JP2587894Y2 - ターボ用回転電機の異常警告装置 - Google Patents

ターボ用回転電機の異常警告装置

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JP2587894Y2
JP2587894Y2 JP1992091934U JP9193492U JP2587894Y2 JP 2587894 Y2 JP2587894 Y2 JP 2587894Y2 JP 1992091934 U JP1992091934 U JP 1992091934U JP 9193492 U JP9193492 U JP 9193492U JP 2587894 Y2 JP2587894 Y2 JP 2587894Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は排気エネルギーを回収し
てエンジンの吸気圧を増大させるターボチャージャに取
付けた回転電機の作動を監視し、異常を警告するターボ
用回転電機の異常警告装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの排気系に取付けたターボチャ
ージャに回転電機を配置し、エンジンの運転状態に応じ
て回転電機を電動駆動、または発電作動させて、排気エ
ネルギーを有効に回収する装置が開発されている。
【0003】そしてこの種の装置における故障診断を行
うため、特開平1−117927号公報にはエンジン回
転、タービン回転、発電出力およびバッテリへの供給電
力をそれぞれ検出する4検出手段の信号に基づき異常個
所を判断するタービン発電機の故障診断装置が示されて
いる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述の公開公報に示さ
れた提案では回転電機の発電作動時の異常には対応でき
るが、エンジンへの過給気圧を上昇させるため回転電機
を電動駆動する場合、投入電力に対してのブースト圧の
上昇状況の監視が行われておらず、このため回転電機の
異常に気付かず供給電力の継続により、不測の事故が生
ずるという虞がある。
【0005】本考案はこのような従来の問題に鑑みてな
されたものであり、その目的はターボチャージャに配置
した回転電機の運転に際して発電作動時のみならず、電
動駆動時にも入/出力を監視して異常を警告しようとす
るターボ用回転電機の異常警告装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の考案の目的を達成
するために、本願の請求項1にかかる考案では、エンジ
ンの排気管に設けたタービンと、吸気管に設けたコンプ
レッサとを有するターボチャージャの軸に、回転電機を
連結し、排気エネルギーを回収するとともに、回転電機
を電動駆動してエンジンへの過給気圧を上昇させるター
ボ用回転電機において、前記回転電機の電動駆動時に
は、電力量を検出するためのセンサの信号に応じて前記
回転電機への供給電力を演算し、さらに、前記タービン
及び前記コンプレッサの仕事量を検出するためのセンサ
の信号に応じてタービン出力とコンプレッサ仕事量とを
演算し、これらの演算値に基づき検出された前記回転電
機の効率が異常であると判断されたときは、警告を発す
る検知制御手段を備えたことを特徴とするターボ用回転
電機の異常警告装置を提供する。また、本願の請求項2
にかかる考案では、上記請求項1記載のターボ用回転電
機の異常警告装置において、前記回転電機の発電作動時
には、電力量を検出するためのセンサの信号に応じて前
記回転電機の発電量を演算し、この演算値が異常である
と判断されたときは、警告を発する警告手段を備えたこ
とを特徴とする異常警告装置を提供する。
【0007】
【作用】ターボチャージャの入/出力仕事量と回転電機
の入/出力とに基づいて回転電機の仕事の効率を求め、
これを正常値と比較して異常が検出されると運転者に警
告が発せられる。
【0008】
【実施例】つぎに本考案の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。
【0009】図1は本考案にかかるターボ用回転電機の
異常警告装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
同図において、1はターボチャージャでエンジン2とは
排気管21と吸気管22とにより接続され、排気エネル
ギーにより駆動されるタービン11と、タービントルク
により回転し空気を圧縮してエンジン2に送気するコン
プレッサ13とを有しており、回転数検出用のターボ回
転センサ15が備えられている。
【0010】そして排気管21には排気圧センサ23、
排気温センサ24が、吸気管22にはブースト圧センサ
25、吸気温センサ26がそれぞれ取付けられ、エンジ
ン回転センサ27とともに各検知出力が後述するコント
ローラに導かれている。
【0011】また、ターボチャージャ1のタービン11
からの排出口には出口圧計16と出口温度計17が、コ
ンプレッサ13への吸入口には入口圧計18と入口温度
計19がそれぞれ配置され、これらの各出力はコントロ
ーラ6に出力されている。
【0012】3は電動−発電機となる回転電機であり、
タービン軸12にそのロータ31が直結され、該ロータ
31に対応するステータ32はターボチャージャ1のハ
ウジング14の内壁に取付けられている。そして、イン
バータ42、コンバータ41などを備えたパワー部4を
介し、バッテリ5からの電力が供給されると電動機とし
て作動し、ロータ31に直結のコンプレッサ13を付勢
してエンジン2への過給気圧を高めたり、または排気エ
ネルギーに余裕のあるときは発電機として作動し、発電
出力によりバッテリ5の充電が行えるように構成されて
いる。なお、43は電流計でコンバータ41からインバ
ータ42に送出される電流を検出するもの、44は充電
電流計でバッテリ5への充電電流を検出するもので、と
もに検出した信号はコントローラ6に送出される。
【0013】コントローラ6は電子制御装置からなり、
エンジン2やターボチャージャ1の吸排気流路に設けら
れた各種のセンサや、アクセル開度センサ60、エンジ
ン回転センサ27、ターボ回転センサ15、および電流
計43,44などからの検出信号に応じ所定の演算が行
われ、メモリに格納されたマップを検索して、回転電機
3に対する入出力電流の設定や、運転効率を監視し、異
常と判断の場合には運転の停止、警告灯61の点灯など
を指令するように構成されている。
【0014】図2は本実施例の作動の一例を示す処理フ
ロー図であり、同図を用いて本実施例の作動を説明す
る。
【0015】まず、ステップ1ではアクセル開度、エン
ジン回転、タービン回転、各流路の圧力や温度が関連の
各種センサからの検出信号により読み込まれ、ステップ
2ではこれらの信号に基づき回転電機3の電動運転か否
かが判断される。そして電動運転の場合はステップ3に
てメモリに格納された運転マップの検索により供給電流
が設定されて電動駆動が行われる。
【0016】ついでステップ5ではインバータ42の入
力電圧と電流計43の読みとによりパワー部4の出力が
算出され、ステップ6では回転電機3の仕事となる空気
圧縮に要する仕事量のコンプレッサ出力(Pc)の計算
が行われる。そしてステップ7にてタービン出力(P
t)の演算がなされ、これらの出力値に基づいてステッ
プ8ではブーストアップのための仕事量(Pc−Pt)
が計算され、ステップ9にてこの仕事量の効率が予め設
定された効率に対して適正か否かが判断される。そして
効率適正の場合は始めのフローに戻りフローが繰返えさ
れるが、否の場合にはステップ10に移り電源を断って
電動運転を中止する。ついでステップ11で警告灯61
を点灯して運転者に警告を与え、コントローラ6のメモ
リに故障モードを記憶させることになる。
【0017】さきのステップ2で電動運転でない場合は
ステップ13からステップ14に進んで発電運転か否か
を判断し、発電作動のときはステップ15にてメモリに
格納の運転マップに基づく出力電流をチェックする。そ
してステップ16では発電運転を行い、つぎのステップ
17にて充電電流計44の値によりパワー部4からの出
力を測定する。ついでステップ18では実出力が所定の
適正発電量か否かをチェックし、適正の場合は始めのフ
ローに戻って運転を継続するが、否の場合には発電運転
を中止してステップ11に移行し、警告灯61の点灯や
故障モードのメモリを行ってフローを終了することにな
る。
【0018】以上、本考案を上述の実施例によって説明
したが、本考案の主旨の範囲内で種々の変形が可能であ
り、これらの変形を本考案の範囲から排除するものでは
ない。
【0019】
【考案の効果】上述の実施例のように本考案によれば、
ターボチャージャに配置した回転電機の運転に際し、そ
の電動駆動と発電作動との両モードにおいて、関連する
各種のセンサからの信号により、タービン、コンップレ
ッサの仕事量と、供給電力、出力電力とを比較してその
効率が適正か否かの判断を行い、適正でない場合には運
転を中止して警告するので、不測の事故が防止できると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す構成ブロック図であ
る。
【図2】本実施例の作動の一例を示す処理フロー図であ
る。
【符号の説明】
1…ターボチャージャ 2…エンジン 3…回転電機 4…パワー部 6…コントローラ 11…タービン 13…コンプレッサ 23…排気圧センサ 24…排気温センサ 25…ブースト圧センサ 26…吸気温センサ 41…コンバータ 42…インバータ 43…電流計 44…充電電流計 61…警告灯

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気管に設けたタービンと、吸
    気管に設けたコンプレッサとを有するターボチャージャ
    の軸に、回転電機を連結し、排気エネルギーを回収する
    とともに、回転電機を電動駆動してエンジンへの過給気
    圧を上昇させるターボ用回転電機において、前記回転電
    機の電動駆動時には、電力量を検出するためのセンサの
    信号に応じて前記回転電機への供給電力を演算し、さら
    に、前記タービン及び前記コンプレッサの仕事量を検出
    するためのセンサの信号に応じてタービン出力とコンプ
    レッサ仕事量とを演算し、これらの演算値に基づき検出
    された前記回転電機の効率が異常であると判断されたと
    きは、警告を発する検知制御手段を備えたことを特徴と
    するターボ用回転電機の異常警告装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のターボ用回転電機の異常警
    告装置において、前記回転電機の発電作動時には、電力
    量を検出するためのセンサの信号に応じて前記回転電機
    の発電量を演算し、この演算値が異常であると判断され
    たときは、警告を発する警告手段を備えたことを特徴と
    する異常警告装置。
JP1992091934U 1992-12-18 1992-12-18 ターボ用回転電機の異常警告装置 Expired - Fee Related JP2587894Y2 (ja)

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JPH0649726U JPH0649726U (ja) 1994-07-08
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DE102006009295A1 (de) 2006-03-01 2007-09-06 Daimlerchrysler Ag Abgasturbolader für eine Brennkraftmaschine
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