JP2585949B2 - 金属製バットの製造方法 - Google Patents

金属製バットの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消音性、振動吸収性に
優れた金属製バット及びその製造方法に関する。更に詳
しくは、本発明は、金属製バットの本体内壁部に内壁部
からバット中心部へ向けて比重が連続的に高比重から低
比重に傾斜して変化する発泡層を有する消音性、振動吸
収性に優れるとともに耐久性に優れた金属製バット及び
その製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、金属製バットの性能改善のために
種々の研究開発がなされ、多くの提案がなされている。
例えば、消音特性の改善、振動吸収性(防振性)の改
善、バット破損時の危険防止、などの面で多くの研究開
発がなされ、以下のような提案をみることができる。
【0003】金属製バットの本体内壁面に単一の発泡体
層を設ける技術として、以下のようなものがある。 (i) 開昭56-28362号には、低発泡ポリウレタンや軟質塩
化ビニル樹脂などの防音防振塗料層を形成した金属製野
球バットが提案されている。 (ii) 実開昭56-127769 号には、単一材料の発泡体を充
填するものにかえて、粒状体を混入した発泡体を配設し
た金属製バットが提案されている。この提案は、従来の
消音効果を図るためにバット本体内部に単一材のプラス
チック発泡体を充填したものは、単一材の発泡材を用い
ることからある程度の消音と振動減衰には効果があるも
のの、振動防止の効果が不十分であり、これを改善しよ
うとするものと認められる。なお、バット本体内に引張
り強度の優れた素材、形状記憶樹脂やゴム材などの任意
材を適用し、吸音や防振特性を改善するものとして特開
平2-215481号、同2-224774号なども知られている。これ
らの提案の任意材が、発泡材を意図しているのかどうか
は不明確である。
【0004】また、金属製バット内に比重の異なる発泡
層を形成する技術として、以下のようなものがある。 (i) 実開昭60-102055 号には、バット本体の先端部に軟
質で比重の小さい発泡材を封入するとともに、打撃部に
軟質で比重の大きい発泡材を前記比重の小さい発泡材に
連接して封入した野球用金属バットが提案されている。
これは、特にバットの重量を増加させることなく打撃部
の強度を向上させるとともに消音効果を達成しようとす
るものであると認められる。 (ii) 特開昭56-91766号には、バット本体の内部に、密
度、弾性係数、減衰効果を異にしたプラスチック材(発
泡材)を適宜に層状に積層(ラミネート)、あるいはブ
ロック状に連接した金属野球用バットが提案されてい
る。これは振動の減衰効果のほかに適用する発泡体の積
層順序と厚みを適宜に変えることにより、打球音が大き
いものから小さいものまで(高いものから低いものま
で)使用者の好みにあった各種のバットを提供しようと
するものであると認められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来から提案
されている金属製バットの改良技術は、1つの大きな欠
点を有するものである。即ち、金属バットは打撃時の高
い衝撃力印加という厳しい条件のもとで長期に亘り安全
に使用されるものでなければならず、従って長期に亘り
吸音(消音)特性や防振(振動減衰)特性などが発現さ
れなければならない。しかしながら、この耐久性という
観点から従来技術を評価すると、従来の単に発泡材をバ
ット本体内に配設したものやあるいは異種の発泡層を積
層(ラミネート)または連接したものは、バット内壁面
での剥離、発泡層同志の境界面における界面剥離を起し
てしまうため十分なものではない。本発明は、前記した
従来技術の欠点を解消し、消音特性や防振特性を長期に
亘り維持することが出来る金属製バットとその製造方法
を提供しようとするものである。
【0006】本発明を概説すれば、本発明は、金属製バ
ット本体の内壁面にバット本体の中心部に向かって比重
が大から小へ連続的に傾斜変化した発泡層を有する金属
製バットの製造方法に関するものである。即ち、本発明
の前記金属製バットの製造方法は、 (i)中空状金属製バット本体の頭部またはグリップエ
ンドよりバット本体内部に発泡性樹脂原料の供給パイプ
を挿入する工程、 (ii)バット本体及び/又は供給パイプを回転させな
がら発泡性樹脂原料をバット内壁面に塗布する工程、 (iii)前記供給パイプを熱風供給パイプに置換し、
バット本体の頭部及び/又はグリップエンドを開放した
状態でバット本体または熱風供給パイプを回転させなが
ら熱風によりバット本体の内部から加熱し、バット本体
の中心部に向かって比重が大から小へ連続的に傾斜変化
する発泡層を成形する工程、 (iv)前記内壁面に発泡層を形成したバット本体に頭
部とグリップエンドを固着する工程、の各工程から成る
ことを特徴とするものである。
【0007】以下、本発明の技術的構成を図面を参照し
て詳しく説明する。なお、本発明は、図示のものに限定
されないことはいうまでもないことである。
【0008】本発明は、金属製バット本体の内壁部に吸
音特性や防振特性に優れた発泡層を形成するに際し、特
に耐久性の観点から金属バット本体の内壁面に当接する
部位の発泡体の該内壁面への固着強度をどのようにして
増大させるか、という検討のなかから案出されたもので
ある。その結果、本発明者らはバット本体の内壁面に当
接する発泡層の該内壁面への固着強度は、発泡密度が小
さいほど、別言すれば発泡倍率が小さいほど,そして発
泡樹脂として接着性に優れたもの(金属に対して高いタ
ック性を有するもの)ほど好ましいこと、及び発泡層が
種々のミクロ構造をもつ発泡体で構成されることが好ま
しいという知見を得た。本発明は、前記知見をベースと
したものである。
【0009】以下、本発明を図を参照しながら詳しく説
明する。図1は、中空状バット本体(1) のグリップエン
ド部より発泡性樹脂原料を供給するパイプ(P1)を挿入し
た状態を示す。本発明において、均一な発泡層をバット
本体(1) の内壁面に形成させるために、該バット本体
(1) または供給パイプ(P1)のいずれかあるいは両者を回
転させることが好ましい。
【0010】本発明において、該発泡性樹脂原料の供給
パイプ(P1)より供給される発泡性樹脂原料としては、後
の加熱工程で発泡するものであれば特段に制約を受けな
い。しかしながら、作業の環境性という観点から、ある
いは消音性などの特性向上の観点から、発泡層が極力、
独立気泡で構成されるようにするために、熱可塑性樹脂
の水性エマルジョンタイプまたは無溶媒(無溶剤)型の
熱硬化性樹脂組成物のもので、かつ熱膨張性(発泡性)
のマイクロカプセルを含有するものが特に推奨される。
これは、所定の有機溶媒を用いた溶液タイプの発泡性樹
脂原料の場合と比較して、加熱発泡時の有機溶媒の蒸発
飛散がないこと、また吸音や防振特性において連続気泡
のものよりも独立気泡の方が優れているからである。
【0011】本発明において、前記した発泡層の形成に
使用される熱可塑性樹脂の水性エマルジョンまたは無溶
媒型熱硬化性樹脂組成物としては、各種のものが使用さ
れる。これらの熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂は発泡
層において気泡体の結合媒体(マトリックス)となるも
のである。この種の熱可塑性樹脂の水性エマルジョンと
しては、エチレンー酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステ
ルなどのアクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニリデン樹脂など、及びこれらの共重合体樹
脂の水性エマルジョンが使用される。このほか、SBR
エマルジョンなどの天然または合成ゴムラテックスなど
も使用される。これらのなかで、後工程の加熱処理によ
り金属内壁面に対して強力な接合力を生むタック性の強
いエチレン酢ビ系やアクリル系のものが好ましい。
【0012】一方、無溶媒(無溶剤)型の熱硬化性樹脂
組成物としては、種々のものが使用されるが、金属内壁
面(アルミ材)に対する接合力、形成される発泡層の強
度などの観点から無溶媒型エポキシ樹脂組成物が最も好
ましいものである。この種の無溶媒型エポキシ樹脂とし
ては、例えば長瀬チバ社製のエポキシ樹脂T644が市
販されている。なお、本発明において、熱可塑性樹脂の
水性エマルジョンのほかに、各種重合体の溶液組成物を
原料として使用できることはいうまでもないことであ
る。また、水性エマルジョンではないが、メチルセルロ
ース水溶液も作業環境に好ましいため使用することがで
きる。
【0013】本発明において、前記した熱膨脹性(発泡
性)のマイクロカプセルとしては、例えば塩化ビニリデ
ン樹脂やアクリルニトリル−塩化ビニリデン共重合体樹
脂などのガス透過性の小さい熱可塑性樹脂を用いてブタ
ンガスなどの液化ガスを内包したマイクロカプセルが使
用される。本発明においては、前記したように重合体の
溶液タイプの原料も使用されるが、この場合には重合体
溶液に公知慣用の発泡剤あるいは発泡助剤を添加すれば
よい。前記した発泡剤としては、熱分解によりガスを発
生するものであればよく、例えば炭酸アンモニウム(30
〜60℃の熱分解温度を有する。以下、同じ)、重炭酸ソ
ーダ(60〜150 ℃)、ベンゼンスルホニルヒドラジド
(100 〜130 ℃)、AIBN(アゾビスイソブチロニト
リル,100 〜102 ℃)など、また発泡助剤としてアゾジ
カルボンアミド、シュウ酸などを用いて熱分解温度を低
下させるようにすればよい。
【0014】図2は、発泡性樹脂原料をバット本体(1)
の内壁面へ塗布したあとに、グリックエンド部から熱風
供給用パイプ(P2)を挿入した状態を示す。なお、図2に
は、バット本体(1) 内壁面に形成された発泡性樹脂原料
の被覆層(2')が示され、これが発泡形成されて発泡層と
なることはいうまでもないことである。該熱風供給パイ
プ(P2)から供給される熱風の温度は、使用する発泡剤の
熱分解温度に適合したものであればよい。本発明におい
て、該熱風による加熱処理により発泡性樹脂の塗布膜を
発泡させるに際して、均一力発泡層の形成という観点か
ら、バット本体(1) または熱風供給パイプ(P2)のいずれ
かをあるいは両者を回転させながら行なことが好まし
い。なお、本発明において、前記発泡性熱可塑性樹脂の
供給パイプ(P1)と熱風供給パイプ(P2)は共用してもよい
し、あるいはそれぞれの処理に最適な構造のパイプとし
てもよいことはいうまでもないことである。また、前記
した加熱方式の変形例として、抵抗発熱体などの加熱媒
体の使用も可能であるが、熱風加熱が効率的である。
【0015】図3は、前記図2で説明した熱風供給パイ
プ(P2)の熱風供給により発熱層(2)を形成した後、該熱
風供給パイプ(P2)をバット本体(1) 内から除去し、グッ
プエンド(3) を固着して製造した金属製バット(B) の断
面図である。なお、本発明において、前記工程をバット
本体(1) の頭部から行なってもよいことはいうまでもな
いことである。
【0016】次に、本発明の前記製造プロセスにより製
造された金属製バットの特徴点をみる。図4は、図3の
I−I線断面図である。図5は、図4のII−II線断
面図である。前記した本発明の製造プロセスにより、発
泡層(2) のミクロ構造は図5に示されたものとなる。即
ち、発泡層(2) の形成時の熱伝達の相違により、発泡層
(2)のミクロ構造は次のようになる。バット本体(1) の
内部からの熱風加熱であるため、バット本体(1) 内部の
表面側は高い加熱温度で発泡され、一方金属バットの壁
面部は熱の伝達、熱の放出により発泡温度が低くなる。
その結果、バッド内部の発泡層の表面側(21)の発泡倍率
は大きくなり(比重小、密度小)、一方金属バットの壁
面部(23)の発泡倍率は小さくなり(比重大、密度大)、
中間部(22)は中間の発泡倍率となる。この発泡倍率の相
違が図5に示されている。別言すれば、発泡層(2) の比
重はバット本体(1) 内部の表面側(21)から金属バットの
壁面部(23)に亘り比重大から比重小に連続的に傾斜した
比重を有すことになる。
【0017】本発明の前記した発泡層(2) のミクロ構造
は、吸音特性や防振特性の発現はもとより耐久性との関
連で極めて重要な意義を有する。即ち、金属製バット本
体(1) の壁面と当接する低発泡倍率(比重大)部位(23)
は、該壁面に強固に接合することができる。なお、その
接合力を増大させるために、金属壁面に対するタック力
が大きな熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂を使用すれ
ばよく、前記したようにエポキシ樹脂が好ましいもので
ある。そして、前記発泡倍率の中間部位(22)と高部位(2
1)は該低発泡倍率部位(23)に連続的に接合する。以上の
ことから、打撃時の激しい衝撃力もとで発泡層がバット
壁面から剥離せず、しかも発泡倍率の低部位(21)、中部
位(22)、高部位(23)が連続して接合しているため、即ち
比重(密度)が順次に連続して低下傾斜しているため吸
音特性や防振特性に優れた金属製バットが得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。なお、本発明は実施例のものに限定されないこと
はいうまでもないことである。
【0019】実施例1 (i) 発泡性樹脂原料の調製 エチレン−酢酸ビニル共重合体の水性エマルジョン(昭
和高分子社製、固形分60%)100重量部(以下、同
じ)に塩化ビニリデン樹脂の発泡性マイクロカプセル
(日本フィーライト社製、揮発性ガスイソブタン、発泡
温度90℃)15部を配合して発泡性樹脂原料を調製し
た。前記原料を後述する発泡条件で最終的に厚さ10mm
の発泡層が得られるように、高速回転のバット本体の内
壁面に供給パイプを用いて塗布した。なお、バット本体
の形状は、長さ840mm、最大直径70である。 (ii) 発泡成形 高速回転のバット本体に、熱風パイプにより熱風を供給
して加熱発泡させた。なお、熱風の温度は100℃で、
発泡時間は15分であった。また発泡層のバットの側面
側と内部の表面側の比重比は0.90であった。 (iii) 製品の評価 製造された金属製バットの性能評価を行なった。なお、
比較しやすいように、本発明の発泡層を設けないもの
(コントロール)の性能を100dbとした。 (イ)消音(吸音)効果 ジュラルミン製振り子を金属製バットの先端から140
mmの点に衝突させ、その時に生じる衝撃音を5秒間測定
し、単発騒音暴露レベル(LAE)評価により音圧を求め
た。結果は、本発明品86db、コントロールで100db
であった。 (ロ)耐久性効果 時速80Km/hのボールを500回バットに当て、消音
(吸音)効果がどの程度低減するかにより耐久性を評価
した。その結果、初期値86dbのものが87−88dbに
なっただけであり、優れた耐久性を示した。
【0020】実施例2 (i) 発泡性樹脂原料の調製 アクリロニトリル−スチル共重合体の水性エマルジョン
100部、及びアクリロニトリル−塩化ビニリデン共重
合体樹脂の発泡性マイクロバルーン(日本ティーライト
社製、揮発性ガスイソブチル,発泡温度90℃)10部
を用いたほかは、実施例1と同様にしてバット本体を処
理した。 (ii)発泡形成 熱風温度110℃,10分の発泡条件のほかは、実施例
1と同様に加熱発泡させた。なお、バットの側面側と内
部の表面側の比重比は0.92であった。 (iii)製品の評価(評価法は実施例1に準じる) (イ)消音(吸音)効果 本発明品88db,コントロールで100db。 (ロ)耐久性効果 90dbであり、優れた耐久性を示した。
【0021】実施例3 (i) 発泡性樹脂原料の調製 エポキシ樹脂(長瀬チバ社製.無溶剤型エポキシ樹脂T6
44)100部、可塑剤(長瀬チバ社製)30部、発泡性
マイクロバルーン(日本フィーライト社製、マイクロバ
ルーン091DU 、091DE )5部(091DU 3部、091DE 2
部)、粘着付与剤(日本シリカ社製、ニプシルNV3 )7
部を用いたほかは、実施例1と同様にしてバット本体を
処理した。なお、前記原料の粘度は約 700,000cp(25
℃)であった。 (ii) 発泡成形 熱風温度130℃、20分の発泡条件のほかは、実施例
1と同様に加熱発泡させた。なお、バットの側面側と内
部の表面側の比重比は0.92であった。 (iii) 製品の評価(評価法は実施例1に準じる) (イ)消音(吸音)効果 発泡性樹脂原料の注入量15g から25g で評価した。
なお、従来技術による重量増加は25〜30g である。
本発明の金属製バットは18g で目標値(90db)を達成
し、25g で85dbとなった。 (ロ)耐久性効果 球速条件を140km/h に変更して評価したが、1000発
でも発泡層の剥離がみられず、優れた耐久性を示した。
【0022】
【発明の効果】本発明の金属製バットは、その製造プロ
セスから明らかのように、バット本体の内壁部に吸音と
防振特性を有する発泡層が強固に接合するため、耐久性
に優れたものである。即ち、打撃回数が重なるにつれ
て、バット本体と発泡層は剥離を起して吸音や防振特性
を低下させるが、本発明により製造される金属製バット
は極めて耐久性に優れたものである。
【0023】また、本発明の金属製バットは、バット本
体の内壁面部に形成される発泡層の比重がバット内壁面
からバット中心部へ向けて連続的に高比重から低比重に
傾斜して変化するため、吸音や防振特性に優れるととも
に、高比重領域と低比重領域の層間剥離を起すこともな
く耐久性に富むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属製バットの製造方法の一工程を
説明するもので、バット本体内へ発泡性樹脂原料の供給
パイプを挿入配設した状態を示す。
【図2】 本発明の金属製バットの製造方法の一工程を
説明するもので、バット本体内へ熱風供給パイプを挿入
配設した状態を示す。
【図3】 本発明の金属製バットの製造方法により製造
されたバットの断面図である。
【図4】 図3のI−I線断面図である。
【図5】 発泡層のミクロ構造をみるための図4のII
−II線断面図である。
【符号の説明】
B…………………金属製バット 1…………………バット本体 2…………………発泡層 21………………低比重(高発泡倍率)部位 22………………中比重(中発泡倍率)部位 23………………高比重(低発泡倍率)部位 3…………………グリップエンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中原 佳弘 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (72)発明者 潮田 俊太 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−343865(JP,A) 特開 昭58−31724(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製バット本体の内壁面にバット本体
    の中心部に向かって比重が大から小へ連続的に傾斜変化
    した発泡層を有する金属製バットを製造する方法におい
    て、前記製造方法が、 (i)中空状金属製バット本体の頭部またはグリップエ
    ンドよりバット本体内部に発泡性樹脂原料の供給パイプ
    を挿入する工程、 (ii)バット本体及び/又は供給パイプを回転させな
    がら発泡性樹脂原料をバット内壁面に塗布する工程、 (iii)前記供給パイプを熱風供給パイプに置換し、
    バット本体の頭部及び/又はグリップエンドを開放した
    状態でバット本体または熱風供給パイプを回転させなが
    ら熱風によりバット本体の内部から加熱し、バット本体
    の中心部に向かって比重が大から小へ連続的に傾斜変化
    する発泡層を成形する工程、 (iv)前記内壁面に発泡層を形成したバット本体に頭
    部とグリップエンドを固着する工程、 とから成ることを特徴とする金属製バット本体の内壁面
    にバット本体の中心部に向かって比重が大から小へ連続
    的に傾斜変化した発泡層を有する金属製バットの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 発泡性樹脂原料が、熱膨脹性マイクロカ
    プセルを含有した熱可塑性樹脂水性エマルジョンである
    請求項1に記載の金属製バットの製造方法。
  3. 【請求項3】 発泡性樹脂原料が、熱膨脹性マイクロカ
    プセルを含有したエポキシ樹脂組成物である請求項1に
    記載の金属製バットの製造方法。
  4. 【請求項4】 発泡性樹脂原料が、熱膨脹性マイクロカ
    プセルを含有した無溶剤型エポキシ樹脂組成物である請
    求項3に記載の金属製バットの製造方法。
  5. 【請求項5】 発泡層が、独立気泡のものである請求項
    1に記載の金属製バットの製造方法。
  6. 【請求項6】 発泡性樹脂原料の供給と熱風供給が、同
    一のパイプまたは異なったパイプを使用して行なうもの
    である請求項1に記載の金属製バットの製造方法。
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