JP2606033B2 - 電子線による微細針の製造方法 - Google Patents

電子線による微細針の製造方法

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JP2606033B2 JP3305307A JP30530791A JP2606033B2 JP 2606033 B2 JP2606033 B2 JP 2606033B2 JP 3305307 A JP3305307 A JP 3305307A JP 30530791 A JP30530791 A JP 30530791A JP 2606033 B2 JP2606033 B2 JP 2606033B2
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空マイクロ・エレク
トロニクス技術において電子エミッタ・カソード・ソー
スとして使用できる微細針の原子スケールでの製造に関
する。
【0002】本発明の微細針の製造方法は、例えば高分
解能走査型トンネル顕微鏡(STM)において、電気的
または磁気的なマイクロ・プローブとして使用すること
のできる鋭い微細針を製造するのに用いることができ
る。
【0003】
【従来の技術】近年、電子放出用電界エミッタ・カソー
ド・ソース(“The Physics of Mic
rofabrication” by IvorBro
die and J.J.Murray, Plenu
m Press,NewYork,1982参照)とし
て、またはSTMのような種々の装置におけるマイクロ
・センサ(このような装置群は、使用時に、良好な分解
能のためにより鋭利な微細針を必要とする:Rober
t Pool in “Science”,247,1
990,pp.634)として用いられる鋭利な微細針
の製造に向けて多くの技術が開発されてきた。これらの
製造方法は、機械的な切断および研摩のような単純な技
術から、複雑な電子線およびCVD成長法までに亘って
いる。電子放出用に従来製造された微細針は、金属(モ
リブデン,シリコン,タングステン),金属−半金属合
金(6ホウ化ランタン),または無反応酸化物(最初の
引用文献参照)からなっている。プローブとして使用す
るために、単純な導電性金属から半導体に至る広範囲の
材料が微細針の製造に用いられてきた。エミッタは動作
中に電界を発生することが必要なため、それらの微細針
は極端に鋭利でなければならず、通常は円錐形状に製造
される。これら微細針上に針状のホイスカ(whisk
er)を成長させることによって、イオン化効率がさら
に増大する。センサの場合は、最良の横方向分解能を得
るために、できるだけ小さい直径が必要とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】長年の間、このような
微細針の製造上の制約は、製造可能な微細針の最小半径
(ミクロン・レベル)であった。最近、高曲率の領域に
発生するシリコン酸化の変態(anomaly)を用い
たいくつかの新規な技術(T.S.Ravi et a
l.,“Appl. Phys. Lett.”,5
7,1990,pp.1413 and R.B.Ma
rcus et al.,“Appl. Phys.
Lett.”,56,1990,pp.236)が、ナ
ノメータ・レベルのシリコン微細針を製造することを可
能にしている。後者の技術は納得できる結果をもたらし
ているが、微細針の最終形態に及ぼすことのできる制御
の量は、全く予測がつかない。問題は、これらの技術が
円錐形状のシリコンの間接酸化に依存し、酸化機構の原
子的特性は依然として、よくわからないことである。ま
た、シリコン微細針から酸化物層を完全に除去するのは
困難であることが分かっており、このことが、電子放出
の際のイオン化特性を変化させる。さらに、もしこのよ
うな微細針をマイクロ・センサとして使用したいなら
(例えば、試料の深いところの微細な割れ目または鋭い
ステップを探索したいとき)、円錐の場合のように長さ
方向に亘って連続的に傾斜しているより、適切な長さに
亘って一様な直径を有するのが好適である。
【0005】本発明の目的は、このような従来技術の課
題を解決した電子線による微細針の製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の微細針の製造方
法は、基板上に金属の微小粒子を置き、この微小粒子に
電子線を照射することにより、2ナノメータ以下の半径
を持つ微細針を製造することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明が提供する方法は、1〜2ナノメータ以
下の半径を有し、全長に亘って一様な直径を有する長さ
が数ナノメータの微細針構造を製造することができる。
極端に小さい半径(すでに設計されているものより優れ
た)と、微細針の滑らかな表面とは、電界エミッタ・チ
ップに価値ある応用性を与える。同様に、直径の大きさ
と一様性は、マイクロ・プローブとして使用されるとき
に、有用となる。これとは別に、微細針の直径の大きさ
は、分布する微小粒子の大きさに直接依存し、このため
容易に制御可能である。他の主要な利点は、ここに説明
した現象は一般的な理論上の基礎を有しているから、現
在の技術は当該システムにほとんど特定されるが、本発
明の概念は全くの多目的であり、他の多くのシステムに
応用可能であるということである。
【0008】本発明の方法の原理は次のような事実に基
く。すなわち、基板上に支持された微小粒子は、表面エ
ネルギーにおいて、および粒子/基板界面が不安定にな
り系に微細パターンを発生しながら指向的に移動すると
いう運動状態において、強い異方性を課す。この界面駆
動現象は、微小粒子の小半径についての毛細管効果と、
表面または基部(matrix)と比べられる界面での
完全に異なる表面応力とであると考えることができる。
毛細管力の粒子サイズに対する逆依存性の故に、成長構
造の長さは粒子半径に対し反比例することがわかる。
【0009】このような微細構造の製造への第1のステ
ップでは、適当な基板上に金属の微小粒子を分布させ
る。最近は大きさを選択したクラスタ源が得られるの
で、同じ大きさのクラスタを基板上に堆積させることが
できる。これは、粒子の大きさを変更することによって
制御可能な同じスケールの構造を生ぜしめる。表面上の
クラスタの分散密度は、堆積速度、および堆積に曝らさ
れた基板の面積によって、ある程度制御でき、基板上の
多くのナノメータ平方の領域に対して単一の孤立クラス
タを得ることも可能である。
【0010】現代技術の粋を用いたSTM装置の出現
は、基板表面のクラスタの位置を正確に操作することを
可能にした(このことは必要でないかもしれないが)。
基板の選択は、成長が事実上粒子/基板相互作用によっ
て制御されるので、成長に影響する。強い金属/基板相
互作用を示す系(チタニア,マグネシアおよび同様の系
上の遷移金属)は、良好な候補となりうるが、このよう
な構造はシリコンや関連基板上に作成される。ただし、
シリコン上に作成される構造は通常、より小さい。一旦
粒子が分布されると、高エネルギーの電子線を用いて、
10〜100amp/cm2 の密度で系に照射すること
により成長を生じさせることができる(この現象は、3
00kVの電子顕微鏡で本発明者によって最初に観察さ
れた)。この技術の利点は、穴あけおよび他の電子リソ
グラフィ技術に用いられるSTEM装置のように、非常
に強いフォーカス・ビームを必要としないことである。
フォーカス・ビームの機能は、デフォーカス・ビームの
下で発生する運動を局部化するように作用する微小粒子
に対して役立つ。しかし、単一の微細針の局部的成長に
興味があるときは、フォーカス・ビームを利用すること
ができる。
【0011】
【実施例】図1は、MgO基板の上に置かれた金の微小
粒子に20分間電子を照射して作成した、酸化マグネシ
ウム−金粒子微細針の高拡大電子顕微鏡写真である。照
射前の金粒子は、MgO基板の表面にあったが、ここで
は微細針は立っているように見える。MgO基板上の2
00本の縞は明瞭に観察できる。電子エネルギーは30
0kV,電流密度は〜50amp/cm2 ,かつ試料は
10torrの真空内に置かれている。
【0012】微細針の構造は、端部に金の粒子を付けた
MgO結晶から作成される。微細針の幅は一様で、粒子
の半径の2倍にほぼ等しい。この半径は約2nmである
が、実際の微細針の大きさ(幅)は、金の粒子の上端の
数個の原子からなる数原子半径である。微細針の全長は
15nmである。なお、強度のビーム流がさらに短い時
間で微細針を成長させることが分かる。
【0013】図2は、MgO基板上の金粒子から互いに
垂直に成長した2つの微細針の高拡大電子顕微鏡写真で
ある。金粒子の位置を制御することによって多くの微細
針を同時に成長可能であり、また微細針の成長を正確に
制御できることがわかる。
【0014】前述のように、このような微細針は、成長
の長さはより小さいが(5nm以下)、金粒子を用いて
シリコン基板上に成長することができる。しかし、技術
的には、この処理は既存の広い範囲のシリコン技術と両
立できるから、より興味深いかもしれない。微細針の長
さは、シリコンと強く相互作用する物質の粒子を選び、
大きさおよび照射条件を変化させることによって、増大
させることができる。一方、無反応条件が必要な場合
は、酸化物基板は有望であると考えられる。この現象は
周知の理論パターンに従うので、この成長は技術的に重
要な系(すなわち、グラファイト上のWまたはAu粒
子)において再生することができる。
【0015】もし微細針がカソード・ソースとして使用
されるなら、微細針は強度にイオン化した状況の下で作
動しなければならず、大気中でイオン化したガスは衝突
によって微細針を侵食する。強度の電子照射の下では、
成長した微細針には侵食は認められないが、実際の性能
を分析するためには、特定の環境で検査しなければなら
ない。プローブとして用いる(STMにおけるように)
ためには、物質は導電性でなければならず、MgOのよ
うな物質はあまり有益ではない。微細針の直径を過度に
増大させることなく導電性を得るように、微細針上で薄
い導電層の制御された堆積を考慮することもできる。
【0016】元の基板の実際の形状も重要である。ST
Mに用いる場合、元の微細針は、試料の表面に容易にア
クセスできる形状を採り、操作中に壊れないように良好
な機械的強度を持つべきである。元の基板の形状は従来
のSTM微細針と類似し、試料を走査する表面は前述の
方法によって変更することができ、その結果、横方向分
解能は何倍にも増加する。
【0017】このような鋭利な微細針を作成する方法の
代表的な形態を図3に示す。
【0018】図3(a)に示すように、立方体形状の基
板1を準備する。
【0019】次に図3(b)に示すように、基板1を円
錐台状に研摩する。そして、円錐台の小面積の方の端面
に、シャッター2を経てクラスタ・ビームを照射して微
小粒子を蒸着させる。
【0020】次に図3(c)に示すように、シャッター
2を経て電子ビームを照射すると、図3(d)に示すよ
うに、電子照射が半径2nm以下の鋭い微細針3(元の
粒子の半径にほぼ等しい)を形成した。
【0021】最近、STMの微細針は、良好な分解能を
得るように元の微細針を汚染成長により変更して、製造
されたが、ここに説明した方法は、これらの方法のどれ
よりもずっと小さな微細針を製造できる。
【0022】
【発明の効果】ここに説明した鋭い微細針を作成するた
めの製造技術は、微細針の大きさが電界放射のための重
要な条件である真空マイクロ・エレクトロニクスの分野
や、試料の微細部を走査するのにより微細なプローブが
得られる場合は分解能の限界を拡大できるSTMのよう
な装置において、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】MgO基板の上に置かれた金の微細粒子に20
分間電子を照射して作成した、酸化マグネシウム−金粒
子微細針の高拡大電子顕微鏡写真である。
【図2】MgO基板上に互いに垂直に成長した2つの微
細針の高拡大電子顕微鏡写真である。
【図3】製造プロセスを示す略図である。
【符号の説明】
1 基板 2 シャッター 3 微細針

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に金属の微小粒子を置き、この微小
    粒子に電子線を照射することにより、2ナノメータ以下
    の半径を持つ微細針を製造することを特徴とする、電子
    線による微細針の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009271070A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Commissariat A L'energie Atomique 異方性表面の拡散テンソルまたは表面エネルギーの異方性を測定する方法

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JP2009271070A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Commissariat A L'energie Atomique 異方性表面の拡散テンソルまたは表面エネルギーの異方性を測定する方法

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