JP2606941B2 - 不揮発性メモリの書込み回路 - Google Patents

不揮発性メモリの書込み回路

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 アバランシェ・ブレークダウンによる書込みを行なう
不揮発性メモリの書込み回路に関し、 書込み効率が向上し、セルトランジスタ等の破壊を防
止することを目的とし、 アバランシェ・ブレークダウンによりセルトランジス
タに書込みを行なう不揮発性メモリの書込み回路におい
て、書込み時に該セルトランジスタのブレークダウン電
圧を検出するダミーセルトランジスタと、該ダミーセル
トランジスタにより検出したブレークダウン電圧に応じ
て該セルトランジスタにドレイン電流を供給するセレク
トトランジスタのゲート電圧を可変するゲート電圧可変
回路とを有し、書込み時の該セルトランジスタのドレイ
ン電流を一定とするよう構成する。
〔産業上の利用分野〕 本発明は不揮発性メモリの書込み回路に関し、アバラ
ンシェ・ブレークダウンによる書込みを行なう不揮発性
メモリの書込み回路に関する。
不揮発性メモリであるイレーザブル・プログラマブル
ROM(EPROM)のデータ書込みは、メモリセルのトランジ
スタのコントロールゲート及びドレインに高電圧を印加
して行なう。このデータ書込みはドレイン電圧によって
書込み効率が左右され、ドレイン電圧を適正に保つ必要
がある。
〔従来の技術〕
第5図は従来の書込み回路の一例の回路図を示す。図
中、デプリション形MOSトランジスタにはドレインに点
を入れて示す。これは本明細書の他の回路図についても
同様である。
第5図において、Q1,Q2夫々はコラムデコーダの電源
供給用のディプリション形トランジスタ、Q3,Q4はコラ
ムデコーダ内のインバータを構成するトランジスタ、Q5
はプログラム電源供給用トランジスタ、Q6はビット線セ
レクトトランジスタ、Q7はEPROMセルトランジスタであ
る。プログラム時にはコラムアドレスによりナンド回路
10出力がLレベルとなり、セルトランジスタQ7のゲート
にワード線Xに高電圧VPP(12.5V)が印加されると共
に、PGM(プログラム)信号がHレベルで▲▼信
号がLレベルとなり、コラムデコーダの電源はVPPが供
給される。これにより、セルトランジスタQ7にはゲー
ト,ドレインとも電圧VPPが供給されて書込みが行なわ
れる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来回路ではセルトランジスタQ7のドレイン電流ID
ドレイン電圧VDとで表わされるブレークダウン特性は第
6図の実線Iに示す如く表わされ、セレクトトランジス
タQ6のID−VD特性(即ちロードカーブ)は実線IIに示す
如く表わされ、セルトランジスタQ7の書込みは両特性の
交点Aにて行なわれる。
しかし、プロセス的なバラツキによりセルトランジス
タQ7のゲート長が短かくなるとセルトランジスタQ7のブ
レークダウン特性は第6図の破線IIIに示す如く変化し
てセルトランジスタQ7の書込みは実線IIとの交点Bで行
なわれることになる。この場合セルトランジスタQ7のブ
レークダウンはアバランシェ領域ではなくトンネル領域
となり、トンネル領域では電子のエネルギーが小さいた
め酸化膜の障壁を越えてフローティングゲートに蓄積さ
れず、書込みが行なわれなくなり書込み効率が悪化す
る。また電流IDが大となるとトランジスタQ6,Q7等を破
壊するおそれがあるという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、書込み効率
が向上し、セルトランジスタ等の破壊を防止する不揮発
性メモリの書込み回路を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の不揮発性メモリの書込み回路は、 アバランシェ・ブレークダウンによりセルトランジス
タに書込みを行なう不発揮性メモリの書込み回路におい
て、 書込み時にセルトランジスタのブレークダウン電圧を
検出するダミーセルトランジスタと、 ダミーセルトランジスタにより検出したブレークダウ
ン電圧に応じてセルトランジスタにドレイン電流を供給
するセレクトトランジスタのゲート電圧を可変するゲー
ト電圧可変回路とを有し、 書込み時のセルトランジスタのドレイン電流を一定と
する。
〔作用〕
本発明においては、書込み時にダミーセルトランジス
タで検出したブレークダウン電圧に応じてセレクトトラ
ンジスタのゲート電圧を可変しセルトランジスタのドレ
イン電流を一定とするため、セルトランジスタのゲート
長がプロセス的に変動しても常に最良のドレイン電流で
書込みが行なわれ、書込み効率が向上し、セルトランジ
スタ,セレクトトランジスタ等の破壊を防止できる。
〔実施例〕
第1図は本発明回路の一実施例の回路図を示す。同図
中、第5図と同一部分には同一符号を付し、その説明を
省略する。
第1図中、Q11はセルトランジスタQ7に相当しブレー
クダウン電圧を得るためのダミーセルトランジスタ、Q
12はビット線セレクトトランジスタQ6に相当するトラン
ジスタ、Q13はブレークダウン電流を決定するための定
電流源のディプリション形トランジスタ、Q14,Q16夫々
は書込み電圧供給用トランジスタ、Q15はプログラムし
ないときノードN4をアースレベルとするトランジスタで
ある。
また、Q17はコラムデコーダの電源供給用のエンハン
スメント形トランジスタである。
プログラム状態となって▲▼信号がLレベルと
なるとトランジスタQ15が遮断すると共にトランジスタQ
14が導通して、ダミーセルトランジスタQ11に書込み電
圧が供給される。ダミーセルトランジスタQ11のブレー
クダウン電圧をVB,トランジスタQ12の閾値をVTH12とす
るとノードN4のレベルはVB+VTH12となる。トランジス
タQ3はPチャンネルでドレイン・ソースが共通電圧まで
上がるため、トランジスタQ17の閾値をVTH17とするとノ
ードN5のレベルは VB+VTH12−VTH15 ……(1) となる。
これにより、第2図の実線IVで示すセルトランジスタ
Q7のブレークダウン特性と、トランジスタQ13で決定さ
れる電流ID1でトランジスタQ6のID−VD特性カーブを交
わらせ(交点D)、このID−VD特性カーブを閾値VTH17
だけ負方向に移動させた破線VIがトランジスタQ6のロー
ドカーブとなる。このときトランジスタQ13によるブレ
ークダウン電流を例えば500μA以下に適正化しておけ
ば、セルトランジスタQ7のブレークダウン電流の立上り
付近の点Eでロードカーブを交わらせることができ、書
込み電流が最小で最も効率の良い書込み実現ができる。
また、プロセス条件のバラツキによるゲート長の変化
でセルトランジスタQ7のブレークダウン電圧が変動して
も、この変動に伴ないダミーセルトランジスタQ11のブ
レークダウン電圧VBも同様に変動してセレクトトランジ
スタQ6のゲート・ソース間電圧は一定となり、そのソー
ス電流即ちセルトランジスタQ7のドレイン電流IDが一定
となる。つまり、セレクトトランジスタQ6のロードカー
ブがセルトランジスタQ7のブレークダウン電圧と同一方
向に平行移動するため、書込みは上記最良の条件で行な
われる。これによって書込み効率が向上し、またセルト
ランジスタ及びセレクトトランジスタの過電流による破
壊を防止できる。
第3図は本発明回路と変形例の回路図を示す。同図
中、第1図と同一部分には同一符号を付し、その説明を
省略する。
第3図の回路ではブレークダウン電圧検出用ダミーセ
ルとして単層ゲートのトランジスタQ21を使用する。こ
の場合ダミーセルトランジスタQ21のゲート電極には書
込み状態におけるフローティングゲート電圧に相当する
電圧を抵抗R1,R2で得て印加する。実際にはゲート電圧
が多少変化してもブレークダウン電圧の変化は小さいの
で上記印加電圧はおおよその値(例えば4〜5V)で充分
である。またトランジスタQ21の形状はセルトランジス
タQ7と同一であることが好ましいのでトランジスタQ21
としてフローティングゲート形のものとし、そのフロー
ティングゲートとコントロールゲートとを短絡させた方
が良い。
ところで、第1図,第3図共にダミーセルトランジス
タQ11,Q21夫々のゲート電圧印加は書込み状態でのみ行
なわれるので、ダミーセルトランジスタQ11,Q21夫々へ
の電気的ストレスを最小にすることができる。
更に、第1図の実施例ではトランジスタQ11がフロー
ティングゲートトランジスタであるため、フローティン
グゲートに電荷が蓄積されてない最初の書込み時と、フ
ローティングゲートに電荷が蓄積されて2回目以降の書
込み時とでトランジスタQ11のブレークダウン特性が変
化するため、このブレークダウン特性を安定化させるた
め、実際の書込みの前に予めトランジスタQ11に書込み
電圧を印加しておくと良い。このためには第4図のVPP
立上がり検出回路を用いて▲▼信号を生成する。
第4図中、高電圧検出回路20は端子21の書込み電圧V
PPの印加を検出するとHレベルの検出信号を生成し、こ
の検出信号はそのまま及び遅延回路(DLY)21で一定時
間遅延されてナンド回路22に供給される。これによって
ナンド回路22は電圧VPPの印加開始時に一定時間Lレベ
ルとなる信号を生成しナンド回路23に供給する。ナンド
回路23には端子24よりLレベルで書込みを指示する内部
書込み信号が供給されており、ナンド回路23は、両信号
の和(負論理)をとる。ナンド回路23出力はHレベルが
電圧VCC(Lレベルは0V)であるため、トランジスタ25,
26及びインバータ27よりなるレベル変換回路でHレベル
を電圧VPPに変換され、端子28より▲▼信号とし
て出力され、第1図のトランジスタQ2,Q14,Q16等に供給
される。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明の不揮発性メモリの書込み回路に
よれば、書込み効率が向上し、セルトランジスタ及びセ
レクトトランジスタ等の過電流による破壊を防止でき、
実用上きわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図,第3図は本発明回路の各実施例の回路図、 第2図は本発明回路を説明するための特性図、 第4図はVPP立上り検出回路の回路図、 第5図は従来回路の一例の回路図、 第6図は従来回路を説明するための特性図である。 図において、 10,22,23はナンド回路、 20は高電圧検出回路、 Q1〜Q21はトランジスタ を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アバランシェ・ブレークダウンによりセル
    トランジスタ(Q7)に書込みを行なう不揮発性メモリの
    書込み回路において、 書込み時に該セルトランジスタ(Q7)のブレークダウン
    電圧を検出するダミーセルトランジスタ(Q11)と、 該ダミーセルトランジスタ(Q11)により検出したブレ
    ークダウン電圧に応じて該セルトランジスタ(Q7)にド
    レイン電流を供給するセレクトトランジスタ(Q6)のゲ
    ート電圧を可変するゲート電圧可変回路(Q12,Q17,Q3
    とを有し、 書込み時の該セルトランジスタ(Q7)のドレイン電流を
    一定とするよう構成したことを特徴とする不揮発性メモ
    リの書込み回路。
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