JP2607825B2 - 碍子頭部のサンド粒子落下防止構造及びサンド粒子落下防止方法 - Google Patents

碍子頭部のサンド粒子落下防止構造及びサンド粒子落下防止方法

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JP2607825B2
JP2607825B2 JP17938793A JP17938793A JP2607825B2 JP 2607825 B2 JP2607825 B2 JP 2607825B2 JP 17938793 A JP17938793 A JP 17938793A JP 17938793 A JP17938793 A JP 17938793A JP 2607825 B2 JP2607825 B2 JP 2607825B2
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sand
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は、懸垂型避雷碍子な
どの頭部外周に接着されたサンド粒子の落下防止構造及
び落下防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 一般に、懸垂型避雷碍子においては、
その頭部の強度を保持するために、サンド粒子が頭部外
周面に釉薬などを介して接着されている。そして、その
状態で焼成窯内にて加熱焼成される。この焼成を避雷碍
子が倒立した状態で行うと、笠部の重みにより電圧−電
流特性が非直線性の限流素子が収容される円筒部が傾く
ため、焼成は正立状態で行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、焼成を正
立状態で行うと、頭部外周面に対するサンド粒子の接着
力が弱い場合やサンド粒子上に別のサンド粒子が重なっ
ている場合、焼成時にサンド粒子が剥がれ落ちる場合が
ある。しかも、サンド粒子と釉薬の熱膨張率の相違に基
づいて、焼成時にサンド粒子と釉薬が膨張する割合が異
なることから、サンド粒子が頭部外周から飛散落下して
しまう場合がある。
【0004】このような場合、剥がれ落ちたサンド粒子
が笠部の付け根に付着すると、電界集中によるコロナ放
電が発生したりして、電気的な不具合が生ずるという問
題があった。また、剥がれ落ちたサンド粒子が笠部上に
付着してそれが点在すると、外観を損なって品質不良を
招くという問題があった。加えて、碍子の焼成時におけ
る不良は、製品の歩留りの低下につながるという問題が
あった。
【0005】この発明は上記従来の問題に着目してなさ
れたものであって、その目的は、サンド粒子が碍子の頭
部外周から剥がれ落ちるのを防止して、電気的不具合や
外観不良の発生を防止し、焼成時の歩留りを向上できる
碍子頭部のサンド落ち防止構造及びサンド落ち防止方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、請求項1に記載の碍子頭部のサンド粒子落下防止
構造の発明では、碍子の頭部外周に接着固定されたサン
ド粒子層の表面に、少なくとも釉薬と増粘剤とを含有す
るサンド粒子落下防止液の皮膜を形成したことを特徴と
するものである。また、請求項2に記載の碍子頭部のサ
ンド粒子落下防止方法の発明では、碍子の頭部外周にサ
ンド粒子を接着固定してサンド粒子層を形成し、次いで
そのサンド粒子層の表面に少なくとも釉薬と増粘剤とを
含有するサンド粒子落下防止液を噴霧塗布してサンド粒
子落下防止液の皮膜を形成することを特徴とするもので
ある。
【0007】
【作用】 この発明では、碍子の頭部外周に碍子釉薬な
どの接着液を介してサンド粒子が接着されてサンド粒子
層が形成され、碍子頭部の強度が補強されている。さら
に、このサンド粒子層の表面に釉薬と増粘剤とを含有す
るサンド粒子落下防止液が噴霧塗布などの手段により施
され、サンド粒子層表面に落下防止液の皮膜が形成され
る。
【0008】そのため、サンド粒子は頭部外周に対する
接着力が不足したり、サンド粒子が他のサンド粒子上に
重なりあって存在したりしていても、落下防止液による
皮膜で接着保持されるか、又はその皮膜で覆われ、落下
が防止される。従って、サンド粒子の笠部への付着がな
くなり、コロナ放電などの電気的な不具合が防止される
とともに、外観不良の発生が防止される。
【0009】
【実施例】 以下にこの発明を具体化した一実施例につ
いて図1,2に従って説明する。図2に示すように、懸
垂型の避雷碍子は、断面逆U字状をなす碍子頭部1と、
その下部外周に一体形成された笠部2と、笠部2に設け
られ電圧−電流特性が非直線性の限流素子が収容される
収容筒部3とから構成されている。図1(d)に示すよ
うに、釉薬層4は碍子頭部1外周面及び外頂面並びに内
周面及び内頂面に薄膜状に形成されている。この釉薬層
4を形成する釉薬は、長石、けい石などの複数のセラミ
ックを含有する泥漿である。
【0010】接着層5は頭部1外周面及び内周面の釉薬
層4表面に薄膜状に形成されている。この接着層5を形
成する接着液は、いわゆるつけ釉が用いられる。このつ
け釉は上記泥漿と有機系増粘剤(第一工業製薬(株)製
商品名セロゲン)を1:1の割合で混合したものであ
る。このセロゲンはアンモニウム塩型のカルボキシメチ
ルセルロース(CMC)であり、顆粒状である。セロゲ
ンの1.5%水溶液の粘度は700〜1500cpで、
そのpHは5.5〜7.5である。サンド粒子層6は頭
部1外周面及び内周面に設けられた接着層5上に所定の
接着強度をもって形成されている。このサンド粒子は粘
土などのセラミックによって構成されている。
【0011】また、落下防止液によるサンド粒子落下防
止皮膜7は頭部1外周のサンド粒子層6の表面にスプレ
ーガン10によりサンド粒子落下防止液が噴霧塗布され
て形成されている。落下防止液はいわゆる押え釉であっ
て、この押え釉は前記泥漿と水とセロゲンが体積比で
1.3:1:1の割合で混合されたものである。なお、
この押え釉の熱膨張率は上記サンド粒子のそれとほぼ同
じになるように設定されている。
【0012】次に、この碍子頭部1のサンド落ち防止方
法について、順に説明する。図1(a)に示すように、
まず碍子頭部1の外周面、外頂面、内周面及び内頂面に
碍子釉薬を塗布して釉薬層4を形成する。次に、図1
(b)に示すように、碍子頭部1の外周面及び内周面に
接着液としてのつけ釉を塗布して接着層5を形成する。
このように形成された接着層5の厚さは0.06〜0.
1mmである。その後、図1(c)に示すように、この接
着層5が乾燥する前にこの接着層5に対し、サンド粒子
をサンドブラストによって吹き付けることによりサンド
粒子層6が形成される。このサンド粒子層6が碍子頭部
1の内外周面に形成されることにより、碍子頭部1の強
度が確保される。
【0013】最後に、図1(d)に示すように、落下防
止液、いわゆる押え釉をスプレーガン10により噴霧塗
布するとともに、碍子頭部1を1〜2回回転することに
よりサンド粒子の落下防止皮膜7を形成する。この皮膜
7はサンド粒子層6の表面に所定厚みをもって付着形成
される。なお、図1(a)〜(d)はこの実施例の理解
を容易にするために誇張して図示されている。
【0014】次に、図2に示すように、上記の工程に従
って処理された避雷碍子を正立状態にして、笠部2裏面
の中心側に形成された環状のひだ8を支持体9上に支持
する。この状態で焼成窯内において加熱焼成を行うこと
により、懸垂型避雷碍子の焼成品が得られる。
【0015】このように、この実施例では、碍子の頭部
1外周に接着固定されたサンド粒子層6の表面に落下防
止液の皮膜7が形成されている。そのため、サンド粒子
は落下防止液による皮膜7で接着保持されるか、又はそ
の皮膜7で覆われる。従って、サンド粒子が接着層5や
釉薬層4に対して接着力が不足したり、サンド粒子上に
別のサンド粒子が重なって存在している場合でも、サン
ド粒子の落下が効果的に防止される。しかも、サンド粒
子と押え釉の熱膨張率がほぼ同じに設定され、碍子焼成
時の熱によりそれぞれが膨張する割合に変化がないこと
から、サンド粒子が飛びはねて落下するおそれがない。
【0016】従って、サンド粒子が落下して笠部2の付
け根や上面に付着するおそれがなくなり、コロナ放電な
どの電気的な不具合が防止されるとともに、外観不良の
発生が防止される。ちなみに、サンド粒子が落下するこ
とによる不良率は、従来の方法では20%にも達したの
に対し、この実施例の方法では3%以下に低減された。
その結果、焼成時の歩留りは格段に向上した。
【0017】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば
次のように構成を任意に変更して具体化してもよい。 (a)押え釉を形成する有機系増粘剤として、ナトリウ
ム塩型のカルボキシメチルセルロースやアクリル系増粘
剤などを用いたり、そのほか無機系増粘剤としてポリリ
ン酸塩などを用いること。 (b)押え釉の組成として、サンド粒子の大きさや熱膨
張率の相違に応じて、セロゲンの量を増加させたり、水
の量を増加させたりして調整すること。 (c)この発明を避雷碍子以外でも、正立状態で焼成を
行う場合の碍子頭部1に適用すること。
【0018】
【発明の効果】 以上詳述したようにこの発明によれ
ば、サンド粒子が碍子の頭部外周から剥がれ落ちるのを
防止して、電気的不具合や外観不良の発生を防止でき、
焼成時の歩留りを向上できるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は碍子頭部に釉薬層を施した状態を示
す部分断面図、(b)は釉薬層上に接着層を形成した状
態を示す部分断面図、(c)は接着層上にサンド粒子層
を形成した状態を示す部分断面図、(d)はサンド粒子
層上にサンド防止層を形成した状態を示す部分断面図で
ある。
【図2】 避雷碍子を焼成する状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…碍子頭部、6…サンド粒子層、7…サンド粒子落下
防止皮膜。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 碍子の頭部外周に接着固定されたサンド
    粒子層の表面に、少なくとも釉薬と増粘剤とを含有する
    サンド粒子落下防止液の皮膜を形成したことを特徴とす
    る碍子頭部のサンド粒子落下防止構造。
  2. 【請求項2】 碍子の頭部外周にサンド粒子を接着固定
    してサンド粒子層を形成し、次いでそのサンド粒子層の
    表面に少なくとも釉薬と増粘剤とを含有するサンド粒子
    落下防止液を噴霧塗布してサンド粒子落下防止液の皮膜
    を形成することを特徴とした碍子頭部のサンド粒子落下
    防止方法。
JP17938793A 1993-07-20 1993-07-20 碍子頭部のサンド粒子落下防止構造及びサンド粒子落下防止方法 Expired - Lifetime JP2607825B2 (ja)

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CN114261009A (zh) * 2020-09-16 2022-04-01 中材江西电瓷电气有限公司 一种圆柱头盘形悬式瓷绝缘子坯件内孔的上砂方法

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