JP2599177Y2 - 液状物質の乾燥装置に用いる液状物質の供給ノズル - Google Patents

液状物質の乾燥装置に用いる液状物質の供給ノズル

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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、各種産業分野で取り扱
われている水、その他の分散媒に微粒子物質が懸濁した
状態のもの(以下、「スラリー」という)、または、水
その他の溶媒に物質を溶解したもの(以下、「溶液」と
いい、「スラリー」と「溶液」とを総称して「液状物
質」という)を、熱風によって流動化状態にある媒体粒
子の表面に付着させながら、熱風によってこの液状物質
を連続的に乾燥して粉体として得ることのできる乾燥装
置に使用する液状物質の供給ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液状物質を乾燥して直接乾燥粉体
を得るための乾燥法として噴霧乾燥装置(スプレードラ
イヤー)が使われてきたが、この装置は莫大なイニシャ
ルコスト並びにランニングコストを必要とする上に、粘
度の高い液状物質を噴霧して乾燥することは極めて困難
であった。また、この装置によって得られる乾燥品は、
一次粒子ではなく、顆粒物質であった。そこで、この問
題点を解決するための乾燥法として、近年媒体粒子を利
用した流動層乾燥法(装置)が開発され、液状物質を乾
燥して直接乾燥微粉体として取り出すことのできる装置
として実用化されている。
【0003】この方法は、ガス分散板を備えた流動化容
器において、この分散板上に多数の媒体粒子を収容し、
これを熱風によって流動化させているところに液状物質
を供給すると、液状物質は個々の媒体粒子の表面に付着
し、熱風によって分散媒、または溶媒が急速に蒸発し、
媒体粒子の表面に残った固形分は媒体粒子同士、および
媒体粒子と流動化室内壁との衝突や摩擦によって媒体粒
子の表面から剥離し、乾燥した粉末粒子の状態で回収さ
れるという方法である。
【0004】上記の乾燥装置に液状物質を供給するにあ
たり、通常の場合は液状物質は噴霧しなくても、すなわ
ち媒体粒子同士が激しい運動によりぶつかり合っている
ので、媒体粒子の流動層に滴下するだけで、媒体粒子の
表面に次々と付着し、分配・分散されるので、図5また
は図6に示すような単なる配管を液状物質の供給ノズル
47として、流動層の側面または上部から挿入し、この
ノズルを通して液状物質をローラーポンプやモーノポン
プを利用して流動層に供給していた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、ノズル
の先端から流動層に供給される液状物質の供給速度は極
めて遅いため、付着性の強い物質や固形分濃度が高い場
合等、液状物質の状態によってはノズルの先端部分から
その外周面(側面)に回り込んで停滞し、ノズルの外面
に付着を生じる場合があった。例えば、湿式微粉砕によ
って得られた微粒子のスラリーを乾燥する場合は、新生
表面が活性であるため、特に付着を生じ易かった。この
ようにして付着した液状物質は、流動層を下方から上方
に向かって流れ、媒体粒子を流動化させている熱風によ
って乾燥されるため、分散媒・溶媒が蒸発して固形分の
付着となる。液状物質は連続的に供給されているので、
一度このような付着が生じると、時間と共に付着は生長
し、やがては図5及び図6に示す大きな塊状の付着48
とり、液状物質の供給が困難になる。あるいは供給はで
きても付着として生長するのみで、乾燥粉体として得る
ことが困難であった。液状物質の種類や付着の状態によ
っては、流動化している媒体の動きによって、ある程度
付着が生長したところでノズルから剥離する場合もある
が、この場合は、内部が未乾燥状態の大きな塊として製
品中に混入したり、あるいはいつまでも流動層内に滞留
し、変色、変質して製品の品質を著しく低下させるとい
った問題も生じる。
【0006】そこで、市販されている二流体噴霧ノズル
を用いるという方法も考えられるが、この方法だと液状
物質の供給量に対して極めて多量の噴霧ガスを供給する
必要があるので、流動層温度を維持するにはこの噴霧ガ
スを加熱する必要がある。また、液状物質と噴霧ガスと
の供給量(圧力)のバランスによっても異なるが、流動
層の内壁、または底部の分散板に液状物質が付着した
り、ノズル内部に液状物質が詰まって閉塞するといった
新たな問題が生じる。
【0007】本考案はこれらの問題点に鑑み、液状物質
の付着を生じない供給ノズルを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿い、本考案
は、流動化容器のガス分散板上に多数の媒体粒子を収容
し、この媒体粒子を熱風で吹き上げて流動化させなが
ら、液状物質をこの媒体粒子に付着させて乾燥する液状
物質の乾燥装置において、流動化容器に液状物質を供給
するノズルの先端部分の側面に液状物質の流れと同方向
に圧縮ガスを流すことよって、前記課題を解決するもの
である。
【0009】
【作用】本考案に係る液状物質の供給ノズルは、上記の
構造になっているため、すなわち、液状物質の供給ノズ
ルの先端部分にいわゆるエアーカーテンを形成して、液
状物質を吹き飛ばすため、付着性の強い物質や固形分濃
度が高い場合であっても、ノズルへの付着を防止するこ
とができる。
【0010】
【実施例】図1は本考案の供給ノズルを備えた液状物質
の乾燥装置の一例をその前後装置と共に示した概念的な
説明図である。また、図2は供給ノズルユニット部分の
詳細図、図3は図2のX−X断面図である。これらの図
面に基づいて本考案を詳細に説明する。
【0011】図1において、1はエアフィルター、2は
エアフィルター1により清浄化された空気を加熱するエ
アヒーター、3は乾燥処理すべき液状物質を貯留する原
料タンク、4は流動化乾燥を行う流動化容器で、この流
動化容器4にはエアヒーター2で加熱された空気を導入
し、そこで液状物質の分散・付着した媒体粒子を流動化
処理して乾燥し、媒体粒子の表面から剥離した液状物質
中の固形分(すなわち乾燥品)をサイクロン5、バッグ
フィルター6へ送出して最終的に乾燥粉体として回収す
るように構成してある。
【0012】流動化容器4は熱風室7と流動化室8とを
備え、両室の間に多孔板状の分散板9を配置してある。
なお、この分散板9は下方の熱風室7より吹き上げる熱
風を効率よく分散するものであれば、必ずしも多孔板の
構造に限定されない。10は熱風室7に設けた加熱空気
の導入口、11は分散板9上の流動化室8に収容され、
流動化の状態にある多数の媒体粒子、12は流動化室8
上部の空間部、13は乾燥分離した微粉体の送出口であ
る。なお、必要に応じて流動化容器4の外壁に外部加熱
手段を周設してもよい(図示省略)。
【0013】14は液状物質の供給ノズルユニットで、
図2において15は液状物質の供給管、16はその供給
口、17は圧縮空気の供給管、18はその供給口であ
る。19は両供給管の連結部材で、その代表的なものは
貫通する2つの開口部20、21と、これに直交し、か
つ連通する開口部22とを有するストレートチーズであ
る。両供給管の連結は例えば次のようにして行う。圧縮
空気の供給管17の一端を開口部22に螺入すると共
に、他の配管23の一端も開口部21に螺入する。液状
物質の供給管15は、開口部20に緊合した上で連結部
材19の内部に挿通し、さらに配管23の内部に、その
内面との間にわずかな間隔を保持した状態で挿入し、二
重管構造する。こうして液状物質は供給管15を通って
流動層内に供給され、一方圧縮空気は供給管17を通っ
て連結部材19の内部に入った後、内管である供給管1
5と外管である配管23との間を通って供給される。2
4は供給ユニット14、特に配管23の振れを防止する
ためのステイである。また、供給管15の外面と配管2
3の内面とが、特にその先端部で接触してこの間を通っ
て流れる圧縮空気が偏流するのを防止するために、例え
ば3本のセットビス25によって供給管15を配管23
の中央に位置するように固定する。
【0014】なお、本考案は液状物質の供給ノズルの先
端部近傍における付着を防止する機構を提案するもので
あり、少なくとも液状物質の供給管15の先端部分の外
周部に、その全周に亙って液状物質の流れと同一方向に
圧縮空気が流れていれば良いのであるから、すなわち液
状物質の供給管の周りに圧縮空気によるエアーカーテン
が形成されていれば良いのであるから、液状物質の供給
ノズルユニット14は上記の構造に限定されることな
く、例えば圧縮空気の供給管の先端部付近に孔を設け、
この孔に液状物質の供給管を嵌通・固定させた構造であ
っても良い。ただし、少なくとも液状物質の供給管15
の先端部は配管23の先端部からわずかに突出している
ことが好ましい。その長さは流動化容器の大きさ、液状
物質の供給管の太さによっても異なるが、約10mmか
ら50mmである。この長さが長過ぎても、逆に配管2
3の方が長くても、エアーカーテンとしての役割を充分
果たすことができない。また、液状物質の供給ノズル1
5の先端部分は、運転中は流動化している媒体粒子層中
に挿入した状態であるが、静止状態にある媒体粒子層の
上面とは、例えば10〜50mm程度の一定の距離を保
つ位置に固定することが望ましい。
【0015】液状物質の供給口16、圧縮空気の供給口
18(共にソケット)及びステイ24の一端を、流動化
容器4の側面の切欠き部(図示省略)に嵌合できる形状
のセッティングプレート26に固定した一体物のユニッ
トにしておけば、流動化容器4の側面への装着・脱着が
容易に行え、すなわち供給ノズルユニット14の保守・
点検、及び図5、図6に示した通常のノズルとの交換を
容易に行うことができる。
【0016】27は液状物質の供給ノズルユニット14
へ圧縮空気を供給するためのエアー供給ユニットで、2
8は圧縮空気源、29は減圧弁、30は圧力計、31は
流量計、32は圧縮空気の流量を調整するためのスロッ
トルバルブである。33は供給口18に圧縮空気を断続
的に、すなわち間欠的に供給する回路の途中に設けられ
た電磁弁で、34はその時限制御装置である。なお、こ
の場合は供給口18に連続的に圧縮空気を供給する回路
に設けられたバルブ、すなわち流量計31の前後のバル
ブは閉の状態にしておく。
【0017】35は液状物質の供給回路36に圧縮空気
を供給する回路の途中に設けられたチェックバルブであ
る。液状物質の供給回路36に圧縮空気を供給するの
は、液状物質の供給終了時に供給管15内部の液状物質
を完全に排出するためであり、供給管15の内部に液状
物質を残したまま乾燥処理を終了すると、液状物質中に
含まれる固形分によって供給管15が閉塞する場合があ
るからである。
【0018】37は液状物質の供給回路36の途中に設
けられた定量供給ポンプ、38は水タンクで、運転開始
にあたり、熱風としてかなり高温の空気を使用する場合
に、熱風昇温中にこの水タンク38から水を供給するこ
とによって排気ガスの温度を下げ、固形分の捕集装置
(特にバッグフィルター)を保護する。このようにして
熱風温度等が所定の水準に達し安定するまで、液状物質
の代わりに水を供給することがある。また、液状物質の
供給終了後に水を供給し、供給回路36、及び供給管1
5の内部を洗浄することもできる。なお、分散媒・溶媒
に水以外の物質、例えば各種有機溶剤を使用する場合
は、水の代わりにこれらの溶剤を供給しても良い。
【0019】39は前記エアヒーター2に加熱媒体(水
蒸気など)を供給する供給管、40は供給管39の途中
に設けられた加熱媒体の流量調節(開閉)弁、41は熱
風の温度を測定して加熱媒体の流量を調整するための温
度制御装置である。
【0020】また、42、43は各々サイクロン5及び
バッグフィルター6の下部に設けたロータリーバルブ、
44は排風機である。45は圧縮空気源、46はバッグ
フィルター6の外表面に付着する粉体粒子を間欠的に吹
き落とすための圧縮空気の時限制御装置である。
【0021】なお、図4に本考案の液状物質の供給ノズ
ルユニットの他の実施例を示した。流動化容器4に装着
する供給ノズルユニットの本数は1本に限定されること
なく、容器の大きさ、液状物質の供給量によって2本以
上の複数本にしてもよい。
【0022】本考案に係る液状物質の供給ノズルを有す
る装置で乾燥処理できる代表的な物質は、澱粉、塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂、各種有
機薬品等の有機物のスラリーまたは溶液、及び二酸化チ
タン、石灰、炭酸カルシウム、無機薬品等の無機物のス
ラリー、また、鉄、鉛、銅等の金属及びそれらの酸化物
微粒子のスラリー等である。しかしながら、ここに記載
した物質に限定されることなく、各種の有機物、無機
物、金属の液状物質に適用することができる。
【0023】媒体粒子としては、乾燥処理すべき液状物
質の性質、運転操作温度、耐摩耗性、及び充填総重量等
によってその形状と材質を選定するが、形状としては通
常、その直径が0.5〜5mmの球形粒子が最も好まし
く、その他同寸法範囲の楕円体、立方体、直方体、円柱
体等の各種形状の粒子並びにそれらの混合物を用いても
よい。また、材質としてはアルミナ、ジルコニア等の各
種セラミックスを含む無機物、ゴム、テフロン、ナイロ
ン等の有機物、ステンレス、炭素鋼、合金鋼等の金属等
の各種材質からなる粒子並びにそれらの混合物からなる
粒子を用いてもよい。
【0024】本考案の液状物質の供給ノズルを有する乾
燥装置は以上のように構成されており、次の要領で運転
される。
【0025】まず、あらかじめ流動化容器4に媒体粒子
11を収容した状態で、エアフィルター1からエアヒー
ター2を経て加熱された熱風を導入口10より熱風室7
に送り、分散板9の下部から熱風を吹き上て流動化室8
内の媒体粒子11を流動化させ、すなわち媒体粒子11
の流動層を形成しながら加熱する。
【0026】このようして、熱風温度、及び媒体粒子1
1の温度(流動化室8の温度)が所定の水準に達して安
定した後、原料タンク3内の乾燥処理すべき液状物質を
定量供給ポンプ37を作動して一定の流量で強制的に液
状物質の供給口16に送出すると共に、圧縮空気の供給
口18にも一定圧力、一定流量の圧縮空気を供給する。
【0027】供給口16に送出された液状物質は、供給
管15内を通ってその先端から流動化室8内に強制的に
押し出され、そこで活発な沸騰状の運動を保ちながら流
動化の状態にある莫大な数の媒体粒子11の各々の表面
に次々に付着し、連続的に媒体粒子11の表面に分配・
分散される。そして、液状物質は媒体粒子11の表面に
存在した状態のまま熱風室7から吹き上げる熱風によ
り、迅速に、かつ効率的に加熱され、乾燥作用を受け
る。
【0028】一方、供給口18に供給された圧縮空気
は、供給管17、連結部材19の内部、及び液状物質の
供給管15と配管23の間を通って流動化室8内に供給
される。すなわち、供給管15の先端部の側面に液状物
質の流れと同方向に連続的に圧縮空気を流し、いわゆる
エアーカーテンを形成することによって、供給管15の
側面に回り込む液状物質を吹き飛ばしている。このよう
にして、供給管15の先端部への液状物質の付着、特に
初期の付着を防止しているので、付着が生長することな
く、液状物質の乾燥操作を安定して続けることができ
る。
【0029】また、場合によっては圧縮空気を間欠的に
供給し、初期の付着のうちに吹き飛ばして付着の生長を
防止することによって、圧縮空気量を削減することもで
きる。
【0030】媒体粒子11の各々の表面で乾燥作用を受
けた液状物質中の水、あるいはその他の分散媒または溶
媒は、前記の加熱作用によって急速に蒸発し、乾燥した
固形分は、流動層内における媒体粒子11同士、及び媒
体粒子11と流動化室8の内壁との衝突や摩擦によって
剥離作用を受けて、媒体粒子11の表面から離脱する。
そして粒体化されることなく、液状物質がスラリーの場
合は、分散媒中に分散しているときとほとんど変わらな
い大きさ、すなわち一次粒子の大きさで、順次流動層か
ら上部空間部12に連続的に飛び出し、さらに流動層を
通過して上昇する排気ガスに同伴して上部の送出口13
からサイクロン5、バッグフィルター6へ送られ、そこ
で分離、捕集され、乾燥微粉体として回収される。
【0031】乾燥処理すべき液状物質中の固形分は、上
述のような作用で一様な微粉体として媒体粒子の表面か
ら離脱するが、粉体粒子と媒体粒子の各々の粒子径には
大きな差(一般に、媒体粒子径は粉体粒子の平均粒子径
の10倍から100倍であるため、重量比にすれば千倍
から百万倍となる)があるため、言い換えれば、両者の
終端速度に大きな差があるため、乾燥粉体は流動層を通
過した空気に同伴して容易に流動化室8の外へ運ばれて
行くが、流動化状態の媒体粒子11自身は、外部へ飛び
出すことはない。
【0032】なお、分散媒または溶媒に各種の有機溶剤
を使用する場合や、微粒子物質の物性や粒径によって
は、発火や爆発を防止するために空気の代わりに窒素ガ
ス等の各種不活性ガスを使用する場合がある。このよう
な場合は、例えば排風機44出口の配管を、溶剤の回収
装置を介してエアヒーター2に連結して閉回路を形成
し、この回路内を窒素ガス等で置換してから運転を開始
する。また、ノズルユニット等へも圧縮空気の代わりに
不活性ガスを供給する。
【0033】〔具体例〕 本考案の供給ノズルを備えた乾燥装置を用いて、ガラス
系粉末スラリーを乾燥した具体例について説明する。使
用した乾燥装置は流動化室の内径が108mmの媒体流
動層乾燥装置である。ノズルの二重管部分において、内
管の内径は3mm、外径は4mm、外管の内径は7.1
mm、外径は10.5mmで、共にSUS304製の円
管である。また、内管の先端部は外管の先端面より14
mm突出させておいた。スラリの物性、使用した熱風、
媒体粒子等、その他の実験条件を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】上記表1の条件で乾燥処理を行ったとこ
ろ、ノズルにガラス粉末の付着を生ずることなく、含水
率0.3%WBのガラス粉末を、微粉末の状態で連続的
に回収することができた。製品粉末の状態を走査形電子
顕微鏡で観察したところ、2つ以上の粒子が結合したも
のは見られなく、一次粒子で回収することができたと考
えられる。
【0036】〔比較例〕 図5に示す液状物質だけを供給するノズルを用いた点を
除いて具体例と同一の装置を用い、具体例と同一のガラ
ス系粉末スラリーを、同一条件で乾燥処理を行ったとこ
ろ、ノズルに付着が発生して大きな塊に生長し、運転開
始後約30分で連続運転が困難になり、運転を中止し
た。
【0037】
【考案の効果】以上詳細に説明したように、本考案の液
状物質の供給ノズルは、少なくともその先端部分の側面
に液状物質の流れと同方向に圧縮ガスを流す構造になっ
ているため、すなわち、液状物質の供給ノズルの先端部
分にいわゆるエアーカーテンを形成しているため、付着
性の強い物質や固形分濃度が高い場合であっても、ノズ
ルへの付着を防止することができた。
【0038】上述した通り、ノズルへの付着を防止する
ことができたので、内部が未乾燥状態の大きな粒子とし
て製品中に混入したり、あるいはいつまでの流動層内に
滞留して変色、変質して製品の品質を著しく低下させる
ことがなくなると共に、安定な流動層を形成・維持する
ことが可能になった。
【0039】また、圧縮ガスの供給管に圧縮ガスを間欠
的に供給する機構を連接したことによって、圧縮ガスの
使用量を大幅に削減することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の供給ノズルを備えた液状物質の乾燥装
置一例を、その前後装置と共に示した概念的な説明図で
ある。
【図2】本考案の供給ノズルユニットの一例の詳細図で
ある。
【図3】図2のX−X拡大断面図である。
【図4】本考案の供給ノズルユニットの他の一例の詳細
図である。
【図5】従来のノズルと付着の状態を示す説明図であ
る。
【図6】従来のノズルと付着の状態を示す説明図であ
る。
【符合の説明】
1 エアフィルター 2 エアヒーター 3 原料タンク 4 流動化容器 5 サイクロン 6 バッグフィルター 7 熱風室 8 流動化室 9 分散板 10 (加熱空気の)導入口 11 媒体粒子 12 (流動化室上部の)空間部 13 (乾燥微粉体の)送出口 14 液状物質の供給ノズルユニット 15 液状物質の供給管 16 液状物質の供給口 17 圧縮空気の供給管 18 圧縮空気の供給口 19 連結部材 20、21、22 連結部材の開口部 23 配管 24 ステイ 25 セットビス 26 セッティングプレート 27 エアー供給ユニット 28 圧縮空気源 29 減圧弁 30 圧力計 31 流量計 32 スロットルバルブ 33 電磁弁 34 時限制御装置 35 チェックバルブ 36 液状物質の供給回路 37 定量供給ポンプ 38 水タンク 39 加熱媒体の供給管 40 流量調節弁 41 温度制御装置 42、43 ロータリーバルブ 44 排風機 45 圧縮空気源 46 時限制御装置 47 液状物質の供給ノズル 48 付着

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動化容器のガス分散板上に多数の媒体粒
    子を収容し、この媒体粒子を熱風で吹き上げて流動化さ
    せながら、液状物質をこの媒体粒子に付着させて乾燥す
    る液状物質の乾燥装置において、前記流動化容器には、
    その先端側が容器内部に挿入されて、液状物質を供給す
    供給ノズルとしての内管と、該ノズルの先端部分の側
    面に前記液状物質の流れと同方向に圧縮ガスを流すこと
    で前記液状物質の付着を防止する圧縮ガス供給用の外管
    とからなる二重管を配設し、前記二重管の先端側に、前
    記内管の外面と外管の内面との間隔を保持し、かつ前記
    圧縮ガスの偏流を防止するセットビスを設けたことを特
    徴とする液状物質の供給ノズル。
  2. 【請求項2】前記内管の外面と外管の内面との間隔は、
    内管が外管の中央に保持されていることを特徴とする請
    求項1に記載の液状物質の供給ノズル。
  3. 【請求項3】前記内管は、前記外管の先端部よりも約1
    0mmから50mmの幅内で突出していることを特徴と
    する請求項1乃至2のいずれかに記載の液状物質の供給
    ノズル。
  4. 【請求項4】圧縮ガスを間欠的に供給する機構を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液
    状物質の供給ノズル。
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JP2022007656A (ja) * 2020-06-26 2022-01-13 東京エレクトロン株式会社 洗浄方法、洗浄機構、および原料供給システム

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