JP2586973B2 - クリストバライトの製造方法 - Google Patents

クリストバライトの製造方法

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JP2586973B2 JP4032901A JP3290192A JP2586973B2 JP 2586973 B2 JP2586973 B2 JP 2586973B2 JP 4032901 A JP4032901 A JP 4032901A JP 3290192 A JP3290192 A JP 3290192A JP 2586973 B2 JP2586973 B2 JP 2586973B2
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    • C01B33/113Silicon oxides; Hydrates thereof
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    • C01B33/181Preparation of finely divided silica neither in sol nor in gel form; After-treatment thereof by a dry process
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリストバライトの製
造方法に関する。詳しくは、アルカリ金属およびアルカ
リ土類金属の各々の含有率がそれぞれ1ppm以下で不
純物含有率が低い、高純度クリストバライトの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に透明石英ガラスは、シリカ粒子を
加熱溶融しガラス化して製造される。その加熱溶融の方
式として、アルゴン−酸素プラズマ炎または酸水素炎中
で溶融させるベルヌーイ法、あるいは容器に充填したシ
リカを高真空下で加熱溶融する真空熔融法などがある。
従来より透明石英ガラスの原料としては天然水晶が用い
られている。しかし、半導体分野においてLSIの集積
度が高まるに伴い使用する原材料に対する高純度化の要
求が厳しくなっているが、良質の天然水晶は枯渇しつつ
ある。その対策として天然水晶を合成高純度シリカで代
替しようとする検討が行われている。しかし、前記の方
法において原料として非晶質合成高純度シリカを用いた
場合には、高純度化は可能であるが気泡の完全な除去は
極めて困難で、得られた石英ガラスは多くの気泡を有す
るという問題点がある。これは原料シリカの多孔質性と
緻密度の不足に起因すると考えられている。
【0003】この問題の解決策の一つとして、非晶質合
成シリカをより緻密な構造を有するクリストバライトに
転化させてから用いる方法(たとえば、特開昭61−5
8822号、特開昭61−58823号公報など)が提
案されている。しかし、これらの方法では、クリストバ
ライト化させようとする非晶質シリカに対して多くのア
ルカリ金属成分を添加しており、ガラス化した後にもか
なりのアルカリ金属成分が残存するので、高純度石英ガ
ラスとしては品質上の問題がある。アルカリ成分は除去
が困難であり、長時間にわたる加熱処理を要する。
【0004】非晶質シリカをクリストバライトに転化さ
せるにあたって、アルカリ金属成分の含有率が低い高純
度のクリストバライトを得るために、アルカリ金属成分
の含有率が低い高純度の非晶質シリカを、アルカリ金属
成分を添加せずに、そのまま加熱処理だけでクリストバ
ライト化させる方法(たとえば、特開平3−8708号
公報など)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アルカリ金属
成分を添加せずに、そのまま加熱処理する前記の方法で
は、非晶質シリカのクリストバライトへの転化速度が小
さく、生産性が低い。非晶質シリカのクリストバライト
への転化速度を大きくするために、加熱処理温度を高め
る手段もあるが、この場合には、加熱処理に際して使用
する容器や炉材などからの不純物混入による製品汚染の
機会が増大し、また、容器の寿命が短くなる等の問題点
がある。
【0006】本発明の方法では、原料シリカとしてアル
カリ金属およびアルカリ土類金属の含有量が極めて少な
い高純度の非晶質シリカを用い、アルカリ成分を実質的
に存在させることなくクリストバライト化させるので、
得られたクリストバライトはアルカリ成分の含有率が小
さく脱アルカリ処理を要しない。また、アルカリ金属お
よびアルカリ土類金属以外の不純物の含有量も少ない高
純度の非晶質シリカを用いることにより、更に高純度の
クリストバライトを得ることができる。本発明の目的
は、緻密性に優れた、アルカリ金属およびアルカリ土類
金属の含有率が極めて低い、高純度のクリストバライト
を効率良く、しかも経済的に製造する方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の方
法における前述のような問題点を改善するため鋭意研究
した結果、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の各々
の含有率がそれぞれ1ppm以下であり、かつ、その内
部にクリストバライト粒子を包含する非晶質シリカ粒子
を加熱することにより、アルカリ金属を実質的に存在さ
せることなしに、非晶質シリカのクリストバライトへの
転化速度を増大させ、比較的に低温度・短時間の加熱処
理によってクリストバライトを得ることができることを
見出し、本発明を完成した。
【0008】本発明は「非晶質シリカを加熱してクリス
トバライト化するにあたり、アルカリ金属およびアルカ
リ土類金属の各々の含有率がそれぞれ1ppm以下であ
り、かつ、その内部にクリストバライト粒子を包含する
非晶質シリカ粒子(以下クリストバライト包含非晶質シ
リカ粒子という)を、温度1200〜1700℃の範囲
において加熱処理することを特徴とするクリストバライ
トの製造方法」を要旨とする。
【0009】以下、本発明について詳述する。 ・工程−1:(クリストバライト化用原料シリカ調製工
程) アルカリ金属およびアルカリ土類金属の各々の含有率が
それぞれ1ppm以下であり、かつ、その内部にクリス
トバライト粒子を包含する非晶質シリカ粒子を調製す
る。得られた前記クリストバライト包含非晶質シリカ粒
子をそのまま、または、更に適宜の量のクリストバライ
ト粒子と混合して、クリストバライト化用原料シリカと
する。 ・工程−2:(クリストバライト化工程) 前記クリストバライト化用原料シリカを、温度1200
〜1700℃の範囲で加熱処理し、部分的ないしは完全
にクリストバライト化させる。
【0010】以下、各工程について順次説明する。 〔工程−1:(クリストバライト化用原料シリカの調
製)〕 本発明の方法で用いられるクリストバライト包含非晶質
シリカを調製するための原料用の非晶質シリカは、その
製法は限定されず、何れの方法で得られたものであって
もよい。
【0011】半導体分野に用いられる透明石英ガラス製
造用の原料シリカは、不純物ができるだけ少ない方がよ
く、Al,P,B、アルカリ金属元素、Ti,Cr,F
e,Cu,Moなどの遷移金属元素などの含有率が、そ
れぞれ1ppm以下であることが望まれている。
【0012】従来から用いられてきた天然水晶は、一般
にAlの含有率が高く、通常10ppmを超える。Al
は難除去性の元素であり、熱処理・酸抽出等の手段によ
っても除くことが困難である。従って、Al含有率の少
ない合成シリカは、半導体分野向けの高純度石英ガラス
製造用原料として有利である。
【0013】このようなことから、本発明の方法で用い
られる非晶質シリカは、Al,Ti,アルカリ金属およ
びアルカリ土類金属各元素の含有率が、それぞれ1pp
m以下であるものであることが望ましい。このようなシ
リカは、本発明者らが先に提案した例えば、特開昭62
−3011号、特開昭62−3012号、特開昭62−
283809号、特開昭62−283810号各公報記
載の方法 すなわち、粘度が2〜500ポイズの範囲で
あるアルカリ珪酸塩水溶液を、孔径1mm以下のノズル
を通して水溶性有機媒体または濃度4規定以下の酸溶液
からなる凝固浴中に押し出して凝固(凝固処理)させ、
得られた繊維状ないし柱状のゲルを酸を含む液で処理
(酸処理)した後、次いで水洗して不純物を抽出除去す
ることによって、または、このようにして得られたシリ
カを更に1000℃以上の温度で加熱処理することによ
って得ることができる。
【0014】そして、本発明で用いられるクリストバラ
イト化用原料シリカとしての、クリストバライト包含非
晶質シリカ粒子は、アルカリ珪酸塩水溶液にクリストバ
ライト粒子を添加・混合して分散させた後、前記の凝固
・酸処理を行うことによって得ることができる。
【0015】また、本発明の方法で用いられるクリスト
バライト包含非晶質シリカとしては、四塩化珪素ないし
は珪酸アルコキシドを原料として得られた非晶質シリカ
の溶液を調製し、これにクリストバライト粒子を添加・
混合して分散させた後、適宜の方法により珪酸分を遊離
させて得られたものを用いることもできる。
【0016】クリストバライト包含非晶質シリカ粒子に
おいて非晶質シリカの内部に包含されたクリストバライ
ト粒子は、非晶質シリカが結晶化を開始する際の核とし
て作用するものであり、非晶質部分に接触する面積が大
きい程、その存在の効果が大きい。従って、珪酸分を含
む溶液に添加するクリストバライト粒子は、その粒径が
小さい程有効であり、その粒径が100μm以下、好ま
しくは30μm以下、更に好ましくは10μm以下であ
るものがよい。
【0017】非晶質シリカ粒子の内部に包含させるクリ
ストバライト粒子の量は、クリストバライトを含む全シ
リカ量100重量部あたり、少なくとも0.5重量部と
する。生産効率の点からは、包含させるクリストバライ
ト粒子の量は少ない程有利であり、全シリカ量100重
量部あたり、50重量部以下、好ましくは30重量部以
下、更に好ましくは10重量部以下である。
【0018】本発明の方法で用いられるクリストバライ
ト包含非晶質シリカ粒子の粒径は特に限定されないが、
得られたクリストバライト化シリカを火焔溶融法による
透明石英ガラス製造用原料とする場合には、粒径が小さ
過ぎると操作性や生産性の点で問題を生じ、また、粒径
が大き過ぎると均質な溶融が困難となるので、実用上か
らは10μm以上、好ましくは20μm〜5mm、更に
好ましくは50〜400μmの範囲がよい。
【0019】なお、必要により、原料として用いるシリ
カの粒度の調整を行う場合には、通常の粉砕装置−たと
えば、ポットミル、チューブミル、コニカルボールミル
またはコンパートメントミルなどの転動ボールミル、振
動ボールミル、または塔式粉砕機、撹拌槽型ミルなどの
媒体撹拌ミルまたはロールミルなどを用いることがで
き、好ましくは、転動ボールミル、振動ボールミルが用
いられる。
【0020】砕料と接触する粉砕装置要部または必要に
応じて用いるボール、ロッドなどの粉砕媒体の材質は通
常の場合、アルミナ、ジルコニア、プラスチック被覆
鋼、炭化ケイ素または窒化ケイ素などから、また、アル
ミニウム、ジルコニウムなどの混入が好ましくない場合
には、石英ガラス、溶融石英、水晶、瑪瑙または珪石な
どの珪酸質材料の中から、それぞれ適宜選択すればよ
い。
【0021】なお、必要に応じて用いるボールなどの剛
体からなる粉砕媒体の大きさは、直径が0.5〜50m
mの範囲、好ましくは10〜40mmの範囲である。
【0022】本発明の方法では、その内部にクリストバ
ライト包含非晶質シリカ粒子をそのまま、クリストバラ
イト化用原料シリカとすることもでき、クリストバライ
ト包含非晶質シリカ粒子を、更に適宜の量のクリストバ
ライト粒子と混合して、加熱処理することもできる。
【0023】クリストバライト包含非晶質シリカ粒子に
対する外部添加混合用クリストバライト粒子は、前記の
溶液添加用クリストバライト粒子と同様に、非晶質シリ
カ粒子との接触面積を増大させるという点からは粒径が
小さい方が有利であるが、粒径が10μm未満の微粒子
は凝集する傾向があるので、その粒径が10μm未満の
微粒子を含んでいてもよいが、好ましくは10〜400
μmの範囲、更に好ましくは10〜200μmの範囲が
よい。
【0024】クリストバライト包含非晶質シリカ粒子に
添加・混合するクリストバライト粒子の量比を高める
と、非晶質シリカのクリストバライトへの転化速度を増
大させる効果は大きくなるが反面、クリストバライト化
させようとする原料非晶質シリカ粒子の割合が相対的に
低くなる。よって、クリストバライト包含非晶質シリカ
粒子に添加・混合するクリストバライト粒子の量比を過
大にすることは、生産効率の点からは得策でない。
【0025】このようなことから、原料クリストバライ
ト包含非晶質シリカ粒子100重量部あたりの外部添加
混合用クリストバライト粒子の量比は1〜400重量
部、好ましくは3〜100重量部、更に好ましくは5〜
70重量部の範囲がよい。
【0026】本発明の方法において用いられる、前記の
溶液または非晶質シリカ粒子への添加混合用クリストバ
ライト粒子は、その製法は限定されず、何れの方法で得
られたものであってもよい。
【0027】また、添加混合用クリストバライト粒子の
不純物は、その用途によって原料の非晶質シリカ粒子と
同様に、Al、Ti、アルカリ金属各元素の含有率がそ
れぞれ1ppm以下であることが望ましい。このような
クリストバライトは、本発明者らが先に提案した、たと
えば、特開昭63−233008号公報記載の方法によ
って得ることができる。
【0028】〔工程−2:(クリストバライト化工
程)〕 所定量比のクリストバライト粒子を包含した非晶質シリ
カ粒子を、温度1200〜1700℃、好ましくは13
00〜1600℃、更に好ましくは1350〜1500
℃の範囲で加熱してクリストバライト化する。
【0029】本工程における加熱処理時間は、1時間以
上、好ましくは2〜30時間の範囲である。
【0030】加熱処理を行う際に原料シリカを保持する
容器の材質としては、高温に耐え、しかも、バインダー
や焼結助剤を含まないものであることが望ましい。特
に、石英製のものが好ましい。
【0031】本発明の方法において加熱処理を行う際の
雰囲気としては、空気、酸素、炭酸ガスなどでもよい
し、また、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス
を用いることもできる。また、真空状態で行うこともで
きる。
【0032】加熱処理を行う際に用いる装置としては、
原料シリカを所定の温度に維持することができるもので
あればよく、管状炉、箱型炉、トンネル炉などを使用す
ることができる。また、加熱方式としては、電熱、燃焼
ガスなどによればよい。
【0033】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明の方
法を具体的に説明する。説明中の「部」は、「重量部」
を示す。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるも
のではない。
【0034】実施例および比較例 1〉 添加混合用−クリストバライト粒子の調製; 1−1) 乾燥シリカの調製 JIS3号水ガラスを加熱濃縮して、20℃における粘
度を300cpsとした。この水ガラス約8lをポンプ
で加圧し、濾過器(目開き70μm)を経てノズル(孔
径0.2mm 孔数50個)を通して、50℃に保持さ
れた8重量%硫酸水溶液300lを入れた凝固浴中へ速
度0.7m/秒で押し出した。繊維状で得られたシリカ
を、10倍量の新たに調製した8重量%硫酸水溶液中に
浸漬して温度約95℃で約1時間攪拌して不純物の抽出
を行い、ついでシリカの10倍量の純水を用いて2回洗
浄した。上記の抽出・洗浄操作を5回繰り返した後、遠
心分離機で脱水して得られた湿シリカを熱風乾燥機によ
り温度150℃で8時間乾燥し、含水率(焼成シリカ基
準の重量減少率)が7重量%である非晶質乾燥シリカ
3.7kgを得た。
【0035】1−2) 添加混合用−クリストバライト
粒子の調製 前記の非晶質乾燥シリカ3.7kgを石英製坩堝に入
れ、電気炉を用いて温度1500℃で20時間の加熱処
理を行い、3.4kgのシリカを得た。得られたシリカ
は、真比重:2.33であり、X線回折試験でクリスト
バライトであることが確認された。得られたクリストバ
ライトを、石英内張りのボールミルと石英製ボールを用
いて粉砕し、平均粒径39μmのクリストバライト粒子
(CB−1)1.5kgと平均粒径3.5μmのクリス
トバライト粒子(CB−2)1.0kgとを得た。得ら
れたクリストバライト粒子の不純物含有率はいずれも、
Al:0.2ppm,Ti:0.1ppm以下 Na:
0.1ppm以下、K:0.1ppm以下、Li:0.
1ppm以下、U:0.05ppb以下であった。
【0036】2〉 クリストバライト化用原料シリカの
調製(1)−非晶質シリカ粒子の調製; 2−1) クリストバライト包含非晶質シリカ粒子 前記1−1)で用いたと同種の水ガラスに、含有される
シリカ量100部あたり、前記1−2)で得たCB−1
またはCB−2の1〜20部相当量を添加混合して分散
させた後、前記1−1)と同様に処理して、各種のクリ
ストバライト包含非晶質乾燥シリカ粒子を調製した。 2−2)クリストバライト粒子を含まない非晶質シリカ
のみからなるシリカ粒子前記1−1)と同様に処理し、
比較例のためのクリストバライト化用原料として、クリ
ストバライトを含まない非晶質乾燥シリカ粒子を調製し
た。
【0037】3〉 クリストバライト化用原料シリカの
調製(2)−粒度調整; 前記2−1)および2−2)で得られた、乾燥シリカ粒
子の各1kgをそれぞれ石英製坩堝に入れ、電気炉を用
いて温度1250℃で2時間の予備加熱処理を行い、各
0.93kgの焼成シリカを得た。これらの焼成シリカ
をそれぞれ石英製ボールミルを用いて粉砕し、ナイロン
製篩で分級して、粒径範囲75〜300μmの焼成分級
非晶質シリカ粒子各0.69kgを得た。
【0038】4〉 クリストバライト化用原料シリカの
調製(3); 添加混合用−クリストバライト粒子の粒径ならびに添加
量比を変えて、下記のように区分される種々のクリスト
バライト化用原料シリカ粒子を調製した。区分
〈〈A〉〉前記2−1)で得たシリカ粒子を前記3〉の
処理をして得られた、焼成分級クリストバライト包含非
晶質シリカ粒子。 区分〈〈A−B〉〉上記区分〈〈A〉〉の非晶質シリカ
粒子と、前記1−2)で得たクリストバライト粒子(C
B−1)とを混合したもの。 区分〈〈C〉〉前記2−2)で得たシリカ粒子を前記
3〉の処理をして得られた、クリトバライトを含まない
焼成分級非晶質シリカ粒子。 区分〈〈C−B〉〉上記区分〈〈C〉〉の非晶質シリカ
のみからなるシリカ粒子と、前記1−2)で得たクリス
トバライト粒子(CB−1)とを混合したもの。
【0039】5〉 非晶質シリカ粒子のクリストバライ
ト化; 前記4〉で調製して得た試料各100gを、それぞれ石
英製ルツボ(容量:11,蓋付き)に充填し、空気雰囲
気中において、表−1に示す条件で加熱処理した。加熱
処理して得られたシリカについて、それぞれのクリスト
バライト化率を測定し、表−1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】クリストバライト化率は、下記により求め
た。前記1−2)で得たシリカのクリストバライト化率
を100%とし、これに既知量の非晶質シリカを加えて
結晶質シリカ分の割合の異なる各種の試料を調製した。
各試料についてX線回折試験を行い、2θ:21.9゜
に出現するピークに関して19.5゜≦2θ≦24.5
゜の範囲でピーク高さを積分し、得られた〈ピーク面
積〉と試料中の結晶質シリカ分の割合(重量%)との関
係を示す検量線を作成した。各試験条件で得られた加熱
処理後のシリカについてX線回折試験を行い、前記検量
線によってクリストバライト化率を求めた。
【0042】加熱処理して得られたシリカの不純物含有
率は、いずれも、Al:0.2ppm,Ti:0.1p
pm以下 Na:0.1ppm以下、K:0.1ppm
以下、Li:0.1ppm以下、U:0.05ppb以
下であった。
【0043】クリストバライトを包含していない非晶質
シリカのみからなるシリカ粒子を原料として加熱処理し
たときは、高温度・長時間の処理でも、シリカのクリス
トバライト化率が低かった。(比較例−1および比較例
−2).これに対して、クリストバライト包含非晶質シ
リカ粒子を加熱処理したときは、各実施例に示されるよ
うに、クリストバライト化率が大幅に向上した。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法では、非晶質シリカのクリ
ストバライト化を促進するためのアルカリ金属などの、
不純物となる核形成剤を用いていないが、包含されたク
リストバライト粒子が核として非晶質シリカのクリスト
バライト化を促進する作用効果をもたらし、核形成剤を
用いたときとほぼ同等のクリストバライト化速度を得る
ことができる。本発明の方法によれば、比較的に低温度
・短時間の加熱処理条件においてクリストバライト化が
可能であり、しかも脱アルカリ処理を要することなく、
大幅な省エネルギー化に寄与し、しかもアルカリ金属お
よびアルカリ土類金属の含有率が極めて低い、高純度の
クリストバライトを効率よく製造することができる。更
に、使用する原料シリカを適宜に選択することにより、
Al、Ti、アルカリ金属などの不純物含有率が極めて
低い高純度の緻密なクリストバライト粒子を得ることが
できる。本発明の方法で得られるクリストバライトは、
充填剤・分散剤などに用いられるほか、高品質人工水晶
・セラミックスなどの原料として、また特に、溶融賦型
の際に気泡の発生がないので透明石英ガラス原料として
好適に用いることができる。更に、本発明の方法は従来
法による場合に比較して経済的であり、製造コストを低
減することができるという利点を併せ持っている。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質シリカを加熱してクリストバライ
    ト化するにあたり、アルカリ金属およびアルカリ土類金
    属の各々の含有率がそれぞれ1ppm以下であり、か
    つ、その内部にクリストバライト粒子を包含する非晶質
    シリカ粒子(以下クリストバライト含有非晶質シリカ粒
    子という)を、温度1200〜1700℃の範囲におい
    て加熱処理することを特徴とするクリストバライトの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 クリストバライト包含非晶質シリカ粒子
    が、包含したクリストバライトを含む全シリカ量100
    重量部あたり、少なくとも0.5重量部のクリストバラ
    イト粒子を包含したものである請求項1記載のクリスト
    バライトの製造方法。
  3. 【請求項3】 クリストバライト包含非晶質シリカ粒子
    において非晶質シリカ粒子に包含されているクリストバ
    ライト粒子の粒径が、100μm以下である請求項1記
    載のクリストバライトの製造方法。
  4. 【請求項4】 クリストバライト包含非晶質シリカ粒子
    が、アルカリ珪酸塩水溶液にクリストバライト粒子を添
    加して分散させた後、水溶性有機媒体または濃度4規定
    以下の酸溶液中で凝固させて得られたゲルを酸を含む液
    で処理した後、次いで水洗して不純物を抽出除去して得
    られたものである請求項1記のクリストバライトの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 クリストバライト包含非晶質シリカ粒子
    が、四塩化珪素または珪酸アルコキシドを原料として得
    た非品質シリカから調製された珪酸分を含む溶液にクリ
    ストバライト粒子を添加して分散させた後、珪酸分を遊
    離させて得たものである請求項1記載のクリストバライ
    トの製造方法。
  6. 【請求項6】 珪酸分を含む溶液に添加するクリストバ
    ライト粒子は、その粒径が100μm以下のものである
    請求項4または5記載のクリストバライトの製造方法。
  7. 【請求項7】 珪酸分を含む溶液に添加するクリストバ
    ライト粒子は、Al,Ti,アルカリ金属およびアルカ
    リ土類金属の各元素の含有率がそれぞれ1ppm以下の
    ものである請求項4または5記載のクリストバライトの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 クリストバライト包含非晶質シリカ粒子
    を、その100重量部あたり1〜400重量部相当量の
    クリストバライト粒子と混合して、加熱処理する請求項
    1記載のクリストバライトの製造方法。
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