JP2582670B2 - ロードヒーティング装置の制御方式 - Google Patents

ロードヒーティング装置の制御方式

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ロードヒーティング装置の加熱方法に関
し、特に、路面の状態と、外気温度、降雪の有無等の情
報にもとづいて、ロードヒーティング装置に対する加熱
温度の設定を正確に行い、省エネルギーの効果を奏し得
るようにするロードヒーティング装置の制御方式に関す
る。
(従来の技術) 従来より、積雪地帯では、道路に融雪装置等を設けて
おき、路面の雪を溶かして、交通を良好に確保すること
が行なわれている。前記道路の融雪手段としては、例え
ば、道路に地下水を汲み上げて流すことや、路面に埋設
したヒータ等を用いて、融雪すること等の手段が用いら
れている。
また、積雪地帯での車に、スタッドレスタイヤを装着
するような規制が行なわれることによって、従来のスパ
イクタイヤの場合とは異なり、道路の除雪と融雪を行う
ことが強く望まれることになる。
前述したように、路面の融雪を行うために、例えば、
路面から所定の深さの位置に、ヒーティングケーブル
(以下「発熱線」と呼ぶ)を埋設しておき、路面に雪が
あるか、路面が濡れている場合、または、路面の温度が
一定の温度以下の場合等に、発熱線に通電を行う。そし
て、路面を暖めることによって、融雪、または、路面の
凍結を防止する作用を行わせるようにする。また、路面
の温度に応じて発熱線に通電し、凍結防止運転を行う場
合には、路面から所定の深さの位置に、温度検知用のセ
ンサを設けておき、その温度センサーからの情報に応じ
て、発熱線に対する通電の制御を行うような手段を用い
る場合もある。
前述したような発熱線に対する通電の制御方式の他
に、温度センサーと路面の水分の検知センサを用いて、
路面が濡れている場合に、発熱線に通電を行うような手
段も用いられる場合がある。
前記ロードヒーティング装置の制御方式においては、
例えば、第7図に示されるようなフローチャートにした
がって制御を行うように、その制御装置が構成されてい
る。前記第6図に示されるフローチャートについて説明
する。
まず、ステップb−1で任意の機構のもので構成され
る水分検知センサからの情報により、路面の水分の有無
が判断され、路面に水分がある場合には、融雪運転モー
ドが設定されて、ステップb−2に移行し、路面温度Ts
の検知情報に応じて、発熱線に対する給電のオン・オフ
の指令が出力される。例えば、路面温度が3℃以上の場
合には、凍結の心配がないので、発熱線に対する給電を
オフにする。これに対して、前記路面温度が3℃未満の
場合には、凍結する可能性があるので、発熱線をオン
(給電を行う状態)にして、融雪運転を行わせるように
する。
前記ステップb−1で路面が乾燥している場合には、
予熱運転モードが設定され、ステップb−3で、設定温
度(To=Ts−2℃)が、0℃以上の場合には凍結の恐れ
がないために、発熱線をオフにする。また、前記設定温
度が0℃未満の場合には、降雪により凍結する恐れがあ
るので、発熱線をオンにして予熱運転を行わせるように
する。
前述したような制御を行うことにより、消費電力を節
約しながら、路面の凍結を防止し、融雪作用を良好に行
わせることが出来るものとなる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前述したような従来の融雪方法を用い
る場合に、路面温度を検知する手段が、例えば、路面か
ら10cm程度下に埋設された温度センサーを用いているた
めに、その温度の情報が正確に得られないという問題が
ある。
また、気温が急激に低下した場合でも、その状態が温
度センサーにより検知されるまでに、数時間を必要とす
るために、路面が完全に凍結した後で、温度センサーに
より路面温度の低下を検知したりする問題が発生する。
そして、完全に路面が凍結した後で、融雪運転を行う場
合には、路面の氷を溶かすために非常に多くのエネルギ
ーと、時間を必要とする等の問題がある。
前述したような問題を解決するために、道路パトロー
ルの人が、天気予報を聞いた情報と、路面状態を見た情
報とにより、前記第6図のフローチャートに追加して、
融雪運転と予熱運転とを手動でも行い得るような手段を
追加して用いる場合もあり、完全なロードヒーティング
装置の自動運転を行い得ない等の問題もあった。
(発明の目的) 本発明は、上記したような従来のロードヒーティング
装置の欠点を解消するもので、外気温、降雪情報、路面
の表面温度、路面の水分の情報等を用いて、路面の状態
と凍結の可能性等を判断し、融雪、凍結防止、その他の
制御を正確に行い得るようにするとともに、消費するエ
ネルギーを少なくすることが出来るようなロードヒーテ
ィング装置の制御方式を提供することを目的としてい
る。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明は、道路に埋設して配置するヒーティングケー
ブルに対して給電を行うことによって路面を加熱し、前
記路面に堆積した雪を溶かす装置に関する。本発明にお
いては、路面の乾燥状態での電極間抵抗値を検知するヒ
ータ付き濡れセンサと、路面の濡れ状態での電極間抵抗
値を検知するヒータなし濡れセンサと、降雪センサ、お
よび、路面の温度検知センサ、路面から一定の高さの位
置に配置する外気の温度検知センサとを、それぞれ制御
装置に接続して配置している。
そして、前記制御装置においては、前記各々のセンサ
から入力される値を比較し、ヒーティングケーブルに対
する加熱温度の制御を行うとともに、前記ヒーティング
ケーブルに対する給電の制御を、降雪センサが降雪を検
知している状態で、降雪の量の情報に対応させて行う融
雪運転の強弱のモードと、2つの濡れセンサによる路面
の濡れ状態の検知情報と、外気温センサの情報を用い
て、路面の濡れの情報にもとづいた凍結防止運転の強弱
のモードと、路面が乾燥状態で、かつ、外気温が設定値
以上の場合の予熱運転のモードとの、5種類の制御モー
ドを、選択的に設定して制御するように構成している。
前述したように、ロードヒーティング装置に対する制
御作用を行うことにより、路面の凍結防止と、融雪等の
それぞれの制御の作用をきめ細かく行うことが出来、凍
結路面に対応するタイヤに適応させて、路面状態を維持
させることが出来る。また、本発明においては、路面の
水分の状態を正確に検知するセンサを、ヒータを内蔵し
たものと、ヒータを内蔵しないものとの2種類のものを
用いて、その路面の状態を正確に検知させることが可能
であり、路面の濡れ状態を正確に把握することができ
る。さらに、路面の温度と、路面から一定の高さの外気
温度の情報、および、降雪センサによる降雪量の多少の
情報を用いることにより、路面の加熱状態を正確に設定
することが出来、ロードヒーティング装置における消費
エネルギーを節約することが出来る。
(実施例) 図示された例に従って、本発明のロードヒーティング
装置の制御方式を説明する。
第1図は、本発明に用いられる制御機構を示してい
る。第1図に一例として図示されている制御機構は、マ
イクロコンピュータを制御装置10として用いるものであ
る。前記制御装置10に対して、外気温センサ12の降雪セ
ンサ13とを、A/D変換器11を介して接続し、路面温度セ
ンサ14と、ヒータなし濡れセンサ3、ヒータ付き濡れセ
ンサ4等を、測定器15および変換器16、17を介して、そ
れぞれ制御装置に接続している。
また、前記制御装置10から出力される制御情報は、リ
レー18を介して、発熱線2に接続され、制御装置から出
力される加熱温度の情報にもとづいて、発熱線2に対す
る給電を行うようにする。
前記外気温センサ12は、例えば、地上数mの高さにセ
ットされるもので、降雪センサ13は少量の降雪をも正確
に検知出来るような装置を用いる。また、路面温度セン
サ14は、路面温度を正確に検知出来るように、地表面の
人や車の通行に支障のない部分に配置される。
本発明に用いるヒータなし濡れセンサ3とヒータ付き
濡れセンサ4とは、第3図および第4図に示されるよう
な構成のものを用い、第2図に示されるように、路面1
に対して、センサ表面が露出される状態で埋設される。
前記第2図に示されるように、発熱線2は路面から深さ
Dの位置に埋設されるもので、通常のロードヒーティン
グ装置に用いる発熱線ヒータまたは、ヒーティングケー
ブルと呼ばれるものを用いることが出来る。
第3図には本発明に用いられるヒータなし濡れセンサ
3の構成を示している。前記ヒータなし濡れセンサ3
は、環状の外電極5と内電極6とを同心円状に配置し、
その間にエポキシ樹脂等の充填部材9を設け、前記2つ
の電極からの引き出し線8を、変換器に向けて接続する
ようにしている。そして、前記内外の電極の間隔を5〜
8mmに設定し、その電極間での抵抗値を測定することに
より、路面の濡れた場合と乾燥している場合との検知を
行うようにする。
第4図に示されるヒータ付き濡れセンサ4は、前記ヒ
ータなし濡れセンサ3に対して、その内部にヒータ7、
7を設けているもので、ヒータ7によりセンサの加熱を
行うようにしている。
前記本発明の実施例においては、ヒータなし濡れセン
サ3と、ヒータ付き濡れセンサ4として、それぞれ円筒
状外径を有するものを別体に構成しているものとして示
している。これに対して、本発明においては、これ等の
センサ3、4を、それぞれ半円筒状に構成し、その2つ
のセンサの間に断熱剤を介在させて、筒状のものとして
複合し、一体構成したものを用いることが出来る。
また、前記電極の接続線と、ヒータに対する給電線と
は、それぞれ引出し線8を介して、変換器と電源とに接
続される。そして、両電極の間の濡れた車のタイヤ等が
通過して、電極間の抵抗値が小さくなった場合でも、そ
の水分を迅速に除去することが出来るようにされてい
る。
前記2つのセンサにおいて、ヒータなし濡れセンサ
は、電極対の対間絶縁体に加温手段を具備していないの
で、路面が乾燥している場合や、雪等が存在している場
合は、電極間抵抗は高くなり、単に濡れている場合は、
電極間抵抗が低くなる。これに対してヒータ付き濡れセ
ンサは、対間絶縁体加温手段を具備しているので、路面
上が乾燥している場合にのみ、電極間抵抗が高くなる。
したがって、前記2つのセンサの電極間抵抗を対比し、
各センサの電極間抵抗が高い場合と、低い場合との組合
せから、路面状態を知ることが出来る。
前記2種類のセンサ、つまり、ヒータなし濡れセンサ
と、ヒータ付き濡れセンサとによる検知情報は、例え
ば、次の第1表に示されるような値として出力される。
前記表において、 Ro:ヒータなしセンサ3の抵抗値 Rh:ヒータつきセンサ4の抵抗値 前記ヒータなし濡れセンサとヒータ付き濡れセンサと
において、内外の電極の間での抵抗値は、乾燥している
場合と、濡れている場合とでは、非常に大きな差がある
が、その2つの値の間では、制御装置があいまいな判断
を行うようにする。
前述したように構成した本発明の装置において、制御
装置では、第5図に示されるフローチャートにしたがっ
て、路面の状態の判断を行い、路面ヒータに対する加熱
作用の制御を行う。
前記第5図に示されるフローチャートにおいて、制御
装置に入力される検知情報は、前記外気温センサ12、降
雪センサ13および、ヒータなし濡れセンサ3、ヒータ付
き濡れセンサ4とからの情報を用いるようにする。な
お、第5図および第6図に示されるフローチャートにお
いで、MSDセンサ(Mitsubishi Snow and Dry sensorの
略語で示している)は、前記第3図および第4図に示さ
れた、ヒータ付き濡れセンサおよび、ヒータなし濡れセ
ンサを示すものである。
前記フローチャートにおいて、ステップa−1におい
て降雪センサ13からの情報にしたがって、降雪の有無の
判断を行い、降雪がある場合には、ステップa−2に移
行する。そして、ステップa−2において、ヒータなし
濡れセンサとヒータ付き濡れセンサとからの情報を用い
て判断し、融雪運転弱と融雪運転強との、いずれかの運
転モードを設定する。
前記ステップa−2において、ヒータなし濡れセンサ
とヒータ付き濡れセンサとの測定値RoおよびRh≧30kΩ
の場合には、融雪運転弱として、路面を1℃に維持させ
るようにする。
また、前記ステップa−2において、 RoおよびRh≦30kΩの場合には、融雪運転強として、路
面温度を1℃に維持させるようにする。前記ステップa
−1において、降雪なしの場合には、ステップa−3に
移行し、ヒータなし濡れセンサとヒータ付き濡れセンサ
との情報が、RoおよびRh≧40MΩの場合には、路面が乾
燥しているものと判断し、−3℃で予熱運転のモードを
選択させる。
また、前記a−3でRoおよびRh≦40MΩの場合には、
ステップa−4に移行し、該ステップにおいて、Roおよ
びRh≦30kΩの条件との比較を行い、YESの場合には、ス
テップa−6で外気温センサ12からの情報との比較を行
う。
そして、外気温が3℃以上の場合には、予熱運転モー
ドを設定し、気温が3℃以下の場合には、凍結防止運転
強のモードを選択する。
さらに、前記ステップa−4において、RoおよびRh≧
30kΩの場合には、さらに、ステップa−5に移行し、
該ステップにおいて、RoまたはRhのいずれかが≦30kΩ
の条件を満足させるかを判断する。
そして、前記ステップa−5において、RoおよびRhが
≦30kΩでない場合には、凍結防止運転弱として1℃で
の加熱モードを設定する。
これに対して、前記ステップa−5でRoまたは、Rhの
いずれかが≦30kΩの条件を満たしている場合には、ス
テップa−6のNOの場合と同様に、凍結防止運転強とし
て2℃での運転モードを設定させるようにする。
なお、前記ステップa−5での判断は、路面の濡れの
状態をあいまいに判断するステップとして設定されてい
るもので、ヒータなし濡れセンサとヒータ付き濡れセン
サとのいずれかが乾燥状態であるか、または、測定値が
小さいことを判断して、凍結運転の強弱のモードの選択
を行わせるようにする。
前述したように、本発明においては、ヒータなし濡れ
センサとヒータ付き濡れセンサとの2種類の路面の濡れ
状態の検知手段と、外気温センサと降雪センサとによる
検知情報を、制御装置に入力するようにしているため
に、路面が若干濡れている場合にも、そのぬれの原因が
降雪や雨によるものか、自動車が水を跳ねたことに起因
するものかを正確に判断することが出来る。
そして、本発明においては、降雪があったら、直ちに
路面の温度を上げるようにするが、降雪の程度が弱い時
には、路面を暖める程度の1℃に加熱し、本格的に降雪
の場合には、3℃に加熱するようなモードを設定し、降
雪の作用を行わせるようにする。
さらに、融雪や日照により、雪や氷が溶けて路面が濡
れた状態を検知した場合には、外気温や路面の温度の程
度に応じて、凍結防止運転を強の2℃で路面を加熱する
モードに設定させる。
前述した2種類の路面状況の他に、乾燥以外の状況の
時にも、凍結防止運転弱の1℃で路面を加熱するモード
を設定する。さらに、路面が乾燥している時や、外気温
および路面の温度が高くて、凍結の危険がない時には、
−3℃での予熱運転モードを設定することが出来る。
前述したように、本発明においては、制御要素とし
て、外気温センサ12と降雪センサ13および、路面温度セ
ンサ14と、ヒータなし濡れセンサ3、ヒータ付き濡れセ
ンサ4等を用いるようにしている。したがって、従来の
ロードヒーティング装置の制御方式のように、道路の中
に埋め込んだ温度センサーのみを用いることと比較して
も、制御の作用をきめ細かく行うことが出来るものとな
る。さらに、本発明においては、ロードパトロールの人
の判断等を補助させる必要がないために、自動的な制御
の動作を正確に行わせることが出来る。
(本発明の他の実施例) 第6図に示されるフローチャートは、前記第5図に示
されたフローチャートとは、若干異なる制御を行う場合
を示している。第6図において、ステップc−1で降雪
がある場合には、ステップc−2に移行し、外気温度が
Ta≦+2℃の場合には、ステップc−3に移行して、MS
Dセンサからの情報が、RhおよびRo≦30kΩの場合と、こ
の条件を満たさない場合との比較を行い、設定温度1℃
での融雪運転を行うモードと、3℃で強融雪運転を行う
モードとをそれぞれ設定する。
また、前記ステップc−1でNO(降雪なし)の場合
と、ステップc−2でNO(外気温度が2℃を越える)の
場合には、ステップc−4に移行し、降雪検知センサ
が、降雪の信号を出力された場合に、ステップc−4で
の判断を行う。
そして、ステップc−4において、ヒータなし濡れセ
ンサとヒータ付き濡れセンサとからの情報が、Roおよび
Rh≧40MΩの値との比較を行い、NOの場合にはステップ
c−5に、YESの場合にはc−8にそれぞれ移行する。
前記ステップc−5において、ヒータなし濡れセンサ
とヒータ付き濡れセンサとの測定値RoおよびRh≧30kΩ
の条件を満足させない場合には、ステップc−6に移行
し、いずれかのセンサの検知値、RoまたはRh≦30kΩの
条件を満たさない時には、1℃の凍結防止の弱運転を行
い、いずれかの条件を満たした場合には、2℃の強凍結
運転モードにする。前記ステップc−5において、Roお
よびRh≧30kΩの条件を満足させている場合には、ステ
ップc−7で外気温度との比較を行い、外気温度Ta≦2
℃の場合に、2℃の強凍結運転モードにする。また、前
記c−7のステップで、外気温度が2℃以上の場合に
は、−3℃で予熱運転のモードを選択する。また、前記
ステップc−4でRoおよびRh≦40MΩの条件を満たして
いる場合には、ステップc−8に移行し、外気温度Ta≦
−5℃の条件との比較を行い、NOの場合には、前記ステ
ップc−7でのNOの場合と同様に、予熱運転弱のモード
で、−3℃に設定する。これに対して、外気温度Taが−
5℃以下の場合には、−1℃で予熱強のモードを選択す
る。
したがって、本発明の第2実施例では、凍結運転モー
ドと、凍結運転モード、および、予熱運転モードのそれ
ぞれについて、強弱各2種類ずつのモードを選択するこ
とが出来る。そして、それらの道路の加熱モードを選択
する際に、道路に積雪がある場合と、降雪をセンサが検
知した場合、および、外気の温度とのそれぞれのファク
ターに応じて、任意のモードを選択することが出来る。
なお、前記第6図の制御モードを設定する際にも、前
記第1図ないし第4図に示されたような、制御手段を用
いることが出来るものであり、各ステップにおいて、2
種類のMSDセンサによる検知情報を用いて、判断を行う
ようにすることが出来る。
(発明の効果) 本発明は、前述したような構成を有し、ロードヒーテ
ィング装置に対する制御作用を行うことにより、路面の
凍結防止と、融雪等のそれぞれの制御の作用をきめ細か
く行うことが出来、凍結路面に対応するタイヤに適応さ
せて、路面状態を維持させることが出来る。また、本発
明においては、路面の水分の状態を正確に検知するセン
サを、ヒータを内蔵したものと、ヒータを内蔵しないも
のとの2種類のものを用いて、その路面の状態を正確に
検知させることが可能であり、路面の濡れ状態を正確に
把握することができる。さらに、路面の温度と、路面か
ら一定の高さの外気温度の情報、および、降雪センサに
よる降雪量の多少の情報を用いることにより、路面の加
熱状態を正確に設定することが出来、ロードヒーティン
グ装置における消費エネルギーを節約することが出来
る。
そして、本発明の制御装置においては、前記各々のセ
ンサから入力される値を比較し、ヒーティングケーブル
に対する加熱温度の制御を行うもので、前記ヒーティン
グケーブルに対する給電の制御を、降雪センサが降雪を
検知している状態で、降雪の量の情報に対応させて行う
融雪運転の強弱のモードを設定できる。また、2つの濡
れセンサによる路面の濡れの状態の検知情報と、外気温
センサの情報を用いて、路面の濡れの情報にもとづいた
凍結防止運転の強弱のモードと、路面が乾燥状態にあ
り、外気温が設定値以上の場合に対応する予熱運転のモ
ードとを設定可能であり、外気温センサの情報を有効に
利用することが可能となる。したがって、本発明におい
ては、前記5種類の制御モードを、制御装置に設定した
プログラムにより選択的に設定して制御できるので、路
面の加熱作用を環境に対応させて正確に行うことが出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御機構の構成を示す説明図、第2図
は道路に対する路面ヒータと濡れセンサとの配置状態を
示す説明図、第3図はヒータなし濡れセンサの説明図、
第4図はヒータ付き濡れセンサの構成を示すもので、同
図(a)は平面図を、(b)は断面図をそれぞれ示し、
第5図は本発明の制御装置における制御の動作を示すフ
ローチャート、第6図は本発明の制御装置における別の
実施例での制御の動作を示すフローチャートであり、第
7図は従来の制御装置における制御の動作を示すフロー
チャートである。 図中の符号 1……道路面、2……路面ヒータ、3……ヒータなし濡
れセンサ、4……ヒータ付き濡れセンサ、5……外電
極、6……内電極、7……内部ヒータ、9……充填部
材、10……制御装置、12……外気温センサ、13……降雪
センサ、14……路面温度センサ、15……測定器、16・17
……変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南沢 安次郎 北海道札幌市中央区北二条西4丁目1番 地 三菱電線工業株式会社北海道支店内 (72)発明者 大角 勝美 北海道札幌市中央区北二条西4丁目1番 地 三菱電線工業株式会社北海道支店内 (56)参考文献 特公 昭50−18299(JP,B1) 特公 昭42−22000(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】道路に埋設して配置するヒーティングケー
    ブルに対して給電を行うことによって路面を加熱し、前
    記路面に堆積した雪を溶かす装置において、 路面の乾燥状態での電極間抵抗値を検知するヒータ付き
    濡れセンサと、路面の濡れ状態での電極間抵抗値を検知
    するヒータなし濡れセンサと、降雪センサ、および、路
    面の温度検知センサ、路面から一定の高さの位置に配置
    する外気の温度検知センサとを、それぞれ制御装置に接
    続して配置し、 前記制御装置においては、前記各々のセンサから入力さ
    れる値を比較し、ヒーティングケーブルに対する加熱温
    度の制御を行うとともに、 前記ヒーティングケーブルに対する給電の制御を、 降雪センサが降雪を検知している状態で、降雪の量の情
    報に対応させて行う融雪運転の強弱のモードと、 2つの濡れセンサによる路面の濡れの状態の検知情報
    と、外気温センサの情報を用いて、路面の濡れの情報に
    もとづいた凍結防止運転の強弱のモードと、 路面が乾燥状態で、かつ、外気温が設定値以上の場合の
    予熱運転のモードとの、5種類の制御モードを選択的に
    設定して行うことを特徴とするロードヒーティング装置
    の制御方式。
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