JP2583383Y2 - スローアウェイインサートの固定構造 - Google Patents

スローアウェイインサートの固定構造

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JP2583383Y2
JP2583383Y2 JP1993023264U JP2326493U JP2583383Y2 JP 2583383 Y2 JP2583383 Y2 JP 2583383Y2 JP 1993023264 U JP1993023264 U JP 1993023264U JP 2326493 U JP2326493 U JP 2326493U JP 2583383 Y2 JP2583383 Y2 JP 2583383Y2
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英明 片岡
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】従来より用いられているスローア
ウェイインサート(以下、インサートと略称する)の固
定構造として、実開平2-74102 号の考案の如くインサー
トの固定孔に形成したテーパー面に対接するテーパー面
をアンカーピンに設けるとともに、前記アンカーピンの
軸周面に形成する係合部に当接するカムを設け、このカ
ムの回転でもって該圧接部がアンカーピンを押圧して傾
倒させることにより、前記インサートをホルダーの保持
部底面及び壁面に圧接固定するものがあった。
【0002】
【従来技術の課題】切削加工時に受ける応力により、
固定用ネジに設けたカムが摩耗、摩滅又は変形し、アン
カーピンの係合部に引っ掛からず固定構造が作用しなく
なることがあり、また、 固定用ネジの軸とアンカーピンの軸との距離の大小に
よりインサートの固定力に差がでるので、両部材及びホ
ルダー先端の保持部を極めて高精度で作製する必要があ
った。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願考案は、上記従来の固定構造においてインサートの
固定孔の軸線に対して略垂直に配置した固定用ネジに設
けられたカムに替わるものとして、固定用ネジの先端部
位にドーム状の圧接部を形成した。
【0004】
【実施例】以下、本願考案の実施例を図に基づいて説明
する。図1の断面図に本実施例に係る固定構造を示し、
この固定構造はインサートNの固定孔Aに挿通するアン
カーピン1を該固定孔Aの軸線に対して略垂直に配置し
た固定用ネジ2を介して傾倒させ、上記インサートNの
固定孔Aの上縁に形成したテーパー面Naに対し該テー
パー面Naに対接する如く上記アンカーピン1に形成し
たテーパー面1aを圧接することによってホルダーHの
保持部S内に固定するようにしている。
【0005】即ち、前記アンカーピン1の軸周面には湾
曲状に凹んだ表面を具備する円弧状凹部3が形成され、
他方前記固定用ネジ2の先端部位には該円弧状凹部3に
圧接するべくドーム状の圧接部4が設けられており、さ
らにアンカーピン1の軸1bと固定用ネジ2の軸2bが
互いに間隔をおいてほぼ直角に交差する配置としたこと
により、図2の断面図に示す如く固定用ネジ2の螺合に
伴って前記ドーム状の圧接部4を自転させながら上記円
弧状凹部3に当接させると、その回転摩耗力によりアン
カーピン1が下方向に引き込まれ、同時に図3乃至図4
に示すように固定用ネジ2の軸方向への進行に伴う押圧
によってアンカーピン1の頭部1cがホルダーHに形成
した保持部Sの壁面Wの方向に傾倒する。
【0006】なお、上記円弧状凹部3は、アンカーピン
1の揺動中心より下部に位置することは言うまでもな
い。
【0007】叙上の如くアンカーピン1を下方向に引き
込み、同時に保持部Sの壁Wの方向に傾倒させると、イ
ンサートNの固定孔Aに形成されたテーパー面Naに対
し、該テーパー面Naに対接する如く上記アンカーピン
1に設けられたテーパー面1aが押圧することによっ
て、前記インサートNがホルダーHに形成した保持部S
内のインサートすわり面S1 及び壁面Wを押圧し、イン
サートNがホルダーHの保持部S内に固定される。
【0008】このような本実施例に係る固定構造におい
ては、前述の如く上記アンカーピン1の軸周面に形成し
た係合部3に圧接するべく固定用ネジ2の先端部位がド
ーム状の圧接部4となっており、このドーム状の圧接部
4は形状的に安定しているため摩耗、摩滅又は変形が起
こり難く、また強度的にも有利であって破損し難いので
アンカーピン1との係合を長期間に渡って良好に保つこ
とができる。
【0009】さらに、固定用ネジ2によってアンカーピ
ン1を下方向に引き込み、同時に保持部Sの壁面Wの方
向に傾倒させるには、上記圧接部4と円弧状凹部3がし
っかりと係合するようになっていればよく、またインサ
ートNの固定力も固定用ネジ2の螺合を適宜強めること
によって安定的に実現できるため、アンカーピン1の軸
1bと固定用ネジの軸2bの距離の大小により差が生じ
ることなく、よって両部材及びホルダーHに形成した保
持部Sを高精度に作製する必要がないことから加工上有
利である。
【0010】尚、前記実施例においては菱形状のインサ
ートNを示したが、三角形状(三角形状の場合、保持部
の壁面が一辺のみとなる)、四角形状のインサートを使
用することが可能である。その場合、インサートの形状
に応じた保持部の壁面の形状に対応してインサートが該
壁面に均等に押圧されるように、上記円弧状凹部3と圧
接部4の係合関係を決定する。
【0011】また、上記円弧状凹部3と圧接部4は垂直
断面形状がほぼ同一であることが望ましい。
【0012】比較実験 上記実施例のスローアウェイインサートの固定構造にお
いて、図5に示すように、異なる曲率半径R1、R1.
5、R2、R3、R4、R5による圧接部4を具備した
固定用ネジ2を用い、それぞれアンカーピン1の円弧状
凹部3に当接させたところ、その接触角は図5乃至図6
に示すようにぞれぞれ23°、41°、41°、25
°、14°、10°であった。
【0013】これらのスローアウェイインサートの固定
構造による切削工具を用いて金属材料を加工したとこ
ろ、上記接触角が14°より小さい時に、被加工物の切
削面にブレが生じていて、スムーズでなかった。これ
は、アンカーピン1を引き下げる力が小さいため、チッ
プの拘束力が小さいためであったと推測される。また、
拘束力は接触角が大きいほど大きいことが確認された。
【0014】なお、上記接触角が80°を超える場合、
固定用ネジ2側の接触点が前記圧接部4の最大径外周付
近となるため、固定用ネジ2に僅かな摩耗があっても、
固定用ネジ2が滑ってしまい固定構造として作用しなく
なる恐れがある。
【0015】以上より、上記接触角14°〜80°の範
囲が好ましいことが判った。
【0016】
【考案の効果】叙上の如く、本考案に係るスローアウェ
イインサートの固定構造においては、前記アンカーピン
の軸周面に湾曲状に凹んだ表面を具備する円弧状凹部が
形成され、他方、前記固定用ネジの先端部位には該円弧
状凹部に圧接するべくドーム状の圧接部が設けられたこ
とから、アンカーピンの軸と固定用ネジの軸の距離の大
小によりインサートの固定力に差が生じることなく、よ
って両部材及びホルダーに形成した保持部を高精度に作
製する必要がないことから加工上有利である。また、上
記ドーム状の圧接部は形状的に安定しているため摩耗、
摩滅、変形又は破損し難く、アンカーピンとの係合を長
期間に渡って良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例に係るスローアウェイインサート
の固定構造の垂直断面図である。
【図2】図1のI−I線図である。
【図3】本考案実施例に係るスローアウェイインサート
の固定構造の垂直断面図である。
【図4】図3のII−II線図である。
【図5】本考案実施例の比較実験の態様を示す概略図で
ある。
【図6】本考案実施例の比較実験における曲率半径Rと
接触角の関係を示すグラフと表である。
【符号の説明】
N スローアウェイインサート A 固定孔 W 壁面 H ホルダー S 保持部 S1 インサートすわり面 R 曲率半径 1 アンカーピン 2 固定用ネジ 3 円弧状凹部 4 圧接部 1a、Na テーパー面 1b、2b 軸 1c 頭部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】スローアウェイインサートの固定孔に挿通
    するアンカーピンを上記固定孔の軸線に対して略垂直に
    配置した固定用ネジを介して下方に引き込むとともに傾
    倒させ、上記インサートの固定孔に形成したテーパー面
    に対し該テーパー面に対接する如く上記アンカーピンに
    形成したテーパー面を圧接させることによって、ホルダ
    ーの保持部内に上記インサートを固定するようにした固
    定構造であって、 前記アンカーピンの軸周面に形成した円弧状凹部に圧接
    するべく前記固定用ネジの先端部位にドーム状の圧接部
    を設け、この圧接部の回転でもって該圧接部がアンカー
    ピンを押圧させることにより、前記インサートをホルダ
    ーに形成した保持部のインサートすわり面及び壁面に押
    圧するようにしたことを特徴とするスローアウェイイン
    サートの固定構造。
JP1993023264U 1993-05-06 1993-05-06 スローアウェイインサートの固定構造 Expired - Lifetime JP2583383Y2 (ja)

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JPH0683206U JPH0683206U (ja) 1994-11-29
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0274102U (ja) * 1988-11-29 1990-06-06
JPH046482A (ja) * 1990-04-24 1992-01-10 Seiko Epson Corp 半導体装置

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