JP2591622Y2 - ブレーキ付シリンダ装置 - Google Patents

ブレーキ付シリンダ装置

Info

Publication number
JP2591622Y2
JP2591622Y2 JP1992064071U JP6407192U JP2591622Y2 JP 2591622 Y2 JP2591622 Y2 JP 2591622Y2 JP 1992064071 U JP1992064071 U JP 1992064071U JP 6407192 U JP6407192 U JP 6407192U JP 2591622 Y2 JP2591622 Y2 JP 2591622Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
piston
cylinder
piston rod
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1992064071U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0628310U (ja
Inventor
達己 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koganei Corp
Original Assignee
Koganei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koganei Corp filed Critical Koganei Corp
Priority to JP1992064071U priority Critical patent/JP2591622Y2/ja
Publication of JPH0628310U publication Critical patent/JPH0628310U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2591622Y2 publication Critical patent/JP2591622Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Actuator (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ブレーキ付シリンダ装
置に関し、特に、電子部品などの組み立て検査工程にお
けるプリント基板の支持などに適用して有効な技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、電子部品の組み立て工程など
においては、プリント基板に挿入実装された多数の電子
部品の端子に、プリント基板の裏面側からプローブを押
し当てて機能検査などを実施する場合がある。
【0003】その場合、プローブの押圧力によるプリン
ト基板の撓み変形を防止するなどの目的で、背面側から
電子部品やプリント基板面にピンを押し当てて支持する
ことが考えられるが、電子部品の多様な実装状態を呈す
る種々のプリント基板の検査を行う場合、その都度、ピ
ンの位置や高さを人手で変更する必要があり、自動化が
困難となる。
【0004】この対策として、たとえばピンの代わり
に、複数のブレーキ付シリンダを配置し、ピストンロッ
ドの突出高さを電子部品の位置やプリント基板面の高さ
に応じて変化させ、その高さに固定することにより、背
面支持作業の自動化の実現を図ることが考えられる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来のシリ
ンダでは、シリンダ内のピストンおよびロッド挿通部
に、それぞれピストンパッキンおよびロッドパッキンを
装着することにより、当該ピストンによってシリンダ内
に隔成される流体室の気密性を可能な限り高める構造で
あるため、大きな推力を効率的に得られるという利点は
あるものの、パッキンの摺動抵抗が大きく、かつ不安定
であることなどから、外部から当該流体室に導入される
空気圧を複雑に制御することなく、軽微な負荷に当接し
た時に容易に停止する程度に、ピストンに発生する推力
を微弱に調整することは困難である。
【0006】このため、たとえば上記のようなピンの代
わりに従来のシリンダを用いる場合には、まちまちな高
さにあるプリント基板面や電子部品などに対して、シリ
ンダ群の各ピストンロッドを適当に微弱な推力で一斉に
突出させ、プリント基板面や電子部品に対する当接位置
で当該当接抵抗力によってまちまちの高さに停止させ、
その状態で一斉に固定する、といった制御は不可能であ
り、強いてこのような制御を行おうとすれば、プリント
基板や電子部品の破損を招くか、あるいは、必要以上に
複雑な制御回路を用いる必要がある、という問題を生じ
る。
【0007】本考案の目的は、作動用の与圧流体の複雑
な制御を必要とすることなく、ピストンロッドに微弱な
推力を発生することが可能なブレーキ付シリンダ装置を
提供することにある。
【0008】本考案の他の目的は、ピストンロッドのブ
レーキ動作を任意の突出位置で確実に行うことが可能な
ブレーキ付シリンダ装置を提供することにある。
【0009】本考案の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかにな
るであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本考案のブレ
ーキ付シリンダ装置は、シリンダと、このシリンダの両
端を閉止するヘッドカバーおよびロッドカバーと、シリ
ンダ内のヘッドカバーおよびロッドカバー側にそれぞれ
第1および第2の流体室を隔成するピストンと、一端が
ピストンに接続され、他端部が第2の流体室側からロッ
ドカバーを貫通して外部に突出したピストンロッドと、
このピストンロッドの軸方向における変位の拘束および
拘束解除動作を行うブレーキ機構と、第1および第2の
流体室に個別に接続され、当該第1および第2の流体室
に対してピストンを駆動する与圧流体の給排を行う第1
および第2のポートとからなり、ピストンには、シリン
ダ内に給排される与圧流体を第1の流体室から第2の流
体室の側にのみ通過させる逆止弁構造を設け、この逆止
弁構造は、ピストンのピストンロッドの接続端面に配置
され、当該ピストンの外周部とシリンダの内周部との間
隙を通じて第2の流体室側から第1の流体室への与圧流
体の流入のみを阻止する略V字形のピストンパッキンか
らなる構造としたものである。
【0011】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置
は、シリンダと、このシリンダの両端を閉止するヘッド
カバーおよびロッドカバーと、シリンダ内のヘッドカバ
ーおよびロッドカバー側にそれぞれ第1および第2の流
体室を隔成するピストンと、一端がピストンに接続さ
れ、他端部が第2の流体室側からロッドカバーを貫通し
て外部に突出したピストンロッドと、このピストンロッ
ドの軸方向における変位の拘束および拘束解除動作を行
うブレーキ機構と、第1および第2の流体室に個別に接
続され、当該第1および第2の流体室に対してピストン
を駆動する与圧流体の給排を行う第1および第2のポー
トとからなり、前記ピストンは弾性部材で構成され、そ
の外周部には、第2の流体室の側に向かって開きシリン
ダの内周に摺接する略V字形の逆止弁体が形成され、シ
リンダ内に給排される与圧流体を当該ピストンの外周部
とシリンダの内周部との間隙を通じて第1の流体室から
第2の流体室の側にのみ通過させる逆止弁構造を呈する
構造としたものである。
【0012】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置
は、上述のブレーキ付シリンダ装置において、ロッドカ
バーに対するピストンロッドの挿通部にはロッドパッキ
ンを設けず、当該挿通部を通じて第2の流体室が外部に
連通する構造としたものである。
【0013】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置
は、上述のブレーキ付シリンダ装置において、シリンダ
は全周にわたって所定の流路空間をなす内筒および外筒
からなる二重構造を呈し、第1および第2のポートはヘ
ッドカバーに集中して配置され、第2のポートは内筒と
外筒との間の間隙を介して第2の流体室に接続される構
造としたものである。
【0014】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置
は、上述のブレーキ付シリンダ装置において、ブレーキ
機構が、ロッドカバーにおいてピストンロッドの経路に
交差して形成された第1のブレーキシリンダと、この第
1のブレーキシリンダの内部に位置し、ピストンロッド
の側面に当接する第1のブレーキ片を駆動する第1のブ
レーキピストンと、この第1のブレーキピストンをピス
トンロッドに当接させる方向に駆動する与圧流体を第1
のブレーキシリンダに導入する第1のブレーキポート
と、第1のブレーキピストンをピストンロッドから離間
させる方向に付勢する第1のブレーキ解除手段とからな
る構造としたものである。
【0015】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置
は、上述のブレーキ付シリンダ装置において、ブレーキ
機構が、ロッドカバーにおいてピストンロッドを取り囲
むように同軸に形成された第2のブレーキシリンダと、
この第2のブレーキシリンダの内部にピストンロッドに
貫通されて位置する第2のブレーキピストンと、第2の
ブレーキシリンダの端部にピストンロッドを取り囲むよ
うに配置され、弾性体からなるドーナツ型の第2のブレ
ーキ片と、第2のブレーキピストンを第2のブレーキ片
に当接させる方向に駆動する与圧流体を第2のブレーキ
シリンダに導入する第2のブレーキポートと、第2のブ
レーキピストンを第2のブレーキ片から離間させる方向
に付勢する第2のブレーキ解除手段とからなり、第2の
ブレーキピストンによって第2のブレーキ片を圧潰変形
させ、当該第2のブレーキ片をピストンロッドの外周部
に全周にわたって押圧することによりブレーキ動作を行
う構造としたものである。
【0016】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置
は、上述のブレーキ付シリンダ装置において、ブレーキ
機構は、ロッドカバーにおいてピストンロッドを取り囲
むように同軸に形成された第3のブレーキシリンダと、
この第3のブレーキシリンダの内部にピストンロッドに
貫通され、内周部にテーパ面が形成された第3のブレー
キピストンと、この第3のブレーキピストンとピストン
ロッドとの間に当該ピストンロッドに同軸に配置され、
軸方向に複数のすり割りが形成されたブレーキ駆動片
と、このブレーキ駆動片とピストンロッドとの間に配置
された第3のブレーキ片と、第3のブレーキピストンの
テーパ面をブレーキ駆動片に摺接させる方向に駆動する
与圧流体を第3のブレーキシリンダに導入する第3のブ
レーキポートと、テーパ面をブレーキ駆動片から離間さ
せる方向に付勢する第3のブレーキ解除手段とからな
り、第3のブレーキピストンのテーパ面によってブレー
キ駆動片の一端を縮閉変形させ、第3のブレーキ片をピ
ストンロッドの外周部に全周にわたって押圧することに
よりブレーキ動作を行う構造としたものである。
【0017】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置
は、上述のブレーキ付シリンダ装置において、ブレーキ
機構における第1または第3のブレーキ片のピストンロ
ッドに対する当接部を弾性体で構成し、ピストンロッド
の外周部には、ほぼ全長に渡って凹凸加工を施したもの
である。
【0018】
【作用】上記した本考案のブレーキ付シリンダ装置によ
れば、第1の流体室に与圧流体を導入してピストンロッ
ドを突出する方向に駆動するとき、ピストンに設けられ
た逆止弁構造が開放状態となるため、シリンダ内の第1
および第2の流体室が連通状態となり、与圧流体の複雑
な圧制御などを必要とすることなく、ピストンにはピス
トンロッドの断面積分の受圧面積に相当する軽微な推力
が得られ、第1の流体室に与圧流体を供給したままでピ
ストンロッドを軽い負荷に当接した位置で自動的に停止
させることが容易に実現できる。
【0019】また、ロッドカバーにおけるピストンロッ
ドの挿通部にパッキンを設けず、当該挿通部を連通状態
にすることにより、当該パッキンの損傷などを懸念する
ことなく、ピストンロッドの外周部に凹凸を形成するこ
とができ、ピストンロッドの外周部に所望のブレーキ片
を押圧することによるブレーキ動作を確実に行うことが
できる。
【0020】
【実施例1】以下、本考案の一実施例であるブレーキ付
シリンダ装置について、図面を参照しながら詳細に説明
する。
【0021】図1は、本考案の一実施例であるブレーキ
付シリンダ装置の要部を示す略断面図であり、図2は、
その横断面図、また、図3は、その作用の一例を示す断
面図、図4の(a),(b)は、本実施例のブレーキ付
シリンダ装置を用いた、プリント基板検査装置の構成お
よび作用の一例を示す概念図である。
【0022】流路空間gを成して同軸に設けられた内筒
1aおよび外筒1bからなるシリンダ1の両端部は、ヘ
ッドカバー2およびロッドカバー3によって閉止されて
いる。
【0023】シリンダ1の内部には、内筒1aの内周と
の間に全周にわたって所定寸法の間隙G1をなすピスト
ン4が配置され、当該シリンダ1の内部に流体室Aおよ
び流体室Bを隔成している。このピストン4にはピスト
ンロッド5の一端が固定螺子5aを介して接続され、他
端部はロッドカバー3を貫通して外部に突出している。
この場合、ロッドカバー3におけるピストンロッド5の
挿通部には、ロッドパッキンは存在せず、当該ピストン
ロッド5の側の流体室Bは、ロッドカバー3とピストン
ロッド5との僅かな間隙G2を通じて外部に連通してい
るとともに、ロッドパッキンの存在に起因するピストン
ロッド5の摺動抵抗が発生しない構造となっている。
【0024】また、ピストンロッド5の外端部の先端に
は、たとえば、絶縁性の合成樹脂などからなる絶縁片5
bが接着されている。
【0025】ヘッドカバー2には、二つの与圧ポート2
aおよび与圧ポート2bが軸方向に穿設されており、一
方の与圧ポート2aは直接的に流体室Aに連通し、他方
の与圧ポート2bは、シリンダ1の内筒1aと外筒1b
の流路空間g、および内筒1aのロッドカバー3の側の
端部に貫通して穿設された連通孔1cを介して、流体室
Bに連通している。
【0026】この場合、ピストン4には、流体室B側の
端面に、当該流体室B側に向かって開き、外周部が内筒
1aの内周面に摺接するとともに、断面が略V字形のピ
ストンパッキン6aからなる逆止弁構造6が設けられて
いる。
【0027】すなわち、この逆止弁構造6を構成するピ
ストンパッキン6aの外周部は、ヘッドカバー2側の流
体室Aに与圧流体が作用する時、ピストン4の外周部の
間隙G1を通じて背面側から作用する流体圧によって、
全体が縮閉するように変形し、内筒1aに対して非接触
となり、ピストン4の外周と内筒1aの内周との間隙G
1を通じて与圧流体が流体室Aから流体室B側に吹き抜
ける状態となる。逆に、流体室Bの側に与圧流体が作用
する時は、ピストンパッキン6aは拡開変形し、外周部
が内筒1aの内周に密着するとともに、全体がピストン
4の端面に密着し、当該流体室Bから流体室A側への与
圧流体の流通を阻止する。
【0028】ロッドカバー3には、ブレーキ機構7が一
体に設けられている。このブレーキ機構7は、ピストン
ロッド5の挿通部に交差して穿設されたブレーキシリン
ダ7aと、当該ブレーキシリンダ7aの両端を閉止する
カバー7bおよびカバー7cと、ブレーキシリンダ7a
の内部に収容され、外端面とカバー7bとの間に流体室
Cを構成するとともに、ピストンロッド5に面する内端
面にはブレーキ片7eが一体に設けられたブレーキピス
トン7dと、流体室Cに与圧流体を給排することによ
り、ブレーキピストン7dを駆動するブレーキポート7
fと、ブレーキ片7eをピストンロッド5から離間する
方向に常時付勢する復帰バネ7hとで構成されている。
【0029】また、ブレーキシリンダ7aの一端を閉止
するカバー7bおよびブレーキピストン7dの外周部に
は、パッキン7gおよびパッキン7kが装着されてお
り、流体室Cに給排される与圧流体の漏洩が防止されて
いる。
【0030】以下、本実施例のブレーキ付シリンダ装置
の作用の一例について説明する。
【0031】図4(a)および(b)は、本実施例のブ
レーキ付シリンダ装置を用いた、プリント基板検査装置
の構成および作用の一例を示す概念図である。
【0032】同図のプリント基板検査装置は、コンベア
100と、その上部に配置された複数のプローブ100
aとを備えている。コンベア100は、表面に複数の電
子部品101が、その外部接続端子101aを介して挿
入実装されたプリント基板102を反転姿勢で支持して
いる。また、コンベア100の下側には、プローブ10
0aに対向する領域に、本実施例の複数のブレーキ付シ
リンダ装置が、ピストンロッド5の突出端を上向きにし
た垂直な姿勢で所定の間隔で二次元的に配置されてい
る。なお、引き込まれた状態のピストンロッド5の高さ
は、その上を逐次移動するプリント基板102の電子部
品101と干渉しないように設定されている。
【0033】まず、複数のブレーキ付シリンダ装置の各
々のピストンロッド5を引き込んだ状態で、コンベア1
00を作動させ、同図の紙面に垂直な方向に移動させる
ことにより、目的のプリント基板102をプローブ10
0aの直下の所定位置、すなわち、複数のブレーキ付シ
リンダ装置の直上位置に位置決めする。これが、図4
(a)の状態である。
【0034】次に、個々のブレーキ付シリンダ装置にお
いて、与圧ポート2aを通じてヘッドカバー2側の流体
室Aに圧縮空気などの与圧流体を導入する。これによ
り、ピストン4は上昇を開始し、ピストンロッド5はロ
ッドカバー3から突出する方向に移動し始める。
【0035】この時、本実施例の場合、上述のように、
ピストン4に設けられた逆止弁構造6のピストンパッキ
ン6aが図3に例示されるように縮閉変形して、当該ピ
ストンパッキン6aの外周部と内筒1aの内周部との間
が非接触の開放状態となるため、流体室Aと流体室Bと
は、ピストン4の外周部と内筒1aの内周部との間隙G
1を通じて連通状態となってほぼ同じ圧になり、また、
流体室Bに流れ込んだ一部の与圧流体は、ロッドカバー
3とピストンロッド5との間隙G2を通過して外部に流
出し、一部は、連通孔1c、流路空間gおよび与圧ポー
ト2bを通じて流出するが、ピストン4における受圧面
積は、流体室Bの側がピストンロッド5の断面積分だけ
流体室A側よりも小さくなるため、ピストン4およびピ
ストンロッド5は上昇し続ける。本実施例の場合、流体
室Aに作用させる与圧流体の圧は、当該圧によってピス
トン4に発生する推力が、ピストン4およびピストンロ
ッド5の自重よりも僅かに大きくなる程度に設定され
る。
【0036】このため、上昇する各ピストンロッド5
は、電子部品101やプリント基板102に当接する
と、当該電子部品101やプリント基板102に大きな
押圧力を及ぼすことなく、各々の当接位置で容易に停止
し、この当接停止状態が維持される。この状態が図4
(b)である。
【0037】そして、この当接および停止状態で、ブレ
ーキポート7fを通じてブレーキシリンダ7aの流体室
Cに圧縮空気を作用させ、ブレーキピストン7dに推力
を発生させ、ブレーキ片7eを復帰バネ7hの付勢力に
抗してピストンロッド5に密着させることにより、個々
のピストンロッド5を各々の突出高さで固定する。
【0038】これにより、プリント基板102およびそ
れに実装された電子部品101は、下側から各ピストン
ロッド5によって安定に支持された状態となる。
【0039】この状態で、プリント基板102の上面
(裏面)側に露出した電子部品101の外部接続端子1
01aにプローブ100aを所定の押圧力で当接させ、
所望の試験検査作業を遂行する。
【0040】この時、プリント基板102の下面(表
面)側は、前述のように制動固定された複数のピストン
ロッド5によって安定に支持されているため、プローブ
100aを押し当てても、プリント基板102の撓み変
形や損傷などが生じる懸念がなく、プローブ100aに
よって安定かつ正確に試験を行うことができる。
【0041】プローブ100aによる試験が終了する
と、まず、ブレーキポート7fに対する与圧流体の導入
を解除し、復帰バネ7hの付勢力により、ブレーキ片7
eをピストンロッド5から離間する方向に移動させるこ
とにより、ピストンロッド5の固定状態を解除した後、
与圧ポート2bを通じて流体室Bに与圧流体を導入す
る。
【0042】この時、ピストン4に設けられた逆止弁構
造6のピストンパッキン6aは、流体圧によって拡開変
形し、図1のように内筒1aの内周面に全周にわたって
摺接する。
【0043】これにより、流体室Bに作用する与圧流体
は、ロッドカバー3におけるピストンロッド5の挿通部
の僅かな間隙G2を通じて僅かに外部に漏れるのみで、
他は、ピストン4における推力の発生に寄与することと
なり、この比較的大きな推力および自重によって、ピス
トンロッド5が速やかに降下して、シリンダ1の内部に
引き込まれ、図4(a)に示す状態となる。
【0044】その後、コンベア100によって試験済の
プリント基板102を移動させ、次の未試験のプリント
基板102に対して同様の動作を繰り返す。
【0045】このように、本実施例のブレーキ付シリン
ダ装置によれば、与圧ポート2aに作用する流体圧を複
雑に制御することなく、ピストンロッド5に発生する推
力の大きさを、軽微な負荷に当接しただけで停止するよ
うな微弱な値に容易に設定できる。
【0046】この結果、たとえば、プリント基板102
のような多様な形状で変形しやすい物品を背面側から複
数のブレーキ付シリンダ装置でまちまちの高さに支持す
るなどの用途に適用して、当該支持作業の自動化を容易
に実現できるなどの利点がある。
【0047】
【実施例2】図5および図6は、本考案の他の実施例で
あるブレーキ付シリンダ装置の一部を示す略断面図およ
び横断面図である。
【0048】この実施例2の場合には、ブレーキピスト
ン7dによって駆動されるブレーキ片として、弾性体ブ
レーキ片7jを用いるとともに、ピストンロッド5の外
周面にはほぼ全長および全周にわたって、たとえばロー
レット加工などにより、凹凸面5cを形成したものであ
る。
【0049】すなわち、通常のシリンダ装置では、ロッ
ドカバー3におけるピストンロッド5の挿通部の気密性
を保持すべくロッドパッキンを設けることが一般的であ
るため、当該ロッドパッキンの損傷防止および寿命の延
長を図るべく、ピストンロッド5の外周面は、鏡面加工
などによって平滑化することが必要になるが、本実施例
のブレーキ付シリンダ装置では、ロッドパッキンが存在
せず、ロッドカバー3におけるピストンロッド5の挿通
部には、全長にわたって間隙G2が設けられた構造であ
るため、前述のような懸念を生じることなく、ピストン
ロッド5の表面に凹凸加工を施すことが可能になる。
【0050】これにより、弾性体ブレーキ片7jを用い
ることと相まってブレーキ機構7によるピストンロッド
5の制動力を一層大きくできるという利点が得られる。
【0051】
【実施例3】図7は、本考案のさらに他の実施例である
ブレーキ付シリンダ装置の一部を示す略断面図である。
【0052】この実施例3の場合には、ブレーキ機構を
ピストンロッド5と同軸に設けた点が前記各実施例と異
なる。
【0053】すなわち、本実施例のブレーキ機構10
は、一端がロッドカバー3に、他端がカバー11によっ
て閉止され、ピストンロッド5と同軸に設けられたブレ
ーキシリンダ12と、このブレーキシリンダ12の内部
に、ピストンロッド5に貫通された状態で収容され、そ
の間に流体室Dを構成する一対の異径のブレーキピスト
ン13を備えている。
【0054】ロッドカバー3およびカバー11には、そ
れぞれピストンロッド5を取り囲むように、ブレーキ片
収容穴11aが形成されており、各々の内部には、ドー
ナツ型の弾性体ブレーキ片15が配置されているととと
もに、当該ブレーキ片収容穴11aにはブレーキピスト
ン13の小径端13aが嵌合している。
【0055】ブレーキピストン13の対向面には、ピス
トンロッド5によって貫通されるスリーブ17が同軸に
嵌合しており、当該スリーブ17の外周部の両端に設け
られたパッキン17aによって、ピストンロッド5を拘
束することなく、当該ピストンロッド5のブレーキピス
トン13の挿通部における流体室Dの気密保持が行われ
る構造となっている。
【0056】すなわち、本実施例のブレーキ機構10で
は、ブレーキ動作のための流体室Dの気密を保持するた
めのパッキン17aは、ピストンロッド5に対して非接
触であり、また、従来のロッドパッキンなども存在せ
ず、全長にわたって間隙G2が形成されているため、ピ
ストンロッド5は、全く摺動抵抗などを受けることな
く、滑らかに移動することが可能になっている。
【0057】ブレーキピストン13の大径部および小径
部の外周にも、パッキン13b、パッキン13cが装着
され、ブレーキシリンダ12と当該ブレーキピストン1
3の各々との間における流体室Dの気密性を確保する構
造となっている。
【0058】ブレーキピストン13とロッドカバー3と
の間、およびブレーキピストン13とカバー11との間
には、それぞれ復帰バネ18が介設されており、ブレー
キピストン13が互い接近する方向に常時付勢されてい
る。
【0059】ロッドカバー3には、ブレーキシリンダ1
2の内部の前記流体室Dに連通するブレーキポート12
aがピストンロッド5と平行に穿設されている。
【0060】そして、ブレーキポート12aを通じて流
体室Dに与圧流体を導入し、復帰バネ18の付勢力に抗
して、ブレーキピストン13を互いに離間する方向に変
位させ、小径端13aをブレーキ片収容穴11aの内部
に圧入すると、当該ブレーキ片収容穴11aの内部に位
置する弾性体ブレーキ片15は圧潰変形して、ピストン
ロッド5の外周部に密着し、当該ピストンロッド5の軸
方向の変位を拘束して固定する。
【0061】また、流体室Dに対する与圧流体の作用を
解除すると、復帰バネ18の付勢力によって、ブレーキ
ピストン13は、互いに接近する方向に移動し、小径端
13aはブレーキ片収容穴11aから退出する方向に移
動し、弾性体ブレーキ片15は自身の弾性によって圧潰
変形から回復し、ピストンロッド5の拘束状態が解除さ
れる。
【0062】このように、本実施例のブレーキ付シリン
ダ装置によれば、ブレーキ機構10がピストンロッド5
の軸方向に同軸に設けられた構造であるため、ブレーキ
付シリンダ装置の全体としての幅寸法が小さくなり、所
要設置スペースが小さくなるとともに、複数のブレーキ
付シリンダ装置を、隣接して密に配置することができる
という利点がある。
【0063】また、ピストンロッド5のロッドカバー3
やブレーキ機構10における挿通部には、当該ピストン
ロッド5に摺接するパッキンなどが全く存在せず、全長
にわたって間隙G2が設けられているため、摺動抵抗を
生じることなく、ピストンロッド5を軽微な推力で円滑
に作動させることができるので、作動用の与圧流体の複
雑な制御を必要とすることなく、ピストンロッドに微弱
な推力を発生することが可能となるという効果が得られ
る。
【0064】
【実施例4】図8は、本考案のさらに他の実施例である
ブレーキ付シリンダ装置の一部を示す略断面図である。
【0065】この実施例4は、ブレーキ機構をピストン
ロッド5と同軸に設ける場合の変形例である。
【0066】本実施例のブレーキ機構20は、ピストン
ロッド5と同軸にロッドカバー3に装着された底付円筒
状のブレーキシリンダ21と、このブレーキシリンダ2
1の内部にピストンロッド5と同軸に設けられ、中央部
には、ロッドカバー3の側に向かって開いた円錐面状の
テーパ面22aが形成された、ブレーキシリンダ21の
閉止端との間に流体室Eを形成するブレーキピストン2
2と、このブレーキピストン22の内部に収容され、ピ
ストンロッド5が挿通された円筒状のブレーキ駆動片2
3とを備えている。
【0067】このブレーキ駆動片23は、ブレーキピス
トン22側の端部に軸方向に複数のスリ割り23aが形
成されており、各スリ割り23aの間には、ブレーキピ
ストン22の前記テーパ面22aに摺接する鋼球23b
が配置されている。
【0068】ブレーキ駆動片23とピストンロッド5と
の間には、当該ピストンロッド5が挿通されたブレーキ
片28が配置され、ブレーキ駆動片23の縮閉変形によ
ってピストンロッド5に摺接される構造となっている。
【0069】ブレーキピストン22とロッドカバー3と
の間には、当該ブレーキピストン22をブレーキ駆動片
23から離間させる方向に常時付勢する復帰バネ25が
配置されている。流体室Eには、ブレーキポート26が
導通されており、ブレーキピストン22を復帰バネ25
に抗して移動させる与圧流体を外部から作用させること
が可能になっている。
【0070】ピストンロッド5のブレーキピストン22
およびブレーキシリンダ21の貫通部には、スリーブ2
7が配置されており、このスリーブ27の外周部とブレ
ーキピストン22およびブレーキシリンダ21との間に
流体室Eの気密を保持するためのパッキン27aおよび
パッキン27bが装着されている。また、ブレーキピス
トン22の外周部とブレーキシリンダ21の内周部との
間にも流体室Eの気密を保持するためのパッキン27c
が装着されている。
【0071】すなわち、本実施例の場合、ブレーキ機構
20およびロッドカバー3におけるピストンロッド5の
挿通部には、全長にわたって当該ピストンロッド5に摺
接するパッキンなどは存在せず、全長にわたって間隙G
2が形成され、当該ピストンロッド5は摺動抵抗を受け
ることなく滑らかに往復動可能であるとともに、シリン
ダ1の流体室Bは、ピストンロッド5とロッドカバー3
およびブレーキ機構20における挿通部の間隙を通じて
外部に連通している。
【0072】そして、本実施例のブレーキ機構20で
は、ブレーキポート26を通じて流体室Eの内部に圧縮
空気などを導入すると、ブレーキピストン22は復帰バ
ネ25の付勢力に抗してブレーキ駆動片23に接近する
方向に移動し、この時、当該ブレーキピストン22のテ
ーパ面22aは、転動する鋼球23bを介してブレーキ
駆動片23のスリ割り23aが形成された部分を縮閉変
形させ、当該ブレーキ駆動片23の内部に位置するブレ
ーキ片28はピストンロッド5の周囲に強く摺接して、
ピストンロッド5を固定する。また、流体室Eにおける
流体圧が解除されると、復帰バネ25の付勢力によって
ブレーキピストン22は、ブレーキ駆動片23から離間
する方向に移動し、当該ブレーキ駆動片23およびブレ
ーキ片28は、自身の弾性によって拡開変形し、ピスト
ンロッド5の拘束状態が解除される。
【0073】このように、本実施例の場合にも、ブレー
キ機構20をピストンロッド5と同軸に配置したので、
ブレーキ付シリンダ装置の全体としての幅寸法が小さく
なり、所要設置スペースが小さくなるとともに、複数の
ブレーキ付シリンダ装置を、隣接して密に配置すること
ができるという利点がある。
【0074】また、ピストンロッド5のロッドカバー3
やブレーキ機構20における挿通部には、当該ピストン
ロッド5に摺接するパッキンなどが全く存在せず、全長
にわたって間隙G2が形成されており、ピストンロッド
5を軽微な推力で円滑に作動させることができるので、
作動用の与圧流体の複雑な制御を必要とすることなく、
ピストンロッドに微弱な推力を発生することが可能とな
るという効果が得られる。
【0075】
【実施例5】図9(a)および(b)は、本考案のさら
に他の実施例であるブレーキ付シリンダ装置における要
部の構成および作用の一例示す略断面図である。
【0076】この実施例5の場合には、ピストン40の
全体が、たとえばゴムなどからなる弾性部材で構成さ
れ、さらに、その外周部には、流体室Bの側に向かって
開き、シリンダ1の内筒1aの内周部に摺接する略V字
形の逆止弁体40aが形成された点が、前記実施例1〜
実施例4の場合と異なるものであり、ブレーキ機構に関
しては同様である。
【0077】そして、流体室Aに与圧流体を導入してピ
ストンロッド5を押し出す方向に移動させる時には、同
図(b)に例示されるように、ピストン40の外周部に
設けられた逆止弁体40aは縮閉変形して、当該ピスト
ン40と内筒1aは全周にわたって非接触となり、間隙
G1が形成され、当該間隙G1を通じて、流体室Aおよ
び流体室Bが連通状態となり、ピストンロッド5には軽
微な推力が発生する。
【0078】逆に、流体室Bの側に与圧流体を導入して
ピストンロッド5を引き込む方向に移動させる復帰動作
時には、同図(a)のように、ピストン40の逆止弁体
40aは拡開変形して、内筒1aの内周に全周にわたっ
て摺接し、流体室Bから流体室A側への与圧流体の漏洩
を阻止し、ピストンロッド5の復帰動作を確実に行わし
める動作をする。
【0079】このように、本実施例のブレーキ付シリン
ダ装置によれば、前記実施例1〜実施例4の場合と同様
に、与圧ポート2aに作用する流体圧を複雑に制御する
ことなく、ピストンロッド5に発生する推力の大きさ
を、軽微な負荷に当接しただけで停止するような微弱な
値に容易に設定できる、という効果が得られる。
【0080】
【考案の効果】本願において開示される考案のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0081】本考案のブレーキ付シリンダ装置によれ
ば、作動用の与圧流体の複雑な制御を必要とすることな
く、ピストンロッドに微弱な推力を発生することができ
るという効果が得られる。
【0082】また、本考案のブレーキ付シリンダ装置に
よれば、ピストンロッドのブレーキ動作を任意の突出位
置で確実に行うことができるという効果を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるブレーキ付シリンダ装
置の要部を示す略断面図である。
【図2】その横断面図である。
【図3】その作用の一例を示す略断面図である。
【図4】(a)および(b)は、本実施例のブレーキ付
シリンダ装置を用いた、プリント基板検査装置の構成お
よび作用の一例を示す概念図である。
【図5】本考案の他の実施例であるブレーキ付シリンダ
装置の一部を示す略断面図である。
【図6】その横断面図である。
【図7】本考案のさらに他の実施例であるブレーキ付シ
リンダ装置の一部を示す略断面図である。
【図8】本考案のさらに他の実施例であるブレーキ付シ
リンダ装置の一部を示す略断面図である。
【図9】(a)および(b)は、本考案のさらに他の実
施例であるブレーキ付シリンダ装置における要部の構成
および作用の一例示す略断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1a 内筒 1b 外筒 1c 連通孔 2 ヘッドカバー 2a 与圧ポート(第1のポート) 2b 与圧ポート(第2のポート) 3 ロッドカバー 4 ピストン 5 ピストンロッド 5a 固定螺子 5b 絶縁片 5c 凹凸面 6 逆止弁構造 6a ピストンパッキン 7 ブレーキ機構 7a ブレーキシリンダ(第1のブレーキシリンダ) 7b カバー 7c カバー 7d ブレーキピストン(第1のブレーキピストン) 7e ブレーキ片(第1のブレーキ片) 7f ブレーキポート(第1のブレーキポート) 7g パッキン 7h 復帰バネ(第1のブレーキ解除手段) 7j 弾性体ブレーキ片(第1のブレーキ片) 7k パッキン 10 ブレーキ機構 11 カバー 11a ブレーキ片収容穴 12 ブレーキシリンダ(第2のブレーキシリンダ) 12a ブレーキポート(第2のブレーキポート) 13 ブレーキピストン(第2のブレーキピストン) 13a 小径端 13b パッキン 13c パッキン 15 弾性体ブレーキ片(第2のブレーキ片) 17 スリーブ 17a パッキン 18 復帰バネ(第2のブレーキ解除手段) 20 ブレーキ機構 21 ブレーキシリンダ(第3のブレーキシリンダ) 22 ブレーキピストン(第3のブレーキピストン) 22a テーパ面 23 ブレーキ駆動片 23a スリ割り 23b 鋼球 25 復帰バネ(第3のブレーキ解除手段) 26 ブレーキポート(第3のブレーキポート) 27 スリーブ 27a パッキン 27b パッキン 27c パッキン 28 ブレーキ片(第3のブレーキ片) 40 ピストン(逆止弁構造) 40a 逆止弁体 100 コンベア 100a プローブ 101 電子部品 101a 外部接続端子 102 プリント基板 A 流体室(第1の流体室) B 流体室(第2の流体室) C 流体室 D 流体室 E 流体室 G1 間隙 G2 間隙 g 流路空間

Claims (8)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、このシリンダの両端を閉止
    するヘッドカバーおよびロッドカバーと、前記シリンダ
    内の前記ヘッドカバーおよびロッドカバー側にそれぞれ
    第1および第2の流体室を隔成するピストンと、一端が
    前記ピストンに接続され、他端部が前記第2の流体室側
    から前記ロッドカバーを貫通して外部に突出したピスト
    ンロッドと、このピストンロッドの軸方向における変位
    の拘束および拘束解除動作を行うブレーキ機構と、前記
    第1および第2の流体室に個別に接続され、当該第1お
    よび第2の流体室に対して前記ピストンを駆動する与圧
    流体の給排を行う第1および第2のポートとからなり、
    前記ピストンには、前記シリンダ内に給排される前記与
    圧流体を前記第1の流体室から前記第2の流体室の側に
    のみ通過させる逆止弁構造が設けられ、前記逆止弁構造
    は、前記ピストンの前記ピストンロッドの接続端面に配
    置され、当該ピストンの外周部と前記シリンダの内周部
    との間隙を通じて前記第2の流体室側から前記第1の流
    体室への前記与圧流体の流入のみを阻止する略V字形の
    ピストンパッキンからなることを特徴とするブレーキ付
    シリンダ装置。
  2. 【請求項2】 シリンダと、このシリンダの両端を閉止
    するヘッドカバーおよびロッドカバーと、前記シリンダ
    内の前記ヘッドカバーおよびロッドカバー側にそれぞれ
    第1および第2の流体室を隔成するピストンと、一端が
    前記ピストンに接続され、他端部が前記第2の流体室側
    から前記ロッドカバーを貫通して外部に突出したピスト
    ンロッドと、このピストンロッドの軸方向における変位
    の拘束および拘束解除動作を行うブレーキ機構と、前記
    第1および第2の流体室に個別に接続され、当該第1お
    よび第2の流体室に対して前記ピストンを駆動する与圧
    流体の給排を行う第1および第2のポートとからなり、
    前記ピストンは弾性部材で構成され、その外周部には、
    前記第2の流体室の側に向かって開き前記シリンダの内
    周に摺接する略V字形の逆止弁体が形成され、前記シリ
    ンダ内に給排される前記与圧流体を当該ピストンの外周
    部とシリンダの内周部との間隙を通じて前記第1の流体
    室から前記第2の流体室の側にのみ通過させる逆止弁構
    造を呈することを特徴とするブレーキ付シリンダ装置。
  3. 【請求項3】 前記ロッドカバーに対する前記ピストン
    ロッドの挿通部にはロッドパッキンが存在せず、全長に
    わたって隙間が形成され、当該挿通部を通じて前記第2
    の流体室が外部に連通していることを特徴とする請求項
    1または2記載のブレーキ付シリンダ装置。
  4. 【請求項4】 前記シリンダは全周にわたって所定の流
    路空間をなす内筒および外筒からなる二重構造を呈し、
    前記第1および第2のポートは前記ヘッドカバーに集中
    して配置され、前記第2のポートは前記内筒と前記外筒
    との間の前記流路空間を介して前記第2の流体室に接続
    されることを特徴とする請求項1または2記載のブレー
    キ付シリンダ装置。
  5. 【請求項5】 前記ブレーキ機構は、前記ロッドカバー
    において前記ピストンロッドの経路に交差して形成され
    た第1のブレーキシリンダと、この第1のブレーキシリ
    ンダの内部に位置し、前記ピストンロッドの側面に当接
    する第1のブレーキ片を駆動する第1のブレーキピスト
    ンと、この第1のブレーキピストンを前記ピストンロッ
    ドに当接させる方向に駆動する与圧流体を前記第1のブ
    レーキシリンダに導入する第1のブレーキポートと、前
    記第1のブレーキピストンを前記ピストンロッドから離
    間させる方向に付勢する第1のブレーキ解除手段とから
    なることを特徴とする請求項1または2記載のブレーキ
    付シリンダ装置。
  6. 【請求項6】 前記ブレーキ機構は、前記ロッドカバー
    において前記ピストンロッドを取り囲むように同軸に形
    成された第2のブレーキシリンダと、この第2のブレー
    キシリンダの内部に前記ピストンロッドに貫通されて位
    置する第2のブレーキピストンと、前記第2のブレーキ
    シリンダの端部に前記ピストンロッドを取り囲むように
    配置され弾性体からなるドーナツ型の第2のブレーキ片
    と、前記第2のブレーキピストンを前記第2のブレーキ
    片に当接させる方向に駆動する与圧流体を前記第2のブ
    レーキシリンダに導入する第2のブレーキポートと、前
    記第2のブレーキピストンを前記第2のブレーキ片から
    離間させる方向に付勢する第2のブレーキ解除手段とか
    らなり、前記第2のブレーキピストンによって前記第2
    のブレーキ片を圧潰変形させ、当該第2のブレーキ片を
    前記ピストンロッドの外周部に全周にわたって押圧する
    ことによりブレーキ動作を行うことを特徴とする請求項
    1または2記載のブレーキ付シリンダ装置。
  7. 【請求項7】 前記ブレーキ機構は、前記ロッドカバー
    において前記ピストンロッドを取り囲むように同軸に形
    成された第3のブレーキシリンダと、この第3のブレー
    キシリンダの内部に前記ピストンロッドに貫通され、内
    周部にテーパ面が形成された第3のブレーキピストン
    と、この第3のブレーキピストンと前記ピストンロッド
    との間に当該ピストンロッドに同軸に配置され、軸方向
    に複数のすり割りが形成されたブレーキ駆動片と、この
    ブレーキ駆動片と前記ピストンロッドとの間に配置され
    た第3のブレーキ片と、前記第3のブレーキピストンの
    前記テーパ面を前記ブレーキ駆動片に摺接させる方向に
    駆動する与圧流体を前記第3のブレーキシリンダに導入
    する第3のブレーキポートと、前記テーパ面を前記ブレ
    ーキ駆動片から離間させる方向に付勢する第3のブレー
    キ解除手段とからなり、前記第3のブレーキピストンの
    前記テーパ面によって前記ブレーキ駆動片の一端を縮閉
    変形させ、前記第3のブレーキ片を前記ピストンロッド
    の外周部に全周にわたって押圧することによりブレーキ
    動作を行うことを特徴とする請求項1または2記載のブ
    レーキ付シリンダ装置。
  8. 【請求項8】 前記ブレーキ機構における前記第1また
    は第3のブレーキ片の前記ピストンロッドに対する当接
    部が弾性体からなり、前記ピストンロッドの外周部に
    は、ほぼ全長に渡って凹凸加工が施されていることを特
    徴とする請求項記載のブレーキ付シリンダ装置。
JP1992064071U 1992-09-14 1992-09-14 ブレーキ付シリンダ装置 Expired - Fee Related JP2591622Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992064071U JP2591622Y2 (ja) 1992-09-14 1992-09-14 ブレーキ付シリンダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992064071U JP2591622Y2 (ja) 1992-09-14 1992-09-14 ブレーキ付シリンダ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0628310U JPH0628310U (ja) 1994-04-15
JP2591622Y2 true JP2591622Y2 (ja) 1999-03-10

Family

ID=13247500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992064071U Expired - Fee Related JP2591622Y2 (ja) 1992-09-14 1992-09-14 ブレーキ付シリンダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2591622Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108953282A (zh) * 2018-09-17 2018-12-07 谈振新 单侧进气双作用气缸

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0628310U (ja) 1994-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1287410C (en) Method of and apparatus for testing circuit boards and the like
KR100671397B1 (ko) 반도체 소자 테스트 핸들러의 소자 접속장치
KR20000006117A (ko) 집적회로흡착장치와이를이용한집적회로반송장치및집적회로시험장치
TWI526271B (zh) Clamping device
ATE252955T1 (de) Pneumatisch-hydraulisches blindnietgerät
JP2591622Y2 (ja) ブレーキ付シリンダ装置
CN104108602A (zh) 下压装置及其应用的测试设备
KR960018556A (ko) 충돌g시뮬레이터용 분리장치
JP2000199780A (ja) プリント基板の検査装置
JPH0257259B2 (ja)
CN109060509B (zh) 柔性多功能大吨位索缆试验系统
US10658780B2 (en) Contact system and contact module
JP4522826B2 (ja) 電子部品圧着装置
CN114585818B (zh) 连结装置
JP2003139816A (ja) コンタクトユニット
JPH0628311U (ja) ブレーキ付シリンダ装置
KR20040045861A (ko) 가공물 서포트
US20220221358A1 (en) Screw load testing device and method for performing a load test on a screw
JPH02151557A (ja) タンデム型マスターシリンダ
DE4441913C2 (de) Elektronisch gesteuerter Bremskraftverstärker
JP2004537686A (ja) ブースターアクチュエータ
US2728221A (en) Apparatus for applying fluid pressure
JP2001041870A (ja) 2軸免震ゴム試験機
RU2241167C1 (ru) Электромагнитный пневматический клапан
EP0607410A4 (en) SLIDING-OPERATED FIXING FLANGE.

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees