JP2603485Y2 - 屋外用点火装置 - Google Patents

屋外用点火装置

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JP2603485Y2 JP1993063453U JP6345393U JP2603485Y2 JP 2603485 Y2 JP2603485 Y2 JP 2603485Y2 JP 1993063453 U JP1993063453 U JP 1993063453U JP 6345393 U JP6345393 U JP 6345393U JP 2603485 Y2 JP2603485 Y2 JP 2603485Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コークス炉において石
炭を乾溜するときに生じる可燃性ガスを大気中に排出す
る際に、前記可燃性ガスに点火する屋外用点火装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼生産等に使用されるコークスを製造
するために石炭の乾溜を行うコークス炉が知られてい
る。前記コークス炉は、耐火煉瓦からなる石炭乾溜炉を
多数並列に配置し、前記乾溜炉と乾溜炉とに挟まれた空
間をガス流通路とする構成となっている。前記コークス
炉では前記各乾溜炉は、上昇管を介して捕集管に接続さ
れている。
【0003】前記コークス炉では、前記乾溜炉内部にコ
ークスの原料となる石炭を供給し、前記ガス流通路に加
熱ガスを流通して、加熱ガスを前記乾溜炉に沿って上
昇、下降させることにより、前記耐火煉瓦を介して前記
石炭を乾溜し、コークスの製造を行う。前記のようにし
てコークスを製造すると、石炭の乾溜に伴ってコールタ
ール、可燃性ガス等が副生し、コールタール、可燃性ガ
スは前記捕集管から回収される。前記可燃性ガスはコー
クス炉ガスと呼ばれ、メタン約30%、水素約52%を
主成分とし約5000cal/lの発熱量を有するの
で、一部は前記乾溜炉の燃料として使用され、他は製鉄
所内の各種炉の燃料として使用される。前記コークス炉
では、石炭の乾溜が終了すると、前記上昇管に設けられ
た蓋(トップカバー)を開放して前記乾溜炉中に残存し
ている前記コークス炉ガスを大気中に放出したのち、前
記乾溜炉からコークスが取り出される。
【0004】従来、前記コークス炉ガスは、石炭の乾溜
が終了するとそのまま大気中に放出されていたが、その
成分に一酸化炭素、炭化水素などを含むので、大気汚染
の原因となることが考えられる上、前記乾溜炉内の温度
は部分的に1200℃程度に達するので前記成分を含み
可燃性を有するコークス炉ガスが自然着火して爆発する
原因となる虞れもある。そこで、近年では前記コークス
炉ガスを大気中に放出する際に点火して燃焼させること
が行われている。
【0005】前記コークス炉ガスに点火するための点火
装置として、例えば、高電圧による放電を利用する装置
がある。前記点火装置は、前記上昇管の外部に取り付け
られた耐熱性支持部材を介して、前記上昇管の蓋の開口
部に臨む位置に高電圧により放電するプラグが設けられ
ている。前記点火装置では、前記プラグは前記耐熱性支
持部材内部に配設された導線により昇圧変圧器に接続さ
れ、前記上昇管の蓋の開放に合わせて放電を行い、前記
蓋から放出されるコークス炉ガスに点火するようになっ
ている。
【0006】しかしながら、前記コークス炉ガスは前記
上昇管の蓋の開放と同時に噴出するとは限らず、場合に
よってはコークスの取り出し操作によって初めて噴出す
ることもあるので、前記高電圧による瞬間的な放電を利
用する点火装置では点火するタイミングが難しく、確実
に点火できないことがあるとの不都合がある。
【0007】また、前記コークス炉ガスに点火するため
には700〜1200℃程度の温度が必要とされるた
め、前記プラグには6000〜7000V程度の電圧が
印加されるが、通常の高圧用導線では前記上昇管周囲の
高温環境下での絶縁を確保することが難しく絶縁不良を
起こしたり、前記コークス炉ガスの燃焼熱により前記プ
ラグの接続部分が損傷するなどして、装置の寿命が極め
て短くなるとの不都合がある。
【0008】さらに、大気中で前記のような高電圧によ
る放電を行うと、前記点火装置の周辺に電子機器がある
ときには、電子機器の誤作動の原因となることがあると
の不都合がある。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、かかる不都
合を解消して、コークス炉から排出される可燃性ガスに
確実に点火できるとともに、高温下においても寿命が長
く、周辺の電子機器の誤作動の原因となることのない屋
外用点火装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本考案の屋外用点火装置は、コークス炉において
石炭を乾溜するときに生じる可燃性ガスを大気中に排出
する際に該可燃性ガスに点火する屋外用点火装置であっ
て、該コークス炉の外部に中空の耐熱性支持部材を設
け、発熱抵抗体をセラッミクスにて被覆してなる点火用
ヒータを該耐熱性支持部材を介して前記コークス炉の可
燃性ガスを排出する部分に臨む位置に該点火用ヒータの
発熱部分を露出させると共に、該ヒータの残部を支持す
るヒータ支持部材を前記耐熱性支持部材に空間を存して
内挿して設け、該ヒータ支持部材の後部を前記耐熱性支
持部材の後部に固定し、前記耐熱性支持部材の前面を断
熱部材により遮蔽し、前記点火用ヒータが装着された位
置の耐熱性支持部材の上部に空気排出孔を設けると共
に、可燃性ガスの燃焼位置から離れた耐熱性支持部材の
下部に空気導入孔を設け、前記点火用ヒータの発熱部分
の上方に該発熱部分を降水から保護する耐熱性保護部材
を設けてなることを特徴とする。
【0011】
【0012】さらに、前記ヒータ支持部材を中空にし、
前記点火用ヒータを商用電源に接続する耐熱性導線を該
ヒータ支持部材に空間を存して内挿して設けてもよく、
該ヒータ支持部材の上部に空気排出孔と下部に空気導入
孔とを設けてもよい。
【0013】
【作用】本考案の点火装置によれば、前記可燃性ガス排
出部が開放されてから前記可燃性ガスが噴出するまでの
十分に長い間、前記点火用ヒータを所要の点火温度に維
持しておくことができるので、前記可燃性ガスが確実に
点火される。
【0014】また、本考案の点火装置によれば、前記可
燃性ガスの燃焼による高温下においても、前記点火用ヒ
ータの接続部や前記点火用ヒータを商用電源に接続する
耐熱性導線が前記耐熱性支持部材の内部に空間を存して
内挿されているため、該耐熱性支持部材内部の空気層に
より断熱され、ヒータの接続部や前記導線が熱によって
損傷することがない。さらに、前記耐熱性支持部材の前
面を断熱部材により遮蔽し、前記ヒータ支持部材の後部
を前記耐熱性支持部材の後部に固定しているため、前記
可燃性ガスの燃焼による熱は前記耐熱性支持部材の前面
から直接伝播せず、前記耐熱性支持部材の前面よりも温
度の低い後部から伝播するため、前記点火用ヒータ周辺
に伝播する熱は少ない。また、前記ヒータ支持部材を中
空とした場合、該ヒータ支持部材内部に空気層が設けら
れるため、さらに断熱される。
【0015】前記導線は前記点火用ヒータが通常の商用
電源により前記点火温度が得られ高電圧を使用しないこ
とから、前記可燃性ガス排出部近傍の高温環境下で絶縁
不良を起こして短絡することがない。
【0016】また、前記可燃性ガスが燃焼することによ
り前記耐熱性支持部材の周囲に上昇気流が発生するた
め、前記耐熱性支持部材が冷却される。
【0017】さらに、前記点火用ヒータが装着された位
置の耐熱性支持部材の上部に空気排出孔と可燃性ガスの
燃焼位置から離れた前記耐熱性支持部材の下部に空気導
入孔とを設けることにより、該上昇気流により前記上部
の空気排出孔から前記耐熱性支持部材の内部の空気が吸
い出されるとともに、前記下部の空気導入孔から冷えた
空気が導入され、前記耐熱性支持部材の内部の前記点火
用ヒータの接続部や前記耐熱性導線が冷却される。
【0018】本考案の点火装置では、前記点火用ヒータ
は発熱抵抗体がセラミックスで被覆されているので、前
記可燃性ガスにより腐蝕される虞れがない。さらに、前
記点火用ヒータは露出された発熱部分の上方に前記発熱
部分を降水から保護する耐熱性保護部材を設けることに
より前記発熱部分が加熱状態で水滴に接触することが防
止されるので屋外で使用しても破損する虞れがない。
【0019】また、本考案の点火装置によれば、発熱に
より前記可燃性ガスに点火し、高電圧の放電を行わない
ので、周辺の電子機器が誤作動する虞れがない。
【0020】
【実施例】次に、添付の図面を参照しながら本考案の屋
外用点火装置についてさらに詳しく説明する。図1はコ
ークス炉上部の構成を示す説明的断面図、図2は本実施
例の屋外用点火装置の構成を示す説明的断面図である。
【0021】図1に示すように、コークス炉1の上部に
は複数の乾溜炉(図示せず)の上部を連結し、コークス
炉ガスを取り出す上昇管2が設けられており、上昇管2
はコークス炉ガスを燃料として利用するために各種炉に
導く捕集管3に接続されている。上昇管2には、前記乾
溜炉からコークスを取り出す際に前記コークス炉ガスを
大気中に排出する蓋(トップカバー)4がレバー4aに
より開閉自在に設けられている。そして、上昇管2の外
部に点火装置5が取着されている。
【0022】図2に示すように、点火装置5は点火用ヒ
ータ6が上昇管2の外部に取り付けられている中空の耐
熱性支持部材7に、蓋4に臨む位置に発熱部分6aを露
出させて設けられている。点火用ヒータ6は耐熱性支持
部材7の後部に嵌合されている中空のヒータ支持部材8
を介して該耐熱性支持部材7の内部に浮かせた状態で支
持されており、耐熱性支持部材7の前面には断熱部材9
が配設されている。
【0023】耐熱性支持部材7またはヒータ支持部材8
としては、ステンレス製またはセラミックス製の筒状体
などを挙げることができる。耐熱性支持部材7またはヒ
ータ支持部材8は前記セラミックス製の筒状体とすると
その優れた断熱性により、内部に配設される点火用ヒー
タ6と耐熱性導線13との接続部の耐久性や耐熱性導線
13の耐久性を考慮すると有利であるが高価になるの
で、工作が容易で且つ安価であるステンレス製筒状体が
好ましい。
【0024】前記耐熱性導線としては、2本の耐熱性導
線をガラス繊維製保持具で互いに隔離して絶縁性を確保
させるようにしたものや、2本の導線をそれぞれまたは
共にセラミックス製筒状体に挿通してなるものなどを挙
げることができる。
【0025】点火用ヒータ6の発熱部分6aの上方には
発熱部分6aを降水から保護する耐熱性保護部材10が
設けられている。また、点火用ヒータ6を図示しない商
用電源に接続する耐熱性導線13c,13dがヒータ支
持部材8の内部に配設されている。
【0026】ヒータ支持部材8の後部は、耐熱性支持部
材7の後部に固定されている。また、耐熱性導線13
a,13bは、耐熱性支持部材7及びヒータ支持部材8
の後部を挿通することにより設けられている。
【0027】次に、点火装置5の各部について、詳細に
説明する。
【0028】点火用ヒータ6は、タングステン等の発熱
抵抗体をセラミックスで被覆してなるものであり、耐熱
性導線13c,13dが引き出される基部が耐熱セメン
ト18によりヒータ支持部材8に固着され、先端の発熱
部分6aが耐熱性支持部材7の前端から露出している。
そして、耐熱性支持部材7の前面は、断熱材9により覆
われている。
【0029】耐熱性支持部材7は、略T字形のステンレ
ス筒状体であり、外周に備えられたロックナット15
a,15bにより、上昇管2の外部に設けられた取付金
具16に固定されて取り付けられるようになっている。
また、本実施例では点火用ヒータ6が装着された位置の
耐熱性支持部材7の上部に空気排出孔11aと、可燃性
ガスの燃焼位置から離れた耐熱性支持部材7の下部に空
気導入孔11bとが設けられている。
【0030】ヒータ支持部材8はその後部を耐熱性支持
部材7の後部に取り付けねじ14により挟着することに
より耐熱性支持部材7に固定されている。
【0031】また、耐熱性導線13a,13bは、ヒー
タ支持部材8及び耐熱性支持部材7の後部を挿通するこ
とにより設けられており、耐熱性電線13a,13bの
先端部は耐熱性導線13c,13dにかしめられて接続
されている。さらに、耐熱性電線13c,13dは耐熱
性支持部材7の内部ではそれぞれ複数の短いセラミック
ス製筒状体17a,17a,…に挿通されている。
【0032】耐熱性保護部材10は、先端部及び下部が
開放されたステンレス製筒状体であり、耐熱性支持部材
7の前端部に点溶接により固着されている。
【0033】本実施例の点火装置5では、点火用ヒータ
6がヒータ支持部材8を介して耐熱性支持部材7の後部
より嵌挿され、取り付けねじ14によりヒータ支持部材
8を挟着することにより交換自在に設けられている。
【0034】次に、本実施例の点火装置の作動について
説明する。
【0035】まず、コークス炉1における石炭の乾溜終
了後、商用電源から耐熱性導線13a,13bを介して
点火用ヒータ6に通電されると、点火用ヒータ6が加熱
され、通電後10秒程度で発熱部分6aが所要の点火温
度に達する。前記商用電源は前記点火温度が1200℃
のときには通常の100Vの電源が使用され、点火温度
が1000℃程度でもよいときには90V程度の電源も
使用できる。このように使用電圧を低くすることによ
り、点火用ヒータ6の寿命が延長される。
【0036】次に、発熱部分6aの温度が所要の点火温
度に達したならば、レバー4aを操作して蓋4を開放
し、上昇管2からコークス炉ガスを放出させる。このと
き、コークス炉ガスは蓋4を開放しても直ちに放出され
ないことがあるが、点火装置5によれば点火用ヒータ6
の発熱部分6aが発熱抵抗体にセラミックスが被覆され
てなるので瞬間的に前記点火温度が得られるのではな
く、継続的に前記点火温度に維持されており、コークス
炉ガスに確実に点火することができる。
【0037】耐熱性導線13c,13dはヒータ支持部
材8の内部に空間を存して配設された構成となっている
ため、ヒータ支持部材8の内部に空気層が形成され、耐
熱性支持部材7とヒータ支持部材8との間の空気層とと
もに空気断熱が行われ、さらにそれぞれ複数の短いセラ
ミックス製筒状体17a,17a,…に挿通されて互い
に隔離されているため絶縁不良がおきにくい。
【0038】また、前記のようにコークス炉ガスに点火
されると、上昇管2に沿って上昇気流が発生し、この上
昇気流により耐熱性支持部材7が冷却される。さらに、
前記上昇気流により空気排出孔11a及び12aから耐
熱性支持部材7及びヒータ支持部材8の内部の空気が吸
いだされ、空気導入孔11b及び12bから前記可燃焼
ガスの燃焼位置から離れている低温の空気が導入される
ため、耐熱性支持部材7及びヒータ支持部材8の内部が
冷却される。従って、耐熱性導線13c,13dは前記
コークス炉ガスの燃焼に伴う高温環境の近傍にあって
も、その影響を受けにくいため、熱による絶縁不良が起
きにくく、点火用ヒータ6と耐熱性導線13の接続部も
熱による損傷がおきにくい。
【0039】発熱部分6aはその上方に耐熱性保護部材
10が設けられているので、高温に加熱された状態で降
水による水滴に接触することがなく、前記水滴に急激に
冷却されて生じる熱衝撃により破損する虞れがない。ま
た、点火用ヒータ6において発熱抵抗体を被覆するセラ
ミックスとしてはアルミナまたは窒化珪素があるが、前
記耐熱衝撃性に優れている点から分子式Si3 4 で示
される窒化珪素が好ましい。
【0040】前記構成とすることにより、点火装置5は
点火用ヒータ6の温度が1000℃であるときに連続1
0000時間の通電が可能であり、高電圧の放電による
点火プラグに対して、格段に長い寿命を有している。
【0041】点火装置5は、点火ヒータ6が前記寿命に
達したとき、または点火ヒータ6のロット不良のために
交換の必要が生じたときには、取り付けねじ14を外
し、ヒータ支持部材8を耐熱性支持部材7から取り外
し、さらにヒータ支持部材8から点火用ヒータ6を取り
外すことにより容易に交換することができる。このと
き、取り付けねじ14は予め焼付防止剤を介して耐熱性
支持部材7に螺着しておくことにより、前記取り外しを
容易に行うことができる。また、新しい点火ヒータ6を
取り付けるときには、前記と逆の手順、即ち点火用ヒー
タ6をヒータ支持部材8に取り付け、このヒータ支持部
材8を耐熱性支持部材7に挿着し、取り付けねじ14を
耐熱性支持部材7に螺着することにより行えばよい。従
って、本考案の点火装置は、交換の必要が生じたときに
は点火ヒータだけを交換すればよいので、安価に提供す
ることができる。
【0042】尚、前記実施例では図2示のように耐熱性
支持部材7及びヒータ支持部材8に空気排出孔11a、
12a及び空気導入孔11b、12bを設けているが、
設けなくてもよい。このようにすれば、耐熱性支持部材
7及びヒータ支持部材8の内部に空気層が形成され、こ
の空気層により空気断熱が行われるため、耐熱性支持部
材7の内部のヒータ接続部や耐熱性導線13が熱により
損傷する虞れがない。
【0043】また、ヒータ支持部材8は筒状に構成され
ているが、板状にしてもよい。このようにしても、耐熱
性支持部材7の内部が空気層により空気断熱されている
ため耐熱性支持部材7の内部のヒータ接続部や耐熱性導
線13が熱により損傷する虞れがない。
【0044】また、前記実施例では点火用ヒータ6とし
て通電後10秒程度で発熱部分6aが所要の点火温度に
達するものを使用しているが、通電後1〜1.5秒程度
で発熱部分6aが所要の点火温度に達するものを使用し
てもよい。
【0045】前記急速に昇温する点火用ヒータ6を使用
するときには、例えば、100Vの電圧を印加すること
により通電後1〜1.5秒程度で前記所要の点火温度に
達し、その後印加電圧を42Vに低下させることにより
前記点火温度が維持されるので、電圧制御回路を設ける
ことにより自動運転に連動させることができる。尚、前
記所要の点火温度に達したのちも当初の印加電圧のまま
にしておくと、発熱部分6aの温度が上昇を続け、点火
用ヒータ6が焼損する虞れがあるので注意が肝要であ
る。
【0046】点火用ヒータ6は、前記いずれのタイプに
おいても、発熱部分6aの温度と印加電圧との関係はヒ
ータの設計により自由に変更することができるので、目
的に応じて最適のものを選択することができる。
【0047】
【考案の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の点火装置によれば、コークス炉から排出される前記可
燃性ガスに確実に点火することができ、大気汚染、爆発
等の虞れをなくすことができる。
【0048】また、本考案の点火装置は屋外の高温環境
下においても長期間に亘り安定して使用することができ
る。
【0049】さらに高電圧の放電を行わないので周辺の
電子機器の誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる屋外用点火装置の取付状態を示
す模式図。
【図2】本考案に係わる屋外用点火装置の一実施例の構
成を示す説明的断面図。
【符号の説明】
1…コークス炉、 4…可燃性ガス排出部、 5…屋外
用点火装置、6…点火用ヒータ、 7…耐熱性支持部
材、 8…ヒータ支持部材 10…耐熱性保護部材、 13a,13b,13c,1
3d…耐熱性導線。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】コークス炉において石炭を乾溜するときに
    生じる可燃性ガスを大気中に排出する際に該可燃性ガス
    に点火する屋外用点火装置であって、 該コークス炉の外部に中空の耐熱性支持部材を設け、発
    熱抵抗体をセラッミクスにて被覆してなる点火用ヒータ
    を該耐熱性支持部材を介して前記コークス炉の可燃性ガ
    スを排出する部分に臨む位置に該点火用ヒータの発熱部
    分を露出させると共に、該ヒータの残部を支持するヒー
    タ支持部材を前記耐熱性支持部材に空間を存して内挿し
    て設け、該ヒータ支持部材の後部を前記耐熱性支持部材
    の後部に固定し、前記耐熱性支持部材の前面を断熱部材
    により遮蔽し、前記点火用ヒータが装着された位置の耐
    熱性支持部材の上部に空気排出孔を設けると共に、可燃
    性ガスの燃焼位置から離れた耐熱性支持部材の下部に空
    気導入孔を設け、前記点火用ヒータの発熱部分の上方に
    該発熱部分を降水から保護する耐熱性保護部材を設けて
    なることを特徴とする屋外用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒータ支持部材が中空であり、前記点
    火用ヒータを商用電源に接続する耐熱性導線を該ヒータ
    支持部材に空間を存して内挿して設けてなることを特徴
    とする請求項1記載の屋外用点火装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒータ支持部材の上部に空気排出孔と
    下部に空気導入孔とを設けてなることを特徴とする請求
    記載の屋外用点火装置。
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