JP2605500B2 - 交差偏波干渉除去回路 - Google Patents
交差偏波干渉除去回路Info
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- JP2605500B2 JP2605500B2 JP7564791A JP7564791A JP2605500B2 JP 2605500 B2 JP2605500 B2 JP 2605500B2 JP 7564791 A JP7564791 A JP 7564791A JP 7564791 A JP7564791 A JP 7564791A JP 2605500 B2 JP2605500 B2 JP 2605500B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル無線通信に
適用される交差偏波干渉除去回路に関する。
適用される交差偏波干渉除去回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロ波無線通信では、同じ周
波数の直交した2偏波(垂直と水平または左旋円偏波と
右旋円偏波)を用いて周波数を有効に利用する直交偏波
通信方式が注目されている。このような直交する2偏波
は降雨などによる媒質の異方性のため交差偏波を発生
し、両偏波間に交差偏波干渉が生ずる。そこで、この干
渉を除去する回路として、様々な交差偏波干渉除去回路
が提案されている。しかし、先の通信系では、一方の偏
波(以下、異偏波という)の復調出力に異常が発生する
と、この復調情報を用いて制御する交差偏波干渉除去回
路も正常に動作せず、他方の偏波(以下、自偏波とい
う)への干渉量の増大などの悪影響が生じる欠点があ
る。
波数の直交した2偏波(垂直と水平または左旋円偏波と
右旋円偏波)を用いて周波数を有効に利用する直交偏波
通信方式が注目されている。このような直交する2偏波
は降雨などによる媒質の異方性のため交差偏波を発生
し、両偏波間に交差偏波干渉が生ずる。そこで、この干
渉を除去する回路として、様々な交差偏波干渉除去回路
が提案されている。しかし、先の通信系では、一方の偏
波(以下、異偏波という)の復調出力に異常が発生する
と、この復調情報を用いて制御する交差偏波干渉除去回
路も正常に動作せず、他方の偏波(以下、自偏波とい
う)への干渉量の増大などの悪影響が生じる欠点があ
る。
【0003】従来、この欠点を解消する交差偏波干渉除
去回路として、例えば特公昭64-12136号公報にディジタ
ル復調器 (以後、復調器という。) の搬送波同期外れを
検出し、この異常検出手段の出力により交差偏波干渉除
去回路の出力をあらかじめ定めた値に設定するリセット
手段を有し、自偏波への干渉量増大を抑制する機能を持
つ回路が提案されている。図4にこの従来例のブロック
図を示す。
去回路として、例えば特公昭64-12136号公報にディジタ
ル復調器 (以後、復調器という。) の搬送波同期外れを
検出し、この異常検出手段の出力により交差偏波干渉除
去回路の出力をあらかじめ定めた値に設定するリセット
手段を有し、自偏波への干渉量増大を抑制する機能を持
つ回路が提案されている。図4にこの従来例のブロック
図を示す。
【0004】この従来例回路は、V、Hそれぞれの偏波
の中間周波IF出力に接続されディジタル信号を復調す
る同期検波方式のディジタル復調器21、21′と、V、H
のIF出力を分岐しそれぞれ逆偏波のIF出力に結合し
その結合量が制御可能なIF帯トランスバーサルフィル
タから成る可変結合器22、22′と、復調されたベースバ
ンド信号120 、 120′を基に可変結合器22、22′の制御
信号121 、121′を発生する制御信号発生器23と、ディ
ジタル復調器21、21′の同期外れを検出する同期外れ検
出器24、24′とから構成されている。制御信号発生器23
は制御信号発生部27とリセット回路28、28′とから構成
され、制御信号発生部27はベースバンド帯の入力信号12
0 、 120′を識別判定して送信側の信号を推定し再生信
号出力122 、 122′を再生する再生機能と、入力信号12
0 、 120′と出力信号122 、122′との差から誤差信号
を発生する誤差信号発生機能と、この誤差信号と入力信
号との相関を求めて各制御信号を逐次修正する修正信号
123 、 123′を発生する機能を備える。リセット回路2
8、28′は修正信号123 、123′を積分して可変結合器2
2、22′の制御信号121 、 121′を発生し、同期外れ検
出器24、24′の異常信号125 、 125′を受けると、制御
信号をあらかじめ定めた初期値に設定する回路である。
可変結合器の修正信号123 、 123′はそれぞれV、Hの
入力信号と逆偏波H、Vの誤差信号の相関を求めて発生
される。可変結合器22、22′が例えば先行、中間、後続
の3つのタップを有する3タップのトランスバーサルフ
ィルタで構成されているときは、制御信号121 、 121′
はそれぞれ3つのタップのタップ係数を制御する3つの
制御信号を含んでおり、先行、後続各タップ制御信号は
それぞれ誤差信号と相関をとる入力信号120 、 120′を
1ビット前後にシフトして求められる。リセット回路2
8、28′は異常信号125 および 125′によってすべての
タップ係数が「0」に設定される。
の中間周波IF出力に接続されディジタル信号を復調す
る同期検波方式のディジタル復調器21、21′と、V、H
のIF出力を分岐しそれぞれ逆偏波のIF出力に結合し
その結合量が制御可能なIF帯トランスバーサルフィル
タから成る可変結合器22、22′と、復調されたベースバ
ンド信号120 、 120′を基に可変結合器22、22′の制御
信号121 、121′を発生する制御信号発生器23と、ディ
ジタル復調器21、21′の同期外れを検出する同期外れ検
出器24、24′とから構成されている。制御信号発生器23
は制御信号発生部27とリセット回路28、28′とから構成
され、制御信号発生部27はベースバンド帯の入力信号12
0 、 120′を識別判定して送信側の信号を推定し再生信
号出力122 、 122′を再生する再生機能と、入力信号12
0 、 120′と出力信号122 、122′との差から誤差信号
を発生する誤差信号発生機能と、この誤差信号と入力信
号との相関を求めて各制御信号を逐次修正する修正信号
123 、 123′を発生する機能を備える。リセット回路2
8、28′は修正信号123 、123′を積分して可変結合器2
2、22′の制御信号121 、 121′を発生し、同期外れ検
出器24、24′の異常信号125 、 125′を受けると、制御
信号をあらかじめ定めた初期値に設定する回路である。
可変結合器の修正信号123 、 123′はそれぞれV、Hの
入力信号と逆偏波H、Vの誤差信号の相関を求めて発生
される。可変結合器22、22′が例えば先行、中間、後続
の3つのタップを有する3タップのトランスバーサルフ
ィルタで構成されているときは、制御信号121 、 121′
はそれぞれ3つのタップのタップ係数を制御する3つの
制御信号を含んでおり、先行、後続各タップ制御信号は
それぞれ誤差信号と相関をとる入力信号120 、 120′を
1ビット前後にシフトして求められる。リセット回路2
8、28′は異常信号125 および 125′によってすべての
タップ係数が「0」に設定される。
【0005】いま、異偏波(ここではH偏波とする。)
の復調系に異常が生じたとすると、例えビット同期が自
偏波の復調出力によって保たれたとしても復調信号は不
定になり、H偏波で送信されたベースバンド信号情報を
含まない。したがって、信号120′と自偏波の信号120
から得られる誤差信号との相関を求めて自偏波に含まれ
る異偏波の干渉を最少に制御する可変結合器22′の制御
ループは正常に動作せず、制御信号 121′は不定になっ
てたまたま修正信号 123′として現れる無意味なじょう
乱情報のままに変動することになり、可変結合器23′の
出力 127′には自偏波が受けた干渉を相殺するどころ
か、逆に干渉を増大させる信号が出力される可能性があ
り、自偏波の再生出力122 のビット誤りを大きくする原
因になる。同様に、異偏波の復調された信号 120′から
得られる誤差信号と自偏波の信号 120との相関を求めて
制御される可変結合器22の出力127も不安になり、異偏
波への干渉を増大させディジタル復調器21′の搬送波同
期の回復および可変結合器22の正常動作への復帰を遅ら
せる原因になる。このような関係はV偏波側のディジタ
ル復調器21の出力120 に異常が生じた場合も同様に成り
立つ。従来のリセット機能を有する交差偏波干渉除去回
路は、復調器出力の異常を同期外れ検出器を用いて復調
器内部の同期外れ信号を監視することにより検出し、そ
の後両偏波の可変結合器のトランスバーサルフィルタの
各タップ係数をすべて「0」として可変結合器出力を
「0」になるようリセットすることにより、欠点の解消
を目指している。
の復調系に異常が生じたとすると、例えビット同期が自
偏波の復調出力によって保たれたとしても復調信号は不
定になり、H偏波で送信されたベースバンド信号情報を
含まない。したがって、信号120′と自偏波の信号120
から得られる誤差信号との相関を求めて自偏波に含まれ
る異偏波の干渉を最少に制御する可変結合器22′の制御
ループは正常に動作せず、制御信号 121′は不定になっ
てたまたま修正信号 123′として現れる無意味なじょう
乱情報のままに変動することになり、可変結合器23′の
出力 127′には自偏波が受けた干渉を相殺するどころ
か、逆に干渉を増大させる信号が出力される可能性があ
り、自偏波の再生出力122 のビット誤りを大きくする原
因になる。同様に、異偏波の復調された信号 120′から
得られる誤差信号と自偏波の信号 120との相関を求めて
制御される可変結合器22の出力127も不安になり、異偏
波への干渉を増大させディジタル復調器21′の搬送波同
期の回復および可変結合器22の正常動作への復帰を遅ら
せる原因になる。このような関係はV偏波側のディジタ
ル復調器21の出力120 に異常が生じた場合も同様に成り
立つ。従来のリセット機能を有する交差偏波干渉除去回
路は、復調器出力の異常を同期外れ検出器を用いて復調
器内部の同期外れ信号を監視することにより検出し、そ
の後両偏波の可変結合器のトランスバーサルフィルタの
各タップ係数をすべて「0」として可変結合器出力を
「0」になるようリセットすることにより、欠点の解消
を目指している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の回路
は、例えば異偏波の復調系の電源断のような急峻な異常
が生じた場合に復調系出力は直ちに不定となるが、同期
外れ検出は検出回路が持つ固有の時間遅延が生じる。す
なわち、交差偏波干渉除去回路がリセットを行うまでの
間、この回路の乱調により自偏波復調信号にビット誤り
が生じる欠点がある。
は、例えば異偏波の復調系の電源断のような急峻な異常
が生じた場合に復調系出力は直ちに不定となるが、同期
外れ検出は検出回路が持つ固有の時間遅延が生じる。す
なわち、交差偏波干渉除去回路がリセットを行うまでの
間、この回路の乱調により自偏波復調信号にビット誤り
が生じる欠点がある。
【0007】本発明は、このような欠点を除去し、復調
器の搬送波同期外れ検出と電源断検出を組み合わせた復
調系異常検出手段をもって異偏波側復調系異常を検出
し、ビット誤りを生じる前にリセットを行う手段を持つ
交差偏波干渉除去回路を提供することを目的とする。
器の搬送波同期外れ検出と電源断検出を組み合わせた復
調系異常検出手段をもって異偏波側復調系異常を検出
し、ビット誤りを生じる前にリセットを行う手段を持つ
交差偏波干渉除去回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、互いに直交し
周波数が等しい2つの偏波信号を使用する直交偏波通信
方式でディジタル変調された偏波信号のそれぞれを復調
するディジタル復調器と、このディジタル復調器に対応
してその入力側に設けられ一方の偏波の信号を他方の偏
波に結合しその結合量が制御信号によって制御される可
変結合器と、上記ディジタル復調器および上記可変結合
器の出力側に設けられ復調されたベースバンド信号に基
づき上記可変結合器に与えられる制御信号を発生する制
御信号発生器と、上記ディジタル復調器の異常状態を検
出すると上記制御信号発生器で発生する上記可変結合器
に与える制御信号の値をあらかじめ定めた値に設定させ
る異常検出手段とを備えた交差偏波干渉除去回路におい
て、上記異常検出手段は、上記ディジタル復調器の復調
出力異常を検出する第一検出手段と上記ディジタル復調
器と上記制御信号発生回路とからなる復調系に供給され
る電源の電源断を検出する第二検出手段とを含むことを
特徴とする。
周波数が等しい2つの偏波信号を使用する直交偏波通信
方式でディジタル変調された偏波信号のそれぞれを復調
するディジタル復調器と、このディジタル復調器に対応
してその入力側に設けられ一方の偏波の信号を他方の偏
波に結合しその結合量が制御信号によって制御される可
変結合器と、上記ディジタル復調器および上記可変結合
器の出力側に設けられ復調されたベースバンド信号に基
づき上記可変結合器に与えられる制御信号を発生する制
御信号発生器と、上記ディジタル復調器の異常状態を検
出すると上記制御信号発生器で発生する上記可変結合器
に与える制御信号の値をあらかじめ定めた値に設定させ
る異常検出手段とを備えた交差偏波干渉除去回路におい
て、上記異常検出手段は、上記ディジタル復調器の復調
出力異常を検出する第一検出手段と上記ディジタル復調
器と上記制御信号発生回路とからなる復調系に供給され
る電源の電源断を検出する第二検出手段とを含むことを
特徴とする。
【0009】ここで、上記可変結合器がディジタル復調
器に対応してその出力側に設けられても良い。
器に対応してその出力側に設けられても良い。
【0010】
【作用】復調系の電源が断になると、その復調系の出力
は直ちに不定になる。これを同期外れとして検出する
と、検出器の時定数で遅延し、正常側の複合信号にビッ
ト誤りが起こるので、電源断を検出して直ちに可変結合
器にリセットをかける。
は直ちに不定になる。これを同期外れとして検出する
と、検出器の時定数で遅延し、正常側の複合信号にビッ
ト誤りが起こるので、電源断を検出して直ちに可変結合
器にリセットをかける。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例につ
いて説明する。図1は本発明の第一実施例のブロック図
で、V、Hそれぞれの偏波の中間周波IF出力に接続さ
れディジタル信号を復調する同期検波方式のディジタル
復調器1、1′と、V、HのIF出力を分岐しそれぞれ
逆偏波IF出力に結合しその結合量が制御可能なIF帯
トランスバーサルフィルタから成る可変結合器2、2′
と、復調されたベースバンド信号100 、 100′を基に可
変結合器2、2′の制御信号101 、 101′を発生する制
御信号発生器3と、ディジタル復調器1、1′の同期外
れを検出する同期外れ検出器4、4′と、復調系の電源
断を検出する電源断検出器5、5′と、この2つの検出
器の出力の論理積をとるアンドゲート6、6′とから構
成される。
いて説明する。図1は本発明の第一実施例のブロック図
で、V、Hそれぞれの偏波の中間周波IF出力に接続さ
れディジタル信号を復調する同期検波方式のディジタル
復調器1、1′と、V、HのIF出力を分岐しそれぞれ
逆偏波IF出力に結合しその結合量が制御可能なIF帯
トランスバーサルフィルタから成る可変結合器2、2′
と、復調されたベースバンド信号100 、 100′を基に可
変結合器2、2′の制御信号101 、 101′を発生する制
御信号発生器3と、ディジタル復調器1、1′の同期外
れを検出する同期外れ検出器4、4′と、復調系の電源
断を検出する電源断検出器5、5′と、この2つの検出
器の出力の論理積をとるアンドゲート6、6′とから構
成される。
【0012】すなわち、この実施例は、図1および図2
に示すように、互いに直交し周波数が等しい二つの偏波
信号を使用する直交偏波通信方式でディジタル変調され
た偏波信号のそれぞれを復調するディジタル復調器1お
よび1′と、このディジタル復調器1および1′に対応
してその入力側または出力側に設けられ一方の偏波の信
号を他方の偏波に結合しその結合量が制御信号によって
制御される可変結合器2および2′と、ディジタル復調
器1および1′および上記可変結合器2および2′の出
力側に設けられ復調されたベースバンド信号に基づき上
記可変結合器2および2′に与えられる制御信号を発生
する制御信号発生器3と、ディジタル復調器1および
1′の異常状態を検出すると制御信号発生器3で発生す
る可変結合器2および2′に与える制御信号の値をあら
かじめ定めた値に設定させる異常検出手段とを備え、さ
らに、本発明の特徴とする手段として、異常検出手段
は、ディジタル復調器1および1′の復調出力異常を検
出する第一検出手段である同期外れ検出器4および4′
とディジタル復調器1および1′と制御信号発生回路3
とからなる復調系に供給される電源の電源断を検出する
第二検出手段である電源断検出器5および5′とを含
む。
に示すように、互いに直交し周波数が等しい二つの偏波
信号を使用する直交偏波通信方式でディジタル変調され
た偏波信号のそれぞれを復調するディジタル復調器1お
よび1′と、このディジタル復調器1および1′に対応
してその入力側または出力側に設けられ一方の偏波の信
号を他方の偏波に結合しその結合量が制御信号によって
制御される可変結合器2および2′と、ディジタル復調
器1および1′および上記可変結合器2および2′の出
力側に設けられ復調されたベースバンド信号に基づき上
記可変結合器2および2′に与えられる制御信号を発生
する制御信号発生器3と、ディジタル復調器1および
1′の異常状態を検出すると制御信号発生器3で発生す
る可変結合器2および2′に与える制御信号の値をあら
かじめ定めた値に設定させる異常検出手段とを備え、さ
らに、本発明の特徴とする手段として、異常検出手段
は、ディジタル復調器1および1′の復調出力異常を検
出する第一検出手段である同期外れ検出器4および4′
とディジタル復調器1および1′と制御信号発生回路3
とからなる復調系に供給される電源の電源断を検出する
第二検出手段である電源断検出器5および5′とを含
む。
【0013】次に、この実施例の動作を説明する。この
実施例では、電源断時に対処すべく上記の検出回路の出
力は負論理とする。制御信号発生器3は制御信号発生部
7とリセット回路8、8′とから構成され、制御信号発
生部7はベースバンド帯の入力信号100 、 100′を識別
判定して送信側の信号を推定し、再生信号出力102 、10
2′を再生する再生機能と、入力信号100 、 100′と出
力信号102 、 102′の差から誤差信号を発生する誤差信
号発生機能と、この誤差信号と入力信号との相関を求め
て各制御信号を逐次修正する修正信号103 、 103′を発
生する機能を備える。アンドゲート6、6′は同期外れ
検出器4、4′の異常信号104 、 104′および電源断検
出器5、5′の異常信号105 、 105′を監視し、いずれ
か一方の異常信号を検出すると、直ちに異常信号106 、
106′を発生する。リセット回路8、8′は修正信号10
3 、 103′を積分して可変結合器の制御信号101 、 10
1′を発生し、アンドゲート6、6′の異常信号106、 1
06′を受けると制御信号101 、101 ′をあらかじめ定め
た初期値に設定する回路である。可変結合器2、2′の
修正信号103 、 103′はそれぞれV、Hの入力信号と逆
偏波H、Vの誤差信号の相関を求めて発生される。可変
結合器2、2′が例えば先行、中間、後続の三つのタッ
プを有する3タップのトランスバーサルフィルタで構成
されているときは、制御信号101 、 101′はそれぞれ三
つのタップのタップ係数を制御する三つの制御信号を含
んでおり、先行、後続の各タップ制御信号はそれぞれ誤
差信号と相関をとる入力信号100 または 100′を1ビッ
ト前後にシフトして求められる。リセット回路8、8′
は異常信号106 、 106′によって先行、中間、後続のす
べてのタップ係数を「0」に設定する。
実施例では、電源断時に対処すべく上記の検出回路の出
力は負論理とする。制御信号発生器3は制御信号発生部
7とリセット回路8、8′とから構成され、制御信号発
生部7はベースバンド帯の入力信号100 、 100′を識別
判定して送信側の信号を推定し、再生信号出力102 、10
2′を再生する再生機能と、入力信号100 、 100′と出
力信号102 、 102′の差から誤差信号を発生する誤差信
号発生機能と、この誤差信号と入力信号との相関を求め
て各制御信号を逐次修正する修正信号103 、 103′を発
生する機能を備える。アンドゲート6、6′は同期外れ
検出器4、4′の異常信号104 、 104′および電源断検
出器5、5′の異常信号105 、 105′を監視し、いずれ
か一方の異常信号を検出すると、直ちに異常信号106 、
106′を発生する。リセット回路8、8′は修正信号10
3 、 103′を積分して可変結合器の制御信号101 、 10
1′を発生し、アンドゲート6、6′の異常信号106、 1
06′を受けると制御信号101 、101 ′をあらかじめ定め
た初期値に設定する回路である。可変結合器2、2′の
修正信号103 、 103′はそれぞれV、Hの入力信号と逆
偏波H、Vの誤差信号の相関を求めて発生される。可変
結合器2、2′が例えば先行、中間、後続の三つのタッ
プを有する3タップのトランスバーサルフィルタで構成
されているときは、制御信号101 、 101′はそれぞれ三
つのタップのタップ係数を制御する三つの制御信号を含
んでおり、先行、後続の各タップ制御信号はそれぞれ誤
差信号と相関をとる入力信号100 または 100′を1ビッ
ト前後にシフトして求められる。リセット回路8、8′
は異常信号106 、 106′によって先行、中間、後続のす
べてのタップ係数を「0」に設定する。
【0014】本件で波形等化器を除いている理由は、波
形等化器の存在が本発明の有する固有の性能向上に何ら
影響を与えないことである。回線設計上、波形等化器が
必要な場合でも、これを加えることによって本発明によ
る性能向上が影響を受けることはなく、相応の効果を得
る。なお、図1においてV、H偏波の両入力は、同一ビ
ットレートで変調された同一またはほぼ同一周波数の無
線信号を同じ局部発振器によって中間周波数に変換した
信号である。ところで、復調器出力の異常はフェージン
グ等の影響で徐々に出力のビット誤り率が劣化する場合
と、突発的な事故等により復調系の電源が断となり出力
が瞬時に不定となる場合の2つがある。前者の場合には
回線特性が徐々に劣化し、キャリア同期がはずれる直前
でも異偏波側復調出力には可変結合器を制御するには充
分な情報が含まれている。すなわち、キャリア同期がは
ずれた後にそれを検出し、その後にリセット機能を作動
させても自偏波側復調出力には何ら悪影響が及ぶことが
なく、従来のリセット機能が充分に有効である。しか
し、後者の場合には異偏波側復調器出力は直ちに不定と
なるが、同期外れ信号は復調器および同期外れ検出器の
内部に含まれる大容量キャパシタンスの持つ時定数によ
り伝搬遅延時間を持つ。その結果としてリセットが行わ
れるまでの遅延時間の間、交差偏波干渉除去回路の乱調
により自偏波側復調信号のビット誤りが生じる。
形等化器の存在が本発明の有する固有の性能向上に何ら
影響を与えないことである。回線設計上、波形等化器が
必要な場合でも、これを加えることによって本発明によ
る性能向上が影響を受けることはなく、相応の効果を得
る。なお、図1においてV、H偏波の両入力は、同一ビ
ットレートで変調された同一またはほぼ同一周波数の無
線信号を同じ局部発振器によって中間周波数に変換した
信号である。ところで、復調器出力の異常はフェージン
グ等の影響で徐々に出力のビット誤り率が劣化する場合
と、突発的な事故等により復調系の電源が断となり出力
が瞬時に不定となる場合の2つがある。前者の場合には
回線特性が徐々に劣化し、キャリア同期がはずれる直前
でも異偏波側復調出力には可変結合器を制御するには充
分な情報が含まれている。すなわち、キャリア同期がは
ずれた後にそれを検出し、その後にリセット機能を作動
させても自偏波側復調出力には何ら悪影響が及ぶことが
なく、従来のリセット機能が充分に有効である。しか
し、後者の場合には異偏波側復調器出力は直ちに不定と
なるが、同期外れ信号は復調器および同期外れ検出器の
内部に含まれる大容量キャパシタンスの持つ時定数によ
り伝搬遅延時間を持つ。その結果としてリセットが行わ
れるまでの遅延時間の間、交差偏波干渉除去回路の乱調
により自偏波側復調信号のビット誤りが生じる。
【0015】ところが、電源断が生じた場合に電源電圧
は遅延時間を持つことなく直ちに「0」になるので、電
源電圧のみを監視して電圧がしきい値以下となった場合
に直ちに可変結合器にリセットを行えば、異偏波側の異
常が自偏波側に影響を及ぼすことはなく、従来の場合に
生じるビット誤りを阻止することが可能である。
は遅延時間を持つことなく直ちに「0」になるので、電
源電圧のみを監視して電圧がしきい値以下となった場合
に直ちに可変結合器にリセットを行えば、異偏波側の異
常が自偏波側に影響を及ぼすことはなく、従来の場合に
生じるビット誤りを阻止することが可能である。
【0016】このように、本発明では異偏波側のキャリ
ア同期外れ検出器等の復調器出力異常検出手段および復
調系の電源断検出器を組み合わせた復調系異常検出手段
をもって従来のリセット機能をより有効に利用する。
ア同期外れ検出器等の復調器出力異常検出手段および復
調系の電源断検出器を組み合わせた復調系異常検出手段
をもって従来のリセット機能をより有効に利用する。
【0017】図3は図1の電源断検出器4、4′の一実
施例の回路図で、復調器電源電圧150 を抵抗51および抵
抗52で電圧分割し、バッファ53の入力信号151 がその高
低レベル判定しきい値を越えるよう設定する。電源電圧
正常時には、バッファ出力152 は高レベルであるが、電
源断と同時にバッファ出力152 は低レベルとなり、図1
のアンドゲート6、6′に異常信号が伝達される。
施例の回路図で、復調器電源電圧150 を抵抗51および抵
抗52で電圧分割し、バッファ53の入力信号151 がその高
低レベル判定しきい値を越えるよう設定する。電源電圧
正常時には、バッファ出力152 は高レベルであるが、電
源断と同時にバッファ出力152 は低レベルとなり、図1
のアンドゲート6、6′に異常信号が伝達される。
【0018】図2は本発明の第二実施例のブロック図で
あり、ベースバンド帯のトランスバーサルフィルタを用
いた実施例である。各偏波の信号を復調するディジタル
復調器11、11′の後に、ベースバンド帯のトランスバー
サルフィルタから成る可変結合器12、12′が接続され、
図1と同様なリセット機能を有する制御信号発生器13に
より制御される。
あり、ベースバンド帯のトランスバーサルフィルタを用
いた実施例である。各偏波の信号を復調するディジタル
復調器11、11′の後に、ベースバンド帯のトランスバー
サルフィルタから成る可変結合器12、12′が接続され、
図1と同様なリセット機能を有する制御信号発生器13に
より制御される。
【0019】上述した図1および図3の実施例では、一
方の偏波の同期外れ検出器の異常信号によって両方の可
変結合器をリセットするように構成されているが、異常
の発生した偏波側から正常な相手偏波側に与える影響の
みを重視し、復帰促進のためのリセットを省略しても相
応の効果が得られる。また、図1および図3では、復調
器出力異常検知を同期外れにより行うよう構成されてい
るが、前者の代わりにディジタル復調器の出力に符号誤
り検出器を設け、送信側から周期的に送られてくる既知
の符号の誤りを検出することによって復調出力の異常を
検出し、この誤りが一定の値を越えて劣化したとき異常
信号を発生する検出器を用いてもよい。
方の偏波の同期外れ検出器の異常信号によって両方の可
変結合器をリセットするように構成されているが、異常
の発生した偏波側から正常な相手偏波側に与える影響の
みを重視し、復帰促進のためのリセットを省略しても相
応の効果が得られる。また、図1および図3では、復調
器出力異常検知を同期外れにより行うよう構成されてい
るが、前者の代わりにディジタル復調器の出力に符号誤
り検出器を設け、送信側から周期的に送られてくる既知
の符号の誤りを検出することによって復調出力の異常を
検出し、この誤りが一定の値を越えて劣化したとき異常
信号を発生する検出器を用いてもよい。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、異偏波
側復調系の供給電源が断となったときに、その電源断を
瞬時に検出して、異偏波側出力の異常が少なくとも自偏
波側復調出力を劣化させないかまたは異常が回復したと
きの正常状態への復帰を早める効果がある。
側復調系の供給電源が断となったときに、その電源断を
瞬時に検出して、異偏波側出力の異常が少なくとも自偏
波側復調出力を劣化させないかまたは異常が回復したと
きの正常状態への復帰を早める効果がある。
【図1】 本発明の第一実施例の構成を示すブロック構
成図。
成図。
【図2】 本発明の第二実施例の構成を示すブロック構
成図。
成図。
【図3】 本発明実施例に含まれる電源断検出器の構成
を示す回路接続図。
を示す回路接続図。
【図4】 従来例の構成を示すブロック構成図。
1、1′、11、11′、21、21′ ディジタル復調器 2、2′、12、12′、22、22′ 可変結合器 3、13、23 制御信号発生器 4、4′、14、14′、24、24′ 同期外れ検出器 5、5′、15、15′ 電源断検出器 6、6′、16、16′ アンドゲート 7、27 制御信号発生部 8、8′、28、28′ リセット回路 51、52 抵抗 53 バッファ
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに直交し周波数が等しい2つの偏波
信号を使用する直交偏波通信方式でディジタル変調され
た偏波信号のそれぞれを復調するディジタル復調器と、
このディジタル復調器に対応してその入力側に設けられ
一方の偏波の信号を他方の偏波に結合しその結合量が制
御信号によって制御される可変結合器と、上記ディジタ
ル復調器および上記可変結合器の出力側に設けられ復調
されたベースバンド信号に基づき上記可変結合器に与え
られる制御信号を発生する制御信号発生器と、上記ディ
ジタル復調器の異常状態を検出すると上記制御信号発生
器で発生する上記可変結合器に与える制御信号の値をあ
らかじめ定めた値に設定させる異常検出手段とを備えた
交差偏波干渉除去回路において、上記異常検出手段は、
上記ディジタル復調器の復調出力異常を検出する第一検
出手段と、上記ディジタル復調器と上記制御信号発生回
路とからなる復調系に供給される電源の電源断を検出す
る第二検出手段とを含むことを特徴とする交差偏波干渉
除去回路。 - 【請求項2】 上記可変結合器がディジタル復調器に対
応してその出力側に設けられた請求項1記載の交差偏波
干渉除去回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7564791A JP2605500B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 交差偏波干渉除去回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7564791A JP2605500B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 交差偏波干渉除去回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04286234A JPH04286234A (ja) | 1992-10-12 |
JP2605500B2 true JP2605500B2 (ja) | 1997-04-30 |
Family
ID=13582262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7564791A Expired - Fee Related JP2605500B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 交差偏波干渉除去回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2605500B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-14 JP JP7564791A patent/JP2605500B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04286234A (ja) | 1992-10-12 |
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