JP2584941B2 - レバー保護バンド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、レバー保護バンドに
関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばスキー靴のように、一体成形のシ
ェルで構成され、靴を履いた後に締めレバーで留める形
式の靴において、シェルの先端でシェルの正面の外側領
域に接着剤あるいはリベットによって止められるレバー
保護バンドは、現在良く知られている。

【０００３】このようなバンドは、シェルの側面から少
しはみ出している。このバンドが所有していなければな
らない重要な要件は、突発的な吹き飛ばしや衝撃に対
し、シェルに設けられた締めレバーを保護することであ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなバンドはいくつかの問題を有している。まず第１
に、レバー保護バンドをシェルに固定するために使用さ
れる公知の方法は、その仕事としてのレバーの保護を完
全に行うことができない、ということである。

【０００５】つまり、ピン、ねじ、スナップ止め、ある
いは接着剤のような固定手段の使用は、もし、レバー保
護バンドに突発的な衝撃が加わった場合、そのバンドが
部分的あるいは全体的に引き剥がされてしまい、結果的
にその保護機能を無くしてしまうことになる。

【０００６】第２に、シェルの製造において、レバー保
護バンドを、常時良好な状態で固着できるわけではない
が、その固着を行うための余分な工程が必要となる。

【０００７】そのため、この発明の目的は、突発的な衝
撃に対してレバーを最適に保護することのできる保護バ
ンドを提供することにより、上述したような従来の問題
を無くすことにある。

【０００８】なかでも、特に重要な目的は、その使用
中、主として鋭利でない物体に対して突発的な衝撃があ
った場合においても、部分的あるいは全体的な剥離や故
障の無い保護バンドを提供することである。

【０００９】他の目的は、シェルの最適な位置に配置可
能な保護バンドを提供することである。他の重要な目的
は、構造的にシンプルで、産業化が容易であり、使用に
おいて信頼性が高く安全であり、さらに、製造コストが
低い保護バンドを提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段およびその作用】後ほど明
白になるこれらの目的は、かご状構造体を有し、その内
部に、シェルの決まった位置にモールドするための、モ
ールド用の、少なくとも１つのセンタリング穴、及び／
又は、少なくとも１つのガイド、及び／又は、少なくと
も１つの取っ手翼を備えたことを特徴とするレバー保護
バンドによって達成される。好ましくは、前記構造体は
シェルの先端に位置付けられる。

【００１１】すなわち、この発明は、かご状構造体１を
有し、その内部に、シェルの決まった位置にモールドす
るための、モールド用の、１以上のセンタリング穴１２
ａ，１２ｂ、及び／又は、１以上のガイド１８ａ，１８
ｂ、及び／又は、１以上の取っ手翼１７を備えたことを
特徴とするレバー保護バンドである。

【００１２】上記構成において、前記決まった位置にお
けるモールドは、前記シェル４の先端３に配置されるこ
とが好ましい。

【００１３】かご状構造体１は、断面が第２端部８より
も大きい第１端部７を有する弓状中央体６を備え、前記
シェル４に対し外側向きの、前記弓状中央体６の側面９
に、凹部１０が形成されていることが好ましい。

【００１４】また、この構成においては、かご状構造体
１は、前記シェル４の先端領域２に配置され、レバー５
を保護するために、前記第１端部７のみが前記シェル４
の側面から突出し、さらに、前記第１端部７が、足の外
側部に配置されるとともに、レバー５の正面に配置され
ていることが好ましい。

【００１５】そして、前記凹部１０の反対面に内面１１
が存在し、そこにシェル４の決まった位置にモールドす
るための、モールド用の一対のセンタリング穴１２ａ，
１２ｂが、縦中央軸に対してほぼ鏡面対称に形成され、
さらに前記内面１１に、前記シェル４に固定するため
の、適切な複数の横断低部１３が設けられていることが
好ましい。

【００１６】また、前記第２端部８は、前記シェル４の
側面と同一面に配置され、前記弓状中央体６の上縁部１
４と下縁部２０の部分についても同様に、前記シェル４
の側面と同一面に配置されていることが好ましい。

【００１７】さらに、接続面１５が、前記弓状中央体６
の上縁部１４に設けられ、前記接続面１５には、様々な
形状の複数の開口１６が形成され、前記接続面１５が、
中央に、前記シェル４に固定するための、かかと領域１
８０の方向に向けられた取っ手翼１７を備えていること
が好ましい。

【００１８】そして、前記シェル４に固定するための、
互いに平行な１以上のガイド１８ａ，１８ｂが、前記接
続面１５の反対側にほぼ直角に突出し、前記１以上のガ
イド１８ａ，１８ｂが、少なくとも１つのブリッジ１９
によって横方向に接続されていることが好ましい。

【００１９】この場合、前記一対のセンタリング穴１２
ａ，１２ｂと、前記弓状中央体６の前記上縁部１４に接
続するための前記接続面１５と、前記１以上のガイド１
８ａ，１８ｂと、前記ブリッジ１９とから、前記シェル
４にセンタリング、及び／又は、固定するための手段が
構成される。

【００２０】そして、かご状構造体１は、決まった位置
にモールドすることによって得られる前記シェル４の、
そのモールドの中に配置されることが好ましい。

【００２１】

【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明
を詳述する。なお、これによってこの発明が限定される
ものではない。

【００２２】この発明のさらなる特徴及び有利さは、以
下のような、図を伴い、限定されない例により描かれ
た、特定の詳細な記述から明白になる。すなわち、図１
はレバー保護バンドの斜視図、図２はレバー保護バンド
の先端図、図３はレバー保護バンドの底面図、図４はレ
バー保護バンドの内部図、図５はシェルの先端に内装さ
れたレバー保護バンドの、図４のＶ−Ｖ面に沿う断面図
である。

【００２３】これらの図において、レバー保護バンドは
全体的に参照番号１によって示され、シェル４の先端３
の正面領域２に横方向に接合可能であり、その機能は、
前記シェル４を横断するように配置されたレバー５を保
護することである。

【００２４】前記レバー保護バンド１は、かご状であ
り、第２端部８と、その第２端部８よりも大きい断面を
有する第１端部７とを備えた弓状中央体６から構成され
ている。

【００２５】凹部１０は、弓状中央体６の、シェル４の
外側向きの側面９に形成されている。内面１１は、前記
凹部１０の反対面に設けられており、そして、前記内面
１１には、シェル４の決まった位置にモールドするため
の、モールド用の一対のセンタリング穴１２ａ，１２ｂ
が、縦中央軸に対してほぼ対称又は鏡面対称に形成され
ている。

【００２６】複数の横断低部１３は、内面１１に設けら
れており、これによりシェル４に固定することができ
る。

【００２７】接続面１５は、弓状中央体６の上縁部１４
に設けられており、そして、接続面１５には、様々な形
状の複数の開口１６が形成されている。

【００２８】前記接続面１５は、中央に、シェル４に固
定するための、かかと領域１８０の方向に向けられた取
っ手翼１７を備えている。

【００２９】シェル４の底部に固定するための２つのガ
イド１８ａ，１８ｂは、接続面１５の反対側に、側面９
に対しほぼ直角に突き出ている。前記ガイド１８ａ，１
８ｂは、互いに平行に配置されており、ブリッジ１９に
よって横方向に接続されている。

【００３０】前記レバー保護バンド１は、決まった位置
にモールドすることによって得られるシェル４の、その
モールドの中に位置付けられる。

【００３１】好ましくは、一対のセンタリング穴１２
ａ，１２ｂと、弓状中央体６の上縁部１４に接続するた
めの接続面１５と、グリップ用のガイド１８ａ，１８ｂ
と、ブリッジ１９とで、前記シェル４に対する最適なセ
ンタリングを達成することができる。

【００３２】したがって、前記シェル４内におけるレバ
ー保護バンド１の完全な包み込みが達成され、一体ユニ
ットが得られる。

【００３３】前記レバー保護バンド１は、前記シェル４
の先端３の領域に配置され、そして、その第１端部７の
みが、前記シェル４の側面から突き出ている。前記第１
端部７は、レバー５を保護するために、足の外側部に配
置されるとともに、前記レバー５の正面に配置される。

【００３４】その代わりに、前記第２端部８は、前記シ
ェル４の側面と同一面であり、弓状中央体６の上縁部１
４と下縁部２０の部分についても同様に、前記シェル４
の側面と同一面である。

【００３５】前記発明の使用は、以下のようである。レ
バー保護バンド１は、いったん適切なモールドに挿入さ
れると、一対のセンタリング穴１２ａ，１２ｂの存在の
効果、及びグリップ用のガイド１８ａ，１８ｂとブリッ
ジ１９の効果により、最適に中心に置かれる。

【００３６】また、一度決まった位置にモールドされれ
ば、接続面１５の存在、つまり、開口１６と取っ手翼１
７の効果により、シェル４における最適な保持が達成さ
れる。

【００３７】好ましくは、ダウンヒルをスキーで滑降す
る間に、前記靴が、もし、石やスラロームポールのよう
な、自然、あるいは人工的な障害物に衝突した場合に
は、レバー保護バンド１が最初に障害物に衝突して、衝
撃を受け、そのレバー保護バンド１の効果により、レバ
ー５が保護される。

【００３８】したがって、レバー保護バンド１が、上述
した課題と目的、つまり、レバー５を開けたり壊したり
するような突発的な衝撃に対してレバー５を保護するこ
とにより、前記締めレバー５の最適な保護を達成する、
ということがわかる。

【００３９】この発明によるレバー保護バンド１は、そ
の全てが同じ発明の概念の範囲内であれば、当然、多数
の部分変更や変化を受け入れることが可能である。当
然、その構造を構成する個々の要素の材料や寸法は、特
定の要求に従って最も適切であってよい。

【００４０】

【発明の効果】この発明によれば、突発的な衝撃に対し
てレバーを最適に保護することができる。また、その使
用中、主として鋭利でない物体に対して突発的な衝撃が
あった場合においても、部分的あるいは全体的な剥離や
故障が生じることがない。さらに、シェルの最適な位置
に配置可能である。そして、構造的にシンプルで、産業
化が容易であり、使用において信頼性が高く安全であ
り、さらに、製造コストを低くすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】レバー保護バンドの斜視図である。

【図２】レバー保護バンドの先端図である。

【図３】レバー保護バンドの底面図である。

【図４】レバー保護バンドの内部図である。

【図５】シェルの先端に内装されたレバー保護バンド
の、図４のＶ−Ｖ面に沿う断面図である。

【符号の説明】

１ レバー保護バンド ２ 正面領域 ３ シェルの先端 ４ シェル ５ レバー ６ 弓状中央体 ７ 第１端部 ８ 第２端部 ９ 側面 １０ 凹部 １１ 内面 １２ａ，１２ｂ センタリング穴 １３ 横断低部 １４ 上縁部 １５ 接続面 １６ 開口 １７ 取っ手翼 １８ａ，１８ｂ ガイド １９ ブリッジ ２０ 下縁部 １０８ かかと領域

Claims (10)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 かご状構造体（１）を有し、その内部
   に、シェルの決まった位置にモールドするための、モー
   ルド用の、１以上のセンタリング穴（１２ａ，１２
   ｂ）、及び／又は、１以上のガイド（１８ａ，１８
   ｂ）、及び／又は、１以上の取っ手翼（１７）を備えた
   ことを特徴とするレバー保護バンド。
2. 【請求項２】 前記決まった位置におけるモールドが、
   前記シェル（４）の先端（３）に配置されることを特徴
   とする請求項１記載のレバー保護バンド。
3. 【請求項３】 断面が第２端部（８）よりも大きい第１
   端部（７）を有する弓状中央体（６）を備え、前記シェ
   ル（４）に対し外側向きの、前記弓状中央体（６）の側
   面（９）に、凹部（１０）が形成されていることを特徴
   とする請求項１記載のレバー保護バンド。
4. 【請求項４】 前記シェル（４）の先端領域（２）に配
   置され、レバー（５）を保護するために、前記第１端部
   （７）のみが前記シェル（４）の側面から突出し、さら
   に、前記第１端部（７）が、足の外側部に配置されると
   ともに、レバー（５）の正面に配置されていることを特
   徴とする請求項３記載のレバー保護バンド。
5. 【請求項５】 前記凹部（１０）の反対面に内面（１
   １）が存在し、そこにシェル（４）の決まった位置にモ
   ールドするための、モールド用の一対のセンタリング穴
   （１２ａ，１２ｂ）が、縦中央軸に対してほぼ鏡面対称
   に形成され、さらに前記内面（１１）に、前記シェル
   （４）に固定するための、適切な複数の横断低部（１
   ３）が設けられていることを特徴とする請求項４記載の
   レバー保護バンド。
6. 【請求項６】 前記第２端部（８）は、前記シェル
   （４）の側面と同一面に配置され、前記弓状中央体
   （６）の上縁部（１４）と下縁部（２０）の部分につい
   ても同様に、前記シェル（４）の側面と同一面に配置さ
   れていることを特徴とする請求項４記載のレバー保護バ
   ンド。
7. 【請求項７】 接続面（１５）が、前記弓状中央体
   （６）の上縁部（１４）に設けられ、前記接続面（１
   ５）には、様々な形状の複数の開口（１６）が形成さ
   れ、前記接続面（１５）が、中央に、前記シェル（４）
   に固定するための、かかと領域（１８０）の方向に向け
   られた取っ手翼（１７）を備えていることを特徴とする
   請求項５記載のレバー保護バンド。
8. 【請求項８】 前記シェル（４）に固定するための、互
   いに平行な１以上のガイド（１８ａ，１８ｂ）が、前記
   接続面（１５）の反対側にほぼ直角に突出し、前記１以
   上のガイド（１８ａ，１８ｂ）が、少なくとも１つのブ
   リッジ（１９）によって横方向に接続されていることを
   特徴とする請求項６記載のレバー保護バンド。
9. 【請求項９】 前記一対のセンタリング穴（１２ａ，１
   ２ｂ）と、前記弓状中央体（６）の前記上縁部（１４）
   に接続するための前記接続面（１５）と、前記１以上の
   ガイド（１８ａ，１８ｂ）と、前記ブリッジ（１９）と
   から、前記シェル（４）にセンタリング、及び／又は、
   固定するための手段が構成されることを特徴とする請求
   項７記載のレバー保護バンド。
10. 【請求項１０】 決まった位置にモールドすることによ
    って得られる前記シェル（４）の、そのモールドの中に
    配置されることを特徴とする請求項１記載のレバー保護
    バンド。