JP2589988B2 - 自動棒材供給機におけるガイドレールに棒材を供給する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、自動棒材供給機におけるガイドレールに棒
材を供給する装置に関し、特に自動棒材供給機における
ガイドレールに細物棒材および太物棒材のいずれも供給
することができる装置に関する。

（従来の技術） 自動棒材供給機におけるガイドレールに棒材を供給す
る従来の装置は、棒材の径の大きさにより、主に下記の
ような３つのタイプに分類できる。

即ち、極細棒材の場合には、棒材はスクリューの上に
載せられ、スクリューの回転によってガイドレールに向
かって前進させられてガイドレールに供給される。ま
た、中物の場合には、棒材は、傾斜棚から周囲に切り欠
きを有する割出し板の切り欠きに１つづつ入れられて割
り出し板を回動することによりガイドレールに供給され
る。また、太物の場合には、棒材は、傾斜棚から１つづ
つ押上げ部材により押し上げられてガイドレールに供給
される。そして、これらの従来の各装置はそれぞれの専
用機に設けられていた。

（発明が解決しようとする問題点） 一方、最近１つの自動棒材供給機を細物棒材、太物棒
材等の各種の径の棒材に適応させる要請があり、従来の
棒材供給装置をそのまま使用することができなくなっ
た。

したがって、本発明の目的は、１つの自動棒材供給機
において細物棒材および太物棒材の両方を処理できるよ
うな自動棒材供給機におけるガイドレールに棒材を供給
する装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 前述の目的を達成するために、本発明は、細物棒材の
所定のピッチ間隔で運ぶための傾斜して配置したピッチ
コンベア、ピッチコンベアの上方をカバーし、かつ太物
棒材をその上に載せる第１位置とピッチコンベアの上方
から離れた第２位置との間で回動自在の傾斜棚と、ピッ
チコンベア上の細物棒材または傾斜棚上の太物棒材のい
ずれかのグループの最先端の１つを押し上げてピッチコ
ンベアまたは傾斜棚から取り出しガイドレールに供給す
る押上げ部材と、を有することを特徴とする自動棒材供
給機におけるガイドレールに棒材を供給する装置を採用
したものである。

（実施例） 次に、図面を参照して、本発明を説明する。

第１図は、傾斜棚を省略して示した本発明の棒材供給
装置の概略側面図であり、第２図は、傾斜棚を含めて示
した本発明の棒材供給装置の概略側面図であり、第３図
は、棒材取り出し位置の調整を説明するための概略側面
図である。

第１図において、棒材供給装置10が示されており、棒
材供給装置10は、断面ほぼＵ形状のフレーム（図示せ
ず）の両側の脚部（図示せず）にそれぞれの軸12a、14a
が取付けられたプーリー12、14を有している。これらの
プーリーは、図示のように、一方のプーリー14が他方の
プーリー12に対して斜め上方に取りつけられている。プ
ーリー12、14にはピッチコンベア16が掛けられており、
ピッチコンベア16は一定のピッチで外方に突出する突出
部18を有している。そして、これらの突出部の間に細物
棒材が１つづつ受け入れられて運ばれるように構成され
ている。ピッチコンベア16の後端に隣接して、即ち、プ
ーリー14に隣接してほぐし台20が設けられており、供給
されるべき細物棒材がその内に保持される。ピッチコン
ベア16の前端に隣接して、即ち、プーリー12に隣接して
ガイドレール22が設けられている。ガイドレール22内に
は、棒材が細物であるとき、その細物棒材を受け入れて
案内するための細物用ガイドレール24が容易に取付けら
れる。ピッチコンベア16からガイドレール22に細物棒材
を運ぶための傾斜供給台26が前述のＵ形状のフレームの
一方の脚部の外部に取付けられており、この傾斜供給台
26は、後述のように、その位置が調整自在である。

また、押上げ部材28がシリンダー（図示せず）によっ
てシャフト30に沿って上下自在に取付けられており、押
上げ部材28の下部から上方に突出する上端28aが細物棒
材（または太物棒材）を１つづつ最先端のものから持ち
上げて傾斜供給台26に載せるように構成されている。

次に、第２図を参照すると、傾斜棚32が示されてい
る。傾斜棚32は、前述のＵ形状のフレーム傾斜供給台26
が取付けられている脚部とは反対側の脚部の外部に蝶番
34で取付けられており、第２図で示すピッチコンベアの
上方にくる第１位置とピッチコンベアの上方から離れた
第２位置との間で回動自在に構成されている。

次に、第３図を参照すると、傾斜供給台26の一部が拡
大されて示されている。傾斜供給台26は下部に２つの傾
斜したスロット26aが形成されており、このため傾斜供
給台26はその傾斜角度に沿って移動でき、ボルト36によ
って所定の位置に固定されることができる。したがっ
て、棒材が細物か太物かによって傾斜供給台26が位置決
めされる。

本発明の棒材供給装置10は、前述のように構成されて
いるので、細物棒材を扱う場合には、第１図に示すよう
に、傾斜棚32をピッチコンベア16から離れた第２位置に
持たらし、ガイドレール22内に細物用ガイドレール24を
配置することによって、細物棒材をピッチコンベア16で
運び、さらに細物用ガイドレール24に供給することがで
きる。

また、太物棒材を扱う場合には、傾斜棚32をピッチコ
ンベア16の上方の第１位置に持たらすことによって、太
物棒材をピッチコンベア16で運び、さらにガイドレール
22に供給することができる。

（発明の効果） 以上詳細に説明したように、本発明は、細物棒材を運
ぶためのピッチコンベアと、太物棒材を運ぶための傾斜
棚を設けたので、１つの自動棒材供給機において細物棒
材および太物棒材の両方を処理できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、傾斜棚を省略して示した本発明の棒材供給装
置の概略側面図であり、第２図は、傾斜棚を含めて示し
た本発明の棒材供給装置の概略側面図であり、第３図
は、棒材取り出し位置の調整を説明するための概略側面
図である。 10……棒材供給装置、16……ピッチコンベア、22……ガ
イドレール、24……細物用ガイドレール、26……傾斜供
給台、28……押上げ部材、32……傾斜棚。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】細物棒材を所定のピッチ間隔で運ぶための
   傾斜して配置したピッチコンベアと、ピッチコンベアの
   上方をカバーし、かつ太物棒材をその上に載せる第１位
   置とピッチコンベアの上方から離れた第２位置との間で
   回動自在の傾斜棚と、ピッチコンベア上の細物棒材また
   は傾斜棚上の太物棒材のいずれかのグループの最先端の
   １つを押し上げてピッチコンベアまたは傾斜棚から取り
   出しガイドレールに供給する押上げ部材と、を有するこ
   とを特徴とする自動棒材供給機におけるガイドレールに
   棒材を供給する装置。
2. 【請求項２】ピッチコンベア上の細物棒材または傾斜棚
   上の太物棒材のいずれかのグループの最先端の１つに係
   合して細物棒材または太物棒材を位置決めし、かつ細物
   棒材および太物棒材のいずれの場合においても１つづつ
   ガイドレールに供給するように該係合位置を調整できる
   ように構成した位置調整部材が設けられていることを特
   徴とする特許請求の範囲第（１）項に記載の自動棒材供
   給機におけるガイドレールに棒材を供給する装置。