JP2596487B2 - 導波型偏光子 - Google Patents

導波型偏光子

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JP2596487B2
JP2596487B2 JP3282073A JP28207391A JP2596487B2 JP 2596487 B2 JP2596487 B2 JP 2596487B2 JP 3282073 A JP3282073 A JP 3282073A JP 28207391 A JP28207391 A JP 28207391A JP 2596487 B2 JP2596487 B2 JP 2596487B2
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polarizer
optical
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克己 森下
聖一 高崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバにて形成さ
れる2つの光導波路を平行に近接して配置することによ
って形成される光結合器を用いて構成される導波型偏光
子に関するものであり、光通信や光計測などに好適に使
用される。
【0002】
【従来の技術】従来、光通信や光計測などに使用される
偏光子としては、バルク型の偏光子、導波型の偏光子、
及びバルク型と導波型の中間の偏光子が提案されてい
る。現在、使用されている偏光子は大部分がバルク型と
される。
【0003】しかしながら、バルク型偏光子を使用した
場合には、導波路へと入射された光は一旦導波路から出
され、レンズを用いて平行光とし、次いで通常のバルク
型偏光子に通して入射光から特定の偏光成分だけを取り
出した後、この偏光成分をレンズを用いて集光し、再度
導波路へと入射することが必要とされる。従って、挿入
損失も大きく、各部品の位置合わせも複雑で、振動や温
度変化に対しても弱いという欠点があった。
【0004】一方、導波型偏光子には、(1)偏波保存
ファイバをテーパ状にして曲げたもの(F.De Fornel,
M.P.Varnham, and D.N.Payne, "Finite cladding effec
ts inhighly birefringent fibre taper polarisers",
Electronics Letters, vol.20, no.10, pp.398〜399, 1
984)、(2)光ファイバの側面を研磨しコアの近くに金
属膜や液晶を置いて偏光による損失の違いを利用したも
の(W.Johnstone, G.Stewart, B.Culshaw, and T.Hart,
"Fibre-optic polarisers and polarising coupler
s", Electronics Letters, vol.24, no.14, pp.866 〜
867, 1988; R.Kashyap, C.S.Winter, and B.K.Nayar,
"Polarization-desensitized liquid-crystal overlay
optical-fiber modulator", Optics Letters, vol.13,
no.5, pp.401〜403, 1988)、(3)コア近くに金属を
流し込んだ特殊な光ファイバを用いたもの(L.Li, G.Wy
langowski, D.N.Payne, and R.D.Birch, "Broadband me
tal/glass single-mode fibre polarisers", Electroni
cs Letters, vol.22, no.19, pp.1020〜1022, 1986) が
発表されている。
【0005】しかしながら、このような導波型偏光子は
いずれも、光ファイバの加工及び調整に時間が掛かり、
又、温度変化に弱かったり、或は製造が困難な特殊な光
ファイバを必要とする、といった問題があった。
【0006】又、導波型とバルク型との中間の偏光子と
しては、光ファイバに細いスリットを作り、そこに薄膜
の偏光素子を入れるもの(H.Yanagawa, T.Ochiai, H.Ha
yakawa, and H.Miyazawa, "Miniature fibre optic pol
ariser", Electronics Letters, vol.24, no.10, pp.59
6 〜 597, 1988) があるが、この偏光子を製造するには
極めて精密な加工技術を必要とするという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の偏光子はいずれも、挿入損失、偏光分離安定性及
び製作の容易性の点で問題を有している。
【0008】従って、本発明の目的は、偏光分離性が安
定し、挿入損失が小さく、環境の変化にも強く、且つ製
作の容易な光ファイバを使用した導波型の偏光子を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
導波型偏光子にて達成される。要約すれば、本発明は、
光ファイバを平行に近接して配置し、融着延伸すること
によって形成した光結合器の出力端を接続してループ状
となし、そして該光結合器は、2つの直交偏光に対し
て、一方の偏光に対しては結合比50%の3dB結合器
となり、他方の偏光に対しては結合比が0%か、或は1
00%の結合器であることを特徴とする導波型偏光子で
ある。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る導波型偏光子を図面に則
して更に詳しく説明する。
【0011】図1に本発明に係る導波型偏光子の一実施
例を示す。本実施例で、導波型偏光子1は、光導波路を
なす2本の光ファイバfを平行に近接配置し、通常の融
着延伸法などにより作製された、入力端と出力端とを備
えた光結合器2を有する。本発明に従えば、光結合器2
の出力端は互に接続され、ループ状f’とされる。又、
本発明によれば、光結合器2は、2つの直交偏光に対し
て、一方の偏光に対しては結合比50%の3dB結合器
として機能してこの光成分を完全に反射し、同時に、他
方の偏光に対しては結合比が0%か、或は100%の結
合器として機能してこの光成分を完全に通過させる。従
って、本発明によれば、無偏光の光を入射した時一つの
偏光のみを出射する偏光子が提供される。なお、上記構
成によれば、本発明の導波型偏光子は、光ファイバにて
形成された光結合器2を使用し、その出力端も又光ケー
ブルで接続する構成とされたが、例えば、ナトリウムガ
ラス等からなる導波路基板にイオン交換法により屈折率
をわずかに増加させた光導波路を形成したスラブ型光導
波路より構成される結合器を使用し、その出力端部を互
に光ファイバにて接続することも考えられる。しかしな
がら、このスラブ型光導波路を使用した偏光子は、スラ
ブ型導波路を光ファイバと接続することが必須となり、
上述のように光ファイバ同士を接続する本発明の、所
謂、光ファイバ型導波路を使用した偏光子に比べると、
異種のものを接続することによる接続部の温度や機械的
曲げによる影響で偏光分離性が不安定となり、又、接続
精度が要求され、作製が困難となり、しかも、接続部で
のロスがあるために挿入損失が大きいという問題があ
る。 つまり、本発明の光ファイバ型の偏光子1は、上述
のように、異種のものを接続することがなく、光ファイ
バ同士の接続となるので、接続が極めて容易で高精度に
て達成され、偏光分離性が安定し、接続部でのロスがな
く挿入損失が小さいといった利点を有している。又、光
結合器2も、ビートが落ち着いたところで溶融延伸を止
めれば良く、スラブ型光導波路にて構成される結合器に
比べれば、その作製が著しく容易である。
【0012】次に、本発明の導波型偏光子1の作動原理
について説明する。
【0013】従来、光結合器の出力端を接続して構成さ
れる光ファイバ反射器が知られている(D.B.Mortimore,
"Fiber loop reflectors", IEEE Journal of Lightwav
e Technology, vol.6, no.7, pp.1217〜1224, 1988) 。
この光ファイバ反射器は、光結合器が3dB結合器とな
った時、即ち、入射電力の半分の電力が結合する結合器
とされる場合に、出力端の光が打ち消し合って全て反射
するように構成されている。
【0014】本発明者は、このような光ファイバ反射器
の偏光依存性を研究する過程にて、2つの直交偏光に対
して、一方の偏光では3dB結合器となり、この偏光で
は電力を完全に反射するが、他方の偏光に対しては完全
に通過するように結合器を作製することが可能で、この
ようにして作製した光結合器は導波型の偏光子として極
めて有効に機能することを見出した。
【0015】つまり、このような構成の光結合器は、一
方の偏光の光成分は反射されて出力端に出射することが
なく、他方の偏光の光成分のみが出力されて、導波型の
偏光子として有効に機能する。
【0016】更に、本発明の導波型偏光子の作動を数式
にて説明する。
【0017】図1を参照すると、互に直交する偏光成
分、即ち、x偏光及びy偏光の入射、反射、透過電力の
関係は、次のように表すことができる。 P1x=P0xsin2 (2Cx L) (1) P2x=P0xcos2 (2Cx L) (2) P1y=P0ysin2 (2Cy L) (3) P2y=P0ycos2 (2Cy L) (4) 但し、Cx 及びCy は、それぞれx偏光及びy偏光に対
する結合係数、Lは、実効結合器長である。又、P0x
入射x偏光電力、P0yは入射y偏光電力、P1xは反射x
偏光電力、P1yは反射y偏光電力、P2xは透過x偏光電
力、P2yは透過y偏光電力である。
【0018】ここで、偏光子として働くのは、x偏光或
はy偏光が全て反射される場合で、 2Cx,y L=(π/2)+Nπ N:整数 (5) となる時である。
【0019】このとき、他方の偏光が完全に通過すれ
ば、損失の少ない偏光子が得られ、その条件は、 2Cx,y L=N’π N’:整数 (6) である。
【0020】通常、光結合器は、波長依存性と偏光依存
性を持っており、光結合器の結合電力を図2に示すよう
に調節すれば、波長λ1 、λ3、λ5 では、 2Cx L=(π/2)+Nπ 2Cy L=N’π となり、x偏光は完全に反射し、y偏光は全て透過する
こととなるので、y偏光透過偏光子となる。
【0021】又、波長λ2 、λ4 では、 2Cy L=(π/2)+Nπ 2Cx L=N’π となり、y偏光は完全に反射し、x偏光は全て透過する
こととなるので、x偏光透過偏光子となる。
【0022】次に、上記構成の本発明に係る導波型偏光
子の製造方法について説明する。
【0023】本発明に係る導波型偏光子を製造するため
に、例えば、コア径が5〜10μm、クラッド外径が1
00〜150μmとされるシングルモード光ファイバが
2本準備される。2本の光ファイバの出力端となる側は
互に接続される。場合によっては、2本の光ファイバの
出力端となる側を接続する代わりに、1本の光ファイバ
にて一端がループを成すようにして使用することもでき
る。
【0024】次いで、光ファイバの平行に近接して配置
された部分を、融着延伸する。融着延伸処理は、通常の
方法に従って行なうことができ、例えば、火炎バーナ、
ヒーターレーザ、小型電気炉等適宜の加熱装置を用い
て、一般に1300〜2000℃の温度で加熱しなが
ら、例えばラック−ピニオン機構を介して光ファイバを
軸方向両側に例えば0.005〜25mm/分の速度で
引っ張ることにより行い得る。これにより、ある延伸距
離Lを有した光結合器が作製される。
【0025】本実施例に従えば、導波型偏光子としての
機能を発揮するための光伝送特性をモニターするため
に、融着延伸処理に先立って、図1に示すように、光フ
ァイバの、ループ状に接続されている側とは反対側の開
放端部にそれぞれ、二つの直交偏光成分を有した光源1
00と、出力電力モニター102とが接続され、光源1
00より光ファイバの一方の端部に光を入射し、光ファ
イバの他方の端部からの出力電力をモニター102にて
監視しながら延伸処理が行なわれる。
【0026】図3は、Cx >Cy であった時の延伸距離
Lと、光ファイバ出力端における出力との関係を示す。
延伸処理によりCx、Cy 及びLが増大し、Cx とCy
の僅かな差がLによって拡大され、出力電力の偏光依存
性が大きくなる。
【0027】従って、本実施例によれば、図3にて理解
されるように、モニター102の出力変動が一番小さく
なった点、即ち、延伸距離L0 において延伸処理は停止
される。これによって、本素子は、x偏光は通過せず全
て反射され、y偏光のみが通過し、導波型の偏光子とし
て機能し得ることが理解される。
【0028】図4は、Cx <Cy の時の延伸距離Lと、
光ファイバ出力端における出力との関係を示す。この場
合においては、延伸距離L1 において、本素子は、x偏
光は通過せず全て反射され、y偏光のみが通過し、導波
型の偏光子として機能し得ることが理解される。
【0029】このようにして得られた導波型偏光子を用
いて実験したところ、偏光子として満足すべき性能を備
え、且つ挿入損失が小さく、環境の変化にも強いことが
分かった。
【0030】
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る導波
型偏光子は、通常の光ファイバを融着延伸して作製した
光結合器の出力端を接続させることにより、偏光分離性
が安定し、挿入損失も小さく、環境の変化や振動にも強
く、比較的短い時間で製作でき、既存の光結合器の製作
装置を利用できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導波型の偏光子の構成及び原理を
説明する図である。
【図2】導波型偏光子を構成する結合器の波長及び偏光
依存性を示す図である。
【図3】一実施例による延伸距離と出力電力との関係を
示す図である。
【図4】他の実施例による延伸距離と出力電力との関係
を示す図である。
【符号の説明】
1 導波型偏光子 2 光結合器 100 光源 102 出力電力モニター

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバを平行に近接して配置し、融
    着延伸することによって形成した光結合器の出力端を接
    してループ状となし、そして該光結合器は、2つの直
    交偏光に対して、一方の偏光に対しては結合比50%の
    3dB結合器となり、他方の偏光に対しては結合比が0
    %か、或は100%の結合器であることを特徴とする導
    波型偏光子。
JP3282073A 1991-10-02 1991-10-02 導波型偏光子 Expired - Lifetime JP2596487B2 (ja)

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