JP2582914Y2 - 鉄道レールのポイント部用ヒートパイプ式融雪システム - Google Patents

鉄道レールのポイント部用ヒートパイプ式融雪システム

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JP2582914Y2
JP2582914Y2 JP1992093231U JP9323192U JP2582914Y2 JP 2582914 Y2 JP2582914 Y2 JP 2582914Y2 JP 1992093231 U JP1992093231 U JP 1992093231U JP 9323192 U JP9323192 U JP 9323192U JP 2582914 Y2 JP2582914 Y2 JP 2582914Y2
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正孝 望月
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忠男 山田
隆 千葉
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は鉄道レールの切り換え
分岐点(ポイント部)の融雪を行う融雪システムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように鉄道レールのポイント部
は、一対の固定レールに対して二対の固定レールを設
け、その一対の固定レールの間に可動レールを配置し、
その可動レールによって二対の固定レールのいずれか
を、前記一対の固定レールに選択的に連結するよう構成
されている。その可動レールは、その回動中心点を、分
岐する固定レール側に設定し、自由端(可動端)を、前
記一対の固定レール側に設置したものであり、可動端が
一対の固定レールのいずれか一方に密着することによ
り、線路の切り換えを行う。したがって切り換えを完全
に行うためには、可動レールと固定レールとの間に異物
が介在することを避けなければならず、そのために降雪
時には、降り積もった雪が可動レールと固定レールとの
間の介在物となることを防止するために、例えば固定レ
ールに通電してこれを発熱させることにより雪を溶かす
ことが行われていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながらレールに
通電して発熱させる融雪方法では、レールに沿った狭い
範囲の雪しか溶かせないため切り換え分岐点の近傍の積
雪はほとんど残って鉄道車両の走行に支障となるおそれ
があり、その結果、従来では、作業員等による除雪作業
に頼らざるを得ず、迅速かつ効率的な除雪を行えない不
都合があった。
【0004】この考案は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、通電発熱したレールを有効に利用して広範囲の融
雪を行うことのできるヒートパイプ式融雪システムを提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記の目的
を達成するために、第1の固定レールと、この第1の固
定レールから分岐された第2の固定レールと、回動中心
を第2の固定レール側に設定しかつ可動端を第1の固定
レール側に設置した可動レールとを備えた鉄道レールの
ポイント部用ヒートパイプ式融雪システムにおいて、い
ずれかの固定レールが通電されて発熱する熱源レールと
されるとともに、一端部がその熱源レールに熱授受可能
に連結されかつ他方の端部が前記第1の固定レールおよ
び前記第2の固定レールのうち被融雪箇所の下部に配置
された1本もしくは直列接続した2本以上のヒートパイ
プが設けられていることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】融雪のための熱源は、いずれかの固定レールを
通電発熱させることにより得られる。これに熱授受可能
に接触させられたヒートパイプは、真空脱気した容器に
凝縮性の流体を作動流体として封入したものであり、し
たがってこの熱源レールに密着している端部が蒸発部と
なって作動流体が蒸発する。一方、被融雪箇所に配置さ
れている部分、あるいはこの被融雪箇所に端部を配置し
たヒートパイプが接続されている箇所は、雪に熱を奪わ
れて温度が低くなっていて、その内部圧力も低圧となっ
ているので、気相の作動流体は、その温度および圧力の
低い端部すなわち凝縮部に流れ、ここで放熱して液化す
る。このように熱源レールの熱はヒートパイプによって
熱源レールから離れた箇所に運ばれるため、熱源が一本
の線状のものであっても、広い面積の範囲に亘って雪を
溶かすことができる。
【0007】
【実施例】以下、この考案の実施例を図1に基づいて説
明する。図1はこの考案で対象とする鉄道レールのポイ
ント部分を模式的に示す図であって、1対の固定レール
1a ,1a に対して2対の固定レール2a ,2a ,3a
,3a が分岐線路を構成するようにして配置されてお
り、これらの固定レールの間に、1対の固定レール1a
,1a を分岐側の固定レール2a ,2a ,3a ,3a
に選択的に連結する可動レール4a ,4a が配置されて
いる。この可動レール4a ,4a は、分岐線路を構成す
る固定レール2a ,3a 側を回動中心点とし、自由端
(可動端)が1対の固定レール1a ,1a のいずれか一
方に接触するよう固定レール1a ,1a の間で移動する
ようになっている。
【0008】前記固定レール1a ,2a ,3a のうちの
いずれか(図では前記1対の固定レール1a ,1a )
が、通電されて発熱する熱源レールとされており、その
熱源レール1a のうち図1での下側のレールの側面に
は、鉄道車両の走行の支障とならないようにヒートパイ
プAの一端部が熱授受可能に密着して接続されている。
なお、熱伝達量を増大させるためには、その接続箇所に
サーマルジョイントを介在させることが好ましい。この
ヒートパイプAは熱源レール1a に沿って延びており、
その他方の端部側には、複数本の他のヒートパイプBが
熱授受可能に接続されている。
【0009】その接続構造としては、必要に応じて種々
の構造を採用することができ、その数例を示せば、以下
の通りである。すなわち図2において、前記他のヒート
パイプBの端部が円筒状に形成されており、ここに前記
熱源用ヒートパイプAが密着状態に挿入されている。こ
のような構造であれば、熱授受を行う面積が広くなるの
で、前記他のヒートパイプBに対する熱伝達量が多くな
る。
【0010】また図3に示す構成は、前記他のヒートパ
イプBの端部に逆U字状断面の接続部を設け、これを熱
源側のヒートパイプAに上からかぶせて、両方のヒート
パイプA,Bを熱授受可能に連結したものである。この
ような構造であれば、接続作業が容易であり、かつ他の
ヒートパイプBのレイアウトの作業性が向上する。
【0011】さらに図4に示す構成は、熱源側のヒート
パイプAに、他のヒートパイプBを機密性を維持して挿
入し、これにより両者を熱授受可能に連結したものであ
る。このような構造であれば、ヒートパイプAの作動流
体が他のヒートパイプBに直接接触するので、両者の間
の熱伝達が良好に行われる。
【0012】前記他のヒートパイプBは放熱箇所を広げ
るために設けられたものであって、その端部は、ポイン
ト部分の可動レール4aと固定レール3aとの間および
固定レール2aと固定レール3aとの間に延ばされると
ともに、これらのレールの下方に配置されている。な
お、このヒートパイプBの端部は、枕木5と平行に配置
されて大気中に露出していてもよいが、腐食や損傷を避
けるために、地表近くに浅く埋設してもよく、あるいは
何らかの被覆を施してもよい。また各ヒートパイプA,
Bは−30℃前後の低温から100℃程度の高温の温度
範囲で動作するものであればよく、したがって一例とし
てアルコールや水を作動流体としたものを使用できる。
【0013】次に、上記のように構成された実施例の作
用を説明する。熱源レール1a は通電することにより発
熱して例えば100℃程度の温度になり、したがってこ
こに一端部を密着させてあるヒートパイプAは、その密
着端を蒸発部として動作する。すなわちヒートパイプA
の作動流体は、蒸発部において熱源レール1a から熱を
受けて蒸発し、その蒸気は他のヒートパイプBを接続し
てある他方の端部側に流動する。この他端部において
は、他のヒートパイプBに熱を奪われるために、作動流
体はここで凝縮する。そして液化した作動流体はウイッ
ク(図示せず)の毛細管圧力によるポンプ作用で蒸発部
側へ還流し、再度、加熱されて蒸発し、同様なサイクル
を繰り返す。すなわち作動流体が熱輸送を行う。
【0014】また前記他のヒートパイプBにおいても同
様な熱輸送が行われ、ヒートパイプBの他端部において
地表側への放熱が生じ、近辺の雪が溶かされる。そして
このヒートパイプBは広い範囲に配置されているので、
広い範囲に亘って融雪を行うことができる。
【0015】なお、前記の実施例では、二種類のヒート
パイプA,Bを使用したが、この考案は上記の実施例に
限定されないのであって、熱源レールに一端部を接触さ
せた一本のヒートパイプを被融雪箇所の下部にまで延ば
し、かつ蛇行させて配置することとしてもよい。
【0016】
【考案の効果】以上、説明ようにこの考案によれば、線
状の熱を利用して広い面積の融雪を行うことが可能にな
り、したがって従来、手作業によらざるを得なかったポ
イント部分の除雪を迅速かつ容易に行うことができ、作
業者の負担を軽減できるばかりか、鉄道の安全確保に資
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の鉄道レールのポイント部用ヒートパ
イプ式融雪システムの第1実施例を示す概略図である。
【図2】接続部の構造の一例を示す断面図である。
【図3】接続部の構造の他の例を示す断面図である。
【図4】接続部の構造の更に他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1a …固定レール、 2a …固定レール、 3a …固定
レール、 4a …可動レール、 5…枕木、 A…ヒー
トパイプ、 B…ヒートパイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 千葉 隆 北海道千歳市泉沢1007番地151 株式会 社北海道フジクラ内 (56)参考文献 特開 平1−169001(JP,A) 特開 昭48−7338(JP,A) 実開 平1−150601(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E01B 7/24 E01B 19/00

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の固定レールと、この第1の固定レ
    ールから分岐された第2の固定レールと、回動中心を第
    2の固定レール側に設定しかつ可動端を第1の固定レー
    ル側に設置した可動レールとを備えた鉄道レールのポイ
    ント部用ヒートパイプ式融雪システムにおいて、いずれ
    かの固定レールが通電されて発熱する熱源レールとされ
    るとともに、一端部がその熱源レールに熱授受可能に連
    結されかつ他方の端部が前記第1の固定レールおよび前
    記第2の固定レールのうち被融雪箇所の下部に配置され
    た1本もしくは直列接続した2本以上のヒートパイプが
    設けられていることを特徴とする鉄道レールのポイント
    部用ヒートパイプ式融雪システム。
JP1992093231U 1992-12-25 1992-12-25 鉄道レールのポイント部用ヒートパイプ式融雪システム Expired - Fee Related JP2582914Y2 (ja)

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JPH01169001A (ja) * 1987-12-25 1989-07-04 Hitachi Cable Ltd 鉄道用転轍機の凍結防止装置

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