JP2589052B2 - 装軌車の旋回速度制御装置 - Google Patents
装軌車の旋回速度制御装置Info
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- JP2589052B2 JP2589052B2 JP12337394A JP12337394A JP2589052B2 JP 2589052 B2 JP2589052 B2 JP 2589052B2 JP 12337394 A JP12337394 A JP 12337394A JP 12337394 A JP12337394 A JP 12337394A JP 2589052 B2 JP2589052 B2 JP 2589052B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装軌車の旋回速度制御
装置に関し、より詳しくは例えばブルドーザ、パワーシ
ャベル、クレーン等の装軌車における左右旋回に際して
の車体を前進または後進させる車速の速度制御技術に関
するものである。
装置に関し、より詳しくは例えばブルドーザ、パワーシ
ャベル、クレーン等の装軌車における左右旋回に際して
の車体を前進または後進させる車速の速度制御技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の装軌車においては、例えば車体
の走行負荷が小さくて高速走行しているような場合にお
ける左右旋回に際して、車体の左右の両側部に設けられ
る各履帯を相対的走行差が生じるように駆動させ、例え
ば中立位置から変位される変位方向に応じて車体の旋回
方向を指示するとともに、この中立位置からの変位距離
に応じて小となる旋回径を指示する操向レバーの操作に
よって、車体を左旋回または右旋回させる操向モータの
回転数を上昇させるだけでは操向モータの回転数に限界
があるため、旋回径を小さくすることができない。
の走行負荷が小さくて高速走行しているような場合にお
ける左右旋回に際して、車体の左右の両側部に設けられ
る各履帯を相対的走行差が生じるように駆動させ、例え
ば中立位置から変位される変位方向に応じて車体の旋回
方向を指示するとともに、この中立位置からの変位距離
に応じて小となる旋回径を指示する操向レバーの操作に
よって、車体を左旋回または右旋回させる操向モータの
回転数を上昇させるだけでは操向モータの回転数に限界
があるため、旋回径を小さくすることができない。
【0003】このため、従来、高速走行時における左右
旋回に際して小さな旋回径を必要とする場合には、例え
ば前記各履帯を同一方向に等速に駆動させ、車体を前進
または後進させるように伝達する伝動機において伝動回
転速度比を小さくするように変速レバーを操作して車速
を減速させることでその左右旋回を行うようにされてい
る。
旋回に際して小さな旋回径を必要とする場合には、例え
ば前記各履帯を同一方向に等速に駆動させ、車体を前進
または後進させるように伝達する伝動機において伝動回
転速度比を小さくするように変速レバーを操作して車速
を減速させることでその左右旋回を行うようにされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述さ
れたように高速走行時に小さな旋回径でもって左旋回ま
たは右旋回するに際して、操向レバーに加えて変速レバ
ーをも操作せねばならず、例え熟練のオペレータでも操
作が困難であるという問題点がある。本発明は、このよ
うな問題点を解消することを目的として、高速走行時に
おける左右旋回に際して小さな旋回径を容易に得ること
ができる装軌車の旋回速度制御装置を提供することであ
る。
れたように高速走行時に小さな旋回径でもって左旋回ま
たは右旋回するに際して、操向レバーに加えて変速レバ
ーをも操作せねばならず、例え熟練のオペレータでも操
作が困難であるという問題点がある。本発明は、このよ
うな問題点を解消することを目的として、高速走行時に
おける左右旋回に際して小さな旋回径を容易に得ること
ができる装軌車の旋回速度制御装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による装軌車の旋
回速度制御装置は、前述された目的を達成するめに、 (a)動力源、 (b)この動力源からの回転駆動力を車体の両側部に設
けられる各履帯を同一方向に等速に走行駆動させるよう
にして車体を前進または後進させるように伝達する無段
伝動機、 (c)前記各履帯を相対的走行差が生じるように駆動さ
せて車体を左旋回または右旋回させる操向モータ、 (d)操作により中立位置から変位される変位方向およ
び変位距離に応じて車体の旋回方向およびその変位距離
に対応して小となる旋回径を指示する操向指示手段、 (e)この操向指示手段の変位を検知する変位検知手段
および (f)この変位検知手段により検知される操向指示手段
の変位に対応し、前記操向モータの回転数を上昇させ前
記各履帯を相対的走行差が生じるように駆動させて車体
の旋回径を小にするに際し、前記操向モータの最大操向
モータ回転数到達変位置を超える場合には、この操向モ
ータに最大操向モータ回転数を保持させながら前記操向
指示手段の最大変位置に至るまで車体を前進または後進
させる車速をその操向指示手段の変位につれて前記無段
伝動機における伝動回転速度比を小さくさせることによ
り減速させるように制御する制御手段を具えることを特
徴とするものである。
回速度制御装置は、前述された目的を達成するめに、 (a)動力源、 (b)この動力源からの回転駆動力を車体の両側部に設
けられる各履帯を同一方向に等速に走行駆動させるよう
にして車体を前進または後進させるように伝達する無段
伝動機、 (c)前記各履帯を相対的走行差が生じるように駆動さ
せて車体を左旋回または右旋回させる操向モータ、 (d)操作により中立位置から変位される変位方向およ
び変位距離に応じて車体の旋回方向およびその変位距離
に対応して小となる旋回径を指示する操向指示手段、 (e)この操向指示手段の変位を検知する変位検知手段
および (f)この変位検知手段により検知される操向指示手段
の変位に対応し、前記操向モータの回転数を上昇させ前
記各履帯を相対的走行差が生じるように駆動させて車体
の旋回径を小にするに際し、前記操向モータの最大操向
モータ回転数到達変位置を超える場合には、この操向モ
ータに最大操向モータ回転数を保持させながら前記操向
指示手段の最大変位置に至るまで車体を前進または後進
させる車速をその操向指示手段の変位につれて前記無段
伝動機における伝動回転速度比を小さくさせることによ
り減速させるように制御する制御手段を具えることを特
徴とするものである。
【0006】
【作用】車体の旋回径を小にするに際し、操向指示手段
の変位に対応して操向モータの回転数を上昇させて旋回
径を小にする。さらに、操向指示手段が変位され操向モ
ータの回転数が上昇されて最大操向モータ回転数到達変
位置を超える場合には、操向モータに最大操向モータ回
転数を保持させながら操向指示手段の変位につれて車速
を減速することで旋回径を小にする。
の変位に対応して操向モータの回転数を上昇させて旋回
径を小にする。さらに、操向指示手段が変位され操向モ
ータの回転数が上昇されて最大操向モータ回転数到達変
位置を超える場合には、操向モータに最大操向モータ回
転数を保持させながら操向指示手段の変位につれて車速
を減速することで旋回径を小にする。
【0007】前記操向指示手段の最大変位置において
は、前記車体を前進または後進させる車速が車体の信地
旋回可能な車速であることが好ましい。このようにすれ
ば、操向指示手段の最大変位置において装軌車として重
要な信地旋回ができて操作性の向上が図れる。
は、前記車体を前進または後進させる車速が車体の信地
旋回可能な車速であることが好ましい。このようにすれ
ば、操向指示手段の最大変位置において装軌車として重
要な信地旋回ができて操作性の向上が図れる。
【0008】なお、前記車速を操向指示手段の変位につ
れて減速させるに際し、この操向指示手段が急操作され
車速の単位時間当りの減速が大である場合には除々に減
速して車速の低下が滑らかに行なわれるようにし、急減
速による衝撃の抑制を図ることが好ましい。
れて減速させるに際し、この操向指示手段が急操作され
車速の単位時間当りの減速が大である場合には除々に減
速して車速の低下が滑らかに行なわれるようにし、急減
速による衝撃の抑制を図ることが好ましい。
【0009】ところで、前記操向モータは、正逆に回転
駆動されて前記各履帯を互いに逆方向に等速に走行駆動
させるようにして相対的走行差が生じるように駆動させ
る、例えば静油圧式操向モータ、または電動式操向モー
タであり得る。また、この操向モータは、前記動力源で
もって駆動されることが好ましい。なお、前記操向指示
手段の最大操向モータ回転数到達変位置は、この操向指
示手段の最大変位置の約90%の変位置に相応するのが
好ましいとともに、前記操向指示手段は操向レバー、ま
たは操向ハンドルであり得る。また、前記無段伝動機と
しては、例えば静油圧−機械式伝動機、静油圧式伝動
機、またはベルト式伝動機がある。
駆動されて前記各履帯を互いに逆方向に等速に走行駆動
させるようにして相対的走行差が生じるように駆動させ
る、例えば静油圧式操向モータ、または電動式操向モー
タであり得る。また、この操向モータは、前記動力源で
もって駆動されることが好ましい。なお、前記操向指示
手段の最大操向モータ回転数到達変位置は、この操向指
示手段の最大変位置の約90%の変位置に相応するのが
好ましいとともに、前記操向指示手段は操向レバー、ま
たは操向ハンドルであり得る。また、前記無段伝動機と
しては、例えば静油圧−機械式伝動機、静油圧式伝動
機、またはベルト式伝動機がある。
【0010】本発明の目的は、後述される詳細な説明か
ら明らかにされる。しかしながら、詳細な説明および具
体的実施例は最も好ましい実施態様について説明する
が、本発明の精神および範囲内の種々の変更および変形
はその詳細な説明から当業者にとって明らかであること
から、具体的例としてのみ述べるものである。
ら明らかにされる。しかしながら、詳細な説明および具
体的実施例は最も好ましい実施態様について説明する
が、本発明の精神および範囲内の種々の変更および変形
はその詳細な説明から当業者にとって明らかであること
から、具体的例としてのみ述べるものである。
【0011】
【実施例】次に、本発明による装軌車の旋回速度制御装
置についてブルドーザに適用した場合の具体的実施例に
つき、図面を参照しつつ説明する。図1に外観が図示さ
れているブルドーザ1において、このブルドーザ1の車
体2上には、図示されないエンジンを収納しているボン
ネット3、およびブルドーザ1を運転操作するオペレー
タのオペレータ席4が配設されている。また、車体2の
左右の両側部には、車体2を前進、後進および旋回に走
行させる各履帯5が設けられている。これら両履帯5
は、エンジンから伝達される回転駆動力によって各履帯
5毎に対応するスプロケット6により独立して走行駆動
される。なお、右側部の履帯5およびスプロケット6は
図示されてはいない。また、車体2の左右の側部には、
ブレード7を先端側で支持する左および右のストレート
フレーム8,9の基端部がそのブレード7が上昇・下降
可能なように枢支されている。なお、符号10はブレード
7を上昇・下降させる左右一対のブレードリフトシリン
ダであるとともに、符号11,12はブレードを左右に傾斜
させるブレースおよびブレードチルドシリンダである。
置についてブルドーザに適用した場合の具体的実施例に
つき、図面を参照しつつ説明する。図1に外観が図示さ
れているブルドーザ1において、このブルドーザ1の車
体2上には、図示されないエンジンを収納しているボン
ネット3、およびブルドーザ1を運転操作するオペレー
タのオペレータ席4が配設されている。また、車体2の
左右の両側部には、車体2を前進、後進および旋回に走
行させる各履帯5が設けられている。これら両履帯5
は、エンジンから伝達される回転駆動力によって各履帯
5毎に対応するスプロケット6により独立して走行駆動
される。なお、右側部の履帯5およびスプロケット6は
図示されてはいない。また、車体2の左右の側部には、
ブレード7を先端側で支持する左および右のストレート
フレーム8,9の基端部がそのブレード7が上昇・下降
可能なように枢支されている。なお、符号10はブレード
7を上昇・下降させる左右一対のブレードリフトシリン
ダであるとともに、符号11,12はブレードを左右に傾斜
させるブレースおよびブレードチルドシリンダである。
【0012】ところで、オペレータ席4の左側には前後
に操作されるエンジンスロットルレバー13,車体2を左
右に旋回させるに際して左右に操作される操向レバー14
および車体2を前後進,停止等させるに際して前進位置
F、中立位置N、後進位置Rに前後に切換え操作される
前後進切換レバー15が設けられている。また、右側には
ブレード7を上昇、下降、左傾斜および右傾斜させるに
際して前後左右に操作されるブレードコントロールレバ
ー16,上下に操作される駐車ブレーキ17および計器18等
が設けられている。なお、オペレータ席4の前方には図
示されてはいないがデクセルペダルおよびブレーキペダ
ルが設けられている。
に操作されるエンジンスロットルレバー13,車体2を左
右に旋回させるに際して左右に操作される操向レバー14
および車体2を前後進,停止等させるに際して前進位置
F、中立位置N、後進位置Rに前後に切換え操作される
前後進切換レバー15が設けられている。また、右側には
ブレード7を上昇、下降、左傾斜および右傾斜させるに
際して前後左右に操作されるブレードコントロールレバ
ー16,上下に操作される駐車ブレーキ17および計器18等
が設けられている。なお、オペレータ席4の前方には図
示されてはいないがデクセルペダルおよびブレーキペダ
ルが設けられている。
【0013】次に、動力伝達系統が図示されている図2
において、エンジン21のエンジン出力軸22に一体状に同
軸状に連結されている伝動入力軸23に対して、いわゆる
無段伝動機と称せられる前進3段および後進3段の静油
圧−機械式伝動機を構成する機械伝動部24と、静油圧伝
動部25とがエンジン21からの伝達動力を分割するように
並列に配設されている。また、これら機械伝動部24およ
び静油圧伝動部25に対して択一的にそれら機械伝動部24
側および静油圧伝動部25側の両方に、また静油圧伝動部
25側にのみ伝動出力軸26を結合させてその伝動出力軸26
に回転駆動力を伝達する、同様に静油圧−機械式伝動機
を構成する差動部27が設けられている。なお、この伝動
出力軸26に対してはいわゆる無段操向機と称せられる静
油圧式操向機を構成する操向部28が配設されている。
において、エンジン21のエンジン出力軸22に一体状に同
軸状に連結されている伝動入力軸23に対して、いわゆる
無段伝動機と称せられる前進3段および後進3段の静油
圧−機械式伝動機を構成する機械伝動部24と、静油圧伝
動部25とがエンジン21からの伝達動力を分割するように
並列に配設されている。また、これら機械伝動部24およ
び静油圧伝動部25に対して択一的にそれら機械伝動部24
側および静油圧伝動部25側の両方に、また静油圧伝動部
25側にのみ伝動出力軸26を結合させてその伝動出力軸26
に回転駆動力を伝達する、同様に静油圧−機械式伝動機
を構成する差動部27が設けられている。なお、この伝動
出力軸26に対してはいわゆる無段操向機と称せられる静
油圧式操向機を構成する操向部28が配設されている。
【0014】次に、静油圧−機械式伝動機を構成する機
械伝動部24、静油圧伝動部25および差動部27、更には静
油圧式操向機を構成する操向部28を順次に説明する。 (1) 機械伝動部24 伝動入力軸23に対して、この伝動入力軸23の軸方向に図
上において左側から各シングルプラネタリ型の後進用遊
星歯車列30および前進用遊星歯車列31が設けられてい
る。この後進用遊星歯車列30は、伝動入力軸23と一体状
の太陽歯車30aと、この太陽歯車30aの外側に位置する
輪歯車30bと、これら両歯車30a, 30b間に介在して両
歯車30a, 30bに噛合する遊星歯車30cと、この遊星歯
車30cのキャリャであって後進用油圧クラッチ32により
油圧制動可能な遊星キャリャ30dとより構成されてい
る。また、前進用遊星歯車列31は、同様に伝動入力軸23
と一体状の太陽歯車31aと、この太陽歯車31aの外側に
位置して前進用油圧クラッチ33により油圧制動可能な輪
歯車31bと、これら両歯車31a, 31b間に介在して両歯
車31a, 31bと噛合する遊星歯車31cと、この遊星歯車
31cのキャリャであって後進用遊星歯車列30の輪歯車30
bと一体状の遊星キャリャ31dとより構成されている。
械伝動部24、静油圧伝動部25および差動部27、更には静
油圧式操向機を構成する操向部28を順次に説明する。 (1) 機械伝動部24 伝動入力軸23に対して、この伝動入力軸23の軸方向に図
上において左側から各シングルプラネタリ型の後進用遊
星歯車列30および前進用遊星歯車列31が設けられてい
る。この後進用遊星歯車列30は、伝動入力軸23と一体状
の太陽歯車30aと、この太陽歯車30aの外側に位置する
輪歯車30bと、これら両歯車30a, 30b間に介在して両
歯車30a, 30bに噛合する遊星歯車30cと、この遊星歯
車30cのキャリャであって後進用油圧クラッチ32により
油圧制動可能な遊星キャリャ30dとより構成されてい
る。また、前進用遊星歯車列31は、同様に伝動入力軸23
と一体状の太陽歯車31aと、この太陽歯車31aの外側に
位置して前進用油圧クラッチ33により油圧制動可能な輪
歯車31bと、これら両歯車31a, 31b間に介在して両歯
車31a, 31bと噛合する遊星歯車31cと、この遊星歯車
31cのキャリャであって後進用遊星歯車列30の輪歯車30
bと一体状の遊星キャリャ31dとより構成されている。
【0015】次に、伝動入力軸23の延長線上であってそ
の伝動入力軸23と同軸状に中間軸35が配されているとと
もに、この中間軸35には図上において左端部に2速用油
圧クラッチ36により油圧結合可能なクラッチ板37が設け
られている。なお、この2速用油圧クラッチ36は、前進
用遊星歯車列31の遊星キャリャ31dと一体状に構成され
ている。また、中間軸35に対してその中間軸35の軸方向
に図上において左側から各シングルプラネタリ型の第1
および第2の3速用遊星歯車列38,39が設けられてい
る。この第1の3速用遊星歯車列38は、中間軸35に回転
自在に支持されている太陽歯車38aと、この太陽歯車38
aの外側に位置して前進用遊星歯車列31の遊星キャリャ
31dおよび2速用油圧クラッチ36と一体状の輪歯車38b
と、これら両歯車38a, 38b間に介在して両歯車38a,
38bと噛合する遊星歯車38cと、この遊星歯車38cのキ
ャリャであって3速用油圧クラッチ40により油圧制動可
能な遊星キャリャ38dとより構成されている。また、第
2の3速用遊星歯車列39は、同様に中間軸35に回転自在
に支持されてクラッチ板41と一体状の太陽歯車39aと、
この太陽歯車39aの外側に位置して第1の3速用遊星歯
車列38の太陽歯車38aと一体状の輪歯車39bと、これら
両歯車39a,39b間に介在して両歯車39a,39bと噛合
する遊星歯車39cと、この遊星歯車39cのキャリャであ
ってクラッチ板41を油圧結合可能な1速用油圧クラッチ
42と一体状の固定遊星キャリャ39dとより構成されてい
る。
の伝動入力軸23と同軸状に中間軸35が配されているとと
もに、この中間軸35には図上において左端部に2速用油
圧クラッチ36により油圧結合可能なクラッチ板37が設け
られている。なお、この2速用油圧クラッチ36は、前進
用遊星歯車列31の遊星キャリャ31dと一体状に構成され
ている。また、中間軸35に対してその中間軸35の軸方向
に図上において左側から各シングルプラネタリ型の第1
および第2の3速用遊星歯車列38,39が設けられてい
る。この第1の3速用遊星歯車列38は、中間軸35に回転
自在に支持されている太陽歯車38aと、この太陽歯車38
aの外側に位置して前進用遊星歯車列31の遊星キャリャ
31dおよび2速用油圧クラッチ36と一体状の輪歯車38b
と、これら両歯車38a, 38b間に介在して両歯車38a,
38bと噛合する遊星歯車38cと、この遊星歯車38cのキ
ャリャであって3速用油圧クラッチ40により油圧制動可
能な遊星キャリャ38dとより構成されている。また、第
2の3速用遊星歯車列39は、同様に中間軸35に回転自在
に支持されてクラッチ板41と一体状の太陽歯車39aと、
この太陽歯車39aの外側に位置して第1の3速用遊星歯
車列38の太陽歯車38aと一体状の輪歯車39bと、これら
両歯車39a,39b間に介在して両歯車39a,39bと噛合
する遊星歯車39cと、この遊星歯車39cのキャリャであ
ってクラッチ板41を油圧結合可能な1速用油圧クラッチ
42と一体状の固定遊星キャリャ39dとより構成されてい
る。
【0016】なお、符号43は、後進用油圧クラッチ32,
前進用油圧クラッチ33,2速用油圧クラッチ36,3速用
油圧クラッチ40および1速用油圧クラッチ42のクラッチ
切換え制御を行なう本実施例においては電磁ソレノイド
バルブで構成される速度段切換制御バルブである。
前進用油圧クラッチ33,2速用油圧クラッチ36,3速用
油圧クラッチ40および1速用油圧クラッチ42のクラッチ
切換え制御を行なう本実施例においては電磁ソレノイド
バルブで構成される速度段切換制御バルブである。
【0017】(2) 静油圧伝動部25 伝動入力軸23に対して、正側および負側の両振りの吐出
量設定可変角度斜板50aを有する可変容量油圧ポンプで
ある伝動ポンプ50のポンプ入力軸51が歯車列52を介して
連結されている。この伝動ポンプ50には、往路および復
路から構成されている一対の連通管53を介して片振りの
吐出量設定可変角度斜板54aを有する可変容量油圧モー
タである伝動モータ54が接続されている。この伝動モー
タ54のモータ出力軸55は、歯車列56と連結されている。
なお、伝動ポンプ50および伝動モータ54の両吐出量設定
可変角度斜板50a,54aは、これら両吐出量設定可変角
度斜板50a,54aの角度変化に対応して、次のように伝
動ポンプ50および伝動モータ54の回転数変化が生じるよ
うに構成されている。
量設定可変角度斜板50aを有する可変容量油圧ポンプで
ある伝動ポンプ50のポンプ入力軸51が歯車列52を介して
連結されている。この伝動ポンプ50には、往路および復
路から構成されている一対の連通管53を介して片振りの
吐出量設定可変角度斜板54aを有する可変容量油圧モー
タである伝動モータ54が接続されている。この伝動モー
タ54のモータ出力軸55は、歯車列56と連結されている。
なお、伝動ポンプ50および伝動モータ54の両吐出量設定
可変角度斜板50a,54aは、これら両吐出量設定可変角
度斜板50a,54aの角度変化に対応して、次のように伝
動ポンプ50および伝動モータ54の回転数変化が生じるよ
うに構成されている。
【0018】伝動ポンプ50を一定回転数とし、伝動モー
タ54の吐出量設定可変角度斜板54aを最大斜板角度状態
にして、伝動ポンプ50の吐出量設定可変角度斜板50aの
斜板角度を0度から正方向に傾けて行くと、伝動モータ
54の回転数は0から正方向に増加する。次に、伝動ポン
プ50の吐出量設定可変角度斜板50aを正側の最大斜板角
度状態にして、伝動モータ54の吐出量設定可変角度斜板
54aの斜板角度を小にすると、伝動モータ54の回転数は
さらに正方向に増加する。
タ54の吐出量設定可変角度斜板54aを最大斜板角度状態
にして、伝動ポンプ50の吐出量設定可変角度斜板50aの
斜板角度を0度から正方向に傾けて行くと、伝動モータ
54の回転数は0から正方向に増加する。次に、伝動ポン
プ50の吐出量設定可変角度斜板50aを正側の最大斜板角
度状態にして、伝動モータ54の吐出量設定可変角度斜板
54aの斜板角度を小にすると、伝動モータ54の回転数は
さらに正方向に増加する。
【0019】逆に、伝動モータ54の吐出量設定可変角度
斜板54aを最大斜板角度状態にして、伝動ポンプ50の吐
出量設定可変角度斜板50aの斜板角度を0度から負方向
に傾けて行くと、伝動モータ54の回転数は0から負方向
に増加する。次に、伝動ポンプ50の吐出量設定可変角度
斜板50aを負側の最大斜板角度状態にして、伝動モータ
54の吐出量設定可変角度斜板54aの斜板角度を小にする
と、伝動モータ54の回転数はさらに負方向に増加する。
斜板54aを最大斜板角度状態にして、伝動ポンプ50の吐
出量設定可変角度斜板50aの斜板角度を0度から負方向
に傾けて行くと、伝動モータ54の回転数は0から負方向
に増加する。次に、伝動ポンプ50の吐出量設定可変角度
斜板50aを負側の最大斜板角度状態にして、伝動モータ
54の吐出量設定可変角度斜板54aの斜板角度を小にする
と、伝動モータ54の回転数はさらに負方向に増加する。
【0020】なお、符号57は伝動ポンプ50の吐出量設定
可変角度斜板50aの斜板角度変位制御を行なう本実施例
においては電磁ソレノイドバルブで構成される角度変位
制御バルブであるとともに、符号58は伝動モータ54の吐
出量設定可変角度斜板54aの斜板角度変位制御を行なう
本実施例において同様に電磁ソレノイドバルブで構成さ
れる角度変位制御バルブである。
可変角度斜板50aの斜板角度変位制御を行なう本実施例
においては電磁ソレノイドバルブで構成される角度変位
制御バルブであるとともに、符号58は伝動モータ54の吐
出量設定可変角度斜板54aの斜板角度変位制御を行なう
本実施例において同様に電磁ソレノイドバルブで構成さ
れる角度変位制御バルブである。
【0021】(3) 差動部27 中間軸35の軸方向の図上において右端側の延長線上に
は、同軸状に左側からダブルプラネタリ型の第1の差動
遊星歯車列60およびシングルプラネタリ型の第2の差動
遊星歯車列61が設けられている。この第1の差動遊星歯
車列60は、中間軸35に回転自在に支持されて第2の3速
用遊星歯車列39の太陽歯車39aおよびクラッチ板41と一
体状の太陽歯車60aと、この太陽歯車60aの外側に位置
する輪歯車60bと、これら両歯車60a, 60b間に介在し
て両歯車60a, 60bのいずれか一方にかつ互いに噛合す
る遊星歯車60cと、この遊星歯車60cのキャリャであっ
て静油圧伝動部25の伝動モータ54のモータ出力軸55と歯
車列56を介して連結する入力歯車62と一体状の遊星キャ
リャ60dとより構成されている。また、第2の差動遊星
歯車列61は、同様に中間軸35に回転自在に支持されて第
1の差動遊星歯車列60の遊星キャリャ60dと一体状の太
陽歯車61aと、この太陽歯車61aの外側に位置しかつ中
間軸35の延長線上であって図上において右側にその中間
軸35と同軸状に配置されている伝動出力軸26と一体状の
輪歯車61bと、これら両歯車61a, 61b間に介在して両
歯車61a, 61bと噛合する遊星歯車61cと、この遊星歯
車61cのキャリャであって第1の差動遊星歯車列60の輪
歯車60bおよび中間軸35と一体状の遊星キャリャ61dと
より構成されている。
は、同軸状に左側からダブルプラネタリ型の第1の差動
遊星歯車列60およびシングルプラネタリ型の第2の差動
遊星歯車列61が設けられている。この第1の差動遊星歯
車列60は、中間軸35に回転自在に支持されて第2の3速
用遊星歯車列39の太陽歯車39aおよびクラッチ板41と一
体状の太陽歯車60aと、この太陽歯車60aの外側に位置
する輪歯車60bと、これら両歯車60a, 60b間に介在し
て両歯車60a, 60bのいずれか一方にかつ互いに噛合す
る遊星歯車60cと、この遊星歯車60cのキャリャであっ
て静油圧伝動部25の伝動モータ54のモータ出力軸55と歯
車列56を介して連結する入力歯車62と一体状の遊星キャ
リャ60dとより構成されている。また、第2の差動遊星
歯車列61は、同様に中間軸35に回転自在に支持されて第
1の差動遊星歯車列60の遊星キャリャ60dと一体状の太
陽歯車61aと、この太陽歯車61aの外側に位置しかつ中
間軸35の延長線上であって図上において右側にその中間
軸35と同軸状に配置されている伝動出力軸26と一体状の
輪歯車61bと、これら両歯車61a, 61b間に介在して両
歯車61a, 61bと噛合する遊星歯車61cと、この遊星歯
車61cのキャリャであって第1の差動遊星歯車列60の輪
歯車60bおよび中間軸35と一体状の遊星キャリャ61dと
より構成されている。
【0022】(4) 操向部28 伝動出力軸26に対して、この伝動出力軸26に直角状に配
置されている操向主軸70がかさ歯車機構71を介して連結
されている。このかさ歯車機構71は、伝動出力軸26と一
体状の第1のかさ歯車71aと、この第1のかさ歯車71a
と歯合して操向主軸70と一体状の第2のかさ歯車71bと
により構成されている。また、操向主軸70の左右両側部
には第1および第2の差動遊星歯車列72,73が設けられ
ている。これら各第1および第2の差動遊星歯車列72,
73は、操向主軸70に回転自在に支持されている太陽歯車
72a,73aと、この太陽歯車72a,73aの外側に位置し
て操向主軸70と一体状の輪歯車72b,73bと、これら両
歯車72a,72b;73a,73b間に介在して両歯車72a,
72b;73a,73bと歯合する遊星歯車72c,73cと、こ
の遊星歯車72c,73cのキャリャであってブレーキ74,
75のブレーキ板76,77および左右の操向出力軸78,79と
一体状の遊星キャリャ72d,73dとにより構成されてい
る。なお、一方の左側の太陽歯車72aは、この太陽歯車
72aと油圧モータである操向モータ80のモータ出力軸81
に連結されている歯車列82との間に介在してそれら太陽
歯車72aおよび歯車列82に歯合する中間歯車83を介して
そのモータ出力軸81と連結されている。また、他方の右
側の太陽歯車73aは、この太陽歯車73aと、前述の歯車
列82および中間歯車83との間に介在して左右両側に第1
および第2の歯車84a,84bが一体状に設けられている
操向副軸84を介して、第2の歯車84bがその太陽歯車73
aと歯合することにより、また第1の歯車84aが歯車列
82と歯合することによってモータ出力軸81と連結されて
いる。こうして、両太陽歯車72a,73aは操向モータ80
によって互いに逆転駆動されるように配設されている。
置されている操向主軸70がかさ歯車機構71を介して連結
されている。このかさ歯車機構71は、伝動出力軸26と一
体状の第1のかさ歯車71aと、この第1のかさ歯車71a
と歯合して操向主軸70と一体状の第2のかさ歯車71bと
により構成されている。また、操向主軸70の左右両側部
には第1および第2の差動遊星歯車列72,73が設けられ
ている。これら各第1および第2の差動遊星歯車列72,
73は、操向主軸70に回転自在に支持されている太陽歯車
72a,73aと、この太陽歯車72a,73aの外側に位置し
て操向主軸70と一体状の輪歯車72b,73bと、これら両
歯車72a,72b;73a,73b間に介在して両歯車72a,
72b;73a,73bと歯合する遊星歯車72c,73cと、こ
の遊星歯車72c,73cのキャリャであってブレーキ74,
75のブレーキ板76,77および左右の操向出力軸78,79と
一体状の遊星キャリャ72d,73dとにより構成されてい
る。なお、一方の左側の太陽歯車72aは、この太陽歯車
72aと油圧モータである操向モータ80のモータ出力軸81
に連結されている歯車列82との間に介在してそれら太陽
歯車72aおよび歯車列82に歯合する中間歯車83を介して
そのモータ出力軸81と連結されている。また、他方の右
側の太陽歯車73aは、この太陽歯車73aと、前述の歯車
列82および中間歯車83との間に介在して左右両側に第1
および第2の歯車84a,84bが一体状に設けられている
操向副軸84を介して、第2の歯車84bがその太陽歯車73
aと歯合することにより、また第1の歯車84aが歯車列
82と歯合することによってモータ出力軸81と連結されて
いる。こうして、両太陽歯車72a,73aは操向モータ80
によって互いに逆転駆動されるように配設されている。
【0023】ところで、操向モータ80は本実施例におい
ては電磁ソレノイドバルブのEPC弁(Electric Propo
rtional Control 弁)と、圧力制御バルブのCLSS弁
(Closed Center Lord Sensing System 弁)とで構成さ
れる流量・流れ方向制御バルブ85を介在させて片振りの
吐出量設定可変角度斜板86aを有する可変容量操向油圧
ポンプである操向ポンプ86と、操向モータ80および流量
・流れ方向制御バルブ85間は往路および復路から構成さ
れている一対の連通管87を介して、また流量・流れ方向
制御バルブ85および操向ポンプ86間は一つの連通管88を
介して接続されている。この流量・流れ方向制御バルブ
85は操向ポンプ86から連通管88を通じて流入し、操向モ
ータ80に一対の連通管87による往路および復路により供
給されて油タンク89に排出される圧油の流量制御を行な
ってその操向モータ80の回転速度を調節し、また一対の
連通管87における供給される圧油の往路および復路を切
換えて圧油の流れ方向制御を行なってその操向モータ80
の正逆回転を画定している。なお、符号90は操向ポンプ
86の吐出量設定可変角度斜板86aの角度変位制御を行な
う本実施例においては電磁ソレノイドバルブで構成され
る角度変位制御バルブであるとともに、この角度変位制
御バルブ90は流量・流れ方向制御バルブ85における入出
力口間の圧油の油圧差が所定圧力値となるように吐出量
設定可変角度斜板86aの斜板角度変位制御を行なってい
る。
ては電磁ソレノイドバルブのEPC弁(Electric Propo
rtional Control 弁)と、圧力制御バルブのCLSS弁
(Closed Center Lord Sensing System 弁)とで構成さ
れる流量・流れ方向制御バルブ85を介在させて片振りの
吐出量設定可変角度斜板86aを有する可変容量操向油圧
ポンプである操向ポンプ86と、操向モータ80および流量
・流れ方向制御バルブ85間は往路および復路から構成さ
れている一対の連通管87を介して、また流量・流れ方向
制御バルブ85および操向ポンプ86間は一つの連通管88を
介して接続されている。この流量・流れ方向制御バルブ
85は操向ポンプ86から連通管88を通じて流入し、操向モ
ータ80に一対の連通管87による往路および復路により供
給されて油タンク89に排出される圧油の流量制御を行な
ってその操向モータ80の回転速度を調節し、また一対の
連通管87における供給される圧油の往路および復路を切
換えて圧油の流れ方向制御を行なってその操向モータ80
の正逆回転を画定している。なお、符号90は操向ポンプ
86の吐出量設定可変角度斜板86aの角度変位制御を行な
う本実施例においては電磁ソレノイドバルブで構成され
る角度変位制御バルブであるとともに、この角度変位制
御バルブ90は流量・流れ方向制御バルブ85における入出
力口間の圧油の油圧差が所定圧力値となるように吐出量
設定可変角度斜板86aの斜板角度変位制御を行なってい
る。
【0024】次に、これら機械伝動部24、静油圧伝動部
25,差動部27および操向部28の機構動作について説明す
る。なお、各速度段、言い換えれば前進の1速F1、2
速F2、3速F3および後進の1速R1、2速R2、3
速R3における伝動回転速度比(=伝動出力軸26の回転
数/エンジン21のエンジン出力軸22の回転数〔エンジン
回転数〕)に対する伝動モータ速度比(=伝動モータ54
のモータ出力軸55の回転数〔モータ回転数〕/エンジン
21のエンジン出力軸22の回転数〔エンジン回転数〕)の
関係は、図3に示されている通りである。
25,差動部27および操向部28の機構動作について説明す
る。なお、各速度段、言い換えれば前進の1速F1、2
速F2、3速F3および後進の1速R1、2速R2、3
速R3における伝動回転速度比(=伝動出力軸26の回転
数/エンジン21のエンジン出力軸22の回転数〔エンジン
回転数〕)に対する伝動モータ速度比(=伝動モータ54
のモータ出力軸55の回転数〔モータ回転数〕/エンジン
21のエンジン出力軸22の回転数〔エンジン回転数〕)の
関係は、図3に示されている通りである。
【0025】(i) 前,後進1速F1,R1 1速用油圧クラッチ42だけが作動され、この1速用油圧
クラッチ42により第1の差動遊星歯車列60の太陽歯車60
aがクラッチ板41を介して油圧制動されて、中間軸35は
フリー回転状態となる。したがって、静油圧伝動部25の
伝動モータ54の回転力のみが、この伝動モータ54のモー
タ出力軸55、歯車列56、差動部27における入力歯車62、
第1の差動遊星歯車列60の遊星キャリャ60d、遊星歯車
60c、輪歯車60b、第2の差動遊星歯車列61の遊星キャ
リャ61d、遊星歯車61c、輪歯車61bを順次に経て伝動
出力軸26に伝達される。要するに、伝動出力軸26は差動
部27によって静油圧伝動部25側にのみ結合されて回転駆
動される。
クラッチ42により第1の差動遊星歯車列60の太陽歯車60
aがクラッチ板41を介して油圧制動されて、中間軸35は
フリー回転状態となる。したがって、静油圧伝動部25の
伝動モータ54の回転力のみが、この伝動モータ54のモー
タ出力軸55、歯車列56、差動部27における入力歯車62、
第1の差動遊星歯車列60の遊星キャリャ60d、遊星歯車
60c、輪歯車60b、第2の差動遊星歯車列61の遊星キャ
リャ61d、遊星歯車61c、輪歯車61bを順次に経て伝動
出力軸26に伝達される。要するに、伝動出力軸26は差動
部27によって静油圧伝動部25側にのみ結合されて回転駆
動される。
【0026】こうして、伝動モータ速度比を0から正方
向に増加させて行くと伝動出力軸26の回転数は0から正
方向に増加して行く。また、逆に、伝動モータ速度比を
0から負方向に低下させて行くと伝動出力軸26の回転数
も0から負方向に低下して行く。このようにして、伝動
回転速度比は正負の範囲内に無段階に変えることができ
る。
向に増加させて行くと伝動出力軸26の回転数は0から正
方向に増加して行く。また、逆に、伝動モータ速度比を
0から負方向に低下させて行くと伝動出力軸26の回転数
も0から負方向に低下して行く。このようにして、伝動
回転速度比は正負の範囲内に無段階に変えることができ
る。
【0027】なお、前,後進1速F1,R1の場合に
は、2速用油圧クラッチ36は作動していない状態でも、
作動している状態でも良い。しかし、前, 後進2速F
2, R2へのクラッチ切換えを考慮して、2速用油圧ク
ラッチ36を作動させてクラッチを入れておく方が良い。
は、2速用油圧クラッチ36は作動していない状態でも、
作動している状態でも良い。しかし、前, 後進2速F
2, R2へのクラッチ切換えを考慮して、2速用油圧ク
ラッチ36を作動させてクラッチを入れておく方が良い。
【0028】1速の状態において伝動出力軸26の回転数
が正方向に増加して行き、伝動回転速度比が正の所定値
aとなる場合には、前進用油圧クラッチ33は前進用遊星
歯車列31の輪歯車31bとの相対回転数が0になる。この
ときに、前進用油圧クラッチ33を作動させ、1速用油圧
クラッチ42を不作動にすると前進2速F2状態となる。
なお、このときには、2速用油圧クラッチ36は作動され
ている。
が正方向に増加して行き、伝動回転速度比が正の所定値
aとなる場合には、前進用油圧クラッチ33は前進用遊星
歯車列31の輪歯車31bとの相対回転数が0になる。この
ときに、前進用油圧クラッチ33を作動させ、1速用油圧
クラッチ42を不作動にすると前進2速F2状態となる。
なお、このときには、2速用油圧クラッチ36は作動され
ている。
【0029】また、1速の状態において伝動出力軸26の
回転数が負方向に低下して行き、伝動回転速度比が負の
所定値bとなる場合には、後進用油圧クラッチ32は後進
用遊星歯車列30の遊星キャリャ30d との相対回転数が0
になる。このときに同様に後進用油圧クラッチ32を作動
させ、1速用油圧クラッチ42を不作動にすると後進2速
R2状態となる。なお、このときには、2速用油圧クラ
ッチ36は作動されている。
回転数が負方向に低下して行き、伝動回転速度比が負の
所定値bとなる場合には、後進用油圧クラッチ32は後進
用遊星歯車列30の遊星キャリャ30d との相対回転数が0
になる。このときに同様に後進用油圧クラッチ32を作動
させ、1速用油圧クラッチ42を不作動にすると後進2速
R2状態となる。なお、このときには、2速用油圧クラ
ッチ36は作動されている。
【0030】(ii)前進2速F2 2速用油圧クラッチ36の作動によりクラッチ板37が油圧
結合され、また前進用油圧クラッチ33の作動により前進
用遊星歯車列31の輪歯車31bが油圧制動されているため
に、伝動入力軸23の回転力が、機械伝動部24における前
進用遊星歯車列31、2速用油圧クラッチ36、中間軸35を
介して差動部27における第2の差動遊星歯車列61に回転
数が減速されて伝達される。また、静油圧伝動部25の伝
動モータ54の回転力も、この伝動モータ54のモータ回転
軸55、歯車列56、差動部27における入力歯車62、第1の
差動遊星歯車60の遊星キャリャ60dを介して第2の差動
遊星歯車列61に回転数が減速されて伝達される。この第
2の差動遊星歯車列61により機械伝動部24側および静油
圧伝動部25側が結合され、回転数が合成されて伝動出力
軸26は回転駆動される。こうして、伝動モータ速度比を
低下させて行くと伝動出力軸26の回転数は正方向に増加
して行く。
結合され、また前進用油圧クラッチ33の作動により前進
用遊星歯車列31の輪歯車31bが油圧制動されているため
に、伝動入力軸23の回転力が、機械伝動部24における前
進用遊星歯車列31、2速用油圧クラッチ36、中間軸35を
介して差動部27における第2の差動遊星歯車列61に回転
数が減速されて伝達される。また、静油圧伝動部25の伝
動モータ54の回転力も、この伝動モータ54のモータ回転
軸55、歯車列56、差動部27における入力歯車62、第1の
差動遊星歯車60の遊星キャリャ60dを介して第2の差動
遊星歯車列61に回転数が減速されて伝達される。この第
2の差動遊星歯車列61により機械伝動部24側および静油
圧伝動部25側が結合され、回転数が合成されて伝動出力
軸26は回転駆動される。こうして、伝動モータ速度比を
低下させて行くと伝動出力軸26の回転数は正方向に増加
して行く。
【0031】前進2速F2状態において伝動モータ速度
比が正の状態においては、差動部27の第2の差動遊星歯
車列61から回転力の一部がその第2の差動遊星歯車列61
の遊星歯車61c、太陽歯車61a、第1の差動遊星歯車列
60を順次に経て入力歯車62に逆流するようになり、伝動
モータ54はポンプ作用を行なうようになる。この伝動モ
ータ54のポンプ作用により伝動ポンプ50が駆動され,こ
の伝動ポンプ50の回転力がポンプ入力軸51および歯車列
52を介して伝動入力軸23において、エンジン21からの回
転力と合成される。
比が正の状態においては、差動部27の第2の差動遊星歯
車列61から回転力の一部がその第2の差動遊星歯車列61
の遊星歯車61c、太陽歯車61a、第1の差動遊星歯車列
60を順次に経て入力歯車62に逆流するようになり、伝動
モータ54はポンプ作用を行なうようになる。この伝動モ
ータ54のポンプ作用により伝動ポンプ50が駆動され,こ
の伝動ポンプ50の回転力がポンプ入力軸51および歯車列
52を介して伝動入力軸23において、エンジン21からの回
転力と合成される。
【0032】一方、伝動モータ速度比が負の状態におい
ては、伝動入力軸23の回転力の一部が歯車列52およびポ
ンプ入力軸51を介して伝動ポンプ50を駆動し、この伝動
ポンプ50の駆動による伝動モータ54の回転力がモータ出
力軸55、歯車列56、差動部27における入力歯車62等を介
して差動部27の第2の差動遊星歯車列61に伝達される。
この第2の差動遊星歯車列61において機械伝動部24側か
らの回転力と合成されて伝動出力軸26が回転駆動され
る。
ては、伝動入力軸23の回転力の一部が歯車列52およびポ
ンプ入力軸51を介して伝動ポンプ50を駆動し、この伝動
ポンプ50の駆動による伝動モータ54の回転力がモータ出
力軸55、歯車列56、差動部27における入力歯車62等を介
して差動部27の第2の差動遊星歯車列61に伝達される。
この第2の差動遊星歯車列61において機械伝動部24側か
らの回転力と合成されて伝動出力軸26が回転駆動され
る。
【0033】前進2速F2の状態において伝動回転速度
比を増加させて所定値cとなる場合には、3速用油圧ク
ラッチ40は第1の3速用遊星歯車列38の遊星キャリャ38
dとの相対回転数が0になる。このときに、3速用油圧
クラッチ40を作動させ、2速用油圧クラッチ36を不作動
にすると、前進3速F3状態となる。
比を増加させて所定値cとなる場合には、3速用油圧ク
ラッチ40は第1の3速用遊星歯車列38の遊星キャリャ38
dとの相対回転数が0になる。このときに、3速用油圧
クラッチ40を作動させ、2速用油圧クラッチ36を不作動
にすると、前進3速F3状態となる。
【0034】また、前進2速F2の状態において伝動回
転速度比を高い状態から低下させて所定値aとなる場合
には、1速用油圧クラッチ42はクラッチ板41との相対回
転数が0になる。このときに、1速用油圧クラッチ42を
作動させ、前進用油圧クラッチ33を不作動にすると前進
1速F1状態となる。
転速度比を高い状態から低下させて所定値aとなる場合
には、1速用油圧クラッチ42はクラッチ板41との相対回
転数が0になる。このときに、1速用油圧クラッチ42を
作動させ、前進用油圧クラッチ33を不作動にすると前進
1速F1状態となる。
【0035】(iii) 前進3速F3 3速用油圧クラッチ40の作動により第1の3速用遊星歯
車列38の遊星キャリャ38dが油圧制動され、また前進用
油圧クラッチ33の作動により前進用遊星歯車列31の輪歯
車31bが油圧制動されているために、伝動入力軸23の回
転力が、機械伝動部24における前進用遊星歯車列31、2
速用油圧クラッチ36、第1の3速用遊星歯車列38、第2
の3速用遊星歯車列39を介して差動部27における第1お
よび第2の差動遊星歯車列60,61 に回転数が減速されて
伝達される。また、静油圧伝動部25の伝動モータ54の回
転力も、この伝動モータ54のモータ出力軸55、歯車列56
を介して差動部27における第1および第2の差動遊星歯
車列60,61 に回転数が減速されて伝達される。これら第
1および第2の差動遊星歯車列60,61 により機械伝動部
24側および静油圧伝動部25側が結合され、回転数が合成
されて伝動出力軸26は回転駆動される。こうして、伝動
モータ速度比を増加させて行くと、伝動出力軸26の回転
数は正方向に増加して行く。
車列38の遊星キャリャ38dが油圧制動され、また前進用
油圧クラッチ33の作動により前進用遊星歯車列31の輪歯
車31bが油圧制動されているために、伝動入力軸23の回
転力が、機械伝動部24における前進用遊星歯車列31、2
速用油圧クラッチ36、第1の3速用遊星歯車列38、第2
の3速用遊星歯車列39を介して差動部27における第1お
よび第2の差動遊星歯車列60,61 に回転数が減速されて
伝達される。また、静油圧伝動部25の伝動モータ54の回
転力も、この伝動モータ54のモータ出力軸55、歯車列56
を介して差動部27における第1および第2の差動遊星歯
車列60,61 に回転数が減速されて伝達される。これら第
1および第2の差動遊星歯車列60,61 により機械伝動部
24側および静油圧伝動部25側が結合され、回転数が合成
されて伝動出力軸26は回転駆動される。こうして、伝動
モータ速度比を増加させて行くと、伝動出力軸26の回転
数は正方向に増加して行く。
【0036】前進3速F3状態において伝動モータ速度
比が負の状態においては、差動部27の第1および第2の
差動遊星歯車列60,61 から回転力の一部が入力歯車62に
逆流するようになり、伝動モータ54はポンプ作用にな
り、前述のように伝動モータ54の回転力が伝動ポンプ50
および歯車列52等を介して伝動入力軸23において、エン
ジン21からの回転力と合成される。
比が負の状態においては、差動部27の第1および第2の
差動遊星歯車列60,61 から回転力の一部が入力歯車62に
逆流するようになり、伝動モータ54はポンプ作用にな
り、前述のように伝動モータ54の回転力が伝動ポンプ50
および歯車列52等を介して伝動入力軸23において、エン
ジン21からの回転力と合成される。
【0037】一方、伝動モータ速度比が正の状態におい
ては、伝動入力軸23の回転力の一部が歯車列52およびポ
ンプ入力軸51を介して伝動ポンプ50を駆動し、前述のよ
うに伝動モータ54の回転力が歯車列56、差動部27におけ
る入力歯車62等を介して差動部27の第1および第2の差
動遊星歯車列60,61 に伝達される。これら第1および第
2の差動遊星歯車列60,61 において機械伝動部24側から
の回転力と合成されて伝動出力軸26が回転駆動される。
ては、伝動入力軸23の回転力の一部が歯車列52およびポ
ンプ入力軸51を介して伝動ポンプ50を駆動し、前述のよ
うに伝動モータ54の回転力が歯車列56、差動部27におけ
る入力歯車62等を介して差動部27の第1および第2の差
動遊星歯車列60,61 に伝達される。これら第1および第
2の差動遊星歯車列60,61 において機械伝動部24側から
の回転力と合成されて伝動出力軸26が回転駆動される。
【0038】前進3速F3の状態において伝動回転速度
比を高い状態から低下させて所定値cとなる場合には、
2速用油圧クラッチ36はクラッチ板37との相対回転数が
0になる。このときに、2速用クラッチ36を作動させ、
3速用油圧クラッチ40を不作動にすると前進2速F2状
態となる。
比を高い状態から低下させて所定値cとなる場合には、
2速用油圧クラッチ36はクラッチ板37との相対回転数が
0になる。このときに、2速用クラッチ36を作動させ、
3速用油圧クラッチ40を不作動にすると前進2速F2状
態となる。
【0039】(iv) 後進2速R2 2速用油圧クラッチ36の作動によりクラッチ板37が油圧
結合され、また後進用油圧クラッチ32の作動により後進
用遊星歯車列30の遊星キャリャ30dが油圧制動されてい
るために、伝動入力軸23の回転力が、機械伝動部24にお
ける後進用遊星歯車列30、2速用油圧クラッチ36、中間
軸35を介して差動部27における第2の差動遊星歯車列61
に回転数が減速されて伝達される。また、静油圧伝動部
25の伝動モータ54の回転力も、前述のように伝動モータ
54のモータ出力軸55、歯車列56、差動部27における入力
歯車62、第1の差動遊星歯車列60の遊星キャリャ60dを
介して第2の差動遊星歯車列61に回転数が減速されて伝
達される。この第2の差動遊星歯車列61により機械伝動
部24側および静油圧伝動部25側が結合され、回転数が合
成されて伝動出力軸26は回転駆動される。こうして、モ
ータ速度比を増加させて行くと伝動出力軸26の回転数は
負方向に増加して行く。
結合され、また後進用油圧クラッチ32の作動により後進
用遊星歯車列30の遊星キャリャ30dが油圧制動されてい
るために、伝動入力軸23の回転力が、機械伝動部24にお
ける後進用遊星歯車列30、2速用油圧クラッチ36、中間
軸35を介して差動部27における第2の差動遊星歯車列61
に回転数が減速されて伝達される。また、静油圧伝動部
25の伝動モータ54の回転力も、前述のように伝動モータ
54のモータ出力軸55、歯車列56、差動部27における入力
歯車62、第1の差動遊星歯車列60の遊星キャリャ60dを
介して第2の差動遊星歯車列61に回転数が減速されて伝
達される。この第2の差動遊星歯車列61により機械伝動
部24側および静油圧伝動部25側が結合され、回転数が合
成されて伝動出力軸26は回転駆動される。こうして、モ
ータ速度比を増加させて行くと伝動出力軸26の回転数は
負方向に増加して行く。
【0040】なお、後進2速R2状態においては、伝動
モータ速度比が負の状態において差動部27の第2の差動
遊星歯車列61から回転力の一部が静油圧伝動部25側に逆
流して伝動モータ54がポンプ作用を行ない、また伝動モ
ータ速度比が正の状態において伝動入力軸23の回転力の
一部が静油圧伝動部25側に流れる以外は、他は前進2速
F2状態と同様である。
モータ速度比が負の状態において差動部27の第2の差動
遊星歯車列61から回転力の一部が静油圧伝動部25側に逆
流して伝動モータ54がポンプ作用を行ない、また伝動モ
ータ速度比が正の状態において伝動入力軸23の回転力の
一部が静油圧伝動部25側に流れる以外は、他は前進2速
F2状態と同様である。
【0041】後進2速R2の状態において伝動回転速度
比を高い状態から低下させて所定値dとなる場合には、
3速用油圧クラッチ40は第1の3速用遊星歯車列38の遊
星キャリャ38dとの相対回転数が0となる。このとき
に、3速用油圧クラッチ40を作動させ、2速用油圧クラ
ッチ36を不作動にすると後進3速R3状態となる。
比を高い状態から低下させて所定値dとなる場合には、
3速用油圧クラッチ40は第1の3速用遊星歯車列38の遊
星キャリャ38dとの相対回転数が0となる。このとき
に、3速用油圧クラッチ40を作動させ、2速用油圧クラ
ッチ36を不作動にすると後進3速R3状態となる。
【0042】また、後進2速R2の状態において伝動回
転速度比を増加させて所定値bとなる場合には1速用油
圧クラッチ42はクラッチ板41との相対回転数が0とな
る。このときに、1速用油圧クラッチ42を作動させ、後
進用油圧クラッチ32を不作動にすると後進1速R1状態
となる。
転速度比を増加させて所定値bとなる場合には1速用油
圧クラッチ42はクラッチ板41との相対回転数が0とな
る。このときに、1速用油圧クラッチ42を作動させ、後
進用油圧クラッチ32を不作動にすると後進1速R1状態
となる。
【0043】(v) 後進3速R3 3速用油圧クラッチ40の作動により第1の3速用遊星歯
車列38の遊星キャリャ38dが油圧制動され、また後進用
油圧クラッチ32の作動により後進用遊星歯車列30の遊星
キャリヤ30dが油圧制動されているために、伝動入力軸
23の回転力が、機械伝動部24における後進用遊星歯車列
30、2速用油圧クラッチ36、第1の3速用遊星歯車列3
8、第2の3速用遊星歯車列39を介して差動部27におけ
る第1および第2の差動遊星歯車列60,61 に回転数が減
速されて伝達される。また、静油圧伝動部25の伝動モー
タ54の回転力も、前述のように伝動モータ54のモータ出
力軸55、歯車列56を介して差動部27における第1および
第2の差動遊星歯車列60,61に回転数が減速されて伝達
される。これら第1および第2の差動遊星歯車列60,61
により機械伝動部24側および静油圧伝動部25側が結合さ
れ、回転数が合成されて伝動出力軸26は駆動される。こ
うして、伝動モータ速度比を低下させて行くと伝動出力
軸26の回転数は負方向に増加して行く。
車列38の遊星キャリャ38dが油圧制動され、また後進用
油圧クラッチ32の作動により後進用遊星歯車列30の遊星
キャリヤ30dが油圧制動されているために、伝動入力軸
23の回転力が、機械伝動部24における後進用遊星歯車列
30、2速用油圧クラッチ36、第1の3速用遊星歯車列3
8、第2の3速用遊星歯車列39を介して差動部27におけ
る第1および第2の差動遊星歯車列60,61 に回転数が減
速されて伝達される。また、静油圧伝動部25の伝動モー
タ54の回転力も、前述のように伝動モータ54のモータ出
力軸55、歯車列56を介して差動部27における第1および
第2の差動遊星歯車列60,61に回転数が減速されて伝達
される。これら第1および第2の差動遊星歯車列60,61
により機械伝動部24側および静油圧伝動部25側が結合さ
れ、回転数が合成されて伝動出力軸26は駆動される。こ
うして、伝動モータ速度比を低下させて行くと伝動出力
軸26の回転数は負方向に増加して行く。
【0044】なお、後進3速R3状態において、伝動モ
ータ速度比が正の状態においては差動部27の第1および
第2の差動遊星歯車列60,61 から回転力の一部が静油圧
伝動部25側に逆流して伝動モータ54がポンプ作用を行な
い、また伝動モータ速度比が負の状態においては伝動入
力軸23の回転力の一部が静油圧伝動部25側に流れる以外
は、他は前進3速F3状態と同様である。
ータ速度比が正の状態においては差動部27の第1および
第2の差動遊星歯車列60,61 から回転力の一部が静油圧
伝動部25側に逆流して伝動モータ54がポンプ作用を行な
い、また伝動モータ速度比が負の状態においては伝動入
力軸23の回転力の一部が静油圧伝動部25側に流れる以外
は、他は前進3速F3状態と同様である。
【0045】後進3速R3の状態において伝動回転速度
比を増加させて所定値dとなる場合には2速用油圧クラ
ッチ36はクラッチ板37と相対回転数が0になる。このと
きに、2速用クラッチ36を作動させ、3速用油圧クラッ
チ40を不作動にすると後進2速R2状態となる。
比を増加させて所定値dとなる場合には2速用油圧クラ
ッチ36はクラッチ板37と相対回転数が0になる。このと
きに、2速用クラッチ36を作動させ、3速用油圧クラッ
チ40を不作動にすると後進2速R2状態となる。
【0046】以上のようにして、エンジン21から伝動出
力軸26に伝達される前進の1速F1,2速F2,3速F
3における各回転速度の正回転駆動力または後進の1速
R1,2速R2,3速R3における各回転速度の逆回転
駆動力は、かさ歯車機構71を介して操向主軸70を各回転
速度で正回転または逆回転させる。こうして、この操向
主軸70の各回転速度の正回転または逆回転は、左右の両
操向出力軸78,79を同一回転速度で正回転または逆回転
させるように、言い換えれば左右の操向出力軸78,79に
より対応する左右のスプロケット6を介して走行駆動さ
れる左右の各履帯5を等速前進走行または等速後進走行
させて車体2を直進前進または直進後進させるように第
1および第2の差動遊星歯車列72,73を介して左右の操
向出力軸78,79に伝達される。
力軸26に伝達される前進の1速F1,2速F2,3速F
3における各回転速度の正回転駆動力または後進の1速
R1,2速R2,3速R3における各回転速度の逆回転
駆動力は、かさ歯車機構71を介して操向主軸70を各回転
速度で正回転または逆回転させる。こうして、この操向
主軸70の各回転速度の正回転または逆回転は、左右の両
操向出力軸78,79を同一回転速度で正回転または逆回転
させるように、言い換えれば左右の操向出力軸78,79に
より対応する左右のスプロケット6を介して走行駆動さ
れる左右の各履帯5を等速前進走行または等速後進走行
させて車体2を直進前進または直進後進させるように第
1および第2の差動遊星歯車列72,73を介して左右の操
向出力軸78,79に伝達される。
【0047】一方、流量・流れ方向制御バルブ85によっ
て回転速度が調節され、また正逆回転が画定されている
操向モータ80の回転は、中間歯車83および第1の差動遊
星歯車列72を介して、また操向副軸84および第2の差動
遊星歯車列73を介して左右の操向出力軸78,79を回転さ
せる。この左右の操向出力軸78,79の回転は、操向モー
タ80が正回転である場合には左の操向出力軸78を正回転
させ、右の操向出力軸79を逆回転させて車体2を右旋回
させるように、また操向モータ80が逆回転である場合に
は左の操向出力軸78を逆回転させ、右の操向出力軸79を
正回転させて車体2を左旋回させるように各スプロケッ
ト6を介して各履帯5に伝達される。
て回転速度が調節され、また正逆回転が画定されている
操向モータ80の回転は、中間歯車83および第1の差動遊
星歯車列72を介して、また操向副軸84および第2の差動
遊星歯車列73を介して左右の操向出力軸78,79を回転さ
せる。この左右の操向出力軸78,79の回転は、操向モー
タ80が正回転である場合には左の操向出力軸78を正回転
させ、右の操向出力軸79を逆回転させて車体2を右旋回
させるように、また操向モータ80が逆回転である場合に
は左の操向出力軸78を逆回転させ、右の操向出力軸79を
正回転させて車体2を左旋回させるように各スプロケッ
ト6を介して各履帯5に伝達される。
【0048】このようにして、左右の各操向出力軸78,
79に伝動出力軸26および操向モータ80から伝達される正
逆回転および回転速度を含む回転によってもたらされる
両操向出力軸78,79の正逆回転および両操向出力軸78,
79間の回転速度差によって車体2の操向操作が行なわれ
る。なお、左右の操向出力軸78,79に伝動出力軸26から
のみ正逆回転および回転速度を含む回転が伝達される場
合には車体2はその回転速度に対応する走行速度(車
速)での直進前進または直進後進となる。また、操向モ
ータ80からのみ正逆回転および回転速度を含む回転が伝
達される場合には、車体2はその回転速度に対応する旋
回速度での右旋回または左旋回の超信地旋回となる。
79に伝動出力軸26および操向モータ80から伝達される正
逆回転および回転速度を含む回転によってもたらされる
両操向出力軸78,79の正逆回転および両操向出力軸78,
79間の回転速度差によって車体2の操向操作が行なわれ
る。なお、左右の操向出力軸78,79に伝動出力軸26から
のみ正逆回転および回転速度を含む回転が伝達される場
合には車体2はその回転速度に対応する走行速度(車
速)での直進前進または直進後進となる。また、操向モ
ータ80からのみ正逆回転および回転速度を含む回転が伝
達される場合には、車体2はその回転速度に対応する旋
回速度での右旋回または左旋回の超信地旋回となる。
【0049】続いて、機械伝動部24,静油圧伝動部25お
よび操向部28に対する制御について説明する。図2にお
いて、エンジン21のエンジン出力軸22には、このエンジ
ン出力軸22の回転数を検知してエンジン21のエンジン回
転数nE を検知するエンジン回転数検知器91が設けられ
ているとともに、静油圧伝動部25の伝動モータ54のモー
タ出力軸55には回転方向も検知できる伝動モータ54のモ
ータ回転数nm を検知するモータ回転数検知器92が設け
られている。また、図示されないエンジンスロットルに
は前後に操作されるエンジンスロットルレバー13により
駆動されるエンジンスロットルのスロットル位置xを検
知するスロットル位置検知器93が設けられているととも
に、同様に操向レバー14には左右に操作される操向レバ
ー14の操向レバー変位θを検知する操向レバー変位検知
器94が、また前後進切換レバー15には前後に切換え操作
される前後進切換レバー15の前後進切換レバー位置FN
R、車体2を前進させる前進位置F,中立位置N,車体
2を後進させる後進位置Rを検知する前後進切換レバー
位置検知器95が設けられている。これらエンジン回転数
検知器91、モータ回転数検知器92、スロットル位置検知
器93,操向レバー変位検知器94および前後進切換レバー
位置検知器95からのエンジン回転数信号、モータ回転数
信号、スロットル位置信号、操向レバー変位信号および
前後進切換レバー位置信号は、コントローラ部96に与え
られる。
よび操向部28に対する制御について説明する。図2にお
いて、エンジン21のエンジン出力軸22には、このエンジ
ン出力軸22の回転数を検知してエンジン21のエンジン回
転数nE を検知するエンジン回転数検知器91が設けられ
ているとともに、静油圧伝動部25の伝動モータ54のモー
タ出力軸55には回転方向も検知できる伝動モータ54のモ
ータ回転数nm を検知するモータ回転数検知器92が設け
られている。また、図示されないエンジンスロットルに
は前後に操作されるエンジンスロットルレバー13により
駆動されるエンジンスロットルのスロットル位置xを検
知するスロットル位置検知器93が設けられているととも
に、同様に操向レバー14には左右に操作される操向レバ
ー14の操向レバー変位θを検知する操向レバー変位検知
器94が、また前後進切換レバー15には前後に切換え操作
される前後進切換レバー15の前後進切換レバー位置FN
R、車体2を前進させる前進位置F,中立位置N,車体
2を後進させる後進位置Rを検知する前後進切換レバー
位置検知器95が設けられている。これらエンジン回転数
検知器91、モータ回転数検知器92、スロットル位置検知
器93,操向レバー変位検知器94および前後進切換レバー
位置検知器95からのエンジン回転数信号、モータ回転数
信号、スロットル位置信号、操向レバー変位信号および
前後進切換レバー位置信号は、コントローラ部96に与え
られる。
【0050】前記コントローラ部96は、所定プログラム
を実行する中央処理装置(CPU)96Aと、このプログ
ラム、更には各種テーブルを記憶する読出し専用メモリ
(ROM)96Bと、このプログラムを実行するに必要な
ワーキングメモリとしての書込み可能メモリ(RAM)
96Cとより構成されている。こうして、前述されたエン
ジン回転数信号、モータ回転数信号、スロットル位置信
号、操向レバー変位信号および前後進切換レバー位置信
号にもとづき前記プログラムを実行することにより演算
処理を行なって、後進用油圧クラッチ32、前進用油圧ク
ラッチ33、2速用油圧クラッチ36、3速用油圧クラッチ
40および1速用油圧クラッチ42のクラッチ切換え制御を
前述のように行なう速度段切換制御バルブ43に切換制御
信号が与えられる。また、伝動ポンプ50の吐出量設定可
変角度斜板50aの斜板角度変位制御を行なう角度変位制
御バルブ57、および伝動モータ54の吐出量設定可変角度
斜板54aの斜板角度変位制御を行なう角度変位制御バル
ブ58には斜板角度制御信号が与えられる。
を実行する中央処理装置(CPU)96Aと、このプログ
ラム、更には各種テーブルを記憶する読出し専用メモリ
(ROM)96Bと、このプログラムを実行するに必要な
ワーキングメモリとしての書込み可能メモリ(RAM)
96Cとより構成されている。こうして、前述されたエン
ジン回転数信号、モータ回転数信号、スロットル位置信
号、操向レバー変位信号および前後進切換レバー位置信
号にもとづき前記プログラムを実行することにより演算
処理を行なって、後進用油圧クラッチ32、前進用油圧ク
ラッチ33、2速用油圧クラッチ36、3速用油圧クラッチ
40および1速用油圧クラッチ42のクラッチ切換え制御を
前述のように行なう速度段切換制御バルブ43に切換制御
信号が与えられる。また、伝動ポンプ50の吐出量設定可
変角度斜板50aの斜板角度変位制御を行なう角度変位制
御バルブ57、および伝動モータ54の吐出量設定可変角度
斜板54aの斜板角度変位制御を行なう角度変位制御バル
ブ58には斜板角度制御信号が与えられる。
【0051】さらに、操向モータ80に供給される圧油の
流量制御および油圧の流れ方向制御を行なう流量・流れ
方向制御バルブ85には流量・流れ方向制御信号が与えら
れる。なお、操向レバー14は左右に操作されることで車
体2は対応して左右に旋回されるが、図4に図示されて
いる−θ0 , θ0 が操向レバー14の左右の最大ストロー
ク変位値であるとともに、この最大ストローク変位値−
θ0 , θ0 の約90%の−θ1 , θ1 が操向モータ80の最
大モータ回転数に到達する最大操向モータ回転数到達変
位値である。こうして、操向レバー変位値0の中立位置
から操向レバー14が左右側に操向レバー変位値−θ1 ,
θ1 まで倒されるにつれて操向モータ80の回転数が逆回
転または正回転において増大される。言い換えれば、中
立位置から変位される変位方向に応じて逆回転または正
回転され、中立位置からの変位距離に対応してその逆回
転または正回転が増大される。
流量制御および油圧の流れ方向制御を行なう流量・流れ
方向制御バルブ85には流量・流れ方向制御信号が与えら
れる。なお、操向レバー14は左右に操作されることで車
体2は対応して左右に旋回されるが、図4に図示されて
いる−θ0 , θ0 が操向レバー14の左右の最大ストロー
ク変位値であるとともに、この最大ストローク変位値−
θ0 , θ0 の約90%の−θ1 , θ1 が操向モータ80の最
大モータ回転数に到達する最大操向モータ回転数到達変
位値である。こうして、操向レバー変位値0の中立位置
から操向レバー14が左右側に操向レバー変位値−θ1 ,
θ1 まで倒されるにつれて操向モータ80の回転数が逆回
転または正回転において増大される。言い換えれば、中
立位置から変位される変位方向に応じて逆回転または正
回転され、中立位置からの変位距離に対応してその逆回
転または正回転が増大される。
【0052】最後に、コントローラ部96における前述の
プログラムによる伝動ポンプ50の吐出量設定可変角度斜
板50aおよび伝動モータ54の吐出量設定可変角度斜板54
aの斜板角度変位制御、更には操向モータ80に供給され
る圧油の流量制御および油圧の流れ方向制御の演算処理
について、図5に図示されているフローチャート図を参
照しつつ説明する。
プログラムによる伝動ポンプ50の吐出量設定可変角度斜
板50aおよび伝動モータ54の吐出量設定可変角度斜板54
aの斜板角度変位制御、更には操向モータ80に供給され
る圧油の流量制御および油圧の流れ方向制御の演算処理
について、図5に図示されているフローチャート図を参
照しつつ説明する。
【0053】S1:まず、スロットル位置検知器93から
のスロットル位置信号により、スロットル位置xに対す
るエンジン21の目標エンジン回転数NE を、予め設定さ
れ記憶されている特性関数式またはテーブルにより変換
を含む演算を行なって求める。これら特性関数式または
テーブルは、エンジン21のエンジン回転数に対するトル
クの特性曲線から作成される図6に図示されているスロ
ットル位置xに対する目標エンジン回転数NE の特性曲
線にもとづいて設定されたものである。次に、エンジン
回転数検知器91からのエンジン回転数信号による現在の
実際のエンジン回転数nE と、モータ回転数検知器92か
らの現在の実際のモータ回転数nm とにより、実際のエ
ンジン回転数nE に対する実際のモータ回転数nm の比
である実際の伝動モータ速度比em (=nm /nE )を
演算を行なって求める。続いて、この求められた実際の
伝動モータ速度比em を、前述の現在の実際のエンジン
回転数nE と前後進切換レバー位置検知器95からの前後
進切換レバー位置信号による前後進切換レバー位置FN
Rとにもとづいて速度段切換制御バルブ43を介して制御
されている機械伝動部24の速度段の現在の制御状態にも
とづき、予め設定され記憶されている特性関数式:e=
f(em )またはテーブルにより変換して現在の実際の
伝動回転速度比eを求める。この特性関数式:e=f
(em )またはテーブルは、図3に図示されているもの
と同様の特性曲線であって図7に図示されている実際の
伝動回転速度比eに対する実際の伝動モータ速度比em
の特性曲線にしたがって設定されている。
のスロットル位置信号により、スロットル位置xに対す
るエンジン21の目標エンジン回転数NE を、予め設定さ
れ記憶されている特性関数式またはテーブルにより変換
を含む演算を行なって求める。これら特性関数式または
テーブルは、エンジン21のエンジン回転数に対するトル
クの特性曲線から作成される図6に図示されているスロ
ットル位置xに対する目標エンジン回転数NE の特性曲
線にもとづいて設定されたものである。次に、エンジン
回転数検知器91からのエンジン回転数信号による現在の
実際のエンジン回転数nE と、モータ回転数検知器92か
らの現在の実際のモータ回転数nm とにより、実際のエ
ンジン回転数nE に対する実際のモータ回転数nm の比
である実際の伝動モータ速度比em (=nm /nE )を
演算を行なって求める。続いて、この求められた実際の
伝動モータ速度比em を、前述の現在の実際のエンジン
回転数nE と前後進切換レバー位置検知器95からの前後
進切換レバー位置信号による前後進切換レバー位置FN
Rとにもとづいて速度段切換制御バルブ43を介して制御
されている機械伝動部24の速度段の現在の制御状態にも
とづき、予め設定され記憶されている特性関数式:e=
f(em )またはテーブルにより変換して現在の実際の
伝動回転速度比eを求める。この特性関数式:e=f
(em )またはテーブルは、図3に図示されているもの
と同様の特性曲線であって図7に図示されている実際の
伝動回転速度比eに対する実際の伝動モータ速度比em
の特性曲線にしたがって設定されている。
【0054】前述のようにして求められた目標エンジン
回転数NE および実際の伝動回転速度比e、更には実際
のエンジン回転数nE から、次式により演算して目標伝
動回転速度比Eを求める。なお、kは単位が1/rpm の係
数である。 E=e+k(nE −NE ) ・・・(1)
回転数NE および実際の伝動回転速度比e、更には実際
のエンジン回転数nE から、次式により演算して目標伝
動回転速度比Eを求める。なお、kは単位が1/rpm の係
数である。 E=e+k(nE −NE ) ・・・(1)
【0055】さらに、操向レバー変位検知器94からの操
向レバー変位信号により、操向レバー変位θに対応する
操向モータ80の目標操向モータ速度比ES (=操向モー
タ80のモータ出力軸81の目標回転数[目標操向モータ回
転数NS ]/目標エンジン回転数NE または実際のエン
ジン回転数nE )を、予め設定され記憶されている特性
関数式またはテーブルにより変換を含む演算を行なって
求める。これら特性関数式またはテーブルは、図8に図
示されている操向レバー変位θに対する目標操向モータ
速度比ES の特性曲線にもとづいて設定されたものであ
る。次に、このようにして求められた目標操向モータ速
度比ES の絶対値を求める。
向レバー変位信号により、操向レバー変位θに対応する
操向モータ80の目標操向モータ速度比ES (=操向モー
タ80のモータ出力軸81の目標回転数[目標操向モータ回
転数NS ]/目標エンジン回転数NE または実際のエン
ジン回転数nE )を、予め設定され記憶されている特性
関数式またはテーブルにより変換を含む演算を行なって
求める。これら特性関数式またはテーブルは、図8に図
示されている操向レバー変位θに対する目標操向モータ
速度比ES の特性曲線にもとづいて設定されたものであ
る。次に、このようにして求められた目標操向モータ速
度比ES の絶対値を求める。
【0056】S2:前後進切換レバー位置検知器95から
の前後進切換レバー位置信号により前後進切換レバー位
置FNRが左右の履帯5が互いに逆方向に等速走行する
超信地旋回となる中立位置Nであるか否かを判断して、
前後進切換レバー位置FNRが中立位置N以外の前進位
置Fまたは後進位置Rである場合にはステップS9に行
く。
の前後進切換レバー位置信号により前後進切換レバー位
置FNRが左右の履帯5が互いに逆方向に等速走行する
超信地旋回となる中立位置Nであるか否かを判断して、
前後進切換レバー位置FNRが中立位置N以外の前進位
置Fまたは後進位置Rである場合にはステップS9に行
く。
【0057】S3〜5:ステップS2における判断にお
いて前後進切換レバー位置FNRが超信地旋回となる中
立位置Nである場合には、エンジン回転数検知器91から
のエンジン回転数信号による現在の実際のエンジン回転
数nE が、次式を満たすか否かを判断する。 nE <NE −△NE NE ;目標エンジン回転数 △NE ;予め設定されている偏差
いて前後進切換レバー位置FNRが超信地旋回となる中
立位置Nである場合には、エンジン回転数検知器91から
のエンジン回転数信号による現在の実際のエンジン回転
数nE が、次式を満たすか否かを判断する。 nE <NE −△NE NE ;目標エンジン回転数 △NE ;予め設定されている偏差
【0058】次に、この判断にもとづき操向レバー変位
θに対応する目標操向モータ速度比Es から超信地旋回
時の目標操向モータ速度比Es1を、次のように求める。
θに対応する目標操向モータ速度比Es から超信地旋回
時の目標操向モータ速度比Es1を、次のように求める。
【数1】 このようにして、超信地旋回時の負荷によってエンジン
21の実際のエンジン回転数nE が目標エンジン回転数N
E から低下し過ぎてエンジン効率の下がるような場合に
は、操向モータ80の目標操向モータ速度比、言い換えれ
ば目標操向モータ回転数を低下させてエンジン21の負荷
トルクを軽減し、エンジン回転数の低下を防止してエン
ジン効率の最適効率への保持、更にはエンストの回避を
図っている。
21の実際のエンジン回転数nE が目標エンジン回転数N
E から低下し過ぎてエンジン効率の下がるような場合に
は、操向モータ80の目標操向モータ速度比、言い換えれ
ば目標操向モータ回転数を低下させてエンジン21の負荷
トルクを軽減し、エンジン回転数の低下を防止してエン
ジン効率の最適効率への保持、更にはエンストの回避を
図っている。
【0059】S6〜8:左右に操作される操向レバー14
の倒される左右側と車体2の左右旋回方向とが一致する
ように操向モータ80の回転方向を画定するために、次の
ように旋回方向を含む目標操向モータ速度比E’s を求
める。 i)操向レバー14が中立位置Nまたは左側に倒されて操
向レバー変位信号による操向レバー変位θが零または負
であるとき Es ’= −Es1(逆回転) ii)操向レバー14が右側に倒されて操向レバー変位信号
による操向レバー変位θが正であるとき Es ’= Es1(正回転)
の倒される左右側と車体2の左右旋回方向とが一致する
ように操向モータ80の回転方向を画定するために、次の
ように旋回方向を含む目標操向モータ速度比E’s を求
める。 i)操向レバー14が中立位置Nまたは左側に倒されて操
向レバー変位信号による操向レバー変位θが零または負
であるとき Es ’= −Es1(逆回転) ii)操向レバー14が右側に倒されて操向レバー変位信号
による操向レバー変位θが正であるとき Es ’= Es1(正回転)
【0060】S9〜11:ステップS2における判断に
おいて前後進切換レバー位置FNRが超信地旋回となる
中立位置N以外の前進位置Fまたは後進位置Rである場
合には、実際の伝動回転速度比eが次式を満たすか否か
を判断する。
おいて前後進切換レバー位置FNRが超信地旋回となる
中立位置N以外の前進位置Fまたは後進位置Rである場
合には、実際の伝動回転速度比eが次式を満たすか否か
を判断する。
【数2】 e0 ;左右の履帯5のうちの一方の履帯5が走行停止し
て車体2が信地旋回可能な最大伝動回転速度比 e1 ;車体2が一定旋回径で旋回可能な最大伝動回転速
度比 Es0 ;操向レバー変位θに対応する操向モータ速度比
Esにおける最大操向モータ速度比において伝動回転速
度比eの絶対値が信地旋回可能な最大伝動回転速度e0
に至るまでは車体2を信地旋回させるように操向モータ
速度比を伝動回転速度比eに比例させる助変数
て車体2が信地旋回可能な最大伝動回転速度比 e1 ;車体2が一定旋回径で旋回可能な最大伝動回転速
度比 Es0 ;操向レバー変位θに対応する操向モータ速度比
Esにおける最大操向モータ速度比において伝動回転速
度比eの絶対値が信地旋回可能な最大伝動回転速度e0
に至るまでは車体2を信地旋回させるように操向モータ
速度比を伝動回転速度比eに比例させる助変数
【0061】次に、この判断にもとづき旋回径一定を含
む目標操向モータ速度比Es2を、次のように求める。
む目標操向モータ速度比Es2を、次のように求める。
【数3】
【0062】なお、前述の助変数Es0を図示すれば図9
に示されている通りである。なお、斜線部分が旋回径一
定の範囲であり、一点鎖線部が信地旋回部分である。こ
のようにして、低車速域においては、操向レバー変位θ
が一定に保持される場合には、車速にかかわらず信地旋
回を含む一定の旋回径を保ち、また最小旋回径を信地旋
回とすることにより操向レバー14の左右側に倒されるス
トロークの最大範囲まで使うことができるようにして精
度の高い操作を可能にし、車体2の操向制御の容易性を
図っている。
に示されている通りである。なお、斜線部分が旋回径一
定の範囲であり、一点鎖線部が信地旋回部分である。こ
のようにして、低車速域においては、操向レバー変位θ
が一定に保持される場合には、車速にかかわらず信地旋
回を含む一定の旋回径を保ち、また最小旋回径を信地旋
回とすることにより操向レバー14の左右側に倒されるス
トロークの最大範囲まで使うことができるようにして精
度の高い操作を可能にし、車体2の操向制御の容易性を
図っている。
【0063】S12〜18:前後進切換レバー15が切換
えられて前後進切換レバー位置信号による前後進切換レ
バー位置FNRが車体2を前進させる前進位置Fまたは
車体2を後進させる後進位置Rである場合において、操
向レバー変位信号による操向レバー変位θが車体2を左
旋回させるように操向レバー14が左側に倒されて負であ
るとき、または右旋回させるように右側に倒されて正の
とき、操向レバー14の倒される左右側と車体2の左右旋
回方向とが車体2の前後進走行状態において感覚的に一
致するように操向モータ80の回転方向を画定するため
に、次のようにして車体2の旋回方向を含む操向モータ
速度比Es を求める。 i)前進位置F(N)でかつ操向レバー変位θが正のと
き Es ' = Es2 (正回転) ii)前進位置F(N)でかつ操向レバー変位θが負のと
き Es ' = −Es2 (逆回転) iii)後進位置Rでかつ操向レバー変位θが正のとき Es ' = −Es2 (逆回転) iv)後進位置Rでかつ操向レバー変位θが負のとき Es ' = Es2 (正回転)
えられて前後進切換レバー位置信号による前後進切換レ
バー位置FNRが車体2を前進させる前進位置Fまたは
車体2を後進させる後進位置Rである場合において、操
向レバー変位信号による操向レバー変位θが車体2を左
旋回させるように操向レバー14が左側に倒されて負であ
るとき、または右旋回させるように右側に倒されて正の
とき、操向レバー14の倒される左右側と車体2の左右旋
回方向とが車体2の前後進走行状態において感覚的に一
致するように操向モータ80の回転方向を画定するため
に、次のようにして車体2の旋回方向を含む操向モータ
速度比Es を求める。 i)前進位置F(N)でかつ操向レバー変位θが正のと
き Es ' = Es2 (正回転) ii)前進位置F(N)でかつ操向レバー変位θが負のと
き Es ' = −Es2 (逆回転) iii)後進位置Rでかつ操向レバー変位θが正のとき Es ' = −Es2 (逆回転) iv)後進位置Rでかつ操向レバー変位θが負のとき Es ' = Es2 (正回転)
【0064】S19:車体2の旋回方向を含む目標操向
モータ速度比Es ’にもとづき実際のエンジン回転数n
E から、次式によって操向モータ80の回転方向を含む目
標操向モータ回転数Ns を求める。 Ns = Es ' × nE このようにして、実際のエンジン回転数nE に対して目
標操向モータ回転数N s を求めて、エンジン回転数にか
かわらず操向レバー14の左右側に倒される全ストローク
において任意のエンジン回転数において最高の操向モー
タ回転数まで操向モータ回転数を変化させ得るようにし
て車体2の高い旋回精度を図っている。
モータ速度比Es ’にもとづき実際のエンジン回転数n
E から、次式によって操向モータ80の回転方向を含む目
標操向モータ回転数Ns を求める。 Ns = Es ' × nE このようにして、実際のエンジン回転数nE に対して目
標操向モータ回転数N s を求めて、エンジン回転数にか
かわらず操向レバー14の左右側に倒される全ストローク
において任意のエンジン回転数において最高の操向モー
タ回転数まで操向モータ回転数を変化させ得るようにし
て車体2の高い旋回精度を図っている。
【0065】S20:回転方向を含む目標操向モータ回
転数Ns から、この回転方向を含む目標操向モータ回転
数Ns に対する操向モータ80を所定の回転方向における
回転速度で回転させるように流量・流れ方向制御バルブ
85、具体的にはEPC弁に供給するソレノイド制御電流
iを、予め設定され記憶されている特性関数式またはテ
ーブルにより変換を含む演算を行なって求める。これら
特性関数式またはテーブルは、図10に図示されている
ソレノイド制御電流iに対する回転方向を含む目標操向
モータ回転数Ns の特性曲線にもとづいて設定されたも
のである。このソレノイド制御電流iを流量・流れ方向
制御信号として流量・流れ方向制御バルブ85に出力す
る。こうして、操向モータ80の実際の操向モータ回転数
が目標操向モータ回転数N s に制御される。
転数Ns から、この回転方向を含む目標操向モータ回転
数Ns に対する操向モータ80を所定の回転方向における
回転速度で回転させるように流量・流れ方向制御バルブ
85、具体的にはEPC弁に供給するソレノイド制御電流
iを、予め設定され記憶されている特性関数式またはテ
ーブルにより変換を含む演算を行なって求める。これら
特性関数式またはテーブルは、図10に図示されている
ソレノイド制御電流iに対する回転方向を含む目標操向
モータ回転数Ns の特性曲線にもとづいて設定されたも
のである。このソレノイド制御電流iを流量・流れ方向
制御信号として流量・流れ方向制御バルブ85に出力す
る。こうして、操向モータ80の実際の操向モータ回転数
が目標操向モータ回転数N s に制御される。
【0066】S21:操向レバー変位検知器94からの操
向レバー変位信号により、操向レバー変位θの絶対値が
最大ストローク変位値θ0 の約90%の最大操向モータ
回転数到達変位値θ1 を超えているか否かを判断して、
最大操向モータ回転数到達変位値θ1 を超えていない場
合にはステップS32に行く。
向レバー変位信号により、操向レバー変位θの絶対値が
最大ストローク変位値θ0 の約90%の最大操向モータ
回転数到達変位値θ1 を超えているか否かを判断して、
最大操向モータ回転数到達変位値θ1 を超えていない場
合にはステップS32に行く。
【0067】S22 ,S23:ステップS21における
判断において操向レバー変位θの絶対値が最大操向モー
タ回転数到達変位値θ1 を超えている場合には、前回の
制御サイクルにおいて操向レバー変位θの絶対値が最大
操向モータ回転数到達変位値θ1 を超えていたか否かを
判断する。この判断により前回の制御サイクルには超え
ていなくて今回の制御サイクルにおいてはじめて超えて
いるときは実際の伝動回転速度比eの絶対値を最大操向
モータ回転数到達変位値θ1 の伝動回転速度比E1 とし
て設定する。
判断において操向レバー変位θの絶対値が最大操向モー
タ回転数到達変位値θ1 を超えている場合には、前回の
制御サイクルにおいて操向レバー変位θの絶対値が最大
操向モータ回転数到達変位値θ1 を超えていたか否かを
判断する。この判断により前回の制御サイクルには超え
ていなくて今回の制御サイクルにおいてはじめて超えて
いるときは実際の伝動回転速度比eの絶対値を最大操向
モータ回転数到達変位値θ1 の伝動回転速度比E1 とし
て設定する。
【0068】S24:設定される最大操向モータ回転数
到達変位値θ1 の伝動回転速度比E1と、最大ストロー
ク変位値θ0 において信地旋回可能とする最大伝動回転
速度比e0 とにもとづき操向レバー変位θの絶対値によ
って図11に図示されているような比例計算により最大
目標伝動回転速度比Emax を求める。
到達変位値θ1 の伝動回転速度比E1と、最大ストロー
ク変位値θ0 において信地旋回可能とする最大伝動回転
速度比e0 とにもとづき操向レバー変位θの絶対値によ
って図11に図示されているような比例計算により最大
目標伝動回転速度比Emax を求める。
【0069】S25〜32:まず、最大目標伝動回転速
度比Emax が、次式を満たすか否かを判断する。 前回Emax −Emax >△Emax 前回Emax ;前回の最大目標伝動速度比 △Emax ;予め設定されている偏差
度比Emax が、次式を満たすか否かを判断する。 前回Emax −Emax >△Emax 前回Emax ;前回の最大目標伝動速度比 △Emax ;予め設定されている偏差
【0070】次に、この判断にもとづき緩衝制御を含む
最大目標伝動回転速度比E’max を、次のように求め
る。 i)前回Emax −Emax >△Emax を満たすとき E' max = 前回Emax −△Emax ii)前回Emax −Emax >△Emax を満たさないとき E' max = Emax
最大目標伝動回転速度比E’max を、次のように求め
る。 i)前回Emax −Emax >△Emax を満たすとき E' max = 前回Emax −△Emax ii)前回Emax −Emax >△Emax を満たさないとき E' max = Emax
【0071】続いて、目標伝動回転速度比Eの絶対値が
緩衝制御を含む最大目標伝動回転速度比E' max を超え
ているか否かを判断して、緩衝制御を含む最大目標伝動
回転速度比Eを超えている場合には、次式により操向レ
バー変位θの正負を含む目標伝動回転速度比E’を求め
る。 i)目標伝動回転速度比Eが正の前進のとき E’= E’max ii) 目標伝動回転速度比Eが負(0)の後進のとき E' = −E’max
緩衝制御を含む最大目標伝動回転速度比E' max を超え
ているか否かを判断して、緩衝制御を含む最大目標伝動
回転速度比Eを超えている場合には、次式により操向レ
バー変位θの正負を含む目標伝動回転速度比E’を求め
る。 i)目標伝動回転速度比Eが正の前進のとき E’= E’max ii) 目標伝動回転速度比Eが負(0)の後進のとき E' = −E’max
【0072】また、目標伝動回転速度比Eの絶対値が緩
衝制御を含む最大目標伝動回転速度比E' max を超えて
いない場合、更にはステップS21において操向レバー
変位θの絶対値が最大操向モータ回転数到達変位値θ1
を超えていない場合には、次式により操向レバー変位θ
の正負を含む目標伝動回転速度比E’を求める。 E’= E
衝制御を含む最大目標伝動回転速度比E' max を超えて
いない場合、更にはステップS21において操向レバー
変位θの絶対値が最大操向モータ回転数到達変位値θ1
を超えていない場合には、次式により操向レバー変位θ
の正負を含む目標伝動回転速度比E’を求める。 E’= E
【0073】このようにして、車体2の走行負荷が小さ
くて高速走行している場合にも操向レバー14の操向レバ
ー変位θが最大操向モータ回転数到達変位値θ1 を超え
るように操向レバー14が操作される場合には、目標伝動
回転速度比を小さくし、車速を低下させて車体2の旋回
径を小さくするよう図っている。また、最大ストローク
変位値θ0 まで操作すると信地旋回可能な目標回転速度
比e0 とし、信地旋回がされ得るようにして操作性の向
上を図っている。しかも、操向レバー14が急操作されて
も偏差△Emax でもって車速の急減速を避け、車速の低
下が滑らかに行なわれるようにして、急減速による衝撃
の抑制を図っている。
くて高速走行している場合にも操向レバー14の操向レバ
ー変位θが最大操向モータ回転数到達変位値θ1 を超え
るように操向レバー14が操作される場合には、目標伝動
回転速度比を小さくし、車速を低下させて車体2の旋回
径を小さくするよう図っている。また、最大ストローク
変位値θ0 まで操作すると信地旋回可能な目標回転速度
比e0 とし、信地旋回がされ得るようにして操作性の向
上を図っている。しかも、操向レバー14が急操作されて
も偏差△Emax でもって車速の急減速を避け、車速の低
下が滑らかに行なわれるようにして、急減速による衝撃
の抑制を図っている。
【0074】S33:操向レバー変位θを含む目標伝動
回転速度比E’を、機械伝動部24の速度段の現在の制御
状態にもとづいて、予め設定され記憶されている特性関
数式:Em =f(E’)またはテーブルにより変換して
目標伝動モータ速度比Em を求める。この特性関数式:
Em =f(E’)またはテーブルもまた、図3に示され
ているものと同様の特性曲線であって図12に図示され
ている操向レバー変位θを含む目標伝動回転速度比E’
に対する目標伝動モータ速度比Em の特性曲線にしたが
って設定されている。 S34:目標伝動モータ速度比Em 、更には実際の伝動
モータ速度比em から、目標伝動モータ速度比Em に比
例したフィードフォワード量KEm (K:フィードフォ
ワード係数)と、目標伝動モータ速度比Em に対する実
際の伝動モータ速度比em の偏差(=Em −em )の比
例要素分および積分要素分との和の操作量Aを求めて、
角度変位制御バルブ57,58に斜板角度制御信号として出
力する。こうして、実際の伝動モータ速度比em が目標
伝動モータ速度比Em に制御され、実際の伝動回転速度
比eが操向レバー変位θを含む目標伝動回転速度比E’
に制御される。
回転速度比E’を、機械伝動部24の速度段の現在の制御
状態にもとづいて、予め設定され記憶されている特性関
数式:Em =f(E’)またはテーブルにより変換して
目標伝動モータ速度比Em を求める。この特性関数式:
Em =f(E’)またはテーブルもまた、図3に示され
ているものと同様の特性曲線であって図12に図示され
ている操向レバー変位θを含む目標伝動回転速度比E’
に対する目標伝動モータ速度比Em の特性曲線にしたが
って設定されている。 S34:目標伝動モータ速度比Em 、更には実際の伝動
モータ速度比em から、目標伝動モータ速度比Em に比
例したフィードフォワード量KEm (K:フィードフォ
ワード係数)と、目標伝動モータ速度比Em に対する実
際の伝動モータ速度比em の偏差(=Em −em )の比
例要素分および積分要素分との和の操作量Aを求めて、
角度変位制御バルブ57,58に斜板角度制御信号として出
力する。こうして、実際の伝動モータ速度比em が目標
伝動モータ速度比Em に制御され、実際の伝動回転速度
比eが操向レバー変位θを含む目標伝動回転速度比E’
に制御される。
【0075】本実施例においては、操向レバー14の倒さ
れる左右側と車体2の左右旋回方向とが車体2の前後進
走行状態において感覚的に一致するように操向モータ80
の回転方向を画定するために、前後進切換レバー15の前
後進切換レバー位置FNRの前進位置Fおよび後進位置
R、更には操向レバー14の操向レバー変位θの正負によ
って車体2の旋回方向を含む操向モータ速度比Es ’を
求めたが、次のようにして求めても良い。 i)実際の伝動回転速度比eが正でかつ操向レバー変位
θが正のとき Es ’= Es2 (正回転) ii)実際の伝動回転速度比eが正でかつ操向レバー変位
θが負のとき Es ' = −Es2 (逆回転) iii)実際の伝動回転速度比eが負でかつ操向レバー変
位θが正のとき Es ’= −Es2 (逆回転) iv)実際の伝動回転速度比eが負でかつ操向レバー変位
θが負のとき Es ’= Es2 (正回転)
れる左右側と車体2の左右旋回方向とが車体2の前後進
走行状態において感覚的に一致するように操向モータ80
の回転方向を画定するために、前後進切換レバー15の前
後進切換レバー位置FNRの前進位置Fおよび後進位置
R、更には操向レバー14の操向レバー変位θの正負によ
って車体2の旋回方向を含む操向モータ速度比Es ’を
求めたが、次のようにして求めても良い。 i)実際の伝動回転速度比eが正でかつ操向レバー変位
θが正のとき Es ’= Es2 (正回転) ii)実際の伝動回転速度比eが正でかつ操向レバー変位
θが負のとき Es ' = −Es2 (逆回転) iii)実際の伝動回転速度比eが負でかつ操向レバー変
位θが正のとき Es ’= −Es2 (逆回転) iv)実際の伝動回転速度比eが負でかつ操向レバー変位
θが負のとき Es ’= Es2 (正回転)
【0076】本実施例においては、低車速域において操
向レバー変位θが一定に保持される場合に操向モータ80
の目標操向モータ回転数Ns を車速に比例させて一定の
旋回径が保たれるように制御するに際して車速を実際の
伝動回転速度比eから求めたが、ドップラー車速計を設
けて車速をそのドップラー車速計に検知される車体2の
実車速から求めても良い。
向レバー変位θが一定に保持される場合に操向モータ80
の目標操向モータ回転数Ns を車速に比例させて一定の
旋回径が保たれるように制御するに際して車速を実際の
伝動回転速度比eから求めたが、ドップラー車速計を設
けて車速をそのドップラー車速計に検知される車体2の
実車速から求めても良い。
【0077】また、本実施例においては、操向モータ80
を制御するに際して、流量・流れ方向制御バルブ85によ
り操向モータ80への圧油の流量および流れ方向を制御し
て操向モータ80の操向モータ回転数を旋回径一定を含む
目標操向モータ回転数Ns に制御することで行なった
が、流量・流れ方向制御バルブ85を用いることなく操向
モータ80と操向ポンプ86との間を直接に一対の連通管で
接続してその操向ポンプ86の吐出量設定可変角度斜板86
aの斜板角度変位制御を行なう角度変位制御バルブ90の
ソレノイド制御電流iを図13に図示される特性曲線に
もとづいて設定された特性関数式またはテーブルにより
吐出容量を制御して操向モータ80の操向モータ速度比を
旋回径一定を含む目標操向モータ速度比Es ’に制御す
ることで行なっても良い。なお、本実施例においては、
前述の操向モータ80の旋回径一定を含む目標操向モータ
回転数Ns を求めるに際して、まず目標モータ速度比E
s から助変数Esoを介して旋回径一定を含む目標操向モ
ータ速度比Es2を求め、この目標操向モータ速度比Es2
から目標操向モータ回転数Ns を求めたが、まず目標モ
ータ速度比Es から目標モータ回転数を求め、この目標
モータ回転数から同様の助変数を介して旋回径一定を含
む目標操向モータ回転数を求めるようにしても良い。
を制御するに際して、流量・流れ方向制御バルブ85によ
り操向モータ80への圧油の流量および流れ方向を制御し
て操向モータ80の操向モータ回転数を旋回径一定を含む
目標操向モータ回転数Ns に制御することで行なった
が、流量・流れ方向制御バルブ85を用いることなく操向
モータ80と操向ポンプ86との間を直接に一対の連通管で
接続してその操向ポンプ86の吐出量設定可変角度斜板86
aの斜板角度変位制御を行なう角度変位制御バルブ90の
ソレノイド制御電流iを図13に図示される特性曲線に
もとづいて設定された特性関数式またはテーブルにより
吐出容量を制御して操向モータ80の操向モータ速度比を
旋回径一定を含む目標操向モータ速度比Es ’に制御す
ることで行なっても良い。なお、本実施例においては、
前述の操向モータ80の旋回径一定を含む目標操向モータ
回転数Ns を求めるに際して、まず目標モータ速度比E
s から助変数Esoを介して旋回径一定を含む目標操向モ
ータ速度比Es2を求め、この目標操向モータ速度比Es2
から目標操向モータ回転数Ns を求めたが、まず目標モ
ータ速度比Es から目標モータ回転数を求め、この目標
モータ回転数から同様の助変数を介して旋回径一定を含
む目標操向モータ回転数を求めるようにしても良い。
【0078】本実施例においては、伝動ポンプ50の吐出
量設定可変角度斜板50aおよび伝動モータ54の吐出量設
定可変角度斜板54aの斜板角度を制御するために、伝動
ポンプ50および伝動モータ54の吐出容積比に相当する伝
動モータ速度比、言い換えれば
量設定可変角度斜板50aおよび伝動モータ54の吐出量設
定可変角度斜板54aの斜板角度を制御するために、伝動
ポンプ50および伝動モータ54の吐出容積比に相当する伝
動モータ速度比、言い換えれば
【数4】 であることを利用して、目標伝動モータ速度比Em に比
例したフィードフォワード量KEm により目標伝動モー
タ速度比Em に相応する斜板角度制御信号を与えて斜板
角度を制御することから斜板角度制御の応答性を速くす
ることができる。また、偏差(=Em −em )に対して
比例および積分制御を行なっているために目標エンジン
回転数NE への収束性も良い制御が可能である。さら
に、目標伝動回転速度比Eを(1) 式により演算すること
により実際のエンジン回転数nE が目標エンジン回転数
NE に一致したときには目標伝動回転速度比Eが実際の
伝動回転速度比eと等しくなるために、実際のエンジン
回転数nE を安定して目標エンジン回転数NE に制御で
きる。
例したフィードフォワード量KEm により目標伝動モー
タ速度比Em に相応する斜板角度制御信号を与えて斜板
角度を制御することから斜板角度制御の応答性を速くす
ることができる。また、偏差(=Em −em )に対して
比例および積分制御を行なっているために目標エンジン
回転数NE への収束性も良い制御が可能である。さら
に、目標伝動回転速度比Eを(1) 式により演算すること
により実際のエンジン回転数nE が目標エンジン回転数
NE に一致したときには目標伝動回転速度比Eが実際の
伝動回転速度比eと等しくなるために、実際のエンジン
回転数nE を安定して目標エンジン回転数NE に制御で
きる。
【0079】本実施例においては、目標伝動回転速度比
Eを求めるために(1)式を用いたが、次式
Eを求めるために(1)式を用いたが、次式
【数5】 を用いても良い。さらには、前回の目標伝動回転速度比
E' を用いて、次式 E=E' +k(nE −NE ) または
E' を用いて、次式 E=E' +k(nE −NE ) または
【数6】 を用いても良い。この場合には、目標伝動回転速度比E
を求めるために実際の伝動回転速度比eを求めることは
必要としない。
を求めるために実際の伝動回転速度比eを求めることは
必要としない。
【0080】本実施例においては、超信地旋回時の目標
操向モータ速度比Es1を(2)式より求めているが、次
式により求めても良い。なお、kは単位が1/rpmの
係数である。
操向モータ速度比Es1を(2)式より求めているが、次
式により求めても良い。なお、kは単位が1/rpmの
係数である。
【数7】 または Es1=Es +k(nE −NE )
【0081】本実施例においては、実際の伝動モータ速
度比em を直接にエンジン回転数に対する伝動モータ回
転数の比より求めたが、エンジン21からの減速比等を考
慮して伝動入力軸23の回転数および伝動出力軸26の回転
数を検知して伝動入力軸回転数に対する伝動出力軸回転
数の比より求めても良い。また、伝動入力軸23の回転数
および伝動モータ54のモータ出力軸55の回転数を検知し
て伝動入力軸回転数に対する伝動モータ回転数の比より
求めても良い。これらの場合には、スロットル位置検知
器93からのスロットル位置信号によりスロットル位置x
に対する伝動入力軸23の目標伝動回転数を求めるととも
に、実際の伝動モータ速度比em を伝動出力軸26の回転
数に対する伝動入力軸23の回転数の伝動回転速度比に変
換して伝動入力軸23の回転数に対する伝動出力軸26の回
転数の目標伝動回転速度比の演算を介して目標伝動モー
タ速度比Em を求めても良い。さらには、実際の伝動モ
ータ速度比を同様に、エンジン21からの減速比等を考慮
してエンジン回転数に対する伝動出力軸回転数の比また
は伝動出力軸回転数に対する伝動モータ回転数の比より
求めても良い。
度比em を直接にエンジン回転数に対する伝動モータ回
転数の比より求めたが、エンジン21からの減速比等を考
慮して伝動入力軸23の回転数および伝動出力軸26の回転
数を検知して伝動入力軸回転数に対する伝動出力軸回転
数の比より求めても良い。また、伝動入力軸23の回転数
および伝動モータ54のモータ出力軸55の回転数を検知し
て伝動入力軸回転数に対する伝動モータ回転数の比より
求めても良い。これらの場合には、スロットル位置検知
器93からのスロットル位置信号によりスロットル位置x
に対する伝動入力軸23の目標伝動回転数を求めるととも
に、実際の伝動モータ速度比em を伝動出力軸26の回転
数に対する伝動入力軸23の回転数の伝動回転速度比に変
換して伝動入力軸23の回転数に対する伝動出力軸26の回
転数の目標伝動回転速度比の演算を介して目標伝動モー
タ速度比Em を求めても良い。さらには、実際の伝動モ
ータ速度比を同様に、エンジン21からの減速比等を考慮
してエンジン回転数に対する伝動出力軸回転数の比また
は伝動出力軸回転数に対する伝動モータ回転数の比より
求めても良い。
【0082】本実施例においては、操作量Aにもとづき
斜板角度変位制御バルブ57、58を介して伝動ポンプ50の
吐出量設定可変角度斜板50aおよび伝動モータ54の吐出
量設定可変角度斜板54aの角度を制御しているが、いず
れか一方の吐出量設定可変角度斜板50a、54aの角度を
制御するようにしても良い。
斜板角度変位制御バルブ57、58を介して伝動ポンプ50の
吐出量設定可変角度斜板50aおよび伝動モータ54の吐出
量設定可変角度斜板54aの角度を制御しているが、いず
れか一方の吐出量設定可変角度斜板50a、54aの角度を
制御するようにしても良い。
【0083】本実施例においては、エンジンスロットル
レバー13によって直接に機械的にエンジンスロットルが
駆動されるように構成されてはいるが、ダイヤル式のロ
ータリスイッチを用いてそのロータリスイッチでもって
サーボモータ等を駆動し、エンジンスロットルを駆動す
るように構成しても良い。
レバー13によって直接に機械的にエンジンスロットルが
駆動されるように構成されてはいるが、ダイヤル式のロ
ータリスイッチを用いてそのロータリスイッチでもって
サーボモータ等を駆動し、エンジンスロットルを駆動す
るように構成しても良い。
【0084】本実施例においては、目標操向モータ回転
数Ns を求めるに際して操向レバー変位θに対応する目
標操向モータ速度比Es ' に実際のエンジン回転数nE
を乗算したが、この実際のエンジン回転数nE に代えて
目標エンジン回転数NE を乗算しても良い。また、操向
レバー変位θに対応する目標操向モータ速度比Es 'を
介することなくその操向レバー変位θにもとづき直接に
実際のエンジン回転数nE または目標エンジン回転数N
E に比例する目標操向モータ回転数を求めても良い。
数Ns を求めるに際して操向レバー変位θに対応する目
標操向モータ速度比Es ' に実際のエンジン回転数nE
を乗算したが、この実際のエンジン回転数nE に代えて
目標エンジン回転数NE を乗算しても良い。また、操向
レバー変位θに対応する目標操向モータ速度比Es 'を
介することなくその操向レバー変位θにもとづき直接に
実際のエンジン回転数nE または目標エンジン回転数N
E に比例する目標操向モータ回転数を求めても良い。
【0085】本実施例においては、操向レバー14および
前後進切換レバー15を別体に設けてはいるが、前後進切
換レバー15における各前進位置F、中立位置Nおよび後
進位置Rにおいて左右に操作可能に構成して操向レバー
14および前後進切換レバー15を一体とし、例えば前後進
切換・操向レバーとして設けるようにしても良い。ま
た、操向レバー14に代えて操向ハンドルを用いても良
い。
前後進切換レバー15を別体に設けてはいるが、前後進切
換レバー15における各前進位置F、中立位置Nおよび後
進位置Rにおいて左右に操作可能に構成して操向レバー
14および前後進切換レバー15を一体とし、例えば前後進
切換・操向レバーとして設けるようにしても良い。ま
た、操向レバー14に代えて操向ハンドルを用いても良
い。
【0086】本実施例においては、エンジン21でもって
操向ホンプ86を介して駆動される正逆回転可能ないわゆ
る静油圧式の1個の操向モータ80によって説明したが、
各履帯5に対応させて操向モータを設けるようにしても
良く、また静油圧式の操向モータに限らずエンジン21で
もって発電機を介して駆動される電動式の操向モータで
も本発明を適用できることは言うまでもない。
操向ホンプ86を介して駆動される正逆回転可能ないわゆ
る静油圧式の1個の操向モータ80によって説明したが、
各履帯5に対応させて操向モータを設けるようにしても
良く、また静油圧式の操向モータに限らずエンジン21で
もって発電機を介して駆動される電動式の操向モータで
も本発明を適用できることは言うまでもない。
【0087】本実施例においては、いわゆる無段伝動機
と称せられる静油圧−機械式伝動機によって説明した
が、同様の静油圧式伝動機、ベルト式伝動機等の無段伝
動機であれば本発明を適用できることは言うまでもな
い。
と称せられる静油圧−機械式伝動機によって説明した
が、同様の静油圧式伝動機、ベルト式伝動機等の無段伝
動機であれば本発明を適用できることは言うまでもな
い。
【0088】前述のように、本発明は、種々に変更可能
なことは明らかである。このような変更は本発明の精神
および範囲に反することなく、また当業者にとって明瞭
な全てのそのような変形、変更は、請求の範囲に含まれ
るものである。
なことは明らかである。このような変更は本発明の精神
および範囲に反することなく、また当業者にとって明瞭
な全てのそのような変形、変更は、請求の範囲に含まれ
るものである。
【0089】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、操向モータの回転数が上昇され最大操向モータ回転
数到達変位置を超える場合には、最大操向モータ回転数
が保持されながら車速が減速されるようになるために高
速走行時における左右旋回に際しても小さな旋回径を容
易に得ることができる。
ば、操向モータの回転数が上昇され最大操向モータ回転
数到達変位置を超える場合には、最大操向モータ回転数
が保持されながら車速が減速されるようになるために高
速走行時における左右旋回に際しても小さな旋回径を容
易に得ることができる。
【図1】本発明による装軌車の旋回速度制御装置につい
てブルドーザに適用した場合の具体的実施例を説明する
ためのブルドーザの外観図である。
てブルドーザに適用した場合の具体的実施例を説明する
ためのブルドーザの外観図である。
【図2】本発明による装軌車の旋回速度制御装置につい
てブルドーザに適用した場合の具体的実施例を説明する
ための動力伝達系統が示されている全体概略ブロック図
である。
てブルドーザに適用した場合の具体的実施例を説明する
ための動力伝達系統が示されている全体概略ブロック図
である。
【図3】図2において説明した伝動回転速度比に対する
伝動モータ速度比の特性曲線図である。
伝動モータ速度比の特性曲線図である。
【図4】図1において説明した操向レバーの操作を示す
略図である。
略図である。
【図5】図2において説明したプログラムのフローチャ
ート図である。
ート図である。
【図6】図5において説明したスロットル位置に対する
目標エンジン回転数の特性曲線図である。
目標エンジン回転数の特性曲線図である。
【図7】図5において説明した実際の伝動回転速度比に
対する実際の伝動モータ速度比の特性曲線図である。
対する実際の伝動モータ速度比の特性曲線図である。
【図8】図5において説明した操向レバー変位に対する
目標操向モータ速度比の特性曲線図である。
目標操向モータ速度比の特性曲線図である。
【図9】図5において説明した助変数のグラフ図であ
る。
る。
【図10】図5において説明したソレノイド制御電流に
対する回転方向を含む目標操向モータ回転数の特性曲線
図である。
対する回転方向を含む目標操向モータ回転数の特性曲線
図である。
【図11】図5において説明した操向レバー変位の絶対
値に対する最大目標伝動回転速度比のグラフである。
値に対する最大目標伝動回転速度比のグラフである。
【図12】図5において説明した目標伝動回転速度比に
対する目標伝動モータ速度比の特性曲線図である。
対する目標伝動モータ速度比の特性曲線図である。
【図13】別実施例の図10に対応するソレノイド制御
電流iに対する吐出容量の特性曲線図である。
電流iに対する吐出容量の特性曲線図である。
1 ブルドーザ 2 車体 3 ボンネット 4 オペレータ席 5 履帯 6 スプロケット 7 ブレード 8,9 ストレートフレーム 10 ブレードリフトシリンダ 11 ブレース 12 ブレードチルドシリンダ 13 エンジンスロットルレバー 14 操向レバー 15 前後進切換レバー 16 ブレードコントロールレバー 17 駐車ブレーキ 18 計器 21 エンジン 22 エンジン出力軸 23 伝動入力軸 24 機械伝動部 25 静油圧伝動部 26 伝動出力軸 27 差動部 28 操向部 30 後進用遊星歯車列 31 前進用遊星歯車列 32 後進用油圧クラッチ 33 前進用油圧クラッチ 35 中間軸 36 2速用油圧クラッチ 37,41 クラッチ板 38 第1の3速用遊星歯車列 39 第2の3速用遊星歯車列 40 3速用油圧クラッチ 42 1速用油圧クラッチ 43 速度段切換制御バルブ 50 伝動ポンプ 51 ポンプ入力軸 52 歯車列 53,87,88 連通管 54 伝動モータ 55,81 モータ出力軸 56 歯車列 57,58、90 角度変位制御バルブ 60 第1の差動遊星歯車列 61 第2の差動遊星歯車列 62 入力歯車 70 操向主軸 71 かさ歯車機構 72 第1の差動遊星歯車列 73 第2の差動遊星歯車列 74,75 ブレーキ 76,77 ブレーキ板 78,79 操向出力軸 80 操向モータ 82 歯車列 83 中間歯車 84 操向副軸 85 流量・流れ方向制御バルブ 86 操向ポンプ 89 油タンク 91 エンジン回転数検知器 92 モータ回転数検知器 93 スロットル位置検知器 94 操向レバー変位検知器 95 前後進レバー位置検知器 96 コントローラ部
Claims (9)
- 【請求項1】 (a)動力源、 (b)この動力源からの回転駆動力を車体の両側部に設
けられる各履帯を同一方向に等速に走行駆動させるよう
にして車体を前進または後進させるように伝達する無段
伝動機、 (c)前記各履帯を相対的走行差が生じるように駆動さ
せて車体を左旋回または右旋回させる操向モータ、 (d)操作により中立位置から変位される変位方向およ
び変位距離に応じて車体の旋回方向およびその変位距離
に対応して小となる旋回径を指示する操向指示手段、 (e)この操向指示手段の変位を検知する変位検知手段
および (f)この変位検知手段により検知される操向指示手段
の変位に対応し、前記操向モータの回転数を上昇させ前
記各履帯を相対的走行差が生じるように駆動させて車体
の旋回径を小にするに際し、前記操向モータの最大操向
モータ回転数到達変位置を超える場合には、この操向モ
ータに最大操向モータ回転数を保持させながら前記操向
指示手段の最大変位置に至るまで車体を前進または後進
させる車速をその操向指示手段の変位につれて前記無段
伝動機における伝動回転速度比を小さくさせることによ
り減速させるように制御する制御手段を具えることを特
徴とする装軌車の旋回速度制御装置。 - 【請求項2】 前記操向指示手段の最大変位置において
は、前記車体を前進または後進させる車速が車体の信地
旋回可能な車速であることを特徴とする請求項1に記載
の装軌車の旋回速度制御装置。 - 【請求項3】 前記操向モータは、前記動力源でもって
駆動されることを特徴とする請求項1に記載の装軌車の
旋回制御装置。 - 【請求項4】 前記操向モータは、正逆に回転駆動され
て前記各履帯を互いに逆方向に等速に走行駆動させるよ
うにして相対的走行差が生じるように駆動させることを
特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の装
軌車の旋回速度制御装置。 - 【請求項5】 前記操向モータは、静油圧式操向モー
タ、または電動式操向モータであることを特徴とする請
求項4に記載の装軌車の旋回速度制御装置。 - 【請求項6】 前記操向指示手段の最大操向モータ回転
数到達変位置は、この操向指示手段の最大変位置の約9
0%の変位置に相応することを特徴とする請求項1乃至
5のうちのいずれかに記載の装軌車の旋回速度制御装
置。 - 【請求項7】 前記車速を操向指示手段の変位につれて
減速させるに際して、この操向指示手段が急操作され車
速の単位時間当りの減速が大である場合には除々に減速
されて急減速を避けることを特徴とする請求項1乃至6
のうちのいずれかに記載の装軌車の旋回速度制御装置。 - 【請求項8】 前記操向指示手段は、操向レバー、また
は操向ハンドルであることを特徴とする請求項1乃至7
のうちのいずれかに記載の装軌車の旋回速度制御装置。 - 【請求項9】 前記無段伝動機は、静油圧−機械式伝動
機、静油圧式伝動機、またはベルト式伝動機であること
を特徴とする請求項1乃至8のうちのいずれかに記載の
装軌車の旋回速度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12337394A JP2589052B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 装軌車の旋回速度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12337394A JP2589052B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 装軌車の旋回速度制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6121497A Division JP2600061B2 (ja) | 1993-07-14 | 1994-06-02 | 装軌車の操向装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07329815A JPH07329815A (ja) | 1995-12-19 |
JP2589052B2 true JP2589052B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=14858984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12337394A Expired - Fee Related JP2589052B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 装軌車の旋回速度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2589052B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4628117B2 (ja) * | 2005-01-28 | 2011-02-09 | ヤンマー株式会社 | 作業車両のトランスミッション |
-
1994
- 1994-06-06 JP JP12337394A patent/JP2589052B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07329815A (ja) | 1995-12-19 |
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