JP2597336Y2 - 浮上式鉄道用超電導磁石装置 - Google Patents

浮上式鉄道用超電導磁石装置

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JP2597336Y2
JP2597336Y2 JP1992085811U JP8581192U JP2597336Y2 JP 2597336 Y2 JP2597336 Y2 JP 2597336Y2 JP 1992085811 U JP1992085811 U JP 1992085811U JP 8581192 U JP8581192 U JP 8581192U JP 2597336 Y2 JP2597336 Y2 JP 2597336Y2
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弘貴 上條
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ヌルフラックス磁気案
内方式の磁気浮上列車に搭載される超電導磁石装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ヌルフラックス磁気案内方式の磁気浮上
列車に搭載される超電導磁石装置は、車両の長手方向に
対して直角な方向(以下、左右方向という)に対向する
形で1対以上配置され、通常時は超電導コイルと永久電
流スイッチからなる閉回路による永久電流モードで運転
されている。ところが、上記のような対向配置された超
電導磁石装置において、何らかの理由で左右どちらかの
超電導コイルがクエンチした場合、地上コイルにより構
成さているヌルフラックス案内回路に異常な電流が流
れ、車両の左右方向に大きな力が発生し、場合によって
はガイドウェイ側面に衝突する恐れがある。この左右方
向の力を低減するためには、超電導コイルがクエンチし
た場合、早急にクエンチした超電導コイルと対向する超
電導コイルを消磁できれば、発生する左右方向の力を抑
えることが出来る。
【0003】このような対策として、特開昭59−13
6914号公報では図2のように、磁気浮上列車の超電
導磁石装置において、保護抵抗7aの両端または中間に
接続された電圧出力用の端子5a、6aと、対向した超
電導磁石装置の永久電流スイッチ2bに取り付けられた
電熱ヒーター4bを接続する緊急消磁装置により、例え
ば超電導コイル1aがクエンチした場合に超電導コイル
1aに流れていた電流の一部が電熱ヒーター4bに流
れ、対向する超電導磁石装置の永久電流スイッチ2bを
offにして超電導コイル1bを消磁することで、発生
する左右方向の力を抑える方法が提案されている。
【0004】また、特開昭58−140103号公報
は超電導コイルまたは永久電流スイッチに取り付けられ
た電熱ヒーターをクエンチ検出器の出力に接続し、超電
導コイルがクエンチした場合にはクエンチ検出器から通
電し、電熱ヒーターを加熱することで、対向する超電導
コイルを消磁させる方法が提案されている。
【0005】さらに、磁気浮上列車に搭載される超電導
磁石装置では通常の走行において、外部からの磁場変動
により回路内に数Vの電圧(以下、ノイズ電圧という)
が誘導される。このようなノイズ電圧により、クエンチ
していないのに電熱ヒーターに電流が流れて加熱し、対
向する超電導コイルを消磁するという誤動作に対して、
特開平4−125021号公報のように、ダイオードの
逆並列回路を電熱ヒーターと直列に接続することで、ダ
イオードの順方向電圧によりノイズ電圧をカットして誤
動作を防止する方法が提案されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】磁気浮上列車に搭載さ
れる超電導磁石装置は、小型、軽量であること、誤動作
がないこと、クエンチした場合には確実に対向する超電
導コイルを消磁できることが必要である。一方、磁気浮
上列車に搭載される超電導磁石装置の緊急消磁装置に
は、走行時に地上コイルからの高調波、および車両動揺
による磁場変動が加わるためノイズ電圧が発生し、電熱
ヒーターに電流が流れて加熱してしまい、超電導コイル
がクエンチしていないのに対向する超電導コイルを消磁
するという問題点があった。さらに、電熱ヒーターを超
電導コイルに取り付けた場合には、ノイズ電圧による電
熱ヒーターが加熱されるという問題の他に、励磁または
消磁時に超電導コイルの自己インダクタンスにより電圧
が発生することによって、対する超電導コイルに取り
付けられた電熱ヒーターに電流が流れ加熱するため、対
向する超電導コイルは超電導状態を維持できず、励磁す
ることができない場合や、消磁中にクエンチするという
問題がある。
【0007】そこで、ノイズ電圧および励消磁時に発生
する電圧では電熱ヒーターを加熱することなく、クエン
チしたときのみに電熱ヒーターを加熱できる、緊急消磁
装置が必要である。その一つの方法である電熱ヒーター
と直列にダイオードを接続して、ダイオードの順方向電
圧を利用する方法では、順方向電圧が通常1V程度であ
るため数Vのノイズ電圧を除去しよとした場合、多段直
列接続する必要があること、ダイオードに極性があるた
め、逆並列接続する必要があることから、小型、軽量化
の妨げとなる。
【0008】したがって、本考案は超電導コイルがクエ
ンチしたときのみに対向する超電導コイルを消磁できる
信頼性があり、かつ小型、軽量な緊急消磁装置を提供す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】記の課題を解決するた
めに、請求項1の超電導磁石装置は、ヌルフラックス磁
気案内方式の磁気浮上列車に搭載される対向する左右一
対以上の超電導コイルと、その超電導コイルのそれぞれ
の両端に接続された永久電流スイッチと、超電導コイル
または永久電流スイッチの1つが常電導転移したときに
対向する超電導コイルまたは永久電流スイッチに取り付
けた電熱ヒーターに自動的に通電する緊急消磁装置とを
備えた浮上式鉄道用超電導磁石装置において、超電導コ
イルまたは永久電流スイッチに取り付けた電熱ヒータ
と直列にアレスタを接続したことで実現した。
【0010】また、請求項2の超電導磁石装置における
緊急消磁装置は、超電導コイルまたは永久電流スイッチ
の1つがクエンチしたときに、超電導コイルの両端また
は巻回部に取り付けた電圧出力用の端子から、電熱ヒー
ターに通電することで実現した。
【0011】
【作用】アレスタは、図3に示したような電圧−電流特
性を持ち、動作電圧Vtまで導通しない状態を保ち、動
作電圧Vtに達すると導通の状態になる。この特性を利
用して、クエンチ検出器の出力と電熱ヒーターを結ぶ回
路内に誘導される数Vのノイズ電圧に対しては導通せ
ず、電熱ヒーターに電流を流さず加熱しないが、クエン
チを検出したときにクエンチ検出器が出力する二十数V
の電圧に対して導通し、電熱ヒーターに電流を流して加
熱できるような、動作電圧Vtが十数Vのアレスタを直
列に接続すれば緊急消磁装置の誤動作を防げる。
【0012】さらに、電圧出力用の端子に電熱ヒーター
を取り付けた請求項2の場合には、その回路に誘導され
る数Vのノイズ電圧および励消磁時に発生する数Vの電
圧より動作電圧が高く、超電導コイルまたは永久電流ス
イッチがクエンチした時に発生する数十Vから数百Vの
電圧より低い値の動作電圧Vtを有するアレスタを用い
れば、クエンチしたときに発生する電圧ではアレスタが
導通し電熱ヒーターを加熱するが、ノイズ電圧や励消磁
時に発生する電圧ではアレスタは導通せず電熱ヒーター
を加熱しない緊急消磁装置を構成できる。
【0013】また、アレスタの動作電圧は任意な値を選
定できるため、ダイオードの順方向電圧を利用した場合
のように多段直列接続する必要がないこと、ダイオード
のように極性がないため、逆並列接続する必要がないこ
とから、一個のアレスタで構成することが可能であり、
小型、軽量化ができる。
【0014】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1は磁気浮上列車に搭載される超電導
磁石装置のうち、対向配置された左右一対について記し
たものであり、本考案の一実施例である。通常の運転時
は、左右それぞれの超電導コイル1aと永久電流スイッ
チ2a、および超電導コイル1bと永久電流スイッチ2
bにより構成される閉回路により永久電流モードで運転
されている。
【0015】本実施例では、通常の運転時に電圧出力用
の端子5a、6a間には地上コイルからの高調波や車両
動揺による磁場変動により、速度や推進電流に依存する
数Vのノイズ電圧が発生している。ところが、超電導コ
イル1aが何らかの理由でクエンチした場合、超電導コ
イル1aの電圧出力用の端子5a、6a間には数十から
数百Vの電圧が発生する。そこで、超電導コイル1aの
電圧出力用の端子5a、6a間に接続するアレスタ3b
として、動作電圧がノイズ電圧の数Vより高く、超電導
コイル1aがクエンチしたときに発生する電圧の数十V
より低いもの、例えば動作電圧が10Vのアレスタを用
いることで、クエンチしたときのみ導通の状態となり、
電熱ヒーター4bに電流が流れて加熱できる緊急消磁装
置が構成できる。
【0016】いま、超電導コイル1aが何らかの理由で
クエンチしたときは、電圧出力用の端子5a、6a間に
発生した電圧により、アレスタ3bが導通の状態とな
り、電熱ヒーター4bに電流が流れ、永久電流スイッチ
2bを加熱し、永久電流スイッチ2bをoffすること
で、対向する超電導コイル1bの電流は減衰し、消磁さ
れるため、発生する左右方向の力を減少させることがで
きる。一方、通常の運転時に発生するノイズ電圧または
励消磁時に発生する電圧ではアレスタ3bは導通の状態
にならないため電熱ヒーター4bには電流が流れず、対
向する超電導コイル1bを消磁することはない。
【0017】また、超電導コイル1bがクエンチした場
合には、上記の説明で添え字aと添え字bが読み変わる
だけで同様である。
【0018】なお、本実施例で使用したクエンチしたと
きに発生する電圧、およびノイズ電圧の値は電圧出力用
の端子5a、6aの取り付け位置により変えることがで
きる値で、その一例を用いた。
【0019】図1の実施例では、電圧出力用の端子5
a、6aを端部と巻回部中央で構成されている場合を示
したが、両端および中間の任意の場所から取り出しても
同様である。
【0020】図1の実施例では、電熱ヒーター4bを対
向する超電導磁石装置の永久電流スイッチ2bに取り付
けた場合を示したが、電熱ヒーター4bを超電導コイル
1bに取り付け、超電導コイル1bを加熱しクエンチさ
せることで電流を減衰させて消磁しても同様である。そ
の場合、電熱ヒーターの取り付ける位置は、超電導コイ
ル1bを加熱できる位置であれば、超電導コイル1bの
内部または表面の任意の位置でよいが、経験磁界が大き
くなる内周側に取り付けることが望ましい。
【0021】
【考案の効果】以上説明したように本考案の超電導磁石
装置によれば、ノイズ電圧によって、超電導コイルがク
エンチしていないにもかかわらず対向する超電導コイル
を消磁するいう誤動作を防止することができる。また、
励消磁時に超電導コイルの自己インダクタンスによって
電圧が発生し、対向する電熱ヒーターを加熱してしま
い、超電導コイルが励磁できないという事態または消磁
中にクエンチするという事態を防止できる。つまり、浮
上式鉄道用超電導磁石装置の信頼性が極めて高くなるい
う効果がある。 さらに、アレスタは極性を有せず、その
動作電圧を任意の値に設定できるため、小型軽量化が図
れるという効果がある。 従って、磁気浮上列車に搭載さ
れる超電導磁石装置に必要とされる条件である 小型軽量
であること,誤動作がないこと,クエンチした場合には
確実に対向する超電導コイルを消磁できることなどの条
件をすべて満足しているため、極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示した説明図である。
【図2】本考案を使用しない従来の緊急消磁装置にいて
の説明図である。
【図3】アレスタの電圧−電流特性の一例を示した説明
図である。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 永久電流スイッチ 3 アレスタ 4 電熱ヒーター 5 電圧出力用端子 6 電圧出力用端子 7 保護抵抗 また、添え字aおよびbは、左右対向するそれぞれの超
電導磁石装置に組み込まれていることを示す。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヌルフラックス磁気案内方式の磁気浮上
    列車に搭載される対向する左右一対以上の超電導コイル
    と、超電導コイルのそれぞれの両端に接続された永久
    電流スイッチと、超電導コイルまたは永久電流スイッ
    チの1つが常電導転移したときに対向する超電導コイル
    または永久電流スイッチに取り付けた電熱ヒータに自
    動的に通電する緊急消磁装置とを備えた浮上式鉄道用
    電導磁石装置において、超電導コイルまたは永久電
    流スイッチに取り付けた電熱ヒーターと直列にアレスタ
    を接続したことを特徴とする浮上式鉄道用超電導磁石装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記緊急消磁装置
    前記超電導コイルまたは前記永久電流スイッチの1
    つがクエンチしたときに、前記超電導コイルの両端また
    は巻回部に取り付けた電圧出力用の端子から、前記電熱
    ヒーターに通電することを特徴とする請求項1記載の浮
    上式鉄道用超電導磁石装置。
JP1992085811U 1992-11-19 1992-11-19 浮上式鉄道用超電導磁石装置 Expired - Fee Related JP2597336Y2 (ja)

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