JP2580345B2 - 液体充填装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、清涼飲料製造設備におけるポストミツクス
方式の液体充填装置に関する。

〔従来の技術〕

液体充填装置としては、実公昭61−14962号公報、実
開平１−63700号公報等が知られている。しかし、これ
等は何れも、本発明のように液圧を高めるためのサブチ
ヤンバーを設けた形式ではなく、特別な液体加圧装置又
はストツパとバルブ等を設けている。液充填用マニホー
ルドの上方に液位調整用サブチヤンバーを設けた従来技
術は見当らない。

〔発明が解決しようとする課題〕

前述の従来技術には次のような問題点がある。

（１） 充填速度が遅い。

（２） 各容器に対する液充填量にバラつきがある。

（３） 液充填量の調節が簡単でない。

（４） 構造が複雑である。

本発明は、装置の簡素化、給液と充填の時間短縮、サ
ブチヤンバー液位制御の設定精度向上と再現性向上、サ
ブチヤンバー及びマニホールド内の液よどみの減少、を
達成した液体充填装置を提供することを目的とするもの
である。

〔課題を解決するための手段〕

（１） 充填バルブを複数値取付る事ができるマニホー
ルドを設ける。

（２） 充填バルブの充填流速を高める為に所定のヘツ
ドが必要であり、サブチヤンバーを設けることにより液
位を所定の高さに保つ。

（３） 各充填バルブ間の充填流速のバラツキを少なく
する為に、各充填バルブに対応する縦管を設ける。

（４） サブチヤンバーの液位検出は電極式のものと
し、給液時に被充填液が縦管より噴出することによる液
の盛り上りや、サブチヤンバー内の波立ちの影響を少な
くするバツフアーを取付る。

（５） 給液は給液弁でマニホールド経由行ない、予冷
却や予熱、又は洗浄時は、洗浄弁を用いて被充填液をサ
ブチヤンバーに供給する。

〔作 用〕

（１） マニホールドに複数個の充填バルブを取付け
る。

（２） サブチヤンバー内の被充填液の液位により、十
分な充填流速が与えられ、短時間で所定量の充填ができ
る。

（３） 複数個の充填バルブの数に対応する縦管が、各
充填バルブ毎の充填流速バラツキを少なくする。

（４） 被充填液の給液時に、液はマニホールド経由各
縦管を通ってサブチヤンバーへ供給されるので均一にな
る。

（５） サブチヤンバーへの給液はバツフアーにより液
面検知の再現性が良くなり、給液量が安定して制御され
る。

（６） 洗浄弁を経由して、予冷却、予熱又は洗浄液を
供給し、短時間でよどみなくほぼ均一になる。

〔実施例〕

第１図、第２図において、１はメインタンク２に対す
るカウンター圧力気体の供給口、3,4はメインタンク２
の圧力コントローラ及び液面コントローラ、５は被充填
液６の供給管、７はメインタンク２から出た配管、8,9
は配管７に設けた自動洗浄弁と自動供給弁、10はサブチ
ヤンバー、11はサブチヤンバー10の液面コントローラ、
12はサブチヤンバー10に設けられた液面検出センサー13
のバツフアー、14はメインタンク２とサブチヤンバー10
を連通するカウンター配管、15は配管14に設けた自動カ
ウンタ弁16はカウンター配管14と大気開放配管17の間に
設けられた自動大気開放弁、18はサブチヤンバー10とマ
ニホールド20を連通する複数の縦管、19はマニホールド
20に設けた複数の充填ノズル21を開閉する充填バルブ、
23はマニホールド20から出るリターン配管24に設けた自
動リターン弁である。

供給管５は図示しない液処理装置より被充填液６をメ
インタンク２に供給する。液面コントローラ４から発信
する信号によりメインタンク２内の被充填液６の液面は
所定範囲内に保たれる。メインタンク２の空間部は、圧
力コントローラ３の発信する信号に基づき、カウンター
圧力気体の供給口１よりの供給量を自動的に図示しない
自動弁等で制御することにより、所定の一定圧力に保た
れる。サブチヤンバー10の液面検出センサー13は、例え
ば電磁式のものや静電容量式のもの等種々の検出方式の
適用が可能である。

縦管18は、少なくとも２個以上の充填バルブ19に対応
して設けられる。マニホールド20には、少なくとも２個
以上の充填バルブ19とそれに対応する充填ノズル21とが
取付けられている。また、マニホールド20の片方側に自
動供給弁９が取付けられ、その反対側には自動リターン
弁23が取付られており、予冷却液、予熱液、又は洗浄液
を、リターン配管24を介して次工程装置（図示せず）に
リターンする。

充填開始前の予冷却や予熱の時は、メインタンク２内
を所定圧力、所定液位に、予冷却液又は予熱液を貯液し
て、自動洗浄弁８を開として、先づサブチヤンバー10内
に液を流入させた後、複数個ある縦管18を通り、次にマ
ニホールド20を経由して、自動リターン弁23を通り、リ
ターン配管24により次工程にリターンさせて、本装置の
予冷却又は予熱を行なう。

充填作業終了後等行なう本装置の洗浄は、前述の予冷
却又は予熱の時の液の流れと同じであるが、マニホール
ド20に流入した洗浄液の一部は、複数個ある充填バルブ
19を通って充填ノズル21の先端に洗浄時のみ装着する図
示しないキヤツプを経由して、洗浄液の一部が次工程に
リターンする。

充填は次の手順で行なわれる。

（１） 装置を予め必要に応じて予冷却又は予熱してメ
インタンク２内を所定圧力に保ち、被充填液６を所定液
位に保つ。

（２） 自動カウンター弁15を開にして、サブチヤンバ
ー10内圧力をメインタンク２内圧力と同圧にする。

（３） 自動供給弁９を開にすると、被充填液６が供給
配管７、自動洗浄弁８を介してマニホールド20に流入
し、縦管18を通ってサブチヤンバー10内にほぼ均等に、
即ちサブチヤンバーの長手方向に被充填液の新旧ムラな
く、供給される。

（４） 液面検出センサー13が液位を検出すると、液面
コントローラ11の信号で自動供給弁９を閉止する。必要
に応じて自動供給弁９の閉止タイミングを電気的なデイ
レータイマーにて遅延させる事によって、サブチヤンバ
ー10内の被充填液位の高低を調整する。

（５） 自動供給弁９を閉止してから、自動カウンター
弁15を閉止してその後、自動大気開放弁16を開にしてサ
ブチヤンバー10内圧力を大気圧力に開放する。

（６） 充填バルブ19を開にして、充填ノズル21より図
示しないびん等の容器へ被充填液を充填する。充填時間
はタイマー等で定める所定時間充填を行なう。

第２図は、第１図のバツフアー12の詳細図で、サブチ
ヤンバー10への被充填液を供給する時の液面検出を再現
性良くかつ検出精度良くするもので、液面検出センサー
13への流れの影響や波の影響をミニマイズするものであ
る。

〔発明の効果〕

本発明による液体充填装置は、所定の液位分の充填液
を有するサブチヤンバーと、容器に前記充填液を充填す
る複数個の充填バルブを有するマニホールドと、前記サ
ブチヤンバーと前記マニホールドとを接続する複数個の
接続管と、前記サブチヤンバー内の液位を制御する液面
制御手段とから構成されることにより、次の効果を有す
る。

（１） マニホールド化によって、自動洗浄弁、自動供
給弁、自動カウンター弁、自動大気開放弁、自動リター
ン弁等の各種の弁および液面検出センサー等の共用化が
計れ、装置が簡素なものとなる。

（２） マニホールドと複数の縦管で、短時間でサブチ
ヤンバーに被充填液を供給できる。

（３） 液面検知センサーにバツフアーを組み合せて使
用することにより、液位制御の設定精度向上と再現性の
向上ができる。又、マニホールドに設ける自動供給弁の
閉止の遅延タイマーを調整する事によって設定液位が可
変となる。

（４） サブチヤンバー及びマニホールド内に液よどみ
が少なくなり、充填中だけでなく、予冷却、予熱又は洗
浄を効率よく行うことができ、安定も良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る装置の説明図、第２図は
第１図に示したバツフアーの斜視図である。 ２……メインタンク、８……自動洗浄弁 ９……自動供給弁、10……サブチヤンバー 11……液面コントローラ 13……液面検出センサー 18……縦管、20……マニホールド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 柾行 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道１番 地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作 所内 (72)発明者 安部 貞宏 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道１番 地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所定の液位分の充填液を有するサブチヤン
   バーと、容器に前記充填液を充填する複数個の充填バル
   ブを有するマニホールドと、前記サブチヤンバーと前記
   マニホールドとを接続する複数個の接続管と、前記サブ
   チヤンバー内の液位を制御する液面制御手段とから構成
   されることを特徴とする液体充填装置。