JP2594505Y2 - タイヤ滑り止め具用ベルト - Google Patents

タイヤ滑り止め具用ベルト

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JP2594505Y2
JP2594505Y2 JP1992062455U JP6245592U JP2594505Y2 JP 2594505 Y2 JP2594505 Y2 JP 2594505Y2 JP 1992062455 U JP1992062455 U JP 1992062455U JP 6245592 U JP6245592 U JP 6245592U JP 2594505 Y2 JP2594505 Y2 JP 2594505Y2
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belt
tire
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tape
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JP1992062455U
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Inventor
満 稗田
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オーツタイヤ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、タイヤ滑り止め具に使
用するベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なタイヤ滑り止め具の構成要部を
図3に示す。図3は、タイヤに装着される滑り止めネッ
ト1を長さ方向で一部切断して示した斜視図である。図
5において、滑り止めネット1のタイヤ外側に装着され
る側の端部には所定間隔毎に金属製の掛止フック2が取
付けられている。この掛止フック2に弾性を有する滑り
止め具用ベルト3を掛止させた状態で、ネット1及びベ
ルト3の両端を繋いで輪状にすることにより、タイヤを
締めつけている。ベルト3が掛止フック2に掛止してい
る状態の拡大図を図4に示す。掛止フック2のフック部
4に、ベルト3の底面部及び両側面部が接して掛止して
いる。
【0003】ベルト3は、一般に図5に示すように、長
さ方向に延びる高強度繊維6よりなる芯組織7と該芯組
織7の外周を被覆する表面組織8とからなり、表面組織
8はマルチフィラメント糸からなるタテ糸9とモノフィ
ラメント糸からなるヨコ糸10の織物で構成されてい
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、ベルト3の表
面組織8は、タイヤへの装着時や走行時に図4の矢印方
向への移動乃至屈曲を繰り返し受けるため、掛止フック
2との接触面に相当するベルト3表面が摩損し、マルチ
フィラメント糸9を構成する個々のフィラメント9aが
切れ、ついにはベルト3が切れてしまうという事故が発
生する。
【0005】フィラメント9aの材料として、耐摩耗性
に優れた高強力ポリエチレンを使用することにより、切
断に到らないものが提案されている(実願平3−394
46号)が、さらに長期にわたって安全性を保障できる
ように、耐摩耗性の向上が望まれる。本考案は、このよ
うな問題を解決するためになされたものであって、その
目的とするところは、従来よりも耐摩耗性を向上させた
滑り止め具用ベルトを提供することにある。
【0006】本考案の滑り止め具用ベルトは、タイヤに
装着される滑り止めネットの一側端部に、一定間隔毎に
取付けられた掛止フックに掛止せしめて、前記滑り止め
ネットをタイヤに締めつけるタイヤ滑り止め具用ベルト
であって、長さ方向に延びる高強度繊維よりなる芯組織
と、該芯組織の外周を被覆する表面組織とからなり、前
記表面組織のうち、少なくとも長さ方向に延びるタテ糸
が高強力ポリエチレン製テープで形成されることを特徴
とする。
【0007】
【実施例】以下、本考案の滑り止め具用ベルトについ
て、図面に基づいて説明する。図1は本考案一実施例の
滑り止め具用ベルトの一部を破断した正面図、図2は図
1のA─A線断面図である。図において、多数の高強度
繊維11が無撚り又は撚りの極めて甘い状態でベルトの
長さ方向に引き揃えられて、芯組織12を形成してい
る。高強度繊維11としては、例えば、アラミド繊維、
ガラス繊維、炭素繊維等が使用される。また、高強度低
伸度タイプのポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリ
ビニルアルコール繊維等も使用できる。
【0008】このような芯組織12の外周を表面組織1
3で被覆して、滑り止めベルトを形成している。表面組
織13は、ベルト長さ方向に延びるタテ糸14として高
強力ポリエチレン製テープを採用した縦口袋組織で構成
されている。ベルト幅方向のヨコ糸15は、タテ糸14
に比べて、其ほど厳しい耐摩耗性を要求されないので適
宜材料、太さの糸状、テープ状のもの等を用いることが
できるが、織りやすさ、耐摩耗性の点からはモノフィラ
メント糸が好ましい。
【0009】本考案に使用される高強力ポリエチレン製
テープ14とは、粘度法で測定される平均分子量が10
0万〜500万の超高分子量のポリエチレンを超延伸す
ることにより分子鎖を繊維の理想形に配向させたものを
いい、その比強度は約33〜40g/デニール程度で、
炭素繊維(19g/デニール程度)やアラミド繊維(約
28g/デニール程度)を上まわる。このように他の繊
維よりも強度の面において優れている。
【0010】高強力ポリエチレン製テープ14のサイズ
は、ベルトの大きさに応じて適宜選択されるが、幅1〜
3mm、厚み30〜100μm程度が好ましい。このよ
うなテープをヨコ糸と織って、表面組織の上下面に各3
〜8本程度並列するようにすることが、ベルト全体の強
度の点から好ましい。図1では、テープ14は表面組織
13の上下面に各4本づつ並列されている。
【0011】このように形成されたベルトは、摺動部た
る表面組織13の上面又は下面が高強力ポリエチレン製
テープ14で形成されているので、耐摩耗性に優れてい
る。また、テープを用いることにより、従来のマルチフ
ィラメント糸を使用する場合よりも軽量薄型化すること
が可能となるという効果もある。なお、本実施例では表
面組織13を縦口袋組織で構成したが、本考案はこれに
限らず、他の織り方であってもよい。
【0012】〔具体的実施例〕 芯組織としてポリエステル繊維を使用し、表面組織を構
成する縦口袋組織のタテ糸に幅2mm、厚さ45μmの
高強力ポリエチレン製テープを使用し、ヨコ糸に3号ナ
イロンのモノフィラメント糸を使用して、幅8mm、長
さ150mmのベルト試験片を作成した。
【0013】上記ベルト試験片を、荷重20kgをかけ
た状態で、ストローク10mmで1分間に300回、金
属製の掛止フックと摺動させた。摺動試験の間、試験片
は水分滴下装置により、常時湿潤状態に保持されてい
た。試験開始後2時間、5時間、10時間、15時間、
20時間後のベルト試験片の状態を観察した。結果を表
1に示す。
【0014】表面組織を構成するタテ糸として、100
0デニールの高強力ポリエチレン繊維を45本束ねたマ
ルチフィラメント糸を使用した実施例と同形状の試験片
(比較例1)、1000デニールのポリエステル繊維を
60本束ねたマルチフィラメント糸を使用した場合のベ
ルト試験片(比較例2)及び840デニールのナイロン
繊維60本束ねたマルチフィラメント糸を使用した場合
のベルト試験片(比較例3)について、上記実施例と同
様に耐摩耗性試験を行った結果も併せて表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1からわかるように、マルチフィラメン
ト糸の材料として高強力ポリエチレン繊維を用いた比較
例1のベルトは、ナイロン又はポリエステルを用いた場
合(比較例2又は比較例3)よりも切断に到るまでの時
間が延びているが、15時間以上摺動すると、マルチフ
ィラメント糸を構成しているフィラメントの切断が発生
した。一方、高強力ポリエチレン製テープを用いた本実
施例の試験片では、20時間摺動しても、表面状態に変
化は認められなかった。
【0017】
【考案の効果】本考案のタイヤ滑り止め具用ベルトは、
表面組織のタテ糸が高強度で耐摩耗性に優れた高強力ポ
リエチレン製テープで構成されているので、従来のマル
チフィラメント糸を用いた場合のように、糸を構成して
いる個々のフィラメントが切れることがない。よって、
長期にわたって初期の優れた耐摩耗性を発揮できる。す
なわち、タイヤ滑り止め具のタイヤへの装着時や走行時
に受ける掛止フックとの摺擦により、タイヤ滑り止め具
用ベルトが摩損して切れたりするのを長期にわたって防
止できる。
【0018】また、表面組織のタテ糸にテープを用いる
ことにより、従来のマルチフィラメント糸の織物を用い
た場合よりも軽量薄型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例のタイヤ滑り止め具用ベルト
の一部を破断した正面図である。
【図2】図1に示したタイヤ滑り止め具用ベルトのA─
A線断面図である。
【図3】タイヤに装着できる状態にしたタイヤ滑り止め
具を一部切断して示した斜視図である。
【図4】図3の掛止フック部分の拡大図である。
【図5】従来のタイヤ滑り止め具用ベルトの長さ方向に
直角の断面図である。
【符号の説明】
11 高強度繊維 12 芯組織 13 表面組織 14 ポリエチレン製テープ 15 ヨコ糸

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤに装着される滑り止めネットの一
    側端部に、一定間隔毎に取付けられた掛止フックに掛止
    せしめて、前記滑り止めネットをタイヤに締めつけるタ
    イヤ滑り止め具用ベルトであって、 長さ方向に延びる高強度繊維よりなる芯組織と、該芯組
    織の外周を被覆する表面組織とからなり、 前記表面組織のうち、少なくとも長さ方向に延びるタテ
    糸が高強力ポリエチレン製テープで形成されることを特
    徴とするタイヤ滑り止め具用ベルト。
JP1992062455U 1992-09-04 1992-09-04 タイヤ滑り止め具用ベルト Expired - Lifetime JP2594505Y2 (ja)

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JPH0625006U JPH0625006U (ja) 1994-04-05
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ID=13200698

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57154485A (en) * 1981-03-10 1982-09-24 Kanegafuchi Chemical Ind Bundling of yarn
JPH046961Y2 (ja) * 1986-07-04 1992-02-25
JP2506745B2 (ja) * 1987-04-07 1996-06-12 株式会社クラレ ロ−プ
JP2545689Y2 (ja) * 1987-12-24 1997-08-25 株式会社ブリヂストン タイヤの滑り止め具用紐

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JPH0625006U (ja) 1994-04-05

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