JP2583304Y2 - 滴下用容器 - Google Patents
滴下用容器Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は滴下用容器に関する。さ
らに詳しくは、空気と接触して分解あるいは発火するな
どの不安定な物質を収容し、使用に際し該物質を滴下す
るために利用される滴下用容器に関する。
らに詳しくは、空気と接触して分解あるいは発火するな
どの不安定な物質を収容し、使用に際し該物質を滴下す
るために利用される滴下用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭42−12318号公報には硬化
剤としてアルキルホウ素を使用したアクリル系樹脂接着
剤が骨、歯に対し強い接着性を示し、歯科、外科用に有
用であることが開示されている。しかしながら、硬化剤
として用いられるアルキルホウ素は空気中の酸素と容易
に反応して発火したりあるいは空気中の水分と容易に反
応して失活したりする不安定な物質である。この点を改
善した硬化剤が特公昭51−37092号公報に開示さ
れている。
剤としてアルキルホウ素を使用したアクリル系樹脂接着
剤が骨、歯に対し強い接着性を示し、歯科、外科用に有
用であることが開示されている。しかしながら、硬化剤
として用いられるアルキルホウ素は空気中の酸素と容易
に反応して発火したりあるいは空気中の水分と容易に反
応して失活したりする不安定な物質である。この点を改
善した硬化剤が特公昭51−37092号公報に開示さ
れている。
【0003】すなわち、特公昭51−37092号公報
には、トリアルキルホウ素に対して酸素を0.3〜0.
9モル反応させた生成物を硬化剤として使用した歯科用
または外科用接着充填剤が開示されている。この硬化剤
としての生成物は、トリアルキルホウ素の接着性の低下
を出来るだけ抑えてトリアルキルホウ素の発火性をなく
そうとしたものである。しかしながら、かかる生成物
も、トリアルキルホウ素ほどではないが不安定な物質で
あることに変わりはない。
には、トリアルキルホウ素に対して酸素を0.3〜0.
9モル反応させた生成物を硬化剤として使用した歯科用
または外科用接着充填剤が開示されている。この硬化剤
としての生成物は、トリアルキルホウ素の接着性の低下
を出来るだけ抑えてトリアルキルホウ素の発火性をなく
そうとしたものである。しかしながら、かかる生成物
も、トリアルキルホウ素ほどではないが不安定な物質で
あることに変わりはない。
【0004】従来、このような不安定物質はアンプルに
封入して保存し、使用に際してアンプルを破壊し、使用
後再びアンプルを封止することが行なわれていた。しか
しながら、この方法ではアンプルの破壊と封止に手間が
かかり、また破壊から封止なでの間に、アンプル内の不
安定物質が短時間ではあっても空気と接触するため、分
解して失活したりあるいは発火することさえもあった。
封入して保存し、使用に際してアンプルを破壊し、使用
後再びアンプルを封止することが行なわれていた。しか
しながら、この方法ではアンプルの破壊と封止に手間が
かかり、また破壊から封止なでの間に、アンプル内の不
安定物質が短時間ではあっても空気と接触するため、分
解して失活したりあるいは発火することさえもあった。
【0005】実開昭50−139498号公報には、上
記の如き欠点を改良するため、金属またはガラスよりな
る円筒本体1の一端に、滴下用細孔管を有する閉塞部を
設け、開放されている他端の近くにフッ素ゴムまたはフ
ッ素樹脂からなる可動栓を設け、この可動栓を円筒本体
または円筒本体を装填するための容器13に取り付けら
れているスクリューネジを回転させることによって押し
て、円筒本体内に充填されている硬化剤を所定量だけ取
り出せるようにした滴下用容器が開示されている。
記の如き欠点を改良するため、金属またはガラスよりな
る円筒本体1の一端に、滴下用細孔管を有する閉塞部を
設け、開放されている他端の近くにフッ素ゴムまたはフ
ッ素樹脂からなる可動栓を設け、この可動栓を円筒本体
または円筒本体を装填するための容器13に取り付けら
れているスクリューネジを回転させることによって押し
て、円筒本体内に充填されている硬化剤を所定量だけ取
り出せるようにした滴下用容器が開示されている。
【0006】この容器によれば、アルキルホウ素を必要
量だけ滴下により取り出すことができるが、滴下用細孔
管内に存在する硬化剤が細孔管の先端開口を通じて外気
と接しているため、該先端をキャップで封じていても長
期保存時に徐々に硬化剤が劣化するのを防止することは
殆ど不可能であった。
量だけ滴下により取り出すことができるが、滴下用細孔
管内に存在する硬化剤が細孔管の先端開口を通じて外気
と接しているため、該先端をキャップで封じていても長
期保存時に徐々に硬化剤が劣化するのを防止することは
殆ど不可能であった。
【0007】
【考案が解決すべき課題】それ故、本考案の目的は新規
な構造の滴下用容器を提供することにある。本考案の他
の目的は、外部からの空気の侵入を完璧なまでに防止し
得る構造を備えた滴下用容器を提供することにある。
な構造の滴下用容器を提供することにある。本考案の他
の目的は、外部からの空気の侵入を完璧なまでに防止し
得る構造を備えた滴下用容器を提供することにある。
【0008】本考案のさらに他の目的は、デッドスペー
スが少なく、それ故使用後において無駄となる薬物、例
えば硬化剤量を極力少なく抑えた滴下用容器を提供する
ことにある。本考案のさらに他の目的は、上記の如き利
点を達成しつつ、例えば硬化剤の必要量を容易に滴下に
より取り出せる滴下用容器を提供することにある。
スが少なく、それ故使用後において無駄となる薬物、例
えば硬化剤量を極力少なく抑えた滴下用容器を提供する
ことにある。本考案のさらに他の目的は、上記の如き利
点を達成しつつ、例えば硬化剤の必要量を容易に滴下に
より取り出せる滴下用容器を提供することにある。
【0009】本考案のさらに他の目的は、長期保存によ
っても薬物、例えば硬化剤を劣化させることのない、そ
れ故長期に亘って安定して、活性を持続した内容物、例
えば硬化剤を供給しつづけることが可能な滴下用容器を
提供することにある。本考案のさらに他の目的および利
点は以下の説明から明らかとなろう。
っても薬物、例えば硬化剤を劣化させることのない、そ
れ故長期に亘って安定して、活性を持続した内容物、例
えば硬化剤を供給しつづけることが可能な滴下用容器を
提供することにある。本考案のさらに他の目的および利
点は以下の説明から明らかとなろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、上記目
的および利点は、 (a)円筒本体(1)、 (b)円筒本体(1)の一端を閉塞する第一の閉塞部
(2)、ここで第一の閉塞部(2)は円筒本体(1)の
軸延長外方向に突出する突出部(4)を有し、また第一
の閉塞部(2)及び突出部(4)はその内部を貫通する
第一の細孔管(3)を有し、さらに第一の細孔管(3)
はその一端の開口(5)を突出部(4)の側面に有し、
他端の開口(5’)を第一の閉塞部(2)の円筒本体
(1)内に有する、(c)突出部(4)を被覆する弾性
管状体(6)、ここで弾性管状体(6)は突出部(4)
の開口(5)を加圧開放可能に封止している、(d) 第二の細孔管(8)を備えた滴下部(9)、ここ
で滴下部(9)は突出部(4)および弾性管状体(6)
を内包しそして突出部(4)に嵌合しており、また第二
の細孔管(8)は、その一端の開口(18)が滴下部
(9)の内部に開口し、他端の開口(18’)が外部に
開口している、 (e) 円筒本体(1)内に位置する軸方向可動栓(1
0)、及び(f) 円筒本体(1)の他端に固定され、可動栓(1
0)の第一の閉塞部(2)方向への押圧手段(11)を
備えた第二の閉塞部(12)、を備えた滴下用容器によ
って達成される。
的および利点は、 (a)円筒本体(1)、 (b)円筒本体(1)の一端を閉塞する第一の閉塞部
(2)、ここで第一の閉塞部(2)は円筒本体(1)の
軸延長外方向に突出する突出部(4)を有し、また第一
の閉塞部(2)及び突出部(4)はその内部を貫通する
第一の細孔管(3)を有し、さらに第一の細孔管(3)
はその一端の開口(5)を突出部(4)の側面に有し、
他端の開口(5’)を第一の閉塞部(2)の円筒本体
(1)内に有する、(c)突出部(4)を被覆する弾性
管状体(6)、ここで弾性管状体(6)は突出部(4)
の開口(5)を加圧開放可能に封止している、(d) 第二の細孔管(8)を備えた滴下部(9)、ここ
で滴下部(9)は突出部(4)および弾性管状体(6)
を内包しそして突出部(4)に嵌合しており、また第二
の細孔管(8)は、その一端の開口(18)が滴下部
(9)の内部に開口し、他端の開口(18’)が外部に
開口している、 (e) 円筒本体(1)内に位置する軸方向可動栓(1
0)、及び(f) 円筒本体(1)の他端に固定され、可動栓(1
0)の第一の閉塞部(2)方向への押圧手段(11)を
備えた第二の閉塞部(12)、を備えた滴下用容器によ
って達成される。
【0011】以下、本考案の滴下用容器を添付図面を参
照しつつ説明する。図1は本考案の滴下用容器の構造を
説明するための概略側断面図である。(1) は円筒本体、(2)は第一の閉塞部、(3)は第
一の細孔管、(6)は弾性管状体、(9)は滴下部、
(10)は可動栓そして(12)は第二の閉塞部であ
る。
照しつつ説明する。図1は本考案の滴下用容器の構造を
説明するための概略側断面図である。(1) は円筒本体、(2)は第一の閉塞部、(3)は第
一の細孔管、(6)は弾性管状体、(9)は滴下部、
(10)は可動栓そして(12)は第二の閉塞部であ
る。
【0012】円筒本体(1)は、例えばガラス、適当な
合成樹脂あるいは金属等の素材からなる。内容物が見え
るように透明なガラス等からなるのが好ましい。第一の
閉塞部(2)は円筒本体(1)の一端を閉塞する。円筒
本体(1)と第一の閉塞部(2)は、例えばエポキシ樹
脂等の接着剤で固定することができる。第一の閉塞部
(2)は金属、例えばニッケルメッキした真鍮を素材と
することが好ましい。第一の閉塞部(2)にはそれを貫
通する第一の細孔管(3)が存在する。第一の細孔管
(3)は第一の閉塞部(2)と一体として設けることが
できあるいは第一の閉塞部(2)と別個の部品として第
一の閉塞部(2)に固定することもできる。
合成樹脂あるいは金属等の素材からなる。内容物が見え
るように透明なガラス等からなるのが好ましい。第一の
閉塞部(2)は円筒本体(1)の一端を閉塞する。円筒
本体(1)と第一の閉塞部(2)は、例えばエポキシ樹
脂等の接着剤で固定することができる。第一の閉塞部
(2)は金属、例えばニッケルメッキした真鍮を素材と
することが好ましい。第一の閉塞部(2)にはそれを貫
通する第一の細孔管(3)が存在する。第一の細孔管
(3)は第一の閉塞部(2)と一体として設けることが
できあるいは第一の閉塞部(2)と別個の部品として第
一の閉塞部(2)に固定することもできる。
【0013】第一の閉塞部(2)は円筒本体(1)の軸
延長外方向に突出する突出部(4)を有する。また第一
の閉塞部(2)及び突出部(4)はその内部を貫通する
第一の細孔管(3)を有し、さらに第一の細孔管(3)
はその一端の開口(5)を突出部(4)の側面に有し、
他端の開口(5’)を第一の閉塞部(2)の円筒本体
(1)内に有する。換言すれば、突出部(4)は長手方
向の先端が封止されそして側面に第二の細孔管(3)の
開口(5)を有する。開口(5’)および(5)はそれ
ぞれ円筒本体(1)中に充填された充填物を第一の細孔
管(3)を通じて取り出すための入口および出口とな
る。開口(5)は開口(5)から第一の細孔管(3)の
上記封止された先端までの距離と、開口(5)から突出
部(4)を被覆している弾性管状体(6)の後端までの
距離を比較したとき、後者の距離を長くするか、あるい
は突出部(4)の開口(5)を第一の細孔管(3)の真
横に設けずに第一の細孔管(3)の先端に向かって斜め
となるように設けることが望ましい。このようにするこ
とにより、開口(5)から排出される充填物が突出部
(4)と弾性管状体(6)との間を先端に向かって移動
し易くすることができる。開口(5)は弾性管状体で被
覆されているため、通常未使用時には封止されている
が、使用に際し排出される充填物が、開口(5’)を通
じて第一の細孔管(3)中に導入されそして加圧される
開口(5)から押出されるように加圧開放可能に封止さ
れている。
延長外方向に突出する突出部(4)を有する。また第一
の閉塞部(2)及び突出部(4)はその内部を貫通する
第一の細孔管(3)を有し、さらに第一の細孔管(3)
はその一端の開口(5)を突出部(4)の側面に有し、
他端の開口(5’)を第一の閉塞部(2)の円筒本体
(1)内に有する。換言すれば、突出部(4)は長手方
向の先端が封止されそして側面に第二の細孔管(3)の
開口(5)を有する。開口(5’)および(5)はそれ
ぞれ円筒本体(1)中に充填された充填物を第一の細孔
管(3)を通じて取り出すための入口および出口とな
る。開口(5)は開口(5)から第一の細孔管(3)の
上記封止された先端までの距離と、開口(5)から突出
部(4)を被覆している弾性管状体(6)の後端までの
距離を比較したとき、後者の距離を長くするか、あるい
は突出部(4)の開口(5)を第一の細孔管(3)の真
横に設けずに第一の細孔管(3)の先端に向かって斜め
となるように設けることが望ましい。このようにするこ
とにより、開口(5)から排出される充填物が突出部
(4)と弾性管状体(6)との間を先端に向かって移動
し易くすることができる。開口(5)は弾性管状体で被
覆されているため、通常未使用時には封止されている
が、使用に際し排出される充填物が、開口(5’)を通
じて第一の細孔管(3)中に導入されそして加圧される
開口(5)から押出されるように加圧開放可能に封止さ
れている。
【0014】弾性管状体(6)はさらに突出部(4)の
封止された先端を越えて伸びる自由端部(7)を有す
る。弾性管状体(6)はゴムチューブであることがで
き、例えば化学的に比較的不活性なフッ素ゴム製である
ことができる。弾性管状体(6)および突出部(4)は
さらに滴下部(9)によって被覆されているのが有利で
ある。
封止された先端を越えて伸びる自由端部(7)を有す
る。弾性管状体(6)はゴムチューブであることがで
き、例えば化学的に比較的不活性なフッ素ゴム製である
ことができる。弾性管状体(6)および突出部(4)は
さらに滴下部(9)によって被覆されているのが有利で
ある。
【0015】滴下部(9)は第二の細孔管(8)を備え
ている。滴下部(9)は突出部(4)および弾性管状体
(6)を内包しそして突出部(4)に嵌合している。ま
た第二の細孔管(8)は、その一端の開口(18)が滴
下部(9)の内部に開口し、他端の開口(18’)が外
部に開口している。滴下部(9)は金属、例えばニッケ
ルメッキした真鍮からなることができ、また第二の細孔
管(8)は金属製、例えばステンレス製のパイプである
ことができる。滴下部(9)の第二の細孔管(8)は、
弾性管状体(6)の自由端部(7)の先端から該弾性管
状体(6)に嵌合している。
ている。滴下部(9)は突出部(4)および弾性管状体
(6)を内包しそして突出部(4)に嵌合している。ま
た第二の細孔管(8)は、その一端の開口(18)が滴
下部(9)の内部に開口し、他端の開口(18’)が外
部に開口している。滴下部(9)は金属、例えばニッケ
ルメッキした真鍮からなることができ、また第二の細孔
管(8)は金属製、例えばステンレス製のパイプである
ことができる。滴下部(9)の第二の細孔管(8)は、
弾性管状体(6)の自由端部(7)の先端から該弾性管
状体(6)に嵌合している。
【0016】突出部(4)の開口(5)から排出された
充填物は、突出部(4)と弾性管状体(6)の間を先端
に向かって移動しそして第一の細孔管(3)の先端を経
て自由端部(7)内を通過し、開口(18)から第二の
細孔管(8)内を先方へ向かって移動し、やがて第二の
細孔管(8)の先端の開口(18’)から滴下されるに
至る。第二の細孔管(8)と滴下部(9)は、一体とし
て製作することができあるいは別個の部品として作成し
その後に滴下部(9)の中心部に設けた細孔内に第二の
細孔管(8)を通し、例えばカシメることによって両者
を固定することもできる。
充填物は、突出部(4)と弾性管状体(6)の間を先端
に向かって移動しそして第一の細孔管(3)の先端を経
て自由端部(7)内を通過し、開口(18)から第二の
細孔管(8)内を先方へ向かって移動し、やがて第二の
細孔管(8)の先端の開口(18’)から滴下されるに
至る。第二の細孔管(8)と滴下部(9)は、一体とし
て製作することができあるいは別個の部品として作成し
その後に滴下部(9)の中心部に設けた細孔内に第二の
細孔管(8)を通し、例えばカシメることによって両者
を固定することもできる。
【0017】本考案の滴下用容器はさらに円筒本体
(1)内に軸方向に移動可能な軸方向可動栓(10)を
有する。可動栓(10)は、例えばフッ素ゴムあるいは
フッ素樹脂製とするのが望ましい。かかる素材は種々の
薬品、例えばトリアルキルホウ素に対してさえも比較的
不活性であることによる。フッ素樹脂は比較的潤滑性に
富む樹脂ではあるが弾力性に乏しいため図1に示したよ
うに環状溝(13)を1本あるいは複数本設けるのが有
利である。
(1)内に軸方向に移動可能な軸方向可動栓(10)を
有する。可動栓(10)は、例えばフッ素ゴムあるいは
フッ素樹脂製とするのが望ましい。かかる素材は種々の
薬品、例えばトリアルキルホウ素に対してさえも比較的
不活性であることによる。フッ素樹脂は比較的潤滑性に
富む樹脂ではあるが弾力性に乏しいため図1に示したよ
うに環状溝(13)を1本あるいは複数本設けるのが有
利である。
【0018】可動栓(10)は円筒本体(1)の他端に
固定された第二の閉塞部(12)に備えられた押圧手段
(11)によって閉塞部(2)方向へ押圧されて移動す
る。この移動によって、円筒本体内に充填されていた充
填物が前方へ押され、前述したようにして、滴下され
る。
固定された第二の閉塞部(12)に備えられた押圧手段
(11)によって閉塞部(2)方向へ押圧されて移動す
る。この移動によって、円筒本体内に充填されていた充
填物が前方へ押され、前述したようにして、滴下され
る。
【0019】第二の閉塞部(12)は、例えば金属性、
好ましくはニッケルメッキした真鍮製であることができ
る。第二の閉塞部(12)は、例えばエポキシ樹脂の如
き接着剤によって円筒本体(1)の他端に固定される。
第二の閉塞部(12)に存在する押圧手段(11)は、
例えばスクリューネジやピストンであることができる
(図1ではスクリューネジ)。図1ではスクリューネジ
(11)は、閉塞部(12)の中心部に設けられたメネ
ジ内を回転して前方へ進行し、やがて可動栓(10)に
当接し(図では当接していない)、可動栓(10)を押
圧するに至る。スクリューネジ(11)はノブ(14)
を手で廻すことにより回転させることができる。
好ましくはニッケルメッキした真鍮製であることができ
る。第二の閉塞部(12)は、例えばエポキシ樹脂の如
き接着剤によって円筒本体(1)の他端に固定される。
第二の閉塞部(12)に存在する押圧手段(11)は、
例えばスクリューネジやピストンであることができる
(図1ではスクリューネジ)。図1ではスクリューネジ
(11)は、閉塞部(12)の中心部に設けられたメネ
ジ内を回転して前方へ進行し、やがて可動栓(10)に
当接し(図では当接していない)、可動栓(10)を押
圧するに至る。スクリューネジ(11)はノブ(14)
を手で廻すことにより回転させることができる。
【0020】本考案の滴下用容器は、容器の先端部分を
被覆するためのキャップ(15)を有することができ
る。キャップ(15)は、例えばナイロン12の如き合
成樹脂製であることができる。キャップ(15)は、被
覆した際に、第二の細孔管(8)の先端が当接する位置
にゴム製押え、例えばフッ素ゴム製の押え(16)を有
するのが好ましい。また、キャップ(15)は内腔に向
かって環状突起(17)を有することができ、環状突起
(17)は、例えば滴下部(9)の外套上にキャップ
(15)を着脱自在に固定させる。
被覆するためのキャップ(15)を有することができ
る。キャップ(15)は、例えばナイロン12の如き合
成樹脂製であることができる。キャップ(15)は、被
覆した際に、第二の細孔管(8)の先端が当接する位置
にゴム製押え、例えばフッ素ゴム製の押え(16)を有
するのが好ましい。また、キャップ(15)は内腔に向
かって環状突起(17)を有することができ、環状突起
(17)は、例えば滴下部(9)の外套上にキャップ
(15)を着脱自在に固定させる。
【0021】本考案の滴下用容器は、上記の如く、円筒
本体(1)からの第一の細孔管(3)の突出部(4)の
側面に開口(5)を設け、開口(5)を弾性管状体
(6)で被覆して、未使用時には円筒本体内の充填物を
外気と完全に遮断したので、保存時に充填物が外気と接
触することによる劣化を防止することを可能とした。
本体(1)からの第一の細孔管(3)の突出部(4)の
側面に開口(5)を設け、開口(5)を弾性管状体
(6)で被覆して、未使用時には円筒本体内の充填物を
外気と完全に遮断したので、保存時に充填物が外気と接
触することによる劣化を防止することを可能とした。
【0022】また、弾性管状体(6)は第一の細孔管
(3)の被覆が終わったのち、ほとんどすぐ後に、第二
の細孔管(8)と嵌合することが可能な構造を持つた
め、使用後に充填物が滞留するデッドスペースも非常に
小さい特徴を有する。それ故、未使用の保存時におい
て、キャップの使用にもかかわらずデッドスペース内の
充填物が仮に劣化したとしても、その量は僅かであり、
それ以上の充填物の劣化を完全に防止し得るという優れ
た利点を有する。
(3)の被覆が終わったのち、ほとんどすぐ後に、第二
の細孔管(8)と嵌合することが可能な構造を持つた
め、使用後に充填物が滞留するデッドスペースも非常に
小さい特徴を有する。それ故、未使用の保存時におい
て、キャップの使用にもかかわらずデッドスペース内の
充填物が仮に劣化したとしても、その量は僅かであり、
それ以上の充填物の劣化を完全に防止し得るという優れ
た利点を有する。
【0023】本考案の滴下用容器の一具体例において、
例えば円筒本体は内径5mmφ×外径8mmφ×長さ7
0mmのガラス管製であり、滴下部は第2の細孔管の先
端から円筒本体に接する部分までが約20mm(滴下部
から前方に突出した細孔管の部分約6mm)であり、ス
クリューネジ11のネジ部の直径3mmφ、ノブの直径
10mmφであり、キャップは外径8mmφ×長さ約2
2mmである。滴下用容器の大きさはこの具体例に止ま
らないが、一例として上記大きさの具体例は実際に使用
して非常に使用し易いものである。
例えば円筒本体は内径5mmφ×外径8mmφ×長さ7
0mmのガラス管製であり、滴下部は第2の細孔管の先
端から円筒本体に接する部分までが約20mm(滴下部
から前方に突出した細孔管の部分約6mm)であり、ス
クリューネジ11のネジ部の直径3mmφ、ノブの直径
10mmφであり、キャップは外径8mmφ×長さ約2
2mmである。滴下用容器の大きさはこの具体例に止ま
らないが、一例として上記大きさの具体例は実際に使用
して非常に使用し易いものである。
【0024】
【考案の効果】本考案の滴下用容器は外部からの空気の
侵入を完璧なまでに防止し、デッドスペースが少なく、
そして必要量の薬物を容易に滴下させることができる。
それ故、本考案の滴下用容器は、その中に充填して、外
気に接触して劣化する性質の薬物を、長期に保存して
も、劣化させることがない。
侵入を完璧なまでに防止し、デッドスペースが少なく、
そして必要量の薬物を容易に滴下させることができる。
それ故、本考案の滴下用容器は、その中に充填して、外
気に接触して劣化する性質の薬物を、長期に保存して
も、劣化させることがない。
【図1】本発明の滴下用容器の構造を説明するための概
略説明図である。
略説明図である。
1 円筒本体 2 第一の閉塞部 3 第一の細孔管 4 突出部 5 開口5’開口 6 弾性管状体 7 自由端部 8 第二の細孔管 9 滴下部 10 可動栓 11 スクリューネジ 12 第二の閉塞部 13 環状溝 14 ノブ 15 キャップ 16 押え 17 環状突起18 開口 18’開口
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)円筒本体(1)、 (b)円筒本体(1)の一端を閉塞する第一の閉塞部
(2)、ここで第一の閉塞部(2)は円筒本体(1)の
軸延長外方向に突出する突出部(4)を有し、また第一
の閉塞部(2)及び突出部(4)はその内部を貫通する
第一の細孔管(3)を有し、さらに第一の細孔管(3)
はその一端の開口(5)を突出部(4)の側面に有し、
他端の開口(5’)を第一の閉塞部(2)の円筒本体
(1)内に有する、(c)突出部(4)を被覆する弾性
管状体(6)、ここで弾性管状体(6)は突出部(4)
の開口(5)を加圧開放可能に封止している、(d) 第二の細孔管(8)を備えた滴下部(9)、ここ
で滴下部(9)は突出部(4)および弾性管状体(6)
を内包しそして突出部(4)に嵌合しており、また第二
の細孔管(8)は、その一端の開口(18)が滴下部
(9)の内部に開口し、他端の開口(18’)が外部に
開口している、 (e) 円筒本体(1)内に位置する軸方向可動栓(1
0)、及び(f) 円筒本体(1)の他端に固定され、可動栓(1
0)の第一の閉塞部(2)方向への押圧手段(11)を
備えた第二の閉塞部(12)、 を備えた滴下用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1305292U JP2583304Y2 (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 滴下用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1305292U JP2583304Y2 (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 滴下用容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0565900U JPH0565900U (ja) | 1993-08-31 |
JP2583304Y2 true JP2583304Y2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=11822363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1305292U Expired - Lifetime JP2583304Y2 (ja) | 1992-02-10 | 1992-02-10 | 滴下用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583304Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-02-10 JP JP1305292U patent/JP2583304Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0565900U (ja) | 1993-08-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19971215 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980721 |