JP2592658B2 - 脂肪族フッ化炭化水素の脱ハロゲン化方法 - Google Patents

脂肪族フッ化炭化水素の脱ハロゲン化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、脂肪族フツ化炭化水素、所謂フロン類の脱
ハロゲン(塩素及びフツ素)化方法に関する。
従来の技術 揮発性の有機ハロゲン化合物は、環境汚染源の重要な
一つであり、これを無害化する方法が既に種々提案され
ている。例えば、ポリ塩素化ビフエニルについては、焼
却法以外にも、これに有機溶剤中にてナトリウムナフタ
レニドのようなアルカリ金属ナフタレニドを反応させる
ことによつて、完全に脱塩素化されることが知られてい
る(奥 彬ら、日本化学会誌1978年第11号第1577〜1582
頁、Akira Oku et al.,Chemistry and Industry,4,Nove
mber 1978,pp.841-842)。また、有機フツ素化合物の脱
フツ素についても、テトラフルオロベンゼンのような芳
香族フツ素化合物にナトリウムナフタレニドを反応させ
ることによつて、フツ素を無機フツ化物イオンとして除
去し得ることが知られている(奥 彬ら、日本化学会誌
1985年第10号第1963〜1967頁)。
しかし、近年、冷媒、高耐電圧ガス、食品エアゾール
の噴射剤として多く用いられている脂肪族フツ化炭化水
素、所謂フロン類については、これが成層圏のオゾン層
破壊という深刻な問題を引き起こしているにもかかわら
ず、従来、その有効な無害化方法が知られていない。
発明が解決しようとする課題 本発明者は、フロン類の脱ハロゲン化について鋭意研
究した結果、フロン類にアルカリ金属ナフタレニドを反
応させることによつて、フツ素(及び塩素)をそれぞれ
無機フツ素イオン及び無機塩素イオンとして効率よく除
去することができることを見出して、本発明に至つたも
のである。
従つて、本発明は、フロン類の脱ハロゲン化方法を提
供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明による脂肪族フツ化炭化水素の脱ハロゲン方法
は、 (a)一般式 CH3O-(CH2CH2O)n-CH3 (式中、nは1〜4の数を示す。) で表わされる(ポリ)エチレングリコールジメチルエー
テル、又は (b)有機アミン の存在下に有機溶剤中にて脂肪族フツ化炭化水素にアル
カリ金属ナフタレニドを作用させることを特徴とする。
本発明の方法において、フロン類とは、一般式 CkHLClmFn (式中、kは1〜4の整数、nは1以上の整数、1及び
mは0又は1以上の整数であつて、2k+2=1+m+n
を満足する。) で表わされる(塩化)フツ化炭化水素を意味し、具体例
として、例えば、フロン−11(CCl3F)、フロン−12(C
Cl2F2)、フロン−13(CClF3)、フロン−14(CF4)、
フロン−21(CHCl2F)、フロン−22(CHClF2)、フロン
−113(CClF2-CCl2F)、フロン−114(CClF2-CClF2)等
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
本発明の方法においては、フロン類の脱ハロゲン化
は、通常、窒素等の不活性気体雰囲気中でフロン類を溶
解させた有機溶剤中にアルカリ金属ナフタレニド溶液を
滴下するか、又は反対にアルカリ金属ナフタレニド溶液
中にフロン類を溶解させた有機溶剤を滴下し、添加剤と
しての前記一般式で表わされる(ポリ)エチレングリコ
ールジメチルエーテル又は有機アミンの存在下で撹拌す
ることによつて行なわれる。
本発明の方法において、上記有機溶剤としては、環状
エーテル、炭化水素等、反応に影響を与えないものが好
ましく用いられるが、特に、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、ペンタン、ケロシン、リグロイン等が好ましく
用いられる。しかし、アルカリ金属ナフタレニド溶液中
にフロン類を気体として通液させ、気液反応によること
もできる。
アルカリ金属ナフタレニドとしては、ナトリウムナフ
タレニドが好ましく用いられるが、カリウムナフタレニ
ドやリチウムナフタレニドも用いることができる。かか
るアルカリ金属ナフタレニドの製造は、先に挙げた文献
に記載されている。
アルカリ金属ナフタレニド溶液の濃度は、用いる溶剤
への溶解度によつて異なるが、例えば、溶剤としてテト
ラヒドロフランを用いるときは、1モル/l程度が有用で
ある。しかし、濃度は、特に、限定されるものではな
い。
アルカリ金属ナフタレニドは、通常、フロン類の有す
るハロゲン原子(塩素及びフツ素)の1原子に対して、
1倍モル量以上を用いることが好ましく、特に、1.5倍
モル量以上用いることが好ましい。最も好ましくは、2
倍モル量以上用いる。
本発明の方法においては、アルカリ金属ナフタレニド
とフロン類の反応の際に前記一般式で表わされる(ポ
リ)エチレングリコールジメチルエーテル又は有機アミ
ンを共存させる。これらは、通常、アルカリ金属ナフタ
レニドの溶液に添加されるが、フロン類の溶液に添加さ
れてもよい。
本発明の方法において添加剤として用いる前記(ポ
リ)エチレングリコールジメチルエーテルとしては、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチ
ルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
ル等を挙げることができるが、特に、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル又はテトラエチレングリコールジ
メチルエーテルが好ましく用いられる。
また、本発明の方法において用いる添加剤としての有
機アミンは、好ましくは、一般式 H2N-(CH2CH2NH)m-CH2CH2-NH2 (式中、mは0〜3の数を示す。) で表わされるポリメチレンポリアミンが好ましく用いら
れる。かかるポリメチレンポリアミンとしては、例え
ば、ジメチレンジアミン、テトラメチレントリアミン、
ヘキサメチレンテトラミンが好ましく用いられる。
これら添加剤は、通常、用いる溶剤に対して、1〜10
0容量%の範囲で用いられる。通常、5〜50容量%の範
囲で十分である。これら添加剤自体を溶剤として用いる
こともできるが、しかし、本発明によれば、溶剤として
テトラヒドロフランを用い、これに添加剤を上記範囲の
量にて加えることによつて、その理由は必ずしも明らか
ではないが、一層、高除去率としてフロン類からフツ素
を無機フツ素イオンとして除去することができる。
反応温度及び圧力は、特に限定されるものではない
が、特に、フロン類からフツ素を高除去率にて除去する
には、加熱下に必要に応じて加圧下に反応を行なうのが
よい。
更に、本発明の方法においては、アルコール類のよう
なプロトン源の存在下に反応を行なうこともできる。
発明の効果 本発明の方法によれば、フロン類の有するハロゲンを
無機ハロゲンイオンとして高い除去率にてフロン類から
除去することができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 第1表に示す溶剤中にてナトリウムナフタレニドを調
製し、これに10容量%の添加剤を加え、所定の温度にて
この溶液中にフロン113の溶液を滴下し、所定時間撹拌
した。反応終了後、反応混合物を蒸留水で抽出し、フツ
素及び塩素イオン を電気電導度検出器付きイオンクロマトグラフイーにて
定量した。有機残渣は、これを十分に洗浄した後、蛍光
X線分析法と元素分析によつて、残留する有機性塩素及
びフツ素を定量した。結果を第1表に示す。
添加剤を用いない以外は、同様にして反応を行なつ
た。比較例としてその結果を併せて第1表に示す。
実施例2 反応器に添加剤を溶剤の10容量%又は20容量%含むナ
トリウムナフタレニドのテトラヒドロフラン溶液を仕込
み、これに所定の温度でフロン−22又は12を吹き込んだ
後、所定の温度に加熱して、所定時間、脱フツ素反応を
行なわせた。結果を第2表に示す。
添加剤を用いない以外は、同様にして反応を行なつ
た。比較例としてその結果を併せて第1表に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式 CH3O-(CH2CH2O)n-CH3 (式中、nは1〜4の数を示す。) で表わされる(ポリ)エチレングリコールジメチルエー
    テル、又は (b)有機アミン の存在下に有機溶剤中にて脂肪族フツ化炭化水素にアル
    カリ金属ナフタレニドを作用させることを特徴とする脂
    肪族フツ化炭化水素の脱ハロゲン化方法。
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