JP2607403B2 - 2軸加速度センサ - Google Patents
2軸加速度センサInfo
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- JP2607403B2 JP2607403B2 JP3103284A JP10328491A JP2607403B2 JP 2607403 B2 JP2607403 B2 JP 2607403B2 JP 3103284 A JP3103284 A JP 3103284A JP 10328491 A JP10328491 A JP 10328491A JP 2607403 B2 JP2607403 B2 JP 2607403B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2軸加速度センサに
関し、より詳しくは、自動車の衝突時の安全確保のため
のエアバックシステムなどの衝撃検出装置、あるいは悪
路における乗り心地改善のための機構などにおいて加速
度の大きさや方向などの検出のために使用される加速度
センサであって、1個のセンサで2方向の加速度の検出
が可能であり、また加速度が検出可能状態か否かを自ら
判断できる自己診断機能を備えた、2軸加速度センサに
関するものである。
関し、より詳しくは、自動車の衝突時の安全確保のため
のエアバックシステムなどの衝撃検出装置、あるいは悪
路における乗り心地改善のための機構などにおいて加速
度の大きさや方向などの検出のために使用される加速度
センサであって、1個のセンサで2方向の加速度の検出
が可能であり、また加速度が検出可能状態か否かを自ら
判断できる自己診断機能を備えた、2軸加速度センサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】加速度の検出には種々の方式のものが実
用化されている。その中でも特に、圧電セラミックスを
用いて構成される加速度センサは、構造が簡単で、また
高温での使用が可能であるなど特長を持つため、上記の
他、各種機械における振動検出、あるいは自動車におけ
るエンジンのノッキング検出などに、広く使用されてい
る。
用化されている。その中でも特に、圧電セラミックスを
用いて構成される加速度センサは、構造が簡単で、また
高温での使用が可能であるなど特長を持つため、上記の
他、各種機械における振動検出、あるいは自動車におけ
るエンジンのノッキング検出などに、広く使用されてい
る。
【0003】図4は従来の圧電方式の加速度センサを示
したものである。図において、両端面に電極が形成され
ており、また厚さ方向に分極された圧電セラミックス円
環12,12が端子板9を介して分極の向きが逆向きに
なるように重ねられるとともに、これらが重り7ととも
にケースを兼ねたベース11にボルト8によって締め付
けられた構造が採られている。
したものである。図において、両端面に電極が形成され
ており、また厚さ方向に分極された圧電セラミックス円
環12,12が端子板9を介して分極の向きが逆向きに
なるように重ねられるとともに、これらが重り7ととも
にケースを兼ねたベース11にボルト8によって締め付
けられた構造が採られている。
【0004】この従来の加速度センサでは、圧電セラミ
ックス円環12の厚さ方向にベース11が振動した場
合、圧電セラミックス円環12には下式(1) で表される
力Fが作用し、またこの際、圧電セラミックス円環12
の電極間には下式(2) で表される電圧が発生する。
ックス円環12の厚さ方向にベース11が振動した場
合、圧電セラミックス円環12には下式(1) で表される
力Fが作用し、またこの際、圧電セラミックス円環12
の電極間には下式(2) で表される電圧が発生する。
【0005】 F=M・α (1) V=k・F (2) 上式(1) ,(2) おいて、Mは重りの質量、αは加速度、
kは比例定数である。
kは比例定数である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の加速度センサは、圧電セラミックス円環12の厚さ
方向,即ち1方向の加速度成分だけしか検出することが
できないものである。従って、例えばX,Y軸の2方向
の加速度を検出するための2軸加速度センサを得ようと
すれば、この加速度センサを2個用いる必要があり、こ
の場合には構造的に複雑になり、またセンサが大型化す
るという問題がある。
来の加速度センサは、圧電セラミックス円環12の厚さ
方向,即ち1方向の加速度成分だけしか検出することが
できないものである。従って、例えばX,Y軸の2方向
の加速度を検出するための2軸加速度センサを得ようと
すれば、この加速度センサを2個用いる必要があり、こ
の場合には構造的に複雑になり、またセンサが大型化す
るという問題がある。
【0007】また、この加速度センサを自動車などに取
付け時には2つの加速度センサを正確に直角に角度調整
しつつ組合せる必要があるが、この角度調整がなかなか
難しく、精度良く直角度を出すことが困難であるなどの
問題がある。
付け時には2つの加速度センサを正確に直角に角度調整
しつつ組合せる必要があるが、この角度調整がなかなか
難しく、精度良く直角度を出すことが困難であるなどの
問題がある。
【0008】一方、この種の加速度センサが使用される
例えばエアバックシステム等の衝撃検出装置において
は、通常、自己の信頼性を高めるためにセンサ単体およ
び処理回路の故障の有無を自己診断している。
例えばエアバックシステム等の衝撃検出装置において
は、通常、自己の信頼性を高めるためにセンサ単体およ
び処理回路の故障の有無を自己診断している。
【0009】この種の自己診断の方式としては、一般的
に、外部より加速度センサに機械的振動を印加すること
で、加速度センサ単体および処理回路の自己診断してい
る。ところがこの場合、外部に振動駆動装置が必要であ
り、このためシステム全体が大がかりとなるという問題
がある。
に、外部より加速度センサに機械的振動を印加すること
で、加速度センサ単体および処理回路の自己診断してい
る。ところがこの場合、外部に振動駆動装置が必要であ
り、このためシステム全体が大がかりとなるという問題
がある。
【0010】また、圧電セラミックスの静電容量を計測
することで自己診断をする方式もあるが、この方式の場
合には信号線の断線は検出できるものの、圧電的な特性
の劣化などを精度良く検出することができないという問
題がある。
することで自己診断をする方式もあるが、この方式の場
合には信号線の断線は検出できるものの、圧電的な特性
の劣化などを精度良く検出することができないという問
題がある。
【0011】更に、例えば特公昭63ー 241467 号に記載
されたような、圧電セラミックスにパルス状の歪みを発
生させ、その時の出力電圧を検出することで自己診断機
能を持たせた方式もあるが、1軸の加速度センサにだけ
適用可能であり、複数の信号線から構成される2軸の加
速度センサの場合には適用できない。
されたような、圧電セラミックスにパルス状の歪みを発
生させ、その時の出力電圧を検出することで自己診断機
能を持たせた方式もあるが、1軸の加速度センサにだけ
適用可能であり、複数の信号線から構成される2軸の加
速度センサの場合には適用できない。
【0012】この発明は、従来の加速度センサにおける
上記のような欠点がなく、簡単な構造でしかも2つの方
向の加速度を検出することが可能であり、またそれ自体
で2軸の加速度を検出可能状態か否かを判断できる自己
診断を行なえる、2軸加速度センサを提供することを目
的とする。
上記のような欠点がなく、簡単な構造でしかも2つの方
向の加速度を検出することが可能であり、またそれ自体
で2軸の加速度を検出可能状態か否かを判断できる自己
診断を行なえる、2軸加速度センサを提供することを目
的とする。
【0013】
【問題点を解決するための手段】この発明の2軸加速度
センサは、圧電セラミックス円柱の外周面に長さ方向と
平行に形成した8の倍数個の帯状電極を、前記外周面の
円周方向において一つおきに出力電極とし且つ前記帯状
電極の残りを共通アース電極とし、前記圧電セラミック
ス円柱の外周面に円周方向に設けられた帯状電極を前記
共通アース電極に接続し、前記円周方向に設けられた帯
状電極と平行で且つ所定の間隔をあけて帯状電極を形成
して入力電極とし、また前記8の倍数個の帯状電極にお
いて、隣り合う電極間隙部に前記円周方向に対してそれ
ぞれ逆向きに分極処理を施し、前記円周方向に設けられ
た帯状電極と前記入力電極の間隙部に長さ方向に分極処
理を施し、更に前記圧電セラミックス円柱の前記入力電
極側の端部をベースに固定してなることを要旨とするも
のである。
センサは、圧電セラミックス円柱の外周面に長さ方向と
平行に形成した8の倍数個の帯状電極を、前記外周面の
円周方向において一つおきに出力電極とし且つ前記帯状
電極の残りを共通アース電極とし、前記圧電セラミック
ス円柱の外周面に円周方向に設けられた帯状電極を前記
共通アース電極に接続し、前記円周方向に設けられた帯
状電極と平行で且つ所定の間隔をあけて帯状電極を形成
して入力電極とし、また前記8の倍数個の帯状電極にお
いて、隣り合う電極間隙部に前記円周方向に対してそれ
ぞれ逆向きに分極処理を施し、前記円周方向に設けられ
た帯状電極と前記入力電極の間隙部に長さ方向に分極処
理を施し、更に前記圧電セラミックス円柱の前記入力電
極側の端部をベースに固定してなることを要旨とするも
のである。
【0014】そして、上記構成において、ベースが前記
圧電セラミックス円柱の中心軸と直角な面方向に振動し
た時、出力電極の内の上記中心軸に対して互いに向い合
う1対の電極に発生する電圧の差動電圧から上記1対の
電極を結ぶ方向の加速度成分を検出することで、上記面
内の直交する2方向の加速度成分を検出可能とするとと
ができる。また、ベースが振動しない状態において、上
記円周方向に設けられた帯状電極と入力電極との間に交
流電圧もしくはパルス電圧を印加し逆圧電効果によって
圧電セラミックス円柱を励振した時に発生する出力電極
の電圧を検出して、加速度検出可能状態か否かの自己診
断を行なえば良い。
圧電セラミックス円柱の中心軸と直角な面方向に振動し
た時、出力電極の内の上記中心軸に対して互いに向い合
う1対の電極に発生する電圧の差動電圧から上記1対の
電極を結ぶ方向の加速度成分を検出することで、上記面
内の直交する2方向の加速度成分を検出可能とするとと
ができる。また、ベースが振動しない状態において、上
記円周方向に設けられた帯状電極と入力電極との間に交
流電圧もしくはパルス電圧を印加し逆圧電効果によって
圧電セラミックス円柱を励振した時に発生する出力電極
の電圧を検出して、加速度検出可能状態か否かの自己診
断を行なえば良い。
【0015】
【作用】上記構成によれば、1つの圧電セラミックス円
柱によって2方向の加速度成分を検出することができ
る。そしてこの結果、簡単な構造で直交する2方向の加
速度を同時に検出することが可能となる。
柱によって2方向の加速度成分を検出することができ
る。そしてこの結果、簡単な構造で直交する2方向の加
速度を同時に検出することが可能となる。
【0016】また、上記のように逆圧電効果によって圧
電セラミックス円柱を励振することで、各出力電極に均
等に出力電圧を発生させることができ、またこのためこ
れら出力電極のみならず複数の出力信号線のチェックを
同時に行なえる結果、2軸の加速度センサにおける精度
の良い自己診断が可能となる。
電セラミックス円柱を励振することで、各出力電極に均
等に出力電圧を発生させることができ、またこのためこ
れら出力電極のみならず複数の出力信号線のチェックを
同時に行なえる結果、2軸の加速度センサにおける精度
の良い自己診断が可能となる。
【0017】
【実施例】以下に帯状電極を8個用いて構成される、本
発明の2軸加速度センサの実施例を説明する。
発明の2軸加速度センサの実施例を説明する。
【0018】図1(A) ,(B) において、本発明の2軸加
速度センサ1は、圧電セラミックス円柱10、並びにこ
の底部(後述する入力電極3側の端部)に設けられたベ
ース11とを有して構成される。圧電セラミック円柱1
0の外周面には、この圧電セラミック円柱10の長さ
(軸)方向と平行に8個の帯状電極が略等間隔で形成さ
れている。これら8個の帯状電極は、1つおきの帯状電
極がそれぞれ共通アース電極91,93,95,97
で、また残りの1つおきの帯状電極が出力電極92,9
4,96,98となっている。
速度センサ1は、圧電セラミックス円柱10、並びにこ
の底部(後述する入力電極3側の端部)に設けられたベ
ース11とを有して構成される。圧電セラミック円柱1
0の外周面には、この圧電セラミック円柱10の長さ
(軸)方向と平行に8個の帯状電極が略等間隔で形成さ
れている。これら8個の帯状電極は、1つおきの帯状電
極がそれぞれ共通アース電極91,93,95,97
で、また残りの1つおきの帯状電極が出力電極92,9
4,96,98となっている。
【0019】一方、圧電セラミックス円柱10の外周面
において、上記8個の帯状電極の図において下側には、
円周方向に環状の帯状電極2が設けられている。この帯
状電極2は、上記共通アース電極91,93,95,9
7の下端にそれぞれ接続されている。また、帯状電極2
の下側には、これと平行で且つ所定の間隔をあけて、入
力電極3となる帯状電極が形成されている。
において、上記8個の帯状電極の図において下側には、
円周方向に環状の帯状電極2が設けられている。この帯
状電極2は、上記共通アース電極91,93,95,9
7の下端にそれぞれ接続されている。また、帯状電極2
の下側には、これと平行で且つ所定の間隔をあけて、入
力電極3となる帯状電極が形成されている。
【0020】更に、上記の8個の帯状電極の隣り合う電
極間隙部には、円周方向に対してそれぞれ逆向きに分極
処理が施されている。一方、上記の帯状電極2と入力電
極3との間には、長さ方向に分極処理が施されている。
極間隙部には、円周方向に対してそれぞれ逆向きに分極
処理が施されている。一方、上記の帯状電極2と入力電
極3との間には、長さ方向に分極処理が施されている。
【0021】図2はこの実施例の2軸加速度センサ1に
おける圧電セラミックス円柱10と差動増幅器4,5と
の接続状態を示したもので、差動増幅器4の(−)側端
子には出力電極92の出力が、また(+)側端子には圧
電セラミックス円柱10の中心軸に対して出力電極92
と向い合うように位置する出力電極96の出力が、それ
ぞれ接続されている。
おける圧電セラミックス円柱10と差動増幅器4,5と
の接続状態を示したもので、差動増幅器4の(−)側端
子には出力電極92の出力が、また(+)側端子には圧
電セラミックス円柱10の中心軸に対して出力電極92
と向い合うように位置する出力電極96の出力が、それ
ぞれ接続されている。
【0022】一方、差動増幅器5の(−)側端子には、
上記出力電極92から図において右周りに正確に90°
ずれた位置に設けられた出力電極94の出力が接続され
ている。また(+)側端子にはこの出力電極94の上記
中心軸に対して向い合う位置にある出力電極98の出力
が、それぞれ接続されている。
上記出力電極92から図において右周りに正確に90°
ずれた位置に設けられた出力電極94の出力が接続され
ている。また(+)側端子にはこの出力電極94の上記
中心軸に対して向い合う位置にある出力電極98の出力
が、それぞれ接続されている。
【0023】以上の構成において、出力電極92と96
とを結ぶ方向に振動的な加速度20が加わった場合、圧
電セラミックス円柱10には同じ方向に応力25が作用
する。
とを結ぶ方向に振動的な加速度20が加わった場合、圧
電セラミックス円柱10には同じ方向に応力25が作用
する。
【0024】この時、アース電極91と93から出力電
極92の方向には分極21が、またアース電極95と9
7から出力電極96の方向には分極22がそれぞれ処理
されているため、出力電極92において分極21の方向
と同じ向きに応力25が作用するとともに出力電極96
では分極21の方向と逆向きな応力25が作用し、この
結果、アース電極91,93,95,97と出力電極9
2との間には(+)電圧が、またアース電極91,9
3,95,97と出力電極96との間にはこれと逆極性
の(−)電圧がそれぞれ発生する。
極92の方向には分極21が、またアース電極95と9
7から出力電極96の方向には分極22がそれぞれ処理
されているため、出力電極92において分極21の方向
と同じ向きに応力25が作用するとともに出力電極96
では分極21の方向と逆向きな応力25が作用し、この
結果、アース電極91,93,95,97と出力電極9
2との間には(+)電圧が、またアース電極91,9
3,95,97と出力電極96との間にはこれと逆極性
の(−)電圧がそれぞれ発生する。
【0025】また、出力電極94の分極23の方向と出
力電圧98の分極24の方向はそれぞれ応力25の方向
と直交しているので、出力電極94,98には電圧が発
生しない。
力電圧98の分極24の方向はそれぞれ応力25の方向
と直交しているので、出力電極94,98には電圧が発
生しない。
【0026】よって、差動増幅器4による出力電極9
2,94の差動出力電圧は加えられた加速度20の大き
さにほぼ比例する。これに対し、差動増幅器5による出
力電極94,98の差動出力電圧は0となる。
2,94の差動出力電圧は加えられた加速度20の大き
さにほぼ比例する。これに対し、差動増幅器5による出
力電極94,98の差動出力電圧は0となる。
【0027】同様にして、出力電極94と98とを結ぶ
方向に振動的な加速度が加わった場合、これらの出力電
極94,98には逆極性の電圧が発生し、従って差動増
幅器5による出力電極94,98の差動出力電圧は加え
られた加速度の大きさにほぼ比例するのに対し、差動増
幅器4による出力電極92,96の差動出力電圧は0と
なる。
方向に振動的な加速度が加わった場合、これらの出力電
極94,98には逆極性の電圧が発生し、従って差動増
幅器5による出力電極94,98の差動出力電圧は加え
られた加速度の大きさにほぼ比例するのに対し、差動増
幅器4による出力電極92,96の差動出力電圧は0と
なる。
【0028】以上のようにして、差動増幅器4,5の差
動出力電圧によって、圧電セラミックス円柱の中心軸と
直角な面内の直交する2方向の加速度成分を検出するこ
とができる。
動出力電圧によって、圧電セラミックス円柱の中心軸と
直角な面内の直交する2方向の加速度成分を検出するこ
とができる。
【0029】更に、加えられる加速度の方向が出力電極
92と96あるいは出力電極94と98の対向軸方向と
異なる場合には、これら2つの対向軸方向における上記
加速度の2つの成分が、差動増幅器4,5によってそれ
ぞれ検出される。よって、差動増幅器4,5における検
出信号値を演算処理することで、上記加速度の方向と大
きさを求めることができる。
92と96あるいは出力電極94と98の対向軸方向と
異なる場合には、これら2つの対向軸方向における上記
加速度の2つの成分が、差動増幅器4,5によってそれ
ぞれ検出される。よって、差動増幅器4,5における検
出信号値を演算処理することで、上記加速度の方向と大
きさを求めることができる。
【0030】次に、実施例の2軸加速度センサにおける
自己診断機能を説明する。
自己診断機能を説明する。
【0031】即ち、図3で、比較器61〜64の(−)
側端子には、出力電極92,94,96,98の出力
が、それぞれ接続されている。またこれら比較器61〜
64の(+)側端子には、所定の設定電圧V1がそれぞ
れ接続されている。
側端子には、出力電極92,94,96,98の出力
が、それぞれ接続されている。またこれら比較器61〜
64の(+)側端子には、所定の設定電圧V1がそれぞ
れ接続されている。
【0032】そして、図1(A) において、入力電極3と
共通アース電極91,93,95,97あるいは帯状電
極2との間に所定の交流電圧ないしパルス電圧を印加す
れば、逆圧電効果によって圧電セラミックス円柱10が
その長さ方向に振動する。この時、一般的に円柱が長さ
方向に伸縮振動している場合にはポアソン比によって円
柱はその直径方向にも伸縮振動するので、圧電セラミッ
クス円柱10内には図3のように応力26が直径方向に
発生する。またこの時、出力電極92,94,96,9
8の分極方向は圧電セラミックス円柱10の中心軸から
外周面の方向に対して同相となるため、これら出力電極
92,94,96,98からは同じ極性で且つ同じ大き
さの電圧V2が発生する。
共通アース電極91,93,95,97あるいは帯状電
極2との間に所定の交流電圧ないしパルス電圧を印加す
れば、逆圧電効果によって圧電セラミックス円柱10が
その長さ方向に振動する。この時、一般的に円柱が長さ
方向に伸縮振動している場合にはポアソン比によって円
柱はその直径方向にも伸縮振動するので、圧電セラミッ
クス円柱10内には図3のように応力26が直径方向に
発生する。またこの時、出力電極92,94,96,9
8の分極方向は圧電セラミックス円柱10の中心軸から
外周面の方向に対して同相となるため、これら出力電極
92,94,96,98からは同じ極性で且つ同じ大き
さの電圧V2が発生する。
【0033】よって、比較器61〜64における設定電
圧V1を、上記電圧V2が入力した時にハイレベルの信
号を出力するように予め設定しておけば、比較器61〜
64の信号はハイレベルとなる一方、差動増幅器3によ
る出力電極92と96の差動出力電圧、並びに差動増幅
器4による出力電極94と98の差動出力電圧はいずれ
も0の出力信号となる。そしてこの場合において、圧電
セラミックス円柱10および信号処理回路中の1軸若し
くは1結線において故障がない限り、上記の出力信号が
得られる。
圧V1を、上記電圧V2が入力した時にハイレベルの信
号を出力するように予め設定しておけば、比較器61〜
64の信号はハイレベルとなる一方、差動増幅器3によ
る出力電極92と96の差動出力電圧、並びに差動増幅
器4による出力電極94と98の差動出力電圧はいずれ
も0の出力信号となる。そしてこの場合において、圧電
セラミックス円柱10および信号処理回路中の1軸若し
くは1結線において故障がない限り、上記の出力信号が
得られる。
【0034】そこで、この2軸加速度センサ1に加速度
が印加されていない状態、例えば自動車の運転開始前な
どにおいて、所定の交流電圧やパルス信号などを圧電セ
ラミックス円柱10に設けた入力電極3に印加し、その
際に逆圧電効果によって発生する出力電圧92,94,
96,98の出力電圧V2に、例えば上記のように比較
器を用いた信号処理を施すことで、2軸同時に圧電セラ
ミックス円柱10および信号処理回路が正常化否かを自
己診断することができる。
が印加されていない状態、例えば自動車の運転開始前な
どにおいて、所定の交流電圧やパルス信号などを圧電セ
ラミックス円柱10に設けた入力電極3に印加し、その
際に逆圧電効果によって発生する出力電圧92,94,
96,98の出力電圧V2に、例えば上記のように比較
器を用いた信号処理を施すことで、2軸同時に圧電セラ
ミックス円柱10および信号処理回路が正常化否かを自
己診断することができる。
【0035】尚、以上説明した自己診断機能の処理回路
は、差動増幅器や比較器を用いた構成であるが、この
他、演算増幅器,A/D変換器等によって構成すること
も勿論可能である。
は、差動増幅器や比較器を用いた構成であるが、この
他、演算増幅器,A/D変換器等によって構成すること
も勿論可能である。
【0036】また以上は、圧電セラミックス円柱10を
単体で振動系を構成した例であるが、例えば検出すべき
加速度の周波数が低い場合には図5に例示したように、
圧電セラミックス円柱10の上部に重り7を固着して負
荷する構造とすれば良い。この重り7を負荷すること
で、圧電セラミックス円柱10に対する加速度の作用が
増幅される結果、出力感度を大きくすることができる。
単体で振動系を構成した例であるが、例えば検出すべき
加速度の周波数が低い場合には図5に例示したように、
圧電セラミックス円柱10の上部に重り7を固着して負
荷する構造とすれば良い。この重り7を負荷すること
で、圧電セラミックス円柱10に対する加速度の作用が
増幅される結果、出力感度を大きくすることができる。
【0037】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、簡単な
構造でしかも2つの方向の加速度を検出することが可能
であり、また2軸の加速度を検出可能状態か否かの自己
診断が行なえる、2軸加速度センサを提供することがで
きる。
構造でしかも2つの方向の加速度を検出することが可能
であり、また2軸の加速度を検出可能状態か否かの自己
診断が行なえる、2軸加速度センサを提供することがで
きる。
【図1】(A) は実施例の2軸加速度センサに用いる圧電
セラミックス円柱とベースを組合せた状態の斜視図、
(B) はこの圧電セラミックス円柱の断面図である。
セラミックス円柱とベースを組合せた状態の斜視図、
(B) はこの圧電セラミックス円柱の断面図である。
【図2】実施例における圧電セラミックス円柱と差動増
幅器との接続関係を示した説明図である。
幅器との接続関係を示した説明図である。
【図3】実施例の2軸加速度センサにおける自己診断機
能の説明図である。
能の説明図である。
【図4】2軸加速度センサの他例の斜視図である。
【図5】加速度センサの従来例の斜視図である。
1 2軸加速度センサ 2,3 帯状電極 4,5 差動増幅器 7 重り 8 ボルト 9 端子板 10 圧電セラミックス円柱 11 ベース 12 圧電セラミックス円環 20 加速度 21〜24 分極 25,26 応力 61〜64 比較器 91,93,95,97 出力電極 92,94,96,98 共通アース電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−273167(JP,A) 特開 平4−188079(JP,A) 特開 平4−213068(JP,A) 特公 昭52−8111(JP,B2) 特公 昭54−39146(JP,B2) 特公 昭54−43905(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】 圧電セラミックス円柱の外周面に長さ方
向と平行に形成した8の倍数個の帯状電極を、前記外周
面の円周方向において一つおきに出力電極とし且つ前記
帯状電極の残りを共通アース電極とし、前記圧電セラミ
ックス円柱の外周面に円周方向に設けられた帯状電極を
前記共通アース電極に接続し、前記円周方向に設けられ
た帯状電極と平行で且つ所定の間隔をあけて帯状電極を
形成して入力電極とし、また前記8の倍数個の帯状電極
において、隣り合う電極間隙部に前記円周方向に対して
それぞれ逆向きに分極処理を施し、前記円周方向に設け
られた帯状電極と前記入力電極の間隙部に長さ方向に分
極処理を施し、更に前記圧電セラミックス円柱の前記入
力電極側の端部をベースに固定してなることを特徴とす
る2軸加速度センサ。 - 【請求項2】 前記ベースが前記圧電セラミックス円柱
の中心軸と直角な面方向に振動した時、前記出力電極の
内の前記中心軸に対して互いに向い合う1対の電極に発
生する電圧の差動電圧から前記1対の電極を結ぶ方向の
加速度成分を検出することで、前記面内の直交する2方
向の加速度成分を検出可能とするとともに、前記ベース
が振動しない状態において、前記円周方向に設けられた
帯状電極と前記入力電極との間に交流電圧もしくはパル
ス電圧を印加し逆圧電効果によって前記圧電セラミック
ス円柱を励振した時に発生する前記出力電極の電圧を検
出して、加速度検出可能状態か否かの自己診断を行なう
ことを特徴とする請求項1記載の2軸加速度センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3103284A JP2607403B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 2軸加速度センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3103284A JP2607403B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 2軸加速度センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04282460A JPH04282460A (ja) | 1992-10-07 |
JP2607403B2 true JP2607403B2 (ja) | 1997-05-07 |
Family
ID=14350026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3103284A Expired - Fee Related JP2607403B2 (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 2軸加速度センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2607403B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-08 JP JP3103284A patent/JP2607403B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04282460A (ja) | 1992-10-07 |
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