JP2603486Y2 - 顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡

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JP2603486Y2
JP2603486Y2 JP1993067762U JP6776293U JP2603486Y2 JP 2603486 Y2 JP2603486 Y2 JP 2603486Y2 JP 1993067762 U JP1993067762 U JP 1993067762U JP 6776293 U JP6776293 U JP 6776293U JP 2603486 Y2 JP2603486 Y2 JP 2603486Y2
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temperature
liquid
groove
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徹 金田
桂 元村
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Olympus Optic Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、標本の温度を所定温
度に保持しながら検鏡する顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、タンパク質の運動は、その温度
変化に大きく影響されることが知られており、例えばモ
−タ−タンパク質の滑り運動等を検鏡する場合には、試
料の温度を一定の値に正確に制御する必要がある。試料
の温度を所定温度に保持するための装置としては、実開
昭60−156521号公報に開示された保温装置が知
られている。この装置は、ステ−ジに設けられた発熱部
及び電熱板を介してステ−ジ上に載置されたガラスシャ
−レ内の試料に熱を与えることにより試料の温度を一定
に保つ機能を有している。しかしながら、液浸対物レン
ズのようにオイルを介して試料に接触する対物レンズか
ら伝えられる熱については全く考慮されていない。
【0003】このため、液浸対物レンズ及びステ−ジの
温度を所定の温度に保つための温度保持装置が知られて
いる。液浸対物レンズ及びステ−ジの温度を所定温度に
保つことにより、これらに近接して配置される試料の温
度を所定温度に保つことができる。以下、温度保持装置
を備えた倒立型顕微鏡について図面を用いて説明する。
【0004】図10に示すように、倒立型顕微鏡102
は、光軸に沿って上下動可能なレボルバ114に取り付
けられた液浸対物レンズ110を備えている。液浸対物
レンズ110の焦点位置には、ステ−ジ中座106に載
置された標本103が設けられている。標本103は、
大小2枚のカバ−ガラスの間に試料を挾持して構成され
ている。液浸対物レンズ110の光軸上には、ダイクロ
イックミラ−116、吸収フィルタ−118、及び反射
鏡120が設けられている。ダイクロイックミラ−11
6は、光源ユニット122内に設けられた光源124か
ら発生される光を液浸対物レンズ110に向けて反射す
るように傾斜しており、光源124とダイクロイックミ
ラ−116との間には励起フィルタ−117が設けられ
ている。反射鏡120は、ダイクロイックミラ−116
を透過した標本103からの反射光を後述する高感度テ
レビカメラ126に導くように傾斜しており、ダイクロ
イックミラ−116と反射鏡120との間には吸収フィ
ルタ−118が設けられている。反射鏡120からの反
射光を受光する位置には、高感度テレビカメラ126が
設けられており、高感度テレビカメラ126は、録画装
置127を介してテレビモニタ−128に接続されてい
る。
【0005】図11は、標本103付近を示す拡大図で
ある。標本103は、板厚約0.2mmの大型カバ−ガ
ラス103a及び小型カバ−ガラス103bと、両者の
間に挾持された試料105と、から構成され、倒立型顕
微鏡102のステ−ジ中座106上に載置されている。
一方、液浸対物レンズ110は、その光軸に沿って移動
可能なリボルバ−114に着脱可能にねじ止めされ、標
本103の下方に近接して配置されている。また、標本
103と液浸対物レンズ110との間には、オイル11
1が塗布されている。
【0006】ステ−ジ中座106の上面には、樹脂製の
パイプ146が例えば標本103を中心に渦巻き状に配
設されている。また、液浸対物レンズ110の側面に
は、樹脂製のパイプ148がらせん状に巻き付けられて
いる。パイプ146及び148は、それぞれ循環ポンプ
147及び149を介して貯水タンク104に接続され
ている。
【0007】貯水タンク104内には、水温を検出する
温度センサ132と、水温を調節するヒ−タ−134及
び冷却器136と、タンク内の水を攪拌するための攪拌
器138と、が備えられ、それぞれ温度制御装置130
に接続されている。
【0008】上述の倒立型顕微鏡102を用いて検鏡を
開始すると、まず、ランプハウス122内の光源124
から発せられた光が励起フィルタ−117を透過した後
ダイクロイックミラ−116によって垂直上方に反射さ
れ、液浸対物レンズ110及びオイル111を介して標
本103に照射される。そして、標本103から発せら
れる蛍光像は、液浸対物レンズ110、ダイクロイック
ミラ−116、及び吸収フィルタ−118を透過した後
反射鏡120によって直角に反射され、高感度テレビカ
メラ126の撮像面126aに結像する。結像した標本
103の像は、録画装置127を介してテレビモニタ−
128に供給されて表示される。また、テレビモニタ−
128に表示される標本103の像は、レボルバ−11
4を光軸に沿って移動して液浸対物レンズ110のピン
トを標本103に合わせることにより鮮明に表示でき
る。
【0009】一方、貯水タンク104内に貯蔵された水
の水温は、温度センサ−132を介して検出され、温度
制御装置130において予め決定された検鏡温度と比較
される。この結果、水温が検鏡温度より低い場合にはヒ
−タ−134が作動され、水温が検鏡温度より高い場合
には冷却器136が作動されて水温が検鏡温度になるよ
うに制御される。また、貯水タンク104内での水温の
違いを生じないように攪拌器138が常に作動されてい
る。
【0010】検鏡温度に制御された水は、循環ポンプ1
47及び149を作動することによって、ステ−ジ中座
106及び液浸対物レンズ110に巻き付けられたパイ
プ146及び148内を通過する。この結果、パイプ1
46、148内を流通する水から伝えられる熱によりス
テ−ジ中座106及び液浸対物レンズ110が水温と略
同じ検鏡温度に制御される。そして、液浸対物レンズ1
10及びステ−ジ中座106に接触する標本103が検
鏡温度に制御される。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、ステ−
ジ中座及び液浸対物レンズに取り付けられる樹脂製のパ
イプは、一般に熱伝導率が悪いため、標本を検鏡温度に
制御するまでに多くの時間を必要とするばかりか環境の
温度変化に影響され易く標本の温度を正確に制御できな
い問題がある。
【0012】また、液浸対物レンズにパイプを巻き付け
る際には、液浸対物レンズがレボルバ−に取り付けられ
た状態で巻き付けるため、手狭な場所で巻き付け作業を
しなければならず、巻き付け作業に手間がかかる。ま
た、樹脂製のパイプを金属製の液浸対物レンズに巻き付
けるため、パイプが滑ってうまく巻き付けられない。更
に、検鏡条件が変わって液浸対物レンズの交換が必要と
なる場合には、液浸対物レンズの交換に伴いパイプを巻
き直す必要がある。そのため、検鏡の準備に多くの時間
が必要とされる。この考案は、以上の点に鑑みなされた
もので、その目的は、標本の温度を正確にしかも容易に
制御できる顕微鏡を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この考案によれば、標本
を載置するステージと、上記標本に対向配置される液浸
対物レンズと、液体を貯蔵するタンクと、上記タンク内
液体を所定の温度に保つ液温保持手段と、上記タンク
内の液体を流通する流路と、上記液浸対物レンズに着脱
可能かつ熱伝導的に取り付けられるとともに上記流路
の一部を規定する溝を有する付属装置と、を備えている
ことを特徴とする顕微鏡が提供される。
【0014】
【作用】この考案の顕微鏡によれば、標本は、ステージ
上に載置され、標本に対向配置された液浸対物レンズを
介して検鏡される。液浸対物レンズと標本との間にはオ
イルが介在されており、オイルを介して液浸対物レンズ
の熱が標本に伝達される。液浸対物レンズには、付属装
置が取り付けられており、付属装置は流路を介してタン
クに接続されている。タンクには、液体の温度を所定温
度に制御する液温保持手段が設けられ、所定温度に制御
された液体が流路を介して付属装置に供給される。付属
装置は、液浸対物レンズに熱伝導的に接触するとともに
流路の一部を溝により規定しており、流路を流れる液体
の温度と略同じ温度に制御される。液浸対物レンズが所
定の温度に制御されると、オイルを介して接触する標本
の温度も所定温度に制御できる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの考案の実施例
について詳細に説明する。図1に示すように、この考案
の実施例に係る検鏡システム1は、倒立型顕微鏡2及び
貯水タンク4を備えている。
【0016】倒立型顕微鏡2は、標本3を載置するステ
−ジ中座6と、ステ−ジ中座6の下方に標本3に近接し
て設けられた液浸対物レンズ10と、を備えている。以
下、液浸対物レンズとは、複数のレンズを備え、所定の
倍率に設定された略円柱形の対物レンズユニット全体を
示すものとする。液浸対物レンズ10は、後述する付属
装置12を備えているとともに、光軸に沿って上下動可
能なリボルバ−14に着脱可能にねじ止めされている。
液浸対物レンズ10の光路上には、ダイクロイックミラ
−16、吸収フィルタ−18、及び反射鏡20が設けら
れている。ダイクロイックミラ−16は、光源ユニット
22内に設けられた光源24から発生される光を液浸対
物レンズ10に向けて反射するように傾斜しており、光
源24とダイクロイックミラ−16との間には励起フィ
ルタ−17が設けられている。反射鏡20は、ダイクロ
イックミラ−16を透過した標本3からの光を外部に向
けて直角に反射するように傾斜しており、ダイクロイッ
クミラ−16と反射鏡20との間には吸収フィルタ−1
8が設けられている。反射鏡20からの反射光を受光す
る位置には、高感度テレビカメラ26が設けられてお
り、高感度テレビカメラ26は、録画装置27を介して
テレビモニタ−28に接続されている。
【0017】一方、貯水タンク4には、液体としての水
が充填され、液温保持手段としての水温保持システム4
0が設けられている。水温保持システム40は、水温を
検出する温度センサ32と、水温を調節するヒ−タ−3
4及び冷却器36と、タンク内の水を攪拌するための攪
拌器38と、を備えており、これらの装置はそれぞれ温
度制御装置30に接続されている。また、貯水タンク4
は、それぞれ2つの流出口41、43及び流入口42、
44を備えている。一方の流出口41と一方の流入口4
2との間を接続する流路としてのパイプ46は、液浸対
物レンズ10に取り付けられた付属装置12に接続さ
れ、他方の流出口43と他方の流入口44との間を接続
する流路としてのパイプ48は、ステ−ジ中座6に接続
されている。尚、それぞれのパイプ46、48には、循
環ポンプ47、49が取り付けられており、各流出口4
1、43から流出された水がパイプを通って各流入口4
2、44に流入するようになっている。
【0018】図2(A)及び(B)は、液浸対物レンズ
10に取り付けられる付属装置12の第1の実施例を示
している。貯水タンク4から導出された一方のパイプ4
8は、付属装置12を介して液浸対物レンズ10に接続
される。付属装置12は、例えばアルミニウム等の金属
から形成され、液浸対物レンズ10の外径と略一致する
内径を有する略円筒形に形成されており、その内周面が
液浸対物レンズ10の側面に密着するように取り付けら
れている。付属装置12の外周面12aには、流路とし
てのパイプ48を巻き付けるためのらせん状(一条ねじ
状)の溝13が形成されている。溝13の直径は、パイ
プ48の外径と略一致しており、溝13の開口部13a
の幅は、取り付けられたパイプ48が簡単に外れること
のないようにパイプ48の外径より小さくされているこ
とが望ましい。また、付属装置12は、液浸対物レンズ
10に固定するためのねじ孔を有し、液浸対物レンズ1
0の側面上の対応する位置に設けられたねじ孔とともに
セットねじ15によってねじ止めされている。
【0019】付属装置12の長さは、液浸対物レンズ1
0に対する接触面積を大きくして熱の伝達効率を良くす
るために、液浸対物レンズ10の全長を越えない範囲で
できるだけ長くすることが望ましく、同様に、溝13の
巻き数もできるだけ多くすることが望ましい。また、必
要に応じてパイプ48を2重以上に巻く場合には、既に
巻かれたパイプの上に重ねるように巻き付けられる。
【0020】液浸対物レンズ10にパイプを巻き付ける
場合には、まず付属装置12の溝13に沿ってパイプ4
8を巻き付け、その後にパイプ48が巻き付けられた付
属装置12をリボルバ−14に固定された液浸対物レン
ズ10にねじ止めする。このように着脱可能な付属装置
12を用いることにより、液浸対物レンズ10の交換の
際にパイプ48を巻き直す必要がない。また、液浸対物
レンズ10に付属装置12を固定した後にパイプ48を
巻き付ける場合であっても、付属装置12に形成された
溝13に沿ってパイプ48を巻き付ければ良いので、滑
ることがなく巻き付けが容易にできる。
【0021】図3(A)及び(B)に示すように、貯水
タンク4から導出された他方のパイプ46は、略円盤状
のステ−ジ中座6に接続される。ステ−ジ中座6は、標
本3を載置するためのステ−ジに着脱可能に取り付けら
れ、その中央部には標本3を観察するための円形の開口
部6aが形成されている。開口部6aの周囲には、上述
した付属装置12に形成された溝13と同じ機能を有す
る溝7が形成されている。溝7は、例えば図3(A)に
示すように、折り返し部7aを始点にして一対の溝が同
時に渦を巻くように形成されている。溝7をこのように
形成すると、両端が貯水タンク4に接続されたパイプ4
6を容易に取り付けることができる。そして、溝7に取
り付けられるパイプ46内を流通する水は、流入部7b
から流入されて折り返し部7aを介して流出部7cから
流出される。
【0022】標本3は、図3(B)に点線で示すように
ステ−ジ中座6上に載置される。従って、大きさの異な
る標本3を観察する場合には、標本の大きさに合った開
口部6aを有するステ−ジ中座6と交換すれば良く、そ
の場合、開口部6aの大きさに合わせて溝7の巻き数を
変更すれば良い。
【0023】図4は、図2に示す付属装置12及び図3
に示すステ−ジ中座6が取り付けられた倒立型顕微鏡の
標本近傍の拡大図を示している。以下、検鏡システム1
の動作について説明する。まず、大型カバ−ガラス3a
と小型カバ−ガラス3bとの間にモ−タ−タンパク質等
の試料5を挾持した標本3を用意し、この標本3をステ
−ジ中座6上に載置する。そして、ランプハウス22内
の光源24から照明光を発生すると、照明光は励起フィ
ルタ17を透過した後ダイクロイックミラ−16によっ
て垂直上方に反射され、液浸対物レンズ10及びオイル
11を介して標本3に照射される。標本3から反射され
た蛍光像は、液浸対物レンズ10、ダイクロイックミラ
−16、及び吸収フィルタ18を透過した後反射鏡20
によって直角に反射され、高感度テレビカメラ26の撮
像面26aに結像する。結像した標本3の像は、録画装
置27を介してテレビモニタ−28に供給されて表示さ
れる。また、テレビモニタ−28に表示される標本3の
像は、レボルバ−14を光軸に沿って移動して液浸対物
レンズ10のピントを標本3に合わせることにより鮮明
に表示できる。
【0024】一方、貯水タンク4内に貯蔵された水は、
水温保持システム40によって監視され、標本3が最適
な検鏡温度に保持されるようにその水温が制御される。
まず、検鏡を開始する前に、標本を所定の検鏡温度に制
御するための最適な水温を温度制御装置30に予め入力
しておく。そして、検鏡が開始されると、温度制御装置
30は、温度センサ−32を介して貯水タンク4内の水
温を検出し、予め入力された水温と温度センサ−32で
検出された水温とを比較する。この結果、温度制御装置
30は、水温が所定温度より低い場合にはヒ−タ−34
を作動し、水温が所定温度より高い場合には冷却器36
を作動して水温を所定温度に制御する。また、貯水タン
ク4内での水温の違いを生じないように攪拌器38を常
に作動しておく。
【0025】そして、循環ポンプ47、49を作動し
て、ステ−ジ中座6に接続されたパイプ46及び液浸対
物レンズ10に付属装置12を介して巻き付けられたパ
イプ48内に適温に制御された水を流通する。この結
果、パイプ46、48内を流通する水から伝達される熱
によりステ−ジ中座6及び液浸対物レンズ10が水温と
略同じ温度にされる。そして、液浸対物レンズ10及び
ステ−ジ中座6から標本3に伝達される虞のある熱が所
定の値に制御され、標本3の温度を所望の検鏡温度に制
御できる。
【0026】次に、付属装置12の第2の実施例につい
て図5を用いて説明する。図5に示すように、付属装置
50は、例えばアルミニウム等の金属により形成され、
液浸対物レンズ10の側面に密着するように取り付けら
れている。液浸対物レンズ10は、レボルバ−14にね
じ止めするためのねじ部56aと付属装置50をねじ止
めするためのねじ部56bと付属装置50が取り付けら
れる側面56cとを有する外枠56と、外枠56の内周
面と略一致する外周面を有する中枠54と、を備えてい
る。中枠54は、レンズ枠52a及び52bにそれぞれ
固定されたレンズ51a及び51bを備えている。レン
ズ枠52a、52bは、スペ−サ−53a、53bを介
して中枠54に組み込まれており、各部材は、固定リン
グ55を用いて中枠54に固定されている。各部材が固
定された中枠54は、外枠56に挿入されると、中枠5
4が係止部57によって係止される。固定リングの後端
部には、ばね受け部55aが形成されており、ここにば
ね58の先端部が係止される。ばね58の後端部は、外
枠56に固定された固定リング59によって固定されて
いる。このように、中枠54は、外枠56に対してスラ
イド可能に取り付けられており、レンズ51aまたはレ
ンズ枠52aに標本3が接触する場合に押し縮められ、
標本3が除去される場合にばね58の復元力により元の
状態に戻される。そのため、レンズ51aを外圧から保
護することができる。
【0027】付属装置50は、外枠56のねじ部56b
と対応するねじ部50aと、らせん状の溝50bと、を
その内周側に備え、溝50bの両端部からそれぞれ外部
に連通する流通口50c、50dを備えている。付属装
置50は、水漏れを防止するための2つのOリング6
1、62を介して外枠56にねじ止めされ、流通口50
c、50dには図示しないパイプ48が連結される。従
って、外枠56の側面56cと溝50bとで閉塞された
空間が流路の一部を形成していることになる。
【0028】以上のように、液浸対物レンズ10に金属
製の付属装置50を取り付けて液浸対物レンズ10の側
面56cとの間で流路の一部を規定すると、樹脂製のパ
イプ48を巻き付ける付属装置12(第1の実施例)と
比較して熱の伝達率が良くなり、液浸対物レンズ10を
短時間でしかも正確に水温と同じ温度に制御できる。ま
た、パイプ48を液浸対物レンズ10に接続する際に、
パイプ48を液浸対物レンズ10に巻き付ける必要がな
く、流通口50c、50dにパイプ48を連結するだけ
で良いので、液浸対物レンズ10の交換に伴うパイプ4
8の接続が容易にできる。高倍率対物レンズは標本側に
レンズが集中しており、図5のような位置に付属装置5
0を配置すると温度制御効果が高い。
【0029】図6は、ステ−ジ中座6に取り付け可能な
付属装置60を示している。この場合、ステ−ジ中座6
は、付属装置60を取り付け可能にするためのねじ部6
4及び係止部66を備えている。付属装置60は、ステ
−ジ中座6との間で流路の一部を形成する点において図
5に示す付属装置50と基本的に同じ機能を備えてい
る。つまり、付属装置60の下面には、渦巻き状の溝6
0aが形成され、溝60aの両端部には、外部に連通す
る2つの流通口60b、60cが形成されている。ま
た、付属装置60の円周上には、ステ−ジ中座6のねじ
部64に対応したねじ部60dが形成され、付属装置6
0は、2つのOリング63、65を介してステ−ジ中座
6にねじ止めされている。更に、流通口60b、60c
には、貯水タンクから導出されたパイプ46が連結され
ている。従って、パイプ46内を流通する水は、溝60
aとステ−ジ中座6とで規定された流路としての空間を
流通することになる。
【0030】このように、ステ−ジ中座6に付属装置6
0を取り付ける場合においても、熱の伝導率が良くな
り、ステ−ジ中座6へのパイプ46の取り付けが容易に
なることは言うまでもない。
【0031】次に、液浸対物レンズ10に取り付け可能
な付属装置の第3の実施例について説明する。図7に示
すように、付属装置70は、例えばアルミニウム等の金
属で形成された第1の部分72と第2の部分74とを備
え、液浸対物レンズ10の先端部近傍の側面10bに密
着して取り付けられる。液浸対物レンズ10の外周面上
には、付属装置70を取り付けるためのねじ部10a及
び付属装置70の内周面と密着する側面10bが形成さ
れている。
【0032】液浸対物レンズ10と接触して取り付けら
れる第1の部分72の内周面側には、らせん状の第1溝
72aと、ねじ部10aに対応するねじ部72bと、が
設けられている。また、第1の部分72の外周面側に
は、らせん状の第2溝72cと、第2の部分74をねじ
止めするためのねじ部72dと、が設けられている。更
に、第1の部分72は、第1溝72aの一端と第2溝7
2cの一端とを連通する孔72fと、第1溝72aの他
端から外周面に向かって連通する流通口72eと、を備
えている。
【0033】第2の部分74の内周面側には、第1の部
分72の外周面に設けられたねじ部72dに対応するね
じ部74aが設けられ、第2の部分であって第2溝72
cの他端上の位置には、第2の部分の外周面に連通する
流通口74bが設けられている。そして、第2の部分7
4は、2つのOリング71、73を介して第2溝72c
を塞ぐように第1の部分72の外周面に密着して取り付
けられ、貯水タンク4から導出されたパイプ48が流通
口72e、74bにそれぞれ接続される。従って、流通
口72e、第1溝72a、孔72f、第2溝72c、及
び流通口74bを通る流路が形成でき、付属装置70と
液浸対物レンズ10の側面10bとの間で貯水タンク4
内の水を流通する流路の一部を規定できる。
【0034】以上のように、第1の部分72及び第2の
部分74から構成された付属装置70を液浸対物レンズ
10に取り付けることにより、図5に示す第2の実施例
の付属装置50と比較して、外部の温度変化に対する保
温能力が増大され、液浸対物レンズ10の温度をより正
確に制御できる。
【0035】図8及び図9に示すように、倒立型顕微鏡
2の本体は、更に、透明容器80によって包囲されるこ
と望ましい。透明容器80は、標本3を交換する際に取
り外される透明蓋82と、ランプハウス22を逃がす開
口部84と、高感度テレビカメラ26及びパイプ46、
48を逃がす開口部86と、を備えている。透明容器8
0は、その下端部が倒立型顕微鏡2を載置する載置台8
に接触し、且つ倒立型顕微鏡2に接触することのないよ
うに配置されている。
【0036】このように、倒立型顕微鏡2の本体を覆う
ように透明容器80を配置することにより、外部温度の
変化、特に空調による温度変化がステ−ジに載置された
標本3に及ぼす影響を減少することができる。
【0037】尚、この考案は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、考案の範囲を超えることなく種々変
形可能である。例えば、第3の実施例における付属装置
70はステ−ジ中座6に取り付けることが可能であり、
この場合、流路が2重構造になることから、図6に示す
付属装置60においてはステ−ジ中座6の中央付近に位
置した流通口60cを、円周付近に配置することができ
る。この結果、流通口60cに接続されるパイプ46が
開口部近傍で標本に接触する危険性が減少される。
【0038】また、上述した実施例は、倒立型顕微鏡に
取り付けられる付属装置ついて説明したが、液浸対物レ
ンズを備えた正立型顕微鏡に本考案の付属装置が取り付
けられても良い。
【0039】
【考案の効果】以上説明したように、この考案の顕微鏡
によれば、液浸対物レンズの側面に取り付けられた付属
置に対し、所定の温度に制御された液体を循環してい
る。そのため、標本近傍に配置される液浸対物レンズが
所定の温度に制御され、標本の温度が所定の値に制御さ
れる。また、付属装置には、液体を流通するためのパイ
プが予め接続されている。
【0040】従って、検鏡条件が変更されて液浸対物レ
ズの交換が必要とされる際、流体を流すためのパイプ
を巻き直す必要がなく、付属装置ごとパイプを着脱でき
る。また、この考案の付属装置は、アルミニウム等の金
属製であり、樹脂製のパイプと比較して熱の伝導率が良
くなり、システムのイニシャライズ動作に要する時間を
減少できるばかりか、標本の温度を所定の温度に正確に
制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この考案の第1の実施例に係る付属装
置を備えた検鏡システムを示す概略図。
【図2】図2(A)は、図1のシステムに組み込まれた
液浸対物レンズに取り付けられた第1の実施例に係る付
属装置を示す斜視図。図2(B)は、図2(A)の装置
を示す断面図。
【図3】図3(A)は、図1のシステムに組み込まれた
ステ−ジ中座を示す正面図。図3(B)は、図3(A)
のステ−ジ中座を示す断面図。
【図4】図4は、図2の付属装置及び図3のステ−ジ中
座を備えた倒立方顕微鏡の標本近傍を示す断面図。
【図5】図5は、この考案の第2の実施例に係る付属装
置を示す断面図。
【図6】図6は、この考案の第2の実施例に係る付属装
置を備えたステ−ジ中座を示す断面図。
【図7】図7は、この考案の第3の実施例に係る付属装
置を示す断面図。
【図8】図8は、この発明の実施例に係る付属装置を備
えた倒立方顕微鏡本体に透明容器を被せた状態を示す断
面図。
【図9】図9は、図8の透明容器を示す斜視図。
【図10】図10は、従来の検鏡システムを示す概略
図。
【図11】図11は、図10に示すシステムに組み込ま
れる標本近傍を示す断面図。
【符号の説明】
1…検鏡システム、2…倒立型顕微鏡、3…標本、4…
貯水タンク、6…ステ−ジ中座、10…液浸対物レン
ズ、11…オイル、12…付属装置、14…リボルバ
−、24…光源、26…高感度テレビカメラ、28…テ
レビモニタ−、30…温度制御装置、32…温度センサ
−、34…ヒ−タ−、36…冷却器、38…攪拌器、4
0…水温保持システム、46、48…パイプ、47、4
9…循環ポンプ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 21/00 G02B 21/06 - 21/36

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標本を載置するステージと、 上記標本に対向配置される液浸対物レンズと、 液体を貯蔵するタンクと、 上記タンク内の液体を所定の温度に保つ液温保持手段
    と、 上記タンク内の液体を流通する流路と、 上記液浸対物レンズに着脱可能かつ熱伝導的に取り付け
    られるとともに上記流路の一部を規定する溝を有する
    付属装置と、 を備えていることを特徴とする顕微鏡。
  2. 【請求項2】 上記流路はパイプであり、 上記付属装置は、上記液浸対物レンズの側面に熱伝導的
    する内周面と、上記液浸対物レンズに対して上記パ
    イプをらせん状に保持する上記溝が形成された外周面
    と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載
    微鏡。
  3. 【請求項3】 上記付属装置は、上記液体を流通させる
    ための連続した上記溝が形成された内周面と、上記溝か
    ら外周面に貫通する流通口と、を備え、上記溝と上記液
    浸対物レンズの側面との間で上記流路の一部を規定して
    いることを特徴とする請求項1に記載顕微鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    された顕微鏡用の付属装置。
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