JP2602475B2 - 溶接装置の手持ち式チップドレッサおよびそのドレッシング方法 - Google Patents
溶接装置の手持ち式チップドレッサおよびそのドレッシング方法Info
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- JP2602475B2 JP2602475B2 JP7569094A JP7569094A JP2602475B2 JP 2602475 B2 JP2602475 B2 JP 2602475B2 JP 7569094 A JP7569094 A JP 7569094A JP 7569094 A JP7569094 A JP 7569094A JP 2602475 B2 JP2602475 B2 JP 2602475B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スポット溶接装置など
の溶接装置の電極チップの切削を行う、溶接装置の手持
ち式チップドレッサに関するものである。
の溶接装置の電極チップの切削を行う、溶接装置の手持
ち式チップドレッサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種スポット溶接装置における電
極チップを手持ち式のチップドレッサで切削するものと
して、実開昭61−185587号公報に開示されてい
るように、所定の形状に形成された刃具刃具を、旋回用
のハンドルの先端に設けたケース体内に設け、ハンドル
を旋回させながらケース体を回転させて前記刃具で電極
チップの先端の切削を行うものや、実開平1−8987
9号公報に開示されているように、ケース体内にラチェ
ット機構を設け、このラチェット機構の作用により電極
チップに対する刃具の回転方向を一方向に規制し、電極
チップの回りの所定回転角度内でハンドルを往復動させ
て電極チップの先端の切削を行う手持ち式のチップドレ
ッサが知られている。
極チップを手持ち式のチップドレッサで切削するものと
して、実開昭61−185587号公報に開示されてい
るように、所定の形状に形成された刃具刃具を、旋回用
のハンドルの先端に設けたケース体内に設け、ハンドル
を旋回させながらケース体を回転させて前記刃具で電極
チップの先端の切削を行うものや、実開平1−8987
9号公報に開示されているように、ケース体内にラチェ
ット機構を設け、このラチェット機構の作用により電極
チップに対する刃具の回転方向を一方向に規制し、電極
チップの回りの所定回転角度内でハンドルを往復動させ
て電極チップの先端の切削を行う手持ち式のチップドレ
ッサが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の手持ち
式のチップドレッサにおいては、刃具がハンドルと一体
的に回転するため電極チップの先端形状が所定の形状に
なるまでハンドルを電極チップの回りを旋回させてやら
ねばならず、電極チップの切削を行うための作業領域が
広くなるうえ作業者の作業負担も大きいという問題があ
る。後述の切削器においては、前記したような問題は解
決できるが、ラチェット機構を構成するトッグル、ラチ
ェット車等の部品へ力が集中することによる破損や寿命
の低下を考慮して、これらの部品をある程度大型のもの
にしなければならず、手持ち式のチップドレッサ自体が
大型化し却って作業性が悪くなるという問題がある。ま
た、垂直軸線に対して電極チップが斜めに取り付けられ
ている溶接装置においては、水平面に対して傾いた平面
内でハンドルを回動させることになるため、ハンドルの
旋回にともないハンドルの高さ位置が常に変化して作業
がしずらくなり、作業者の作業負担が大きくなるという
問題がある。さらに、刃具が磨耗したり欠損したりした
場合に、ケース本体に複数のボルトで取り付けられてい
る蓋体を取り外さなければならず、刃具の交換作業が面
倒であるという問題もある。また、手持ち式のチップド
レッサはハンドルを回動させて電極チップを切削するた
めに大きな力が必要となるうえ仕上面にばりが生じやす
く、切削作業終了後にばりを除去する作業が必要となっ
て作業者の作業負担も大きいという問題もある。
式のチップドレッサにおいては、刃具がハンドルと一体
的に回転するため電極チップの先端形状が所定の形状に
なるまでハンドルを電極チップの回りを旋回させてやら
ねばならず、電極チップの切削を行うための作業領域が
広くなるうえ作業者の作業負担も大きいという問題があ
る。後述の切削器においては、前記したような問題は解
決できるが、ラチェット機構を構成するトッグル、ラチ
ェット車等の部品へ力が集中することによる破損や寿命
の低下を考慮して、これらの部品をある程度大型のもの
にしなければならず、手持ち式のチップドレッサ自体が
大型化し却って作業性が悪くなるという問題がある。ま
た、垂直軸線に対して電極チップが斜めに取り付けられ
ている溶接装置においては、水平面に対して傾いた平面
内でハンドルを回動させることになるため、ハンドルの
旋回にともないハンドルの高さ位置が常に変化して作業
がしずらくなり、作業者の作業負担が大きくなるという
問題がある。さらに、刃具が磨耗したり欠損したりした
場合に、ケース本体に複数のボルトで取り付けられてい
る蓋体を取り外さなければならず、刃具の交換作業が面
倒であるという問題もある。また、手持ち式のチップド
レッサはハンドルを回動させて電極チップを切削するた
めに大きな力が必要となるうえ仕上面にばりが生じやす
く、切削作業終了後にばりを除去する作業が必要となっ
て作業者の作業負担も大きいという問題もある。
【0004】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、作業性および操作に優れ、かつ、簡素な
構成で小型,軽量化を図ることのできる手持ち式のチッ
プドレッサおよび手持ち式のチップドレッサであっても
楽に電極チップの切削を行うことができ、綺麗な仕上面
を得ることのできる手持ち式のチップドレッサにおける
ドレッシング方法を提供することを目的とする。
されたもので、作業性および操作に優れ、かつ、簡素な
構成で小型,軽量化を図ることのできる手持ち式のチッ
プドレッサおよび手持ち式のチップドレッサであっても
楽に電極チップの切削を行うことができ、綺麗な仕上面
を得ることのできる手持ち式のチップドレッサにおける
ドレッシング方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の点に鑑み本発明は
なされたもので、本発明である溶接装置の手持ち式チッ
プドレッサの第一の特徴は、ハンドルの先端に設けられ
たケース体と、このケース体の内側に回転規制手段を介
して一方向にのみ回転可能に保持されたホルダと、この
ホルダに取り付けられた刃具を備え、前記刃具を電極チ
ップの軸線の回りに回転させて前記電極チップの先端部
の切削を行う溶接装置の手持ち式チップドレッサにおい
て、前記ケース体の内周部に嵌装されたワンウェイクラ
ッチと、このワンウェイクラッチの内周部に着脱自在に
設けられ、前記ワンウェイクラッチにより前記電極チッ
プを切削するための回転方向と逆方向への回転が規制さ
れたホルダ部材と、このホルダ部材に着脱自在に取り付
けられた刃具と、この刃具の近傍に設けられ、電極チッ
プを切削する際に前記電極チップの先端を保持するとと
もに前記電極チップの先端を常時前記ホルダ部材の回転
中心に案内する案内部材と、前記ケース体に着脱自在に
装着され、前記ホルダ部材が前記ワンウェイクラッチか
ら離脱しないように規制する蓋体と、この蓋体を前記ケ
ース体に着脱自在に装着する着脱手段と、前記ケース体
の外周壁部に突設された継手部に軸体を介して揺動自在
に取り付けられたハンドルとからなる構成としたことで
ある。
なされたもので、本発明である溶接装置の手持ち式チッ
プドレッサの第一の特徴は、ハンドルの先端に設けられ
たケース体と、このケース体の内側に回転規制手段を介
して一方向にのみ回転可能に保持されたホルダと、この
ホルダに取り付けられた刃具を備え、前記刃具を電極チ
ップの軸線の回りに回転させて前記電極チップの先端部
の切削を行う溶接装置の手持ち式チップドレッサにおい
て、前記ケース体の内周部に嵌装されたワンウェイクラ
ッチと、このワンウェイクラッチの内周部に着脱自在に
設けられ、前記ワンウェイクラッチにより前記電極チッ
プを切削するための回転方向と逆方向への回転が規制さ
れたホルダ部材と、このホルダ部材に着脱自在に取り付
けられた刃具と、この刃具の近傍に設けられ、電極チッ
プを切削する際に前記電極チップの先端を保持するとと
もに前記電極チップの先端を常時前記ホルダ部材の回転
中心に案内する案内部材と、前記ケース体に着脱自在に
装着され、前記ホルダ部材が前記ワンウェイクラッチか
ら離脱しないように規制する蓋体と、この蓋体を前記ケ
ース体に着脱自在に装着する着脱手段と、前記ケース体
の外周壁部に突設された継手部に軸体を介して揺動自在
に取り付けられたハンドルとからなる構成としたことで
ある。
【0006】また、第二の特徴は、前記刃具は、前記ホ
ルダ部材の所定位置に一つだけ取り付けられ、前記刃具
と同様の断面形状を有する前記案内部を、前記ホルダ部
材の内周面に沿って設けるように構成にしたことであ
る。
ルダ部材の所定位置に一つだけ取り付けられ、前記刃具
と同様の断面形状を有する前記案内部を、前記ホルダ部
材の内周面に沿って設けるように構成にしたことであ
る。
【0007】さらに、第三の特徴は、前記着脱手段は、
前記ケース体に一部を突出させて内嵌された外輪部材
と、前記ケース体から突出する前記外輪体の一端縁から
外輪体の円周方向に沿って刻設されたL字状または逆L
字状の係合溝と、前記蓋体に設けられ前記係合溝に係合
する係合突起とからなり、前記外輪体の円周方向に沿っ
て形成された前記係合溝の少なくとも一部が前記外輪体
の一端縁から徐々に遠ざかる傾斜状の溝として構成した
ことである。
前記ケース体に一部を突出させて内嵌された外輪部材
と、前記ケース体から突出する前記外輪体の一端縁から
外輪体の円周方向に沿って刻設されたL字状または逆L
字状の係合溝と、前記蓋体に設けられ前記係合溝に係合
する係合突起とからなり、前記外輪体の円周方向に沿っ
て形成された前記係合溝の少なくとも一部が前記外輪体
の一端縁から徐々に遠ざかる傾斜状の溝として構成した
ことである。
【0008】また、手持ち式のチップドレッサによる溶
接チップのドレッシング方法は、前記手持ち式のチップ
ドレッサに溶接チップをセットする時には比較的弱い力
で溶接チップを押圧し、溶接チップの側面および端面を
切削する時には強い力で溶接チップを押圧して切削し、
溶接チップの仕上切削を行う時には溶接チップをセット
する時よりも弱い力で溶接チップを押圧して、溶接チッ
プの押圧力を変化させながら切削整形するように構成し
た。
接チップのドレッシング方法は、前記手持ち式のチップ
ドレッサに溶接チップをセットする時には比較的弱い力
で溶接チップを押圧し、溶接チップの側面および端面を
切削する時には強い力で溶接チップを押圧して切削し、
溶接チップの仕上切削を行う時には溶接チップをセット
する時よりも弱い力で溶接チップを押圧して、溶接チッ
プの押圧力を変化させながら切削整形するように構成し
た。
【0009】
【作用】本発明は上記のように構成されているので、以
下のように作用する。電極チップの間に手持ち式チップ
ドレッサを配置して刃具に電極チップを押し付けると、
案内部により電極チップの先端部が電極チップ切削器の
中心に案内される。電極チップ切削器のハンドルを握っ
て切削方向にケース体を回転させると、前記案内部に案
内されながら刃具により電極チップの研削が行われる。
所定角度ハンドルを回転させたところでハンドルを戻す
と、ワンウェイクラッチの作用により駒状カッタが電極
チップの先端に食い付いたままケース体のみがハンドル
とともに所定位置に戻る。この動作を繰り返すことによ
り、刃具は電極チップの周囲を研削しながら回転する。
電極チップが鉛直線に対して斜めに取り付けられている
溶接装置においても、ハンドル部は継手部に揺動自在に
設けられているので、ハンドルを常に水平状態にして無
理な姿勢なく切削作業を行うことができる。
下のように作用する。電極チップの間に手持ち式チップ
ドレッサを配置して刃具に電極チップを押し付けると、
案内部により電極チップの先端部が電極チップ切削器の
中心に案内される。電極チップ切削器のハンドルを握っ
て切削方向にケース体を回転させると、前記案内部に案
内されながら刃具により電極チップの研削が行われる。
所定角度ハンドルを回転させたところでハンドルを戻す
と、ワンウェイクラッチの作用により駒状カッタが電極
チップの先端に食い付いたままケース体のみがハンドル
とともに所定位置に戻る。この動作を繰り返すことによ
り、刃具は電極チップの周囲を研削しながら回転する。
電極チップが鉛直線に対して斜めに取り付けられている
溶接装置においても、ハンドル部は継手部に揺動自在に
設けられているので、ハンドルを常に水平状態にして無
理な姿勢なく切削作業を行うことができる。
【0010】刃具を交換する必要が生じた場合には、蓋
体をケース体から取り外し、ホルダをケース体から取り
外して交換すればよい。なお、前記蓋体をケース体に着
脱自在に装着する着脱手段を、ケース体の一側縁から遠
ざかる方向に傾斜して且つ外周縁方向への脱出溝によっ
て形成される断面逆L字形状の傾斜状溝と、この傾斜状
溝に係合するように前記蓋体に設けられ前記ケース体の
外周に連通して形成された係止ボルトを螺入する係止ボ
ルト孔とからなるものとすれば、前記係止ボルトを前記
係止ボルト孔から螺入して前記蓋体を回動させることに
より、係止ボルトと傾斜状溝とが強固に係合し、かつ、
前記と反対方向に回動することにより簡単に係合状態が
解除されるので、蓋体の着脱が容易になる。
体をケース体から取り外し、ホルダをケース体から取り
外して交換すればよい。なお、前記蓋体をケース体に着
脱自在に装着する着脱手段を、ケース体の一側縁から遠
ざかる方向に傾斜して且つ外周縁方向への脱出溝によっ
て形成される断面逆L字形状の傾斜状溝と、この傾斜状
溝に係合するように前記蓋体に設けられ前記ケース体の
外周に連通して形成された係止ボルトを螺入する係止ボ
ルト孔とからなるものとすれば、前記係止ボルトを前記
係止ボルト孔から螺入して前記蓋体を回動させることに
より、係止ボルトと傾斜状溝とが強固に係合し、かつ、
前記と反対方向に回動することにより簡単に係合状態が
解除されるので、蓋体の着脱が容易になる。
【0011】また、本発明のドレッシン方法によれば、
最初比較的弱い力で刃具に電極チップを押し付けるの
で、切削開始時における電極チップの刃具への切り込み
が小さく、スムースに切削作業を開始することができる
うえ、仕上時においても切削開始時よりも弱い力で切削
を行うようにしたので、手持ち式のチップドレッサであ
っても作業を円滑かつ楽に行うことができ、ばりの少な
い綺麗な仕上面を得ることができる。
最初比較的弱い力で刃具に電極チップを押し付けるの
で、切削開始時における電極チップの刃具への切り込み
が小さく、スムースに切削作業を開始することができる
うえ、仕上時においても切削開始時よりも弱い力で切削
を行うようにしたので、手持ち式のチップドレッサであ
っても作業を円滑かつ楽に行うことができ、ばりの少な
い綺麗な仕上面を得ることができる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
図1は本発明の溶接装置の手持ち式チップドレッサにか
かる一部破断平面図であり、図2は本実施例の側面断面
図で、図3は図1にかかるI−I切断部の断面図であ
る。図1及び図2に図示するように、本発明である溶接
装置の手持ち式チップドレッサは、有底筒状のケース体
10と、このケース体10と同形状に形成されケース体
10の一側に被せられる蓋体としてのキャップ20と、
ケース体10の外側に突設された継手部13に軸体14
を介して回動自在に取り付けられたハンドル部材40
と、ケース体10の中央に配置され電極チップの先端を
切削するための刃具としての駒状カッタを保持するホル
ダ部材70と、ケース体10内に嵌装されホルダ部材7
0を一方向にのみ回転自在に保持するワンウェイクラッ
チ60とからなっている。
図1は本発明の溶接装置の手持ち式チップドレッサにか
かる一部破断平面図であり、図2は本実施例の側面断面
図で、図3は図1にかかるI−I切断部の断面図であ
る。図1及び図2に図示するように、本発明である溶接
装置の手持ち式チップドレッサは、有底筒状のケース体
10と、このケース体10と同形状に形成されケース体
10の一側に被せられる蓋体としてのキャップ20と、
ケース体10の外側に突設された継手部13に軸体14
を介して回動自在に取り付けられたハンドル部材40
と、ケース体10の中央に配置され電極チップの先端を
切削するための刃具としての駒状カッタを保持するホル
ダ部材70と、ケース体10内に嵌装されホルダ部材7
0を一方向にのみ回転自在に保持するワンウェイクラッ
チ60とからなっている。
【0013】ケース体10とキャップ20の底部には、
それぞれ、電極チップWの先端部が挿入できるように電
極チップ挿入孔11が開口形設され、ホルダ部材70と
ワンウェイクラッチ60はこの電極チップ挿入孔11と
同心になるように配置されている。 ケース体10内に
は環状の外輪部材50が圧入嵌裝されており、この外輪
部材50内にワンウェイクラッチ60が嵌裝されてい
る。このワンウェイクラッチ60としては、例えば、内
蔵した球体との摩擦力により一方向側の回転が規制され
るが、他方向側への回転に対しては前記球体がスプリン
グの縮みによって引っ込み回転が自由になる構成のもの
が知られている。従って、このワンウェイクラッチ60
の内周部に着脱自在に嵌装されワンウェイクラッチ60
の内輪とともに回転するホルダ部材70は、ワンウェイ
クラッチ60によりケース体10に対して一方向側の回
転は規制されるが、他方向側の回転は自由である。
それぞれ、電極チップWの先端部が挿入できるように電
極チップ挿入孔11が開口形設され、ホルダ部材70と
ワンウェイクラッチ60はこの電極チップ挿入孔11と
同心になるように配置されている。 ケース体10内に
は環状の外輪部材50が圧入嵌裝されており、この外輪
部材50内にワンウェイクラッチ60が嵌裝されてい
る。このワンウェイクラッチ60としては、例えば、内
蔵した球体との摩擦力により一方向側の回転が規制され
るが、他方向側への回転に対しては前記球体がスプリン
グの縮みによって引っ込み回転が自由になる構成のもの
が知られている。従って、このワンウェイクラッチ60
の内周部に着脱自在に嵌装されワンウェイクラッチ60
の内輪とともに回転するホルダ部材70は、ワンウェイ
クラッチ60によりケース体10に対して一方向側の回
転は規制されるが、他方向側の回転は自由である。
【0014】ホルダ部材70には電極チップWの切削を
行う刃部である駒状カッタ80が装着されており、さら
に、駒状カッタ80の近傍には電極チップWを切削する
際に前記電極チップWの先端を常にホルダ部材70の回
転中心に案内するすり鉢状の案内部85が前記駒状カッ
タ80と同様の断面形状に形成されていて、ホルダ部材
70に取り付けたときにその一辺が案内部85の一部を
構成するようになっている。ホルダ部材70の回転中心
からは切粉を排除するための逃げ孔71,75が放射状
に形成され、一方の逃げ孔71に刃具である駒状カッタ
80がボルト77により取り付けられている。この逃げ
穴71が刃具を取り付けるための刃具取付部である。符
号72はボルト77を螺入するためのホルダ部材70に
形成されたねじ穴である。また、ねじ穴72と同一の軸
線上には、ホルダ部材70の外周面側から逃げ孔71に
貫通するボルト挿入穴73が形成されている。このボル
ト挿入穴73は、ボルト77の頭部よりも径大に形成さ
れていて、ボルト77の出し入れがしやすいようになっ
ているとともに、ボルト72を締め付けるための工具先
端も挿入しやすいようになっている。また、符号74は
ボルト挿入穴73に螺入された盲ネジで、電極チップW
の切削加工の際に切粉がボルト挿入穴73に侵入しない
ようにするものである。
行う刃部である駒状カッタ80が装着されており、さら
に、駒状カッタ80の近傍には電極チップWを切削する
際に前記電極チップWの先端を常にホルダ部材70の回
転中心に案内するすり鉢状の案内部85が前記駒状カッ
タ80と同様の断面形状に形成されていて、ホルダ部材
70に取り付けたときにその一辺が案内部85の一部を
構成するようになっている。ホルダ部材70の回転中心
からは切粉を排除するための逃げ孔71,75が放射状
に形成され、一方の逃げ孔71に刃具である駒状カッタ
80がボルト77により取り付けられている。この逃げ
穴71が刃具を取り付けるための刃具取付部である。符
号72はボルト77を螺入するためのホルダ部材70に
形成されたねじ穴である。また、ねじ穴72と同一の軸
線上には、ホルダ部材70の外周面側から逃げ孔71に
貫通するボルト挿入穴73が形成されている。このボル
ト挿入穴73は、ボルト77の頭部よりも径大に形成さ
れていて、ボルト77の出し入れがしやすいようになっ
ているとともに、ボルト72を締め付けるための工具先
端も挿入しやすいようになっている。また、符号74は
ボルト挿入穴73に螺入された盲ネジで、電極チップW
の切削加工の際に切粉がボルト挿入穴73に侵入しない
ようにするものである。
【0015】駒状カッタ80は、三角穴付きチップを電
極チップWの切削に適するように適宜の形状に加工され
たもので、本願出願人が例えば特願平4−204701
号や特願平5−22603号で提案した駒状カッタ80
を使用することができる。外輪部材50の上部約半分は
ケース体10から露出していて、外輪部材50のケース
体10から露出した部分に蓋体としてのキャップ20が
嵌装される。ケース体10から露出する外輪部材50の
外周面には係合溝51が形成されている。この係合溝5
1は、外輪部材50の上端50aから外輪部材50の円
周方向に逆L字状(L字状であってもよい)に形成され
ているとともに、円周方向に沿う直線溝部分は外輪部材
50の円周方向に沿った部分は外輪部材50の上端50
aから徐々に遠ざかるように傾斜して形成されている。
この係合溝51は、外輪部材50の外周面に均等間隔で
2つないし3つ設けられている。
極チップWの切削に適するように適宜の形状に加工され
たもので、本願出願人が例えば特願平4−204701
号や特願平5−22603号で提案した駒状カッタ80
を使用することができる。外輪部材50の上部約半分は
ケース体10から露出していて、外輪部材50のケース
体10から露出した部分に蓋体としてのキャップ20が
嵌装される。ケース体10から露出する外輪部材50の
外周面には係合溝51が形成されている。この係合溝5
1は、外輪部材50の上端50aから外輪部材50の円
周方向に逆L字状(L字状であってもよい)に形成され
ているとともに、円周方向に沿う直線溝部分は外輪部材
50の円周方向に沿った部分は外輪部材50の上端50
aから徐々に遠ざかるように傾斜して形成されている。
この係合溝51は、外輪部材50の外周面に均等間隔で
2つないし3つ設けられている。
【0016】一方、キャップ20の係合溝51に対応す
る部位には外周面側から内周面側に向けてねじ穴24が
貫通して形成され、このねじ穴24に係合溝51と係合
する係合突起としての係止ボルト23が螺入されてい
る。この係止ボルト23の先端はキャップ20の内周面
から突出していて係合溝51と係合可能である。すなわ
ち、キャップ20をケース体10に被せると、係止ボル
ト23の先端が外輪部材50の上端50a側から係合溝
51内に進入し、キャップ20を回動することにより前
記係合溝51の傾斜した直線溝部分と係合するととも
に、係止ボルト23を介してキャップ20がケース体1
0に圧接される。前記した係合溝51と係止ボルト23
とでキャップ20をケース体10に着脱自在に装着する
着脱手段が構成される。
る部位には外周面側から内周面側に向けてねじ穴24が
貫通して形成され、このねじ穴24に係合溝51と係合
する係合突起としての係止ボルト23が螺入されてい
る。この係止ボルト23の先端はキャップ20の内周面
から突出していて係合溝51と係合可能である。すなわ
ち、キャップ20をケース体10に被せると、係止ボル
ト23の先端が外輪部材50の上端50a側から係合溝
51内に進入し、キャップ20を回動することにより前
記係合溝51の傾斜した直線溝部分と係合するととも
に、係止ボルト23を介してキャップ20がケース体1
0に圧接される。前記した係合溝51と係止ボルト23
とでキャップ20をケース体10に着脱自在に装着する
着脱手段が構成される。
【0017】ハンドル40を取り付けるための継手部1
3は、ケース体10の外周壁部に突設された二つの突起
部13A,13Bからなっており、平面視して逆コの字
状になるように形成されている。一方の突起部13Bに
は軸孔15aが貫通形成されているとともに、突起部1
3Aには軸孔15aと同軸上にねじ穴15bが形成され
ている。また、ハンドル部材40の基部にはねじ部41
が形成され、このねじ部41が係合軸部材30の軸方向
に形成されたねじ穴32に螺入されることによりハンド
ル部材40が係合軸部材30に取り付けられている。係
合軸部材30の先端には、軸孔15aおよびねじ穴15
bと一致するように、かつ、ねじ穴32を横断して貫通
穴30aが形成されている。
3は、ケース体10の外周壁部に突設された二つの突起
部13A,13Bからなっており、平面視して逆コの字
状になるように形成されている。一方の突起部13Bに
は軸孔15aが貫通形成されているとともに、突起部1
3Aには軸孔15aと同軸上にねじ穴15bが形成され
ている。また、ハンドル部材40の基部にはねじ部41
が形成され、このねじ部41が係合軸部材30の軸方向
に形成されたねじ穴32に螺入されることによりハンド
ル部材40が係合軸部材30に取り付けられている。係
合軸部材30の先端には、軸孔15aおよびねじ穴15
bと一致するように、かつ、ねじ穴32を横断して貫通
穴30aが形成されている。
【0018】軸体14は、軸孔15a,貫通穴30aを
挿通して他端側に形成されたねじ部14aがねじ穴15
bに螺入されている。この態様により、ハンドル部材4
0は軸体14を軸として、揺動自在である。なお、軸孔
15aおよびねじ穴15bを形成する位置は、ハンドル
部材40を揺動させても係合軸部材30の先端とケース
体10または周縁キャップ20の外周面とが干渉しない
位置でなければならない。前記した係合軸部材30のね
じ穴32の先端側にはプランジャーボール33が螺入さ
れ、プランジャーボール33の先端に出没自在に設けら
れたボール33aが軸体14に当接している。そして、
ボール33aと軸体14との摩擦力により、ハンドル部
材40の自由な回動を規制している。
挿通して他端側に形成されたねじ部14aがねじ穴15
bに螺入されている。この態様により、ハンドル部材4
0は軸体14を軸として、揺動自在である。なお、軸孔
15aおよびねじ穴15bを形成する位置は、ハンドル
部材40を揺動させても係合軸部材30の先端とケース
体10または周縁キャップ20の外周面とが干渉しない
位置でなければならない。前記した係合軸部材30のね
じ穴32の先端側にはプランジャーボール33が螺入さ
れ、プランジャーボール33の先端に出没自在に設けら
れたボール33aが軸体14に当接している。そして、
ボール33aと軸体14との摩擦力により、ハンドル部
材40の自由な回動を規制している。
【0019】突起部13Bには、ねじ穴15bと直交す
る方向に穴22が形成され、この穴22の先端部はキャ
ップ20側に貫通するねじ穴22aとして形成されてい
る。このねじ穴22a内にプランジャ21が螺入され、
プランジャ21に内蔵された図示しない弾性体の作用に
より先端から出没自在に設けられたボール21aがキャ
ップ20に面した突起部13Bの一面から突出してい
る。一方、キャップ20の外周には、突起25が形成さ
れていて、キャップ20がケース体10に装着されたと
きにボール21aがプランジャ21側に押し戻されなが
ら突起25を乗り越えることにより、キャップ20をロ
ックする。このとき、係止ボルト23には係合溝51の
傾斜した直線溝部分の作用によりキャップ20をケース
体10に押し付ける力が作用するので、キャップ20は
ケース体10に強固に装着されることになる。
る方向に穴22が形成され、この穴22の先端部はキャ
ップ20側に貫通するねじ穴22aとして形成されてい
る。このねじ穴22a内にプランジャ21が螺入され、
プランジャ21に内蔵された図示しない弾性体の作用に
より先端から出没自在に設けられたボール21aがキャ
ップ20に面した突起部13Bの一面から突出してい
る。一方、キャップ20の外周には、突起25が形成さ
れていて、キャップ20がケース体10に装着されたと
きにボール21aがプランジャ21側に押し戻されなが
ら突起25を乗り越えることにより、キャップ20をロ
ックする。このとき、係止ボルト23には係合溝51の
傾斜した直線溝部分の作用によりキャップ20をケース
体10に押し付ける力が作用するので、キャップ20は
ケース体10に強固に装着されることになる。
【0020】次に、上記構成の手持ち式チップドレッサ
の作用を説明する。電極チップWを切削する場合には、
溶接装置の稼働を停止させて上下の電極チップWの間に
手持ち式チップドレッサのケース体10を挿入する。可
動側の電極チップWを移動させて駒状カッタ80に当接
させる。このとき、上下の電極チップWの先端はすり鉢
状に形成された案内部75に案内されてホルダ部材70
の中心、すなわち、駒状カッタ80の回転中心に位置す
る。ハンドル部材40を把持してハンドル部材40を切
削方向側(手持ち式チップドレッサを電極チップWに対
して図1および図2に示す姿勢で配置した場合には反時
計回り方向側)に旋回させると、駒状カッタ80により
電極チップW先端部の切削が行われる。任意角度旋回さ
せたところでハンドル部材40を逆方向に旋回させる
と、ワンウェイクラッチ60の作用により駒状カッタ8
0の刃が電極チップWに食い付いた状態のままでケース
体10およびハンドル部材40が元の位置まで戻る。そ
して、再び切削方向側にハンドル部材40を旋回させる
と、駒状カッタ80により電極チップWの切削が続行さ
れる。上記手順を繰り返すことにより、駒状カッタ80
が電極チップWの回りを旋回して電極チップWの先端の
切削を行う。
の作用を説明する。電極チップWを切削する場合には、
溶接装置の稼働を停止させて上下の電極チップWの間に
手持ち式チップドレッサのケース体10を挿入する。可
動側の電極チップWを移動させて駒状カッタ80に当接
させる。このとき、上下の電極チップWの先端はすり鉢
状に形成された案内部75に案内されてホルダ部材70
の中心、すなわち、駒状カッタ80の回転中心に位置す
る。ハンドル部材40を把持してハンドル部材40を切
削方向側(手持ち式チップドレッサを電極チップWに対
して図1および図2に示す姿勢で配置した場合には反時
計回り方向側)に旋回させると、駒状カッタ80により
電極チップW先端部の切削が行われる。任意角度旋回さ
せたところでハンドル部材40を逆方向に旋回させる
と、ワンウェイクラッチ60の作用により駒状カッタ8
0の刃が電極チップWに食い付いた状態のままでケース
体10およびハンドル部材40が元の位置まで戻る。そ
して、再び切削方向側にハンドル部材40を旋回させる
と、駒状カッタ80により電極チップWの切削が続行さ
れる。上記手順を繰り返すことにより、駒状カッタ80
が電極チップWの回りを旋回して電極チップWの先端の
切削を行う。
【0021】なお、図2中の仮想線で示すように、本発
明の手持ち式のチップドレッサにおいてハンドル部材4
0はケース体10に揺動自在に取り付けられているの
で、電極チップW(図2においてW3は固定電極チップ
であり、W4は可動電極チップを図示する)が溶接装置
に対して斜めに取り付けられている場合であっても、ハ
ンドル部材40を水平状態にして楽な姿勢で作業をする
ことができる。
明の手持ち式のチップドレッサにおいてハンドル部材4
0はケース体10に揺動自在に取り付けられているの
で、電極チップW(図2においてW3は固定電極チップ
であり、W4は可動電極チップを図示する)が溶接装置
に対して斜めに取り付けられている場合であっても、ハ
ンドル部材40を水平状態にして楽な姿勢で作業をする
ことができる。
【0022】欠損や磨耗等により駒状カッタ80を交換
する必要が生じた場合には、キャップ20をケース体1
0から取り外し、ホルダ部材70をケース体10から取
り外して交換すればよい。即ち、キャップ20を反時計
回り方向に回動させると係止ボルト23が係合溝51に
沿って移動し、キャップ20を持ち上げることにより係
合溝51から離脱する。キャップ20をロックするプラ
ンジャボ−ル21のボール21aはキャップ20の回動
動作によりプランジャボール21側に押し戻されて係合
突起25を乗り越える。キャップ20が取り外される
と、ホルダ部材70はワンウェイクラッチ60から簡単
に取り外すことができる。ホルダ部材70を取り外した
後は、盲ネジ74を取り外して工具を挿入し、挿入穴7
3からボルト72を抜き取る。これにより、駒状カッタ
80は逃げ穴71を通してホルダ部材70から取り外す
ことができるようになる。新しい駒状カッタ80を取り
付けて手持ち式チップドレッサを組み立てるには、上記
の手順を逆に行えばよい。
する必要が生じた場合には、キャップ20をケース体1
0から取り外し、ホルダ部材70をケース体10から取
り外して交換すればよい。即ち、キャップ20を反時計
回り方向に回動させると係止ボルト23が係合溝51に
沿って移動し、キャップ20を持ち上げることにより係
合溝51から離脱する。キャップ20をロックするプラ
ンジャボ−ル21のボール21aはキャップ20の回動
動作によりプランジャボール21側に押し戻されて係合
突起25を乗り越える。キャップ20が取り外される
と、ホルダ部材70はワンウェイクラッチ60から簡単
に取り外すことができる。ホルダ部材70を取り外した
後は、盲ネジ74を取り外して工具を挿入し、挿入穴7
3からボルト72を抜き取る。これにより、駒状カッタ
80は逃げ穴71を通してホルダ部材70から取り外す
ことができるようになる。新しい駒状カッタ80を取り
付けて手持ち式チップドレッサを組み立てるには、上記
の手順を逆に行えばよい。
【0023】次に、上記構成の手持ち式のチップドレッ
サを使って電極チップを切削するドレッシング方法につ
いて説明する。本発明のドレッシング方法を実施するに
あたっては、本願出願人が特願平4−204701号や
特願平6−58986号で提案したドレッシング方法の
ドレス圧設定装置をそのまま適用することが可能であ
る。図4は加圧圧力を変化させた電極チップ切削方法の
加圧圧力と時間との関係を示すグラフである。このグラ
フにおいて縦軸は加圧圧力(Kg・f),横軸は設定加
圧時間(sec)である。グラフの上方に示すのは、手
持ち式のチップドレッサ1で電極チップWの切削を開始
する際に、溶接装置およびドレス圧設定装置の作動を開
始させるためのスイッチのオン/オフ状態を示すもので
ある。作業者の安全を確保するために、電極チップWの
切削を行うために溶接装置のスイッチをオンした後に、
再度スイッチをオンしなければ溶接作業が再開できない
ようになっている。
サを使って電極チップを切削するドレッシング方法につ
いて説明する。本発明のドレッシング方法を実施するに
あたっては、本願出願人が特願平4−204701号や
特願平6−58986号で提案したドレッシング方法の
ドレス圧設定装置をそのまま適用することが可能であ
る。図4は加圧圧力を変化させた電極チップ切削方法の
加圧圧力と時間との関係を示すグラフである。このグラ
フにおいて縦軸は加圧圧力(Kg・f),横軸は設定加
圧時間(sec)である。グラフの上方に示すのは、手
持ち式のチップドレッサ1で電極チップWの切削を開始
する際に、溶接装置およびドレス圧設定装置の作動を開
始させるためのスイッチのオン/オフ状態を示すもので
ある。作業者の安全を確保するために、電極チップWの
切削を行うために溶接装置のスイッチをオンした後に、
再度スイッチをオンしなければ溶接作業が再開できない
ようになっている。
【0024】先ず、電極チップセット時間T1において
設定圧力はレベル3と低くして(イ)(予加圧)を行
い、電極チップW1,W2と駒状カッタ80の側面切刃
が接触した時点から設定圧力をレベル2に増加して
(ロ)(粗加工圧)を行う。次に、電極チップ側面切削
時間T2が終了するまでレベル2を維持し、電極チップ
W1,W2の端面切削に入る前に、レベル3より低い設
定圧力のレベル4に減圧して(ハ)(仕上げ加圧)を行
い、電極チップ端面切削時間T3 が終了するまでレベル
4を維持する。そして、電極チップW1,W2の切削終
了後はレベル1に上げて(ニ)(溶接時加圧)にするよ
うになっている。前記した各設定時間T1,T2,T3
は、電極チップを手作業で切削するものであるため、作
業者の熟練度等を考慮して、作業者が作業するのに無理
のない時間を選択的に設定することが望ましい。
設定圧力はレベル3と低くして(イ)(予加圧)を行
い、電極チップW1,W2と駒状カッタ80の側面切刃
が接触した時点から設定圧力をレベル2に増加して
(ロ)(粗加工圧)を行う。次に、電極チップ側面切削
時間T2が終了するまでレベル2を維持し、電極チップ
W1,W2の端面切削に入る前に、レベル3より低い設
定圧力のレベル4に減圧して(ハ)(仕上げ加圧)を行
い、電極チップ端面切削時間T3 が終了するまでレベル
4を維持する。そして、電極チップW1,W2の切削終
了後はレベル1に上げて(ニ)(溶接時加圧)にするよ
うになっている。前記した各設定時間T1,T2,T3
は、電極チップを手作業で切削するものであるため、作
業者の熟練度等を考慮して、作業者が作業するのに無理
のない時間を選択的に設定することが望ましい。
【0025】
【発明の効果】以上、本発明である手持ち式のチップド
レッサは、ワンウェイクラッチの装着により小型化及び
軽量化が図れ、円環形状ケース体外周壁に設けられた継
ぎ手をハンドル部材の一端部に回動自在に軸支する事に
より手持ち式のチップドレッサ本体の操作性を高めると
ともに手持ち式のチップドレッサ操作時に於ける無理の
ない操作姿勢の維持を可能にし、この結果均一で良好な
電極チップの切削が得られ良好な溶接を可能にし作業効
率を向上させている。また、刃具の交換作業を行う場合
にキャップのケース体よりの着脱やワンウェイクラッチ
に嵌裝されたホルダ部材の着脱が容易に行え、ホルダ部
材に対する刃具の着脱も容易であるために保守性の面に
おいても作業を簡素化可能にし作業効率を向上させてい
る。さらに、本発明のドレッシング方法によれば、手持
ち式のチップドレッサであっても楽に電極チップの切削
を行うことができるうえ、綺麗な仕上面を得ることがで
きる。
レッサは、ワンウェイクラッチの装着により小型化及び
軽量化が図れ、円環形状ケース体外周壁に設けられた継
ぎ手をハンドル部材の一端部に回動自在に軸支する事に
より手持ち式のチップドレッサ本体の操作性を高めると
ともに手持ち式のチップドレッサ操作時に於ける無理の
ない操作姿勢の維持を可能にし、この結果均一で良好な
電極チップの切削が得られ良好な溶接を可能にし作業効
率を向上させている。また、刃具の交換作業を行う場合
にキャップのケース体よりの着脱やワンウェイクラッチ
に嵌裝されたホルダ部材の着脱が容易に行え、ホルダ部
材に対する刃具の着脱も容易であるために保守性の面に
おいても作業を簡素化可能にし作業効率を向上させてい
る。さらに、本発明のドレッシング方法によれば、手持
ち式のチップドレッサであっても楽に電極チップの切削
を行うことができるうえ、綺麗な仕上面を得ることがで
きる。
【図1】本発明の実施例にかかる手持ち式のチップドレ
ッサの一部破断平面図である
ッサの一部破断平面図である
【図2】本発明の実施例にかかる図1の側面断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施例にかかり、着脱手段を説明する
要部の拡大図である。
要部の拡大図である。
【図4】本発明の実施例にかかるドレッシング方法の説
明図にかかり、加圧圧力と時間との関係を示すグラフで
ある。
明図にかかり、加圧圧力と時間との関係を示すグラフで
ある。
10 ケース体 11 電極チップ挿入孔 14 軸体 20 キャップ(蓋体) 21 プランジャーボール 23 係止ボルト(係合突起) 30 係合軸部材 33 プランジャーボール 40 ハンドル部材 50 外輪部材 51 係合溝 60 ワンウェイクラッチ 70 ホルダー部材 76 案内部 80 駒状カッタ(刃具) W 電極チップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 伸二 三重県鈴鹿市平田町1907番地 本田技研 工業株式会社鈴鹿製作所内 (72)発明者 大谷 広司 三重県鈴鹿市平田町1907番地 本田技研 工業株式会社鈴鹿製作所内
Claims (4)
- 【請求項1】ハンドルの先端に設けられたケース体と、
このケース体の内側に回転規制手段を介して一方向にの
み回転可能に保持されたホルダと、このホルダに取り付
けられた刃具を備え、前記刃具を電極チップの軸線の回
りに回転させて前記電極チップの先端部の切削を行う溶
接装置の手持ち式チップドレッサにおいて、 前記ケース体の内周部に嵌装されたワンウェイクラッチ
と、 このワンウェイクラッチの内周部に着脱自在に設けら
れ、前記ワンウェイクラッチにより前記電極チップを切
削するための回転方向と逆方向への回転が規制されたホ
ルダ部材と、 このホルダ部材の所定位置に設けられた刃具取付部に着
脱自在に取り付けられた一つまたは複数個の刃具と、 この刃具の近傍に設けられ、電極チップを切削する際に
前記電極チップの先端を保持するとともに前記電極チッ
プの先端を常時前記ホルダ部材の回転中心に案内する案
内部材と、 前記ケース体に着脱自在に装着される蓋体と、 この蓋体を前記ケース体に着脱自在に装着する着脱手段
と、 前記ケース体の外周壁部に突設された継手部に軸体を介
して揺動自在に取り付けられたハンドルと、 からなることを特徴とする溶接装置の手持ち式チップド
レッサ。 - 【請求項2】前記ホルダには、前記刃具を取り付けるた
めのボルトを挿脱できる挿入穴を、前記ボルトと同一の
軸線上に、前記ホルダ部材の外周面から前記刃具取付部
に貫通して形成したことを特徴とする請求項1に記載の
溶接装置の手持ち式チップドレッサ。 - 【請求項3】前記着脱手段は、前記ケース体に一部を突
出させて内嵌された外輪部材と、前記ケース体から突出
する前記外輪体の一端縁から外輪体の円周方向に沿って
刻設されたL字状または逆L字状の係合溝と、前記蓋体
に設けられ前記係合溝に係合する係合突起とからなり、
前記外輪体の円周方向に沿って形成された前記係合溝の
少なくとも一部が前記外輪体の一端縁から徐々に遠ざか
る傾斜状の溝として形成されたことを特徴とする請求項
1または請求項2に記載の溶接装置における手持ち式の
チップドレッサ。 - 【請求項4】手持ち式のチップドレッサによる溶接チッ
プのドレッシング方法において、 前記手持ち式のチップドレッサに溶接チップをセットす
る時には比較的弱い力で溶接チップを押圧し、溶接チッ
プの側面および端面を切削する時には強い力で溶接チッ
プを押圧して切削し、溶接チップの仕上切削を行う時に
は弱い力で溶接チップを押圧して、溶接チップの押圧力
を変化させながら切削整形することを特徴とする手持ち
式のチップドレッサによる溶接チップのドレッシング方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7569094A JP2602475B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 溶接装置の手持ち式チップドレッサおよびそのドレッシング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7569094A JP2602475B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 溶接装置の手持ち式チップドレッサおよびそのドレッシング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07284960A JPH07284960A (ja) | 1995-10-31 |
JP2602475B2 true JP2602475B2 (ja) | 1997-04-23 |
Family
ID=13583457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7569094A Expired - Fee Related JP2602475B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 溶接装置の手持ち式チップドレッサおよびそのドレッシング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2602475B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1658158A4 (en) * | 2003-08-29 | 2008-05-21 | Tregaskiss Ltd | CONTACT POINT INSTALLATION TOOL FOR A WELDING DEVICE |
-
1994
- 1994-04-14 JP JP7569094A patent/JP2602475B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07284960A (ja) | 1995-10-31 |
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