JP2582994Y2 - Oa機器用などのフェルト素材 - Google Patents
Oa機器用などのフェルト素材Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、温湿度変化によって摩
擦係数が殆ど変動せず且つ繊維の毛羽立ちが少ないフェ
ルト素材に関し、OA機器やAV機器の制動部材,緩衝
部材,含浸部材などとして使用可能なフェルト素材に関
する。
擦係数が殆ど変動せず且つ繊維の毛羽立ちが少ないフェ
ルト素材に関し、OA機器やAV機器の制動部材,緩衝
部材,含浸部材などとして使用可能なフェルト素材に関
する。
【0002】
【従来の技術】レーザープリンタや複写機などのOA機
器では、フェルトを現像ドラムのトナーを除去するクリ
ーニング、駆動ロールのトルク制御、断熱又はトナーシ
ールなどに用い、パソコン用のドットプリンタにおいて
インキ含浸ローラにフェルトを使用することが多い。パ
ソコン本体のフレーム内面には防磁シートを貼着し、パ
ソコン本体やキーボードの下に緩衝用シートを敷設した
り、フェルトシートをマウスパッドとして使用すること
も可能である。
器では、フェルトを現像ドラムのトナーを除去するクリ
ーニング、駆動ロールのトルク制御、断熱又はトナーシ
ールなどに用い、パソコン用のドットプリンタにおいて
インキ含浸ローラにフェルトを使用することが多い。パ
ソコン本体のフレーム内面には防磁シートを貼着し、パ
ソコン本体やキーボードの下に緩衝用シートを敷設した
り、フェルトシートをマウスパッドとして使用すること
も可能である。
【0003】 一方、ビデオデッキやテープレコーダな
どのAV機器では、磁気テープが音声ヘッド及び消去ヘ
ッドなどに常に均等に接触できるように、カセット又は
レコーダ内のテープ走行個所に小片のフェルト製プレッ
シャパッドを1個又は複数個配置している。また、AV
機器におけるCDプレーヤやレコードプレーヤには、C
Dディスクやレコードを載置する個所に緩衝用フェルト
シートを敷設するのが普通である。
どのAV機器では、磁気テープが音声ヘッド及び消去ヘ
ッドなどに常に均等に接触できるように、カセット又は
レコーダ内のテープ走行個所に小片のフェルト製プレッ
シャパッドを1個又は複数個配置している。また、AV
機器におけるCDプレーヤやレコードプレーヤには、C
Dディスクやレコードを載置する個所に緩衝用フェルト
シートを敷設するのが普通である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】OA機器やAV機器に
おいて、各種の制動部材,緩衝部材,含浸部材として用
いるフェルトは、従来、ポリエステルなどの合成繊維ラ
ップをニードルパンチングでシート状に一体化した安価
なものが大部分である。また、耐熱性を要する特殊なク
リーニング材やシール材の用途には、m−アラミド繊維
又はフッ素繊維からなるフェルトも使用されている。
おいて、各種の制動部材,緩衝部材,含浸部材として用
いるフェルトは、従来、ポリエステルなどの合成繊維ラ
ップをニードルパンチングでシート状に一体化した安価
なものが大部分である。また、耐熱性を要する特殊なク
リーニング材やシール材の用途には、m−アラミド繊維
又はフッ素繊維からなるフェルトも使用されている。
【0005】 この種のフェルトは、表面の平滑性があ
まり良好でなく、使用時に繊維が毛羽立ちしやすい。こ
のため、複写機やレーザプリンタなどにおいて現像ドラ
ムの静電気除去用のローラとして適切でなく、AV機器
におけるCDディスクやレコードを載置する個所には敷
設できない。
まり良好でなく、使用時に繊維が毛羽立ちしやすい。こ
のため、複写機やレーザプリンタなどにおいて現像ドラ
ムの静電気除去用のローラとして適切でなく、AV機器
におけるCDディスクやレコードを載置する個所には敷
設できない。
【0006】 また、この種のフェルトは、テープレコ
ーダなどのAV機器において、プレッシャパッド用とし
て高品質な兎毛フェルトであっても小片裁断時にある程
度毛羽が立ち、摩擦抵抗が生じてノイズが発生するうえ
に、温湿度変化による摩擦係数の変動が生じやすい。し
たがって、従来のフェルトは、多少の温湿度変化で音声
が急変するために使用に堪えない場合がある。
ーダなどのAV機器において、プレッシャパッド用とし
て高品質な兎毛フェルトであっても小片裁断時にある程
度毛羽が立ち、摩擦抵抗が生じてノイズが発生するうえ
に、温湿度変化による摩擦係数の変動が生じやすい。し
たがって、従来のフェルトは、多少の温湿度変化で音声
が急変するために使用に堪えない場合がある。
【0007】 本考案は、OA機器やAV機器用のフェ
ルト素材に関する前記の問題点を改善するために提案さ
れたものであり、上方層の摩擦係数が低くて平滑性の優
れたフェルト素材を提供することを目的としている。本
考案の他の目的は、温湿度変化による摩擦係数の変動が
少なく、小片でも毛羽立ちが殆どないフェルト素材を提
供することを目的としている。
ルト素材に関する前記の問題点を改善するために提案さ
れたものであり、上方層の摩擦係数が低くて平滑性の優
れたフェルト素材を提供することを目的としている。本
考案の他の目的は、温湿度変化による摩擦係数の変動が
少なく、小片でも毛羽立ちが殆どないフェルト素材を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案に係るフェルト素材1は、図1に示すよう
に、平滑性の良好な上方層3と、主としてクッション性
を付与する下方層4とを有する。フェルト素材1の厚み
は、一般に約2〜5mmであり、両層3,4の厚みは通
常同一であるが、上方層3の厚みは下方層4の繊維が表
面に露出しない限り薄い方が好ましい。
に、本考案に係るフェルト素材1は、図1に示すよう
に、平滑性の良好な上方層3と、主としてクッション性
を付与する下方層4とを有する。フェルト素材1の厚み
は、一般に約2〜5mmであり、両層3,4の厚みは通
常同一であるが、上方層3の厚みは下方層4の繊維が表
面に露出しない限り薄い方が好ましい。
【0009】 上方層3は、フッ素系繊維単独又は該フ
ッ素系繊維と比較的少量の熱融着性繊維とを混綿してな
るフェルトである。フッ素系繊維としては、PTFE
(ポリテトラフルオロエチレン),PFA,FEP,E
TFE,PVF繊維などが例示できる。
ッ素系繊維と比較的少量の熱融着性繊維とを混綿してな
るフェルトである。フッ素系繊維としては、PTFE
(ポリテトラフルオロエチレン),PFA,FEP,E
TFE,PVF繊維などが例示できる。
【0010】 一方、下方層4は、羊毛繊維単独又は通
常の合成繊維と比較的少量の熱融着性繊維とを混綿して
なるフェルトである。通常の合成繊維としては、ポリエ
ステル繊維例えばクッション性の高いポリエステル捲縮
綿,アクリル繊維,ナイロン繊維などを用いると好まし
い。
常の合成繊維と比較的少量の熱融着性繊維とを混綿して
なるフェルトである。通常の合成繊維としては、ポリエ
ステル繊維例えばクッション性の高いポリエステル捲縮
綿,アクリル繊維,ナイロン繊維などを用いると好まし
い。
【0011】 上方層3において、フッ素系繊維は全体
の約70〜100重量%、熱融着性繊維は約30重量%
以下含有し、好ましくはフッ素系繊維は全体の約50〜
70重量%、熱融着性繊維は約50〜30重量%含有す
る。一方、下方層4は、羊毛繊維100%、又は通常の
合成繊維約60〜90重量%と熱融着性繊維約40〜1
0重量%とである。
の約70〜100重量%、熱融着性繊維は約30重量%
以下含有し、好ましくはフッ素系繊維は全体の約50〜
70重量%、熱融着性繊維は約50〜30重量%含有す
る。一方、下方層4は、羊毛繊維100%、又は通常の
合成繊維約60〜90重量%と熱融着性繊維約40〜1
0重量%とである。
【0012】 両層3,4のフェルトは、2枚重ねして
からニードルパンチングでシート状に一体化する。両フ
ェルトを一体化した後に、所望に応じて上方よりウォー
タージェット処理を数回施してもよい。両フェルトの一
体化には、感熱又は感圧型である公知のシート状の接着
剤を両フェルト間に挟んで加熱・加圧してもよい。
からニードルパンチングでシート状に一体化する。両フ
ェルトを一体化した後に、所望に応じて上方よりウォー
タージェット処理を数回施してもよい。両フェルトの一
体化には、感熱又は感圧型である公知のシート状の接着
剤を両フェルト間に挟んで加熱・加圧してもよい。
【0013】 また、上方層3のラップをニードルパン
チングしてからウォータージェット処理を施し、一方、
下方層4のラップを別個にニードルパンチングしてもよ
い。ついで図2に示すように、両層のフェルトの間に公
知のシート状の接着剤2を挟み、加熱・加圧処理して仕
上げることが可能である。公知のシート状の接着剤に
は、熱接着性不織布又はEVA,軟質PVC,ウレタン
樹脂などのプラスチックフィルムなどを包含する。
チングしてからウォータージェット処理を施し、一方、
下方層4のラップを別個にニードルパンチングしてもよ
い。ついで図2に示すように、両層のフェルトの間に公
知のシート状の接着剤2を挟み、加熱・加圧処理して仕
上げることが可能である。公知のシート状の接着剤に
は、熱接着性不織布又はEVA,軟質PVC,ウレタン
樹脂などのプラスチックフィルムなどを包含する。
【0014】 最後に、フェルト素材1を加熱・加圧処
理によって所定の厚みに定め、両フェルト内の熱融着性
繊維を加熱・加圧処理によって溶融させる。得たシート
は、用途に応じて3〜5×5〜10mmの寸法であるフ
ェルト小片5(図4)に裁断することが可能である。
理によって所定の厚みに定め、両フェルト内の熱融着性
繊維を加熱・加圧処理によって溶融させる。得たシート
は、用途に応じて3〜5×5〜10mmの寸法であるフ
ェルト小片5(図4)に裁断することが可能である。
【0015】
【作用】本考案のフェルト素材1は、PTFE繊維のよ
うなフッ素系繊維を上方層3として用いるのでその表面
が平滑であって温湿度変化による摩擦係数の変動が少な
く、且つ下方層4によって適度なクッション性を有す
る。したがって、フェルト素材1は、OA機器やAV機
器用のフェルトとして適用可能範囲が広い。
うなフッ素系繊維を上方層3として用いるのでその表面
が平滑であって温湿度変化による摩擦係数の変動が少な
く、且つ下方層4によって適度なクッション性を有す
る。したがって、フェルト素材1は、OA機器やAV機
器用のフェルトとして適用可能範囲が広い。
【0016】 所望に応じて、フェルト素材1では、上
方からのウォータージェット処理によって繊維の緻密な
絡合を推し進めるとともに、両フェルトから毛羽立ちの
因となる短繊維を除去する。また、フェルト素材1にお
いて、上方層3又は下方層4に熱融着性繊維を含み、加
熱処理で熱融着性繊維を溶融して主要繊維を融着させる
結果、フェルト小片5(図4)をフェルト素材1のシー
トから切り出しても繊維の毛羽立ちがきわめて少ない。
方からのウォータージェット処理によって繊維の緻密な
絡合を推し進めるとともに、両フェルトから毛羽立ちの
因となる短繊維を除去する。また、フェルト素材1にお
いて、上方層3又は下方層4に熱融着性繊維を含み、加
熱処理で熱融着性繊維を溶融して主要繊維を融着させる
結果、フェルト小片5(図4)をフェルト素材1のシー
トから切り出しても繊維の毛羽立ちがきわめて少ない。
【0017】
【実施例】次に、本考案を実施例に基づいて説明する。 実施例1 上方層3として、3.5デニールのPTFE繊維(商品
名:トヨフロン、東レファインケミカル製)80重量%
と、4デニールのポリエステル系熱融着性繊維(商品
名:メルティー、ユニチカ社製)20重量%とを均一に
混綿し、重さ450g/m2のラップを得る。このラッ
プをあらかじめニードルパンチングでフェルト状にす
る。一方、下方層4として、重さ600g/m2の羊毛
フェルトを使用する。
名:トヨフロン、東レファインケミカル製)80重量%
と、4デニールのポリエステル系熱融着性繊維(商品
名:メルティー、ユニチカ社製)20重量%とを均一に
混綿し、重さ450g/m2のラップを得る。このラッ
プをあらかじめニードルパンチングでフェルト状にす
る。一方、下方層4として、重さ600g/m2の羊毛
フェルトを使用する。
【0018】 両層3,4のフェルトを2枚重ねし、打
込み本数160本/cm2のニードルパンチングによっ
てシート状に一体化し、加熱プレスによって約100℃
で3分間加熱・加圧し、上方層3内の熱融着性繊維を溶
融させる。この結果、得たフェルト素材1の厚みは4.
0mmになる。
込み本数160本/cm2のニードルパンチングによっ
てシート状に一体化し、加熱プレスによって約100℃
で3分間加熱・加圧し、上方層3内の熱融着性繊維を溶
融させる。この結果、得たフェルト素材1の厚みは4.
0mmになる。
【0019】 フェルト素材1を5×70mmに裁断
し、図5及び図6に例示するように複写機6の内部のト
ナーシール材7として使用する。トナーシール材7は、
ベアリング効果を有し、さらに該シール材からの繊維の
脱落や毛羽発生が少なくて良好なシール効果を有する。
これに対し、トナーシール材の摩擦係数が大きければ、
転写用のマグネットロール8のトルクが大となって機械
負荷が増大する。また、トナーシール材からの繊維の脱
落や毛羽立ちによって複写画像に障害を生じる。
し、図5及び図6に例示するように複写機6の内部のト
ナーシール材7として使用する。トナーシール材7は、
ベアリング効果を有し、さらに該シール材からの繊維の
脱落や毛羽発生が少なくて良好なシール効果を有する。
これに対し、トナーシール材の摩擦係数が大きければ、
転写用のマグネットロール8のトルクが大となって機械
負荷が増大する。また、トナーシール材からの繊維の脱
落や毛羽立ちによって複写画像に障害を生じる。
【0020】 実施例2 上方層3として、3.5デニールのPTFE繊維(商品
名:トヨフロン)100重量%から厚さ1mmで重さ4
50g/m2のラップを得る。一方、下方層4として、
2デニールのポリエステル捲縮綿(商品名:エスパンリ
ー、鐘紡製)80重量%と、熱融着性ポリエステル繊維
(商品名:メルティー)20重量%とを均一に混綿し、
厚さ1mmで重さ450g/m2のラップを得る。それ
ぞれのラップをあらかじめニードルパンチングでフェル
ト状にする。
名:トヨフロン)100重量%から厚さ1mmで重さ4
50g/m2のラップを得る。一方、下方層4として、
2デニールのポリエステル捲縮綿(商品名:エスパンリ
ー、鐘紡製)80重量%と、熱融着性ポリエステル繊維
(商品名:メルティー)20重量%とを均一に混綿し、
厚さ1mmで重さ450g/m2のラップを得る。それ
ぞれのラップをあらかじめニードルパンチングでフェル
ト状にする。
【0021】 両層3,4のフェルトを2枚重ねし、打
込み本数180本/cm2のニードルパンチングによっ
てシート状に一体化する。次に、一体化したシートの表
面を、上方より同圧力のウォータージェットパンチで3
回処理して乾燥する。最後に、加熱プレスによって約8
0℃で2分間加熱・加圧し、下方層4内のフェルト内の
熱融着性繊維を溶融させると、得たフェルト素材1の厚
みは2.0mmになる。
込み本数180本/cm2のニードルパンチングによっ
てシート状に一体化する。次に、一体化したシートの表
面を、上方より同圧力のウォータージェットパンチで3
回処理して乾燥する。最後に、加熱プレスによって約8
0℃で2分間加熱・加圧し、下方層4内のフェルト内の
熱融着性繊維を溶融させると、得たフェルト素材1の厚
みは2.0mmになる。
【0022】 ついで図3に示すように、フェルト素材
1の裏面に目止め加工を施し、アクリル酸エステル系の
接着剤10を塗布してから離型紙11を貼着する。得た
シート12は、図4に例示するように適宜のローラカッ
タ(図示しない)によって離型紙11だけを残し、平行
に裁断して帯状体にすると好ましい。この帯状体は、さ
らに3×5mmの直方体形状のフェルト小片5に裁断す
る。
1の裏面に目止め加工を施し、アクリル酸エステル系の
接着剤10を塗布してから離型紙11を貼着する。得た
シート12は、図4に例示するように適宜のローラカッ
タ(図示しない)によって離型紙11だけを残し、平行
に裁断して帯状体にすると好ましい。この帯状体は、さ
らに3×5mmの直方体形状のフェルト小片5に裁断す
る。
【0023】 フェルト小片5は、テープカセット(図
示しない)のプレッシャパッドとして用いることがで
き、例えばリン青銅製などの板バネの中央に貼着し、該
板バネをテープカセットの磁気テープの下方に設置す
る。また、マイクロカセットなどでは、パッド付の板バ
ネを2個以上取付けることもある。
示しない)のプレッシャパッドとして用いることがで
き、例えばリン青銅製などの板バネの中央に貼着し、該
板バネをテープカセットの磁気テープの下方に設置す
る。また、マイクロカセットなどでは、パッド付の板バ
ネを2個以上取付けることもある。
【0024】 このパッドでは、前記の加熱処理で熱融
着性繊維を溶融して下方層4におけるポリエステル捲縮
綿を融着させる結果、シート12を裁断する際に繊維の
毛羽立ちが少なくなり、パッド使用時に繊維が脱離して
テープなどに付着することが減る。従来では、磁気テー
プを用いるテープカセットのプレッシャパッドには、柔
軟で磁気テープに擦過傷を与えることが少ない兎毛フェ
ルトが多用され、この兎毛フェルトは磁気テープにおけ
る一定の音質と精度を維持する点で優れていた。
着性繊維を溶融して下方層4におけるポリエステル捲縮
綿を融着させる結果、シート12を裁断する際に繊維の
毛羽立ちが少なくなり、パッド使用時に繊維が脱離して
テープなどに付着することが減る。従来では、磁気テー
プを用いるテープカセットのプレッシャパッドには、柔
軟で磁気テープに擦過傷を与えることが少ない兎毛フェ
ルトが多用され、この兎毛フェルトは磁気テープにおけ
る一定の音質と精度を維持する点で優れていた。
【0025】 このパッドは、レコーダ(図示しない)
の磁気ヘッドの突出によって磁気テープと接触した際
に、該テープといっそうフィットしやすく、従来よりも
フィット性能がさらに1ランクアップする。このパッド
は、兎毛や羊毛フェルトのような天然素材でなくて全体
が合成素材であり、使用環境の温度や湿度で摩擦係数な
どの変動が少なく、どんな使用環境でも物性が一定して
高音質が比較的安定している。
の磁気ヘッドの突出によって磁気テープと接触した際
に、該テープといっそうフィットしやすく、従来よりも
フィット性能がさらに1ランクアップする。このパッド
は、兎毛や羊毛フェルトのような天然素材でなくて全体
が合成素材であり、使用環境の温度や湿度で摩擦係数な
どの変動が少なく、どんな使用環境でも物性が一定して
高音質が比較的安定している。
【0026】 このパッドを取付けたカセットは、通常
のアナログテープレコーダ用ばかりでなく、DCC(デ
ジタルコンパクトディスク)などのレコーダにも適用で
きる。このパッドを用いるDCCデッキでは、デジタル
信号を記録・再生するレコーダであり、通常のアナログ
カセットテープと同様の手軽さであって従来のアナログ
カセットテープの再生も可能である。また、このパッド
を静止ヘッドや回転ヘッド式のDATのレコーダなどに
取付けても、デジタル信号をコピーしても音質が殆ど劣
化しない。
のアナログテープレコーダ用ばかりでなく、DCC(デ
ジタルコンパクトディスク)などのレコーダにも適用で
きる。このパッドを用いるDCCデッキでは、デジタル
信号を記録・再生するレコーダであり、通常のアナログ
カセットテープと同様の手軽さであって従来のアナログ
カセットテープの再生も可能である。また、このパッド
を静止ヘッドや回転ヘッド式のDATのレコーダなどに
取付けても、デジタル信号をコピーしても音質が殆ど劣
化しない。
【0027】 実施例3 上方層3として、3.5デニールのPTFE繊維(商品
名:トヨフロン)100重量%のラップを重さ200g
/m2の基布を介在させてニードルパンチングして、重
さ750g/m2のフェルトを得る。このフェルトに高
圧のウォータージェット処理を施し、PTFE繊維をフ
ィブリル化してシート状にする。一方、下方層4とし
て、2デニールのポリエステル捲縮綿(商品名:エスパ
ンリー)80重量%と、熱融着性ポリエステル繊維(商
品名:メルティー)20重量%とを均一に混綿したラッ
プをニードルパンチングして、重さ450g/m2のフ
ェルトを得る。
名:トヨフロン)100重量%のラップを重さ200g
/m2の基布を介在させてニードルパンチングして、重
さ750g/m2のフェルトを得る。このフェルトに高
圧のウォータージェット処理を施し、PTFE繊維をフ
ィブリル化してシート状にする。一方、下方層4とし
て、2デニールのポリエステル捲縮綿(商品名:エスパ
ンリー)80重量%と、熱融着性ポリエステル繊維(商
品名:メルティー)20重量%とを均一に混綿したラッ
プをニードルパンチングして、重さ450g/m2のフ
ェルトを得る。
【0028】 両層3,4のフェルトの間に熱接着性不
織布(商品名:ダイナック、東洋紡績製)を挟み、加熱
プレスによって約140℃で2分間加熱・加圧すると厚
み2.0mmのフェルト素材1を得る。フェルト素材1
は、20mm幅の帯状体に平行に裁断する。図7に示す
ように、この帯状体14を鉄芯13に巻き付けて接着
し、複写機のトナークリーニング用ロール15を作製す
る。
織布(商品名:ダイナック、東洋紡績製)を挟み、加熱
プレスによって約140℃で2分間加熱・加圧すると厚
み2.0mmのフェルト素材1を得る。フェルト素材1
は、20mm幅の帯状体に平行に裁断する。図7に示す
ように、この帯状体14を鉄芯13に巻き付けて接着
し、複写機のトナークリーニング用ロール15を作製す
る。
【0029】 トナークリーニング用ロール15は、上
方層3におけるPTFE繊維によって複写機の定着ロー
ル表面を傷つけることがなく、シリコンオイルの塗布量
を適宜減らすことができる。ロール15では、下方層4
におけるポリエステル捲縮綿を融着することで繊維の毛
羽立ちが少なく、使用時に繊維が脱落することが減る。
方層3におけるPTFE繊維によって複写機の定着ロー
ル表面を傷つけることがなく、シリコンオイルの塗布量
を適宜減らすことができる。ロール15では、下方層4
におけるポリエステル捲縮綿を融着することで繊維の毛
羽立ちが少なく、使用時に繊維が脱落することが減る。
【0030】
【考案の効果】本考案のフェルト素材は、フッ素系繊維
を上方層として用いるのでその表面は平滑であってその
摩擦抵抗が低く、且つ下方層によってクッション性を有
する。このフェルト素材は、パソコン,レーザープリン
タや複写機などのOA機器又はビデオデッキやテープレ
コーダなどのAV機器において、各種のクリーニング部
材,断熱部材,制動部材,緩衝部材,含浸部材などとし
て使用可能である。
を上方層として用いるのでその表面は平滑であってその
摩擦抵抗が低く、且つ下方層によってクッション性を有
する。このフェルト素材は、パソコン,レーザープリン
タや複写機などのOA機器又はビデオデッキやテープレ
コーダなどのAV機器において、各種のクリーニング部
材,断熱部材,制動部材,緩衝部材,含浸部材などとし
て使用可能である。
【0031】 本考案のフェルト素材は、その表面が平
滑性であって使用時に繊維が毛羽立ちしないため、複写
機などにおいて現像ドラムのトナー除去するクリーニン
グ用ローラに用いたり、AV機器におけるCDディスク
やレコードを載置する個所にも敷設できる。このフェル
ト素材は、スポンジなどに比べてへたりが少ないので、
パソコンなどにおいて緩衝用シートとしても使用でき、
マウスパッドとして用いるとマウスのボールに繊維が付
着することが減る。
滑性であって使用時に繊維が毛羽立ちしないため、複写
機などにおいて現像ドラムのトナー除去するクリーニン
グ用ローラに用いたり、AV機器におけるCDディスク
やレコードを載置する個所にも敷設できる。このフェル
ト素材は、スポンジなどに比べてへたりが少ないので、
パソコンなどにおいて緩衝用シートとしても使用でき、
マウスパッドとして用いるとマウスのボールに繊維が付
着することが減る。
【0032】 また、本考案のフェルト素材のシートを
小片に裁断し、各小片からプレッシャパッドを作製する
と、このパッドはシート裁断の際に繊維の毛羽立ちが少
ない。このパッドを用いると、AV機器において使用時
にパッドの繊維が脱離してテープなどに付着することが
減り、ビデオディスクやテープレコーダなどにおいて高
い画質や音質の維持に障害とならない。
小片に裁断し、各小片からプレッシャパッドを作製する
と、このパッドはシート裁断の際に繊維の毛羽立ちが少
ない。このパッドを用いると、AV機器において使用時
にパッドの繊維が脱離してテープなどに付着することが
減り、ビデオディスクやテープレコーダなどにおいて高
い画質や音質の維持に障害とならない。
【図1】 本考案のフェルト素材を示す拡大断面図であ
る。
る。
【図2】 本考案の変形例を示す拡大断面図である。
【図3】 本考案の別の変形例を示す拡大断面図であ
る。
る。
【図4】 図3のフェルト素材から得たシートの部分平
面図である。
面図である。
【図5】 本考案のフェルト素材の使用例を示す複写機
の要部の概略横断面図である。
の要部の概略横断面図である。
【図6】 図5においてカバーを除去した状態の概略平
面図である。
面図である。
【図7】 本考案のフェルト素材の別の使用例を示す概
略平面図である。
略平面図である。
1 フェルト素材 2 シート状の接着剤 3 上方層 4 下方層 5 フェルト小片
Claims (3)
- 【請求項1】 平滑性の良好である上方層と、主として
クッション性を付与する下方層とを有するフェルト素材
であって、上方層としてフッ素系繊維単独又は該フッ素
系繊維と熱融着性繊維とを混綿してなるフェルトと、下
方層として羊毛繊維単独又は通常の合成繊維と熱融着性
繊維とを混綿してなるフェルトとを用い、両フェルトを
ニードルパンチングでシート状に一体化し、加熱・加圧
処理によって所定の厚みに定めるフェルト素材。 - 【請求項2】 平滑性の良好である上方層と、主として
クッション性を付与する下方層とを有するフェルト素材
であって、上方層としてフッ素系繊維単独又は該フッ素
系繊維と熱融着性繊維とを混綿してなるフェルトと、下
方層として羊毛繊維単独又は通常の合成繊維と熱融着性
繊維とを混綿してなるフェルトとを用い、両フェルトを
ニードルパンチングでシート状に一体化してから、上方
よりウォータージェット処理を施し、加熱・加圧処理で
所定の厚みに定めるフェルト素材。 - 【請求項3】 平滑性の良好である上方層と、主として
クッション性を付与する下方層とを有するフェルト素材
であって、上方層としてフッ素系繊維単独又は該フッ素
系繊維と熱融着性繊維とを混綿してなるフェルトを用
い、該フェルトにウォータージェット処理を施し、一
方、下方層として羊毛繊維単独又は通常の合成繊維と熱
融着性繊維とを混綿してなるフェルトを用い、両フェル
トの間にシート状の接着剤を挟んで加熱・加圧処理でシ
ート状に一体化するとともに所定の厚みに定めるフェル
ト素材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9322992U JP2582994Y2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | Oa機器用などのフェルト素材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9322992U JP2582994Y2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | Oa機器用などのフェルト素材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0651289U JPH0651289U (ja) | 1994-07-12 |
JP2582994Y2 true JP2582994Y2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=14076719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9322992U Expired - Lifetime JP2582994Y2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | Oa機器用などのフェルト素材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582994Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009544862A (ja) * | 2006-07-27 | 2009-12-17 | オルサ エス. アール. エル. | 天然ウールベースの不織布を製造する方法、その方法を適用するためのプラント、およびその方法によって得られる製品 |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP9322992U patent/JP2582994Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009544862A (ja) * | 2006-07-27 | 2009-12-17 | オルサ エス. アール. エル. | 天然ウールベースの不織布を製造する方法、その方法を適用するためのプラント、およびその方法によって得られる製品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0651289U (ja) | 1994-07-12 |
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