JP2582702B2 - 非焼成塊成鉱の製造方法 - Google Patents
非焼成塊成鉱の製造方法Info
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Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非焼成塊成鉱の製造方
法に関するものである。
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉等の冶金炉で使用する原料が粉鉱で
ある場合、一般に原料の炉内における通気性を確保する
ため原料の塊成化処理がなされる。そして、異なる塊成
化処理によって焼結鉱、焼成ペレット、非焼成塊成鉱等
が製造される。
ある場合、一般に原料の炉内における通気性を確保する
ため原料の塊成化処理がなされる。そして、異なる塊成
化処理によって焼結鉱、焼成ペレット、非焼成塊成鉱等
が製造される。
【0003】非焼成塊成鉱の製造方法として、ポルトラ
ンドセメントを結合材として添加して水和物を生成させ
塊成物の強度を得る方法があるが、安価な原料を結合材
として使用する方法としては、粉状の含鉄原料に高炉水
砕微粉末を主材料とする粉末、アルカリ刺激剤および水
を添加して混練して配合原料とした後、塊成化処理と養
生を行い、非焼成の塊成鉱を製造する方法が知られてい
る。たとえば、特公平2−54406号公報には、粉状
の含鉄原料に高炉水砕微粉末と石膏とを配合し、造粒も
しくは団塊化して非焼成のペレットもしくはブリケット
を製造する方法において、高炉水砕と石膏を含鉄原料に
対して6〜9%の割合で配合し、アルカリ刺激剤として
生石灰ダストまたは微粉生石灰の1種もしくは2種を1
%超2%以下添加して水と混練し、塊成化処理をした
後、養生ヤードへの積付け後保温しながら養生する方法
が開示されている。この方法は、アルカリ性物質によっ
て高炉水砕微粉末の水和反応を促進することを意図して
いる。
ンドセメントを結合材として添加して水和物を生成させ
塊成物の強度を得る方法があるが、安価な原料を結合材
として使用する方法としては、粉状の含鉄原料に高炉水
砕微粉末を主材料とする粉末、アルカリ刺激剤および水
を添加して混練して配合原料とした後、塊成化処理と養
生を行い、非焼成の塊成鉱を製造する方法が知られてい
る。たとえば、特公平2−54406号公報には、粉状
の含鉄原料に高炉水砕微粉末と石膏とを配合し、造粒も
しくは団塊化して非焼成のペレットもしくはブリケット
を製造する方法において、高炉水砕と石膏を含鉄原料に
対して6〜9%の割合で配合し、アルカリ刺激剤として
生石灰ダストまたは微粉生石灰の1種もしくは2種を1
%超2%以下添加して水と混練し、塊成化処理をした
後、養生ヤードへの積付け後保温しながら養生する方法
が開示されている。この方法は、アルカリ性物質によっ
て高炉水砕微粉末の水和反応を促進することを意図して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公平2−54406
号公報に開示されている粉状の含鉄原料に高炉水砕微粉
末とアルカリ性物質を添加して非焼成塊成鉱を製造する
方法は、粉状の含鉄原料をバインダーとして、比較的安
価な高炉水砕粉末とアルカリ性物質を用いて非焼成塊成
鉱を製造するものであるが、他方で水和反応の進行とそ
れにともなう強度発現があまり速くなく、一定の大きさ
の設備の下では十分な生産量が得られないという問題が
あった。
号公報に開示されている粉状の含鉄原料に高炉水砕微粉
末とアルカリ性物質を添加して非焼成塊成鉱を製造する
方法は、粉状の含鉄原料をバインダーとして、比較的安
価な高炉水砕粉末とアルカリ性物質を用いて非焼成塊成
鉱を製造するものであるが、他方で水和反応の進行とそ
れにともなう強度発現があまり速くなく、一定の大きさ
の設備の下では十分な生産量が得られないという問題が
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、粉状の
含鉄原料に高炉水砕を主材料とする粉末、アルカリ性物
質および水を添加して混練および塊成化処理をした後養
生を行う非焼成塊成鉱の製造方法において、該アルカリ
性物質が自由水を25〜95重量%含有することを特徴
とする非焼成塊成鉱の製造方法である。アルカリ性物質
が遊離石灰を5乾燥重量%以上含有することは好まし
い。なお、ここで乾燥重量%とは、対象物から自由水を
除いた物における指定成分の重量%である。
含鉄原料に高炉水砕を主材料とする粉末、アルカリ性物
質および水を添加して混練および塊成化処理をした後養
生を行う非焼成塊成鉱の製造方法において、該アルカリ
性物質が自由水を25〜95重量%含有することを特徴
とする非焼成塊成鉱の製造方法である。アルカリ性物質
が遊離石灰を5乾燥重量%以上含有することは好まし
い。なお、ここで乾燥重量%とは、対象物から自由水を
除いた物における指定成分の重量%である。
【0006】
【作用】高炉水砕スラグは潜在水硬性を有する。Ca
(OH)2 、NaOHなどのアルカリ性物質は高炉水砕
スラグからSiO2 およびAl2 O3 を溶出させてスラ
グの水和反応を促進し、生成水和物によって生ずる強度
の発現を促進するので、アルカリ刺激剤と呼ばれてい
る。
(OH)2 、NaOHなどのアルカリ性物質は高炉水砕
スラグからSiO2 およびAl2 O3 を溶出させてスラ
グの水和反応を促進し、生成水和物によって生ずる強度
の発現を促進するので、アルカリ刺激剤と呼ばれてい
る。
【0007】高炉水砕微粉末を主材料とする粉末が水和
反応を起こすには、その反応に高炉水砕微粉末を主材料
とする粉末、アルカリ性物質および水の三者が関与する
ので、その三者ができるだけ近くに存在することが望ま
しい。従来は、粉状の含鉄原料、高炉水砕微粉末を主材
料とする粉末、アルカリ性物質および水を単に混練した
ので、水はその付着性によって粉状の含鉄原料、高炉水
砕微粉末を主材料とする粉末およびアルカリ性物質に付
着するが、高炉水砕微粉末を主材料とする粉末の微粒子
とアルカリ性物質と水とが近くに存在することは保証さ
れないため水和反応が遅かった。本発明は、自由水を含
有するアルカリ性物質を他の原料と混練して配合原料と
するので、水が高炉水砕微粉末を主材料とする粉末に付
着する時、水はアルカリ性物質を含んでいるのでアルカ
リ性物質は高炉水砕微粉末を主材料とする粉末の近くに
運ばれ、結果として高炉水砕微粉末を主材料とする粉末
とアルカリ性物質と水とが近くに存在することが保証さ
れ、水和反応を促進することができる。
反応を起こすには、その反応に高炉水砕微粉末を主材料
とする粉末、アルカリ性物質および水の三者が関与する
ので、その三者ができるだけ近くに存在することが望ま
しい。従来は、粉状の含鉄原料、高炉水砕微粉末を主材
料とする粉末、アルカリ性物質および水を単に混練した
ので、水はその付着性によって粉状の含鉄原料、高炉水
砕微粉末を主材料とする粉末およびアルカリ性物質に付
着するが、高炉水砕微粉末を主材料とする粉末の微粒子
とアルカリ性物質と水とが近くに存在することは保証さ
れないため水和反応が遅かった。本発明は、自由水を含
有するアルカリ性物質を他の原料と混練して配合原料と
するので、水が高炉水砕微粉末を主材料とする粉末に付
着する時、水はアルカリ性物質を含んでいるのでアルカ
リ性物質は高炉水砕微粉末を主材料とする粉末の近くに
運ばれ、結果として高炉水砕微粉末を主材料とする粉末
とアルカリ性物質と水とが近くに存在することが保証さ
れ、水和反応を促進することができる。
【0008】アルカリ性物質における自由水の含有率
は、小さ過ぎると両者の混合物に流動性がなくその混合
物が混練時に原料全体に分散しにくく、原料全体の混練
において不都合であり、大き過ぎると原料全体の混練後
の配合原料が水分過多となり、ペレットの造粒、ブリケ
ットの成型などの塊成化処理において不都合である。従
って、アルカリ性物質における自由水の含有率は25〜
95重量%とする。
は、小さ過ぎると両者の混合物に流動性がなくその混合
物が混練時に原料全体に分散しにくく、原料全体の混練
において不都合であり、大き過ぎると原料全体の混練後
の配合原料が水分過多となり、ペレットの造粒、ブリケ
ットの成型などの塊成化処理において不都合である。従
って、アルカリ性物質における自由水の含有率は25〜
95重量%とする。
【0009】自由水を含有するアルカリ性物質として所
与のものがあればそれを使用しても良いが、なければア
ルカリ性物質と水を混合することによって得ることがで
きる。
与のものがあればそれを使用しても良いが、なければア
ルカリ性物質と水を混合することによって得ることがで
きる。
【0010】非焼成塊成鉱の強度発現を促進する点で
は、Ca(OH)2 などの遊離石灰を含有するアルカリ
性物質、NaOHなどのナトリウムを含有するアルカリ
性物質のいずれも有効であるが、製鉄用高炉の原料とし
てナトリウムを含有するものは高炉操業において炉内状
態に悪影響を及ぼすので、遊離石灰を含有するものが好
ましい。
は、Ca(OH)2 などの遊離石灰を含有するアルカリ
性物質、NaOHなどのナトリウムを含有するアルカリ
性物質のいずれも有効であるが、製鉄用高炉の原料とし
てナトリウムを含有するものは高炉操業において炉内状
態に悪影響を及ぼすので、遊離石灰を含有するものが好
ましい。
【0011】この場合、本発明におけるアルカリ性物質
の主たる役割は結合材の一部として水和反応を促進する
ことなので、配合原料におけるアルカリ性物質の割合は
0.5〜10乾燥重量%の範囲にあるのが望ましい。ア
ルカリ性物質を生石灰から得る場合には、配合原料中に
おけるアルカリ性物質からの遊離石灰の必要割合は0.
5〜5乾燥重量%であるので、アルカリ性物質における
遊離石灰の割合は5乾燥重量%以上であることが好まし
い。
の主たる役割は結合材の一部として水和反応を促進する
ことなので、配合原料におけるアルカリ性物質の割合は
0.5〜10乾燥重量%の範囲にあるのが望ましい。ア
ルカリ性物質を生石灰から得る場合には、配合原料中に
おけるアルカリ性物質からの遊離石灰の必要割合は0.
5〜5乾燥重量%であるので、アルカリ性物質における
遊離石灰の割合は5乾燥重量%以上であることが好まし
い。
【0012】
【実施例】表1のような配合条件で配合し、水を添加し
混練して配合原料を得た。高炉水砕微粉末を主材料とす
る粉末として石膏混合高炉水砕微粉末を、従来法におけ
るアルカリ性物質として生石灰を、本発明法における自
由水を含有するアルカリ性物質として、表2の配合原料
混合条件の欄に示すように、生石灰1を3.2の重量比
の水と混合し、得られた混合物における自由水の割合を
64重量%、遊離石灰の割合を73乾燥重量%としたも
のを使用した。
混練して配合原料を得た。高炉水砕微粉末を主材料とす
る粉末として石膏混合高炉水砕微粉末を、従来法におけ
るアルカリ性物質として生石灰を、本発明法における自
由水を含有するアルカリ性物質として、表2の配合原料
混合条件の欄に示すように、生石灰1を3.2の重量比
の水と混合し、得られた混合物における自由水の割合を
64重量%、遊離石灰の割合を73乾燥重量%としたも
のを使用した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】得られた配合原料を造粒して約15mmφ
のペレットとし、50℃で養生した。養生中のペレット
を随時取り出しその圧潰強度を測定した。圧潰強度P
(kg/cm2 )は、圧潰試験における圧潰時の荷重F
(kg)、ペレット粒径D(cm)、A=(3.14/
4)D2 (cm2 )によって式P=F/Aで表した。圧
潰強度P(kg/cm2 )を養生時間との関係でプロッ
トしたのが図1である。図1で、線a(○)は本発明法
による場合の養生中の強度変化、線b(●)は従来法に
よる場合の養生中の強度変化を示す。
のペレットとし、50℃で養生した。養生中のペレット
を随時取り出しその圧潰強度を測定した。圧潰強度P
(kg/cm2 )は、圧潰試験における圧潰時の荷重F
(kg)、ペレット粒径D(cm)、A=(3.14/
4)D2 (cm2 )によって式P=F/Aで表した。圧
潰強度P(kg/cm2 )を養生時間との関係でプロッ
トしたのが図1である。図1で、線a(○)は本発明法
による場合の養生中の強度変化、線b(●)は従来法に
よる場合の養生中の強度変化を示す。
【0016】図1に示すように、本発明法によって強度
発現速度が速くなっている。別のより大きな貯蔵場への
輸送に耐えるペレットの圧潰強度に関する我々の設定基
準は40(kg/cm2 )以上である。ペレット強度が
この基準強度に達するまでの時間を図1から読み取る
と、表2に示したような強度発現結果を得、本発明法に
よって強度発現速度を従来法より約40%向上させるこ
とができた。
発現速度が速くなっている。別のより大きな貯蔵場への
輸送に耐えるペレットの圧潰強度に関する我々の設定基
準は40(kg/cm2 )以上である。ペレット強度が
この基準強度に達するまでの時間を図1から読み取る
と、表2に示したような強度発現結果を得、本発明法に
よって強度発現速度を従来法より約40%向上させるこ
とができた。
【0017】
【発明の効果】本発明法によれば、高炉水砕微粉末を主
材料とする粉末の水和反応を促進できるので、従来法よ
りも強度発現速度が向上し、非焼成塊成鉱を生産する設
備の生産能力を上げることができる。
材料とする粉末の水和反応を促進できるので、従来法よ
りも強度発現速度が向上し、非焼成塊成鉱を生産する設
備の生産能力を上げることができる。
【0018】また、本発明法は水和反応を促進するの
で、生産能力の向上のみならず、非焼成塊成鉱の強度向
上、結合材である高炉水砕微粉末を主材料とする粉末や
生石灰等のアルカリ性物質の使用量の低減、より微細な
含鉄原料の使用等にも利用することができる。
で、生産能力の向上のみならず、非焼成塊成鉱の強度向
上、結合材である高炉水砕微粉末を主材料とする粉末や
生石灰等のアルカリ性物質の使用量の低減、より微細な
含鉄原料の使用等にも利用することができる。
【図1】本発明法と従来法によるペレットの養生中の強
度変化を示す図である。
度変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 勝夫 千葉県君津市君津1 株式会社鐵原 君 津支店内 (72)発明者 大庭 昭二 千葉県君津市君津1 株式会社鐵原 君 津支店内
Claims (2)
- 【請求項1】 粉状の含鉄原料に高炉水砕を主材料とす
る粉末、アルカリ性物質および水を添加して混練および
塊成化処理をした後養生を行う非焼成塊成鉱の製造方法
において、該アルカリ性物質が自由水を25〜95重量
%含有することを特徴とする非焼成塊成鉱の製造方法。 - 【請求項2】 前記アルカリ性物質が遊離石灰を5乾燥
重量%以上含有することを特徴とする請求項1記載の非
焼成塊成鉱の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4102361A JP2582702B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 非焼成塊成鉱の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4102361A JP2582702B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 非焼成塊成鉱の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271797A JPH05271797A (ja) | 1993-10-19 |
JP2582702B2 true JP2582702B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=14325325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4102361A Expired - Lifetime JP2582702B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 非焼成塊成鉱の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582702B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-30 JP JP4102361A patent/JP2582702B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05271797A (ja) | 1993-10-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960903 |