JP2595329B2 - 薄肉鋳造製サスペンション用ア―ムの製造法 - Google Patents

薄肉鋳造製サスペンション用ア―ムの製造法

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JP2595329B2 JP63260011A JP26001188A JP2595329B2 JP 2595329 B2 JP2595329 B2 JP 2595329B2 JP 63260011 A JP63260011 A JP 63260011A JP 26001188 A JP26001188 A JP 26001188A JP 2595329 B2 JP2595329 B2 JP 2595329B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、フレームに対し車軸を上下方向に揺動自
在に連結させるサスペンション用アーム(以下“スウィ
ングアーム”という)の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の鋳造製スウィングアームは、可鍛鋳鉄や球状黒
鉛鋳鉄が知られているものの、例えば肉厚が5〜8mmと
厚肉になっており、サスペンションの部品として重要
な、重量の軽減が困難なものとなっている。また、厚肉
であるため、大変形する部位をあらかじめアーム中に設
定する等の破壊モードの制御が困難であった。そこで、
ヒューズ部品をアームとは別に設定したりしていた。こ
れは薄肉な鋳物を造ることの難しさや、要求される靱性
を満足させるための熱処理での異常変形による困難さに
起因しているものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
また、サスペンション性能は、バネ下荷重が少ない
程、その性能が向上するものであり、特にサスペンショ
ンの部品であって、バネ下に配置されるスウィングアー
ムの質量を軽減させることが、課題となっている。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記のような課題を解決するために発明
されたもので、 フレームに対し車軸を上下方向に揺動自在に連結させ
る鋳造製サスペンション用アーム(スウィングアーム)
の製造法において、そのサスペンション用アームのイン
ナーアームとアウターアームとが二股状に分岐構成され
る付根部近傍に堰を設け、その堰から溶湯を流入させた
ことを特徴とする薄肉鋳造製サスペンション用アームの
製造法であり、 また、フレームに対し車軸を上下方向に揺動自在に連
結させる鋳造製サスペンション用アームの製造法におい
て、そのサスペンション用アームの鋳型の上部に接続配
置したかけ堰内において、供給された溶湯に接種剤を添
加して接種処理した後、鋳型内に注入したことを特徴と
する薄肉鋳造製サスペンション用アームの製造法であ
る。
〔発明の作用〕
この発明のサスペンション用アームの製造法の作用
は、そのサスペンション用アームのインナーアームとア
ウターアームとが二股状に分岐構成される付根部近傍に
堰を設け、その堰から溶湯を流入させたので、インナー
アームおよびをアウターアームの先端部まで、温度の高
い溶湯を供給できるものであり、 またそのサスペンション用アームのインナーアームと
アウターアームとが二股状に分岐構成される付根部近傍
に堰を設け、その堰にかけ堰を直接配置し、このかけ堰
内において、供給された溶湯に接種剤を添加して接種処
理した後、鋳型内に注入したので、溶湯流路が短いた
め、サスペンション用アームが薄肉かつ長尺であっても
その接種効果を損なうことがない。
〔実施例の説明〕
この発明の実施例を、トレーリングアームについて第
1〜8図に基づいて説明する。まず、その形状は、第1
図に示すように、トレーリングアーム本体の付根部1の
一方に、インナーアーム2及びアウターアーム3が二股
状に分岐形成されるとともに、その付根部1の他方に、
車軸4を保持させるためのベアリング用ハウジング5が
形成され、その両アーム2,3とハウジング5の付根部1
には、コイルスプリング取付部6が形成されるととも
に、そのインナーアーム2及びアウターアーム3の横断
面が、第3,4図に示すようにコ字状の開断面に形成さ
れ、そのコイルスプリング取付部6からベアリング用ハ
ウジング5までの横断面が、第5図に示すようにロ字状
の閉断面に形成され、その横断面が閉断面に形成された
コイルスプリング取付部6からベアリング用ハウジング
5までの上下両面の両端部に内部と外部とが連通する連
通孔7が形成され、塗料の留り防止又は水抜き孔として
利用され、一体構造で鋳造されたものであり、その材質
は、フェライト組織を主体とした球状黒鉛鋳鉄である。
また、肉厚は基本的に3mmとし、要求強度に応じ、部分
的に肉厚を3〜7mmまで変化させたものである。
次にこの一体構造の鋳造製トレーリングアームの製造
法について説明する。このトレーリングアームの材質
は、球状黒鉛鋳鉄であり、その化学成分は、C;3.63重量
%、Si;2.85重量%、Mn:0.29重量%、S;0.009重量%、M
g:0.041重量%および残部鉄であった。なおこの球状黒
鉛鋳鉄の化学成分の範囲は、特に限定されるものではな
いが、C;3.0〜4.0重量%、Si;1.80〜4.00重量%、Mn:0.
5重量%以下、S;0.02重量%以下、Mg:0.035重量%以上
および残部鉄という化学成分範囲が、鋳造性、黒鉛の球
状化、機械的性質等から、より優れた効果を奏するもの
である。また、この発明の鋳物の材質は、この実施例で
使用した球状黒鉛鋳鉄の他、アルミニウム合金鋳物、マ
グネシウム合金鋳物または可鍛鋳鉄等でも使用できるも
のである。次に鋳造法について説明する。第6〜8図に
示すように、コイルスプリング取付部6近傍からフレー
ム側のインナーアーム2とアウターアーム3は、開断面
を形成させるため、主型8のみによりキャビティ9が形
成され、強度の必要とされるコイルスプリング取付部6
近傍から車軸取付部5までは、横断面を閉断面に形成さ
せるため、主型8の間に中子10が配置され、その中子10
はその両端の上下部にそれぞれ突出された幅木(はば
き)11を主型8の凹部に挿入し保持させるもので、この
中子10の材料には、崩壊性の良いシェル中子やコールボ
ックス中子が使用される。また、第7図に示されるよう
に、コイルスプリング取付部6近傍(アーム部の付根部
1)に、堰12を設け、その上部にかけ堰13を載せ、その
かけ堰13の底部流出口14にストッパー15を挿入配置さ
せ、あらかじめMgによる球状化処理をした溶湯をそのか
け堰13に溜め、接種剤(Fe−Siを主体とした合金)を0.
1〜0.5重量%添加した後、そのストッパー15を上昇さ
せ、鋳型内に注入させるものである。この接種により、
黒鉛の晶出を助長し、硬く、もろい遊離セメンタイト
(Fe3C)の発生を防止し、フェライト組織を増加させ、
靱性の向上ができるものである。また、この底部流出口
14は、上記のコイルスプリング取付部6近傍から車軸取
付部5にかけて配置された中子10の直上に位置されるも
ので、その中子は、注湯時に、常に高温の溶湯に接触さ
れるため、中子10の崩壊性を向上させることができ、中
子砂の取り出しが容易になるとともに、この分岐部に堰
12を設けてあることにより、薄肉に形成された両アーム
2,3を、ほぼ同時に凝固させることができるので、両ア
ーム2,3の変形を防止することができるものである。ま
た、第7,8図に示すように、インナーアーム2又はアウ
ターアーム3(本実施例ではインナーアーム2)の先端
に、湯だまり16が設けられている。これは、一般に堰か
ら流入される溶湯は、距離の長いアーム部を通って、先
端部まで進むことになる。このとき、その溶湯は、その
間にあるゴミ等の不純物を運ぶとともに、その溶湯の温
度低下を余儀なくされるものである。しかし、この湯だ
まり16が先端にあることにより、上記不純物や温度低下
した溶湯をその湯だまり16内に侵入させ、製品部を健全
な鋳物とさせることができるものである。
このように形成された一体構造の鋳造性トレーリング
アームは、第1図に示すように、ボディブラケット17に
そのインナーアーム2及びアウターアーム3の先端が上
下方向に揺動自在にそれぞれ連結され、そのハウジング
5内にベアリング(図示しない)及び車軸4が挿入さ
れ、その車軸4にドラムハブ18,ホイール19そしてタイ
ヤ20が順次接続されるものである。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の薄肉鋳造製サスペンション
用アームの製造法は、そのサスペンション用アームのイ
ンナーアームとアウターアームとが二股状に分岐構成さ
れる付根部近傍に堰を設け、その堰から溶湯を流入させ
たので、インナーアームおよびとアウターアームの先端
部まで、温度低下の少ない溶湯を供給することができる
とともに、インナーアームおよびとアウターアームをほ
ぼ同じ温度条件で、凝固、冷却させることができるの
で、インナーアームおよびとアウターアームの変形を防
止できるものである。
また、そのサスペンション用アームのインナーアーム
とアウターアームとが二股状に分岐構成される付根部近
傍に堰を設け、その堰にかけ堰を直接配置し、このかけ
堰内において、供給された溶湯に接種剤を添加して接種
処理した後、鋳型内に注入したので、溶湯流路が短いた
め、サスペンション用アームが薄肉かつ長尺であっても
その接種効果を損なうことがない(ムラがない)もので
あり、球状黒鉛鋳鉄の場合においては、アズ・キャスト
状態での靱性の向上が計れるとともにアズ・キャストで
の使用も可能になるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例の平面図、 第2図は同側面図、 第3図は第1図のIII−III線拡大断面図、 第4図は第1図のIV−IV線拡大断面図、 第5図は第1図のV−V線拡大断面図、 第6図は、本発明のトレーリングアームを製造するため
の下鋳型の平面図、 第7図は第6図のVII−VII線断面図、 第8図は第6図のVIII−VIII線断面図である。 1……トレーリングアーム(スウィングアーム)本体の
付根部 2……インナーアーム(アーム部) 3……アウターアーム(アーム部) 4……車軸 5……ハウジング(車軸取付部) 6……コイルスプリング取付部 17……サブフレーム 18……ドラムハブ 19……ホイール 20……タイヤ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレームに対し車軸を上下方向に揺動自在
    に連結させる鋳造製サスペンション用アームの製造法に
    おいて、そのサスペンション用アームのインナーアーム
    とアウターアームとが二股状に分岐構成される付根部近
    傍に堰を設け、その堰から溶湯を流入させたことを特徴
    とする薄肉鋳造製サスペンション用アームの製造法
  2. 【請求項2】フレームに対し車軸を上下方向に揺動自在
    に連結させる鋳造製サスペンション用アームの製造法に
    あって、そのサスペンション用アームのインナーアーム
    とアウターアームとが二股状に分岐構成される付根部近
    傍に堰を設け、その堰にかけ堰を直接配置し、このかけ
    堰内において、供給された溶湯に接種剤を添加して接種
    処理した後、鋳型内に注入したことを特徴とする薄肉鋳
    造製サスペンション用アームの製造法
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