JP2583430Y2 - 造林用植生袋体 - Google Patents

造林用植生袋体

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JP2583430Y2
JP2583430Y2 JP1993004042U JP404293U JP2583430Y2 JP 2583430 Y2 JP2583430 Y2 JP 2583430Y2 JP 1993004042 U JP1993004042 U JP 1993004042U JP 404293 U JP404293 U JP 404293U JP 2583430 Y2 JP2583430 Y2 JP 2583430Y2
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paper
vegetation
bag
afforestation
seeds
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寛 太刀川
英敏 吉岡
邦睦 村上
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Nippon Paper Industries Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
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  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、造林用植生袋体に関
し、特に、育苗、植栽、及び管理という一連の育林施業
の作業効率を改善することができる造林用植生袋体に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、一般的な育林方法としては、まず播
種や挿し木等により稚苗を仕立て、次いで、この稚苗を
十分な大きさに育苗した後、これを林地に植栽し、この
植栽による稚苗や苗木が下草の被圧を受けなくなるまで
除草を行う。しかしながら、こうした育苗段階において
は、苗木を十分な大きさに育てるための管理施設が必要
であり、その維持に多大な労力を必要とする。
【0003】特に、除草作業は極めて重労働であるにも
拘わらず、植栽後も植栽木が周囲の雑草の被圧を受けな
くなるまで、それらの雑草を除草しなければならず、そ
のため植栽地が作業道から遠隔であればある程、また急
傾斜地であればある程重労働となり、作業能率が低下す
ると共に危険度も増加するといった欠点があった。ま
た、これらの育苗、植栽、及び管理という一連の育林施
業のいずれの段階においても作業を機械化し難いことか
ら人力による作業が一般的であり、そのため作業能率に
も限界があった。
【0004】一方、綿状繊維マットや不織布、又は水溶
性紙等に植物種子を水溶性樹脂で貼着した張芝体(特開
昭63−51524、64−62520、同62521
号公報)や種子を混ぜた良質土、及び肥料を充填する植
生袋体(特開平4−93417号公報)を使用する法面
緑化のための播種工法が知られている。しかしながら、
これらの播種工法は、野草や樹木等の成長力が強い場合
には、これらの雑草の成長が目的とする播種用樹木の成
長に勝るため、目的とする樹木の成長が抑制され、せっ
かく播種した樹木の育成が不十分となるという欠点があ
った。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】従って本考案の第1の
目的は、育苗、植栽、及び管理という一連の育林施業を
簡便かつ経済的に行える、簡易な造林用植生袋体を提供
することにある。本考案の第2の目的は、植生体を被圧
する他の草本類や林木類の生育を阻害することができ、
目的とする林木のみを選択的に育成できる造林用植生袋
体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案の上記の諸目的
は、表面に種子が点着された耐水紙と、該耐水紙の表面
を覆った被覆紙とからなる植生紙を、網状袋体に挿入し
てなる袋体であって、前記耐水紙が種子を点着するため
の溝を有すると共に、前記種子が前記溝中に該溝方向に
沿って形成された切り込みによって保持されていること
を特徴とする造林用植生袋体により達成された。
【0007】本考案においては、特に、耐水紙として雑
草等、目的とする樹木以外の成長を抑制することのでき
る紙を使用すると共に、上記耐水紙の表面に種子を点着
させるための溝を形成し、該溝方向に沿って種子を保持
することのできる切り込み設けられているので植生の
成功率を高めることができる。また、上記造林用植生袋
体の植生紙の裏面側と網状袋体との間に土壌及び肥料の
混合物を導入することによって、簡易な造林用植生体と
して使用することができる。
【0008】本考案の造林用植生袋体は、先ず、耐水紙
の表面に溝を設け、形成された溝に更に切り込みを設
け、形成された切り込みに、予め目的とする林木種子を
点着して植生紙とし、この植生紙を被覆紙で覆ってから
網状袋体内に挿入することによって、容易に作製するこ
とができる。切り込みは、溝方向に種子を保持すること
ができるように設けることが好ましい。実際の使用に際
しては、作製した植生袋体を林地に搬入した後、植生紙
の裏面側と網状袋体との間に、地拵え後の造林地土壌及
び肥料の混合物を導入し、造林用植生体として調整す
る。
【0009】
【実施例】以下、本考案を実施例に基づいて更に説明す
るが、本考案はこれによって限定されるものではない。
図1は、本考案に係る造林用植生袋体の一実施例であ
り、目的とする種子が点着された植生紙の斜視図であ
る。
【0010】この植生紙1は、耐水紙3と被覆紙4によ
って構成され、前記耐水紙3の表面には種子2が点着さ
れ、被覆紙4が該耐水紙の表面を覆っている。耐水紙と
しては、土壌中で少なくとも半年から1年程度分解され
ない紙力を有する耐水紙を使用することが望ましい。こ
の特性は、雑草群の成長を抑制する一方、目的とする樹
木の根の成長を抑制しないための調和点から決定され、
これにより目的とする樹木のみを十分に育成することが
できる。
【0011】即ち、上記特性を有する耐水紙を用いた場
合には、野草や樹木等の成長力が、植生しようとする樹
木の成長に勝る場合であっても、耐水紙によって目的と
する樹木以外の、他の草本類や林木類の生育を阻害する
ことができ、目的とする林木のみを選択的に育成するこ
とができる。本考案で使用する耐水紙としては、セルロ
ースパルプを主体とすると共に、これに湿潤強度増強剤
を添加して紙力増強処理が施されたものが挙げられ、好
ましくは、秤量が40〜80g/m2 、厚さが0.1〜
0.2mm、湿潤引張り強度が0.5〜1.5Kg/c
2 程度の紙質のものが用いられる。
【0012】上記耐水紙3上への種子の点着は、この耐
水紙3の表面に溝5を形成し、次いで、図2に示すよう
に、形成された溝中央に溝方向に沿って2〜3mmおき
に、長さ2〜5mm程度の切込み6を形成し、図3に
示すように、この切込み6に種子を挟持させれば良
い。耐水紙3に点着する種子量は、樹木の種類や発芽率
等によって相違するが、通常、1m当たり30〜20
0粒程度とすることが好ましい。
【0013】こうして種子が点着された耐水紙3の表面
から、種子が脱落することを防止するために、前記耐水
紙3の表面を被覆紙4により被覆して植生紙1とする。
この際、被覆紙としては、設置後に発芽した苗木が十分
成長できるように、易分解性を有する紙であることが好
ましい。このような被覆紙としては、例えば薄葉紙やペ
ーパータオル等が挙げられる。この植生紙1を、網状袋
体7内に挿入して、図4に示す本考案の造林用植生袋体
が完成する。
【0014】本考案の造林用植生袋体を使用することに
より、一般的な育林方法である、稚苗を仕立て、林地に
植栽し、植栽後に除草作業を行う等の諸作業が不要とな
るので、造林の作業能率が向上する。網状袋体7として
は、林地の起伏になじみ易いと共に土壌中で難分解性で
ある素材であれば、その材質は問われないが、具体的に
はポリプロピレン又はポリエチレン樹脂を素材とした合
成樹脂性ネットや寒冷紗等を使用することが好ましい。
【0015】網状袋体7の形状及び大きさは、適宜選択
することができるが、輸送及び運搬等を考慮すると、そ
の開口部が200〜400mm、その奥行きが300〜
600mm程度のものとし、開口部を紐8その他の手段
により簡易開閉が可能な構造とすることが好ましい。ま
た、網状袋体7の網目の形状は、本考案の目的に適する
ものであれば特に制限はないが、網目の大きさは、発芽
した芽の成長性及び土壌保持性の観点から、遮光率で5
0〜70%程度のものを使用することが好ましい。
【0016】次に、本考案の造林用植生袋体の使用方法
について説明する。まず、上記した方法により、予め目
的とする林木種子を点着した植生紙1を調整し、この植
生紙1を網状袋体7内に挿入して、造林用植生袋体9を
作製しておく。この植生袋体9を林地に搬入した後、植
生紙1の裏面側と網状袋体7との間に地拵え後の造林地
土壌及び肥料の混合物を導入し、造林用植生体として調
整する。
【0017】次に、この植生体を地拵え後の造林地上に
配置し、アンカーピン又は目ぐし等で固定する。この際
における植生体の設置間隔は、樹種の種類によって相違
するが、通常、1.5〜3m程度とすることが好まし
い。なお、造林地が作業道に接近し運搬容易な場合は、
予めバーミキュライト、ピートモス、パーライト、乾燥
バーク、堆肥等の軽量土壌を混合充填しておいても良
い。
【0018】
【考案の効果】本考案の造林用植生袋体は、一般的な育
林方法である播種や挿し木等による稚苗の仕立て、仕立
てられた稚苗の育苗、苗の林地への植栽及び植栽後にお
ける除草作業を不要とする。従って本考案の造林用植生
袋体は、育苗、植栽、及び管理という一連の育林施業の
作業効率の向上を図ると共に、運搬性や経済性にも優れ
た造林用植生体として有望である。また、本考案の造林
用植生袋体は、植生紙として耐水紙を使用しているの
で、植生体を被圧する他の草本類や林木類の生育を阻害
することができ、目的とする林木のみを選択的に育成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る種子が点着された植生紙の斜視図
である。
【図2】溝内に形成された切れ込みの拡大図である。
【図3】溝内に形成された切れ込みに種子を保持させた
状態を示す拡大図である。
【図4】本考案の造林用植生袋体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 植生紙 2 種子 3 耐水紙 4 被覆紙 5 溝 6 切れ込み 7 網状袋体 8 絞り紐
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭52−72305(JP,U) 実開 昭62−16213(JP,U) 実公 昭53−1762(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/20 102 A01C 1/04

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に種子が点着された耐水紙と、該耐
    水紙の表面を覆った被覆紙とからなる植生紙を、網状袋
    体に挿入してなる袋体であって、前記耐水紙が種子を点
    着するための溝を有すると共に、前記種子が前記溝中に
    該溝方向に沿って形成された切り込みによって保持され
    ていることを特徴とする造林用植生袋体。
  2. 【請求項2】 植生紙の裏面と、該植生紙が挿入された
    網状袋体との間に土壌及び肥料の混合物が導入されてい
    る、請求項1に記載された造林用植生袋体。
  3. 【請求項3】 耐水紙が、セルロースパルプを主体とす
    ると共に、湿潤強度増強剤によって紙力増強されてなる
    紙である、請求項1又は2に記載された造林用植生袋
    体。
  4. 【請求項4】 被覆紙が易分解性である、請求項1〜3
    の何れかに記載された造林用植生袋体。
JP1993004042U 1993-01-18 1993-01-18 造林用植生袋体 Expired - Lifetime JP2583430Y2 (ja)

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JPS531762U (ja) * 1976-06-24 1978-01-10
JPS6216213U (ja) * 1985-07-13 1987-01-30

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