JP2592448Y2 - 噴出器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、押下釦を押し下げて
容器本体内の内容物を吸い上げ、該押下釦内を通してそ
の嘴部から吐出する、化粧用・薬用等の噴出器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、たとえばシャンプーやハンドソー
プ等の噴出器の中には、例えば図６に示すように、容器
本体１から上方へ突出する噴出管２の上端に、嘴部３を
有する押下釦４を取り付けたものがある。そして、噴出
器を使用するときは、押下釦４を押し下げて容器本体１
内の内容物５を吸い上げ、その内容物５を押下釦４内を
通してその嘴部３の先端３ａから手のひらに吐出してい
た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
そのような噴出器では、容器本体１内の内容物５を押下
釦４の嘴部３からそのまま吐出するので、その吐出内容
物５が手のひらの狭い範囲に留まり、その吐出内容物を
効率よく使用するために手のひらに拡げる必要があり、
煩わしい問題があった。

【０００４】そこで、この考案の目的は、容器本体内の
内容物を押下釦の嘴部から外部へ拡げて吐出可能とする
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そのため、この考案は、
例えば以下の図示実施例に示すとおり、押下釦１５を押
し下げて容器本体１０内の内容物を吸い上げ、前記押下
釦１５内を通してその嘴部１７から吐出する噴出器にお
いて、前記嘴部１７の先端にノズル１８を交換自在に取
り付け、そのノズル１８を、本体部材１９と閉塞部材２
０とで形成し、前記本体部材１９に、前記ノズル１８を
取り付けたとき前記嘴部内流路１７ａと連通する中心孔
１９ｃを設け、その中心孔１９ｃに吐出方向に順次拡径
となる円錐内面１９ｄを形成する一方、前記閉塞部材２
０に、前記本体部材１９の前記中心孔１９ｃに圧入する
圧入部２０ａを設けるとともに、その圧入部２０ａを圧
入したとき前記円錐内面１９ｄと面接する円錐外面２０
ｂを設け、また、前記圧入部２０ａに、吐出内容物１１
を通す連通路２０ｃを形成するとともに、前記円錐外面
２０ｂに、その連通路２０ｃを通過した吐出内容物１１
を外部へと導く複数の流通路２０ｄ………を形成してな
ることを特徴とする。

【０００６】

【作用】そして、この考案では、噴出器を使用すると
き、押下釦１５を押し下げて容器本体１０内の内容物１
１を吸い上げ、その内容物１１を前記押下釦１５内を通
して嘴部内流路１７ａに入れ、連通路２０ｃを通し、該
連通路２０ｃを通過した吐出内容物１１を複数の流通溝
２０ｄ………を通して外部へ導き、拡げて吐出する

【０００７】

【実施例】以下、図面を参照しつつ、この考案の実施例
につき説明する。図１は、この考案の一実施例である噴
出器であって、不使用状態における部分破断面図であ
る。

【０００８】図中符号１０は、噴出器の容器本体であ
る。その容器本体１０は、ボトル形状で、内部に洗浄液
等の内容物１１を収納する。その容器本体の口部１０ａ
には、ねじキャップ１２を着脱自在に取り付けるととも
に、該ねじキャップ１２を介してポンプＰを設ける。

【０００９】そのポンプＰは、吸上管１３を容器本体１
０内に垂れ下げて下端１３ａを底面１０ｂに近づける一
方、前記ねじキャップ１２の中心孔を通して噴出管１４
を外向きに突出する。

【００１０】そして、噴出管１４の上端には、押下釦１
５を取り付けてなる。その押下釦１５は、釦本体１６の
外周一部に嘴部１７を備える。その嘴部１７は、横向き
にやや長く突出して先端を下向きに折り曲げる。その嘴
部１７の先端には、ノズル１８を交換可能に取り付け
る。

【００１１】そのノズル１８は、図２に示すように、本
体部材１９と閉塞部材２０とで形成する。本体部材１９
は、上部の小径部１９ａと下部の大径部１９ｂを一体に
形成し、内部に中心孔を１９ｃ設けるとともに、その中
心孔１９ｃに、図中下向きの吐出方向に順次拡径となる
円錐内面１９ｄを形成する。

【００１２】一方、閉塞部材２０は、図３にも示すよう
に、前記中心孔１９ａに圧入する圧入部２０ａを上部に
形成するとともに、後記するように前記円錐内面１９ｄ
に面接する円錐外面２０ｂを下部に形成する。前記圧入
部２０ａは、横断面略小判形状に形成する。また、前記
円錐外面２０ｂには、外周に複数の流通溝２０ｃ………
を軸方向に設ける。

【００１３】そして、図２に示すように、前記本体部材
１９の中心孔１９ｃに前記閉塞部材２０の圧入部２０ａ
を圧入して組み付け、該本体部材１９の小径部１９ａを
嘴部内流路１７ａに圧入し、嘴部１７の先端にノズル１
８を取り付けてなる。そして、前記圧入部２０ａを圧入
したとき、嘴部内流路１７ａと中心孔１９ｃとを連通す
るとともに、図４に示すように、該圧入部２０ａ位置に
おける本体部材１９と閉塞部材２０との間に前記吐出内
容物１１を通す連通路２０ｃを形成する。また、図２及
び図５に示すように、前記円錐内面１９ｄに前記円錐外
面２０ｂを面接する一方、前記複数の流通溝２０ｄ……
…を通して前記連通路２０ｃと外部とを連通する。

【００１４】しかして、上述した噴出器を使用するとき
は、手で押下釦１５を矢示方向へ押し下げて二点鎖線位
置へと移動し、前記ポンプＰ内の内容物１１を噴出管１
４内へ送り出す。そして、その吐出内容物１１を噴出管
１４内を通して押下釦１５内に入れ、さらに嘴部内流路
１７ａを通して前記ノズル１８の中心孔１９ｃへと導
く。それから、連通路２０ｃを通し、その連通路２０ｃ
を通過した吐出内容物１１を複数の流通溝２０ｄ………
を通して外部へ導く。そうして、吐出内容物１１をノズ
ル１８から手のひら上に拡げて吐出する。

【００１５】なお、押下釦１５から手を離して押し下げ
を解除すると、図示しない付勢部材で噴出管１４及び押
下釦１５を二点鎖線位置から押し上げて図示する実線位
置へ復帰する。そのとき、ポンプＰ内部を負圧化し、そ
の負圧力で容器本体１０内の内容物をポンプＰ内部に吸
い上げる。

【００１６】

【考案の効果】以上のことから、この考案によれば、噴
出器を使用するとき、吐出内容物を嘴部から外部へ拡げ
て吐出するので、例えば手のひらに取り出した吐出内容
物を拡げる手間を省いて使いやすくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例である噴出器であって、不
使用状態における部分破断面図である。

【図２】そのノズル周辺部の拡大断面図である。

【図３】その閉塞部材の斜視図である。

【図４】図２中におけるＡ−Ａ線の横断面図である。

【図５】図２中におけるＢ−Ｂ線の横断面図である。

【図６】従来の噴出器で、不使用状態における破断面図
である。

【符号の説明】 １０ 容器本体 １５ 押下釦 １７ 嘴部 １８ ノズル １９ 本体部材 １９ｃ 中心孔 １９ｄ 円錐内面 ２０ 閉塞部材 ２０ａ 圧入部 ２０ｂ 円錐外面 ２０ｃ 連通路 ２０ｄ 流通溝

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 押下釦を押し下げて容器本体内の内容物
   を吸い上げ、前記押下釦内を通してその嘴部から吐出す
   る噴出器において、 前記嘴部の先端にノズルを交換自在に取り付け、 そのノズルを、本体部材と閉塞部材とで形成し、 前記本体部材に、前記ノズルを取り付けたとき前記嘴部
   内流路と連通する中心孔を設け、その中心孔に吐出方向
   に順次拡径となる円錐内面を形成する一方、 前記閉塞部材に、前記本体部材の前記中心孔に圧入する
   圧入部を設けるとともに、その圧入部を圧入したとき前
   記円錐内面と面接する円錐外面を設け、 また、前記圧入部に、吐出内容物を通す連通路を形成す
   るとともに、 前記円錐外面に、その連通路を通過した吐出内容物を外
   部へと導く複数の流通路を形成してなる、噴出器。