JP2582539B2 - 圧力容器およびこの圧力容器を利用した加圧形噴霧器 - Google Patents

圧力容器およびこの圧力容器を利用した加圧形噴霧器

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JP2582539B2
JP2582539B2 JP7001451A JP145195A JP2582539B2 JP 2582539 B2 JP2582539 B2 JP 2582539B2 JP 7001451 A JP7001451 A JP 7001451A JP 145195 A JP145195 A JP 145195A JP 2582539 B2 JP2582539 B2 JP 2582539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂材料等で形成さ
れた圧力容器およびこの圧力容器を使用した加圧形の噴
霧器に関する。さらに特定すれば、本発明は、その構造
が簡単で製造が容易であるとともに、強度が高く信頼性
が高い合成樹脂製の圧力容器および加圧形噴霧器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、加圧形の噴霧器や蓄圧室を備え
た空気ポンプ等は、これらの容器本体や蓄圧室が圧力容
器を形成されている。従来は、これら噴霧器や空気ポン
プは、金属材料で形成されていたが、最近では軽量化、
耐蝕性および外観の向上等の目的で、これらを合成樹脂
材料で形成することがなされている。しかし、一般に、
合成樹脂材料は金属材料と比較して強度的に弱く、また
割れ等を生じやすい。したがって、このような合成樹脂
材料でこのような圧力容器となる部分を形成するには、
その強度を補強し、また割れ等を防止するような構造が
必要になる。
【0003】たとえば、小形の加圧形の噴霧器には、圧
力容器の本体の上部に口部が形成されており、この口部
を気密をもって貫通して加圧ポンプ機構を設けた構造の
ものがある。このようなものは、上記のこのポンプ機構
を取り外してこの口部から圧力容器内に噴霧液を供給
し、このポンプ機構を取付けてからこのポンプ機構によ
ってこの圧力容器内を加圧し、この圧力によって噴霧液
を噴霧するように構成されており、このポンプ機構が圧
力容器の蓋体を兼用している。このようなのは、構造が
簡単であり、小形に形成されるとともに、簡便に使用す
ることができる等の特徴がある。このような加圧形の噴
霧器は、一般に全体が合成樹脂材料で形成されている。
【0004】ところで、この圧力容器の口部には、この
圧力容器内に貯溜されている噴霧液をノズルまで供給す
る通路や、この噴霧液の供給を制御する弁機構等を設け
る必要があるが、この口部には上記のようにポンプ機構
が着脱自在に挿通されているので、これらの通路や弁機
構はこのポンプ機構が挿通される開口の周囲に設ける必
要がある。しかし、従来は、このような合成樹脂製の圧
力容器は一般にブロー成型で形成されるので、複雑な形
状に成型するのが困難であり、この圧力容器の口部に上
記のような通路や弁機構のためのハウジング部等を形成
するのは困難であった。このため、たとえば「実公昭6
3−3124号」に開示されているように、このブロー
成型された圧力容器の口部に射出成型で形成したキヤッ
プ部材を取付け、このキヤップ部材に形成された開口に
上記のポンプ機構を着脱自在に取付可能とするととも
に、この周囲に通路や弁機構、ノズル取付部等を形成し
たものがある。このようなものは、上記の圧力容器が単
純な形状ですみ、この圧力容器をブロー成型で容易に製
造できるという特徴がある。
【0005】しかし、このような噴霧器では、上記のキ
ヤップ部に通路や弁機構等を形成するので、このキヤッ
プ部材の構造が複雑になる。このキヤップ部材は上記の
ように合成樹脂材料の射出成型で製造されるので、複雑
な形状でも成型可能であるが、このキヤップ部材を単一
の部材で構成するのは困難であり、射出成型された複数
の部材を組み立てて構成しなければならず、製造コスト
が上昇するという不具合があった。また、ブロー成型に
よって上記の圧力容器を形成した場合には、この圧力容
器を単純な形状にしか形成できず、この噴霧器の外観を
損なうという不具合もあった。
【0006】これらの不具合を解消するため、圧力容器
の上部に形成された取付口部内に略円筒状の取付リング
部材を取り付け、この取付リング部材の外周面と取付口
部の内周面との間に環状通路を形成し、またこの取付リ
ング部材を通してポンプ機構が挿通され、またこの圧力
容器の取付口部の周囲には、この環状通路と噴霧ノズル
とを連通する噴霧通路、この圧力容器内の噴霧液をこの
環状通路内に供給する供給通路、噴霧液を供給、停止す
る開閉弁機構等を形成した噴霧器が開発された。このよ
うなものは、圧力容器を射出成型で形成する場合に好適
した構造であり、この圧力容器を射出成型によって製造
することにより、コストを低減し、また外観を良好にす
ることができる。
【0007】しかし、このような構造の噴霧器では、圧
力容器内の圧によって上記の取付口部が上方および径方
向外側に開くような荷重を受ける。一方で、このような
ものは、この取付口部の周囲に通路等が形成されて形状
が複雑になり、上記のような荷重によって局部的に応力
集中が生じ、割れ等が発生する可能性がある。このよう
な問題は、加圧形の噴霧器に限らず、合成樹脂製の空気
ポンプその他、合成樹脂材料で圧力容器を形成する場合
に共通した問題である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の事情に
基づいてなされたもので、合成樹脂材料によって圧力容
器およびこの圧力容器を使用した噴霧器を形成する場合
に、構造が簡単で製造が容易であるとともに、口部の補
強をなし、強度が高くかつ信頼性の高い圧力容器および
この圧力容器を使用した加圧形の噴霧器を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の圧力容器は、内
部にこの圧力容器の口部と底壁部とを接続する補強部材
を設け、この補強部材の上端部または下端部の少なくと
も一方は螺合によって取付られており、この補強部材に
よってこの口部と底壁部を上下に締め付けたものであ
る。
【0010】また、本発明の加圧形の噴霧器は、圧力容
器は底部が開放された圧力容器本体とその底部に取付ら
れこの底部を閉塞する底蓋とから構成されており、上記
の圧力容器本体の上部には取付口部が形成され、この取
付口部の内周面には環状の取付リング部材が取り付けら
れており、この取付リング部材を貫通してポンプ機構が
この圧力容器内に挿入されており、またこの取付リング
部材の外周面と前記の取付口部の内周面との間には噴霧
液が流通する環状をなす環状通路が形成されている。そ
して、この取付リング部材と上記の底蓋とを連結すると
ともにこれら取付リングと底蓋とを上下に締付ける補強
部材を設けたものである。
【0011】
【作用】本発明の圧力容器は、上記の補強部材によって
圧力容器の口部を下方に付勢し、かつ径方向に縮小させ
るような初期荷重が与えられる。したがって、この圧力
容器内の圧力により生じる、この口部を上方にかつ径方
向に拡大するような荷重が相殺され、この口部に過大な
応力が発生するのを防止し、割れ等を効果的に防止し、
強度が高くかつ信頼性の高い圧力容器を提供することが
できる。
【0012】また、本発明の加圧形の噴霧器は、上記の
ような圧力容器の構造をなしているので、取付口部に過
大な応力が発生するのが防止される。したがって、この
取付口部の部分を複雑な形状にすることが可能であり、
この取付口部の内周面に取付リング部材を挿入してこれ
らの間に環状通路を形成するようなことが可能であり、
構造が簡単になる。また、この加圧形の噴霧器は、圧力
容器本体の底部が開放され、この底部に底蓋が装着され
るような構造であるので、この圧力容器本体を射出成型
によって成型することが可能で、従来のようなブロー成
型と比較して取付口部の部分が複雑なものでも正確に成
型でき、また外観も良好になる。
【0013】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1ないし図6には本発明の第1の実施例を示し、
この実施例は小形の合成樹脂製の加圧形の噴霧器であ
る。まず、図1を参照してこの噴霧器の全体の構成を説
明する。図中の1はこの噴霧器の圧力容器の本体であっ
て、この圧力容器本体1の側部には取手2が一体に形成
され、またこの圧力容器本体1の上端部には取付口部3
が一体に形成されている。この圧力容器本体1は、合成
樹脂材料を射出成型して製造したもので、その底部は開
放されている。そして、この底部には底蓋4が取付ら
れ、この圧力容器本体1の底部分を閉塞している。
【0014】また、上記の取付口部3を気密をもって貫
通してポンプ機構5がこの圧力容器1本体内に挿入され
ている。なお、6はこのポンプ機構4のハンドルであ
る。この圧力容器1内には、上記のポンプ機構5を取り
外して上記の取付口部3から噴霧液が供給され、またこ
のポンプ機構5を取付けてそのハンドル5を上下に駆動
することによりこの圧力容器内が加圧されるように構成
されている。
【0015】また、上記の取付口部3の側部からはノズ
ル7が突設されており、このノズル7の先端部には口金
(図示せず)が設けられている。また、この圧力容器本
体1内の上記の取付口部3からは給液管8が下方に延長
されている。また、上記の取手2の上部には噴霧ボタン
9が設けられており、上記の取手2を把持した状態でこ
の噴霧ボタン9を押し下げることにより、この取付口部
3内に設けられた開閉弁機構が開弁し、上記の圧力容器
本体1内の噴霧液は圧力によって上記の給液管8内を上
昇し、ノズル7の先端部から噴霧されるように構成され
ている。
【0016】また、この圧力容器本体1内には、補強部
材10が設けられている。この補強部材10は円筒状を
なし、この圧力容器本体1の取付口部3と底蓋4の底壁
12とを連結するとともにこれらを上下に締付け、この
圧力容器本体1が内圧に耐えるように補強をしている。
なお、この補強部材10はこの圧力容器本体1と一体的
に取付られ、上記のポンプ機構5と一緒には着脱できな
い。したがって、この円筒状の補強部材10の周面には
軸方向に連続した複数のスリット11が形成され、この
補強部材10内と圧力容器内との連通をなし、上記のポ
ンプ機構5で圧入される空気および取付口部3から注入
される噴霧液の通路になっている。
【0017】次に図2ないし図6を参照して上記の噴霧
器の各部の構成を説明する。図2にはこの取付口部3の
部分の縦断面図をし、また図3にはこの噴霧器の底部分
の縦断面図を示し、また図4は図2の4−4線に沿った
圧力容器本体1の断面図でこの取付口部3の構造の要部
のみを示す。この取付口部3は、その中心に開口が形成
され、その内周面21には略円筒状の取付リング部材2
2が密着して挿入されている。この取付リング部材22
の下端部にはフランジ部27が形成され、また上端部の
外周面には螺条24が形成され、この螺条24にはキヤ
ップ部材23が螺合し、この取付リング部材22はこの
キヤップ部材23によって軸方向に締め付けられてこの
取付口部3の開口内に固定されている。なお、このキヤ
ップ部材23は、この取付口部3の上縁部の外側に嵌合
している。また、この取付リング部材22の外周面に
は、環状の溝が形成され、この溝とこの取付口部3の開
口の内周面21とで環状通路25が形成されている。な
お、この環状通路25の上下には、それぞれOリング2
6が設けられ、この環状通路25の気密および液密を維
持している。
【0018】また、この取付リング部材22内には、前
記のポンプ機構5が挿通されている。図中の31はこの
ポンプ機構のシリンダ、32はピストンロッドである。
そして、このシリンダ31の上端部の外周面は上記の取
付リング部材22の内周面に着脱自在に螺合している。
また、このシリンダ31の上端には、一対の摘み33が
設けられ、このポンプ機構5が容易に着脱できるように
構成されている。なお、この実施例のものは、このポン
プ機構5を着脱して噴霧液の補給等をなすように構成さ
れ、このポンプ機構5が蓋を兼用している。また、図3
に示すように、上記のピストンロッド32の下端部には
ピストン部35が形成され、またシリンダ31の下端部
には逆止弁機構36が形成され、上記のハンドル6を持
ってこのピストンロッド32を上限に移動させることに
より、この圧力容器1内に空気が圧入される。
【0019】また、上記の圧力容器本体1の取付口部3
の前方側、すなわち取手2とは反対側には、上記の環状
通路25の外側に位置して噴霧通路41が形成されてい
る。この噴霧通路41は径方向に沿って設けられその一
端部は上記の環状通路25に連通しており、またこの噴
霧通路41の他端部には取付キヤップ42によってノズ
ル7が取付られている。なお、このノズル41はこの取
付キヤップ42を取り外すことにより着脱することがで
きるように構成されている。
【0020】また、上記の圧力容器本体1の後方側、す
なわち取手2側には、上記の環状通路25の外側に位置
して供給通路51が形成されている。この供給通路51
は径方向に沿って形成され、その一端部は上記の環状通
路25に連通している。また、この供給通路51から分
岐して給液管取付通路52が形成され、この給液管取付
通路52には前述の給液管8が取付られている。この給
液管8は可撓性を有し、上記の圧力容器内で下方に延長
されるとともに前方側に屈曲され、その下端部はこの圧
力容器の底部の前方側に位置しており、この噴霧器を前
方側すなわちノズル7側を下向きに傾けて使用した場合
にも、この圧力容器内の噴霧液が残ることなくこの給液
管8に供給されるように構成されている。なお、この給
液管8の下端部には、異物等を除去するためのフイルタ
53が取付られている。
【0021】また、上記の供給通路51は、開閉弁機構
54のハウジングを兼用している。この開閉弁機構54
は弁体56を備え、この弁体56は上記の供給通路51
内に収容され、スプリング57によって閉弁方向に付勢
されている。この弁体56が開閉することにより、この
供給通路51と上記の環状通路25との連通が開閉され
るように構成されている。そして、この弁体56は、前
記の噴霧ボタン9を押すことによって開弁される。
【0022】また、この圧力容器本体1の上部には、上
記の取付口部3の外側に位置して放圧弁機構60が設け
られている。この放圧弁機構60は、上記の噴霧通路4
1および供給通路51とは周方向に90°離間した位置
に配置されており、以下図4ないし図6を参照して説明
する。すなわち、図4に示す如く、この圧力容器本体1
の上部には、上記の放圧弁機構60のハウジング61が
形成されており、このハウジング61内が放圧通路に形
成されている。図5に示すように、このハウジング61
は上下方向に沿って設けられ、圧力容器内と外部とを連
通している。そして、このハウジング61内には、弁体
62が摺動自在に挿入され、この弁体62の下部とハウ
ジング61の内周面とはOリング64によって気密が維
持されている。また、このハウジング61の内周面の下
部の所定の高さまでは内面が平滑な閉弁部65aに形成
され、上記の弁体62のOリング64がこの閉弁部65
aに位置している状態では、この弁体62は閉弁状態で
あり、この圧力容器内の圧は外部には放出されないよう
に構成されている。また、この閉弁部65aの上方のハ
ウジング61の内周面は、わずかにテーパ状に拡径して
いるとともに放圧溝66が形成され、開弁部65bに形
成されており、上記の弁体62が上昇してそのOリング
64がこの開弁部65bに位置すると、この弁体62が
開弁して圧力容器内の圧を外部に放出するように構成さ
れている。
【0023】また、前述したキヤップ部材23のうち、
上記のハウジング61に対応した部分には、押え蓋部材
67が嵌合している。そして、上記の弁体62の弁軸は
この押え蓋部材67を貫通して上方に突出している。ま
た、このハウジング61内にはスプリング63が挿入さ
れており、このスプリング63は上記の押え蓋部材67
によって保持され、上記の弁体62を所定の付勢力によ
って下方に付勢している。なお、上記の押え蓋部材67
とキヤップ部材23とはバヨネット形に嵌合している。
すなわち、図6に示すようにこのキヤップ部材23には
開口68が形成され、この開口68には複数の切欠部7
0が形成されている。また、上記の押え蓋部材67の外
周面にはこれらの切欠部70に対応した凸部69が突設
され、図6の実線の状態でこの押え蓋部材67を挿入し
た後に、回動させることにより、これらの凸部69が二
点鎖線に示す位置まで回動して嵌合がなされる。
【0024】この放圧弁機構60は、上記の圧力容器内
の圧力が過度に上昇すると、上記の弁体62がスプリン
グ63の付勢力に抗して上方に移動し、そのOリング6
4が開弁部65bに位置し、この弁体62が開弁状態に
なり、圧力容器内の圧力を外部に放出する安全弁として
作用する。
【0025】また、この放圧弁機構60は、上記のポン
プ機構5を取り外して圧力容器内に噴霧液を補給する場
合等に、内部の圧を予め放圧する作用も兼用する。すな
わち、この噴霧器は、使用の際には上記のポンプ機構5
によって内部が加圧された状態になっている。そして、
この使用中に圧力容器内の噴霧液が消費された場合に
は、この状態でポンプ機構5を取り外して内部に噴霧液
を補給する。この場合に、この圧力容器内の圧が高い状
態のまま、上記のポンプ機構5を取り外すと、この圧力
容器内の加圧空気が噴出し、この空気とともに噴霧液の
飛沫が飛散したりする場合がある。このような不具合を
防止するために、このポンプ機構5の取り外しに先立っ
て、上記の放圧弁機構60の上端部から突出している弁
体62の上端部を摘んでこれを上方に引くことにより、
この弁体62が上方に移動して開弁し、圧力容器内の圧
が放圧される。そして、このようにして圧力容器の内部
の圧を放出した後に、上記のポンプ機構5を取り外す。
このようにすれば、このポンプ機構5を取り外す際に、
不用意に内部の空気や噴霧液の飛沫が噴出することが確
実に防止できる。
【0026】この噴霧器を使用する場合には、まずポン
プ機構5を取り外し、この圧力容器1内に噴霧液を供給
する。そして、このポンプ機構5を取り付け、ハンドル
6を操作してこのポンプ機構5によってこの圧力容器内
を加圧する。そして、噴霧ボタン9を押圧することによ
り、開閉弁機構54が開弁し、噴霧液は給液管8、供給
通路51、環状通路25、噴霧通路41を通ってノズル
7に供給され、噴霧される。また、圧力容器内の圧が過
度に上昇した場合には、前記の放圧弁機構60が開弁し
て圧力を逃がし、この圧力容器内の圧が一定の圧力以上
に上昇するのを防止する。
【0027】さらに、この噴霧器には上記の圧力容器を
補強する構造が採用されており、以下その構成を説明す
る。すなわち、この圧力容器本体1の取付口部3は、当
然ながら径が縮小されており、この圧力容器本体1は全
体として釣鐘形をなしている。したがって、この圧力容
器本体1内に圧力が作用した場合には、この取付口部3
が上方および外側に開くように変形し、これに対応して
この取付口部3に応力が発生する。この場合の、この圧
力容器本体1の取付口部3の近傍には、通路その他の部
分が形成され、その形状が複雑であるため、局部的な応
力集中が生じやすい。このため、この取付口部3の部分
に割れ等が生じる可能性がある。
【0028】この噴霧器では、このような割れ等の発生
を確実に防止するために、この圧力容器の補強構造が採
用されている。すなわち、前述のように、この圧力容器
内には補強部材10が設けられている。この補強部材1
0は、合成樹脂材料等で形成され、円筒状をなしてい
る。なお、この補強部材10には、前述のようにこの補
強部材10内と圧力容器内とを連通するための開口たと
えば複数のスリット11が形成されている。そして、こ
の補強部材10の上端部は、上記の取付リング部材22
の下端部内周面に螺合し、一体的に連結されている。
【0029】また、前記の底蓋4は上記の圧力容器本体
1の底部に螺合して取付られ、Oリング76によって気
密が維持されている。そして、この底蓋4の底壁12の
中央部には、補強取付部73が形成され、この補強取付
部73の中心部には孔が形成されている。また、上記の
補強部材10の下端の中心部からは補強螺条部72が突
設され、この補強螺条部72は上記の補強取付部73の
孔内を貫通している。なお、75は気密を維持するため
のOリングである。そして、この補強取付部73の下方
からは、締付部材74がこの補強螺条部72に螺合し、
この締付け部材74を締付けることにより、上記の補強
部材10が強く下方に引かれる。これによって、この補
強部材10の上端部に連結されている取付リング部材2
2も強く下方に引かれる。この取付リング部材22は、
上記の圧力容器本体1の取付口部3に取り付けられてい
るので、この取付口部3の部分が下方に付勢され、この
結果、この取付口部3の部分には径方向に縮小する初期
荷重が与えられる。したがって、この圧力容器本体1内
に圧が作用した場合にこの取付口部3を上方に開くよう
に作用する荷重がこの初期荷重と相殺され、この取付口
部3に発生する応力が軽減され、この複雑な形状の取付
口部3に割れ等が発生するのを確実に防止する。
【0030】なお、このような補強構造は上記のものに
は限定されない。たとえば図7には第2の実施例におけ
る補強構造を示す。このものは、補強部材10aの下端
壁の中央部には孔81が形成されている。また、底蓋4
の底壁12の中央部には有底状の補強取付部73aが形
成され、外部との気密が維持されている。そして、この
補強取付部73aの内周面には螺条が形成されている。
そして、上記の補強部材10aの下端壁の孔81を貫通
してボルト状の補強締付部材82がこの補強取付部73
aに螺合し、この補強締付部材82の鍔部83が上記の
孔81の周辺部に係合している。したがって、この補強
締付部材82を締付けることにより、上記の補強部材1
0aが下方に引かれ、前記のものと同様に圧力容器本体
1の取付口部3の部分に下方および径方向に締付けるよ
うな初期荷重を与え、補強をなすように構成されてい
る。なお、この第2の実施例のものは、上記の点以外は
前記の第1の実施例と同様の構成であり、その説明は省
略する。
【0031】また、上記の補強部材10の上端部と、圧
力容器本体1の取付口部3の取り付け構造は、前記のよ
うに螺装するものでなくとも良い。たとえば、図8には
第3の実施例における補強構造の例を示す。このもの
は、上記の補強部材10の上端部に径方向外側に突出す
るフランジ部10bが形成されている。また、上記の圧
力容器本体1の取付口部3の下端部には内側に突出した
受けフランジ部1aが形成されている。そして、この補
強部材10は、上方からこの取付口部3を挿通して圧力
容器本体1内に挿入され、この補強部材10の上端部の
フランジ部10bが上記の圧力容器本体1側の受けフラ
ンジ部1aに当接している。そして、この補強部材10
の下端部は、前記の図3または図7に示すような取付構
造により底蓋4の底壁12に取付られ、締め付けによっ
てこの圧力容器本体1の取付口部3を下方に付勢され、
この結果、この取付口部3の部分には径方向に縮小する
初期荷重が与えられる。
【0032】また、図9には本発明の第4の実施例にお
ける補強構造を示す。このものは、前記のポンプ機構5
のシリンダを補強部材として使用したものである。すな
わち、この実施例では、前述のような円筒状の補強部材
は設けられていない。そして、ポンプ機構5のシリンダ
31bの下端部は下方に延長され、外周に螺条が形成さ
れた螺条部85に形成されている。また、底蓋4の底壁
12の中央部には、有底状の補強取付部73bが形成さ
れ、この補強取付部73bの内周面には螺条が形成され
ている。そして、上記のシリンダ31bの下端部の螺条
部85がこの補強取付部73b内に螺合され、このシリ
ンダ31bを回転させて締付けることにより、このシリ
ンダ31bの上部と件列されている取付リング部材22
が下方に付勢され、前記と同様に補強作用をなす。な
お、この場合には、このシリンダ31bの上部と取付リ
ング部22とは螺合される必要はなく、これらは軸方向
に嵌合していれば良い。
【0033】また、本発明の圧力容器は、上記のような
構造の加圧形の噴霧器の圧力容器には限定されず、各種
の圧力容器に適用することができる。
【0034】たとえば、図10には、第5の実施例の圧
力容器を示す。図中の101は圧力容器本体であって、
この圧力容器本体101の上端部には口部103が形成
されている。また、この圧力容器本体101の底部は開
放されており、この底部には底蓋104が螺合され、こ
の圧力容器本体101の底部を閉塞している。なお、こ
の圧力容器本体101の上端部の肩部には、液の排出や
安全弁の取付けその他の目的に使用される補助的な接続
口部112,113が形成されている。
【0035】そして、この圧力容器本体101内には、
補強部材110が設けられている。この補強部材110
は円筒状をなし、その上端部は筒状の取付部材116の
下端部の内周面に螺合され、この取付部材116はこの
圧力容器本体101の口部103の内周面に螺合してい
る。したがって、この補強部材110の上端部は、この
取付け部材116を介してこの圧力容器本体101の口
部103を囲むように連結されている。なお、上記の取
付部材116の上端部の内周面には、蓋体(図示せず)
を螺装するための螺条部120が形成されている。
【0036】また、この補強部材110の下端部の内周
には、フランジ部117が突設されている。また、上記
の底蓋104の底壁部112の中央部には、補強取付部
118が一体に突設されている。そして、この補強取付
部118には補強締付部材119が螺装されており、こ
の補強締付部材119の頭部は上記の補強部材110の
下端部のフランジ部117に当接している。そして、こ
の補強締付部材119を締付けることにより、上記の補
強部材110が下方に付勢され、この補強部材110を
介してこの圧力容器本体101の口部103の部分が下
方に付勢され、この口部103の部分を圧縮するような
初期荷重が与えられている。これにより、この圧力容器
内が加圧された場合に、この口部103の部分に生じる
応力を軽減し、この圧力容器の耐圧性をおよび信頼性を
向上させる。
【0037】なお、上記の図10に示す第5の実施例お
よび以降の実施例では、図を簡略化するためにOリング
等のシール部材は省略してある。また、筒状の補強部材
110にも口部103とこの圧力容器本体101の内部
とを連通する孔状、スリット状等の連通開口が形成され
るが、これも省略してある。
【0038】また、図11には本発明の圧力容器の第6
の実施例を示す。このものは、筒状の取付部材126の
上端部がこの圧力容器本体101の口部103の上縁部
より上方まで延長され、この取付部材126の上端部の
外周に螺合されたリング状の締付部材127により締付
けがなされている。この実施例のものは、上記の補強部
材110の締付けが上記の締付部材127または補強締
付部材119の両方またはいずれかによって行うことが
でき、組み立てが容易である。なお、この実施例は上記
の点以外は上記の第5の実施例と同様の構成で、第5の
実施例に対応する部分には同符号を付してその説明を省
略する。
【0039】また、図12には本発明の圧力容器の第7
の実施例を示す。このものは、圧力容器本体101の口
部103の下端縁部から筒状の補強部110を一体に突
設したものである。そして、この補強部110の下端部
は補強締付部材119により締付けられている。この実
施例のものは、構造が簡単であり、また組み立ても容易
である。なお、この実施例は上記の点以外は上記の第5
の実施例と同様の構成で、第5の実施例に対応する部分
には同符号を付してその説明を省略する。
【0040】なお、本発明は上記の各実施例にも限定さ
れず、各種の変形が可能であることはもちろんである。
本発明の圧力容器は、加圧形の噴霧器には限らず、その
他空気ポンプの蓄圧室、その他の圧力容器に利用するこ
とができる。
【0041】
【発明の効果】上述の如く本発明は、補強部材によっ
て、圧力容器の取付口部を下方に付勢し、かつ径方向に
縮小させるような初期荷重が与えられる。したがって、
この圧力容器内の圧力により生じる、この取付口部を上
方にかつ径方向に拡大するような荷重が相殺され、この
複雑な取付口部に過大な応力が発生するのを防止し、割
れ等を効果的に防止し、強度が高くかつ信頼性の高い圧
力容器および加圧形の噴霧器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の全体の側面図。
【図2】第1の実施例の取付口部の部分の縦断面図。
【図3】第1の実施例の底部分の縦断面図。
【図4】取付口部の圧力容器本体の部分のみを示す図2
の4−4線に沿う断面図。
【図5】図4の5−5線に沿う放圧弁機構の縦断面図。
【図6】図5の6−6矢視図。
【図7】第2の実施例の底部分の縦断面図。
【図8】第3の実施例の取付口部の部分の縦断面図。
【図9】第4の実施例の底部分の縦断面図。
【図10】第5の実施例の圧力容器の縦断面図。
【図11】第6の実施例の圧力容器の縦断面図。
【図12】第7の実施例の圧力容器の縦断面図。
【符号の説明】
1…圧力容器本体 3…取付口部 4…底蓋 5…ポンプ機構 10…補強部材 22…取付リング部材 25…環状通路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口部と底壁部とを有する圧力容器であっ
    て、この圧力容器内には、上端部が上記の口部に接続さ
    れ下端部が上記の底壁部に接続された補強部材が設けら
    れ、この補強部材の上端部または下端部の少なくとも一
    方は、前記の口部または底壁部に螺合によって接続さ
    れ、前記の口部と底壁部を上下に締め付けることにより
    この口部に初期荷重が与えられていることを特徴とする
    請求項1の圧力容器。
  2. 【請求項2】 前記の圧力容器は、上端部に口部を有す
    るとともに底部が開放された圧力容器本体と、この圧力
    容器本体の底部を閉塞して底壁部を形成する底蓋とから
    構成され、前記の補強部材の下端部は上記の底蓋の底壁
    部に連結されていることを特徴とする請求項1の圧力容
    器。
  3. 【請求項3】 前記の補強部材は筒状をなし、この筒状
    の補強部材の上端部が前記の口部の下縁部を囲んで接続
    され、またこの筒状の補強部材の周壁部には、この筒状
    の補強部材の内部と圧力容器内とを連通する開口が形成
    されていることを特徴とする請求項1の圧力容器。
  4. 【請求項4】 圧力容器内を加圧し、この圧力によって
    この圧力容器内の噴霧液を噴霧するものであって、上記
    の圧力容器は底部が開放された圧力容器本体と、この圧
    力容器本体の底部に取付られこの底部を閉塞する底蓋と
    から構成され、上記の圧力容器本体の上部に取付口部を
    形成し、この取付口部の内周面には環状の取付リング部
    材が取り付けられており、この取付リング部材内を貫通
    して前記のポンプ機構がこの圧力容器内に挿入されてお
    り、またこの取付リング部材の外周面と前記の取付口部
    の内周面との間には噴霧液が流通する環状をなす環状通
    路が形成されており、この取付口部と上記の底蓋とを接
    続するとともにその上端部または下端部の少なくとも一
    方が螺合によって接続されこれら取付口部と底蓋とを上
    下に締付ける補強部材を設けたことを特徴とする加圧形
    噴霧器。
  5. 【請求項5】 前記の補強部材は円筒状をなし、その上
    端部は上記の取付口部に接続され、また前記の底蓋の中
    央部には補強取付部が形成され、上記の補強部材の下端
    部はこの補強取付部に取付られており、前記のポンプ機
    構はこの円筒状の補強部材内に挿通されており、またこ
    の円筒状の補強部材の周壁部にはこの補強部材内と圧力
    容器内とを連通する開口が形成されていることを特徴と
    する請求項4の加圧形噴霧器。
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