JP2599588B2

JP2599588B2 - 消音装置

Info

Publication number: JP2599588B2
Application number: JP62070165A
Authority: JP
Inventors: エー．ライオンクレイグ; エフ．ロスデイビド; シエオランヨゲンドラ
Original assignee: ザギヤレツトコ−ポレ−シヨン
Priority date: 1986-04-01
Filing date: 1987-03-24
Publication date: 1997-04-09
Anticipated expiration: 2012-04-09
Also published as: EP0240318B1; US4747467A; JPS62237039A; CA1293198C; ES2049213T3; DE3788449D1; EP0240318A2; DE3788449T2; EP0240318A3

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はエンジンからの排気ガスにより生じるノイズ
を消音しかつ排気ガスを冷却する方法および装置に関す
る。

ガスタービンエンジンは固定および可動の両地上設備
に使用され、発電、圧縮ガスの供給又は回転シヤフトを
介する機械的動力の供給等の各種機能を行なう場合に有
効に汎用され得る。

（従来の技術）ガスタービンエンジンを地上設備に用いる場合、エン
ジンからの排気ガスにより生じるノイズを抑制する装置
が必要となり、ノイズ抑制（消音）装置は通常次の３つ
の性能条件を満足する必要がある。

第１は消音装置によりエンジンから放出される高速の
熱排気ガスにより生じるエンジンノイズを好適に減衰す
る必要がある。周知の如く、ノイズの性質は相当に複雑
であり、エンジンの種類および大きさに応じてノイズの
周波数帯域が異なり、かつ異なるレベルを有している。
減衰する必要がある主ノイズ成分はコアノイズおよびタ
ービンノイズである。

コアノイズとは低周波数成分のノイズであり、エンジ
ン内で少なくとも燃焼工程において引き起されるものと
考えられ、一方タービンノイズは高周波数成分のノイズ
でありエンジンのタービン部内におけるガス流が互いに
高速で作用することにより生じるものと考えられる。コ
アノイズの周波数帯域は広く、エネルギレベルのピーク
点は比較的低周波数の約200〜800Hzにある。一方タービ
ンノイズは極めて高い周波数成分からなり、広い帯域を
持ち、スペクトル成分も離散を示し、ピーク点は約6,00
0〜10,000Hzである。

第２の条件は、エンジン近傍で働く作業員を火傷等か
ら護るため熱排気ガスが大気中に放出される前に冷却す
る必要がある。又多くの場合、冷却流を（消音装置を介
し）生成し、排気ガスの最終放出温度を下げ、かつエン
ジン、消音装置近傍の他の装置を冷却することが望まし
い。第３の条件は、消音装置によりエンジンの排気ガス
流が不当に制限されないよう構成する必要がある。

（発明が解決しようとする問題点）タービンエンジンからの排気ガスによるノイズを冷却
し減衰する従来の消音装置では、通常上記３条件間を同
時に充分に満足することができない問題があつた。例え
ば代表的な従来の消音装置内にノイズ減衰器を配設して
コアノイズとタービンノイズの双方を減衰する場合、消
音装置をコンパクトに構成する必要があるが、満足すべ
きサイズまでコンパクトに構成すると、ガス流が不当に
制限されたり、ノイズ消音レベルが不充分になつたり、
大気中へ放出前のガス流の温度が充分に低下されない等
の問題があつた。

従つて本発明の目的は従来装置における上記問題を解
決し、タービンエンジンからの排気ガスのノイズを減衰
させかつ排気ガスを冷却する方法および装置を提供する
ことにある。

（問題点を解決するための手段）本発明においては出口部を有したチヤンバを区画する
壁装置と、チヤンバを第１および第２のサブチヤンバに
区分するバツフル装置と、第２のサブチヤンバ内に配設
され壁装置およびバツフル装置と共に蛇行する流路を区
画する吸音装置と、ガスタービンエンジンからの排気ガ
スを入力し拡散し第１のサブチヤンバ内へ放出するダク
ト装置と、出口部に連通され、入力されたガス流を放出
するガス放出ダクトと、ガス放出ダクトに連係される排
気冷却ダクト装置とを備え、第１および第２のサブチヤ
ンバが連通路を介し連通され、第２のサブチヤンバが出
口部を介し外方へ開口され、蛇行した流路が連通路から
出口部へ延設されてなるガスタービンエンジンからの排
気ガスによるノイズを抑制する消音装置によつて上記の
目的が達成される。

（作用）上述の構成をとる本発明にあつては熱排気ガスが少な
くとも２段にノイズ減衰が行われることになる。即ち第
１のチヤンバと連通路を介し、出口部を有した第２のチ
ヤンバが連通され、第１のチヤンバにより低周波ノイズ
が減衰され、且つ流路が蛇行させて形成された第２のチ
ヤンバにより高周波ノイズが減衰され得ると共に、第２
のチヤンバの出口部に連係された排気冷却ダクトによつ
て熱排気ガスの低温化が極めて効果的に図られ得ること
による。

従つて本発明によれば高効率で低・高周波ノイズが良
好に低減され得、コンパクト化が有効に図られ得、比較
的小さな空間にも装着でき、また排気ガス流が不都合に
制限されることなく、効果的に冷却され得る。

（実施例）第１図〜第３図には、後述の第2A図および第3A図に沿
って説明する本発明を適用するコンパクトな基本的な消
音装置（10）が図示されており、消音装置（10）はガス
タービンエンジン（図示せず）から放出される排気ガス
（12）において生じる騒音を減衰し、かつ大気中への放
出前に排気ガスを冷却するよう機能する。消音装置（1
0）には、断面がほぼ矩形のハウジング（14）が包有さ
れ、当該ハウジング（14）は相互に対向する端壁（1
6），（18）と、上，下壁（20），（22）と、前，後壁
（24），（26）とが包有される。これらの端壁（16），
（18）および側壁（24），（26）によりハウジング（1
4）内に内部チヤンバが区画される。内部チヤンバは更
にバツフル部材（28）により、第１および第２のサブチ
ヤンバ（30），（32）に区画され、サブチヤンバ（3
0），（32）自体は連通路（34）を介し互いに連通され
ている。バツフル部材（28）は端壁（16），（18）間に
おいて上方に延び、その上端部（36）が連通路（34）の
下部境界をなすように上壁（20）に対し離間して位置し
ている。

一方の端壁（18）から内側へ、かつ端壁（18）に対し
平行に離間させて多孔の仕切壁（38）が配設されており
仕切壁（38）と端壁（18）とにより隔室（40）が区画さ
れ、隔室（40）内には好適な吸音材（42）が充填されて
いる。また吸音体（44）が多孔の仕切壁（38）とバツフ
ル部材（28）との間において上壁（20）から下方へ延設
されており、第２のサブチヤンバ（32）内に吸音路が形
成される。吸音路は蛇行して設けられ、連通路（34）と
ハウジング（14）の出口部（46）との間に配置される。
この場合ハウジング（14）の出口部（46）は多孔の仕切
壁（38）と吸音体（44）との間において上壁（20）に貫
通して形成される。吸音体（44）の多孔の周壁（48）
は、前，後壁（24），（26）間に亘つて配設され、断面
がほぼＵ字状に設けられる。且周壁（48）はバツフル部
材（28）に対し離間し対面する側壁部（48a）と、仕切
壁（38）に対し離間し対面する側壁部（48b）と、下壁
（22）に対し離間し対面する、彎曲した端部（48c）と
を有する。周壁（48）の内部に区画された隔室には、好
適な吸音材（50）が充填される。端部（48c）は下壁（2
2）に対しバツフル部材（28）の上端部（36）より充分
下位に位置せしめられる（特に第２図参照）。

断面がほぼＵ字状で隅部が丸められた曲壁（52）が第
２のサブチヤンバ（32）の底部にかつ仕切壁（38）とバ
ツフル部材（28）との間に付設される。吸音体（44）の
彎曲した端部（48c）および隅部が丸められた曲壁（5
2）を具備することにより上述の如く蛇行せしめらた吸
音路の下端部は流動が円滑に行なわれるような曲面路と
して構成されるので、吸音路を蛇行させることによる流
動損失が軽減される。吸音路はバツフル部材（28）と多
孔の側壁部（48a）との間において下方に、曲壁（52）
と内端部（48c）との間において仕切壁（38）側に、か
つ多孔の仕切壁（38）と多孔の側壁部（48b）との間を
上方へ延び、更にハウジング（14）の出口部（46）に連
通している。

ハウジング（14）の頂部には内部の仕切壁（56）によ
り音を減衰させるチヤンバ（54）が区画される。仕切壁
（56）はハウジング（14）の上壁（20）の内側かつ吸音
体（44）とハウジング（14）の端壁（16）との間に配置
されている。また仕切壁（56）の吸音体（44）から仕切
壁（56）の略中央部まで多孔部（58）として形成され
る。また共鳴的に音を減衰させる減衰器（60）が反応的
に音を減衰させるチヤンバ（54）内に配設されており、
減衰器（60）には格子壁構造体（62）とカバー壁（64）
とが具備される。

上述の「反応的」とは、音減衰構成体（即ちチヤンバ
（54））の音減衰特性が主として全体の外寸即ち容積に
依存することを意味する。従つて特に他の条件を付さな
い限り、反応的減衰構成体の減衰特性は主として寸法に
依存する。一方「共鳴的」とは、特定の減衰構成体の音
減衰特性が入力音に対し主として抵抗に依存することを
意味する。

格子壁構造体（62）は下面がチヤンバ（54）内の多孔
壁部（58）の上面に位置せしめられる。この格子壁構造
体（62）においては垂直に延びる格子壁により内部に音
を減衰させる多数のセル（66）（特に第２図および第４
図参照）が区画され、セル（66）自体は多孔壁部（58）
内の孔を介し第１および第２のサブチヤンバ（30），
（32）と連通されている。また格子壁構造体（62）はハ
ウジング（14）の前，後壁（24），（26）間の全体に亘
つて延びると共に、多孔の周壁（48）から端壁（16）に
向つて距離L₁の範囲、即ち多孔壁部の一部に延び、格子
壁構造体（62）を装着していない多孔壁部（56）の、長
さL₂の残部においてはサブチヤンバ（30）とチヤンバ
（54）とが多孔壁部（58）の孔を介し直接連通される。
かつ格子壁構造体（62）の高さはチヤンバ（54）の高さ
より低く、チヤンバ（54）は格子壁構造体（62）の全長
および全幅より充分に大に設けられている。中実のカバ
ー壁（64）は格子壁構造体（62）の上面に好適に固設さ
れていて、音減衰用の多数のセル（66）の上端部が閉鎖
される。

エンジンからの排気ガス（12）および冷却用の外気
（68）はコンパクトな拡散ダクト構造体（72）を介し第
１のサブチヤンバ（30）内に導入され混合されて冷却さ
れ、希薄にされたガス流（70）が作られる。拡散ダクト
構造体（72）の入口ダクト（74）は断面が円形でありハ
ウジング（14）の前壁（24）から内側へ延び、ほぼベル
条の出口端部（76）が終端をなしている（特に第１図お
よび第３図参照）。この出口端部（76）はサブチヤンバ
（30）内においてハウジング（14）の後壁（26）から前
壁（24）側に離間して位置せしめられる。ベル状の出口
端部（76）の、前壁（24）側の直近には半径方向外側へ
フレア状に拡張された拡散部（78）が連設される。一方
ハウジング（14）の前壁（24）の直近かつ拡散部（78）
と反対側において半径方向外側にフレア状に拡がるフレ
ア部（80）が連設される。即ち入口ダクト（74）にはフ
レア部（80）と拡散部（78）と出口端部（76）とが包有
される。

一端部が開口され断面が円形のスタブダクト（82）が
入口ダクト（74）のフレア部（80）内に同軸に配置され
る。スタブダクト（82）の径は入口ダクト（74）より小
にされ、かつスタブダクト（82）は円周方向に離間され
た複数の小さな支柱（84）を介し入口ダクト（74）と連
結されていて両者が相互に離間される。スタブダクト
（82）およびフレア部（80）により外気を導入する環状
の入口部（86）が区画される。

拡散ダクト構造体（72）には更にコア部材（88）が包
有されており、コア部材（88）は円筒状で長手のステム
部（90）とほぼベル状の出口端部（92）とを有し、ステ
ム部（90）の径はスタブダクト（82）の径より更に小に
される。このステム部（90）は入口ダクト（74）並びに
スタブダクト（82）内に同軸に配設され、前壁（24）側
の端部（94）は閉鎖されかつ丸味が持たせられている。
当該端部（94）はスタブダクト（82）内に配置され、こ
れによりスタブダクト（82）内に環状の入口路（96）が
区画される。コア部材（88）のベル状の出口端部（92）
はハウジングの後壁（26）上に直接接合され、ベル状の
出口端部（92）の曲率は入口ダクト（74）の出口端部
（76）の曲率と実質的に同一にされる。当該コア部材
（88）および入口ダクト（74）により環形の流路（98）
が区画される。流路（98）の、後壁側の端部には環状か
つ半径方向外側へ向けられた放出口（100）が設けられ
る。即ち放出口（100）はベル状の出口端部（76），（9
2）の周部間に形成される。またコア部材（88）のステ
ム部（90）は円周方向に離間された複数の支柱（10
2），（104）を介しスタブダクト（82）および入口ダク
ト（74）と連結され、一方ベル状の出口端部（76），
（92）は円周方向において離間されかつ軸方向に延びる
複数の支柱（106）を介し連結されている。

消音装置（10）の作動中、エンジンからの熱排気ガス
（12）が環状の入口路（96）を介しスタブダクト（82）
並びに入口ダクト（74）内へ導入される。排気ガス（1
2）の入口ダクト（74）内への導入に伴い、同時に冷外
気が入口部（86）から入口ダクト（74）内に吸入され
る。これにより吸入された冷外気と熱排気ガスとが混合
され、流路（98）を経て放出口（100）へ流動される。
ガスと外気の混合気が放出口（100）へ流動される際、
混合気の一部が入口ダクト（74）の拡散部（78）により
区画される流路（98）の拡散部分を通過する。特に第３
図に示されるように、混合気（70）が放出口（100）に
近づくに応じ流路（98）の放出口（100）までの拡散
度、即ち拡散幅が大となるように設けられているので拡
散度が増長される。この後混合気（70）は放出口（10
0）から第１のサブチヤンバ（30）内へ向つて半径方向
外側へ流出せしめられ、このときサブチヤンバ（30）は
この混合気（70）を膨張させるよう機能する。

混合気（70）の、流路（98）内における拡散により混
合気の流速が若干遅延されるので、排気ガス（12）と外
気（68）とが更に良好に混合され冷却され得、かつ混合
気の、放出口（100）からの放出速度も低減される。こ
のように放出速度が低減される構成をとることによつ
て、放出口（100）をハウジング（14）の内面に比較的
近接して配置でき（特に第２図参照）、同時に放出され
る混合気がハウジング（14）の内面に当たつて生じるよ
うな乱流が過度になることも防止される。

混合気（70）は放出口（100）からサブチヤンバ（3
0）内に導入されると、急速に膨張されるから、サブチ
ヤンバ（30）内を流動するガスと、導入ガスとの間に音
響的な伝播インピーダンスの不整合が生じる。このイン
ピーダンス不整合によりサブチヤンバ（30）内において
低周波数のノイズの減衰が行なわれる。サブチヤンバ
（30）は特にタービンエンジンで生じるいわば「コア
（主）」ノイズ成分を減少するに効果的である。当該低
周波数ノイズの減衰度はサブチヤンバ（30）の断面積と
拡散出口面積（即ち放出口（100）の面積）との比に応
ずることになり、また大巾に減衰される最低周波数はサ
ブチヤンバ（30）の容積に応じて定まる。

上述したインピーダンス不整合による低周波数ノイズ
の減衰構成は消音装置（10）によつて付与される３つの
新規なノイズ減衰構成の一である。第２のノイズ減衰構
成はチヤンバ（54）による反応的音減衰作用および減衰
器（60）による共鳴的音減衰作用により得られ、当該チ
ヤンバ（54）および減衰器（60）は上述の如く一部重な
り合せられて併置されている。

この場合混合気（70）はサブチヤンバ（30）内に放出
されると同時に多孔壁部（58）の長さL₁に相当する領域
を経て共鳴的減衰器（60）内へ、また多孔壁部（58）の
長さL₂に相当する領域を経て反応的音減衰のチヤンバ
（54）内へ夫々流動し、サブチヤンバ（30）内の残留ノ
イズが伝達される。従つてチヤンバ（54）において混合
気（70）内の低周波数ノイズが更に反応的に減衰され、
一方カバー壁（64）を有する格子壁構造体（62）内にお
いて中間および高周波数のノイズが減衰される。この場
合反応的減衰を行なうチヤンバ（54）は共鳴的減衰を行
なう減衰器（60）と一部重なり合うのみならず、互いに
反対方向（即ち第２図に示すように長さL₂の領域の、両
方の端壁（16），（18）側）にその入口部（即ち多孔壁
部（58）の長さL₂の領域）を越えて延設されている。こ
のようにチヤンバ（54）の寸法がいわば「偏位」されて
いるので、長さL₂およびチヤンバ（54）の容積と共鳴的
減衰器（60）の長さ、幅および高さとの寸法関係を好適
に関連付けることにより、その反応的減衰特性（曲線）
を好適な「カーブにする」（すなわち調整する）ことが
できる。

本発明の新規な３つのノイズ減衰構成の第３は、バツ
フル部材（28）、多孔の仕切壁（38）、吸音体（44）並
びにこれらの部材により区画される蛇行した放出流路に
より与与される。混合気（70）をサブチヤンバ（30）に
導入した後、混合気（70）は上端部（36）を越えバツフ
ル部材（28）と吸音体（44）との間の流路を下方へ、更
に吸音体（44）の内端部（48c）を経て吸音体（44）と
多孔の仕切壁（38）との間の流路を上方へ流れてハウジ
ング（14）の出口部（46）から外部へ放出される。この
ように蛇行した流路を流動中、混合気（70）に残された
中間および高周波数ノイズが吸収され除去される。特に
吸音体（44）により上端部（36）と出口部（46）との間
において充分なノイズ減衰が実行される。

上述のように、消音装置（10）はエンジンからの排気
ガス（12）において生じるコアノイズおよびタービンノ
イズの双方を極めて効果的に減衰させ得る。特に本消音
装置（10）は３つのノイズ減衰構成を包有しているの
で、構造が極めてコンパクトでかつ（全ノイズの減衰を
行なう見地から見て）多様なタービンエンジンに対し有
効に採用され得る。また排気ガス（12）のノイズ減衰と
同時に、排気ガス（12）がハウジング（14）内で充分に
冷却される（導入外気の冷却作用も同時に受けて）。こ
の場合、消音装置（10）はコンパクトにされ得る上、排
気ガスの通過による圧力降下を比較的小さくでき、実質
的に全構成部材を金属シート材あるいは従来の吸音材で
構成しうるので充分に低廉化を図ることができる。

第2A図および第3A図には、第１図〜第３図に示した消
音装置（10）に適用される本発明による特徴的な構成が
示される。同図において上述の実施例と実質的に同一の
部材については上記の消音装置（10）において用いた番
号にサフイツクス「ａ」を付して示してある。本実施例
の消音装置（10a）の構成は、エンジンからの排気ガス
が消音装置（10a）の下流又は出口端部かつ消音装置外
において冷却される点を除き、消音装置（10）と実質的
に近似である。更に詳述するに、熱排気ガス（12）はハ
ウジング（14a）の前壁（24a）を通過し、断面が円形の
拡散ダクト（108）を介し膨張用のサブチヤンバ（30a）
内に導入される。拡散ダクト（108）の、長手方向にお
いて中央部の拡散部（110）は下流に向いかつ半径方向
外向きにテーパ付けされている。拡散部（110）の下流
端部（112）は環状にかつ外側へフレア状に拡大され、
下流端部（112）はほぼベル状の端部材（114）と相俟つ
てハウジング（14a）の後壁（26a）に直接接する環状で
半径方向外側へ向けられた出口流路（116）を区画す
る。端部材（114）は円周方向に離間された一群の支柱
（118）を介し拡散ダクト（108）の下流端部（112）と
連結される。

消音装置（10a）の作動中、エンジンからの排気ガス
（12）は拡散ダクト（108）内に導入され拡散された拡
散部（110）に沿つて減速され、出口流路（116）を経て
サブチヤンバ（30a）内に案内される。このとき冷却さ
れていない排気ガスが消音装置（10）の構成と同様に案
内される。一方排気ガス（12）が放出口（46a）（特に
第2A図参照）からハウジング（14a）に固設された放出
ダクト（120）へ送られる。放出ダクト（120）の出口端
部の周囲には排気冷却するダクト（122）が配設され
る。ダクト（122）は断面積が放出ダクト（120）より大
巾に大きく設けられる。ダクト（122）は相互に離間さ
れた一群の支柱（124）を介し放出ダクト（120）に連結
されている。排気ガス（12）がダクト（122）内に放出
されると、冷外気（68）がダクト（122）の下端部（特
に第2A図参照）から導入される。導入された外気（68）
はダクト（122）内で排気ガス（12）と混合されて冷却
された混合気（70）が作られ、ダクト（122）から大気
中へ放出される。このように、消音装置（10a）のダク
ト構成が簡素化され、排気ガスのノイズ減衰後に有効な
排気冷却が遂行される。

（発明の効果）上述のように構成された本発明の消音装置によれば、
コンパクト化を充分に図り得る上、３つの減衰構成を持
たせ得るから、ノイズの高減衰特性を実現できる等々の
顕著な効果を達成する。

本発明は図示の実施例に沿つて説明したが本発明は図
示の実施例に限定されず、添附の特許請求の範囲の技術
的思想に含まれるすべての設計変更が包有されることは
理解されよう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用する基本的な消音装置の、一部分
が切開いて示された斜視図、第２図は第１図の線２−２
に沿つて切断した拡大断面図、第2A図は本発明の実施例
による消音装置の、第１図の線２−２で切断した断面図
と同様な第3A図の断面図、第３図は第１図の線３−３に
沿つて切断した拡大断面図、第3A図は第３図と同様の、
本発明による実施例の消音装置の部分拡大断面図、第４
図は第２図の線４−４に沿つて切断した部分拡大断面図
である。 10,10a…消音装置、12…排気ガス、14,14a…ハウジン
グ、16,18…端壁、20…上壁、22…下壁、24,24a…前
壁、26,26a…後壁、28…バツフル部材、30,30a,32…サ
ブチヤンバ、34…連通路、36…上端部、38…仕切壁、40
…隔室、42…吸音材、44…吸音体、46…出口部、46a…
放出口、48…周壁、48a,48b…側壁部、48c…端部、50…
吸音材、52…曲壁、54…チヤンバ、56…仕切壁、58…多
孔壁部、60…減衰器、62…格子壁構造体、64…カバー
壁、66…セル、68…外気、70…ガス流、72…拡散ダクト
構造体、74…入口ダクト、76…出口端部、78…拡散部、
80…フレア部、82…スタブダクト、84…支柱、86…入口
部、88…コア部材、90…ステム部、92…出口端部、94…
端部、96…入口部、98…流路、100…放出口、102,104,1
06…支柱、108…拡散ダクト、110…拡散部、112…下流
端部、114…端部材、116…出口流路、118…支柱、120…
放出ダクト、122…ダクト、124…支柱

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ヨゲンドラシエオランアメリカ合衆国アリゾナ州 85260 スコツツデールイー．パラダイスドライブ 9460 (56)参考文献特開昭48−65312（ＪＰ，Ａ) 特開昭48−19906（ＪＰ，Ａ) 実開昭58−169299（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】出口部を有したチヤンバを区画する壁装置
と、チヤンバを第１および第２のサブチヤンバに区分す
るバツフル装置と、第２のサブチヤンバ内に配設され壁
装置およびバツフル装置と共に蛇行する流路を区画する
吸音装置と、ガスタービンエンジンからの排気ガスを入
力し拡散し第１のサブチヤンバ内へ放出するダクト装置
と、出口部に連通され、入力されたガス流を放出するガ
ス放出ダクトと、ガス放出ダクトに連係される排気冷却
ダクト装置とを備え、第１および第２のサブチヤンバが
連通路を介し連通され、第２のサブチヤンバが出口部を
介し外方へ開口され、蛇行した流路が連通路から出口部
へ延設されてなるガスタービンエンジンからの排気ガス
によるノイズを抑制する消音装置。
【請求項２】壁装置内に配設され、第１のサブチヤンバ
と連通する反応的ノイズ減衰装置と、反応的ノイズ減衰
装置内に配設され第１のサブチヤンバと連通される共鳴
的ノイズ減衰装置とを備えた特許請求の範囲第１項記載
の消音装置。
【請求項３】反応的ノイズ減衰装置には多孔部を有し反
応的ノイズ減衰チヤンバを区画する仕切壁が包有され、
共鳴的ノイズ減衰装置には仕切壁の多孔部の一部に沿つ
て延びる第１の壁部とカバーされた第２の壁部とを有し
た格子壁構造体が包有されてなる特許請求の範囲第２項
記載の消音装置。
【請求項４】吸音装置には多孔外壁を有し内部の空間を
吸音材で充填した中空のノイズ減衰部材が包有されてな
る特許請求の範囲第１項記載の消音装置。
【請求項５】空気供給源からの空気を用いて排気ガスを
冷却する冷却装置を備えてなる特許請求の範囲第１項記
載の消音装置。
【請求項６】冷却装置には排気ガス流に応じて空気供給
源から空気を導入し、空気と排気ガスとを混合して冷却
する排気冷却ダクト装置が包有されてなる特許請求の範
囲第５項記載の消音装置。
【請求項７】排気冷却ダクト装置がダクト装置と連係さ
れてなる特許請求の範囲第６項記載の消音装置。