JP2607678Y2 - 作業機の振動抑制装置 - Google Patents

作業機の振動抑制装置

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JP2607678Y2
JP2607678Y2 JP1993048273U JP4827393U JP2607678Y2 JP 2607678 Y2 JP2607678 Y2 JP 2607678Y2 JP 1993048273 U JP1993048273 U JP 1993048273U JP 4827393 U JP4827393 U JP 4827393U JP 2607678 Y2 JP2607678 Y2 JP 2607678Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、建設機械、特には油圧
ショベルや油圧クレーン等の、作業機停止時に発生する
ショックを軽減する作業機の振動抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は油圧ショベルの側面図であり、下
部走行体1に装着された上部旋回体2には作業機3のブ
ーム4が揺動自在に装着されている。上部旋回体2とブ
ーム4とはブームシリンダ5により連結されており、ブ
ームシリンダ5の伸縮によりブーム4は昇降する。6は
アーム、7はバケットである。
【0003】図6は従来の油圧ショベルのブームシリン
ダ駆動油圧回路図であり、10は作業機用の油圧ポン
プ、20はパイロット回路用油圧ポンプ、11はブーム
シリンダ5への圧油を制御する方向制御弁、12は方向
制御弁11の上げ側パイロットポート、13は下げ側パ
イロットポートである。14はブームシリンダ5のボト
ム側油室15と方向制御弁11とを接続するボトム回
路、16はブームシリンダ5のヘッド側油室17と方向
制御弁11とを接続するヘッド回路である。21は方向
制御弁11を制御するパイロット油圧操作弁、22は操
作レバーであり、23はパイロット油圧操作弁21と上
げ側パイロットポート12とを接続するパイロット油圧
回路、24はパイロット油圧操作弁21と下げ側パイロ
ットポート13とを接続するパイロット油圧回路であ
る。25はパイロット油圧操作弁21とオイルタンク1
8とを接続するドレン回路であり、操作レバー22が中
立N位置のときにはパイロット油圧回路23、24はド
レン回路25に連通している。
【0004】次に作動について説明する。中立N位置に
ある操作レバー22を上げU側に操作すると、パイロッ
ト油圧ポンプ20からの圧油はパイロット油圧回路23
を経て上げ側パイロットポート12に至り、方向制御弁
11を右側に移動させる。方向制御弁11はU位置とな
って油圧ポンプ10の圧油はボトム回路14を経てブー
ムシリンダ5のボトム側油室15に供給され、ブームシ
リンダ5は伸びてブーム4を上昇させる。操作レバー2
2をN位置に戻すとパイロット油圧回路23、24の油
圧はオイルタンク18の圧力に低下し、方向制御弁11
はばねの力によりN位置となり、ブームシリンダポート
とオイルタンクポートとは遮断されてブームシリンダ5
の伸びは終了し、ブーム4は停止する。操作レバー22
を下げD側に操作するとパイロット油圧はパイロット油
圧回路24を経て下げ側パイロットポート13に至り、
方向制御弁11をD位置に移動させ、圧油はヘッド回路
16を経てブームシリンダ5のヘッド側油室17に供給
され、ブームシリンダ5は縮んでブーム4を下降させ
る。操作レバー22をN位置に戻すとブーム4は停止す
る。
【0005】上記のブーム下げの作動を図3のタイムチ
ャートにより説明する。(a)は操作レバー22変位、
(b)は方向制御弁11変位、(c)はブームシリンダ
ボトム側油室15の圧力、(d)はブームシリンダヘッ
ド側油室17の圧力の時間に対する変化をそれぞれ示し
ている。いま、(a)に示すように操作レバー22を中
立N位置から下げD位置に、時刻t0 で操作開始し、t
1 でフルストローク動かすと、パイロット油圧は方向切
換弁11に供給され、(b)に示すようにt2 で方向制
御弁11は移動開始しt3 で最大変位となる。t2 −t
0 は応答遅れであり、管路内の作動油の圧縮性、粘度、
および圧力損失、回路に用いられるゴムホースの弾性等
により生ずる。圧油はt2 でブームシリンダ5のヘッド
側油室17に流入し、ブーム4は下降を開始し、(d)
に示すようにブームシリンダ5のヘッド側圧力はt3 で
最大となる。(a)に示すように時刻t4 で操作レバー
22をD位置からN位置に操作開始し、t6 で操作を終
了すると(b)に示すようにt5 で方向切換弁11は移
動を開始し、t7 で終了する。方向制御弁11の戻り速
度は両端に設けられたばねの力と、パイロット油圧回路
23、24およびパイロット油圧操作弁21の内部で生
ずる圧力損失、油の粘度等で決まる。この時点でブーム
4は下降停止となる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前述のごとく、方向切
換弁をD位置からN位置に戻し始めるとブーム4は下降
を停止しはじめ、図3(c)に示すよう方向制御弁11
の操作終了時にブームシリンダ5のボトム圧は急激に上
昇し、t7 においてピーク圧P1 を示す。これは作業機
3の慣性が大きいためである。t7 でブーム4の下降は
停止し、次にはボトム側の圧力の反力でブームは上昇
し、作業機の慣性でブームシリンダのヘッド側の圧力が
上昇し、(d)に示すようにt8 でヘッド側のピーク圧
はP2 となりブームの上昇は止まる。以後はこのように
ブームシリンダのボトム圧とヘッド圧とが交互に上昇、
下降を繰り返し、ブームシリンダが伸縮して作業機は上
下に揺動(振動)を繰り返し、次第に減衰するが、この
振動は図3の(c)、(d)に示すように相当長く継続
する。この現象は作業機の下げ動作停止時のみならず、
上げ動作停止時にも同様に発生する。この作業機の振動
は油圧ショベル本体をも揺らすこととなり、作業機の作
動停止の都度、オペレータは不快感を覚え、疲労の増大
を招く。また、図5に示すように、バケットに土砂等を
積み込んでいると、振動により積み荷がこぼれ落ちるこ
とがあり、安全性生産性の上からも問題となっている。
そのため、この振動を抑制させたいわけであるが、振動
を抑制すると動作が緩慢になるのが一般的である。しか
しながら、油圧ショベルの作業では、たとえばバケット
7の底面を地面に打ちつけて地面を締め固める転圧作業
のように短時間のうちに作業機3の上げ下げを繰り返す
必要のある作業もあり、以上の相反する要求を同時に解
決する方策が求められている。また、振動抑制方策を採
用した場合、低温時に油の粘度が大きくなり、極端な作
動遅れを生ずる危険性もある。
【0007】上記作業機の振動抑制のためには、特願平
3−351350あるいは特開平4−343925によ
り提案がなされているが、前者はマイコンを必要とする
ため高価であり、普及している油圧パイロット式油圧シ
ョベルには採用困難という問題があり、後者においては
制御バルブ数が多く高価であるという問題がある。
【0008】本考案は上記の問題点に着目してなされた
もので、作業機の上昇、下降の動作停止時に発生する振
動を抑制するとともに、必要に応じて例えば短時間のう
ちに作業機の上げ下げを繰り返す必要がある場合には運
転者の意志で振動抑制装置をOFFにする事が可能で、
かつ、油温が低く油の粘度が大きく、作動おくれが大き
くなりすぎる場合には、強制的に振動抑制装置をOFF
にする事が可能な振動抑制装置を経済的に提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的達成のため、
本考案に係る作業機の振動抑制装置の第1は、車体に揺
動自在に装着された作業機を昇降自在に支持する油圧シ
リンダと、油圧源から油圧シリンダに供給する圧油を制
御する方向制御弁と、方向制御弁を制御する操作弁とを
備えた建設機械の油圧回路において、方向制御弁と操作
弁とを接続するパイロット油圧回路にパイロットチェッ
クスローリターン弁とパイロットチェックスローリター
ン弁をバイパスするバイパス回路とを設けると共に、バ
イパス回路にバイパス回路を開閉する切換弁を設け、か
つ切換弁に接続するスイッチを設け、スイッチの操作に
より切換弁を切り換えてバイパス回路を開閉自在とした
ことを特徴としている。第2は、前記切換弁は電磁式切
換弁でありこの切換弁に接続する電気回路に前記スイッ
チを設け、かつ油温を検出して油温が所定油温に達した
ときに前記電気回路を開く又は閉じる温度センサを設け
たことを特徴としている。
【0010】
【作用】上記第1構成によれば、スイッチ操作により切
換弁を切り換えてバイパス回路を閉じると、油圧シリン
ダの作動停止時に、方向制御弁と操作弁とを接続するパ
イロット油圧回路に設けたパイロットチェックスローリ
ターン弁によって方向制御弁の戻り時間が長くなり、そ
の分、ピーク圧を低減して振動を抑制し、オペレータの
疲労を軽減する。またこのとき方向切換弁では油圧シリ
ンダからオイルタンクへドレンする時間が短時間生じて
その間、油圧シリンダの高圧側の油をオイルタンクに逃
がすから、これによってもピーク圧を低減して振動を抑
制し、オペレータの疲労を軽減する。即ち振動抑制作用
が生ずる。他方、スイッチ操作により切換弁を切り換え
てバイパス回路を開くと、従来の油圧装置と同一回路と
なって上記パイロットチェックスローリターン弁による
振動抑制作用が減殺され、従来同様な働きをする。例え
ば作業機の上げ下げを繰り返して転圧作業を行う場合
に、上記のように、「スイッチ操作により切換弁を切り
換えてバイパス回路を閉じる」と、振動抑制機作用が生
じてしまい、転圧作業を効率よく行えない。ところが、
このとき「スイッチ操作により切換弁を切り換えてバイ
パス回路を開く」と、上記振動抑制作用を減殺され、作
動遅れを生ずることがなく、従って作業機の上げ下げの
繰り返しによる転圧作業を行える。上記第2構成によれ
ば、例えば電磁式切換弁がスイッチ操作によって励磁電
流を受けてバイパス回路を閉じるものであり、かつ温度
センサは油温が所定油温以下で電気回路を開くものであ
るとき、油温が所定油温以下ではスイッチを操作しても
電磁式切換弁に励磁電流が流れずバイパス回路を開いた
ままとなり、従ってパイロットチェックスローリターン
弁による油圧シリンダの作動停止時の上記振動抑制作用
は生じない。具体的には所定油温以下の低油温では油の
粘度が高く、上記振動抑制回路に切り換わらず、このた
め作動遅れが大きくなり過ぎるような場合において生じ
易い作業中の油圧シリンダの作動遅れによる危険を回避
できる。
【0011】
【実施例】以下に、本考案に係る作業機の振動抑制装置
の実施例について、図面を参照して詳述する。図1は第
1実施例のブームシリンダ駆動油圧回路図である。ブー
ムシリンダ5、油圧ポンプ10、方向制御弁11、上げ
側パイロットポート12、下げ側パイロットポート1
3、ボトム回路14、ボトム側油室15、ヘッド回路1
6、ヘッド側油室17、オイルタンク18、パイロット
油圧ポンプ20、パイロット油圧操作弁21、操作レバ
ー22、パイロット油圧回路23,24、ドレン回路2
5の部品およびその働きは従来のものと同一なので説明
は省略し、異なる部分について説明する。パイロット油
圧操作弁21と、方向制御弁11の上げ側パイロットポ
ート12とを接続するパイロット油圧回路23上にパイ
ロットチェックスローリターン弁30を介装し、パイロ
ット油圧操作弁21と、下げ側パイロットポート13と
を接続するパイロット油圧回路24上にパイロットチェ
ックスローリターン弁40を介装する。パイロットチェ
ックスローリターン弁30、40はそれぞれパイロット
チェック弁31、41と、絞り弁32、42とを並列に
備えており、パイロットチェック弁31はパイロット油
圧回路24と回路33により接続され、パイロットチェ
ック弁41はパイロット油圧回路23と回路43により
接続されている。また、パイロット油圧回路23、24
上にパイロットチェックスローリターン弁30、40の
バイパス回路50、51を設け、バイパス回路50、5
1上にON−OFFスイッチ52を備えた切換弁53を
介装する。切換弁53はバイパス回路50、51の開閉
を行う。
【0012】つぎに作用について説明する。オペレータ
がON−OFFスイッチ52をONにすると電磁切換弁
53はB位置となりバイパス回路50、51を閉じる。
そして、たとえば、パイロット油圧操作弁21の操作レ
バー22を下げD側に操作するとパイロット油圧回路2
4の圧油はパイロットチェックスローリターン弁40の
パイロットチェック弁41を押し下げ、方向制御弁11
の下げ側パイロットポート13に至り、方向制御弁11
を左方すなわちD位置に移動させようとする。したがっ
て、上げ側パイロットポート12の油はパイロットチェ
ックスローリターン弁30を通り、パイロット油圧操作
弁21からドレン回路25を経てオイルタンク18に戻
ろうとする。このとき、パイロットチェック弁31は回
路33を介してパイロット油圧回路24のパイロット圧
を受けて回路を開く。したがって、方向制御弁11の移
動は遅滞なく操作に即応して行われ、応答遅れが生じる
ことなくブームシリンダ5のヘッド側油室17に圧油が
供給され、ブームシリンダ5は短縮してブームは下降す
る。つぎに、パイロット操作弁21の操作レバー22を
中立N位置に戻すと、パイロット油圧回路23、24は
ドレン回路25を介してオイルタンク18に連通し、圧
力は低下する。そのため、方向制御弁11のパイロット
ポート12および13はともに低圧となり、方向制御弁
11はばねの力により中立N位置に戻ろうとする。ブー
ムシリンダ5のボトム回路14とヘッド回路16とは急
激に閉じようとするため、ブームシリンダ5のボトム側
油室15の圧力は作業機の慣性により急激に上昇しよう
とする。方向制御弁11はN位置すなわち右方に移動す
るが、このとき、上げ側のパイロットポート12は油を
パイロットチェック弁31を介してオイルタンク18か
ら吸い込む。下げ側のパイロットポート13の油はパイ
ロットチェックスローリターン弁40を介してオイルタ
ンク18に戻ろうとするが、パイロットチェック弁41
はパイロット油圧回路23に通じる回路43の圧力が低
いため閉じており、したがって、油は絞り弁42を通っ
て流れ、この絞りで定められた時間で方向制御弁11は
切り換わることとなる。
【0013】図2は方向制御弁11のスプールストロー
クと開口面積との関係を示すグラフであり、縦軸は開口
面積、横軸はスプールストロークである。図中aは油圧
ポンプ−オイルタンクポート間、bは油圧ポンプ−ブー
ムシリンダポート間の曲線で、Sの間はブームシリンダ
ポートとオイルタンクポートとが連通していることを示
しており、方向制御弁11は前述のようにこの間を時間
をかけて通過することとなる。これにより、高圧のボト
ム側油室15の油はオイルタンク18に逃げ、ボトム側
油室15の圧力上昇は抑制される。しかしながら、この
ボトム側油室15の圧力は相当程度大きいためこの圧力
による反発が生じ、ブームシリンダ5を伸ばそうとし、
作業機を上昇させようとする。そのため、つぎに、ヘッ
ド側油室17の油圧が上昇する。このとき方向制御弁1
1の下げ側パイロットポート13は絞り弁42によりま
だオイルタンク18の圧力になっていないため、スプー
ルストロークはまだSの範囲にあり、ヘッド側油室17
の高圧油はオイルタンク18に逃げて圧力の上昇は抑え
られる。このような動作は順次繰り返され、方向制御弁
11の下げ側パイロットポート13の圧力は時間経過と
ともにオイルタンク18の圧力に接近し、絞り弁42に
より定められた時間経過後にオイルタンク圧となり、方
向制御弁11は完全に中立N位置に復帰し、シリンダポ
ートとタンクポートとは遮断される。この状況を図3の
タイムチャートで説明すると、ブームシリンダボトム圧
はt7 においてP1 から点線のP3 に低下する。ブーム
シリンダヘッド圧はt8 においてP2 から点線のP4 に
低下し、以下点線に示すように次第に低減する。以上の
ようなブームシリンダの反復運動で圧力油の一部を逃が
すことにより作業機の振動は大幅に抑制される。以上の
説明は作業機下降停止時について述べたが、上昇停止時
も同様にして振動を抑制できる。
【0014】しかしながら、上述のごとき振動抑制を行
うと不具合を生ずる場合がある。たとえば、作業機の上
げ下げを繰り返して転圧作業を行うような場合、振動抑
制装置を作動させると操作レバー22の操作に対して作
業機の動きにタイムラグが生じ、オペレータの感覚と一
致しない場合が生ずる。このような場合にはオペレータ
はON−OFFスイッチ52をOFFにして電磁切換弁
53をA位置に切り換えてバイパス回路50および51
を開き、従来のものと全く同一の状態にして作業する。
上記の装置の内、電磁切換弁53は手動式の切換弁でも
差し支えない。
【0015】上述の第1実施例に説明した振動抑制装置
の性能は絞り弁32と42の性能に影響されること大で
ある。回路を流れる油の粘度によって絞り弁32、42
の性能は変化を受けることは周知の通りであり、粘度の
高い場合(作動油温の低い場合)には絞り弁32、42
を通過する油量は著しく少なくなり、そのために方向切
換弁11の戻りの遅延時間が増大し、作業機の停止が遅
れて作業機の動作がオペレータの意図と異なり、危険な
状態に至る場合もある。図4は上記問題に対処するため
の第2実施例の油圧回路図であり、電磁切換弁53のO
N−OFFスイッチ52の回路54に温度センサ55を
介装してある。その他の部分は第1実施例と同一なので
説明は省略する。この温度センサ55は油温が低温のと
きにOFFになるようになっている。温度検出場所は、
たとえばパイロット油圧回路23または24とし、油温
が絞り弁32あるいは42の性能に悪影響をおよぼすと
思われる温度に達するとOFFになるようにしておく。
このようにすることにより、低温時にはオペレータがO
N−OFFスイッチ52をONにしてもバイパス回路は
閉にならず、振動抑制装置は作動しないため、低温時の
作動で危険な現象が発生することを未然に防止すること
ができる。
【0016】
【考案の効果】以上詳述したごとく、本考案は本体に揺
動自在に装着された作業機を昇降自在に支持する油圧シ
リンダと、油圧シリンダに供給する圧油を制御するパイ
ロット油圧式方向制御弁と、パイロット油圧式方向制御
弁を制御するパイロット油圧操作弁とを備えた建設機械
の油圧回路において、方向制御弁のパイロットポート
と、パイロット油圧操作弁とを接続する上げ側、下げ側
のパイロット油圧回路上に、それぞれパイロットチェッ
クスローリターン弁を介装し、パイロットチェックスロ
ーリターン弁をパイロットチェック弁と、並列に設けた
絞り弁とで構成し、パイロットチェック弁と他の側のパ
イロット油圧回路とを接続する回路を設けた。また、パ
イロット油圧回路上のパイロットチェックスローリター
ン弁をバイパスする回路を設け、バイパス回路に切換弁
を設けた。また、前記切換弁を電磁式とし、ON−OF
Fスイッチ回路に油温が予め定められた温度に達すると
回路を開く温度センサを設けた。そのため、オペレータ
が切換弁を閉にし、バイパス回路を閉じると、ブームの
作動停止時に方向制御弁の戻りが遅延し、油圧シリンダ
とオイルタンクとを接続する回路が短時間連通し、油圧
シリンダの高圧側の油を微量だけオイルタンクに逃が
し、ピーク圧を低減して振動を抑制し、オペレータの疲
労を軽減できる。また、オペレータが切換弁を開にする
と、パイロットチェックスローリターン弁のバイパス回
路が開かれ、従来の油圧回路と同一となるため、作動遅
れが生じることはなく、短時間のうちに作業機の上げ下
げの繰り返しが可能となる。さらに、低温時には温度セ
ンサによって電気回路はOFFとなり、ON−OFFス
イッチを操作してもバイパス回路は開のままとなり、振
動抑制装置は作動しないため作業中の作動遅れによる危
険は防止できる。以上のような効果を奏する振動抑制装
置を経済的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の振動抑制装置の第1実施例を示すブー
ムシリンダ駆動油圧回路図である。
【図2】方向制御弁のスプールストロークと開口面積と
の関係を表すグラフである。
【図3】本考案の振動抑制装置の効果を示すブームシリ
ンダ駆動タイムチャートである。
【図4】本考案の振動抑制装置の第2実施例を示すブー
ムシリンダ駆動油圧回路図である。
【図5】油圧ショベルの全体側面図である。
【図6】従来の油圧ショベルのブームシリンダ駆動油圧
回路図である。
【符号の説明】
5 ブームシリンダ 11 方向制御弁 14 ボトム回路 16 ヘッド回路 21 パイロット油圧操作弁 23、24 パイロット油圧回路 30、40 パイロットチェックスローリターン弁 31、41 パイロットチェック弁 32、42 絞り弁 33、43 回路 50、51 バイパス回路 52 スイッチ 53 電磁切換弁 54 回路 55 温度センサ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に揺動自在に装着された作業機を昇
    降自在に支持する油圧シリンダと、油圧源から油圧シリ
    ンダに供給する圧油を制御する方向制御弁と、方向制御
    弁を制御する操作弁とを備えた建設機械の油圧回路にお
    いて、方向制御弁と操作弁とを接続するパイロット油圧
    回路にパイロットチェックスローリターン弁とパイロッ
    トチェックスローリターン弁をバイパスするバイパス回
    路とを設けると共に、バイパス回路にバイパス回路を開
    閉する切換弁を設け、かつ切換弁に接続するスイッチを
    設け、スイッチの操作により切換弁を切り換えてバイパ
    ス回路を開閉自在としたことを特徴とする作業機の振動
    抑制装置。
  2. 【請求項2】 前記切換弁は電磁式切換弁でありこの切
    換弁に接続する電気回路に前記スイッチを設け、かつ油
    温を検出して油温が所定油温に達したときに前記電気回
    路を開く又は閉じる温度センサを有することを特徴とす
    る請求項1記載の作業機の振動抑制装置。
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JPWO2016051815A1 (ja) * 2014-09-30 2017-04-27 株式会社クボタ 作業機の油圧システム及び作業機

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