JP2604667Y2 - フライホイール - Google Patents

フライホイール

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JP2604667Y2
JP2604667Y2 JP1991043856U JP4385691U JP2604667Y2 JP 2604667 Y2 JP2604667 Y2 JP 2604667Y2 JP 1991043856 U JP1991043856 U JP 1991043856U JP 4385691 U JP4385691 U JP 4385691U JP 2604667 Y2 JP2604667 Y2 JP 2604667Y2
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勲 伊藤
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はクランクシャフトの端部
に取り付けられるフライホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のフライホイールは、エンジンの
トルク変動に伴うクランクシャフトの回転変動を少なく
すると共に、クランクシャフトの捩り振動を低減し、ク
ラッチを介して出力軸に円滑に動力伝達できるように様
々な工夫が施されている。
【0003】このようなフライホイールのうち、図3に
示すものは、クランクシャフト1に固定した質量体40
に別の質量体41を相対回動可能に組み付け、これら両
質量体40,41間を略円板状のシール部材42で密封
することにより両質量体40,41間にダンパ室43を
形成し、このダンパ室43内に両質量体40,41を回
動方向に弾性的に連繋するばね44を収容すると共に、
粘性流体を充填することにより、両質量体40,41の
相対回動時にばね44の緩衝機能と粘性流体の減衰機能
を発揮させ、クランクシャフト1の捩り振動を効果的に
低減している(例えば、特開昭63−254248号公
報参照)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術にあっては、両質量体40,41間を密封
するシール部材42のシールリップ部45が一方の質量
体40の側面46に平面接触するようになっているた
め、雰囲気温度の上昇等により粘性流体の粘度が低下す
ると、シールリップ部45と質量体40との接触部から
粘性流体が外部へ漏出する虞れのあることが指摘されて
いた。
【0005】そこで、本考案は、このような不具合の発
生の虞れのないフライホイールの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本考案は、クランク
シャフトに固定した質量体に所定角度相対回動できるよ
うに別の質量体を組み付け、略円板状のシール部材の内
周側と外周側の一方側の端縁を一方の質量体に固定する
と共に、他方側の端縁を他方の質量体に接触係合させる
ことで両質量体間にダンパ室を形成し、このダンパ室内
に粘性流体を充填してなるフライホイールであって、
ール部材の前記他方側の端縁に凹形状断面のシールリッ
プ部を形成すると共に、前記他方の質量体に、ダンパ室
側に開口して前記シールリップ部の外側を隙間なく包み
込む連続した凹形状断面のシール受容部を形成したこと
を特徴としている。
【0007】
【作用】シールリップ部はダンパ室内の粘性流体の圧力
を受けて連続した凹形状断面のシール受容部に密接す
る。このため、粘性流体の粘度が低下してその流動性が
増しても、ダンパ室から粘性流体が漏出しない。
【0008】
【実施例】以下本考案の実施例を図面に基づき詳述す
る。
【0009】図1はフライホイールAの取付状態を示す
断面図であり、この図において1はクランクシャフトで
ある。このクランクシャフト1の軸端には、第1質量体
2をレインフォースプレート3とともにボルト4で固定
してある。
【0010】この第1質量体2は、クランクシャフト1
に内周端部を固定した略円板状のドライブプレート5
と、その外周端にボルト等の固定手段(図示せず)で固
定したサブプレート6及び環状体7とからなっている。
このうち、サブプレート6には、その周方向複数箇所を
切り起こしてばね受容部8を形成してある。一方、環状
体7には、その側面部9にサブプレート6のばね受容部
8に対応するばね受容部10を切り欠き形成すると共
に、そのばね受容部10よりも内周側の側面部にシール
受容部11を形成してある。
【0011】12は第1質量体2に所定角度相対回動で
きるように組み付けた第2質量体である。この第2質量
体12は、環状体13とこの環状体13にリベット14
で固定した略円板状の出力部材15とからなり、その内
周端をベアリング16を介してレインフォースプレート
3に回動可能に支持してある。そして、出力部材15の
外周端部をサブプレート6と環状体7の側面部9との間
に係合してある。そして、その出力部材15の外周端に
は、サブプレート6及び環状体7のばね受容部8,10
に対応するばね受容部17を形成してあり、これらばね
受容部8,10,17にばね(例えば圧縮コイルばね)
18を収容してある(図2参照)。これにより、サブプ
レート6及び環状体7(第1質量体2)と出力部材15
(第2質量体12)とがばね18で回動方向に弾性的に
連繋されることとなる。
【0012】19は略円板状の樹脂材製シール部材であ
り、このシール部材19はその内周端部を前記出力部材
15とともに環状体13に固定し、外周端部に形成し
ールリップ部20を前記環状体のシール受容部11
接触係合させてある。このようにして第1質量体2と
第2質量体12との間の空間をシール部材19で密封
し、両質量体2,12間にダンパ室21を形成して、そ
のダンパ室21の内部にグリース等の粘性流体を充填し
てある。そして、環状体7のシール受容部11は、ダン
パ室21側に開口する凹形状断面に形成されており、こ
れに係合するシール部材19のシールリップ部20はシ
ール受容部11に対応する凹形状断面に形成されてい
る。シール受容部11の凹形状断面部分はシール部材1
9のシールリップ部20の外側を隙間なく包み込むよう
に連続して形成されている。
【0013】22は摩擦力発生手段であり、この摩擦力
発生手段22は相対回動するドライブプレート5と出力
部材15との間に配置してある。この摩擦力発生手段2
2は、摩擦板23,リテーナ24及びこれらをドライブ
プレート5側へ付勢する皿ばね25とで構成してあり、
第1質量体2と第2質量体12とが相対回動した際に摩
擦抵抗力を発生するようになっている。尚、リテーナ2
4は、その一端に形成した爪26を出力部材15の溝2
7に係合してあり、出力部材15とともに回動するよう
にしてある。
【0014】28は環状体7の外周に固着したリングギ
ヤであり、このリングギヤ28は図外のスタータモータ
のピニオンギヤに噛合され、エンジン始動時にスタータ
モータの回動力を第1質量体2を介してクランクシャフ
ト1に伝達する。
【0015】29はサブプレート6と出力部材15との
間の隙間であり、この隙間29に位置する粘性流体が相
対回動するサブプレート6と出力部材15とにより剪断
されて粘性抵抗力を発生する。
【0016】尚、第2質量体12の環状体13にはクラ
ッチカバー組立体(図示せず)が取り付けられ、環状体
13の図中右側側面にはクラッチフェーシング(図示せ
ず)が接合するようになっている。
【0017】以上の実施例構造によれば、第2質量体1
2の環状体13にクラッチフェーシング(図示せず)が
接合して、エンジンの動力がクランクシャフト1からフ
ライホイールA及びクラッチ(図示せず)を介して図外
の出力軸に伝達される際に、エンジンの回転変動及びそ
れに起因するクランクシャフト1系の捩り振動は、フラ
イホイールAの慣性モーメントと、第1質量体2と第2
質量体12とを連繋するばね18の緩衝機能と、粘性流
体の粘性抵抗及び摩擦力発生手段22の摩擦抵抗に基づ
く振動減衰機能とにより、効果的に吸収・減衰される。
その結果、エンジンの動力はクランクシャフト1からフ
ライホイールA及びクラッチ(図示せず)を介して図外
の出力軸に円滑に伝達される。
【0018】この動力伝達時,フライホイールAには、
第2質量体12とクラッチフェーシング(図示せず)と
が摺接して生じる摩擦熱や、摩擦力発生手段22で発生
する摩擦熱等が蓄積される。そのため、フライホイール
Aが温度上昇し、ダンパ室21内の粘性流体はその粘度
が低下して流動性を増す。しかし、本実施例は、シール
部材19のシールリップ部20を凹形状断面に形成する
一方で、環状体7のシール受容部11をダンパ室21側
に開口してシールリップ部の外側を隙間なく包み込む連
続した凹形状断面に形成することで、ダンパ室21内の
粘性流体の圧力がシールリップ部20の外側面をシール
受容部11の凹形状の断面部分に密着させる密封力とし
て作用するようにしたため、ダンパ室21の内部から外
部へ粘性流体が漏出することがなく、しかも、シール部
材19が第1質量体2と第2質量体12の隙間に挟まれ
ることもない。従って、本実施例のフライホイールA
は、前記した諸機能を長期に亘り安定して発揮する。
【0019】尚、本実施例に限られず、シール部材の内
周端部にダンパ室側に開口する凹形状断面のシールリッ
プ部を形成し、シール部材の外周端部を第1質量体に固
定する一方、第2質量体にシールリップ部にダンバ室
側に開口してシールリップ部の外側を隙間なく包み込む
連続した凹形状断面のシール受容部を形成するようにし
てもよい。又、シール部材は、全体を金属で形成し、相
手部材に摺接するシールリップ部に樹脂をコーティング
したものでもよい。
【0020】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように本考案
は、シール部材の他方側の端縁に凹形状断面のシールリ
ップ部を形成すると共に、他方の質量体に、ダンパ室側
に開口して前記シールリップ部の外側を隙間なく包み込
む連続した凹形状断面のシール受容部を形成したたた
め、ダンパ室内の粘性流体の圧力がシールリップ部の外
側面をシール受容部の凹形状断面部分に密着させる密封
力として有効に作用するようになり、しかも、このとき
シールリップ部がその外側面を他方の質量体のシール受
容部に隙間なく包み込まれた状態で押し当てられること
から、シールリップ部が相対回動する両質量体の隙間に
挟み込まれることもなくなり、その結果、粘性流体の粘
度が低下した場合であってもダンパ室からの粘度流体の
漏出を確実に防止することが可能になると共に、両質量
体間の安定した相対回動の確保とシール部材の耐久性の
向上を図ることが可能になる。したがって、本考案によ
れば、エンジンの回転変動及びクランクシャフト系の捩
り振動を長期に亘り安定して吸収・減衰することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すフライホイールの取付
状態の断面図。
【図2】一部を切り欠いて示す図1のB方向矢視図。
【図3】従来のフライホイールの要部断面図。
【符号の説明】
A…フライホイール、1…クランクシャフト、2…質量
体(第1質量体)、12…質量体(第2質量体)、19
…シール部材、20…シールリップ部、21…ダンパ
室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/16 F16J 15/16

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトに固定した質量体に所
    定角度相対回動できるように別の質量体を組み付け、
    円板状のシール部材の内周側と外周側の一方側の端縁を
    一方の質量体に固定すると共に、他方側の端縁を他方の
    質量体に接触係合させることで両質量体間にダンパ室を
    形成し、このダンパ室内に粘性流体を充填してなるフラ
    イホイールにおいて、シール部材の前記他方側の端縁に
    凹形状断面のシールリップ部を形成すると共に、前記他
    方の質量体に、ダンパ室側に開口して前記シールリップ
    部の外側を隙間なく包み込む連続した凹形状断面のシー
    ル受容部を形成したことを特徴とするフライホイール。
JP1991043856U 1991-06-12 1991-06-12 フライホイール Expired - Fee Related JP2604667Y2 (ja)

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