JP2602174Y2 - 生体信号誘導電極 - Google Patents

生体信号誘導電極

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JP2602174Y2 JP1992013662U JP1366292U JP2602174Y2 JP 2602174 Y2 JP2602174 Y2 JP 2602174Y2 JP 1992013662 U JP1992013662 U JP 1992013662U JP 1366292 U JP1366292 U JP 1366292U JP 2602174 Y2 JP2602174 Y2 JP 2602174Y2
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淳史 鈴木
一夫 新井
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、人体電位測定器に接続
して使用できる生体用信号誘導電極に関する。
【0002】
【従来の技術】集団検診時において、中高年齢者の心電
図測定が心臓病の早期発見の為に行なわれている。現
在、この種の測定では、吸盤状の弾性体による吸引力に
よって、内設した金属電極を電解質等を含むペーストを
塗布した皮膚に接触させ、生体信号を誘導している。そ
して、この様な電極を用いることで患者1人当りに掛か
るコストは、安価となっている。しかし、このような電
極を用いると、吸盤上の弾性体による吸引力により、患
者皮膚の充血を起こす可能性や、測定後に電解質を含む
ペーストを拭取らねばならないという非常に面倒なこと
があった。これを改良したものとして、実開昭61−4
8707に記載の生体用誘導電極パッドがある。これ
は、電解質を含むペーストの替わりに導電性のあるゲル
を使うものであったが、皮膚への固定は、吸盤状の弾性
体による吸引力を用いる為、患者皮膚の充血を起こす可
能性が残り、繰り返して使われるために衛生的ではなか
った。
【0003】それに前後して、別の考え方から特開昭5
5−52742、同昭62−133935、同昭62−
270134、同昭63−92683、同平2−800
30及び、同平3−162829に開示されている粘着
性のあるイオン導電体が開発され、吸引力による患者皮
膚の充血を起こさずに、生体信号を誘導できる電極が提
供されるようになってきた。
【0004】しかし、これらの構造は、粘着性のあるイ
オン導電体にスナップ(金属やカーボンによる接続具)
を取り付けた絶縁性のフィルム類を貼着する為、スナッ
プの価格や加工費によりコストが高くなるので、比較的
長時間の生体信号を取る必要のある患者(例えば、手術
中や集中治療室等の患者)に対してしか用いることがで
きなかった。なぜならば、集団検診時において検査され
る、心電図測定の様な用途には簡便に用いる事のできる
価格ではなかった為である。
【0005】最近では実開昭61−36604、同昭6
1−39513、同昭62−192707、及び同昭6
3−102407記載の様なフィルムに金属の箔を張り
付けたり、フィルムに金属を蒸着又はメッキしたものに
粘着性のあるイオン誘導体を貼り合せて、スナップを使
う電極よりも安価な生体信号誘導電極が作られるように
なってきた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかし、これらの電極
も箔と基材の貼り合わせや金属の蒸着、そして非導電面
への立体感のある模様、又は、模様の印刷等のフィルム
に対する加工によりコストが高くなっている。その為、
前述の集団検診の心電図測定においては、これら箔を用
いた電極であっても多人数に繰り返し使用して測定する
事が多く、衛生上の点からも安全なディスポーザブルに
使える安価な生体信号誘導電極が求められている。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記の様な諸問題を解決す
る為に種々検討の結果、柔軟性のある透明又は半透明な
基材を用い、導電部材として金属、合金、金属酸化物、
カーボン、金属塩のいずれか、混合された導電性インク
又は、非導電性インクと導電性インクの積層印刷を使用
する事で、連続印刷による多層印刷を含む1回の印刷に
より従来よりも安価でしかも、電極表面を見ることによ
って様々な視覚的情報が得られる生体信号誘導電極が実
現した。
【0008】更に、上記導電性部材を色彩化、模様化し
たインク印刷面と導電性インク印刷面との積層体とする
ことにより、電極の非印刷面側から基材を通して色彩情
報及びその模様情報が平面的にあるいは立体的に得られ
る生体信号誘導電極を実現した。電極表面から得られる
色彩情報、模様情報とは電極の製作者を示すマーク、氏
名、製作年月日、用途をはじめとして使用する患者が電
極を見ることによって、精神的な鎮静が得られる色彩乃
至パターン等を示すものである。
【0009】ここで導電性インクに用いられている導電
性付与物としては、白金、金、銀、チタン、ニッケル、
アルミニウム、銅、錫、亜鉛等の金属や、半田、洋白、
ステンレス等の合金や、炭素、黒鉛等のカーボンや、金
属のハロゲン化物、表面をハロゲン化した金属の微粉等
の導電性付与物を単独又は混合したものであり、特に
錫、銀、カーボン、塩化銀の単独又は混合使用が望まし
い。また、酸化錫、酸化アンチモンドープ酸化チタン等
の金属酸化物や、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリ
ピロール等の有機導電性ポリマーの微粉等も使用可能で
ある。印刷される基材は、着色することも可能な半透明
を含む透明なものであり、ポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリビニル等の重
合体及び/又は、共重合体及び/又は、混合物の樹脂フ
ィルム等から選ばれるが、導電性インクの密着性及び価
格などを考慮するとポリエステルフィルムが最も望まし
い。また、基材は単独の樹脂フィルムで充分であるが、
柔軟性及び強度の確保の為に複数の樹脂フィルムを貼着
したものも使用可能である。
【0010】
【実施例】以下、本考案の説明のため例1)〜13)を
説明するが、本考案はこれらに限定されるものではな
い。なお、図3で示す例5)〜例7)が実施例であり、
その他の例は参考例である。 1)図1において、20ミリメートル角で端にクリップ
を挟むタブ(1)を持つ、厚さ100ミクロンメートル
のPET基材(2)に膜厚10ミクロンメートルの銀導
電性インク(3)を図2に示すパターンで印刷した。こ
の印刷面にカラヤゴムと電解質を含む多価アルコールで
作られた粘着性のあるイオン導電体(4)を貼付した。
この電極を貼り合わせたものは、10ヘルツの正弦波に
よるインピーダンス測定で230オームであった。 2)膜厚15ミクロンメートルのカーボン導電性インク
を印刷した。そのインピーダンスは1.6キロオームで
あった。 3)膜厚8ミクロンメートルの銀/塩化銀導電性インク
を印刷した。そのインピーダンスは320オームであっ
た。 4)膜厚8ミクロンメートルでカーボン/銀導電性イン
クを印刷した。そのインピーダンスは400オームであ
った。実施例2)から4)は、実施例1)と同一の基材
及び同一パターンで印刷し、この印刷面にカラヤゴムと
電解質を含む多価アルコールで作られた粘着性のあるイ
オン導電体を貼付した。 5)図3において、下塗りとして膜厚8ミクロンメート
ルのカーボン導電性インクを実施例1)と同一パターン
で印刷してカーボンインク印刷面を形成し、更に5ミク
ロンメートルの膜厚で、銀導電性インクを全面に印刷し
て銀導電性インク印刷面を形成した。この印刷面にカラ
ヤゴムと電解質を含む多価アルコールで作られた粘着性
のあるイオン導電体を貼付した。基材を(2)、カーボ
ンインク印刷面を(31)、銀導電性インク印刷面を
(32)とした。そのインピーダンスは200オームで
あった。 6)厚さ50ミクロンメートルのPETフィルムに厚さ
100ミクロンメートルの塩化ビニル樹脂を貼付した基
材に対して実施例1)と同一パターン、同一インクで印
刷した。 7)実施例1)と同一の電極を用い、印刷面に架橋され
たポリ(スチレン/無水マレイン酸)と電解質を含む多
価アルコールで作られた粘着性のあるイオン導電体を貼
付した。そのインピーダンスは600オームであった。
各実施例から得られた生体信号誘導電極は、すべて基材
が透明又は半透明であるため、導電パターンがはっきり
と確認でき、かつ、生体信号を良好に誘導できた。
【0011】8)図4において20ミリメートル角で端
にクリップを挟むタブ(1)を持つ厚さ100ミクロン
メートルのPET基材(2)に図2に示すパターン(模
様)を明るい緑のインクにより膜厚5ミクロンメートル
で非導電性インク印刷面(341)を形成した後、膜厚1
0ミクロンメートルの銀導電性インクを同一面の全面に
印刷して銀導電性インク印刷面(342)を形成した。こ
の印刷面にカラヤゴムと電解質を含む多価アルコールで
作られた粘着性のあるイオン導電体(4)を貼付した。
この電極を貼り合わせたものは、10ヘルツの正弦波に
よるインピーダンス測定で190オームであった。 9)膜厚15ミクロンメートルのカーボン導電性インク
を印刷した。そのインピーダンスは1.1キロオームで
あった。 10)膜厚8ミクロンメートルの銀/塩化銀導電性イン
クを印刷した。そのインピーダンスは220オームであ
った。 11)膜厚8ミクロンメートルでカーボン/銀導電性イ
ンクを印刷した。そのインピーダンスは310オームで
あった。実施例9)から11)は実施例8)と基材及び
模様印刷は同じであり、同一面全面に各導電性インクに
より導電部が印刷されている。この印刷面にカラヤゴム
と電解質を含む多価アルコールで作られた粘着性のある
イオン導電体(4)を貼付した。 12)厚さ50ミクロンメートルのPETフィルムに厚
さ100ミクロンメートルの塩化ビニル樹脂を貼付した
基材に対して、実施例8)と同一パターン、同一インク
で印刷した。 13)実施例8)と同一の電極を用い、印刷面に架橋さ
れたポリ(スチレン/無水マレイン酸)と電解質を含む
多価アルコールで作られた粘着性のあるイオン導電体を
貼付した。そのインピーダンスは600オームであっ
た。各実施例から得られた生体信号誘導電極は、すべて
柔軟性に富み基材が透明又は半透明である為、導電性部
材の色彩、模様がはっきりと確認でき、かつ、生体信号
を良好に誘導できた。尚、非導電性インク印刷面と、導
電性インク印刷面とは、少なくとも導電性インク印刷面
が非導電性インク印刷面を全て覆わない限り、積層順序
は上記実施例と逆であってもよい。又、模様化は非導電
性インク印刷面、導電性インク印刷面の両方乃至片方の
何れかであってもよい。
【0012】
【考案の効果】本考案は半透明を含む透明な基材に模様
を有する導電性部材を印刷するという簡単な構成を有
し、かつ、1回の印刷で模様化されたパターンの表示が
可能になり、今迄よりも安価に製造することができる
為、集団検診時の心電図測定の様な人体電位測定にも完
全ディスポザブルに用いる事ができる生体信号誘導電極
を供給できる。更に、該導電性部材を模様化した導電イ
ンク印刷面あるいは、インク印刷面と導電インク印刷面
との積層体とすることにより電極表面から得られる情報
が豊富になること等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図。
【図2】図1で示した実施例の銀導電性インク印刷面を
示す図。
【図3】
【図4】本考案の他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 タブ 2 基材 3 導電性部材 4 イオン導電体

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明性又は半透明性を有する柔軟性フィ
    ルムよりなる基材、前記基材の片面にカーボンインクを
    印刷することにより形成した、製作者マーク、製作者
    名、製作年月日から成る患者が見て精神的鎮静効果のあ
    る模様を有する導電層、前記模様化した導電層及びそれ
    以外の基材表面を一様に覆うように銀インクを印刷して
    形成した導電層を有する導電部材、並びに前記導電性
    部材上に配置され皮膚との接触面を構成する粘着性を有
    するイオン導電体の積層構造を有する生体信号誘導電
    極。
  2. 【請求項2】 前記基材は、透明性又は半透明性を有す
    るポリエステルフィルムの片面に塩化ビニル樹脂フィル
    ムを積層してなり、前記導電性部材は、ポリエステルフ
    ィルムの面に印刷されている事を特徴とする請求項1に
    記載の生体信号誘導電極。
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KR20200104091A (ko) * 2019-02-26 2020-09-03 (주)사이언아스 웨어러블 디바이스용 플렉서블 바이오센서 및 이의 제조방법

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