JP2599801B2 - 超音波アクチュエータと、これの制御方法と、超音波アクチュエータを利用した位置決め装置 - Google Patents

超音波アクチュエータと、これの制御方法と、超音波アクチュエータを利用した位置決め装置

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JP2599801B2 JP1334840A JP33484089A JP2599801B2 JP 2599801 B2 JP2599801 B2 JP 2599801B2 JP 1334840 A JP1334840 A JP 1334840A JP 33484089 A JP33484089 A JP 33484089A JP 2599801 B2 JP2599801 B2 JP 2599801B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、多自由度の超音波アクチュエータと、これ
の制御方法と、超音波アクチュタを利用した位置決め装
置に係り、特に超音波振動を利用し、長ストロークで、
かつ多自由度で、しかも高精度な位置決め,位置合わせ
および搬送等に好適な超音波アクチュエータと、この超
音波アクチュエータを的確に動作させる制御方法と、こ
の超音波アクチュエータを利用した位置決め装置関す
る。
[従来の技術] 近年、エレクトロニクス技術の高度化に伴い、組立製
品の高密度化・高精度化が進められつつある。
それにつれ、製品の組立工程において、小型・高精度
化・多自由度化した位置決め装置が要求されて来てい
る。
この種、位置決め装置の従来技術においては、特開昭
57−173488号公報に記載のように、高精度にX軸方向の
位置決めが可能な回転モータト、ボールねじを利用した
移動テーブルを2層に積層する形を取っていた。また、
特開昭52−85310号公報に記載のように、リニアモータ
を利用した移動テーブルを2層に積層した構造のものも
ある。これらは、いずれも1軸移動テーブルを2層に積
層してXY直交型に配置したXY移動テーブルである。しか
し、1軸移動テーブル自体が大掛かりなばかりか、2層
構造を取っており、また装置の高精度化を満足させる高
剛性構造とすると、装置の形状・重量が大きくなってし
まうこと、経済性が余り良くなうこと等の欠点があっ
た。
このため、小型・高出力で高分解能駆動可能な圧電素
子を装置内の駆動源に用いることで、装置全体の形状を
小型化する例が多くなって来た。ただし、圧電素子はス
トロークが小さいことから、前述した移動テーブルの用
途には不向きである。例えば、圧電素子を利用した1層
構造で、XY2軸移動可能な移動テーブルの例として、昭
和55年度精機学会秋季大会学術講演会論文集p77に記載
の「マイクロポジショニング用ステージ」がある。
これは、1層構造のブロック内の高分子能駆動可能な
圧電素子を組み込む構造とすることによって、多自由度
化・高精度化を図っており、形状を小型化できる特徴を
有している。しかし、圧電素子自体のストロークが小さ
いことと、ヒンジ部がその部材の弾性変形を利用したリ
ンク機構であるため、ストロークに限界があるという問
題があった。
このように、小型化・高精度化・多自由度化が要求さ
れる中で、装置の小型化・高精度化・長ストローク化を
図り得るものとして超音波モータが開発されて来てい
る。
超音波モータは、小型・高出力・高分解能駆動の圧電
素子を高周波領域で利用することによって、小型化・高
精度化を図ることができるモータである。しかし、この
超音波モータにおいても、1軸駆動のものとしては既に
知られているが、多自由度に利用可能なものは全くな
い。
次に、特開昭54−164202号公報に記載の振動モータ
は、ロータ表面の円周方向に振動子を押し付けて振動さ
せた時、振動子とロータ表面との間に発生する摩擦力に
より、ロータが回転するという原理を利用したものであ
る。この振動モーターは、振動子の振動方向がロータ表
面における振動子先端接触地点の接線方向と異なるた
め、接点での摩耗が大きい欠点があった。また、ロータ
軸が固定されるため、多自由度化するためには多像構造
を採る必要があり、小型化が難しい欠点もあった。
ついで、特開昭58−148682号公報に示す超音波振動を
利用したモータ装置は、内蔵された複数の圧電素子の振
動により発生する弾性体上の進行波の伝搬を利用してロ
ータの回転を行うものである。同様の技術に、特開昭60
−22478号公報に示す表面波リニアモータがある。この
表面波リニアモータは、弾性体棒上に表面波(進行波)
を伝搬し、棒上のスライダを移動させるものである。
これらは、いずれも弾性体上の進行波の伝搬により移
動体を運動を行わせるものであって、進行波の発生また
は伝搬のメカニズムに特徴を持たせている。
さらに、特開昭60−200779号公報または特開昭61−52
169号公報に記載の超音波振動モータや圧電モータは、
いずれも振動子による縦振動の力によりロータの持つ定
在波の回転を誘発させることで、ロータ表面にあたかも
進行波を発生させたようにして、ロータの回転を行うも
のである。
以上説明した進行波を発生させ、利用するモータ、一
般的に効率が余り良くなく、しかも小型化が難しいとい
った欠点があった。また、進行波の進行方向を任意に定
ることができないため、1層構造における多自由度化が
難しいという欠点もあった。
[発明が解決しようとする課題] 総じて、従来技術は高精度化については配慮されてい
るものの、多自由駆動を必要とする際、多自由駆動構造
となっているため、1自由度駆動機構を多層化する必要
があり、装置全体の小型化・軽量化を図ることができな
いという問題があった。
また、従来技術は高精度化に加えて多自由度化を図っ
た場合、ストロークが極めて限定されてしまい、使用範
囲も非常に狭くなってしまうという問題があった。
本発明の第1の目的は、高精度化を繊維しつつ、多自
由度化・長ストローク化および小型を図り得る超音波ア
クチュエータを提供することにある。
本発明の第2の目的は、より一層的確に動作に得る超
音波アクチュエータを提供することにある。
本発明の第3の目的は、合理的な構造とし、より一層
小型化し得る超音波アクチュエータを提供することにあ
る。
本発明の第4の目的は、動作の高速化を図り得る超音
波アクチュエータを提供することにある。
本発明の第5の目的は、負荷や被加工物等を載置する
テーブルを、直角座標軸に対して回転運動させ得る超音
波アクチュエータを提供することにある。
また、本発明の第6の目的は、前記超音波アクチュエ
ータを的確に動作され得る超音波アクチュエータの制御
方向を提供することにある。
さらに、本発明の第7の目的は、位置決めすべき部材
等を支持したテーブルを、多自由度でかつ高精度に位置
決め可能な位置決め装置を提供することにある。
そして、本発明の第8と目的は、自己の位置や姿勢を
高精度や認識し得る位置決め装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 前記第1の目的は、テーブルに、軸方向に伸縮振動を
発生する振動駆動源を有する第1の振動子と、前記軸方
向と直交する面内で、たわみ振動を発生する振動駆動源
を有する第2の振動子とを取り付け、前記第1,第2の振
動子を、当該振動駆動源の振動と共振状態となり、振幅
する拡大するランジュバン型に形成し、前記第1,第2の
振動子におけるテーブル側と反対側の端部に、位置固定
のベースに第1,第2の振動子を各別に圧着させ、固定す
る圧着手段を設けるとともに、前記第1,第2の振動子の
振動駆動源を、所定のシーケンスに従って駆動する制御
手段に接続したことにより、達成される。
同第1の目的は、前記第2の振動子を、前記軸方向と
直交する面内で、ねじり振動を発生する振動駆動源を備
えて構成したことによっても、達成される。
同第1の目的は、前記第2の振動子を、前記軸方向と
直交する面内で、たわみ振動を発生する振動駆動源と、
ねじり振動を発生する振動駆動源とを備えて構成したこ
とによって、より一層良好に達成される。
同第1の目的は、前記第2の振動子に、ねじり振動の
み発生させる振動駆動源を設けたことによっても、達成
される。
同第1の目的は、前記第1,第2の振動子に、各々伸縮
振動と、たわみ・ねじり振動とを発生させる振動駆動源
を配備したことによっても、達成される。
前記第2の目的は、前記第1,第2の振動子の振動駆動
源として、圧電素子を用いたことにより、また前記第1,
第2の振動子の圧着手段として、磁気吸着手段を用いた
ことにより、さらに前記第1,第2の振動子の圧着手段と
して、真空吸着手段を用いたことにより、達成される。
前記第3の目的は、前記第1の振動子とこれの圧着手
段の組と、前記第2の振動子とこれの圧着手段の組と
の、いずれか一方を中空円筒体に形成し、他方の中空円
筒体内で動作可能な筒体に形成したことにより、達成さ
れる。
前記第4の目的は、前記第1,第2の振動子における圧
着手段の圧着解除時に、ベースから当該圧着手段を積極
的に引き離す圧着解除手段を設けたことにより、達成さ
れる。
前記第5の目的は、前記テーブルと第1,第2に振動子
の接合面を球面に形成し、前記ベースと第1,第2の振動
子における圧着手段との接触面を、前記接合面と一同中
心の球面に形成したことにより、達成される。
また、前記第6の目的は、前記第1の振動子の圧着手
段をベースに圧着させた状態で、第1の振動子の振動駆
動源を駆動して第1の振動子を軸方向を伸長させ、テー
ブルと第2の振動子とこれの圧着手段とを浮上させ、つ
いで第2の振動子の振動駆動源を駆動して第2の振動子
とこれの圧着手段とを軸方向と直交する面内でテーブル
に対して相対的に移動させ、ついで第1の振動子の振動
駆動源を駆動して第1の振動子を軸方向に縮小させ、テ
ーブルと第2の振動子とこれの圧着手段とを下降させ、
第2の振動子の圧着手段をベースに圧着させ、さらに第
1の振動子の振動駆動源を駆動して第1の振動子を軸方
向に縮小させ、第1の振動子とこれの圧着手段とを浮上
させるとともに、第2の振動子の振動駆動源を駆動して
テーブルと第1の振動子とこれの圧着手段とを、前記第
2の振動子とこれの圧着手段の移動分だけ移動させ、つ
いで第1の振動子の振動駆動源を駆動して第1の振動子
を軸方向に伸長させ、第2の振動子の圧着手段がベース
に圧着している状態で、第1の振動子の圧着手段をベー
スに着地させることにより、達成される。
さらに、前記第7の目的は、水平板と垂直板とを組み
合わせた断面⊥型のテーブルユニットを配備し、前記水
平板には該水平板をテーブルとする超音波アクチュエー
タを取り付け、前記垂直板には該垂直板をベースとする
超音波アクチュテータを取り付けたことにより、達成さ
れる。
そして、前記第8の目的は、超音波アクチュエータの
テーブルに、自己の位置や状態を確認する計測装置を設
けたことにより、達成される。
[作用] 本発明の超音波アクチュエータは、テーブルに、軸
(Z)方向に伸縮振動を発生する振動駆動源を有する第
1の振動子と、前記Z方向と直交する面内でたわみ(X,
Y方向)振動を発生する振動駆動源を有する第2の振動
子と、位置固定のベースに第1,第2の振動子を各別に圧
着させる圧着手段と、前記第1,第2の振動子の振動駆動
源を駆動する制御装置とを備えている。前記第1,第2の
振動子は、当該振動駆動源の振動の共振状態となり、振
幅を拡大するランジュバン型に形成されている。前記制
御装置は、第1の振動子の振動駆動源と、第2の振動子
の振動駆動源とを、所定のシーケンスに従って駆動する
ように構成されている。
而して、前記超音波アクチュエータを動作させる場合
には、まずベースに第1の振動子の圧着手段を圧着させ
たうえで、制御装置により第1の振動子の振動駆動源を
駆動し、第1の振動子をZ方向を伸長させる。前記第1
の振動子に伸長させると、テーブルが浮上する。前記テ
ーブルが浮上すると、第2の振動子の圧着手段がベース
から引き離され、テーブルと一緒に第2の振動子とこれ
の圧着手段とが浮上する。
前記テーブルと第2の振動子とこれの圧着手段とを浮
上させたのち、制御装置により第2の振動子の振動駆動
源を駆動し、テーブルに対して第2の振動子とこれの圧
着手段とをX,Y方向に移動させる。このX,Y方向への移動
は、+,−のいずれの方向でもよい。
前記第2の振動子とこれの圧着手段とをテーブルに対
して、X,Y方向に移動させたのち、制御装置により第1
の振動子の振動駆動源を駆動し、第1の振動子をZ方向
に縮小させる。このZ方向の縮小過程で、第1の振動子
とこれの圧着手段とを加えたZ方向の寸法が、第2の振
動子とこれの圧着手段とを加えたZ方向の寸法に等しく
なるまでは、テーブルと第2の振動子とこれの圧着手段
とが第1の振動子の縮小方向に移動する。ついで、前記
第1の振動子とこれの圧着手段とを加えたZ方向の寸法
が、第2の振動子とこれの圧着手段とを加えたZ方向の
寸法に等しくなると、第2の振動子の圧着手段がベース
に着地する。この時点でベースに前記第2の振動子の圧
着手段を圧着させる。さらに、第1の振動子を縮小させ
ると、第1の振動子の圧着手段がベースから引き離さ
れ、第1の振動子とこれの圧着手段とが浮上する。この
とき、第2の振動子の振動駆動源を駆動し、テーブルと
第1の振動子とこれの圧着手段とを、前記第2の振動子
とこれの圧着手段との移動分だけ、X,Y方向に移動させ
る。これにより、テーブルがX,Y方向に1ステップ移動
する。
前記テーブルと第1の振動子とこれの圧着手段とをX,
Y方向に移動させたのち、制御装置により第1の振動子
の振動駆動源を駆動し、第1の振動子を、この第1の振
動子とこれの圧着手段とを加えたZ方向の寸法が、第2
の振動子とこれの圧着手段とを加えたZ方向の寸法に等
しくなるまで伸長させる。前記第1の振動子とこれの圧
着手段の寸法とを加えた寸法が、第2の振動子とこれの
圧着手段の寸法とを加えたZ方向の寸法に等しくなる
と、第1の振動子の圧着手段がベースに着地し、1スト
ロークが完了する。
以上の説明から分かるように、本発明では第1,第2の
振動子の振動駆動源の振動により、1層構造でテーブル
をX,Y,Z方向に高精度で移動させることができる。
また、本発明では前記第1,第2の振動子を、当該振動
駆動源の振動と共振状態となり、振幅を拡大するランジ
ュバン型に形成しているので、テーブルをX,Y,Z方向に
長いストロークで移動させることができる。
なお、本発明ではテーブルをZ方向の外に、X方向ま
たはY方向に移動させるようにしてもよいが、X,Y両方
向に移動させた時は、テーブルはX,Y方向の合成方向に
移動することになる。
また、本発明では前記第2の振動子を、Z方向の直交
する面内で、ねじり振動を発生する振動駆動源を備えて
構成している。したがって、本発明ではテーブルをZ方
向に移動させ得る外に、Z軸回りに回転、つまりθ方向
に移動させることができる。
さらに、本発明では前記第2の振動子を、Z方向の直
交する面内で、たわみ振動を発生する振動駆動源と、ね
じり振動を発生する振動駆動源とを備えて構成してい
る。したがって、本発明ではテーブルをZ方向と、X,Y
方向の少なくとも一つと、θ方向とに移動させることが
できる。
また、本発明の超音波アクチュエータにおいて、第2
の振動子にねじり振動のみ発生させる振動駆動源を設け
たものでは、第1の振動子を縮小させ、テーブルを浮か
した状態で、第2の振動子をねじり運動させ、テーブル
をθ方向に回転させる。これにより、テーブルをインデ
ックステーブルとして利用することができる。
さらに、本発明では第1,第2の振動子に、各々伸縮振
動と、たわみ・ねじり振動とを発生させる振動駆動源を
配備している。その結果、第1,第2の振動子の協働によ
り、テーブルを両足歩行運動させれことがことができ
る。
さらにまた、本発明では前記第1,第2の振動子の振動
駆動源として、圧電素子を用いている。前記第1の振動
子の振動駆動源である圧電素子に電圧を印加すると、確
実に縦振動(Z方向の振動)を発生する。また、前記第
2の振動子の振動駆動源である圧電素子に電圧を印加す
ると、確実にすべり振動を発生する。したがって、本発
明では第1,第2の振動子をより一層的確に動作させるこ
とができる。
また、本発明では前記第1,第2の振動子をベースに圧
着する圧着手段として、磁気吸着手段を用いている。こ
の磁気吸着手段としては、永久磁石を用いてもよく、電
磁石を用いてもよい。前述のごとく、第1,第2の振動子
の圧着手段として、磁気吸着手段を用いることにより、
より一層的確に動作させることができる。
さらに、本発明では前記第1,第2の振動子の圧着手段
として、真空吸着手段を用いている。この真空吸着手段
により、ベースに第1,第2の振動子を確実に圧着させ得
るので、より一層的確に動作させることができる。
そして、本発明では前記第1の振動子とこれの圧着手
段の組と、前記第2の振動子とこれの圧着手段の組と
の、いずれか一方を中空円筒体に形成し、他方の前記中
空筒体内で移動可能な筒体に形成している。これによ
り、合理的な構造とし、かつより一層小型化を図ること
ができる。
しかも、本発明では前記第1,第2の振動子の圧着手段
に対して、圧着解除手段を設けている。第1の振動子ま
たは第2の振動子の圧着解除の過程で、ベースから当該
圧着手段を敏速に引き離すことは、超音波アクチュエー
タ全体の動作の高速化を図るうえで、重要である。そこ
で、本発明では第1の振動子または第2の振動子の圧着
解除時に、圧着解除手段によりベースから当該圧着手段
を積極的に引き離すようにしている。その結果、本発明
では動作の高速化を図ることができる。
また、本発明では前記テーブルと第1,第2の振動子の
接合面を球面に形成し、前記ベースと第1,第2の振動子
の圧着手段との接触面を、前記接合面と同一中心の球面
に形成している。これにより、負荷や被加工物を載置す
るテーブルを、直角座標軸に対して回転運動させること
が可能となる。
さらに、本発明では前記第1の振動子の圧着手段をベ
ースに圧着させた状態で、第1の振動子の振動駆動源を
駆動して第1の振動子を軸方向に伸長させ、テーブルと
第2の振動子とこれの圧着手段とを浮上させる。つい
で、第2の振動子の振動駆動源を駆動して第2の振動子
とこれの圧着手段とを軸方向と直交する面内でテーブル
に対して相対的に移動させる。ついで、第1の振動子の
振動駆動源を駆動して第1の振動子を軸方向に縮小さ
せ、テーブルと第2の振動子とこれの圧着手段とを下降
させ、第2の振動子の圧着手段をベースに圧着させる。
さらに、第1の振動子の振動駆動源を駆動して第1の振
動子を軸方向に縮小させ、第1の振動子とこれの圧着手
段とを浮上させる。ついで、第2の振動子の振動駆動源
を駆動してテーブルと第1の振動子とこれの圧着手段と
を、前記第2の振動子とこれの圧着手段の移動分だけ移
動させる。ついで、第1の振動子の振動駆動源を駆動し
て第1の振動子を軸方向に伸長させ、第2の振動子の圧
着手段がベースに圧着ている状態で、第1の振動子の圧
着手段をベースに着地させるようにしている。
これにより、前記超音波アクチュエータを的確に動作
させることができる。
また、本発明では水平板と垂直板とを組み合わせた断
面⊥型のテーブルユニットを配備し、前記水平板には該
水平板をテーブルとする超音波アクチュエータを取り付
け、前記垂直板には該垂直板をベースとする超音波アク
チュエータを取り付けている。
そして、この発明では前記垂直板に取り付けられた超
音波アクチュエータのテーブルに、例えば位置決めすべ
き部材を支持する。ついで、前記水平板に取り付けられ
た超音波アクチュエータと、前記垂直板に取り付けられ
た超音波アクチュエータとを動作させることにより、前
記位置決めすべき部材等を支持したテーブルを、多自由
度でかつ高精度に位置ぎめすることができる。
さらに、本発明では前記超音波アクチュエータのテー
ブルに、自己の位置や状態を確認する計測装置を設けて
いる。この発明では、超音波アクチュエータにより計測
装置を多自由度で変位させることができ、また前記計測
装置を働かせて周囲の部材に対する位置や姿勢を検出す
る。これにより、この発明では自己の位置や姿勢を高精
度で確認することが可能となる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図〜第9図(a)〜(e)は本発明による超音波
アクチュエータの第1の実施例を示すもので、第1図は
一部破断斜視図、第2図は第1図の縦断面図、第3図は
テーブルと第1の振動子とこれの圧着手段の取り付け状
態を示す縦断面図、第4図は第3図のIV部分の拡大図、
第5図は第1の振動子の作用説明図、第6図はテーブル
と第2の振動子とこれの圧着手段の取り付け状態を示す
縦断面図、第7図は第6図のVII部分の拡大図、第8図
は第2の振動子の分解斜視図、第9図(a)〜(e)は
この第1の実施例の作用説明図であって、制御方法を示
す過程図である。
これらの図に示す実施例の超音波アクチュエータ1
は、テーブル2と、これに取り付けられた第1,第2の振
動子3,4と、前記第1,第2の振動子の圧着手段である磁
石(永久磁石)27,28と、当該磁石27,28の補強鉄板29,3
0と、第1,第2の振動子3,4の圧着手段を圧着させるベー
ス35とを備えて構成されている。
前記テーブル2には、第1図に示すように、第1,第2
の振動子3,4と磁石27,28と補強鉄板29,30を締結するた
めのボルト通し穴31と、負荷や被加工物等の取り付け用
のねじ穴33と、リード線通し穴36とが設けられている。
また、テーブル2上にはねじ穴33を介して負荷や被加工
物34等が取り付けられ、さらにねじ45を介して端子台46
が取り付けられている。
前記ベース35には、鉄板が用いられている。
前記第1の振動子3は、第2図〜第4図に示すよう
に、テーブル2から磁石27方向に向かって、弾性体13
と、非導電性のプレート15と、電極板17と、軸方向(Z
方向)の振動を発生する振動駆動源である圧電素子19
と、電極板21と、非導電性のプレート23と、弾性体25と
を積層して構成されており、各部材はテーブル2よりも
小径の円環状に形成されている。前記弾性体13は、テー
ブル2の底面に非導電性の接着剤で接着されている。前
記非導電性のプレート15は、前記弾性体の13の底面に非
導電性の接着剤で接着されている。前記電極板17は、非
導電性のプレート15に蒸着して形成されており、また導
電性の接着剤で圧電素子19に接着されている。前記圧電
素子19は、第5図に示すように、電圧Eを印加すると、
Z方向の伸縮振動を発生するようになっている。前記電
極板21は、非導電性のプレート23に蒸着して形成されて
おり、また導電性の接着剤で前記圧電素子19に接着され
ている。第3図に示すように、前記圧電素子19の一方の
面側に設けられた電極板17は交流電源37とスイッチ41と
を有する駆動回路に接続され、他方の面側に設けらてた
電極板21はアースされている。前記非導電性のプレート
23は、非導電性の接着剤で弾性体25に接着されている。
前記弾性体25は、接着剤で磁石27に接着されている。
前記第1の振動子3は、弾性体13と圧電素子19と弾性
体25とを組み合わせることによって、圧電素子19のZ方
向の振動と共振状態となり、振幅を拡大するランジュバ
ン型に形成され、テーブル2をZ方向に励振するように
なっている。
前記第1の振動子3の圧着手段である磁石27と、これ
の補強鉄板29とは円環状に形成されており、前記補強鉄
板29は接着剤で磁石27に接着されている。また、前記第
1の振動子3と磁石27と補強鉄板29とは、中空円筒体に
形成されている。そして、前記磁石27と補強鉄板29と
は、第1の振動子3をはさんで、前記ボルト通し穴31に
挿通されたボルト32によりテーブル2に締結されている
が、第1の振動子3はZ方向に自由に伸縮し、伸長時に
はテーブル2を浮上させ、第2の振動子4のZ方向の寸
法よりも縮小したときは磁石27と補強鉄板29とをベース
35から引き離し得るようになっている。
前記第2の振動子4は、第2図,第6図〜第8図に示
すように、テーブル2から磁石28方向に向かって、非導
電性のプレーと5と、電極板6と、Z方向に直交する面
内でX方向にたわみ振動を発生する振動駆動源である圧
電素子7と、電極板8と、導Z方向と直交する面内でY
方向にたわみ振動を発生する振動駆動源である圧電素子
9と、電極板10と、非導電性のプレート11と、弾性体14
と、非導電性のプレート16と、電極板18と、Z方向と直
交する面内でZ軸回りの回転方向(θ方向)のねじり振
動を発生する振動駆動源である圧電素子20と、電極板22
と、非導電性のプレート24と、弾性体26とを備えてい
る。第8図に示すごとく、非導電性のプレート5と、電
極板6と、X方向のたわみ振動を発生する電圧素子7
と、電極板8と、Y方向のたわみ振動を発生する圧電素
子9と、電極板10と、非導電性のプレート11とは四角形
に形成され、弾性体14と、非導電性のプレート16と、電
極板18と、電極板22と、非導電性のプレート24と、弾性
体26とは円形に形成され、θ方向のねじり振動を発生す
る圧電素子20は円環状に形成されている。前記非導電性
のプレート5は、非導電性の接着剤でテーブル2の底面
に接着されている。前記電極板6は、前記非導電性のプ
レート5に蒸着して形成されており、また導電性の接着
剤で圧電素子7に接着されている。前記圧電素子7は、
電圧を印加すると、第8図に示すように、X方向のすべ
り振動を発生するようになっている。前記電極板8の一
方の面は導電性の接着剤で圧電素子7に接着され、他方
の面は導電性の接着剤で他の圧電素子9に接着されてい
る。前記圧電素子9は、電圧を印加すると、第8図から
分かるように、Y方向のすべり振動を発生するようにな
っている。前記電極板10は、非導電性のプレート11に蒸
着して形成されており、また導電性の接着剤で前記圧電
素子9に接着されている。前記非導電性のプレート11
は、非導電性の接着剤で弾性体14に接着されている。前
記弾性体14には、非導電性の接着剤で非導電性のプレー
ト16が接着されている。前記電極板18は、前記非導電性
のプレート16に蒸着して形成されており、また導電性の
接着剤で圧電素子20に接着されている。前記圧電素子20
は、電圧を印加すると、第8図に示すように、θ方向に
すべり振動を発生するようになっている。前記電極板22
は、非導電性のプレート24に蒸着して形成されており、
また導電性の接着剤で前記圧電素子20に着されている。
前記非導電性のプレート24は、非導電性の接着剤で弾性
体26に接着されている。前記弾性体26は、接着剤で磁石
28に接着されている。第8図に示すように、圧電素子7
の一方の面側に設けられた電極板6は交流電源38とスイ
ッチ42とを有する駆動回路に接続され、圧電素子7,9間
に設けられた電極板8はアースされ、圧電素子9の他方
の面側に設けられた電極板10は交流電源39とスイッチ43
とを有する駆動回路に接続され、圧電素子20の一方の面
側に設けられた電極板18は交流電源40とスイッチ44とを
有する駆動回路に接続され、同圧電素子20の他方の面束
に設けられた電極板22はアースされている。
前記第2の振動子4は、X方向にすべり振動を発生す
る圧電素子7と、Y方向のすべり振動を発生する圧電素
子9と、弾性体14と、θ方向のすべり振動を発生する圧
電素子20と、弾性体26とを組み合わせることによって、
各圧電素子7,9,20のX,Y,θ方向の振動と共振状態とな
り、振幅を拡大するランジュバン型に形成され、テーブ
ル2をX,Y,θ方向に励振するようになっている。
前記第2の振動子4の圧着手段である磁石28と、これ
の補強鉄板30とは、円形に形成されており、前記補強鉄
板30は接着剤で磁石28に接着されている。また、前記第
2の振動子4と磁石28と補強鉄板30とは、前記第1の振
動子3と磁石27と補強鉄板29とで構成している中空円筒
体内で動作可能な筒体に形成されている。さらに、前記
磁石28と補強鉄板30とは、第2の振動子4をはさんで、
前記ボルト通し穴31に挿通されたボルト32によりテーブ
ル2に締結されているが、第2の振動子4は圧電素子7,
9,20の振動に伴い、X,Y,θ方向に自由に振動し得るよう
になっている。
前記電極板6,10,17,18に接続された圧電素子7,9,19,2
0の駆動回路は、第1図に示すリード線48を介して端子
台46に接続され、かつ端子47および外部ケーブル49を通
じて電源ドライバ50に接続され、さらに前記電源ドライ
バ50はコントローラ51に接続されている。前記電源ドラ
イバ50とコントローラ51とで第1,第2の振動子3,4の振
動駆動源の制御装置を構成している。
そして、前記第1の振動子3の圧電素子19に電圧を印
加する交流電源37と、第2の振動子4の圧電素子7,9,20
に印加する交流電源38,39,40とは、共振周波数を一致さ
せ、かつ印加電圧の位相を90゜ずらしている。
ついで、主に第9図(a)〜(e)により、前記第1
の実施例の超音波アクチュエータの動作に関連して、こ
の超音波アクチュエータの制御方法を説明する。
まず、初期状態では、第1の振動子3は最も縮小した
状態にある。また、第9図(a)に示すように、第1,第
2の振動子3,4の磁石27,28は、補強鉄板29,30をはさん
でベース35に吸着している。
この状態から、第1の振動子3の圧電素子19に電圧を
印加すると、圧電素子19がZ方向に振動し、第9図
(b)に示すように、第1の振動子3が伸長する。前記
第1の振動子3が伸長すると、テーブル2が上昇し、こ
れに取り付けられている第2の振動子4の磁石28と補強
鉄板30がベース35から引き離され、第2の振動子4と磁
石28と補強鉄板30とが浮上する。
前記第2の振動子4と磁石28と補強鉄板30とを浮上さ
せたのち,第2の振動子4の圧電素子7,9,20の全部また
は選択された一部に電圧を印加する。ここでは、理解し
やすくするため、X方向の振動を発生する電圧素子7に
のみ電圧を印加し、+X方向に移動させるものとして説
明する。
前記第2の振動子4の圧電素子7に電圧を印加する
と、X方向にすべり振動が発生し、第9図(b)に示す
ように、第1の振動子3と磁石27がベース35に吸着し、
第1の振動子3とテーブル2とが固定されているため、
テーブル2に対して第2の振動子4と磁石28と補強鉄板
30とが+X方向に相対的に移動する。
次に、第1の振動子3の圧電素子19に電圧を印加し、
第1の振動子3を縮小させる。前記第1の振動子3が縮
小する過程で、第1の振動子3と磁石27と補強鉄板29を
加えたZ方向の寸法が、第2の振動子4と磁石28と補強
鉄板30を加えたZ方向の寸法が等くなると、第9図
(c)に示すように、第2振動子4の磁石28が補強鉄板
30をはさんでベース35に吸着し、第2の振動子4が固定
される。
続いて、第1の振動子3が縮小すると、第2の振動子
4と磁石28と補強鉄板30を加えたZ方向の寸法は変わら
ないため、第1の振動子3と磁石27と補強鉄板29を加え
たZ方向の寸法が短くなると、第9図(d)に示すよう
に、第1の振動子3と磁石27と補強鉄板29と浮上する。
前記第1の振動子3と磁石27と補強鉄板29とを浮上さ
せたのち、第2の振動子4の電圧素子に7に電圧を印加
すると、前記第2の振動子4の移動分だけ、テーブル2
と第1の振動子3と磁石27と補強鉄板29とが+X方向に
移動する。
前記テーブル2と第1の振動子3と磁石27と補強鉄板
29とが+X方向に移動後、第1の振動子3の圧電素子19
に電圧を印加し、第9図(e)に示すように、第1の振
動子3と磁石27と補強鉄板29を加えたZ方向の寸法が、
第2の振動子4と磁石28と補強鉄板30を加えたZ方向の
寸法に等しくなる長さに、第1の振動子3を伸長させ、
1ストロークを終了する。
前述の動作を繰り返し行うことにより、第1,第2の振
動子3,4とその圧着手段である磁石27,28の作用で、テー
ブル2を尺取り虫運動させ、+X方向に確実に移動させ
ることができる。
その際、第1,第2の振動子3,4とも、振動駆動源であ
る圧電素子の振動を共振状態とし、振幅を拡大するラン
ジュバン型に構成しているので、通常、厚さ数mmの圧電
素子に数百ボルトの電圧を印加しても、ストロークが10
-μmと非常に小さいにもかかわらず、この第1の実施
例によれば、ストロークを数mmで拡大することが可能と
なる。
また、第2の振動子4の圧電素子7,9に同時に電圧を
印加することにより、テーブル2をX,Y方向に合成方向
に移動させることができ、さらに圧電素子7,9に交互に
電圧を印加することにより、テーブル2をジグザク運動
させることもできる。さらには、第2の振動子4の圧電
素子7,9,20に電圧を印加することにより、テーブル2を
だ円運動させることができる等、多様な運動を与えるこ
とが可能であり、テーブル2上に載置した負荷や被加工
物34を高精度に位置決めでき、また色々な方向に高精度
で移動させることができる。
しかも、この第1の実施例では、第1の振動子3と磁
石27と補強鉄板29とを中空円筒体に形成し、第2の振動
子4と磁石28と補強鉄板30とを、前記中空円筒体内で運
動し得る筒体に形成しているので、合理的な構造とし、
かつ全体の小型化を図ることができる。
なお、この第1の実施例では、振動駆動源として圧電
素子を用いているが、磁歪素子を用いてもよく、圧電素
子と同様の機能を有するものであればよい。
次に、第10図は本発明超音波アクチュエータの第2の
実施例を示す縦断面図である。
この第2の実施例では、第1,第2の振動子3,4の圧着
手段として、電磁石53,54が用いられている。
前記第1の振動子用の電磁石53は、ヨーク55およびコ
イル57により構成され、コイル57は直流電源59とスイッ
チ61とを有する励磁回路に接続されている。
前記第2の振動子用の電磁石54は、ヨーク56およびコ
イル58により構成され、コイル58は直流電源60とスイッ
チ62とを有する励磁回路に接続されている。
ところで、ベース35に対する第1,第2の振動子3,4の
圧着手段の圧着力N1と、超音波アクチュエータの最大推
進力(静止摩擦力)Fとには、次のような関係がある。
F=μ・N1 ここで、μはベース35の静止摩擦係数である。
すなわち、圧着手段が永久磁石であると、圧着力N
1は、その形状寸法から限定されてしまい、さらに大き
な圧着力を得ることが困難であり、したがって超音波ア
クチュエータの推進力も限定されてしまう。
そこで、第2の実施例では第1,第2の振動子3,4の圧
着手段として電磁石53,54を用いられているので、必要
によりコイル57,58に供給する電流を大きくすることに
よって強力な磁界を作り出すことができ、大きな圧着力
を得ることができるので、超音波アクチュエータ1の推
進力を大きくすることが可能となる。
また、ベース35に対する第1,第2の振動子3,4の圧着
と解除を、スイッチ61,62をON,OFF操作することによっ
て簡単に行うことができる。
ついで、第11図は本発明超音波アクチュエータの第3
の実施例を示す縦断面図である。
この第3の実施例では、テーブル2の外周部に等間隔
をおいて圧着解除手段63が複数個設けられているが、図
面では1個だけ示している。
前記圧着解除手段63は、T字型のピン64と、このピン
64の下端部に取り付けられたブロック65と、テーブル2
の上端部に形成されたばね受け部66と、前記ピン64の頭
部とばね受け部66間に介装された圧縮ばね67と、前記ピ
ン64の頭部上面Aとテーブル2の底面B間を挟み付ける
エアチャック(図示せず)とを備えている。
この圧着解除手段63は、初期状態では第11図に示すよ
うに、圧縮ばね66の作用でピン64の頭部が持ち上げら
れ、ブロック65がベース35上に浮いている。
この状態から、第1の振動子3の磁石27の圧着解除時
に前記ピン64の頭部上面Aとテーブル2の底面B間をエ
アチャックで挟み付けると、最初はピン64が下降し、ベ
ース35の上面にブロック65が当接する。さらにエアチャ
ックで挟み続けると、テーブル2が持ち上げられ、第1
の振動子3と磁石27と補強鉄板29とが持ち上げられ、ベ
ース35から引き離される。
超音波アクチュエータ1の動作の高速化を図るために
は、圧着手段の圧着解除時に、ベースから圧着手段を速
やかに引き離す必要がある。
その点、この第3の実施例では、圧着解除手段63によ
り圧着手段の圧着を積極的に解除するようにしているの
で、超音波アクチュエータ1の動作の高速化を図ること
が可能となる。
なお、第1,第2の振動子3,4の圧着手段には、前述の
磁石27,28および電磁石53,54に代えて、真空吸着手段を
用いてもよい。
さらに、第12図は本発明超音波アクチュエータの第4
の実施例を示す一部破断斜視図、第13図は第12図の縦断
面図である。
この第4の実施例では、ベース35に軸受取り付け用の
穴68が形成されている。この穴68には、ころがり軸受69
が装着されている。
一方、第2の振動子4の補強鉄板30の底面の中心部に
は、軸70が取り付けらるれている。この軸70は、前記こ
ろがり軸受69の内輪に挿入され、かつ結合されている。
その結果、この第4の実施例では第2の振動子4のX,
Y方向への移動が拘束され、θ方向の移動のみが自由と
なっている。したがって、この第4の実施例では第1,第
2の振動子3,4と磁石27,28との作用でテーブル2をθ方
向にのみ移動させることができ、しかもころがり軸受69
を介して良好に回動させることができる。
したがって、この第4の実施例の超音波アクチュエー
タは、回転機構として利用することができる。
なお、第13図中、71はカラーである。
続いて、第14図は本発明超音波アクチュエータの第5
の実施例を示す一部破断斜視図、第15図は第14図の縦断
面図である。
この第5の実施例では、ベース35にX方向に長く、か
つ第1の振動子36の磁石27および補強鉄板29を挿入可能
な幅のガイド溝72が形成されている。
そして、前記ガイド溝72に超音波アクチュエータ1の
第1,第2の振動子3,4の磁石27,28と補強鉄板29,30とが
挿入されていて、第2の振動子4はY,θ方向への移動が
拘束され、X方向にのみ自由に移動し得るようになって
いる。
したがって、この第5の実施例では、テーブル2をX
方向にのみ移動させることが可能である。
なお、この第5の実施例において、ガイド溝72をY方
向に長く形成し、テーブル2をY方向に移動可能に構成
してもよい。
この第5の実施例の超音波アクチュエータは、一輪方
向に移動可能なリニアモータとして利用することができ
る。
進んで、第16図は本発明超音波アクチュエータの第6
の実施例を示す一部破断斜視図、第17図は第16図の縦断
面図である。
この第6の実施例では、テーブル2の底面73が球面に
形成され、これに接合する第1,第2の振動子3,4の接合
面74,75は、前記テーブル2の底面73と同じ曲率の球面
に形成されている。
一方、ベース35の上面76は前記テーブル2の底面73お
よび第1,第2の振動子3,4の接合面74,75の球面と同一中
心の球面に形成され、これと接合する第1,第2の振動子
3,4の接合面である補強鉄板29,30の底面77,78は、前記
ベース35の上面76と同じ曲率の球面に形成されている。
これにより、この第6の実施例では、第16図から分か
るように、第2の振動子4をX,Y,θ方向に振動させる
ことにより、テーブル2をθxy,θ方向に回転運動さ
せることができる。
また、本発明による超音波アクチュエータでは、第2
の振動子に、ねじり振動のみ発生させる振動駆動源用い
てもよい。この場合には、第1の振動子を縮小させ、テ
ーブルを浮かした状態で第2の振動子をねじり運動させ
ることによって、テーブルをθ方向に回転させ、インデ
ックステーブルとして利用することができる。
さらに、本発明による超音波アクチュエータでは、第
1,第2の振動子に、各々伸縮振動と、たわみ・ねじり振
動とを発生させる振動駆動源を配備してもよい。この場
合には、第1の振動子と第2の振動子とを所定のシーケ
ンスに従って動作させるこおにより、いわゆる両足歩行
運動させることができる。
次に、第18図に本発明超音波アクチュエータを顕微鏡
システムに用いた一使用例を示す斜視図である。
この第18図に示す顕微鏡システム80は、載物台81と、
これの上面に搭載された超音波アクチュエータ1と、載
物台81から張り出されたアーム82に支持された顕微鏡本
体83と、照明装置84と、前記顕微鏡本体83の上端部に取
り付けられたTVカメラ85とを備えている。
前記載物台81は、鉄系の金属で形成され、超音波アク
チュエータ1のベースとして作用し得るようになってい
る。また、載物台81の一側部には、超音波アクチュエー
タ1の第2の振動子の振動駆動源を+X,+Y,+θ方向に
振動させるスイッチ86,87,88が設けられ、他側部には同
第2の振動子の振動駆動源を、−X,−Y,−θ方向に振動
させるスイッチ86′,87′,88′が設けられている。
前記超音波のアクチュエータ1のテーブル2上には、
プレパラート89が載置されている。このプレパラートは
89は、ピン90で固定されており、またプレパラート89に
は被写体91が載っている。
一般の顕微鏡システムでは、被写体91を検知する際、
通常プレパラート89を人手で移動させ、位置決めする。
しかし、顕微鏡本体83の倍率が高くなればなる程、プレ
パラート89の移動,位置決めが難しい。
そこで、この第18図に示す顕微鏡システム80では、超
音波アクチュエータ1のテーブル2上にプレパラート89
を載置して、オペレータが載物台81の両側部に設けられ
たスイッチ86〜88,86′〜88′を操作し、テーブル2を
+X,+Y,+θ方向および−X,−Y,−θ方向に移動させ、
位置決めするようにしているの、プレパラート89を半自
動により高精度に位置決めすることが可能となる。
次に、第19図は本発明位置決め装置の第1の実施例を
示すもので、光ファイバの光軸位置調整システムに適用
した一実施例を示す斜視図で、第20図は互いに接続すべ
き光ファイバの光軸測定の原理を示す図、第21図(a)
〜(e)は光ファイバの光軸測定と光ファイバの光軸調
整過程の説明図である。
その第19図に示す位置決め装置とこれを使用した光フ
ァイバの光軸位置調整システムは、テーブルユニット92
に取り付けられた第1,第2の超音波アクチュエータ1−
1,1−2と、ベース35と、ロボットの腕97と、前記第2
の超音波アクチュエータ1−2のテーブル2に取り付け
られた一方の光ファイバ把持用のブロック98と、ロボッ
ト手先に取り付けられた他方の光ファイバ把持用のブロ
ック99と、光ファイバ100,100′の水平方向および垂直
方向の一を撮像するTVカメラ102,103とを備え、さらに
第20図に示すように、一方の光ファイバ100に接続した
光フィバ光源104と、他方の光ファイバ100′に接続した
光量計測器105とを備えて構成されている。
前記テーブルユニット92は、水平板93と、垂直板94と
を組み合わせた断面⊥型に形成されている。
前記第1の超音波アクチュエータ1−1は、テーブル
ユニット92の水平板93をテーブルとして動作するように
なっている外は、前記第1の実施例の超音波アクチュエ
ータ1と同様に構成されている。また、この第1の超音
波アクチュエータ1−1の各振動駆動源には、ケーブル
49−1を通じて電力が供給されるようになっている。
前記第2の超音波アクチュエータ1−2は、テーブル
ユニット92の垂直板94をベースとして動作するようにな
っている外は、前記第1の実施例の超音波アクチュエー
タ1と同様に構成されている。そして、この第2の超音
波アクチュエータ1−2の各振動駆動源には、ケーブル
49−1を親元とし、かつ端子台95,96に設けられたケー
ブル49−2を通じて電力が供給されるようになってい
る。
互いに接続すべき一方の光のファイバ100は、第2の
超音波アクチュエータ1−2のテーブル2に取り付けら
れたブロック98に把持され、他方の光ファイバ100′
は、ロボットの手先に取り付けられたブロック99に把持
されている。
前記光ファイバ光源104から発射された光は、一方の
光ファイバ100の端部から出射される。この出射される
光軸を第20図に符号101で示す。
前記光量計測器105は、他方の光ファイバ100′に入射
した光量を測定し、その測定光量をセンサ(図示せず)
で電圧に変換して出力するようなっている。
前記光ファイバ光軸位置調整システムでは、次の要領
で光軸位置調整を行う。
まず、TVカメラ102,103により光ファイバ100,100′の
接続すべき端部の位置を粗精度で計測する。すなわち、
TVカメラ102では、X,Z平面上における光ファイバ100,10
0′の接続すべき端部の位置を計測する。これにより、
光ファイバ100,100′の接続すべき端部のX,Z,θ値が
求められる。また、TVカメラ103ではX,Y平面上における
光ファイバ100,100′接続すべき端部の位置を計測す
る。これにより、X,Y,θ値が求められる。
次に、求まった計測値により、光ファイバ100′の接
続すべき端部に対する光ファイバ100の接続すべき端部
の移動量を算出する。ついで、算出された移動量だけ、
当該軸方向に第1,第2の超音波アクチュエータ1−1,1
−2の第1,第2の振動子を振動させ、第2の超音波アク
チュエータ1−2のテーブル2およびこれに取り付けら
れたブロック98を移動させ、光ファイバ100の接続すべ
き端部の位置、つまり光軸位置を調整する。
以上TVカメラ102,103による光ファイバ100,100′の粗
精度での位置決めを行ったのち、光ファイバ光源104と
光量計測器105を使用した高精度の位置決めを行う。こ
の高精度の位置決めは、一方の光ファイバ100から出射
して他方の光ファイバ100′に入射した光量を測定す
る。測定された光量が最高値を示した位置が、光ファイ
バ100,100′の接続すべき端部が一致した位置であり、
このとき光量計測器105のセンサから出力信号として最
高電圧値が出力される。
前記光量計測器105の出力信号をもとに、第1,第2の
超音波アクチュエータ1−1,1−2の第1,第2の振動子
を振動させ、第2の超音波アクチュエータ1−2のテー
ブル2およびブロック98を通じて光ファイバ100をX,Y,
Z,θy方向に移動させ、光量計測器105のセンサか
ら出力される電圧の最高値を探し求めるもので、以下第
21図(a)〜(e)に基づいてその動作を説明する。
第21図(a)は、X軸方向の調整を行い、初期位置x0
でそのとき電圧値v0から、センサの電圧出力の最高値v1
を探しつつ、,のルートを経て最高値v1を示すX軸
方向の位置x1を見つけ出す。このX軸方向の光軸の調整
時には、他の光軸調整は行わない。
そして、X軸調整後、第21図(b)〜(e)に示すよ
うに、順次他の軸方向の光軸調整を行う。
全部の光軸について位置調整後、光ファイバ100,10
0′の端部を接続することにより、最適状態に接続する
ことができる。
続いて、第22図は本発明位置決め装置の第2の実施例
を示す斜視図、第23図は第22図の平面図、第24図は第23
図の一部拡大断面図である。
この第2の実施例の位置決め装置では、超音波アクチ
ュエータ1と、これの四方を囲む壁106と、超音波アク
チュエータ1のテーブル2上に搭載された計測装置107
とを備えて構成されている。
前記超音波アクチュエータ1には、X,Y方向に移動可
能なものが使用されている。
前記計測装置107は、中空四角形のブロック108と、こ
れの外周面の少なくとも隣接する2面に取り付けられた
非接触位置計測計109,110の組および111,112の組とを備
えている。
そして、この第2の実施例の位置決め装置では、超音
波アクチュエータ1のテーブル2上に搭載された計測装
置107で、非接触計測計109,110の先端部と壁106の一つ
の面間の距離F0−F1,G0−G1を測定し、非接触計測計11
1,112の先端部と壁106の他の面間の距離H0−H1,I0−I1
を測定し、二次元内で自己位置を計測する。
この超音波アクチュエータ1を利用した位置決め装置
は、自己の位置を計測し、位置決め制御を行う組立シス
テムに使用することができる。
また、この実施例において、ブロック108に姿勢を計
測可能な非接触計測計を設けることにより、自己の姿勢
を計測することができる。
ついで、第25図は本発明超音波アクチュエータを、超
音波搬送台として使用した一実施例を示す斜視図であ
る。
この第25図に示す実施例では、超音波搬送台113〜116
は本発明超音波アクチュエータで形成されている。
前記超音波搬送台113,114には、組立ハンド117を取り
付け、前記超音波搬送台115,116には、組立ロボット118
を搭載し得るようになっている。
前記超音波搬送台113,114に取り付けられた組立ハン
ド117や、超音波搬送台113,114に搭載された組立ロボッ
ト118は、アーム・アンド・ハンドストッカ119の位置
で、ワーク120を受け取り、そのワーク120をキット配膳
121の位置まで搬送し、このキット配膳121の位置でワー
ク120を位置決めしたのち、前記組立ハンド117や組立ロ
ボット118により、ワーク120の組立を行うようになって
いる。
このように、この実施例では本発明に係る超音波アク
チュエータをワーク120の搬送台として使用しているの
で、ワーク120の位置決めを高精度に行うことができ
る。
[発明の効果] 以上説明した本発明の請求項1記載の発明によれば、
テーブルに、軸方向に伸縮振動を発生する振動駆動源を
有する第1の振動子と、前記軸方向と直交する面内で、
たわみ振動を発生する振動駆動源を有する第2の振動子
とを取り付け、前記第1,第2の振動子を、当該振動駆動
源の振動と共振状態となり、振幅を拡大するランジュバ
ン型に形成し、前記第1,第2の振動子におけるテーブル
側と反対側の端部に、位置固定のベースに第1,第2の振
動子を各別に圧着させ、固定する圧着手段を設けるとと
もに、前記第1,第2の振動子の振動駆動源を、所定のシ
ーケンスに従って駆動する制御手段に接続しているの
で、1層構造でテーブルをX,Y,Z方向に高精度で移動さ
せ得る効果があり、テーブルをX,Y,Z方向に長ストロー
クで移動させ得る効果がある。
また、本発明の請求項2記載の発明によれば、前記第
2の振動子を、前記軸方向と直交する面内で、ねじり振
動を発生する振動駆動源を備えて構成しているので、1
層構造でテーブルをZ方向に移動させ得る外に、Z軸回
りに回転、つまりθ方向に高精度を維持しつつ、長スト
ロークで移動させ得る効果がある。
さらに、本発明の請求項3記載の発明によれば、前記
第2の振動子を、軸方向と直交する面内で、たわみ振動
を発生する振動駆動源と、ねじり振動を発生する振動駆
動源とを備えて構成しているので、1層構造でテーブル
をZ方向と、X,Y方向の少なくとも一つと、θ方向との
高精度を維持しつつ、長ストロークで移動させ得る効果
がある。
また、本発明の請求項4記載の発明によれば、前記第
2の振動子に、ねじり振動のみ発生させる振動駆動源を
設けており、第1の振動子を縮小させ、テーブルを浮か
した状態で第2の振動子をねじり運動させることによ
り、テールブをθ方向に回転させることができるので、
インデックステーブルとして利用し得る効果がある。
さらに、本発明の請求項5記載の発明によれば、第1,
第2の振動子に、各々伸縮振動と、たわみ・ねじり振動
とを発生させる振動駆動源を配備しているので、前記第
1,第2の振動子を所定のシーケンスに従って動作させる
ことにより、両足歩行運動させ、テーブルを移動させ得
る効果がある。
さらにまた、本発明の請求項6記載の発明によれば、
前記第1,第2の振動子の振動駆動源として、圧電素子を
用いており、本発明の請求項7記載の発明によれば、前
記第1,第2の振動子の圧着手段として、磁気吸着手段を
用いており、本発明の請求項8記載の発明によれば、前
記第1,第2の振動子の圧着手段として、真空吸着手段を
用いているので、それぞれより一層的確に動作させ得る
効果がある また、本発明の請求項9記載の発明によれば、前記第
1の振動子とこれの圧着手段の組と、前記第2の振動子
とこれの圧着手段の組との、いずれか一方を中空円筒体
に形成し、他方を中空円筒体内で動作可能な筒体に形成
しているので、合理的な構造でより一層小型化を図り得
る効果がある、 さらに、本発明の請求項10記載の発明によれば、前記
第1,第2の振動子における圧着手段の圧着解除時に、ベ
ースから当該圧着手段を積極的に引き離す圧着解除手段
を設けているので、動作の高速化を図り得る効果があ
る。
さらにまた、本発明の請求項11記載の発明によれば、
前記テーブルと第1,第2の振動子の接合面を球面に形成
し、前記ベースと第1,第2の振動子における圧着手段と
の接触面を、前記接合面と同一中心の球面に形成してい
るので、負荷や被加工物等を載置するテーブルを、直角
座標に対して回転運動させ得る効果がある。
また、本発明の請求項12記載の発明によれば、前記第
1の振動子の圧着手段をベースに圧着させた状態で、第
1の振動子の振動駆動源を駆動して第1の振動子を軸方
向に伸長させ、テーブルと第2の振動子とこれの圧着手
段とを浮上させ、ついで第2の振動子の振動駆動源を駆
動して第2の振動子とこれの圧着手段とを軸方向と直交
する面内でテーブルに対して相対的に移動させ、ついで
第1の振動子の振動駆動源を駆動して第1の振動子を軸
方向に縮小させ、テーブルと第2の振動子とこれの圧着
手段とを下降させ、第2の振動子の圧着手段をベースに
圧着させ、さらに第1の振動子の振動駆動源を駆動して
第1の振動子を軸方向に縮小させ、第1の振動子とこれ
の圧着手段とを浮上させるとともに、第2の振動子振動
駆動源を駆動してテーブルと第1の振動子とこれの圧着
手段とを、前記第2の振動子とこれの圧着手段の移動分
だけ移動させ、ついで第1の振動子の振動駆動源を駆動
して第1の振動子を軸方向に伸長させ、第2の振動子の
圧着手段がベースに圧着している状態で、第1の振動子
の圧着手段をベースに着地させるようにしているので、
前記超音波アクチュエータを的確に動作させ得る効果が
ある。
さらに、本発明の請求項13記載の発明によれば、水平
板と垂直板とを組み合わせた断面⊥型のテーブルユニッ
トを配備し、前記水平板には該水平板をテーブルとする
超音波アクチュエータを取り付け、前記垂直板には該垂
直板をベースとする超音波アクチュエータを取り付けて
いるので、位置決めすべき部材等を支持したテーブル
を、多自由度でかつ高精度に位置決めし得る効果があ
る。
そして、本発明の請求項14記載の発明によれば、前記
超音波アクチュエータのテーブルに、自己の位置や状態
を確認する計側装置を設けているので、自己の位置や姿
勢を高精度で認識し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第9図(a)〜(e)は本発明超音波アクチュ
エータの第1の実施例を示すもので、第1図は一部破断
斜視図、第2図は第1図の縦断面図、第3図はテーブル
と第1の振動子とこれの圧着手段の取り付け状態を示す
縦断面図、第4図は第3図のIV部分の拡大図、第5図は
第1の振動子の作用説明図、第6図はテーブルと第2の
振動子とこれの圧着手段の取り付け状態を示す縦断面
図、第7図は第6図のVII部分の拡大図、第8図は第2
の振動子の分解斜視図、第9図(a)〜(e)はこの第
1の実施例の作用説明図であって、制御方法を示す過程
図、第10図は本発明超音波アクチュエータの第2の実施
例を示す縦断面図、第11図は本発明超音波アクチュエー
タの第3の実施例を示す縦断面図、第12図は本発明超音
波アクチュエータの第4の実施例を示す一部破断斜視
図、第13図は第12図の縦断面図、第14図は本発明超音波
アクチュエータの第5の実施例を示す一部破断斜視図、
第15図は第14図の縦断面図、第16図は本発明超音波アク
チュエータの第6の実施例を示す一部破断斜視図、第17
図は第16図の縦断面図、第18図は本発明超音波アクチュ
エータを顕微鏡システムに用いた一使用例を示す斜視
図、第19図は本発明位置決め装置の第1の実施例を示す
斜視図、第20図は第19図に示す位置決め装置における互
いに接続すべき光ファイバの光軸測定の原理を示す図、
第21図(a)〜(e)は光ファイバの光軸測定と光ファ
イバの光軸調整過程の説明図、第22図は本発明位置決め
装置の第2の実施例を示す斜視図、第23図は第22図は平
面図、第24図は第23図の一部拡大縦断面図、第25図は本
発明超音波アクチュエータを、超音波搬送台として使用
した一実施例を示す斜視図である。 1……超音波アクチュエータ、2……テーブル、3,4…
…第1,第2の振動子、6……電極板、7……X方向振動
駆動源である圧電素子、8……電極板、9……Y方向振
動駆動源である圧電素子、10……電極板、13,14……弾
性体、17,18……電極板、19……Z方向振動駆動源であ
る圧電素子、20……θ方向振動駆動源である圧電素子、
21,22……電極、25,26……弾性体、27,28……磁石(永
久磁石)、35……ベース、37〜40……交流電源、41〜44
……スイッチ、50……電源ドライバ、51……コントロー
ラ、53,54……電磁石、59,60……直流電源、61,62……
スイッチ、63……圧着解除手段、73……球面としたテー
ブルの底面、74,75……球面とした第1,第2の振動子の
接合面、76……球面としたベースの上面、77,78……球
面とした補強鉄板の底面、80……顕微鏡システム、83…
…顕微鏡本体、86〜88,86′〜88′……超音波アクチュ
エータの振動駆動源用のスイッチ、89……プレパラー
ト、92……断面⊥型のテーブルユニット、93……テーブ
ルユニットの水平板、94……同垂直板、1−1,1−2…
…第1,第2の超音波アクチュエータ、97……ロボットの
腕、98,99……光ファイバ取り付け用のブロック、100,1
00′……光ファイバ、101……光ファイバの光軸、104…
…光ファイバ光源、105……光量計測器、106……四角形
の壁、107……計測装置、108……計測装置のブロック、
109〜112……非接触計測計、113〜116……超音波アクチ
ュエータを使用した超音波搬送台、117……組立ハン
ド、118……組立ロボット、119……アーム・アンド・ハ
ンドストッカ、120……ワーク、121……キット配膳。

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テーブルに、軸方向に伸縮振動を発生する
    振動駆動源を有する第1の振動子と、前記軸方向と直交
    する面内で、たわみ振動を発生する振動駆動源を有する
    第2の振動子とを取り付け、前記第1,第2の振動子を、
    当該振動駆動源の振動と共振状態となり、振幅する拡大
    するランジュバン型に形成し、前記第1,第2の振動子に
    おけるテーブル側と反対側の端部に、位置固定のベース
    に第1,第2の振動子を各別に圧着させ、固定する圧着手
    段を設けるとともに、前記第1,第2の振動子の振動駆動
    源を、所定のシーケンスに従って駆動する制御手段に接
    接続したことを特徴とする超音波アクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記第2の振動子を、前記軸方向と直交す
    る面内で、ねじり振動を発生する振動駆動源を備えて構
    成したことを特徴とする請求項1記載の超音波アクチュ
    エータ。
  3. 【請求項3】前記第2の振動子を、軸方向と直交する面
    内で、たわみ振動を発生する振動駆動源と、ねじり振動
    を発生する振動駆動源とを備えて構成したことを特徴と
    する請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  4. 【請求項4】前記第2の振動子に、ねじり振動のみ発生
    させる振動駆動源を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の超音波アクチュエータ。
  5. 【請求項5】前記第1,第2の振動子に、各々伸縮振動
    と、たわみ・ねじり振動とを発生させる振動駆動源を配
    備したことを特徴とする請求項1記載の超音波アクチュ
    エータ。
  6. 【請求項6】前記第1,第2の振動子の振動駆動源とし
    て、圧電素子を用いたことを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の調音波アクチュエータ。
  7. 【請求項7】前記第1,第2の振動子の圧着手段として、
    磁気吸着手段を用いたことを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の超音波アクチュエータ。
  8. 【請求項8】前記第1,第2の振動子の圧着手段として、
    真空吸着手段を用いたことを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の超音波アクチュエータ。
  9. 【請求項9】前記第1の振動子とこれの圧着手段の組
    と、前記第2の振動子とこれの圧着手段の組との、いず
    れか一方を中空円筒体に形成し、他方を中空円筒体内で
    動作可能な筒体に形成したことを特徴とする請求項1〜
    8のいずれかに記載の超音波アクチュエータ。
  10. 【請求項10】前記第1,第2の振動子における圧着手段
    の圧着解除時に、ベースから当該圧着手段を積極的に引
    き離す圧着解除手段を設けたことを特徴とする請求項1,
    2,3,5〜9のいずれかに記載の超音波アクチュエータ。
  11. 【請求項11】前記テーブルと第1,第2の振動子の接合
    面を球面に形成し、前記ベースと第1,第2の振動子にお
    ける圧着手段との接触面を、前記接合面と同一中心の球
    面に形成したことを特徴とする請求項1,2,3,5〜10のい
    ずれかに記載の超音波アクチュエータ。
  12. 【請求項12】前記第1の振動子の圧着手段をベースに
    圧着させた状態で、第1の振動子の振動駆動源を駆動し
    て第1の振動子を軸方向に伸長させ、テーブルと第2の
    振動子とこれの圧着手段とを浮上させ、ついで第2の振
    動子の振動駆動源を駆動して第2の振動子とこれの圧着
    手段とを軸方向と直交する面内でテーブルに対して相対
    的に移動させ、ついで第1の振動子の振動駆動源を駆動
    して第1の振動子を方向に縮小させ、テーブルと第2の
    振動子とこれの圧着手段とを下降させ、第2の振動子の
    圧着手段をベースに圧着させ、さらに第1の振動子の振
    動駆動源を駆動して第1の振動子を軸方向に縮小させ、
    第1の振動子とこれの圧電手段とを浮上させるととも
    に、第2の振動子の振動駆動源を駆動してテーブルと第
    1の振動子とこれの圧着手段とを、前記第2の振動子と
    これの圧着手段の移動分だけ移動させ、ついで第1の振
    動子の振動駆動源を駆動して第1の振動子を軸方向に伸
    長させ、第2の振動子の圧着手段がベース圧着している
    状態で、第1の振動子の圧着手段をベースに着地させる
    ことを特徴とする請求項1,2,3,5〜11のいずれかに記載
    の超音波アウチュエータの制御方法。
  13. 【請求項13】水平板と垂直板とを組み合わせた断面⊥
    型のテーブルユニットを配備し、前記水平板には該水平
    板をテーブルとする前記請求項1〜11のいずれかに記載
    の超音波アクチュエータを取り付け、前記垂直板には該
    垂直板をベースとする請求項1〜11のいずれかに記載の
    超音波アクチュエータを取り付けたことを特徴とする位
    置決め装置。
  14. 【請求項14】請求項1〜11のいずれかに記載の超音波
    アクチュエータのテーブルに、自己の位置や状態を確認
    する計測装置を設けたことを特徴とする位置決め装置。
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