JP2587669B2 - 複写用変倍レンズ系 - Google Patents

複写用変倍レンズ系

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JP2587669B2
JP2587669B2 JP63006623A JP662388A JP2587669B2 JP 2587669 B2 JP2587669 B2 JP 2587669B2 JP 63006623 A JP63006623 A JP 63006623A JP 662388 A JP662388 A JP 662388A JP 2587669 B2 JP2587669 B2 JP 2587669B2
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/142Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having two groups only

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複写機等に使用される、広角複写レンズに
係わり、特に拡大倍率時及び縮小倍率時に於ける光学性
能を高めた明るい複写用変倍レンズ系に関するものであ
る。
(従来の技術) 一般に複写用途としてのレンズ系に要求される要件と
して (1)平坦な複写体(原稿)を平坦な面に結像させるこ
とから、全画面で解像性が均一となることが望まれ、像
面弯曲、非点隔差は出来る丈少くした像面特性の良いレ
ンズ系であること、 (2)画面周辺部での光量低下を抑える為、開口効率は
100%であること、 (3)複写機の小型化に応える為、レンズ系はコンパク
トでしかも画角が広いこと、 (4)歪曲収差の少ないこと、 (5)低周波でのコントラストを高めること、 (6)複写スピードを速くする為、より明るいレンズ系
であること、 (7)レンズ枚数は出来る丈少くして、安価な硝材で構
成させること などが挙げられる。
近年複写機の仕様として、拡大複写及び縮小複写が一
般的となり、拡大、縮小の変倍時にも、前記した複写用
レンズとしての要件が要求されるようになった。
拡大、縮小の変倍時に於ても性能を劣化させない変倍
手段のひとつとして、原稿面から感材面迄の距離を固定
したまま倍率変更の出来る、所謂ズームレンズが考えら
れる。
しかし、ズームレンズの場合は、変倍機構の複雑さか
らくるユニットの大型化や高諸元に対する設計の困難さ
や、後述する固定焦点レンズ系での変倍に比べコスト高
になりがち等の要因により、全ての機種にズームレンズ
を適用させる迄に至っていない。従って現状では高諸元
の要求に対しては固定焦点レンズによる変倍方式に頼ら
ざるを得ず、広い倍率範囲で、複写レンズとして要求さ
れる前記要件(1)〜(7)を満足する高性能レンズが
望まれている。固定焦点レンズにより変倍を達成するに
は、原稿面、レンズ系、感材面の三つの内いずれかの二
つを移動させなければならない。通常は、第1図に示し
たように、複写用光学系を複写用レンズLとミラー系30
乃至35とから構成し、原稿面40と感材面39を固定してお
き、倍率を変化させる為にレンズ系Lの光軸方向の移動
と、倍率変化による共軛距離の変化分を与えるための第
2ミラー31と第3ミラー32とを一体にした光軸方向の移
動、又は第4ミラー33と第5ミラー34とを一体にした光
軸方向の移動との連動により行なわれている。この時、
レンズ系Lの移動量とミラー31、32又は33、34の移動量
との関係は、非直線的になり、図示しないカム規制によ
り、両者を連動させることが必要である。このようにレ
ンズ系とミラー系とを可動させることにより、複写用途
として固定焦点レンズを変倍させることが可能である。
(発明が解決しようとする問題点) 一般に、複写用固定焦点レンズは、基準倍率としての
等倍率で歪曲収差や倍率色収差が発生しないようにする
ため、絞りに関してレンズエレメントを対称的に配置さ
せた、所謂対称型レンズが多く用いられている。この絞
りに関して対称的に構成したレンズ系を等倍率で使用す
ると、絞りを挾んで前後のレンズ群は、互いに逆の屈折
作用をする。第13図は、一般的な対称型レンズ系の等倍
率時におけるコマ収差を説明する図である。この対称型
レンズ系の絞り前方に設けられた前群レンズ系で発生す
る補正過剰の単純なコマ収差11が、主光線Pに関してほ
ぼ対称的に発生するよう設計しておけば、後群レンズ系
で主光線Pに関してほぼ対称的に発生する補正不足のコ
マ収差12と相殺して、全系のコマ収差13がフラットにな
るという利点が生ずる。
しかし、縮小倍率において、前群レンズ系を通る主光
線上の上側光線は、より光軸の近くを光線が通るため
に、前群レンズ系により強い屈折作用を受けないが、後
群レンズ系を通る上側光線は、光軸から離れるため強い
収歛作用を受けてアンダーのコマ収差となる。主光線下
の下側光線は、前群レンズ系に入射する入射角が、等倍
率時より小さくなるためレンズ系による屈折の程度が弱
くなり、全体として第14図に示すような補正不足(アン
ダー)のコマ収差となり、特にタンジェンシャルコマ収
差の劣化が著しくなる。
更に、拡大倍率において、後群レンズ系を通る主光線
上の上側光線は、弱い収歛の屈折作用を受けるので、ア
ンダーコマ収差からややオーバーコマ収差気味になり、
下側光線は、前群レンズ系での入射角が等倍率時より増
加するため、強い収歛作用を受けるのでオーバーコマ収
差となり、全体として第15図に示すような補正過剰(オ
ーバー)コマ収差となる。
また、JISのA0サイズの原稿を対象とするような大型
の複写機用のレンズでは、等倍時の画角として、後述す
る本願発明の如く50°以上に広げると、焦点距離が、JI
SのA2乃至A4サイズの原稿を対象とする一般事務用の複
写レンズに比べて長くなってしまう。従って、焦点距離
を1.0に基準化して設計したとき、変倍時に発生して基
準化の状態においては無視できるような僅かな量の倍率
の色収差は、使用状態の現寸の焦点距離においてはその
残存量が大きくなって、レンズのMTF性能を劣化させて
しまう。この倍率の色収差を使用状態時での焦点距離に
於ても、実用上問題にならない程度に小さく補正するた
めには、所謂異常分散をする高価な硝材を使用したり、
レンズの構成枚数を増やす必要があり、このことは、レ
ンズ系の大型化やコスト高につながって実用的ではなか
った。
このように固定焦点レンズ系で変倍を行なうと、縮小
倍率及び拡大倍率でのレンズ性能劣化が避けられないた
め、実用上差し支えない程度に性能が得られる範囲内に
変倍域を狭くするか、あるいは明るさや画角に制限を加
えて使用せざるを得ないという問題点があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前記問題点を解決するために、複写用変倍
レンズ系を被写体(原稿)側より順に、被写体側に凸面
を向けた正のパワーをもつメニスカス第1レンズと、被
写体側に凸面を向けた負のパワーをもつメニスカス第2
レンズと、正のパワーをもつ第3レンズと、負のパワー
をもつ第4レンズと、絞りと、絞りに関して第4レンズ
と対称な負の第5レンズと、絞りに関して第3レンズと
対称な正の第6レンズと、絞りに関して第2レンズと対
称な負の第7レンズと、絞りに関して第1レンズと対称
な正の第8レンズとから構成し、倍率を変化させるため
のレンズ系全体の光軸方向の移動に連動させて、 縮小倍率時には、第1レンズと第2レンズ間の軸上間
隔t2と第7レンズと第8レンズ間の軸上間隔t14のいず
れか一方又は両方と、絞りと第5レンズ間の軸上間隔ts
2と、第6レンズと第7レンズ間の軸上間隔t12とを、 拡大倍率時には、第1レンズと第2レンズ間の軸上間
隔t2と第7レンズと第8レンズ間の軸上間隔t14のいず
れか一方又は両方と、第2レンズと第3レンズ間の軸上
間隔t4と、第4レンズと絞り間の軸上間隔ts1とを、 次の各条件を満足させて変化させたことを特徴とする
ものである。
縮小倍率時、 (iii)Δts2=−Δt12 拡大倍率時、 (vi)Δts1=−Δt4 但し、f;全系の焦点距離 m;倍率 Δt;Δt2−Δt14 Δt2;等倍率を基準としたt2の軸 上間隔変化量 Δt14;等倍率を基準としたt14の軸 上間隔変化量 Δt12;等倍率を基準としたt12の軸 上間隔変化量 Δt4;等倍率を基準としたt4の軸 上間隔変化量 Δts1;等倍率を基準としたts1の軸 上間隔変化量 Δts2;等倍率を基準としたts2の軸 上間隔変化量。
式中Δtは等倍率を基準とした、第1レンズと第2レ
ンズの軸上間隔t2の変倍による変位量Δt2と、等倍率を
基準とした、第7レンズと第8レンズの軸上間隔t14
変倍による変位量Δt10との差(Δt2−Δt14)である。
Δt2=0としてΔt14のみの変位、逆にΔt14=0として
Δt2のみの変位でも同作用、効果があることを見い出し
たものである。このことは、レンズ系を構成させると
き、変倍時の光学性能を考慮に入れず等倍の光学性能が
最良となるようにしておけば、変倍時には、前記(i)
乃至(vi)の条件を満足させることにより光学性能向上
がはかれるものである。
(作用) 本発明では、対称型レンズ系による縮小倍率時のアン
ダーコマ収差並びに拡大倍率時のオーバーコマ収差を補
正するため、変倍のためのレンズ系全体の光軸方向の移
動に連動させて、第1レンズと第2レンズ間の軸上間隔
t2と第7レンズと第8レンズ間の軸上間隔t14のいずれ
か一方又は両方を、光軸方向に変化させる。
更に、前記軸上間隔t2、t14を変化させることによ
り、縮小倍率時に短波長で発生する過剰(オーバー)な
倍率の色収差を、逆に拡大倍率時に短波長で発生するア
ンダーな倍率の色収差を補正するため、変倍のためのレ
ンズ系全体の光軸方向の移動に連動させて、縮小倍率時
には、絞りと第5レンズ間の軸上間隔ts2と第6レンズ
と第7レンズ間の軸上間隔t12を変化させ、拡大倍率時
には、第2レンズと第3レンズ間の軸上間隔t4と第4レ
ンズと絞り間の軸上間隔ts1を変化させる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は、本発明に係る等倍率時におけるレンズ系を示
し、被写体(原稿)側から順に、被写体側に凸面を向け
た正のパワーをもつメニスカス第1レンズL1と、被写体
側に凸面を向けた負のパワーをもつメニスカス第2レン
ズL2と、正のパワーをもつ第3レンズL3と、負のパワー
をもつ第4レンズL4と、絞りSと、絞りSに関して第4
レンズL4と対称的に構成、配置された負のパワーの第5
レンズL5と、絞りSに関して第3レンズL3と対称的に構
成、配置された正のパワーの第6レンズL6と、絞りSに
関して第2レンズL2と対称的に構成、配置された負のパ
ワーの第7レンズL7と、絞りSに関して第1レンズL1と
対称的に構成、配置された正のパワーの第8レンズL8と
から構成される。
第3図は、第2図に示す本発明に係るレンズ系Lを構
成する各レンズ素子(L1乃至L8)が、等倍率を基準とし
た時、拡大、縮小の変倍に伴って移動する様子を示すレ
ンズ素子移動軌跡図である。
縮小倍率時には、本発明のレンズ系Lを第1図の等倍
率の位置から結像側へ移動させる。この時、このレンズ
系Lの移動に連動させて、その変倍に伴って発生する前
記コマ収差を補正するため、等倍率時を基準として、第
8レンズL8は前記条件(i)を満足して第7レンズL7に
向けて移動し、第7レンズL7と第8レンズ間の軸上間隔
t14を減少させる。それと同時に、この軸上間隔t14の変
化に伴って劣化する倍率の色収差を補正するため、第5
レンズL5と第6レンズL6は一体となって前記条件(II)
及び(iii)を満足して絞りSに向けて移動し、絞りS
と第5レンズL5間の軸上間隔ts2と、第6レンズL6と第
7レンズL7間の軸上間隔t12を変化させる。前記ts2は減
少し、前記t12はts2の減少量だけ拡大する。この縮小倍
率時に、前記第8レンズL8の移動と共に、第1レンズL1
を第2レンズL2から離間する方向に移動させてもよい。
前記条件(i)は、縮小倍率時の各変位量Δt2、Δt
14を決めるものであり、上限を越えてΔtの値が大きく
なると、アンダーコマ収差がオーバ側に補正過剰とな
り、光学性能の改善目安としている低周波でのMTF値
を、補正を加えない状態より10%以上高める目的に合わ
ないばかりか逆に低下してしまう。一方、下限を越えて
小さくなると、逆にアンダーコマ収差を補正し切れず
に、アンダーのまま残るか、更にアンダーコマ収差が大
きくなり過ぎてやはり性能改善はなし得ない。
前記条件(ii)は、縮小倍率時において短波長側で補
正過剰(オーバー)となる倍率の色収差を補正するため
の条件である。下限を越えて小さくなると、短波長側の
倍率の色収差をアンダー方向に補正して良好に補正する
ことが困難となる。上限を越えて大きくなると、第4レ
ンズL4と絞りS間の軸上間隔ts1及び絞りSと第5レン
ズL5間の軸上間隔ts2とが増大してレンズ系Lが大型化
する。更には、像面が補正不足となって焦点深度が浅く
なり、光学性能が低下する。
前記条件(iii)は、固定絞りSと第7レンズL7間の
軸上間隔を一定に保ったまま、前記条件(ii)で与えら
れる軸上間隔t12の変化量Δt12と、絞りSと第5レンズ
間の軸上間隔ts2の変化量Δts2を同等にすることによ
り、第5レンズL5と第6レンズL6を一体にして移動させ
るための条件である。この条件を不満足の場合は、第5
レンズL5と第6レンズL6を一体的に移動させることが不
可能となり、前記両レンズの移動機構が複雑となる。
拡大倍率時には、本発明のレンズ系Lを第1図の等倍
率の位置から被写体側に移動させる。この時、このレン
ズ系Lの移動に連動させて、その変倍に伴って発生する
前記コマ収差を補正するため、等倍率時を基準として、
第1レンズL1は前記条件(iv)を満足して、第2レンズ
L2に向けて移動し、第1レンズL1と第2レンズL2間の軸
上間隔t2を減少させる。それと同時に、この軸上間隔t2
の変化に伴って劣化する倍率の色収差を補正するため、
第3レンズL3と第4レンズL4は一体となって、前記条件
(v)及び(vi)を満足して絞りSに向けて移動し、第
2レンズL2と第3レンズL3間の軸上間隔t4と、第4レン
ズL4と絞りS間の軸上間隔ts1を変化させる。前記t4
拡大し、前記ts1はt4の増加量だけ減少する。この拡大
倍率時に、前記第1レンズL1の移動と共に、第8レンズ
L8を第7レンズL7から離間する方向に移動してもよい。
条件(iv)は拡大時の各変位量Δt2、Δt14を決める
もので、上限を越えてΔtの値が大きくなると、縮小側
とは逆に、オーバーのコマ収差がアンダー側に補正過剰
となり、MTF値は劣化する。下限を越えて小さくなる
と、逆にオーバーコマ収差を補正し切れず性能の改善は
望めない。
条件(v)は、拡大倍率時において、短波長側で補正
不足(アンダー)となる倍率の色収差を補正するための
条件である。下限を越えて小さくなると、短波長側の倍
率の色収差をオーバー方向に補正して良好に補正するこ
とが困難となる。上限を越えて大きくなると、縮小倍率
時と同様に、軸上間隔ts1とts2とが増大してレンズ系L
が大型化する。更には、像面が補正不足となって焦点深
度が浅くなり、光学性能が低下する。
前記条件(vi)は、第2レンズL2と絞りS間の軸上間
隔を一定に保ったまま、前記条件(v)で与えられる軸
上間隔t4の変化量Δt4と、第4レンズL4と絞りS間の軸
上間隔ts1の変化量Δts1を同等にすることにより、第3
レンズL3と第4レンズL4を一体にして移動させるための
条件である。この条件が不満足の場合は、第3レンズL3
と第4レンズL4を一体的に移動させることが不可能とな
り、前記両レンズの移動機構が複雑となる。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 f′=1.0 FNO=8.0(∞) 半画角=27.4°(等倍率時) 変倍範囲=−0.5×〜−2.0× γ1 =0.17723 t1 =0.03477 N1 =1.63854 ν=55.5 γ2 =0.26685 t2 =0.00436 N2 =1.68893 ν=31.1 γ3 =0.16002 t3 =0.02045 N3 =1.51633 ν=64.1 γ4 =0.12269 t4 =0.04681 N4 =1.71736 ν=29.5 γ5 =1.15057 t5 =0.01477 N5 =1.71736 ν=29.5 γ6 =22.72233 t6 =0.01136 N6 =1.51633 ν=64.1 γ7 =∞ t7 =0.01102 N7 =1.68893 ν=31.1 γ8 =2.13903 t8 =0.05612 N8 =1.63854 ν=55.5 γ9 =−2.13903 t9 =0.01102 γ10 =∞ t10 =0.01136 γ11 =−22.72233t11 =0.01477 γ12 =−1.15057t12 =0.04681 γ13 =−0.12269t13 =0.02045 γ14 =−0.16002t14 =0.00436 γ15 =−0.26685t15 =0.03477 γ16 =−0.17723 但し、γi…………………i番目の曲率半径 ti…………………i番目の軸上間隔 Ni…………………i番目のd線に対する屈折率 νi…………………i番目のアッベ数 ts1=0.02806(等倍率時) ts2=0.02806(等倍率時) 第4図乃至第6図は、各々前記実施例1の焦点距離f
を440mmとし、本発明の前記条件式(i)乃至(vi)を
適用せずに、軸上間隔t2,t4,t12,t14,ts1,ts2を等
倍率時のままにして変倍した時の収差図である。
第4図は等倍率時の収差図、第5図は倍率mが−2.0
×時の収差図、第6図は倍率mが−0.5×時の収差図で
ある。
第7図乃至第9図は各々前記実施例1の焦点距離fを
440mmとし、レンズ系Lの倍率mを−2.0×の位置に配置
して、前記条件式(iv)乃至(vi)に下記の値を与えた
場合の収差図である。
第7図は、条件(iv)乃至(vi)のほぼ中央値とし
て、 Δt2=−0.00217645 Δt14=0.0 Δt=−0.00217645 Δt4=0.01475 Δts1=−0.01475 を与えた場合の収差図であり、 第8図は、条件(iv)乃至(vi)の上限値として、 Δt2=−0.00065022 Δt14=0.0 Δt=−0.00065022 Δt4=0.022697 Δts1=−0.022697 を与えた場合の収差図であり、 第9図は、条件(iv)乃至(vi)の下限値として、 Δt2=−0.00370267 Δt14=0.0 Δt=−0.00370267 Δt4=0.006803 Δts1=−0.006803 を与えた場合の収差図である。
第10図乃至第12図は、各々前記実施例1の焦点距離f
を440mmとし、レンズ系Lの倍率mを−0.5×の位置に配
置して、前記条件式(i)乃至(iii)に下記の値を与
えた場合の収差図である。
第10図は、条件(i)乃至(iii)のほぼ中央値とし
て、 Δt2=0.0 Δt14=−0.00217645 Δt=0.00217645 Δt12=0.01475 Δts2=−0.01475 を与えた場合の収差図であり、 第11図は、条件(i)乃至(iii)の上限値として、 Δt2=0.0 Δt14=−0.00370267 Δt=0.00370267 Δt12=0.022697 Δts2=−0.022697 第12図は、条件(i)乃至(iii)の下限値として、 Δt2=0.0 Δt14=−0.00065022 Δt=0.00065022 Δt12=0.006803 Δts2=−0.006803 を与えた場合の収差図である。
これら本発明に基づく第7図乃至第12図の変倍時のコ
マ収差は、本発明を適用しない第5図乃至第6図の変倍
時のコマ収差より改善されている様子が分かる。
以上詳述したように、本発明によれば、特にズームレ
ンズとしないで固定焦点レンズ系でも、従来技術で述べ
た複写用途して要求される条件を、広い変倍域で満足さ
せたより長焦点で、より広画角の高性能レンズを提供す
ることが可能となった。
また、本発明で与えた前記条件は、変倍時の光学性能
が最良となる範囲を与えたものであって、機構上の都合
により変倍域の一部分のみに本発明の条件式を適用した
光学系も本発明の範囲内である。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明は変倍するためのレンズ系
全体の光軸方向の移動に連動させて、そのレンズ系の一
部を光軸方向に移動させたので、高価な硝材を使用し
ないで、しかも少ないレンズ枚数によっても、縮小、拡
大の変倍時に発生するコマ収差や倍率の色収差を補正す
ることが可能となった。比較的長焦点距離で広画角の
複写用変倍レンズ系を提供できるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、複写用光学系を説明するための図、第2図は
本発明に係る複写用変倍レンズ系の構成を説明するため
の図、第3図は本発明の縮小、拡大時のレンズ系の各レ
ンズ素子の移動を示す軌跡図、第4図乃至第6図は、各
々本発明の実施例1に本発明の条件式を適用しないで変
倍した時の収差図、第7図乃至第9図は、各々本発明の
実施例1に本発明の条件式を適用した倍率m=−2.0×
時の収差図、第10図乃至第12図は、本発明の実施例1に
本発明の条件式を適用した倍率m=−0.5×時の収差
図、第13図は従来の対称型レンズの等倍率時におけるコ
マ収差を説明する図、第14図は等倍率時の軸上間隔のま
まで、縮小倍率にした時のコマ収差の傾向を示す図、第
15図は等倍率時の軸上間隔のままで、拡大倍率にした時
のコマ収差の傾向を示す図である。 L……レンズ系、L1……第1レンズ、L2……第2レン
ズ、L3……第3レンズ、L4……第4レンズ、L5……第5
レンズ、L6……第6レンズ、L7……第7レンズ、L8……
第8レンズ、38……被写体(原稿)、X……光軸、S…
…絞り、Y′……像高、s……サジタル像面、t……メ
リディオナル像面、F……FNO、e……e線、g……g
線、c……c線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体側より順に、被写体側に凸面を向け
    た正のパワーをもつメニスカス第1レンズと、被写体側
    に凸面を向けた負のパワーをもつメニスカス第2レンズ
    と、正のパワーをもつ第3レンズと、負のパワーをもつ
    第4レンズと、絞りと、絞りに関して第4レンズと対称
    な負の第5レンズと、絞りに関して第3レンズと対称な
    正の第6レンズと、絞りに関して第2レンズと対称な負
    の第7レンズと、絞りに関して第1レンズと対称な正の
    第8レンズとから構成され、倍率を変化させるためのレ
    ンズ系全体の光軸方向の移動に連動させて、 縮小倍率時には、第1レンズと第2レンズ間の軸上間隔
    t2と第7レンズと第8レンズ間の軸上間隔t14のいずれ
    か一方又は両方と、絞りと第5レンズ間の軸上間隔ts2
    と、第6レンズと第7レンズ間の軸上間隔t12とを、 拡大倍率時には、第1レンズと第2レンズ間の軸上間隔
    t2と第7レンズと第8レンズ間の軸上間隔t14のいずれ
    か一方又は両方と、第2レンズと第3レンズ間の軸上間
    隔t4と、第4レンズと絞り間の軸上間隔ts1とを、 次の各条件を満足させて変化させたことを特徴とする複
    写用変倍レンズ系 縮小倍率時、 (iii)Δts2=−Δt12 拡大倍率時、 (vi)Δts1=−Δt4 但し、f;全系の焦点距離 m;倍率 Δt;Δt2−Δt14 Δt2;等倍率を基準としたt2の軸 上間隔変化量 Δt14;等倍率を基準としたt14の軸 上間隔変化量 Δt12;等倍率を基準としたt12の軸 上間隔変化量 Δt4;等倍率を基準としたt4の軸 上間隔変化量 Δts1;等倍率を基準としたts1の軸 上間隔変化量 Δts2;等倍率を基準としたts2の軸 上間隔変化量
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