JP2579627B2 - コンロツドバランス修正装置 - Google Patents

コンロツドバランス修正装置

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JP2579627B2 JP62039652A JP3965287A JP2579627B2 JP 2579627 B2 JP2579627 B2 JP 2579627B2 JP 62039652 A JP62039652 A JP 62039652A JP 3965287 A JP3965287 A JP 3965287A JP 2579627 B2 JP2579627 B2 JP 2579627B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関のコネクティングロッド(以下単
にコンロッドと略称する)の大端部及び小端部の少なく
とも何れか一方の先端に設けたバランス修正用突起から
所定の修正重量を切除して同コンロッドのバランス修正
を行うコンロッドバランス修正装置に関する。
〔従来技術〕
この種のコンロッドバランス修正装置においては、予
め大端穴及び小端穴の仕上加工がなされたコンロッドの
大端部及び小端部の重量を計測し、この計測結果に応じ
て切除すべき修正重量を演算し、例えば第22図に示すよ
うな加工ユニット1を前記演算結果に対応する修正切込
位置まで前進させて、加工ユニット1の主軸2の先端に
設けた正面フライス3により、ベッド上に固定されたコ
ンロッドWのバランス修正用突起Waの端面Wbから前記修
正重量だけを切除するようにしている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来技術においては、例え
ば、大端穴の仕上加工後に、コンロッドWの大端部先端
に設けたバランス修正用突起Waを切削して修正重量を切
除しているので、修正重量切除のための切削により大端
部が変形(切削力による変形及び残留応力の部分的除去
による変形)して仕上加工がなされた大端穴の精度が低
下し、クランクピンとの結合に悪影響を及ぼすおそれが
ある。このような問題を解決するために、荒加工状態の
大端穴の径を計測することにより大端穴の仕上加工によ
る切除重量を予測し、これを考慮して演算した修正重量
をバランス修正用突起から切除することによりコンロッ
ドのバランス修正を行い、その後に大端穴の仕上加工を
行うことが考えられる。しかしながら、荒加工状態の大
端穴が非真円形であったり小端穴との間のピッチに誤差
があれば仕上加工による切除重量の値や切除重量の重心
位置に誤差が生じ、また各部の面取り等によっても同様
の誤差が生じるので、この切除重量を予測して行うコン
ロッドのバランス修正にも誤差を生ずるという問題があ
る。なお、このような大端穴の形状やピッチの誤差は前
工程の加工状態により一定の傾向が生じるので、バラン
ス修正の誤差も一方向に偏ったものとなる。この偏りは
前工程の加工状態が時間の経過につれて変動すればそれ
に伴って変化し、また切除工具の交換や段取り替え等に
よっても変化するので予測することは困難である。同様
の問題は、小端穴の仕上加工後にコンロッドWの小端部
先端に設けたバランス修正用突起を切削して修正重量を
切除する場合にも存在する。本発明はコンロッドのバラ
ンス修正後の大端部及び小端部の重量計測結果に基づき
バランス修正用突起から切除すべき修正重量を補正して
バランス修正の精度を向上させようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕 このために、本発明によるコンロッドバランス修正装
置は、第1図に示す如く、搬入されたコンロッドの大端
部重量と小端部重量を計測する原重量計測装置40と、こ
の原重量計測装置の計測結果に基づく送りが与えられて
同計測結果に応じた修正重量を前記コンロッドの大端部
及び小端部の少なくとも何れか一方の先端に設けたバラ
ンス修正用突起の端面から切除して同コンロッドのバラ
ンス修正を行う加工ユニット70を備えてなるコンロッド
バランス修正装置において、前記加工ユニット70を前記
コンロッドに対し相対的に移動させる案内送り装置75
と、前記コンロッドの大端穴及び小端穴の少なくとも何
れか一方の穴で荒加工状態となっているものの径を計測
する穴径計測装置50と、荒加工状態の前記穴に仕上加工
を行って所定の仕上径とする穴仕上加工装置23と、前記
仕上加工がなされたコンロッドの大端部重量と小端部重
量を計測する仕上重量計測装置26と、前記穴径計測装置
50の計測結果に基づいて計測された穴の仕上加工により
切除される重量を演算するとともにこの演算結果と原重
量計測装置40の計測結果に基づいて仕上加工後に適正な
バランスを得るためにバランス修正用突起Waから切除す
べき修正重量を予測演算する第1演算手段110と、この
第1演算手段により予測演算された修正重量を前記バラ
ンス修正用突起から切除するための前記バランス修正用
突起の端面に対する前記加工ユニット70の相対的修正切
込量を演算する第2演算手段111と、前記仕上重量計測
装置26の計測結果に基づいて前記相対的修正切込量を補
正する補正手段113と、この補正された相対的修正切込
量に基づき前記案内送り装置75を作動させて前記加工ユ
ニット70により前記バランス修正用突起の端面から補正
された修正重量を切除させる制御手段112を備えたこと
を特徴とするものである。
〔作用〕
搬入されたコンロッドは順次、原重量計測装置40によ
り大端部及び小端部の重量が計測され、また穴径計測装
置50により大端穴及び小端穴の少なくとも何れか一方の
穴で荒加工状態となっているものの径が計測された後
に、加工ユニット70と対向する位置に送られて取り付け
られる。第1演算手段110は原重量計測装置40と穴径計
測装置50からの各計測結果を入力し、穴径計測装置50の
計測結果に基づいて計測された穴の仕上加工により切除
される重量を演算するとともに、この演算結果と原重量
計測装置40の計測結果に基づいて、仕上加工後に適正な
バランスを得るためにバランス修正用突起の端面から切
除すべき修正重量を予測演算し、また第2演算手段111
はこの修正重量を入力して同修正重量をバランス修正用
突起から切除するのに必要なバランス修正用突起の端面
に対する加工ユニット70の相対的修正切込量を演算す
る。補正手段113は第1演算手段110の予測演算過程また
は第2演算手段111の演算過程に介入して、仕上重量計
測装置26からの最新の一連の計測結果に基づいて、前述
したバランス修正の誤差の偏りが減少する方向に前記相
対的修正切込量を補正する。制御手段112は、この補正
された相対的修正切込量を入力し、これに基づき案内送
り装置75を作動させ、加工ユニット70によりコンロッド
のバランス修正用突起の端面を切削して前記修正重量だ
けを切除する。次いでコンロッドは穴仕上加工装置23と
対向する位置に送られて取り付けられ、穴仕上加工装置
23により荒加工状態の前記穴の仕上加工がなされる。仕
上重量計測装置26は前記穴の仕上加工がなされたコンロ
ッドWの大端部及び小端部の重量を順次計測する。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明によれば、コンロッドの大端穴及
び小端穴の少なくとも何れか一方の穴で荒加工状態とな
っているものの径を計測することによりその穴の仕上加
工により切除される重量を予測して予めバランス修正を
行い、その後に荒加工状態の前記穴の仕上加工を行って
いるので、仕上加工がなされた穴の精度はそのまま維持
される。また、バランス修正後に大端穴または小端穴の
仕上加工を行うことにより生ずる予測し難い偏りを有す
るバランス修正の誤差は、仕上重量計測装置からの最新
の一連の計測結果に基づいて、前記偏りが減少する方向
にバランス修正用突起の端面から切除する修正重量を補
正しているので減少し、従ってバランス修正後に大端穴
または小端穴の仕上加工を行っているにも拘わらずバラ
ンス修正の精度を向上させることができる。
〔実施例〕
以下に、第2図〜第21図により、本発明の実施例を説
明をする。
第2図に示す如く、第1ベッド10上には第1姿勢変換
装置12,エアブロー装置13,原重量計測装置40,穴径計測
装置50,第1クランプ装置60,中間重量計測装置14及び中
間選別装置15が順次設けられ、此等の各装置の間には図
略のトランスファ装置が設けられている。第1ベッド10
上の第1クランプ装置60と対向する位置には、トランス
ファ装置の搬送方向と平行なトラバース方向Y及びこれ
と直交するプランジ方向Xに移動可能に加工ユニット70
が支持され、この加工ユニット70には端面測定ヘッド80
が固定され、また第1クランプ装置60内には切込量較正
装置90が設けられている。第2ベッド20上には第2姿勢
変換装置21,第2クランプ装置22及び第3姿勢変換装置2
4が順次設けられ、第2クランプ装置22と対向する位置
には穴仕上加工装置23が設けられている。また第3ベッ
ド25上には第3重量計測装置26及び穴径計測選別装置27
が設けられている。
第2図に示す如く、制御装置30は演算処理装置(以下
CPUと略称する)31とメモリ32を主要な構成部材として
いる。CPU31にはインターフェイス35及び36を介して原
重量計測装置40,穴径計測装置50,端面測定ヘッド80,原
位置較正装置90,中間重量計測装置14,中間選別装置15、
仕上重量計測装置26及び穴径計測選別装置27が接続さ
れ、CPU31は此等の装置からの情報に基づいて加工ユニ
ット70のプランジ方向Xにおける修正切込位置等を演算
し、駆動ユニット33及び34を介して加工ユニット70の案
内送り装置75を所定の手順で作動させるものである。メ
モリ32には、CPU31が此等の作動を行うための制御プロ
グラムが記憶されている。
次に各装置の構造につき説明する。
第3図は原重量計測装置40の構造を示し、第1ベッド
10上に固定された支持枠41の上側には、コンロッドWの
大端穴Wcと小端穴Wdの間隔と同一の間隔をおいて、一対
の重量計42,42が設けられ、各重量計42より垂下する検
出部材42aの下部に設けた各ナイフエッジ42b上には計量
ビーム43が二点支持されている。計量ビーム43の両端部
に固定した一対の吊下ロッド43aの下端には一対のブラ
ケット44,44aが対向して固定され、このブラケット44,4
4a上には、各ナイフエッジ42bの直下に位置して、コン
ロッドWの大端部を支持する横長の支持部材45と、コン
ロッドWの小端穴Wdに係合して小端部を位置決め支持す
る支持球45aが固定されている。各ブラケット44,44aと
支持枠41の間には計量ビーム43の動揺を減衰させるダン
パ47,47が設けられ、また支持枠41には計量ビーム43の
両端の孔内に隙間をおいて入り込んで計量ビーム43の大
きな動揺を制限する突起46,46が設けられている。計量
ビーム43より上方に突出する一対のねじ軸49,49には、
コンロッドWを載置した状態におけるナイフエッジ42b,
42bにより支持される部分の重心の高さが、ナイフエッ
ジ42b,42bの高さとほぼ一致するようにするための釣合
錘48,48が設けられている。重量計42,42はコンロッドW
の大端部と小端部の重量を計測するものであり、それぞ
れインターフェイス35を介してCPU31に接続されてい
る。なお、中間重量計測装置14及び仕上重量計測装置26
は原重量計測装置40と実質的に同一構造である。
第4図は穴径計測装置50の構造を示し、第1ベッド10
上に固定された支持枠51の下部には、コンロッドWを水
平に支持する一対の支持部材54,54aが固定されている。
支持枠51の支柱51aにより案内支持された昇降部材52は
昇降用シリンダ装置56のピストンロッド56aに連結され
て昇降駆動される。昇降部材52に取り付けられた計測器
53は下方に突出する計測ロッド53aを有し、その先端部
には内蔵された検出器の一対の接触子53b,53bが径方向
逆向に突出して設けられている。昇降部材52には、ま
た、押えロッド55が上下方向に摺動自在に設けられて、
スプリング55aにより下向に付勢されている。昇降用シ
リンダ装置56により昇降部材52が下降すれば、先ず押え
ロッド55の下端がコンロッドWの中央付近に当接してこ
れをスプリング55aにより支持部材54,54a上に押圧し、
更に昇降部材52が下降すれば計測ロッド53aがコンロッ
ドWの大端穴Wc内に挿入され、接触子53b,53bがその内
面に接触して荒加工状態の大端穴Wcの内径を計測器53が
計測し、昇降部材52が上昇すれば計測ロッド53aが大端
穴Wcから抜き出され、次いで押えロッド55の先端がコン
ロッドWから離れるものであり、計測器53はインターフ
ェイス35を介してCPU31に接続されている。なお、穴径
計測選別装置27の穴径計測部は穴径計測装置50と実質的
に同一構造である。
第1クランプ装置60の構造は、主として第5図及び第
9図に示されている。第1ベッド10上に固定された支持
枠61の底部上面には支持台62,63が固定され、その直上
において支持枠61上部に設けられたクランプ用シリンダ
装置65のピストンロッド65aの下端にはクランパ64が固
定されている。コンロッドWは、第9図に示す如く、大
端穴Wc内にダイアゴナルピン62aが挿入され、小端穴Wd
内に位置決めピン63aが嵌合されて支持台62,63上に位置
決め支持され、クランパ64の下降によりクランプされ
る。コンロッドWは、第6図に示す如く、前述したトラ
ンスファ装置の搬送方向と直交する方向で第1クランプ
装置60によりクランプされ、その大端部先端を設けたバ
ランス修正用突起Waは加工ユニット70側に位置して、そ
の端面Wbは前記搬送方向と平行になっている。
加工ユニット70は、主として第2図及び第6図に示す
如く、第1クランプ装置60によりクランプされたコンロ
ッドWの端面Wbと直交する回転軸線Oを有する主軸71を
備え、主軸71は図略の駆動モータにより回転駆動され
る。主軸71の先端に固定されたカッタ72は、第6図、第
10図及び第11図に示す如く、端面Wbを切削する刃具72a
と、回転軸線O方向において刃具72aより多少後退した
面取り用刃用72bを備えている。加工ユニット70は、第
2図に示す如く、案内送り装置75を介して、回転軸線O
と平行なプランジ方向Xと、これと直交しかつ前記搬送
方向と平行なトラバース方向Yに移動可能に、第1ベッ
ド10上に案内支持され、プランジ方向Xはサーボモータ
76により、またトラバース方向Yはサーボモータ77によ
りそれぞれ往復駆動されている。
第6図に示す如く、加工ユニット70にはブラケット73
及び74を介して端面測定ヘッド80が設けられ、その構造
は第7図に示されている。ブラケット74に固定されたケ
ーシング81内には板ばね84,84を介して可動部材83がプ
ランジ方向X(第7図において左右方向)に移動可能に
吊下支持され、この可動部材83はケーシング81の後部と
の間に介装したスプリング88によりコンロッドW側に付
勢されてケーシング81の前部に設けた前部ストッパ86に
当接されている。可動部材83の前下部にはプランジ方向
前方を向いた接触子80aが固定され、可動部材83中央の
下方突出部83aの後面には、ケーシング81内に固定され
た変位検出器85の作動突子85aが軽く当接されている。
端面測定ヘッド80がプランジ方向Xに前進し、接触子80
aの先端がコンロッドWの端面Wb等の他の部材に当接し
て可動部材83がケーシング81に対し後退すれば、下方突
出部83は作動突子85aを介して変位検出器85を作動させ
て可動部材83の変位を検出するようになっており、変位
検出器85はインターフェイス35を介してCPU31に接続さ
れている。なお、変位検出器85による変位の検出範囲は
約5ミリメートルである。
第1クランプ装置60の支持枠61内には、主として第5
図及び第8図に示す如く、原位置較正装置90が設けられ
ている。原位置較正装置90は、支持枠61の上部に固定し
た支持部材91の前後に設けた一対の板ばね93によりプラ
ンジ方向X(第8図において左右方向)に移動可能に吊
下支持された可動部材92を有し、その加工ユニット70側
に固定された当金94は回転軸線Oと直交する正面を備
え、またその反対側にはストッパ98が固定されている。
可動部材92は支持部材91の一側に吊下固定したブラケッ
ト96との間に介装したスプリング97により加工ユニット
709側に向けて付勢され、第8図に示す如く、ストッパ9
8の頭部がブラケット96と当接する位置で停止されてい
る。ブラケット96の下側に固定された信号発生器95は、
その接触子95aの先端を可動部材92に当接して同可動部
材92のプランジ方向Xの変位に追従するようになってお
り、この信号発生器95はインターフェイス35を介してCP
U31に接続されている。支持枠61の下部より起立して設
けた固定部材68の一部には加工ユニット70側に突出する
基準ブロック69が形成されている。信号発生器95は、ゲ
ージ等を使用して、第8図の二点鎖線94Kに示す如く、
当金94の正面と基準ブロック69の正面の間の距離が一定
距離S(検出範囲の中央付近にある接触子80aの先端と
カッタ72の刃具72aの先端との間のプランジ方向Xにお
ける距離とほぼ等しい)となる位置まで可動部材92のス
プリング97に抗して後退させた場合に、原点信号を発生
するように予め調整されている。この原位置較正装置90
は、カッタ70の取付誤差,熱変形,刃具72aの先端の摩
耗等により、接触子80aの先端と刃具72aの先端の間のプ
ランジ方向Xにおける距離関係が変化した場合に、端面
測定ヘッド80により検出される変位の原位置を較正し
て、コンロッドWのバランス修正用突起Waから切除され
る修正重量に誤差が生じるのを防ぐためのものである。
第6図及び第9図に示す如く、加工ユニット70にはブ
ラケット73を介して面取り装置100が固定されている。
面取り装置100は2枚の刃具102,102と、これを保持する
刃具ホルダ101と、此等をブラケット73に取り付ける支
持台105よりなり、トラバース方向Yの移動により端面W
bの下縁b2(第11図参照)に生ずるバリを除去するもの
である。
第2図に示す如く、第2ベッド20上に設けられた第2
クランプ装置22は、T方向より搬送されてくるコンロッ
ドWを、その大端穴Wcの中心線が搬送方向Tと直交する
水平方向となるようにクランプするものである。第2ベ
ッド20上の第2クランプ装置22と対向する位置には、穴
仕上加工装置23が搬送方向Tと直交する水平なZ方向に
往復可能に案内支持されている。穴仕上加工装置23はZ
方向と平行な回転軸線を有する主軸を備え、Z方向に進
退駆動されて主軸の先端に設けられた穴仕上工具により
第2クランプ装置22にクランプされたコンロッドWの大
端穴Wcの仕上加工を行うものである。
バランス修正を行うコンロッドWの形状及び寸法を第
12図に示す。ハッチンを施した部分は切除部分である。
コンロッドWは予め多少重目にしておき、本実施例にお
いては次式 基準重量=大端部重量+小端部重量/2 で示される基準重量が所定の目標値Mpとなるようにバラ
ンス修正用突起Waの端面Wbを切除してバランス修正を行
う。
原重量計測装置40により計測されるコンロッドWの大
端部及び小端部の重量はそれぞれM1及びM2であったとす
る。一方、穴仕上加工装置23により大端部より切除され
る重量m1は次式により表わされる。
m1={πh(D/2)−πh(d/2)}ρ =πRhρ(D−d)/2 (1) D:大端穴の仕上加工径 d:大端穴の荒加工径 h:大端部の厚さ ρ:コンロッド粗材の比重 R:(D+d)/2,仕上加工の取り代は少いので定数とし
て差支えない。
また、カッタ72をバランス修正用突起Waの端面Wbより
修正切込量xだけ切り込んだ場合に切除される修正重量
m2は m2=Aρx (2) A:バランス修正用突起Waの断面積 となり、この修正重量m2は大端部と小端部に次のように
配分される。
大端部:−m2(L1+L2)/L1 小端部:m2・L2/L1 L1:大端穴と小端穴の距離 L2:大端穴と修正重量m2の重心の距離 この場合には、大端穴の仕上加工及びバランス修正後
の大端部及び小端部の重量はそれぞれ 大端部重量:M1−m1−m2(L1+L2)/L1 小端部重量:M2+m2・L2/L1 となり、従って前述の基準重量は次の通りとなる。
M1−m1−m2(L1+L2)/L1 +{M2+m2・L2/L1}/2 この基準重量が前述の目標値Mpとなるようにするには
修正重量m2は となり、また修正切込量xが距離L1,L2に比して充分小
であることを考慮すれば、次の通りとなる。
L3:小端穴とバランス修正用突起Waの端面Wb(修正前)
の距離 本実施例においては、この修正重量m2は中間重量計測
装置14及び仕上重量計測装置26の計測結果に基づき次の
ように補正される。
m2+C1+C2 C1:中間重量計測装置14の計測結果に基づく第1補正量 C2:仕上重量計測装置26の計測結果に基づく第2補正量 補正量C1及びC2は以下に述べる如く、何れもほぼ同様
の手順により演算される。先ず第2補正量C2の演算手順
につき述べれば、仕上重量計測装置26により順次計測さ
れる各コンロッドWの大端部及び小端部の重量に基づき
前述の式により演算された基準重量の値は、例えば第15
図の基準重量管理グラフの*印に示す如く変動する。な
お、各*印は1ロット(例えば10個)の基準重量の平均
値である。本実施例においては、この平均値が連続して
n回(図示の例においてはn=3)あるいは連続しない
場合には2n回、補正管理限界(基準重量の目標値Mpを中
心とする両側にそれぞれ所定量c1の範囲)を越える毎
に、第2補正量C2は所定量c1ずつ増減するように演算さ
れる。第15図の例においては、期間P1において基準重量
の平均値が連続して3回補正管理限界を上方に越えてい
るのでそれまでの第2補正量C2の値を所定量c1だけ増加
させ、また期間P2においては基準重量の平均値が不連続
であるが補正管理限界を6回下方に越えているのでそれ
までの第2補正量C2の値を所定量c1だけ減少させること
になる。なお、補正管理限界の範囲は、穴径計測選別装
置27における合否の判定基準である許容管理限界(目標
値Mpを中心とする両側にそれぞれ所定量c2の範囲)の半
分程度とする。なお第2補正量C2の増減の単位は必ずし
も所定量c1と一致させる必要はない。
第1補正量C1の演算手順は、中間重量計測装置14によ
り順次計測される各コンロッドWの大端部及び小端部の
重量に基づいて前述の式により基準重量を演算し、基準
重量の目標値をMp+m1とする点を除き、前記第2補正量
C2の演算手順と実質的に同一である。
中間重量計測装置14あるいは仕上重量計測装置26の計
測結果により演算されるコンロッドWの基準量が目標値
Mpよりも大となる方向にその誤差が偏れば、補正量C1ま
たはC2は増大し、補正された修正重量(m2+C1+C2)が
増大してバランス修正用突起Waから切除される重量が増
大するので基準重量の誤差の偏りは減少する方向に補正
される。同様に、基準重量が目標値Mpよりも小となる方
向にその誤差が偏った場合も、その誤差の偏りは減少す
る方向に補正される。従って、このように両補正量C1,C
2を用いて修正重量m2を補正することにより、目標値Mp
に対するコンロッドWの基準重量の誤差の偏りは減少
し、基準重量の誤差それ自体も減少する。
この補正された修正重量(m2+C1+C2)に対する修正
切込量xは次式の通りとなり、 x=Aρ/(m2+C1+C2) (2a) この式(2a)に前記式(3)のm2,式(1)のm1及び
前述の如く演算される補正量C1,C2を代入すれば、原重
量計測装置40及び穴径計測装置50により計測されたコン
ロッドWの基準重量が、穴仕上加工装置25による仕上加
工後に、目標値Mpとなるようにするための修正切込量x
が演算される。上記修正重量m2の予測演算、各補正量C
1,C2の演算、この各補正量C1,C2に基づき修正重量m2の
補正及び補正された修正重量に基づく修正切込量xの演
算はCPU31が行う。
次に、第10図、第11図、第13図及び第14図の作動説明
図と第16図〜第21図のフローチャートにより、本実施例
の作動につき説明する。メモリ32には、第16図〜第21図
のフローチャートによる制御動作を実行するための制御
プログラムが記憶されている。また、制御プログラムの
開始時及び終了時には、加工ユニット70は第13図及び第
14図に示す原位置Aに復帰しており、この原位置復帰状
態においては端面測定ヘッド80は、第10図の二点鎖線80
Aに示す如く、バランス修正用突起Waの正面に位置して
いる。
休止後における本装置の作動開始時、所定個数のコン
ロッドのバランス修正後及びカッタ72の交換後等には、
主軸71の回転を停止させて、原位置較正装置90により、
端面測定ヘッド80の原位置の較正を行う。先ず、この較
正を行うための動作を、第10図及び第14図の作動説明図
と第21図に示すフローチャートにより説明する。ステッ
プ300において、CPU31は駆動ユニット34を介して案内送
り装置75のトラバース送り用サーボモータ77を作動さ
せ、第14図において、原位置Aにある加工ユニット70を
右方に一定距離移動して、端面測定ヘッド80の接触子80
aが支持枠61に固定された基準ブロック69の正面となる
位置Jに位置決めした後、ステップ301おいて駆動ユニ
ット33を介して案内送り装置75のプランジ送り用サーボ
モータ76を作動させて加工ユニット70を基準ブロック69
に向けて前進させる。この前進によりカッタ72の刃具72
aのうち上部の複数枚(少なくとも3枚)の先端が当金9
4に当接し、第8図及び第10図の二点鎖線72K及び94Kに
示す如く、当金94が刃具72aにより押されて後退し、信
号発生器95が原点信号を発生すれば、CPU31は制御動作
をステップ302からステップ303に進めて加工ユニット70
を位置Kに停止させる。この状態においては、端面測定
ヘッド80の接触子80aは基準ブロック69に当接して変位
し、その先端と刃具72aの先端の間のプランジ方向Xに
おける距離はSとなっており、CPU31はステップ304にお
いて、この状態における変位検出器85の出力が0となる
ようにして、端面測定ヘッド80の変位信号の原位置を較
正する。次いでCPU31は、ステップ305において加工ユニ
ット70を位置Jまで後退させ、ステップ306において左
方に一定距離移動させ、これにより加工ユニット70は原
位置Aに復帰して較正のための動作を終了する。
次に、コンロッドWのバランス修正用突起Waの端面Wb
から補正された修正重量(m2+C1+C2)を切除し、大端
穴の仕上加工を行うための動作は、第16図に示す如く、
修正切込量演算Iと、修正重量切除IIと、中間選別及び
第1補正量演算IIIと、大端穴加工IVと、最終選別及び
第2補正量演算Vの各ステップに大別され、此等の処理
が順番に実行される。なお、休止後における本装置の作
動開始時には、補正量C1及びC2は前回の作動終了時と同
一もしくはその修正値または少数のテストランにより定
められる値に設定するものとする。
(修正切込量演算ステップI) 本ステップは第17図のフローチャートに示されてい
る。第2図において、バランス修正及び大端穴の仕上加
工のみが未完のコンロッドは、搬入シュート11から第1
姿勢変換装置12に搬入され、搬送方向と直角となるよう
に姿勢が変換された後、前記トランスファ装置によりエ
アブロー装置13を経て原重量計測装置40に搬入され、第
17図のフローチャートのステップ200においてその大端
部重量M1と小端部重量M2が計測される。続くステップ20
1において、CPU31はこの大端部重量M1及び小端部重量M2
を読み込み、メモリ32に記憶する。次いでコンロッドW
は穴径計測装置50に搬入され、ステップ202において荒
加工状態の大端穴の径dが計測され、CPU31はステップ2
03においてこの大端穴の荒加工径dを読み込み、メモリ
32に記憶する。次いでCPU31は、ステップ204において前
記式(3)及び(1)に此等の測定値及びコンロッドW
の各部の寸法,目標値を代入して仕上加工後におけるコ
ンロッドWのバランス修正に必要な修正重量m2を予測演
算する。CPU31は、続くステップ205において、それ以前
のサイクルにおいて行われた後述のステップIII及びV
により演算されている補正量C1,C2に基づいて、この修
正重量を補正して(m2+C1+C2)とし、続くステップ20
6においてこの補正された修正重量を式(2a)に代入し
て修正切込量xを演算する。
(修正重量切除ステップII) 本ステップは第18図のフローチャートに示されてい
る。穴径計測装置50により大端穴径が計測されたコンロ
ッドWは第1クランプ装置60に搬入され、これによりク
ランプされた後、CPU31はステップ206において駆動ユニ
ット33を介して案内送り装置75のプランジ送り用サーボ
モータ76を作動させて、第10図及び第13図の原位置Aに
位置して主軸71が回転駆動されている加工ユニット70を
コンロッドWに向けて一定距離前進させ、位置Bで停止
させる。この一定距離の前進により接触子80aの先端は
コンロッドWのバランス修正用突起Waの端面Wbに当接し
て変位し、続くステップ211において端面測定ヘッド80
は、前述のステップ304において較正された原位置を基
準とする端面Wbの変位dSを検出する。CPU31は、ステッ
プ212においてこの変位dSを読み込み、続くステップ213
において、そのコンロッドWの各計測値等に基づいて、
加工ユニット70の修正切込位置を演算した後、ステップ
214においてプランジ送り用サーボモータ76を作動させ
て加工ユニット70を前記修正切込位置に位置決めする。
ステップ213における修正切込位置は、前記位置Bを基
準として次式 S−x+dS により演算される距離だけ後退した位置とすることによ
り演算される。以上のステップ210〜214においては、カ
ッタ72は、第10図の実線に示す如く、コンロッドWに対
しトラバース方向Yで右側に位置している。
続くステップ215において、CPU31は駆動ユニット34を
介して案内送り装置75のトラバース送り用サーボモータ
77を作動させ、加工ユニット70を左方に一定距離移動さ
せてカッタ72によりバランス修正用突起Waの端面Wbを切
削した後、位置Dで停止させる。この切削により端面Wb
からは補正された修正重量(m2+C1+C2)が切除され、
また端面Wbの左縁b1及び下縁b2(第11図参照)にはバリ
が生ずる。位置Dにおいては、第10図及び第11図に示す
如く、面取り用刃具72bの先端は端面Wbの左縁b1を多少
過ぎた位置にあり、CPU31はステップ216において加工ユ
ニット70を位置Eまで多少の一定距離前進させて面取り
用刃具72bにより端面Wbの左縁b1のバリを除去した後、
ステップ217において加工ユニット70を再び一定距離後
退させて位置Fで停止させる。位置Fにおいては、第9
図に示す如く、面取り装置100の刃具102が端面Wbの下縁
b2と僅かに重合している。
次いで、CPU31は、ステップ218において加工ユニット
70を右方に一定距離移動させて、その移動の後半におい
て面取り装置100の2枚の刃具102,102により端面Wbの下
縁b2のバリを除去した後、位置Fで停止させる。CPU31
は、続くステップ219において加工ユニット70を位置H
まで後退させ、ステップ220において左方に一定距離移
動させ、原位置Aに復帰させて補正された修正重量(m2
+C1+C2)を除去する動作を終了する。
(中間選別及び第1補正量演算ステップIII) 本ステップ第19図のフローチャートに示されている。
補正された修正重量を切除したコンロッドWは、第1ク
ランプ装置60から中間重量計測装置14に搬送されてステ
ップ230において大幅部及び小端部の重量が計測され
る。CPU31は、ステップ231においてこの大端部及び小端
部の重量を読み込み、続くステップ232においてこの重
量に基づいて基準重量を演算してメモリ32に記憶させ
る。次いで、そのコンロッドWは中間選別装置15に搬送
され、ステップ233において重量による中間選別が行わ
れる。この中間選別は、ステップ232において演算され
たそのコンロッドWの基準重量を大端穴加工前の基準重
量の目標値、すなわちMp+m1と比較することにより行わ
れ、前述の許容管理限界以内にあれば良品と判定されて
第2姿勢変換装置21に送られ、それ以外のものは不良品
シュート16より排出される。次いで、CPU31は、ステッ
プ234において、それ以前の修正サイクルにおいて中間
重量計測装置14により計測された基準重量が演算されて
記憶されたコンロッドWが1ロットに達する毎に基準重
量の平均値を演算してメモリ32に記憶させ、その都度前
述した演算手順に基づいて第1補正量C1を演算してメモ
リ32に記憶させる。
(大端穴加工ステップIV) 本ステップにおいては、中間選別装置15から第2姿勢
変換装置21に送られたコンロッドWは姿勢が変換され、
第2クランプ装置22に送られてクランプされ、Z方向に
進退動する穴仕上加工装置23により大端穴Wcの仕上加工
がなされて完成される。
(最終選別及び第2補正量演算ステップV) このステップは第20図のフローチャートに示されてい
る。完成されたコンロッドWは第3姿勢変換装置24によ
り姿勢が変換されて仕上重量計測装置26に送られ、ステ
ップ240において大端部と小端部の重量が計測される。C
PU31は、ステップ214においてこの大端部と小端部の重
量を読み込み、続くステップ242においてこの重量に基
づいて基準重量を演算してメモリ32に記憶させる。次い
で、コンロッドWは穴径計測選別装置27に送られ、ステ
ップ243において大端穴Wcの径が計測され、続くステッ
プ244において最終選別がなされる。この最終選別はス
テップ242において演算された基準重量を目標値Mpと比
較すると共にステップ243において計測された大端穴径
を大端穴の仕上加工径Dと比較することにより行われ、
基準重量が前述の許容管理限界以内であり、かつ大端穴
径が所定の許容管理限界以内にあれば良品として搬出シ
ュート28より次の工程に向けて搬送され、それ以外のも
のは不良品シュート29より排出される。次いで、CPU31
は、ステップ245において、それ以前の修正サイクルに
おいて仕上重量計測装置26により計測された基準重量が
演算されて記憶されたコンロッドWが1ロットに達する
毎に基準重量の平均値を演算してメモリ32に記憶させ、
その都度前述した演算手順に基づいて第2補正量C2を演
算してメモリ32に記憶させる。以上により、本実施例の
1サイクルの作動は終了する。
上記実施例においては、補正手段113は第1演算手段1
10により演算された修正重量を補正し、その結果第2演
算手段111により演算される修正切込量が補正されるよ
うにしているが、補正手段113は第2演算手段111により
演算された修正切込量を補正するようにしてもよい。
なお、上記実施例においては第1クランプ装置60を第
1ベッド10に固定し、加工ユニット70をプランジ方向X
及びトラバース方向Yに移動させるようにしたが、第1
クランプ装置60と加工ユニット70はX及びY方向に相対
的に移動させればよく、従って加工ユニット70の代りに
第1クランプ装置60をX及び/又はY方向に移動させる
ようにしてもよい。
また、加工ユニットとして第17図に示すような正面フ
ライス3を備えたものを使用し、プランジ方向Xの移動
のみによって補正された補正重量(m2+C1+C2)を切除
するようにしてもよい。
また、上記実施例においては、小端穴の仕上加工が完
了したコンロッドWを本装置に搬入し、大端部先端に形
成したバランス修正用突起Waから修正重量を切除してバ
ランス修正を行うものとして説明したが、本発明はバラ
ンス修正用突起WaをコンロッドWの小端部先端に設け、
これら修正重量を切除してバランス修正を行い、小端穴
の最終仕上加工を穴仕上加工装置23により行うようにし
て実施してもよい。また、バランス修正用突起をコンロ
ッドWの大小端部両先端に設け、この両突起から修正重
量を切除してバランス修正を行い、然る後に大小両端穴
の最終仕上加工を穴仕上加工装置23により行うようにし
てもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるコンロッドバランス修正装置の全
体構成図、第2図〜第21図は本発明によるコンロッドバ
ランス修正装置の一実施例を示し、第2図は全体平面
図、第3図は第2図のIII−III線に沿った重量計測装置
の側面図、第4図は第2図のIV−IV線に沿った穴径計測
装置の側面図、第5図は第2図のV−V線に沿ったクラ
ンプ装置の正面図、第6図は第5図のVI−VI線に沿った
加工ユニット等の平面図、第7図は第6図のVII−VII線
に沿った端面測定ヘッドの断面図、第8図は第5図のVI
II−VIII線に沿った原位置較正装置の側面図、第9図は
第6図のIX−IX線に沿った側面図、第10図は第6図に対
応する作動説明図、第11図は第10図のXI−XI線に沿った
作動説明図、第12図はコンロッドの形状及び寸法を示す
断面図、第13図は修正重量を切除する場合の加工ユニッ
トの作動説明図、第14図は較正の場合の加工ユニットの
作動説明図、第15図は基準重量管理グラフの一例を示す
図、第16図〜第20図は修正重量を切除し大端穴の仕上加
工を行う場合の作動を示すフローチャート、第21図は較
正の場合の作動を示すフローチャート、第22図は従来技
術の一例の説明図である。 符号の説明 23……穴仕上加工装置、26……仕上重量計測装置、40…
…原重量計測装置、50……穴径計測装置、70……加工ユ
ニット、75……案内送り装置、110……第1演算手段、1
11……第2演算手段、112……制御手段、113……補正手
段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 幸雄 豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭48−2378(JP,A) 特公 昭55−11459(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬入されたコンロッドの大端部重量と小端
    部重量を計測する原重量計測装置と、この原重量計測装
    置の計測結果に基づく送りが与えられて同計測結果に応
    じた修正重量を前記コンロッドの大端部及び小端部の少
    なくとも何れか一方の先端に設けたバランス修正用突起
    の端面から切除して同コンロッドのバランス修正を行う
    加工ユニットを備えてなるコンロッドバランス修正装置
    において、 前記加工ユニットを前記コンロッドに対し相対的に移動
    させる案内送り装置と、前記コンロッドの大端穴及び小
    端穴の少なくとも何れか一方の穴で荒加工状態となって
    いるものの径を計測する穴径計測装置と、荒加工状態の
    前記穴に仕上加工を行って所定の仕上径とする穴仕上加
    工装置と、前記仕上げ加工がなされたコンロッドの大端
    部重量と小端部重量を計測する仕上重量計測装置と、前
    記穴径計測装置の計測結果に基づいて計測された穴の仕
    上加工により切除される重量を演算するとともにこの演
    算結果と前記原重量計測装置の計測結果に基づいて仕上
    加工後に適正なバランスを得るためにバランス修正用突
    起から切除すべき修正重量を予測演算する第1演算手段
    と、この第1演算手段により予測演算された修正重量を
    前記バランス修正用突起から切除するための前記バラン
    ス修正用突起の端面に対する前記加工ユニットの相対的
    修正切込量を演算する第2演算手段と、前記仕上重量計
    測装置の計測結果に基づいて前記相対的修正切込量を補
    正する補正手段と、この補正された相対的修正切込量に
    基づき前記案内送り装置を作動させて前記加工ユニット
    により前記バランス修正用突起の端面から補正された修
    正重量を切除させる制御手段を備えたことを特徴とする
    コンロッドバランス修正装置。
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