JP2586131B2 - 位相型拡散板 - Google Patents

位相型拡散板

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JP2586131B2 JP1047966A JP4796689A JP2586131B2 JP 2586131 B2 JP2586131 B2 JP 2586131B2 JP 1047966 A JP1047966 A JP 1047966A JP 4796689 A JP4796689 A JP 4796689A JP 2586131 B2 JP2586131 B2 JP 2586131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は位相型拡散板に関し、例えば写真用カメラ等
においてファインダー像を形成する焦点板として用いた
場合、所定の拡散特性を有し、良好なるファインダー像
の観察が可能な位相型拡散板に関するものである。
(従来の技術) 従来より光学的に透明な基板面上に一定の高さの所定
形状の微細パターンを複数個形成し、該微細パターンを
通過する光束に他の光束に対して位相差を付与して所定
の拡散特性を持たせた所謂bi−(バイ)レベルの位相型
拡散板が例えば特開昭55−70827号公報で提案されてい
る。
第10図は同公報で提案されているバイレベルの位相型
拡散板の要部概略図である。同図において101は基板で
あり、該基板101面上に一定の高さの微細パターン102が
形成されている。そして基板101面上の領域Aを通過す
る光束とパターン102の領域Bを通過する光束間に位相
差を付与し、所定の拡散特性を得ている。
(発明が解決しようとする問題点) 位相型拡散板に光束が入射すると第11図に示すように
0次回折光を中心に±1次、±2次、…等の回折光が生
じる。
一般に位相型拡散板の(θx)方向の回折光は波
長をλ、入射角をθx、Nx=sinθx/λ、Ny=sinθ
y/λとし、拡散基板上の点(x,y)に於ける位相分布を
θ(x,y)とすると、位相分布のフーリエ変換として次
式より求められる。
u(Nx,Ny)〜∬ exp(−i φ(x,y))・ exp[−i2π(Nx・x+Ny・y)]dxdy 今、拡散板上の平面図Aを基準面とし、平面部(位相
部ともいう)Bの高さをdBとし、位相部Bの屈折率をn
とすると、各平面部の位相はθ(x,y)=0、θ(x,
y)=2π(n−1)・dB/λと表わされる。各平面部
の全体に対する面積比をそれぞれSA,SBとすると、波長
λに於ける0次回折光(直進成分)の強度は、 IO=1−2SA・SB・{1−cos(2π(n−1)・dB/λ)} という形に表わされる。ここでSA+SB=1である。
例えば石英ガラス(nd−1.45867,ν=67.9)上に高
さdB=0.61μmの微小な位相部を多数設け、位相部の面
積比をSA=SB=0.5としたとき0次回折光特性は第12図
の様になる。
バイレベルの位相型拡散板の場合、この条件において
は白色0次回折強度が最も弱くなる。光源D65の分光特
性と比視感度で重み付けした白色0次回折光強度は、入
射光強度を100%としたときに1.61%となる。
このときの0次回折光は第14図の色度図に示す様に青
い色付きが生じてくる。位相部の高さを変えると色度図
で第14図の様な軌跡を描くが、白色0次回折光強度が実
用上問題にならない程度に小さいパターンの高さd=0.
5〜0.7μmの範囲では橙色から青色の何らかの色付きが
生じてしまう。
0次回折光に色付きを生ずると例えばファインダー像
の観察において非常に見苦しいものになってくる。
即ち交換レンズ式の一眼レフカメラのファインダー系
は、標準レンズに於いてレンズと接眼レンズの瞳が合う
様にコンデンサーレンズ或はフレネルレンズ等のパワー
を決めているが、そのようなカメラに標準レンズを装着
し、絞りをF11とかF16以上の小絞りにした場合、ファイ
ンダー系全体が0次回折光と同じ色付きを生じてしま
う。
更に、望眼レンズや接写レンズの様に射出瞳距離が標
準レンズと異なっているようなレンズ系を装着して小絞
りにした場合には第15図の様にファインダー視野の中心
に0次回折光と同じ色を有する鮮かなスポットが現れて
くる。
この現象は絞りを開いていくと緩和されるが、望遠レ
ンズや複写レンズでは開放Fナンバーが暗いので、残存
することが多く、しかもファインダー視野周辺は拡散光
が例えば第13図の様に0次回折光の色と補色関係にある
色の分光特性を示すため、ファインダー視野中心の色と
は補色の色付きが生じてくる。従って例えば第16図の様
にファインダー像の色ムラとなって現われてくる。
これに対して、例えば特開昭55−9568に開示されてい
る方法に従い、このような色付きを解消する程度に位相
部の面積比SA域はSBを0.5からずらすと色付きに対して
は効果があるが、0次回折光の強度が大きくなってファ
インダー視野内で明るさのムラが生じてくるという、別
の問題点が生じてくる。
本発明の基板面上に設ける所定形状の複数の微細な平
面部(パターン)の種類、面積比、そして高さ等を適切
に設定することにより0次回折光の強度(白色)及び色
付き、更には拡散光の色付きが少なく、例えばファイン
ダー系に適用したときは良好なるファインダー像の観察
が可能な位相型拡散板の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、基板面上に基準面を含めて全体として3種
類の高さより成る微細な平面部を複数個設け、該平面部
を利用して入射光束に所定の位相差を付与することによ
り回折又は/及び散乱させ所望の拡散特性を得る際、該
平面部側を上に向けたとき高さの低い平面部から順にA,
B,Cとし、該平面部Aを基準としたときの平面部Bの高
さをdB、平面部Cの高さをdC、該平面図A,B,Cの全体に
対する面積比を各々SA,SB,SC(SA+SB+SC=1)とした
とき 1.6 <dC/dB<2.5 ・・・(1) 0.35<SB <0.5 ・・・(2) (実施例) 第1図は本発明の第1実施例の要部斜視図、第2図は
本発明の第1実施例の平面図である。
図中、1は基板、2は微細な円形のパターンで基板1
面上に設けられており、これにより全体として3つ平面
部(位相部ともいう)A,B,Cを平面部Aは基板1に相当
し、他の平面図B,Cの高さは各々異なり、平面図A,B,Cは
全体として異なった3つの高さより成っている。
これにより所謂3−レベルの位相型拡散板を構成して
いる。同図では平面部Aを基準とし、高さの低い順に平
面部B、平面部Cとなっている。平面部B,Cを形成する
パターン2B,2Cの材質は基板1と同質又は異質の物質よ
り成っている。パターン2の形状は円形の場合を示して
いるが後述するように楕円形、長円、多角形等のどのよ
うな形状であっても良い。
本実施例では平面図A,B,Cの高さや全体に対する面積
比等を前述の如く設定することにより平面部A,B,Cの各
領域を通過する光束間に所定の位相差を付与し、これに
より所望の拡散特性を持たせている。
次に本実施例の位相型拡散板の光学特性を数式を用い
て説明する、 本実施例における3−レベル位相型拡散板(θx,
θ)方向の回折光uは拡散板上の点(x,y)に於ける
位相分布をφ(x,y)とすると u(Nx,Ny)〜∬ eup(−i φ(x,y))・ exp[−i2π(Nx・x+Ny・y)]dxdy の様に位相分布のフーリエ変換として求められる。
拡散板上の平面部Aを基準面とし、平面部Bの高さを
dB、平面部Cの高さをdCとすると、各平面部の位相は φ(x,y)=0、 φ(x,y)=2π(n−1)・dB/λ、 φ(x,y)=2π(n−1)・dC/λ と表わされ、各平面部の、全体に対する面積比をそれぞ
れSA,SB,SCとすると(ここでSA+SB+SC=1である)、
直進成分である0次回折光の強度IOは上式に (θx)=(0,0) を代入して で計算される。上式を整理すると、 IO=1−2SASB・{1−cos(2π(n−1)・dB/
λ)} −2SASC・{1−cos(2π(n−1)・dC/λ)} −2SBSC・{1−cos(2π(n−1)・(dC−dB)/
λ)} になる。
この式で、 [2SASB・{1−cos(2π(n−1)・dB/λ)}] の項は平面部A及びBを透過してきた光波が干渉しあっ
て側方に回折される拡散光(0次以外の回折光)を意味
しており、以下の項は同様に、平面部AとC域は平面部
BとCを透過してきた光波が干渉しあって側方に回折さ
れる拡散光を意味する。
全拡散光は以上三項の合計であり、従って直進成分で
ある0次回折項の強度は上式の様に全光量1から全拡散
光を差し引いた値となる。
この様に全拡散光は平面部AとB、平面部AとC、更
に平面部BとCを透過してきた光波の拡散光三項の重ね
あわせによって決まる。この為本実施例では平面部B及
びCの高さdB及びdC、面積比SA,SB及びSCを適切に選
び、これにより色を打ち消しあって全拡散光の分光特性
をフラットにして0次回折光の強度の分光特性も同様に
フラットにしている。
本実施例では白色の0次回折強度の評価は比視感度で
重み付けして行なった。一方、色の評価は10度視野に基
づくX10,Y10,Z10表示系によってx10,y10で光源D65に対
して行なった。
このとき各平面部の位相(高さ)及び面積比を前述の
条件式(1),(2),(3)の如く設定したときに0
次回折光の強度(白色)及び色付きを最も少なくするこ
とができた。
条件式(1)は平面部A−Bと平面部B−Cの拡散光
の分光特性の山と、平面部A−Cの拡散光の分光特性の
谷をほぼ一致させて分光特性をフラットにするための条
件である。
条件式(2)は平面部A−Cの拡散光の強度をあまり
強めないための条件であり、やはり分光特性をフラット
にするために必要な条件である。条件式(1),(2)
の下限値を越えると0次回折光の強度(白色)が大きく
なり、又青く色付く傾向となり、条件式(1),(2)
の上限値を越えると0次回折光が黄色に色付く傾向とな
るので良くない。
本実施例では平面部AとCの面積比SAとSCに関しては
両者を全く等しくするより条件式(3)の様に、いずれ
か一方が或る程度大きい様に定めた方がさらに良好なる
拡散特性が得られる。
又、面積比SA,SB及ぶSCの内、中間の高さの平面部の
面積比SBを面積比SA及びSCより大きくしたほうが0次回
折光の色付きをさらに小さくできるので好ましい。
以下に本発明の具体的な数値実施例を示す。
(実施例) 基板:石英ガラス (SiO2:nd=1.45867 ν=67.9) 位相分布 段差: dB=0.498μm、dC=1.021μm 面積比: SA=0.333、SB=0.442、SC=0.225 (nd−1)・dB=0.2284、(nd−1)・dC=0.4683 この拡散板の、比視感度で重み付けして評価した白色
の0次回折強度の評価は1.11%と小さい値であった。そ
して0次回折光は第3図の様な分光特性を示し、第12図
の所謂bi−レベルCADマットと比べるとかなりフラット
である。
その色は第5図の色度図に示す様にx10=0.3065、y10
=0.333と殆ど白色である。従って例えば望遠レンズに
用いたとき小絞り時に光量ムラ及び色ムラを生ぜず、又
標準レンズの小絞り時も同様に色付きは殆ど発生しな
い。
一方本実施例1の全拡散光及び平面図AとB、平面図
AとC、さらに平面図BとCを透過してきた光波の拡散
光(0次以外の回折光)の分光特性は第4図の様にな
る。分光特性(A−B),(B−C)の山と分光特性
(A−C)の谷がほぼ一致して補い合う結果、全拡散光
の分光特性の曲線がフラットになっていることが分か
る。
全拡散光に関しても第13図のbi−レベル位相型拡散板
の全拡散光と比べるとかなりフラットであることがわか
る。従って前述のように望遠レンズを用いた場合、開放
で色ムラは殆ど発生しない。
ここで、位相型拡散板でパターンを配列する場合、ど
れか一つの平面部の高さの面積比を大きくした方が3段
のパターンの配列が容易になる。
本発明によると、中間の高さの平面部Bの面積比SB
0.35〜0.5と大きくしたときに白色の0次回折光強度及
び色付きの極めて小さい解が存在するので、パターンの
寸法や隣接パターンとの隙間を極端に小さくしなくても
無理なくパターンを配列することができる等の製造上の
利点を有している。
一方パターンの高さが大きくなると、原板製作時、成
形品では成形時にダレ及び形状不良を生じ易くなる。そ
こでパターンの高さを透過型の位相型拡散板の場合、最
大の高さdC(μm)を 0.7<(nd−1)dC/0.587<1.2 ‥‥(4) の条件を満足するように設定し、これにより白色の0次
回折光強度及び色付きを極めて小さくしている。
一方、反射型の位相型拡散板の場合、最大の高さd
C(μm)が、 0.7<2dC/0.587<5.1 ‥‥(5) の条件を満足するように設定し、これにより白色の0次
回折光強度及び色付きを極めて小さくしている。
条件式(4),(5)の上限値を越えない範囲で最大
の高さdCを決めると製造上有利である。又下限値を越え
ると0次回折光の色付きが大きくなるので好ましくな
い。
ここで本発明の3−レベル位相型拡散板の位相部の大
きさについて述べる。
第1図及び第9図(A)〜(D)の例では基板全面に
亙って地続きの基準面Aに孤立した平面部B及びCが配
設されており、第17図の例では基板全面に亙って地続き
の基準面Cに孤立した平面部A及びBが配設されてお
り、第18図の例では基板全面に亙って地続きの基準面B
に孤立した平面部A及びCが配設されている。
本発明の位相型拡散板を例えばカメラの焦点板として
使用する場合には、孤立した平面部の形状が円形の場合
にはその直径が、非対称な形状の場合には最大になる方
向の寸法が2μmから40μmの範囲に設定するのが良い
拡散特性が得られ、かつ製造し易いので好ましい。
一方、本発明の位相型拡散板を対物レンズの前方或は
対物レンズの内部或は対物レンズの後方近傍の様に対物
レンズの焦点面から十分離れた位置に設け(l>0.3f)
ることによりソフトフィルターとして使用する場合には
該寸法を20μmから200μmの範囲に設定するのが良い
ソフト効果が得られる。
尚、lは対物レンズの焦点面からフィルターまでの距
離、fは焦点距離である。
(実施例2) 本実施例では3−レベル位相型拡散板の基板の材質の
PMMAを用いた場合である。第6図に本実施例の0次回折
光の分光特性、第7図に拡散光の分光特性、第8図に0
次回折光の色度座標を示す。
基板:PMMA(nd=1.49171 ν=57.4) 位相分布 段差: dB=0.5863μm、dC=1.1483μm 面積比: SA=0.333、SB=0.417、SC=0.25 (nd−1)dB=0.2883、(nd−1)dC=0.5646 0次回折光強度(白色):2.46% 色度座標:x10=0.336、y10=0.3576 以下の実施例(3)〜(9)は基板及び平面部(位相
部)の材質に石英ガラス(SiO2)を用いた場合である。
(実施例3) 位相分布 段差: dB=0.602μm、dC=1.205μm 面積比: SA=0.3、SB=0.45、SC=0.25 0次回折光強度(白色):0.78% 色度座標:x10=0.29、y10=0.279 (実施例4) 位相分布 段差: dB=0.628μm、dC=1.257μm 面積比: SA=0.3、SB=0.425、SC=0.275 0次回折光強度(白色):1.74% 色度座標:x10=0.344、y10=0.303 (実施例5) 位相分布 段差: dB=0.445μm、dc=0.969μm 面積比: SA=0.3、SB=0.45、SC=0.25 0次回折光強度(白色):1.81% 色度座標:x10=0.307、y10=0.286 (実施例6) 位相分布 段差: dB=0.498μm、dc=1.021μm 面積比: SA=0.3、SB=0.45、SC=0.25 0次回折光強度(白色):0.62% 色度座標:x10=0.276、y10=0.3 (実施例7) 位相分布 段差: dB=0.55μm、dC=1.1μm 面積比: SA=0.4、SB=0.425、SC=0.175 0次回折光強度(白色):2.02% 色度座標:x10=0.307、y10=0.338 (実施例8) 位相分布 段差: dB=0.471μm、dC=0.943μm 面積比: SA=0.37、SB=0.43、SC=0.2 0次回折光強度(白色):1.61% 色度座標:x10=0.359、y10=0.29 (実施例9) 位相分布 段差: dB=0.549μm、dC=1.1μm 面積比: SA=0.3、SB=0.4、SC=0.3 0次回折光強度(白色):2.8% 色度座標:x10=0.264、y10=0.409 本発明に関しては透過型の3−レベル位相型拡散板だ
けでなく、反射型の位相型拡散板にも前述の条件式を適
用することが可能である。その場合、光波は拡散板の上
方から入射し、反射するものとする。
本発明の前述の説明中面積比は全体に対する面積比と
しているが、全体というのは必ずしも拡散板全体を意味
するものではなく、使用する光束のディメンジョン(約
0.5〜5mmφ)として取り扱ってもよい。
又、平面部(位相部)の形状にダレがある場合には位
相部の高さの中間で区切った寸法を用いている。
3−レベル位相型拡散板の位相部形状は第1図の様な
形状のほか、第17図や第18図の様な形状も考えられ、こ
の様な形状にするとパターンの配置が容易になる。又第
1図に様な平面部Aの平面上にいきなり高さdCの位相部
Cがあると製作時にダレが大きく発生するが、第17図や
第18図の様な形状にするとダレの発生が小さくすること
ができるので好ましい。
パターンの配列について他の例を挙げると、第9図
(A)の3−レベル位相型拡散板の位相部形状は不定型
をしたものであり、回折光の局在化を防ぎ滑らかなボケ
を実現する。ここで基準面は平面部Aであり、実線で囲
まれた領域は平面図B、斜線部は平面部Cに相当してい
る。
第9図(B)の3−レベル位相型拡散板は基準面であ
る平面部Aに方形の平面部B及びCが散在しているもの
である。
第9図(C)の3−レベル位相型拡散板は基準面であ
る平面部Aに円形の平面部B及びCを散在しているもの
であるが、破線の三角形を一つの単位構造にして周期的
に配列してある。
第9図(D)に3−レベル位相型拡散板は基準面であ
る平面部Aに円形の平面部B及び円形及びドーナツ状の
平面部Cを散在しているものであるが、破線の三角形を
一つの単位構造にして周期的に配列してある。
(発明の効果) 本発明によれば前述の如く基板面上に所定形状の複数
の微細パターンより成る高さの異なる3種類の平面部を
設けることにより、例えば写真用カメラの焦点板として
用いた場合、次のような効果を有した焦点板を得るとが
できる。
(イ)0次回折光の色付きが小さいため、標準レンズに
おいて絞りを小絞りにした状態であってもファインダー
視野全面が0次回折光の色に色付く様なことがなく自然
な色を呈する良好なファインダー像を得ることができ
る。
(ロ)0次回折光の色付きが小さいため、望遠レンズの
様な瞳が合ってないレンズ系において絞りを小絞りにし
たとき色ムラを小さくすることができる。
(ハ)白色の0次回折光強度を弱くすることができるた
め、望遠レンズにおいて絞りを小絞りにした時の光量ム
ラを小さくすることができる。
(ニ)白色の0次回折光強度を弱くすることができるた
め、望遠レンズにおいて絞りを開放した時の光量ムラ
(望遠スポット)を小さくすることができる。
(ホ)0次回折光の色付きが小さく、即ち拡散光の色付
きが小さいので従来のbi−レベルCADマットに比べて望
遠レンズにおいて絞りを開放にした時の色ムラを小さく
補正することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の3−レベルの位相型拡散板の第1実施
例の斜視図、第2図は第1図の平面図、第3図は本発明
の第1実施例の0次回折光の分光特性、第4図は第1実
施例の拡散光の分光特性、第5図は第1実施例の0次回
折光の色度座標、第6図は本発明の第2実施例の0次回
折光の分光特性、第7図は第2実施例の拡散光の分光特
性、第8図は第2実施例の0次回折光の色度座標、第9
図は(A)〜(D)は本発明の3−レベル位相型拡散板
のパターンの他の一実施例の概略図、第10図は従来のbi
−レベル位相型拡散板の斜視図、第11図は回折光を示す
説明図、第12図は従来のbi−レベル位相型拡散板の0次
回折光の分光特性、第13図は従来の拡散光の分光特性、
第14図は従来の0次回折光の色度座標、第15図及び第16
図は望遠レンズを装着したときの小絞り時及び開放時の
ファインダー色付きを示す説明図、第17図及び第18図は
本発明の3−レベルの位相型拡散板の位相部形状の概略
図である。 図中、1は基板、2は微細パターン、2A,2B,2Cは各々パ
ターン、A,B,Cは各々平面部(位相部)である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板面上に基準面を含め全体として3種類
    の高さより成る微細な平面部を複数個設け、該平面部を
    利用して入射光束に所定の位相差を付与することにより
    回析又は/及び散乱させ所望の拡散特性を得る際、該平
    面部側を上に向けたときの高さの低い平面部から順にA,
    B,Cとし、該平面部Aを基準としたときの平面部Bの高
    さをdB、平面部Cの高さをdC、該平面部A,B,Cの全体に
    対する面積比を各々SA,SB,SC(SA+SB+SC=1)とした
    とき 1.6<dC/dB<2.5 0.35<SB<0.5 なる条件を満足することを特徴とする位相型拡散板。
  2. 【請求項2】前記位相型拡散板を透過型より構成し、前
    記平面部Cの高さをdC(μm)、d線(波長0.587μ
    m)に対する位相部の屈折率をndとしたとき 0.7<(nd−1)dC/0.587<1.2 なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の位
    相型拡散板。
  3. 【請求項3】前記位相型拡散板を反射型より構成し、前
    記平面部Cの高さをdC(μm)としたとき 0.7<2dC/0.587<5.1 なる条件を満足することを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の位相型拡散板。
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