JP2598905Y2 - 薬液の分取装置 - Google Patents

薬液の分取装置

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JP2598905Y2
JP2598905Y2 JP1993072340U JP7234093U JP2598905Y2 JP 2598905 Y2 JP2598905 Y2 JP 2598905Y2 JP 1993072340 U JP1993072340 U JP 1993072340U JP 7234093 U JP7234093 U JP 7234093U JP 2598905 Y2 JP2598905 Y2 JP 2598905Y2
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liquid supply
tank
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明和 山本
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、薬液を少量宛分取す
るための分取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラーや冷却塔を備えた事業所や、メ
ッキ工場、半導体工場では強酸や、強アルカリ、次亜塩
素酸等の劇薬を取扱う。整備された工場には薬液の自動
稀釈装置、薬注装置が設備され、これらが毎日、薬液を
自動的に供給している。しかし、設備されていない事業
所や工場では、操作員が毎日、薬液タンクから薬液を少
量宛分取し、設備に供給しなければならない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】分取するには、薬液が
多量に入っている薬液タンクのキャップを開き、タンク
を抱きかゝえて傾け、コップに所定の少量だけ薬液を移
し入れ、再びキャップを閉める繁雑な作業を行うことが
必要で、その作業中、作業員は劇薬に触れる危険性もあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本考案は、薬液タ
ンクの薬液を貯溜タンクに空け、貯溜タンク内からポン
プで汲上げて分取するようにしたのであって、内部の薬
液を汲上げる給液ポンプを備えた貯溜タンクの上部に分
取コップを置くことができる凹室をタンク内に引込んで
設け、該凹室の下壁に薬液の補給開口、上壁には前記給
液ポンプの吐出口と連なった下向きの給液口を設け、且
つ貯溜タンクには上記凹室を表側から開閉するカバー
と、カバーが凹室を開いているときは給液ポンプが運転
不能、凹室を閉じているときは給液ポンプを運転可能に
するスイッチとを設けたことを特徴とする。
【0005】
【実施例】図示の実施例において、10は耐薬品性の半
透明材質からなる貯溜タンク、11はタンク内の薬液を
汲上げる給液ポンプを示し、タンクの下部に窪み12を
凹設し、この窪み内に給液ポンプ11を収容し、ポンプ
の吸込口11´は窪みの下壁を下に貫いてタンク10の
底部に突入する。貯溜タンク10は直径約400mm、
高さ約1mの円筒形で、平らな上面にはACアダプター
13、通信装置14、漏電ブレーカ15、リレー16、
ブザー17等を設置し、これらを透明なドーム状の取外
し可能な頂壁18が覆っている。
【0006】タンクの上部には分取コップ19を載置す
ることができる凹室20を、前記窪み12と同様にタン
ク内に引込んで設け、該凹室の下壁21には薬液の補給
開口22を、又、上壁23には前記給液ポンプ11の吐
出口と配管25で接続した下向きの給液口24を設け
る。そして、この実施例では周囲壁と底壁がメッシュ材
からなるコップ形のフィルタ26の上縁部外周を補給開
口22の内周に掛けて上記フィルタを取外し可能に補給
開口から吊下げると共に、浅い漏斗形のドレン受皿27
をフィルタ26の上に載せてあり、前述の分取カップ1
9は受皿27上に載置し、給液口24の下端は受皿27
ないし分取コップ19の上方に位置する。
【0007】28は凹室20を表側から塞ぐ開閉可能な
透明カバーで、断面形状はタンク10とほゞ同じ曲率の
円弧状である。このカバー28は左右の側部上端を支点
29として回動可能であり、常時は垂れ下がって図1の
実線、ないし図2の2点破線に示すように凹室20を表
側から塞ぐ。そして、手前に引き上げて回動させると図
1の破線ないし図2の一点破線に示すようにタンク10
の凹室から上の部分と、ドーム状の頂壁18の前半部を
覆って凹室20を開く。カバー28が凹室20を開いた
ときに、カバーによって覆われる部分、この実施例では
タンクの凹室から上の部分に給液ポンプ11の運転用ス
イッチ30が設けてある。このスイッチは、凹室をカバ
ー28が開いたとき、カバーによって覆われる頂壁18
の部分に設けてもよい。
【0008】貯溜タンクには凹室20の反対側に、給液
ポンプ収容用の窪み12と位相を違わせて同様な窪み3
1を設け、この窪み31からタンク内に液面計32が垂
設してある。液面計は、この窪み31の下壁に上端部を
貫通して取付けられ、下端部が貯溜タンクの底部近くに
達するガイドパイプ33と、ガイドパイプの下方に上下
に設けられたLセンサー34、LLセンサー35と、ガ
イドパイプ沿いに上下動するフロート36とからなり、
Lセンサー34は通信装置14とガイドパイプ中を通る
ケーブルで接続し、通信装置14は制御器を介して電話
回線で薬液供給業者に結ばれている。又、LLセンサー
35は同様にガイドパイプ中を通るケーブルで給電ポン
プの電源回路中に設けられたリレー16及びブザー17
と接続し、これも通信装置14を介して電話回線で薬品
供給業者に結ばれている。
【0009】タンク内の薬液を分取コップに分取するに
は、透明カバー28を手前に引上げて凹室20を開き、
分取コップ19をドレン受皿27の上に置く。このと
き、スイッチ30は引き上げたカバーで覆われているた
め、操作することはできない。こうして分取コップをド
レン受皿上に置いたら透明カバーを下げて凹室を表側か
ら塞ぎ、操作できるようになったスイッチ30を押す。
スイッチを押すと、給液ポンプ11が作動し、配管25
を経てタンク内の薬液が給液口24から分取コップ19
に注入される。カバー28は透明であるため分取コップ
内への薬液の注入状態は透視できるため、コップの目盛
りを見て必要量の薬液がコップに入ったらスイッチ30
を再度押して即座に給液ポンプの運転を停める。コップ
への薬液注入時、凹室20は表側からカバー28で塞が
れているため、薬液は凹室の外に出ない。従って、作業
員が薬液を浴びることはない。尚、分取コップ19も透
明カバー28と同様に、耐薬品性の透明材質にするとよ
い。次いで、透明カバーを再び引き上げ、薬液の入った
分取コップを外に取出し、例えば小型ボイラー用の薬液
稀釈タンクに薬液を投入する。
【0010】又、透明カバーを引き上げて凹室を開き、
給液口24に、薬液稀釈槽に至るホースを接続し、これ
により給液口からホースを介して薬液稀釈槽に必要量の
薬液を注入してもよい。
【0011】こうして何回もタンク内の薬液を分取コッ
プに分取するとタンク内の薬液の液面は徐々に低下し、
薬液の残量が例えば20立になると、その液面をLセン
サー34が検出し、通信装置14から制御器を経て電話
回線で薬液供給業者に薬液の補充を知らせる。そして、
タンク内の薬液残量が更に少なくなり、例えば10立に
なると、これをLLセンサー35が検出し、ブザー17
を鳴らして薬液の補充を警報すると同時に、再び通信装
置14から制御器を経て電話回線で薬液供給業者に薬液
の補充を知らせ、且つ、給液ポンプの電源回路中のリレ
ー16のスイッチをOFFにする。従って、スイッチ3
0を押しても薬液の分取はできなくなる。電話で薬液の
補充を知らされた業者は、薬液コンテナーを持参し、透
明カバー28を開き、ドレン受皿27を外し、補給開口
22から薬液をタンク10内に補充する。補給開口には
メッシュフィルタ26を取付けてあるので、これにより
薬液は濾過され、ごみや異物はタンク内に入らない。
尚、ドレン受皿27は、分取コップへの薬液の分取が終
わり、コップを凹室から取出したのち、給液口から落ち
る薬液の滴をタンク内に戻すためのものである。業者に
よるタンク内への薬液の補充は、タンクが半透明材質か
らなり、外から液のレベルが観察できるため、補給開口
22から溢れさせることはない。補充が終わったらドレ
ン受皿を元通りにセットし、透明カバーで凹室を閉じ
る。
【0012】この実施例では、スイッチ30は1回押す
と給液ポンプ11が起動し、次に押すとポンプが停止す
るものを使用したが、配管25中に積算流量計を接続
し、スイッチ30を押すと給液ポンプが起動し、規定分
取量の薬液がコップに入ると、これを積算流量計が検出
し、ポンプの運転を自動的に停止するようにしてもよ
い。この場合はカバー28は透明でなくてもよい。
【0013】更に、給液ポンプの電源回路中に接点スイ
ッチを設け、透明カバー28を引き上げて凹室を開くと
アクチュエータが上記接点スイッチをOFFにし、又、
凹室を塞ぐと接点スイッチをONにするようにしてもよ
い。この場合は、給液ポンプの起動スイッチは、透明カ
バーで凹室を開いたとき、カバーで覆われる位置以外
の、覆われない位置に設けることができる。
【0014】
【考案の効果】以上で明らかなように本考案によれば、
貯溜タンク内に薬液を補充しさえすれば、その薬液を給
液ポンプが汲み上げ、凹室内に置いた分取コップに分取
することができるため、薬液タンクを抱えて傾け、コッ
プに注入する力を要する面倒な作業をする必要がなく、
分取作業を省力化できる。そして、分取作業中は凹室を
表側から透明カバーが塞いでいるので作業員が劇薬に触
れる危険も全く無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の分取装置の一実施例の斜視図である。
【図2】図1の分取装置の一部を省略した断面図であ
る。
【符号の説明】
10 貯溜タンク 11 給液ポンプ 19 分取コップ 20 凹室 21 下壁 22 補給開口 23 上壁 24 給液口 28 カバー 30 スイッチ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部の薬液を汲上げる給液ポンプを備え
    た貯溜タンクの上部に分取コップを置くことができる凹
    室をタンク内に引込んで設け、該凹室の下壁に薬液の補
    給開口、上壁には前記給液ポンプの吐出口と連なった下
    向きの給液口を設け、且つ貯溜タンクには上記凹室を表
    側から開閉するカバーと、カバーが凹室を開いていると
    きは給液ポンプが運転不能、凹室を閉じているときは給
    液ポンプを運転可能にするスイッチとを設けたことを特
    徴とする薬液の分取装置。
JP1993072340U 1993-12-16 1993-12-16 薬液の分取装置 Expired - Fee Related JP2598905Y2 (ja)

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JP5734248B2 (ja) * 2012-07-20 2015-06-17 日機装エイコー株式会社 薬液注入装置
JP6062749B2 (ja) * 2013-01-23 2017-01-18 アクアス株式会社 薬液注入装置

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