーン/リッチ応答時間:TLS
を測定し、それらの和の逆数:1/(TRS+TLS)を求め
て、それを指標とする。
また、酸素センサ56の制御点は、それらリッチ/リー
ン応答時間:TRSとリーン/リッチ応答時間:TLSとの比:T
RS/TLSを求めて、それを指標とする。
このように、本実施例装置によれば、応答特性や制御
点等の酸素センサ56の特性を、従来装置と同様に測定す
ることができるのである。そして、本実施例装置におい
ては、それらの特性の測定に際して、前述のように、二
つのガスバーナ20,22が用いられ、一方のガスバーナ20
においては、燃料ガス量が理想空燃比よりも過剰な状態
の混合ガスが燃焼され、また他方のガスバーナ22におい
ては、燃料ガスが理想空燃比よりも過少な状態の混合ガ
スが燃焼されて、それらの燃焼排ガスが排ガス混合部48
で混合されて測定ガスが生成されるようになっているた
め、燃料ガスの燃焼によって測定ガスを生成する簡便で
安価な手法でありながら、従来の燃焼ガス法よりも測定
ガス中の未燃ガス成分を大幅に増加させて、エンジン実
機の排ガスの組成に近い測定ガスを得ることができるの
であり、それ故、上記応答特性や制御点等の酸素センサ
56の特性測定結果として、実機エンジンにおける測定値
との相関性が高い、信頼性の高い評価結果を得ることが
できるのである。
因に、第5図は、本実施例装置を用いて測定した酸素
センサ56の応答特性の指標としてのリッチ/リーン応答
時間:TRSとリーン/リッチ応答時間:TLSとの和の逆数:1
/(TRS+TLS)と、それら酸素センサ56を実機エンジン
に搭載して測定した応答特性の指標としてのエンジンフ
ィードバック制御周波数との関係を示すものであるが、
それらの間には、従来の燃焼ガス法の場合よりも、極め
て高い相関性が認められるのである。
また、第6図は、本実施例装置を用いて測定した酸素
センサ56の制御点の指標としてのリッチ/リーン応答時
間:TRSとリーン/リッチ応答時間:TLSとの比:TRS/T
LSと、それら酸素センサ56を実機エンジンに搭載して測
定したエンジン制御点の空気過剰率の関係を示すもので
あるが、それらの間においても、従来の燃焼ガス法の場
合よりも、著しく高い相関性が認められている。
つまり、これらのことから、本実施例が、従来の燃焼
ガス法に比して、エンジン代替法としてより高い信頼性
を有しているが認識されるのである。
なお、第5図および第6図の測定に際しては、燃料ガ
スとしてプロパンを用い、一方のガスバーナ20におい
て、ベースガス燃焼時の燃焼排ガスの空気過剰率を0.94
に設定する一方、他方のガスバーナ22において、ベース
ガス燃焼時の燃焼排ガスの空気過剰率を1.06に設定し
た。
次に、本発明の別の実施例を第7図に基づいて詳細に
説明する。なお、ここでは、前記実施例と異なる点につ
いてのみ、詳述する。
すなわち、本実施例においては、各ガスバーナ20,22
と排ガス混合部48とを結ぶ排出管50,52に対して、各ガ
スバーナ20,22からの燃焼排ガスの空気過剰率を測定す
るための第一および第二のA/F計62,64が設けられてお
り、各燃焼排ガスの空気過剰率を表す信号がそれらA/F
計62,64から流量制御回路66,68にそれぞれ供給されるよ
うになっている。そして、それら流量制御回路66,68
は、予め設定された目標空気過剰率と、それらA/F計62,
64からの信号が表す実際の空気過剰率とを比較して、そ
れらが一致するように、主燃料ガス供給装置24,26から
各ガスバーナ20,22への燃料ガス供給量を調節するよう
になっており、これにより、長期間の使用によって生じ
るドリフトによって、各ガスバーナ20,22から排出され
る燃焼排ガスの空気過剰率が変化しないようにされてい
る。つまり、これにより、ドリフトに起因する測定誤差
の発生が良好に防止され得るようになっているのであ
り、このことから明らかなように、ここでは、A/F計62,
64が検出手段を構成していると共に、流量制御回路66,6
8が空燃比調節手段を構成しているのである。
なお、かかる流量制御回路66,68による空気過剰率の
補正操作は、各電磁弁を閉状態に設定して、各ガスバー
ナ20,22にベースガスだけを流入させた状態で行なわれ
る。
また、流量制御回路66,68による空気過剰率の補正操
作は、主空気供給装置28,30からの空気流出量を調節す
ることによって行うようにすることもできる。
一方、本実施例装置においては、酸素センサ56に対
し、該酸素センサ56の出力信号をその出力信号のレベル
変動中心の0.45Vのスレッショールドレベルと比較し
て、酸素センサ56の出力信号レベルが該スレッショール
ドレベルを上回るとき、および下回るときに電磁弁切換
信号を出力するフィードバック制御回路70が接続されて
いる。そして、ここでは、かかるフィードバック制御回
路70からの電磁弁切換信号によって電磁弁駆動装置31が
制御されて、副燃料ガス供給装置36,38に対応した電磁
弁32,34と、副空気供給装置44,46に対応した電磁弁40,4
2とが交互に開閉駆動されるようになっており、これに
より、酸素センサ56の応答特性に応じた周期で酸素セン
サ56の出力が増減させられるようになっている。つま
り、かかる酸素センサ出力の振動周波数、換言すれば、
本実施例装置のフィードバック周波数を測定することに
より、その測定結果を指標として酸素センサ56の応答特
性を知ることができるのであり、ここでは、フィードバ
ック制御回路70に接続された計測装置72において、その
フィードバック周波数が測定されるようになっている。
なお、上述の説明から明らかなように、ここでは、フ
ィードバック制御回路70と、このフィードバック制御回
路70によって制御される電磁弁駆動装置31、並びにかか
る電磁弁駆動装置31によって開閉制御されて、ガスバー
ナ20,22で燃焼される混合ガスの空燃比を変更せしめる
電磁弁32,34および40,42とから、空燃比制御手段が構成
されている。
また、本実施例装置においては、酸素センサ56が配設
される筒状ポート54に第三のA/F計74が設けられてお
り、このA/F計74によって酸素センサ56に供給された測
定ガスの空気過剰率:λが測定されて、その測定信号が
計測装置72に供給されるようになっている。そして、か
かる計測装置72において、このA/F計74で測定された空
気過剰率:λの平均値が酸素センサ56の制御点として求
められるようになっている。
なお、第8図は、酸素センサ56の出力信号(起電力)
と、電磁弁32,34および40,42の開閉状態と、A/F計74の
出力信号との時間的な変動関係を示している。
このような評価装置においても、測定ガスの生成手法
は前記実施例と同様であるため、前記実施例と同様の効
果を得ることができるのである。
因に、第9図は、本実施例装置を用いて測定した酸素
センサ56の応答特性の指標としてのフィードバック制御
周波数と、それら酸素センサ56を実機エンジンに搭載し
て測定した応答特性の指標としてのエンジンフィードバ
ック制御周波数との関係を示すものであり、また、第10
図は、本実施例装置を用いて測定した酸素センサ56の制
御点の空気過剰率と、それら酸素センサ56を実機エンジ
ンに搭載して測定した制御点の空気過剰率との関係を示
すものであるが、それらの何れにおいても、従来の燃焼
ガス法に比して、著しく高い相関性が認められるのであ
り、このことから、本実施例が、前記実施例と同様に、
従来の燃焼ガス法に比して、エンジン代替法としてより
高い信頼性を有していることが認められるのである。
なお、上記第9図および第10図の測定に際しても、前
記第5図および第6図の測定の時と同様に、プロパンを
燃料ガスとして用いる一方、一方のガスバーナ20におい
て、ベースガス燃焼時の燃焼排ガスの空気過剰率を0.94
に設定すると共に、他方のガスバーナ22において、ベー
スガス燃焼時の燃焼排ガス空気過剰率を1.06に設定し
た。
以上、本発明の幾つかの実施例を詳細に説明したが、
本発明がそれらの具体例に限定されるものではなく、そ
の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々なる変更,修
正,改良等を施した態様で実施できることは勿論であ
る。
例えば、前記第二の実施例では、酸素センサ56の特性
の測定に際して、二つのガスバーナ20,22の両方の燃焼
排ガスの空気過剰率が同時に変更制御されるようになっ
ていたため、空燃比制御手段がそれらガスバーナ20,22
の双方について設けられていたが、一方のガスバーナの
燃焼排ガスの空気過剰率だけが変更制御されるようにな
っている場合には、その一方のガスバーナについてだけ
空燃比制御手段を設ければよい。
また、前記実施例では、燃焼装置としてのガスバーナ
が何れも単に二つ用いられていただけであったが、3つ
以上の燃焼装置を用いて本発明装置を構成することも可
能である。
更に、第7図に破線で示すように、空気等の酸化性ガ
ス若しくはCOやH2等の還元性ガスの少なくとも一方を供
給するためのガス供給装置76を排ガス混合部48に接続し
て、それら酸化性ガスや還元性ガスを測定ガス中に必要
に応じて混入させるようにしてもよい。このようにして
も、ガス供給装置76から排ガス混合部48に供給される酸
化性ガス乃至は還元性ガスの使用量は極めて少なくて済
むため、従来のモデルガス法や添加ガス法等に比して、
それに要する費用も極めて少なくて済むのである。な
お、かかるガス供給装置76から排ガス混合部48へのガス
の流入制御は、電磁弁制御装置31によって図示しない電
磁弁を開閉制御することによって行なわれることとな
る。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明手法によれ
ば、燃料ガスを燃焼させる、従来の燃焼ガス手法と同様
の簡便且つ安価な手法で、エンジンの排ガス組成により
類似した組成の測定ガスを得ることができるため、従来
の燃焼ガス手法よりも信頼性の著しく高い評価結果を、
従来のモデルガス法や添加ガス法よりも経済的に極めて
有利に得ることができるのである。そして、本発明装置
によれば、かかる本発明手法を好適に実施することがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明手法に従う生成手法に従って生成され
た測定ガス中のO2量およびCO量と、従来の燃焼ガス法に
従う生成手法に従って生成された測定ガス中のO2量およ
びCO量を、実際のエンジンの排ガス中のそれらと比較し
て示すグラフであり、第2図は、本発明手法に従う生成
手法に従って測定ガスを生成して、その測定ガス中のO2
量とCO量を測定した装置を示す図である。 第3図は、本発明に従う酸素センサ評価装置の一例を示
す図であり、第4図の(a)および(b)は、それぞ
れ、第3図の装置における応答特性の評価に利用される
リッチ/リーン応答時間:TRSおよびリーン/リッチ応答
時間:TLSを説明するための図であり、第5図は、第3図
の装置を用いて測定した酸素センサの応答特性の指標と
しての1/(TRS+TLS)と、エンジン実機の応答特性の指
標としてのエンジンフィードバック制御周波数の関係を
示すグラフであり、第6図は、同じく、第3図の装置を
用いて測定した酸素センサの制御点の指標としてのTRS/
TLSと、エンジン実機の制御点の空気過剰率との関係を
示すグラフである。 第7図は、本発明に従う酸素センサ評価装置の別の一例
を示す図であり、第8図は、第7図の装置における酸素
センサ出力と、各電磁弁の開閉制御状態と、第三のA/F
計の出力との関係を示す波形図であり、第9図は、第7
図の装置を用いて測定した酸素センサの応答特性の指標
としての装置フィードバック制御周波数と、エンジン実
機の応答特性の指標としてのエンジンフィードバック制
御周波数の関係を示すグラフであり、第10図は、第7図
の装置を用いて測定した酸素センサの制御点の空気過剰
率と、エンジン実機の制御点の空気過剰率との関係を示
すグラフである。 20,22:ガスバーナ(燃焼装置) 24,26:主燃料ガス供給装置 28,30:主空気供給装置 31:電磁弁駆動装置 32,34,40,42:電磁弁 36,38:副燃料ガス供給装置 44,46:副空気供給装置 48:排ガス混合部、50,52:排出管 56:酸素センサ、58:データ処理装置 62,64:A/F計(検出手段) 66,68:流量制御回路(空燃比調節手段) 70:フィードバック制御回路 72:計測装置、74:A/F計 76:ガス供給装置

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の空気過剰率の測定ガスを酸素センサ
    に供給して、該酸素センサから出力される信号に基づい
    て該酸素センサの特性を評価するに際して、 少なくとも二つの燃焼装置を用いて、互いに異なる空燃
    比で混合された燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼し、
    それら燃焼装置から排出される燃焼排ガスを相互に混合
    して、その混合した燃焼排ガスを前記測定ガスとして用
    いることを特徴とする酸素センサ特性評価方法。
  2. 【請求項2】所定の空気過剰率の測定ガスを酸素センサ
    に供給して、該酸素センサから出力される信号に基づい
    て該酸素センサの特性を評価する酸素センサ特性評価装
    置であって、 互いに異なる空燃比で混合された燃料ガスと空気との混
    合ガスを燃焼する複数の燃焼装置と、 それら燃焼装置から排出される燃焼排ガスを混合して、
    該混合した燃焼排ガスを前記測定ガスとして前記酸素セ
    ンサに供給する排ガス混合部とを、 含むことを特徴とする酸素センサ特性評価装置。
  3. 【請求項3】前記複数の燃焼装置と前記排ガス混合部と
    の間に、各対応する燃焼装置から該排ガス混合部に排出
    される燃焼排ガスの空気過剰率を検出する検出手段をそ
    れぞれ設けると共に、それら検出手段で検出された空気
    過剰率が各対応する燃焼装置からの燃焼排ガスについて
    予め設定された空気過剰率と一致するように、各燃焼装
    置で燃焼される混合ガスの空燃比を調節する空燃比調節
    手段を設けたことを特徴とする請求項(2)記載の酸素
    センサ特性評価装置。
  4. 【請求項4】前記複数の燃焼装置の少なくとも一つ対応
    して、その燃焼装置にて燃焼せしめられる混合ガスの空
    燃比を前記酸素センサの出力信号に基づいて制御する空
    燃比制御手段を設けたことを特徴とする請求項(2)ま
    たは(3)記載の酸素センサ特性評価装置。
  5. 【請求項5】酸素性ガスおよび還元性ガスの少なくとも
    一方を供給可能なガス供給手段を前記排ガス混合部に接
    続してなることを特徴とする請求項(2)乃至(4)の
    何れかに記載の酸素センサ特性評価装置。
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