JP2582787Y2 - 編成車両 - Google Patents
編成車両Info
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- JP2582787Y2 JP2582787Y2 JP1991003987U JP398791U JP2582787Y2 JP 2582787 Y2 JP2582787 Y2 JP 2582787Y2 JP 1991003987 U JP1991003987 U JP 1991003987U JP 398791 U JP398791 U JP 398791U JP 2582787 Y2 JP2582787 Y2 JP 2582787Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の車両が連結され
て列車を構成する編成車両に関する。
て列車を構成する編成車両に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、たとえば特開昭6
3−181604、特開昭64−69201および特開
平1−259701に開示されており、その典型的な構
成は図11に示されている。この編成車両は、複数の牽
引車両M,M1と複数の付随車両T,Tc,Tc1とが
連結されて構成され、同一参照符の構成は同一であり、
付随車両Tc,Tc1は、付随車両であって先頭車両で
ある。このような編成車両では、2両一組の牽引車両
M,M1に、それぞれ主回路機器22,25,28、電
源機器33,36,39および空気供給装置53,5
6,59を、三組で10両分、設けている。なお、図の
車輪を示す黒丸は駆動用モータがあることを、同じく白
丸は駆動用モータがないことを示す。そのため、たとえ
ば主回路機器22,25,28のうちの1つ、たとえば
主回路機器22が故障したときには、当該車両Mとその
隣りの車両M1の2両が故障する。このため、残りの主
回路機器25,28で正常な機能が達成されなければな
らず、このような故障時の状況を考慮すると、各制御装
置22,25,28を過容量としなければならなくな
る。このことは電源機器装置33,36,39および空
気供給装置53,56,59に関しても同様である。ま
た牽引車両MとM1には異なる機器が設けられているた
め重量バランスが悪く、さらに軸重に差がでる。なおブ
レーキ装置60〜69は、各車両毎に設けられている。
3−181604、特開昭64−69201および特開
平1−259701に開示されており、その典型的な構
成は図11に示されている。この編成車両は、複数の牽
引車両M,M1と複数の付随車両T,Tc,Tc1とが
連結されて構成され、同一参照符の構成は同一であり、
付随車両Tc,Tc1は、付随車両であって先頭車両で
ある。このような編成車両では、2両一組の牽引車両
M,M1に、それぞれ主回路機器22,25,28、電
源機器33,36,39および空気供給装置53,5
6,59を、三組で10両分、設けている。なお、図の
車輪を示す黒丸は駆動用モータがあることを、同じく白
丸は駆動用モータがないことを示す。そのため、たとえ
ば主回路機器22,25,28のうちの1つ、たとえば
主回路機器22が故障したときには、当該車両Mとその
隣りの車両M1の2両が故障する。このため、残りの主
回路機器25,28で正常な機能が達成されなければな
らず、このような故障時の状況を考慮すると、各制御装
置22,25,28を過容量としなければならなくな
る。このことは電源機器装置33,36,39および空
気供給装置53,56,59に関しても同様である。ま
た牽引車両MとM1には異なる機器が設けられているた
め重量バランスが悪く、さらに軸重に差がでる。なおブ
レーキ装置60〜69は、各車両毎に設けられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、主回
路機器および電源機器をむやみに過容量とすることな
く、それらの故障時においても、残りの正常な主回路機
器および電源機器で機能を達成することができるように
し、さらに重量バランスが良好であり、軸重差が小さく
なるようにした編成車両を提供することである。
路機器および電源機器をむやみに過容量とすることな
く、それらの故障時においても、残りの正常な主回路機
器および電源機器で機能を達成することができるように
し、さらに重量バランスが良好であり、軸重差が小さく
なるようにした編成車両を提供することである。
【0004】さらに本考案の目的は、ブレーキ装置の冗
長度が向上されるようにした編成車両を提供することで
ある。
長度が向上されるようにした編成車両を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、走行駆動用モ
ータをそれぞれ搭載した複数の牽引車両と、残余の付随
車両とで構成される編成車両において、各牽引車両に
は、主回路機器と、電源機器と、空気圧縮機を含む空気
供給・ブレーキ装置とを個別的に搭載し、付随車両に
は、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置を個別的
に搭載し、主回路機器は、前記各モータに電力を供給し
て前記各モータを1両単位で個別的に制御し、かつその
主回路機器の故障においては、故障を生じていない残余
の主回路機器が編成全体の負荷を分担して負担し、電源
機器は、牽引車両の前記モータ以外の負荷と、付随車両
の負荷とに電力を供給し、かつその電源機器の故障にお
いては、故障を生じていない残余の電源機器が編成全体
の負荷を分担して負担し、空気圧縮機を含む空気供給・
ブレーキ装置は、圧縮空気をその需要に対して供給し、
かつその空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置の故
障においては、故障を生じていない残余の空気圧縮機を
含む空気供給・ブレーキ装置が編成全体の負荷を分担し
て負担することを特徴とする編成車両である。
ータをそれぞれ搭載した複数の牽引車両と、残余の付随
車両とで構成される編成車両において、各牽引車両に
は、主回路機器と、電源機器と、空気圧縮機を含む空気
供給・ブレーキ装置とを個別的に搭載し、付随車両に
は、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置を個別的
に搭載し、主回路機器は、前記各モータに電力を供給し
て前記各モータを1両単位で個別的に制御し、かつその
主回路機器の故障においては、故障を生じていない残余
の主回路機器が編成全体の負荷を分担して負担し、電源
機器は、牽引車両の前記モータ以外の負荷と、付随車両
の負荷とに電力を供給し、かつその電源機器の故障にお
いては、故障を生じていない残余の電源機器が編成全体
の負荷を分担して負担し、空気圧縮機を含む空気供給・
ブレーキ装置は、圧縮空気をその需要に対して供給し、
かつその空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置の故
障においては、故障を生じていない残余の空気圧縮機を
含む空気供給・ブレーキ装置が編成全体の負荷を分担し
て負担することを特徴とする編成車両である。
【0006】また本考案は、走行駆動用モータをそれぞ
れ搭載した複数の牽引車両と、残余の付随車両とで構成
される編成車両において、各牽引車両には、主回路機器
と、電源機器と、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ
装置とを、平面的に予め定めた一定間隔に配置した複数
の取付手段を介して個別的に搭載し、付随車両には、空
気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置を、平面的に予
め定めた一定間隔に配置した複数の取付手段を介して個
別的に搭載し、主回路機器は、前記各モータに電力を供
給して前記各モータを1両単位で個別的に制御し、かつ
その主回路機器の故障においては、故障を生じていない
残余の主回路機器が編成全体の負荷を分担して負担し、
電源機器は、牽引車両の前記モータ以外の負荷と、付随
車両の負荷とに電力を供給し、かつその電源機器の故障
においては、故障を生じていない残余の電源機器が編成
全体の負荷を分担して負担し、空気圧縮機を含む空気供
給・ブレーキ装置は、圧縮空気をその需要に対して供給
し、かつその空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置
の故障においては、故障を生じていない残余の空気圧縮
機を含む空気供給・ブレーキ装置が編成全体の負荷を分
担して負担することを特徴とする編成車両である。
れ搭載した複数の牽引車両と、残余の付随車両とで構成
される編成車両において、各牽引車両には、主回路機器
と、電源機器と、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ
装置とを、平面的に予め定めた一定間隔に配置した複数
の取付手段を介して個別的に搭載し、付随車両には、空
気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置を、平面的に予
め定めた一定間隔に配置した複数の取付手段を介して個
別的に搭載し、主回路機器は、前記各モータに電力を供
給して前記各モータを1両単位で個別的に制御し、かつ
その主回路機器の故障においては、故障を生じていない
残余の主回路機器が編成全体の負荷を分担して負担し、
電源機器は、牽引車両の前記モータ以外の負荷と、付随
車両の負荷とに電力を供給し、かつその電源機器の故障
においては、故障を生じていない残余の電源機器が編成
全体の負荷を分担して負担し、空気圧縮機を含む空気供
給・ブレーキ装置は、圧縮空気をその需要に対して供給
し、かつその空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置
の故障においては、故障を生じていない残余の空気圧縮
機を含む空気供給・ブレーキ装置が編成全体の負荷を分
担して負担することを特徴とする編成車両である。
【0007】また本発明は、牽引車両の軸重がほぼ均一
となるような平面配置で機器等を取付けたことを特徴と
する。
となるような平面配置で機器等を取付けたことを特徴と
する。
【0008】また本考案は、各車両の車体の側部に車体
の長手方向に延びる受装置を設け、この受装置に導線お
よび導管を収納することを特徴とする。
の長手方向に延びる受装置を設け、この受装置に導線お
よび導管を収納することを特徴とする。
【0009】
【作用】本考案に従えば、付随車両とともに編成車両を
構成する複数の各牽引車両には、走行駆動用モータだけ
でなく、主回路機器と、電源機器と、空気圧縮機を含む
空気供給・ブレーキ装置とを搭載するようにしたので、
各牽引車両の重量をほぼ等しくし、したがって動輪とレ
ールとの粘着力をほぼ均一かつ最大にして、円滑な走行
駆動を可能とすることができる。このようにして最大牽
引力および最大ブレーキ力を得ることが容易である。
構成する複数の各牽引車両には、走行駆動用モータだけ
でなく、主回路機器と、電源機器と、空気圧縮機を含む
空気供給・ブレーキ装置とを搭載するようにしたので、
各牽引車両の重量をほぼ等しくし、したがって動輪とレ
ールとの粘着力をほぼ均一かつ最大にして、円滑な走行
駆動を可能とすることができる。このようにして最大牽
引力および最大ブレーキ力を得ることが容易である。
【0010】しかも各牽引車両には走行駆動用モータ
と、そのモータを一両単位で個別的に制御する主回路機
器とが搭載されているので、たとえば1つの主回路機器
に故障を生じても、残余の牽引車両のモータと主回路機
器とが正常に働くことによって、大きな動力の減少なし
に、走行することができる。また主回路機器および電源
機器の故障が生じたときにおいては、残余の主回路機器
および電源機器で機能を達成することができ、各主回路
機器および各電源機器の容量を、故障を考慮して、過大
な容量とする必要がなく、容量が適正に近い値とするこ
とができるようになる。
と、そのモータを一両単位で個別的に制御する主回路機
器とが搭載されているので、たとえば1つの主回路機器
に故障を生じても、残余の牽引車両のモータと主回路機
器とが正常に働くことによって、大きな動力の減少なし
に、走行することができる。また主回路機器および電源
機器の故障が生じたときにおいては、残余の主回路機器
および電源機器で機能を達成することができ、各主回路
機器および各電源機器の容量を、故障を考慮して、過大
な容量とする必要がなく、容量が適正に近い値とするこ
とができるようになる。
【0011】さらに本考案に従えば、牽引車両に電源機
器を搭載し、この電源機器からの電力によって、牽引車
両のモータ以外の負荷と、付随車両の負荷とに電力を供
給するようにしたので、牽引車両の重量を増大し、した
がって粘着力の増加を図ることができる。
器を搭載し、この電源機器からの電力によって、牽引車
両のモータ以外の負荷と、付随車両の負荷とに電力を供
給するようにしたので、牽引車両の重量を増大し、した
がって粘着力の増加を図ることができる。
【0012】さらに本考案に従えば、空気圧縮機を含む
空気供給・ブレーキ装置を、編成車両の複数の各車両に
個別的に配置したので、そのうちのたとえば1つの空気
圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置が故障を生じて
も、その他の車両ではブレーキ動作を行うことができ、
故障時の悪影響をできるだけ小さくすることができる。
このようにして各車両には、空気供給とブレーキとを行
う構造をまとめて配置しており、したがってブレーキ装
置の冗長度を向上することができる。
空気供給・ブレーキ装置を、編成車両の複数の各車両に
個別的に配置したので、そのうちのたとえば1つの空気
圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置が故障を生じて
も、その他の車両ではブレーキ動作を行うことができ、
故障時の悪影響をできるだけ小さくすることができる。
このようにして各車両には、空気供給とブレーキとを行
う構造をまとめて配置しており、したがってブレーキ装
置の冗長度を向上することができる。
【0013】さらに本考案に従えば、主回路機器と電源
回路機器と空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置と
は、平面的に予め定める一定の間隔を有して配置された
複数の取付手段、たとえばボルトとナットの組合せを用
いて、各車両の床下などに取付けるようにしたので、取
付着脱を容易に行うことができる。
回路機器と空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置と
は、平面的に予め定める一定の間隔を有して配置された
複数の取付手段、たとえばボルトとナットの組合せを用
いて、各車両の床下などに取付けるようにしたので、取
付着脱を容易に行うことができる。
【0014】さらに本考案に従えば、牽引車両では主回
路機器と電源機器と空気圧縮機を含む空気供給・ブレー
キ装置とを、軸重がほぼ均一となるように配置し、付随
車両では、主回路機器と電源機器とは設けられておら
ず、その付随車両に設けられている空気圧縮機を含む空
気供給・ブレーキ装置を、軸重がほぼ均一となるように
配置し、これによって粘着の安定性を向上することがで
きる。
路機器と電源機器と空気圧縮機を含む空気供給・ブレー
キ装置とを、軸重がほぼ均一となるように配置し、付随
車両では、主回路機器と電源機器とは設けられておら
ず、その付随車両に設けられている空気圧縮機を含む空
気供給・ブレーキ装置を、軸重がほぼ均一となるように
配置し、これによって粘着の安定性を向上することがで
きる。
【0015】さらに本考案に従えば、車体の側部に受装
置を設け、この受装置内に、電気配線のための導線およ
び流体を導く導管を収納するようにしたので、配線およ
び配管などの設置作業を容易に行うことができるととも
に、導線および導管の取付作業が簡単になる。
置を設け、この受装置内に、電気配線のための導線およ
び流体を導く導管を収納するようにしたので、配線およ
び配管などの設置作業を容易に行うことができるととも
に、導線および導管の取付作業が簡単になる。
【0016】
【実施例】図1は、本考案の一実施例の構成を示す図で
あり、図2はその簡略化した水平配置図である。図1
(a)の鉄道の編成車両は、斜線で示す運転席に運転者
が乗る牽引車両Mc(個別的にはMc0,Mc1)と、
運転者が乗らない牽引車両M(個別的にはM2,M9)
とこれらの牽引車両Mc,Mによって牽引される付随車
両T(個別的にはT3〜T8)とを含む。この編成車両
の各車両Mc,M,Tは図1(a)に示されるとおりで
あって、牽引車両Mc,Mには走行駆動用の黒い丸印で
存在を示す主モータ10,11,12,19がそれぞれ
搭載される。さらにまたこれらの牽引車両Mc,Mに
は、モータ10,11,12,19を個別的に駆動する
ために、主回路機器20,21,22,29がそれぞれ
搭載される。これらの主回路機器20,21,22,2
9は、電力を受電し制御して各モータ10,11,1
2,19に、供給する働きをする。
あり、図2はその簡略化した水平配置図である。図1
(a)の鉄道の編成車両は、斜線で示す運転席に運転者
が乗る牽引車両Mc(個別的にはMc0,Mc1)と、
運転者が乗らない牽引車両M(個別的にはM2,M9)
とこれらの牽引車両Mc,Mによって牽引される付随車
両T(個別的にはT3〜T8)とを含む。この編成車両
の各車両Mc,M,Tは図1(a)に示されるとおりで
あって、牽引車両Mc,Mには走行駆動用の黒い丸印で
存在を示す主モータ10,11,12,19がそれぞれ
搭載される。さらにまたこれらの牽引車両Mc,Mに
は、モータ10,11,12,19を個別的に駆動する
ために、主回路機器20,21,22,29がそれぞれ
搭載される。これらの主回路機器20,21,22,2
9は、電力を受電し制御して各モータ10,11,1
2,19に、供給する働きをする。
【0017】さらにこれらの牽引車両Mc,Mには、電
源機器30,31,32,39がそれぞれ設けられる。
これらの電源機器30,31,32,39は、牽引車両
Mc,Mと複数の各付随車両Tとに、モータ10,1
1,12,19以外の負荷、たとえば空気圧縮機を含む
空気供給・ブレーキ装置40〜49および照明装置など
に電力を供給する。
源機器30,31,32,39がそれぞれ設けられる。
これらの電源機器30,31,32,39は、牽引車両
Mc,Mと複数の各付随車両Tとに、モータ10,1
1,12,19以外の負荷、たとえば空気圧縮機を含む
空気供給・ブレーキ装置40〜49および照明装置など
に電力を供給する。
【0018】各車両Mc,M,Tには、個別的に圧縮空
気を発生して供給し、ブレーキ動作をするための空気圧
縮機を含む空気供給・ブレーキ装置40〜49がそれぞ
れ搭載される。
気を発生して供給し、ブレーキ動作をするための空気圧
縮機を含む空気供給・ブレーキ装置40〜49がそれぞ
れ搭載される。
【0019】牽引車両Mc,Mに個別的にモータ10,
11,12,19と各モータ10,11,12,19を
駆動する主回路機器20,21,22,29がそれぞれ
設けられているので、仮に主回路機器20,21,2
2,29のうちの1つが故障を生じて、モータ10,1
1,12,19のうち、それに対応するモータが動作し
なくなっても、従来技術に比べてその割合は少ない。た
とえば図11の編成ではモータ全数24個中の8個が不
動作となり、その割合は33%となるのに対して、図1
の編成ではモータ全数16個中の4個が不動作となる
が、その割合は25%となる。つまり編成全体でみる
と、その故障による悪影響を最小限にして、動力の低減
を小さくすることができる。
11,12,19と各モータ10,11,12,19を
駆動する主回路機器20,21,22,29がそれぞれ
設けられているので、仮に主回路機器20,21,2
2,29のうちの1つが故障を生じて、モータ10,1
1,12,19のうち、それに対応するモータが動作し
なくなっても、従来技術に比べてその割合は少ない。た
とえば図11の編成ではモータ全数24個中の8個が不
動作となり、その割合は33%となるのに対して、図1
の編成ではモータ全数16個中の4個が不動作となる
が、その割合は25%となる。つまり編成全体でみる
と、その故障による悪影響を最小限にして、動力の低減
を小さくすることができる。
【0020】さらにまた電源機器30,31,32,3
9を、動輪が設けられている牽引車両Mc,Mにそれぞ
れ設けることによって、それらの牽引車両Mc,Mの重
量を増大し、これによって動輪とレールとの粘着力の増
大を図ることが可能となる。
9を、動輪が設けられている牽引車両Mc,Mにそれぞ
れ設けることによって、それらの牽引車両Mc,Mの重
量を増大し、これによって動輪とレールとの粘着力の増
大を図ることが可能となる。
【0021】また空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ
装置40〜49が各車両Mc,M,Tにそれぞれ個別的
に設けられているので、それらのうちの1つの空気供給
装置に故障を生じても、不動作の割合は図11の33%
に比べて、図1は10%に過ぎず、残余の車両において
空気供給が行われるので、故障による悪影響を最小限に
することができる。
装置40〜49が各車両Mc,M,Tにそれぞれ個別的
に設けられているので、それらのうちの1つの空気供給
装置に故障を生じても、不動作の割合は図11の33%
に比べて、図1は10%に過ぎず、残余の車両において
空気供給が行われるので、故障による悪影響を最小限に
することができる。
【0022】図3は、車両Mc1における主回路機器2
1の簡略化した電気回路図である。集電装置124によ
って架線125から集電された電力は、サイリスタまた
はトランジスタなどを備えるインバータ126から、1
つの牽引車両Mc1に備えられている各動輪のためのモ
ータ11a〜11d(総括的には、参照符11で示す)
に電力が供給される。参照符127はこの牽引車両Mc
1の車輪を示し、電力はこの車輪127から、レール1
28によって帰線する。このような主回路機器21は、
牽引車両Mc1の車体の床下に、図4に示されるように
一体化して取付けられる。主回路機器21は、インバー
タ126の他に、ヒューズ、アレスタ、主スイッチ、断
流器などの回路構成要素、高速遮断器、フィルタリアク
トル129、限流抵抗130、速度制御のための抵抗器
131、およびその他の構成要素132を含む。このよ
うな主回路機器21が一体化されて床下に設けられるこ
とによって製作費用の低減を図り、また保守は一体化し
た箱133を交換すればよく、その保守が容易であり、
さらにまた一体化することによって個々に要した箱体が
なくなり、結果的に重量の軽減を図り、さらに量産性が
よくなり、経済性、数量効果等が高くなる。
1の簡略化した電気回路図である。集電装置124によ
って架線125から集電された電力は、サイリスタまた
はトランジスタなどを備えるインバータ126から、1
つの牽引車両Mc1に備えられている各動輪のためのモ
ータ11a〜11d(総括的には、参照符11で示す)
に電力が供給される。参照符127はこの牽引車両Mc
1の車輪を示し、電力はこの車輪127から、レール1
28によって帰線する。このような主回路機器21は、
牽引車両Mc1の車体の床下に、図4に示されるように
一体化して取付けられる。主回路機器21は、インバー
タ126の他に、ヒューズ、アレスタ、主スイッチ、断
流器などの回路構成要素、高速遮断器、フィルタリアク
トル129、限流抵抗130、速度制御のための抵抗器
131、およびその他の構成要素132を含む。このよ
うな主回路機器21が一体化されて床下に設けられるこ
とによって製作費用の低減を図り、また保守は一体化し
た箱133を交換すればよく、その保守が容易であり、
さらにまた一体化することによって個々に要した箱体が
なくなり、結果的に重量の軽減を図り、さらに量産性が
よくなり、経済性、数量効果等が高くなる。
【0023】図5は、本考案の他の実施例の車両Mc1
における主回路機器21の具体的な電気的構成を示す図
である。この実施例は前述の図3の実施例に類似し、対
応する部分には同一の参照符を付す。この図5に示され
る実施例は変圧器134、整流回路135を備え、電圧
および周波数を可変とするサイリスタまたはトランジス
タを用いたインバータ137が主モータ11a〜11d
毎に設けられる。モータ11a〜11dは、総括的に、
参照符11で示す。主回路機器21は、その他の設計的
変更が可能である。残余の主回路機器20,22,29
もまた、主回路機器21と同様な構成を有する。
における主回路機器21の具体的な電気的構成を示す図
である。この実施例は前述の図3の実施例に類似し、対
応する部分には同一の参照符を付す。この図5に示され
る実施例は変圧器134、整流回路135を備え、電圧
および周波数を可変とするサイリスタまたはトランジス
タを用いたインバータ137が主モータ11a〜11d
毎に設けられる。モータ11a〜11dは、総括的に、
参照符11で示す。主回路機器21は、その他の設計的
変更が可能である。残余の主回路機器20,22,29
もまた、主回路機器21と同様な構成を有する。
【0024】さらに牽引車両Mc,Mには、前述の図1
および図2(a)に示されるように、電源機器30,3
1,32,39が、主回路機器20,21,22,29
に関して走行方向にずらせて全体の重量バランスがとれ
る位置に設けられている。さらに空気供給・ブレーキ装
置40〜49のための空気圧縮機(以下、圧縮機と言う
ことがある)などを含む比較的重量の大きい部分は、主
回路機器20,21,22,29に関して電源機器3
0,31,32,39とは反対側にバランスをとる形で
取付けられている。なお空気圧縮機を含む空気供給・ブ
レーキ装置40〜49とその空気圧縮機を含む空気供給
・ブレーキ装置に含まれている圧縮機を含む部分とは、
同一の参照符40〜49で示している。空気圧縮機を含
む空気供給・ブレーキ装置40〜49は、このような圧
縮機を含む部分だけでなく、その他、空気を供給するに
必要な管路および継手類など、その他の構成要素を含
む。これらの車両に取付けられる機器などは、まず車両
の中心線上におかれ、これによって左右のバランスがと
られる。このようにして、牽引車両Mc,Mにおける走
行方向(すなわち長手方向)と左右方向の重量が均一化
され、各台車の車輪の軸重がほぼ均一とされる。さらに
上述のようにこれらの主回路機器20,21,22,2
9、電源機器30,31,32,39および空気圧縮機
を含む空気供給・ブレーキ装置40〜49の各部分は、
各車両Mc,Mの幅方向左右の重量が均一化されるよう
に取付けられる。したがって各車輪毎の荷重の分担がほ
ぼ均一となる。これによって駆動される各車輪とレール
との粘着力がほぼ均一で大きな値となり、円滑な走行駆
動を行うことができる。車両Mc0,Mc1は類似の構
成を有し、また車両M2,M9は類似の構成を有する。
および図2(a)に示されるように、電源機器30,3
1,32,39が、主回路機器20,21,22,29
に関して走行方向にずらせて全体の重量バランスがとれ
る位置に設けられている。さらに空気供給・ブレーキ装
置40〜49のための空気圧縮機(以下、圧縮機と言う
ことがある)などを含む比較的重量の大きい部分は、主
回路機器20,21,22,29に関して電源機器3
0,31,32,39とは反対側にバランスをとる形で
取付けられている。なお空気圧縮機を含む空気供給・ブ
レーキ装置40〜49とその空気圧縮機を含む空気供給
・ブレーキ装置に含まれている圧縮機を含む部分とは、
同一の参照符40〜49で示している。空気圧縮機を含
む空気供給・ブレーキ装置40〜49は、このような圧
縮機を含む部分だけでなく、その他、空気を供給するに
必要な管路および継手類など、その他の構成要素を含
む。これらの車両に取付けられる機器などは、まず車両
の中心線上におかれ、これによって左右のバランスがと
られる。このようにして、牽引車両Mc,Mにおける走
行方向(すなわち長手方向)と左右方向の重量が均一化
され、各台車の車輪の軸重がほぼ均一とされる。さらに
上述のようにこれらの主回路機器20,21,22,2
9、電源機器30,31,32,39および空気圧縮機
を含む空気供給・ブレーキ装置40〜49の各部分は、
各車両Mc,Mの幅方向左右の重量が均一化されるよう
に取付けられる。したがって各車輪毎の荷重の分担がほ
ぼ均一となる。これによって駆動される各車輪とレール
との粘着力がほぼ均一で大きな値となり、円滑な走行駆
動を行うことができる。車両Mc0,Mc1は類似の構
成を有し、また車両M2,M9は類似の構成を有する。
【0025】付随車両Tでは、空気圧縮機を含む空気供
給・ブレーキ装置43〜48の空気圧縮機などを含む比
較的重量が大きい部分がその車体の長手方向中央付近に
設けられ、これによって牽引車両Mc,Mと同様に軸重
がほぼ均一化とされる。
給・ブレーキ装置43〜48の空気圧縮機などを含む比
較的重量が大きい部分がその車体の長手方向中央付近に
設けられ、これによって牽引車両Mc,Mと同様に軸重
がほぼ均一化とされる。
【0026】牽引車両Mc1において、図2のように主
回路機器21と、電源機器31と、空気圧縮機を含む空
気供給・ブレーキ装置41の圧縮機を含む部分とは、た
とえば500mm×700mmの網目の交点の吊下げ位
置で、車体に吊下げて取付けられる。この実施例におけ
る吊下げ位置は、白い丸印で示してあり、取付けられた
構成要素21,31,41は、斜線で示してある。また
図4では、主回路機器21の車体に取付ける吊下げ位置
は、白い丸印で示してあり、参照符51,52で示して
ある。したがって車両の床下に取付場所を変更して取付
けることが容易であり、また交換が可能であり、こうし
て生産性および保守に優れている。このような車両Mc
1の取付配置は、その他の車両Mc0,M9においても
同様である。さらに図2に示される車両T3において
も、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置43が、
長手方向と左右方向の重量がバランスされるように、メ
ッシュ状の交点の吊下げ位置に取付けられる。
回路機器21と、電源機器31と、空気圧縮機を含む空
気供給・ブレーキ装置41の圧縮機を含む部分とは、た
とえば500mm×700mmの網目の交点の吊下げ位
置で、車体に吊下げて取付けられる。この実施例におけ
る吊下げ位置は、白い丸印で示してあり、取付けられた
構成要素21,31,41は、斜線で示してある。また
図4では、主回路機器21の車体に取付ける吊下げ位置
は、白い丸印で示してあり、参照符51,52で示して
ある。したがって車両の床下に取付場所を変更して取付
けることが容易であり、また交換が可能であり、こうし
て生産性および保守に優れている。このような車両Mc
1の取付配置は、その他の車両Mc0,M9においても
同様である。さらに図2に示される車両T3において
も、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置43が、
長手方向と左右方向の重量がバランスされるように、メ
ッシュ状の交点の吊下げ位置に取付けられる。
【0027】このようにして本発明では、牽引車両M
c,Mは、主回路機器20,21,22,29と、電源
機器30,31,32,39と、空気圧縮機を含む空気
供給・ブレーキ装置40,41,42,49とが、平面
的に予め定めた一定間隔に配置した複数の取付手段を介
して、搭載されることになる。さらに付随車両Tでは、
空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置43〜48
が、平面的に予め定めた一定間隔に配置した複数の取付
手段を介して、個別的に搭載される。
c,Mは、主回路機器20,21,22,29と、電源
機器30,31,32,39と、空気圧縮機を含む空気
供給・ブレーキ装置40,41,42,49とが、平面
的に予め定めた一定間隔に配置した複数の取付手段を介
して、搭載されることになる。さらに付随車両Tでは、
空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置43〜48
が、平面的に予め定めた一定間隔に配置した複数の取付
手段を介して、個別的に搭載される。
【0028】図6および図7は、各車両Mc,M,Tの
具体的な電源供給の構成を示す図である。集電装置12
4からは母線141に、たとえば直流1500Vの電力
が供給され、牽引車両McとMとには、電源機器30,
31,32,39の一部を構成する直流−直流(DC−
DC)コンバータ30a,31a,32a,39aがそ
れぞれ設けられ、これによって高電圧ライン142には
直流600Vの電力が供給され、低電圧ライン143に
は直流100Vの電圧が供給される。車両Mc1の空気
圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置41において、定
電圧、定周波数のインバータが設けられ、圧縮機41a
が駆動され、これによって、空気供給が円滑に行われ
る。この空気は、ブレーキ装置に供給され、さらに空気
ばねに用いられ、またドアの開閉のために、さらにその
他の用途に供される。さらにまたインバータ64,65
などが設けられ、たとえば交流200V、交流100V
の電圧が供給され、これによってたとえば照明装置など
に供給される。さらにまたライン143には停電時のバ
ックアップのための電池146が接続され、直流負荷1
47が電力付勢され、さらに電圧および周波数が固定の
インバータを介して交流負荷である前述の圧縮機41a
が駆動される。このような図6および図7に示される各
構成要素は、牽引車両Mc,Mでは電源機器30,3
1,32,39として一体化して床下機器として吊下げ
て車体に設けてもよく、また付随車両Tでは随所に設け
られる。
具体的な電源供給の構成を示す図である。集電装置12
4からは母線141に、たとえば直流1500Vの電力
が供給され、牽引車両McとMとには、電源機器30,
31,32,39の一部を構成する直流−直流(DC−
DC)コンバータ30a,31a,32a,39aがそ
れぞれ設けられ、これによって高電圧ライン142には
直流600Vの電力が供給され、低電圧ライン143に
は直流100Vの電圧が供給される。車両Mc1の空気
圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置41において、定
電圧、定周波数のインバータが設けられ、圧縮機41a
が駆動され、これによって、空気供給が円滑に行われ
る。この空気は、ブレーキ装置に供給され、さらに空気
ばねに用いられ、またドアの開閉のために、さらにその
他の用途に供される。さらにまたインバータ64,65
などが設けられ、たとえば交流200V、交流100V
の電圧が供給され、これによってたとえば照明装置など
に供給される。さらにまたライン143には停電時のバ
ックアップのための電池146が接続され、直流負荷1
47が電力付勢され、さらに電圧および周波数が固定の
インバータを介して交流負荷である前述の圧縮機41a
が駆動される。このような図6および図7に示される各
構成要素は、牽引車両Mc,Mでは電源機器30,3
1,32,39として一体化して床下機器として吊下げ
て車体に設けてもよく、また付随車両Tでは随所に設け
られる。
【0029】さらに空気圧縮機を含む空気供給・ブレー
キ装置40〜49を各車両Mc,M,Tに分散し、各車
両の空気ばね、空気ブレーキおよび各ドアの開閉を行う
空気圧源としての圧縮機およびアキムレータなどを個別
的に設けることで、各構成の小容量化と小形化が可能と
なり、各車両間に亘る供給が少なくなり、効率が向上す
る。
キ装置40〜49を各車両Mc,M,Tに分散し、各車
両の空気ばね、空気ブレーキおよび各ドアの開閉を行う
空気圧源としての圧縮機およびアキムレータなどを個別
的に設けることで、各構成の小容量化と小形化が可能と
なり、各車両間に亘る供給が少なくなり、効率が向上す
る。
【0030】各車両Mc,M,Tにおいて、交流電源が
必要なときには、その需要側で、インバータを用いて、
交流に変換する。直流負荷147は車両の制御に必要不
可欠な機器であり、したがって電池146によってバッ
クアップされ、そのような機器は、通電が上述のとき常
時行われ、時間的な負荷変動が少なく、また上述のよう
に電池146によって無停電化が行われるので、直流電
力が用いられる。また高電圧および低電圧のライン14
2,143を各車両に共通に設けることによって、直流
から交流への変換を行うインバータの小形化、高効率化
を行うことができ、また量産化による経済効果で価格低
下を達成することができ、さらにまたこのような直流ラ
イン142,143は、交流三相に比べて線の数を少な
くすることができ、さらに必要とする負荷機器には最適
容量のインバータを設けて高効率化を図ることができ
る。
必要なときには、その需要側で、インバータを用いて、
交流に変換する。直流負荷147は車両の制御に必要不
可欠な機器であり、したがって電池146によってバッ
クアップされ、そのような機器は、通電が上述のとき常
時行われ、時間的な負荷変動が少なく、また上述のよう
に電池146によって無停電化が行われるので、直流電
力が用いられる。また高電圧および低電圧のライン14
2,143を各車両に共通に設けることによって、直流
から交流への変換を行うインバータの小形化、高効率化
を行うことができ、また量産化による経済効果で価格低
下を達成することができ、さらにまたこのような直流ラ
イン142,143は、交流三相に比べて線の数を少な
くすることができ、さらに必要とする負荷機器には最適
容量のインバータを設けて高効率化を図ることができ
る。
【0031】図8は、牽引車両Mcの簡略化した断面図
である。この車体50下部の側部には、その車体50の
長手方向(図8の紙面に垂直方向)に延びる図9(a)
の受装置51、あるいは図9(b)のトイのような受装
置51が左右にそれぞれ取付けられる。図9はこの受装
置51とその付近の拡大断面図である。受装置51内に
は、電気配線された導線52と導管53とが収納され
る。受装置51内に収納されている導線52と導管53
とは、その受装置51の車体50における幅方向中央寄
りの側壁に形成された挿通孔54から、参照符55で示
されるようにして取出され、コネクタ56によって床下
機器57に接続される。このコネクタ56による導管、
導線の床下機器57との接続は、車両の側方から容易に
行うことができるので、作業性が向上する。この床下機
器57は、車体50の下部に吊下げられて固定される。
である。この車体50下部の側部には、その車体50の
長手方向(図8の紙面に垂直方向)に延びる図9(a)
の受装置51、あるいは図9(b)のトイのような受装
置51が左右にそれぞれ取付けられる。図9はこの受装
置51とその付近の拡大断面図である。受装置51内に
は、電気配線された導線52と導管53とが収納され
る。受装置51内に収納されている導線52と導管53
とは、その受装置51の車体50における幅方向中央寄
りの側壁に形成された挿通孔54から、参照符55で示
されるようにして取出され、コネクタ56によって床下
機器57に接続される。このコネクタ56による導管、
導線の床下機器57との接続は、車両の側方から容易に
行うことができるので、作業性が向上する。この床下機
器57は、車体50の下部に吊下げられて固定される。
【0032】図10は、コネクタ56とその付近の斜視
図である。取付孔54は、受装置51に形成される。機
器57というのは、前述のように、たとえば主回路機器
20,21,22,29、電源機器30,31,32,
39および空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置4
0〜49などであってもよい。
図である。取付孔54は、受装置51に形成される。機
器57というのは、前述のように、たとえば主回路機器
20,21,22,29、電源機器30,31,32,
39および空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置4
0〜49などであってもよい。
【0033】さらに本考案の他の実施例として図1
(b)では、牽引車両は参照符M2,M4,M7,M9
で示され、付随車両は参照符Tc0,Tc1,Tc5,
Tc6,T3,T8が設けられ、運転席は斜線を施して
示す。このような実施例においてもまた、主回路機器2
2,24,27,29と、電源機器32,34,37,
39と空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置40〜
49が設けられ、またモータ12,14,17,19が
設けられる。このような実施例もまた前述の実施例と同
様な効果が達成される。
(b)では、牽引車両は参照符M2,M4,M7,M9
で示され、付随車両は参照符Tc0,Tc1,Tc5,
Tc6,T3,T8が設けられ、運転席は斜線を施して
示す。このような実施例においてもまた、主回路機器2
2,24,27,29と、電源機器32,34,37,
39と空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置40〜
49が設けられ、またモータ12,14,17,19が
設けられる。このような実施例もまた前述の実施例と同
様な効果が達成される。
【0034】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、付随車両
とともに編成車両を構成する複数の牽引車両には個別的
に、走行駆動用モータとそれを駆動する主回路機器と電
源機器と空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置とが
搭載されているので、各動輪とレールとの粘着力をほぼ
均一かつ最大にして、円滑な走行駆動を可能にし、さら
にこの牽引車両に電源機器を搭載して重量を増大し、こ
れによって粘着力の増大を図ることができる。
とともに編成車両を構成する複数の牽引車両には個別的
に、走行駆動用モータとそれを駆動する主回路機器と電
源機器と空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置とが
搭載されているので、各動輪とレールとの粘着力をほぼ
均一かつ最大にして、円滑な走行駆動を可能にし、さら
にこの牽引車両に電源機器を搭載して重量を増大し、こ
れによって粘着力の増大を図ることができる。
【0035】しかも本考案によれば、たとえば1つの主
回路機器が故障を生じても、残余の主回路機器によって
残余のモータを駆動することができ、したがって故障時
においても動力の減少をできるだけ少なくすることがで
き、このような故障の状況を考慮するために過容量にな
ることを避けて、容量を適正に近くすることができる。
しかも重量バランスがよく、軸重差を小さくして粘着の
効率を上げることができる。このことは、牽引車両に搭
載される電源機器の故障に関しても、主回路機器と同様
な効果が達成される。
回路機器が故障を生じても、残余の主回路機器によって
残余のモータを駆動することができ、したがって故障時
においても動力の減少をできるだけ少なくすることがで
き、このような故障の状況を考慮するために過容量にな
ることを避けて、容量を適正に近くすることができる。
しかも重量バランスがよく、軸重差を小さくして粘着の
効率を上げることができる。このことは、牽引車両に搭
載される電源機器の故障に関しても、主回路機器と同様
な効果が達成される。
【0036】さらに本考案によれば、編成車両の複数の
各車両には、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置
が個別的に設けられているので、各車両の空気供給を迅
速に行うことができるとともに、そのうちの1つの空気
圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置に故障を生じて
も、残余の車両において空気供給を行うことができ、故
障時の悪影響が小さくなる。
各車両には、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置
が個別的に設けられているので、各車両の空気供給を迅
速に行うことができるとともに、そのうちの1つの空気
圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置に故障を生じて
も、残余の車両において空気供給を行うことができ、故
障時の悪影響が小さくなる。
【0037】さらに本考案によれば、編成車両を構成す
る牽引車両および付随車両における軸重をほぼ均一とし
て、円滑な力行および制動を可能とし、さらにまた主回
路機器と、電源機器と、比較的重量の大きな空気圧縮機
を含む空気供給・ブレーキ装置とは、各車両の床下など
で、平面的に予め定める一定間隔を有して配置された複
数の取付手段、たとえばボルトとナットとの組合せを用
いて取付けることができ、したがってそれらの着脱など
を容易に行うことができる。
る牽引車両および付随車両における軸重をほぼ均一とし
て、円滑な力行および制動を可能とし、さらにまた主回
路機器と、電源機器と、比較的重量の大きな空気圧縮機
を含む空気供給・ブレーキ装置とは、各車両の床下など
で、平面的に予め定める一定間隔を有して配置された複
数の取付手段、たとえばボルトとナットとの組合せを用
いて取付けることができ、したがってそれらの着脱など
を容易に行うことができる。
【0038】さらに本考案によれば、車体の側部に受装
置を取付け、この受装置内に電気配線のための導線およ
び流体を供給する導管を収納するようにしたので、車両
の側方からの作業でこれらの導線および導管の車体への
装着を行うことができるようになるとともに、これらの
導線および導管の損傷などを防ぐことができる。
置を取付け、この受装置内に電気配線のための導線およ
び流体を供給する導管を収納するようにしたので、車両
の側方からの作業でこれらの導線および導管の車体への
装着を行うことができるようになるとともに、これらの
導線および導管の損傷などを防ぐことができる。
【図1】本考案の一実施例編成車両の構成を示す図であ
る。
る。
【図2】その編成車両を構成する牽引車両Mc1および
付随車両T3の簡略化した水平断面図である。
付随車両T3の簡略化した水平断面図である。
【図3】主回路機器21の電気的構成を示す図である。
【図4】その主回路機器15の平面図である。
【図5】本考案の他の実施例の主回路機器21の電気的
構成を示す図である。
構成を示す図である。
【図6】編成車両の具体的な電源供給の構成を示す電気
回路図であり、図7に続く。
回路図であり、図7に続く。
【図7】編成車両の具体的な電源供給の構成を示す図6
から続く電気回路図である。
から続く電気回路図である。
【図8】牽引車両Mcの簡略化した軸直角断面図であ
る。
る。
【図9】受装置51とその付近の拡大断面図である。
【図10】コネクタ56とその付近の斜視図である。
【図11】先行技術の構成を示す図である。
10,11,11a〜11d,12,14,17,19
モータ 20,21,22,24,27,29 主回路機器 30,31,32,34,37,39 電源機器 40〜49 空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置 Mc0,Mc1,M2,M4,M7,M9 牽引車両 Tc0,Tc1,T3,T4,T5,Tc5,T6,T
c6,T7,T8 付随車両
モータ 20,21,22,24,27,29 主回路機器 30,31,32,34,37,39 電源機器 40〜49 空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置 Mc0,Mc1,M2,M4,M7,M9 牽引車両 Tc0,Tc1,T3,T4,T5,Tc5,T6,T
c6,T7,T8 付随車両
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−97201(JP,A) 実開 昭60−178274(JP,U) 実開 昭61−50064(JP,U) 「海外鉄道技術協力協会(JART S)編、THE SHINKANSEN イラストでみる新幹線の技術」昭和55 年9月25日、株式会社オーム社発行、第 31頁〜第33頁
Claims (4)
- 【請求項1】 走行駆動用モータをそれぞれ搭載した複
数の牽引車両と、残余の付随車両とで構成される編成車
両において、 各牽引車両には、主回路機器と、電源機器と、空気圧縮
機を含む空気供給・ブレーキ装置とを個別的に搭載し、 付随車両には、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装
置を個別的に搭載し、 主回路機器は、前記各モータに電力を供給して前記各モ
ータを1両単位で個別的に制御し、かつその主回路機器
の故障においては、故障を生じていない残余の主回路機
器が編成全体の負荷を分担して負担し、 電源機器は、牽引車両の前記モータ以外の負荷と、付随
車両の負荷とに電力を供給し、かつその電源機器の故障
においては、故障を生じていない残余の電源機器が編成
全体の負荷を分担して負担し、 空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置は、圧縮空気
をその需要に対して供給し、かつその空気圧縮機を含む
空気供給・ブレーキ装置の故障においては、故障を生じ
ていない残余の空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装
置が編成全体の負荷を分担して負担することを特徴とす
る編成車両。 - 【請求項2】 走行駆動用モータをそれぞれ搭載した複
数の牽引車両と、残余の付随車両とで構成される編成車
両において、 各牽引車両には、主回路機器と、電源機器と、空気圧縮
機を含む空気供給・ブレーキ装置とを、平面的に予め定
めた一定間隔に配置した複数の取付手段を介して個別的
に搭載し、 付随車両には、空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装
置を、平面的に予め定めた一定間隔に配置した複数の取
付手段を介して個別的に搭載し、 主回路機器は、前記各モータに電力を供給して前記各モ
ータを1両単位で個別的に制御し、かつその主回路機器
の故障においては、故障を生じていない残余の主回路機
器が編成全体の負荷を分担して負担し、 電源機器は、牽引車両の前記モータ以外の負荷と、付随
車両の負荷とに電力を供給し、かつその電源機器の故障
においては、故障を生じていない残余の電源機器が編成
全体の負荷を分担して負担し、 空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装置は、圧縮空気
をその需要に対して供給し、かつその空気圧縮機を含む
空気供給・ブレーキ装置の故障においては、故障を生じ
ていない残余の空気圧縮機を含む空気供給・ブレーキ装
置が編成全体の負荷を分担して負担することを特徴とす
る編成車両。 - 【請求項3】 牽引車両の軸重がほぼ均一となるような
平面配置で機器等を取付けたことを特徴とする請求項1
または2記載の編成車両。 - 【請求項4】 各車両の車体の側部に車体の長手方向に
延びる受装置を設け、この受装置に導線および導管を収
納することを特徴とする請求項1ないし3のうちの1つ
に記載の編成車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991003987U JP2582787Y2 (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 編成車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991003987U JP2582787Y2 (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 編成車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0574101U JPH0574101U (ja) | 1993-10-08 |
JP2582787Y2 true JP2582787Y2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=11572376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991003987U Expired - Lifetime JP2582787Y2 (ja) | 1991-02-05 | 1991-02-05 | 編成車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582787Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5265276B2 (ja) * | 2008-09-05 | 2013-08-14 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 主回路システム、電源供給方法 |
JP5851925B2 (ja) * | 2012-04-20 | 2016-02-03 | 株式会社日立製作所 | 電気鉄道車両の駆動システム |
WO2020166472A1 (ja) * | 2019-02-13 | 2020-08-20 | 株式会社日立製作所 | 鉄道車両用の駆動装置、鉄道車両及びその製造方法 |
CN116147941B (zh) * | 2023-04-23 | 2023-07-07 | 眉山中车制动科技股份有限公司 | 一种列车制动模拟仿真系统及其控制方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60178274U (ja) * | 1984-05-09 | 1985-11-27 | 富士電機株式会社 | 車両の補助電源装置 |
JPH0297201A (ja) * | 1988-09-30 | 1990-04-09 | Mitsubishi Electric Corp | 車両の給電装置 |
-
1991
- 1991-02-05 JP JP1991003987U patent/JP2582787Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
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「海外鉄道技術協力協会(JARTS)編、THE SHINKANSEN イラストでみる新幹線の技術」昭和55年9月25日、株式会社オーム社発行、第31頁〜第33頁 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0574101U (ja) | 1993-10-08 |
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