JP2606331Y2 - 赤外線人体検知装置 - Google Patents

赤外線人体検知装置

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JP2606331Y2
JP2606331Y2 JP1993065940U JP6594093U JP2606331Y2 JP 2606331 Y2 JP2606331 Y2 JP 2606331Y2 JP 1993065940 U JP1993065940 U JP 1993065940U JP 6594093 U JP6594093 U JP 6594093U JP 2606331 Y2 JP2606331 Y2 JP 2606331Y2
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一雄 塚本
健治 山口
嘉文 森川
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竹中エンジニアリング株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本考案は、人体が発する赤外線エ
ネルギーを検出し、その移動を高感度に検知する赤外線
人体検知装置に関するものであり、複数の検知ゾーンで
構成された警戒エリアのうち、不必要な検知ゾーンを自
由にカットしたり、もとの検知範囲の状態に戻したりす
る技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の装置においては、異なる
方向からの赤外線エネルギーを赤外線検出素子へ集光す
る光学系に、直接粘着シール等を貼り付けるなどの細工
を施し、不必要な検知ゾーンをカットする方法が用いら
れていた。光学系として、複数の放物面反射鏡を組み合
せた、いわゆるマルチパラボラミラーを用いた装置の場
合は、不必要となった放物面反射鏡に、その反射鏡のサ
イズに合わせて切り取られた黒色のテープ(赤外線反射
率の低いもの)を貼っていた。他に、光学系として、一
枚のポリエチレンシートに形成された複数の光軸を持つ
フレネルレンズを用いた場合は、該当するフレネルレン
ズの表面あるいは裏面に赤外線エネルギ−を透過させな
い材質でできたテープを貼るようにしていた。 【0003】このほかの従来例としては、赤外線検出素
子と集光光学系とで形成される赤外線エネルギ−集光ゾ
ーンの光路上に、しゃ光板を最初から取り付けておき、
赤外線を通過させようとする光路についてそのしゃ光板
を削除する形式のものもあった。この場合、しゃ光板と
して、切り取り可能な構造をした樹脂成形された部品を
用いていた。しかし、いずれの従来技術にも以下に述べ
るような不都合な点があった。 【0004】 【考案が解決しようとする課題】まず、マルチパラボラ
ミラーや、フレネルレンズに、光学系としての機能をな
くす目的で直接シール等を貼り付ける方法においては、
該当する光学系の大きさに合わせて正確にそのシールを
加工する(切り取る)必要があり、また、この切り取っ
たシールをきちんと光学系表面に貼る作業を行なわなけ
ればならないので、加工と位置決めの両面にて精密さが
要求されていた。また、フレネルレンズに赤外線エネル
ギーを透過させない材質でできたテープを貼り付ける場
合は、フレネルレンズの内側にそのテープを貼り付けた
場合でも、外部からその場所はわかってしまい、侵入者
検出装置として使用する場合、警戒不能な方向が侵入者
に事前に知られてしまうという不都合があった。フレネ
ルレンズを採用したこの種の赤外線人体検知装置におい
ては、フレネルレンズで赤外線エネルギ−を集めると同
時に、レンズ内(装置内部)に設けた赤色LED等の表
示灯(人体を検知したことを表示するもの)の光をフレ
ネルレンズを通して外部に透過させるようにしたものも
あり、不必要な検知ゾーンを消す目的で貼ったテープ
が、この動作表示灯の光を見えにくくしてしまうという
問題があった。 【0005】さらに、成形された部品としてのしゃ光板
を、適宣切り取って使用する従来例においては、ごく一
部の不必要な検知ゾーンを消去するために、大部分のし
ゃ光板を切り取って使用する必要があり手間がかかって
いた。また、一度切り取ったしゃ光板は元に戻らないた
め、あとから別の検知ゾーンをしゃ断することは実質上
不可能であった。 【0006】 【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ため、本考案は集光された赤外線エネルギ−の一部を、
赤外線検出素子と光学系との間に配置したしゃ光板にて
しゃ断し、このしゃ光板の取り付け方向、取り付け位置
を任意に変更可能な構成としたものである。 【0007】 【作用】本考案によると、しゃ光板の取り付け位置とそ
の形状を工夫することにより、一種類の形のしゃ光板で
必要とする検知ゾーンのしゃ光パターンが複数得られ、
部品数の削減、構造の簡略化を実現しつつ、もとの状態
への復旧も自由に行なうことができる構成を実現でき
た。 【0008】 【実施例】図1は、本考案の赤外線人体検知装置の断面
図である。シャーシ6が天井面に固定され、フレネルレ
ンズ4が取り付けられたカバー5がシャーシ6と合体さ
れ、赤外線人体検知装置全体をおおう容器が形成されて
いる。内部には赤外線検出素子7がプリント基板8に実
装され、このプリント基板8には他に、赤外線検出素子
7からの信号を処理し、検知信号を発する処理回路や、
入出力端子・動作表示灯等が実装されている。フレネル
レンズ4に設けられた複数の光学系により(本実施例で
は5つの光学系を用いた)異なる方向からの赤外線エネ
ルギ−が赤外線検出素子7に集められるようになってい
る。カバー5には、しゃ光板1を支持する支持機構とし
て、取付溝2及び取付溝3が設けてある。 【0009】図2(a)は、カバー5(フレネルレンズ
が固定されている)を取り外し図1のA−Aの方向から
見た図である。カバー5にはフレネルレンズ4をはさん
で2つずつ設けられた取付溝2、取付溝3がある。この
図では取付溝2だけにしゃ光板1が固定されており、い
ちばん左側の光学系により集光される赤外線エネルギ−
がこのしゃ光板1でしゃ断されるようになっている。し
ゃ光板1を使用しない状態ではフレネルレンズ4と赤外
線検出素子7とで形成される検知エリアは図2(b)に
示されたように扇形をしている。図2(b)は、天井に
固定された本装置から真下に1本、その左右に2本ずつ
の合計5本の検知ゾーンで全体の検知エリアが形成され
ていることを示している。この図で左側の破線で示した
ゾーンが図2(a)に示したしゃ光板赤外線エネル
ギーがしゃ断され削除された部分である。 【0010】図3(a)は、しゃ光板1を図2(a)で
示した固定状態とは反対の向きにして固定した状態を示
している。しゃ光板1は、フレネルレンズ4をはさんで
対向する2つの取付溝を結ぶ直線に対し線対称ではない
ので、取付方向を変更するだけで図3(b)に示したよ
うに、複数の光学系により集光される赤外線エネルギー
のしゃ断する範囲が変更できる。図3(a)の場合、左
側から1番目と2番目の光学系で集光された赤外線エネ
ルギ−が両方ともしゃ断され、図3(b)の破線で示し
た2つの検知ゾーンが削除されている。カバー5に設け
た取付溝3にしゃ光板1を取り付けた場合も、図2と図
3で示したのと同じ原理で、検知エリアのうち右側から
1番目と2番目の検知ゾーンが削除されることになる。
図2と図3で示した検知ゾーンは、赤外線検出素子内の
検知エレメントが長方形である場合の形を示している
が、他の形状をしている場合は5つの検知ゾーンの断面
はそれに応じた形となる。 【0011】以上の通り、本実施例では取付溝を4ケ
所、同一形状のしゃ光板を2枚用いることで、その組み
合せにより9通りの検知エリアが得られることになる。
図4は、しゃ光板の形を示した図である。上方に表わさ
れた丸印は取付溝に対して方向を指定する際に用いるた
めの方向指示マークである。4つの取付溝側にそれぞれ
別の符号を表示しておくことにより、しゃ光板の固定の
状態(取付向き)と実現される検知エリアの関係が説明
しやすくなる。しゃ光板として、本実施例では、透明な
塩化ビニールの板材を金型で打ち抜いたものを採用し
た。しゃ光板は人体が発する赤外線エネルギーを透過さ
せないものであれば他の材料で形成してもよい。取付溝
は、本実施例ではしゃ光板をその長手方向の向きに沿っ
て差し込む構造とした。この構造では、一方を溝に差し
込み他方をしゃ光板を曲げてから差し込むという手順で
固定される。この方法以外でも、しゃ光板が2つの異な
る方向でそれぞれ固定され、簡単に取り外すことができ
ればどの様な構造でもよい。 【0012】本実施例は、複数の検知ゾーンを備えた赤
外線人体検知装置において、同一形状の2枚のしゃ光板
を用いて、複数の検知エリアを実現する方法を示した
が、検知ゾーンが増加しても同じ原理により同様の構成
は実現できる。また、フレネルレンズばかりでなく、マ
ルチパラボラミラー等の他の光学系を用いた装置でも本
考案は実施可能である。 【0013】 【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
従来のように赤外線エネルギーをしゃ断するテープを切
り抜いて貼ったりはがしたりする必要がなくなり、同一
形状のしゃ光板を1枚以上用いることで必要な検知エリ
アが得られるようになり、作業性が向上した。また、し
ゃ光板は1種類で足りるので部品数も減り、取り付け、
取り外しが自在であるので何度でも検知エリアが変更可
能となった。しゃ光板の材料として、赤外線エネルギー
をしゃ断し、加工しやすく、材料コストも低くおさえら
れる塩化ビニールを採用したので、トータルとして部品
単価をおさえることができた。また、透明な塩化ビニー
ルを用いたので、しゃ光板を固定しても動作表示灯の光
はしゃ断されず、装置内における動作表示灯の配置場所
に関する制約をなくすことができた。
【図面の簡単な説明】 【図1】本考案の赤外線人体検知装置の断面図である。 【図2】本実施品におけるしゃ光板のひとつの固定状態
と、その時に実現される検知エリアを示した図である。 【図3】本実施品におけるしゃ光板の他の固定状態と、
その時に実現される検知エリアを示した図である。 【図4】本実施品に用いるしゃ光板の形状を示した図で
ある。 【符号の説明】 1.しゃ光板 2.取付溝 3.取付溝 4.フレネルレンズ 5.カバー 6.シャーシ 7.赤外線検出素子 8.プリント基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−151576(JP,A) 特開 平4−61831(JP,A) 実開 昭61−12084(JP,U) 実開 昭61−144439(JP,U) 実開 昭56−21217(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/00 - 1/46 G01J 5/00 - 5/62 G08B 13/18 - 13/96

Claims (1)

  1. (57)【実用新案登録請求の範囲】 赤外線検出素子と、前記赤外線検出素子の視野角内に配
    置され、異なる方向からの赤外線エネルギーを前記赤外
    線検出素子へ集光する複数の光学系を備え、前記光学系
    を介して前記赤外線検出素子に集光される全赤外線エネ
    ルギーのうちの一部をしゃ断するしゃ光板を、前記赤外
    線検出素子と、前記光学系との間に配置することができ
    る赤外線人体検知装置であって、前記しゃ光板は、それ
    を着脱自在に固定することのできる2組の取付溝によっ
    て支持されるものであり、前記しゃ光板の形は、組をな
    す取付溝を結ぶ直線に対し線対称ではない形であって、
    前記しゃ光板を組をなす取付溝へ取り付けたときと、前
    記しゃ光板を反対向きに、組をなす取付溝へ取り付けた
    ときとで、赤外線エネルギーをしゃ断する範囲が異なる
    ような形状であることを特徴とする赤外線人体検知装
    置。
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