JP2599472Y2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents
内燃機関用ピストンInfo
- Publication number
- JP2599472Y2 JP2599472Y2 JP1993033476U JP3347693U JP2599472Y2 JP 2599472 Y2 JP2599472 Y2 JP 2599472Y2 JP 1993033476 U JP1993033476 U JP 1993033476U JP 3347693 U JP3347693 U JP 3347693U JP 2599472 Y2 JP2599472 Y2 JP 2599472Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- inclined surface
- main body
- internal combustion
- combustion engine
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- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は内燃機関用ピストンに
関し、特に燃焼室形成部位におけるピストン形状の改良
に関する。
関し、特に燃焼室形成部位におけるピストン形状の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関用ピストンには、実開昭
62−179346号公報に記載されたものがある。こ
のピストンでは、ピストン本体の外周部にトップランド
部を形成し、該トップランド部と前記ピストン本体の冠
面とが形成する角部に截頭円錐面状の傾斜面を形成して
いる。
62−179346号公報に記載されたものがある。こ
のピストンでは、ピストン本体の外周部にトップランド
部を形成し、該トップランド部と前記ピストン本体の冠
面とが形成する角部に截頭円錐面状の傾斜面を形成して
いる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の内燃機関用ピストンでは、傾斜面はピストン本体の
中心線に対し同一の傾斜角度で形成され、この傾斜角度
はせいぜい2°〜4°と小さい。そして、前記傾斜面は
シリンダ壁面との間で同一流路断面積を有する環状の室
を作っていた。従って、エンジンの運転時、圧縮上死点
でピストン本体の冠面とシリンダヘッドとの間にスキッ
シュ部を生じさせて混合気の燃焼効率を良くしているに
もかかわらず、傾斜面とシリンダ壁面とが作る前記室に
混合気が閉じ込められることとなり、閉じ込められた混
合気が未燃ガスとなって燃焼効率を落としていた。
来の内燃機関用ピストンでは、傾斜面はピストン本体の
中心線に対し同一の傾斜角度で形成され、この傾斜角度
はせいぜい2°〜4°と小さい。そして、前記傾斜面は
シリンダ壁面との間で同一流路断面積を有する環状の室
を作っていた。従って、エンジンの運転時、圧縮上死点
でピストン本体の冠面とシリンダヘッドとの間にスキッ
シュ部を生じさせて混合気の燃焼効率を良くしているに
もかかわらず、傾斜面とシリンダ壁面とが作る前記室に
混合気が閉じ込められることとなり、閉じ込められた混
合気が未燃ガスとなって燃焼効率を落としていた。
【0004】そこで、この考案は、前記環状の室に閉じ
込められた混合気を効率良く燃焼させることができる内
燃機関用ピストンを提供することを目的とする。
込められた混合気を効率良く燃焼させることができる内
燃機関用ピストンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案の内燃機関用ピストンは、ピストン本体の
外周部にトップランド部を形成し、該トップランド部と
前記ピストン本体の冠面とが形成する角部に、シリンダ
ヘッドに臨んだ截頭円錐面状の傾斜面を形成する一方、
該傾斜面の前記ピストン本体の中心線に対する傾斜角度
をピストン本体の円周方向で連続的に変化させて、ピス
トン本体の円周方向での流路断面積が順次変化する環状
の渦流室を前記傾斜面とシリンダヘッドとの間に設けた
ものである。
に、この考案の内燃機関用ピストンは、ピストン本体の
外周部にトップランド部を形成し、該トップランド部と
前記ピストン本体の冠面とが形成する角部に、シリンダ
ヘッドに臨んだ截頭円錐面状の傾斜面を形成する一方、
該傾斜面の前記ピストン本体の中心線に対する傾斜角度
をピストン本体の円周方向で連続的に変化させて、ピス
トン本体の円周方向での流路断面積が順次変化する環状
の渦流室を前記傾斜面とシリンダヘッドとの間に設けた
ものである。
【0006】
【作用】上記構成により、エンジンの運転時、渦流室に
混合気が入ったとして、ピストン本体の下死点から上死
点に行く過程において、渦流室内の混合気は、流路断面
積の小さな方から大きな方に移動しようとして、ここに
渦流が起こり、確実に燃焼し燃焼効率を良くする。
混合気が入ったとして、ピストン本体の下死点から上死
点に行く過程において、渦流室内の混合気は、流路断面
積の小さな方から大きな方に移動しようとして、ここに
渦流が起こり、確実に燃焼し燃焼効率を良くする。
【0007】
【実施例】この考案の一実施例を図面を参照して詳述す
る。
る。
【0008】図1は内燃機関用ピストンを示す縦断面
図、図2は同ピストンの作用説明図である。
図、図2は同ピストンの作用説明図である。
【0009】ピストン本体1はクラウン部1Aとスカー
ト部1Bで構成され、クラウン部1Aの外周部には複数
のリング溝2が形成され、該リング溝2のうちのトップ
リング溝2aとクラウン部1Aの冠面1aとの間にはト
ップランド部3が形成されている。4はトップリング溝
2aに挿入されたトップリングである。
ト部1Bで構成され、クラウン部1Aの外周部には複数
のリング溝2が形成され、該リング溝2のうちのトップ
リング溝2aとクラウン部1Aの冠面1aとの間にはト
ップランド部3が形成されている。4はトップリング溝
2aに挿入されたトップリングである。
【0010】このトップランド部3と前記冠面1aとが
形成する角部をシリンダ5のヘッド5aに臨んだ截頭円
錐面状の傾斜面6に形成する一方、該傾斜面6の前記ピ
ストン本体1の中心線に対する傾斜角度θがピストン本
体1の円周方向で連続的に変化させられている。この実
施例では、ピストン本体1のスラスト側の傾斜角度θa
より反スラスト側の傾斜角度θb が大きくなっている。
このようにすることによって、前記傾斜面6とシリンダ
ヘッド5aとの間にピストン本体1の円周方向での流路
断面積が順次変化する環状の渦流室7が形成される。
形成する角部をシリンダ5のヘッド5aに臨んだ截頭円
錐面状の傾斜面6に形成する一方、該傾斜面6の前記ピ
ストン本体1の中心線に対する傾斜角度θがピストン本
体1の円周方向で連続的に変化させられている。この実
施例では、ピストン本体1のスラスト側の傾斜角度θa
より反スラスト側の傾斜角度θb が大きくなっている。
このようにすることによって、前記傾斜面6とシリンダ
ヘッド5aとの間にピストン本体1の円周方向での流路
断面積が順次変化する環状の渦流室7が形成される。
【0011】即ち、この渦流室7は、エンジンの運転
中、流路断面積が順次変化するため、たとえ、渦流室7
内に混合気が入ったとしてもピストン本体1の下死点か
ら上死点に行く過程において、流路断面積の小さい方か
ら大きい方へ、混合気が移動し、即ち反スラスト側から
スラスト側に混合気の渦流を発生させることとなる。
中、流路断面積が順次変化するため、たとえ、渦流室7
内に混合気が入ったとしてもピストン本体1の下死点か
ら上死点に行く過程において、流路断面積の小さい方か
ら大きい方へ、混合気が移動し、即ち反スラスト側から
スラスト側に混合気の渦流を発生させることとなる。
【0012】従って、渦流室7内の混合気は、エンジン
の燃焼室9内において、確実に導かれ効率良く燃焼が行
われて、未燃ガスの発生を防止する。
の燃焼室9内において、確実に導かれ効率良く燃焼が行
われて、未燃ガスの発生を防止する。
【0013】尚、傾斜面6は、例えば図3に示すよう
に、冠面1a側の傾斜角度ψがトップランド部3側の傾
斜角度θより大きい2段等複数段に変化させて冠面1a
に滑らかに連続させても良い。
に、冠面1a側の傾斜角度ψがトップランド部3側の傾
斜角度θより大きい2段等複数段に変化させて冠面1a
に滑らかに連続させても良い。
【0014】
【考案の効果】以上の通りこの考案は、ピストン本体の
外周部にトップランド部を形成し、該トップランド部と
前記ピストン本体の冠面とが形成する角部に、シリンダ
ヘッドに臨んだ截頭円錐面状の傾斜面を形成する一方、
該傾斜面の前記ピストン本体の中心線に対する傾斜角度
をピストン本体の円周方向で連続的に変化させて、ピス
トン本体の円周方向での流路断面積が順次変化する環状
の渦流室を前記傾斜面とシリンダヘッドとの間に設けた
ため、エンジンの運転時、渦流室に混合気が入ったとし
て、ピストン本体の下死点から上死点に行く過程におい
て、渦流室内の混合気は、流路断面積の小さな方から大
きな方に移動しようとして、ここに混合気の渦流が起こ
り、確実に燃焼させ燃焼効率を良くする。従って、シリ
ンダ内において混合気を効率良く燃焼させることがで
き、未燃ガスの発生を防止することができる。
外周部にトップランド部を形成し、該トップランド部と
前記ピストン本体の冠面とが形成する角部に、シリンダ
ヘッドに臨んだ截頭円錐面状の傾斜面を形成する一方、
該傾斜面の前記ピストン本体の中心線に対する傾斜角度
をピストン本体の円周方向で連続的に変化させて、ピス
トン本体の円周方向での流路断面積が順次変化する環状
の渦流室を前記傾斜面とシリンダヘッドとの間に設けた
ため、エンジンの運転時、渦流室に混合気が入ったとし
て、ピストン本体の下死点から上死点に行く過程におい
て、渦流室内の混合気は、流路断面積の小さな方から大
きな方に移動しようとして、ここに混合気の渦流が起こ
り、確実に燃焼させ燃焼効率を良くする。従って、シリ
ンダ内において混合気を効率良く燃焼させることがで
き、未燃ガスの発生を防止することができる。
【図1】この考案の一実施例になる内燃機関用ピストン
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図2】同ピストンの作用説明図である。
【図3】この考案の他の実施例になる内燃機関用ピスト
ンを示す縦断面図である。
ンを示す縦断面図である。
1 ピストン本体 1a 冠面 3 トップランド部 5a シリンダヘッド 6 傾斜面 7 渦流室 θ、ψ 傾斜角度
Claims (1)
- 【請求項1】 ピストン本体の外周部にトップランド部
を形成し、該トップランド部と前記ピストン本体の冠面
とが形成する角部に、シリンダヘッドに臨んだ截頭円錐
面状の傾斜面を形成する一方、該傾斜面の前記ピストン
本体の中心線に対する傾斜角度をピストン本体の円周方
向で連続的に変化させて、ピストン本体の円周方向での
流路断面積が順次変化する環状の渦流室を前記傾斜面と
シリンダヘッドとの間に設けたことを特徴とする内燃機
関用ピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993033476U JP2599472Y2 (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 内燃機関用ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993033476U JP2599472Y2 (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 内燃機関用ピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0687648U JPH0687648U (ja) | 1994-12-22 |
JP2599472Y2 true JP2599472Y2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=12387605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993033476U Expired - Fee Related JP2599472Y2 (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 内燃機関用ピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2599472Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101313400B1 (ko) * | 2012-06-08 | 2013-10-01 | 지엠 글로벌 테크놀러지 오퍼레이션스 엘엘씨 | 피스톤용 주조품 및 그것을 기계 가공한 피스톤 |
US9822729B2 (en) * | 2015-11-02 | 2017-11-21 | Caterpillar Inc. | Engine piston having a notched top land |
DE102019122878A1 (de) * | 2019-08-27 | 2021-03-04 | Man Energy Solutions Se | Kolben und Zylinder einer Brennkraftmaschine und Brennkraftmaschine |
-
1993
- 1993-05-31 JP JP1993033476U patent/JP2599472Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0687648U (ja) | 1994-12-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323111 |
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