JP2579368C - - Google Patents

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JP2579368C
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インペリアル ケミカル インダストリーズ パブリック リミティド カンパニー
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【発明の詳細な説明】 本発明は熱転写印刷、特に関連ドナーシートと共に使用するための熱転写印刷
レシーバーシートに関する。 現在有用な熱転写印刷(TTPと称される)技術は一般に関連ドナーシートからの
像媒体の熱転写によるレシーバーシート上の像の形成を伴なう。ドナーシートは
典型的には通常ろう及び/または重合体樹脂結合剤を含むインク媒体中に混入さ
れた昇華性染料を含む転写層で被覆された紙、合成紙または重合体フィルム材料
の支持基材を含む。関連レシーバーシートは通常一表面上に染料受理性の重合体
受容層を有する同様の材料の支持基材を含む。各々の転写層及び受容層が接触し
て配置されたレシーバーシート及びドナーとを含む組立体が例えばテレビの信号
の如き情報信号から誘導されたパターン化領域中で選択的に加熱される場合、染
料はドナーシートからレシーバーシートの染料受理性層に移されてその中に特定
パターンの単色像を形成する。異なる単色染料、通常シアン、マゼンタおよび黄 色を用いてこの方法を繰り返すことにより、充分着色された像がレシーバーシー
ト上に形成される。従って像形成は熱転写による染料分散に依存している。 加熱された組立体から像形成シートの分離を容易にするため、転写層及び受容
層の少なくとも一つを、シリコーン油の如き離型剤と合体してもよい。 鮮明な像の現像を行なうのに必要とされる強い局所加熱はレーザー光線像形成
を含む種々の技術により適用し得るが、熱印刷の便利で広く使用される技術は、
例えばドットマトリックスバラエティーの熱プリントヘッドを伴ない、ここで各
ドットは独立の加熱要素(所望により電気的に制御された)により提供される。 入手可能な TTPプリント装置は、得られるプリントの許容性および外観を減ず
る比較的低い光学密度の不適当なプリントしたスポットを含んでなる不完全なレ
シーバーシートを形成することが観察された。従来微細ドットと呼んだこの小さ
な不十分な部分は印刷時間でのプリントヘッドに対するドナーシートの適合性が
乏しい結果であると考えられる。 種々のレシーバーシートが TTP法に使用するために提案されてきた。例えば、
欧州特許A−0194106 号は基材及びその上の像受容層、並びにこの基材と受容層
の間に中間層を有する熱転写性シートを開示している。 中間層は基材と受容層の間でクッションとして作用し、主に樹脂、例えば 100
kg/cm2もしくはそれ以下の 100%モジュラスを有するポリウレタン、ポリアク
リレートもしくはポリエステルからなる。この中間層がより高いモジュラスの樹
脂より形成されている場合、ドナー及びレシーバーシートの間に不十分な接着が
みられる。 米国特許第 4734397号は、基材と染料受容層の間に圧縮層を含んでなる受容シ
ートを提供することにより染料受容層の不均一性及びダストの封入より生ずる不
規則な像の形成を避けることを求めている。圧縮層(好ましくは樹脂、例えばポ
リメチルメタクリレート、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、改質ポリブ
チレン−テレフタレートもしくはポリウレタンを含んでなる)を塗料として、例
えばジクロロメタン及びトリクロロエチレンを含んでなる混合溶媒中の溶液とし
て少なくとも 2.0g/m2の被覆面積でおよび 500%未満の破断伸び率を有し基
材に塗布する。好ましくは、この圧縮層は 350メガパスカル未満の圧縮モジュラ スを示す。 追加加工及び乾燥工程は圧縮被覆層の提供に含まれる。さらに、そのような層
の存在は隣接する受容層に転写する染料を妨害しやすく、それにより得られる像
のシェードパターンに望ましくない変化を引き起こす。 本発明者らは追加圧縮層を必要とせず前記微細ドット問題を解決または実質的
に排除する TTP法に使用するための簡易化レシーバーシートを考案した。 従って、本発明はその表面上にドナーシートから熱転写された染料を受容する
染料受理性の受容層を有する支持基材を含む、相溶性ドナーシートと共に使用す
るための熱転写印刷レシーバーシートであって、前記基材が延伸されておりかつ
この基材の 0.5〜50重量%のオレフィンポリマー及び/又はポリエステルエラス
トマーを含む合成フィルム形成性ポリエステルの層からなり、そしてこの基材は
温度 200℃及び圧力2メガパスカルにおいて少なくとも 4.5%の変形指数を有す
ることを特徴とし、前記基材内にポリエステルエラストマーが存在しない場合、 a)前記受容層が同時押出により形成されること、又は b)前記基材が無機充填剤をさらに含むこと のいずれかをさらに特徴とするレシーバーシートを提供する。 本明細書に於いて、下記の用語は以下に指定された意味を有するものと理解す
べきである。 “シート”は単一の個々のシートだけでなく、複数のシートにさらに分割し得
る連続のウェブもしくはリボンのような構造を含む。 ドナーシートに関する“相溶性”は、ドナーシートがそれと接触して置かれた
レシーバーシートの受容層中に熱の影響下で移動しその受容層中に像を形成し得
る染料で含浸されることを示す。 “不透明の”は、レシーバーシートが可視光に対して実質的に不透過性である
ことを意味する。 “ボイド化される(voided)”は、受容シートの基材が少なくとも一部の不連続
の独立気泡を含む気泡質構造を含むことを示す。 “フィルム”は、支持基材の不在下で独立に存在し得る自己支持性構造体であ
る。 “帯電防止性”は、帯電防止層の適用により処理された受容層が処理表面で静
電気を蓄積する、未処理シートに対して、減少された傾向を示すことを意味する
。 “変形指数”は温度 200℃において以下に記載のテスト法によりシートの面に
通常加えられる2メガパスカルの圧力を基材シートに加えた際にみられる基材シ
ートの最初の厚さのパーセントとして表わされる変形である。 前記テスト法は TTP操作の間熱プリントヘッドにおいてレシーバーシートが遭
遇する条件とほぼ同じ条件を与えるようにされている。テスト装置は0.785mm2
表面積のプローブを有する熱化学分析機、パーキンエルマー(Perkin Elmer)タ
イプTMA7を含んでなる。 基材のサンプル、例えば厚さ 125μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルムをサンプルホルダー内のTMA7炉に入れ、200℃の選んだ温度において平
衡させる。プローブを装入し、フィルムサンプルの表面に 0.125メガパスカルの
圧力を加え、変形が0であることを観察する。プローブの負荷を増し、それによ
りサンプルに2メガパスカルの圧力を加える。負荷を増した際見られるプローブ
の変形を記録し、未変形ホットサンプル(0.125メガパスカル圧力下)の厚さのパ
ーセンテージとして表わす。このパーセンテージはテストした基材の変形指数(
DI)である。 本発明によればレシーバーシートの基材はあらゆる合成のフィルム形成性重合
体材料から形成されてよい。適当な熱可塑性合成材料はエチレン、プロピレンも
しくはブテン−1の如き1−オレフィンのホモポリマーまたはコポリマー、ポリ
アミド、ポリカーボネート、及び特に一種以上のジカルボン酸またはそれらの低
級アルキル(6個までの炭素原子)ジエステル、例えばテレフタル酸、イソフタ
ル酸、フタル酸、2,5−、2,6−もしくは2,7−ナフタレンジカルボン酸
、コハク酸、セバジン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4′−ジフェニルジ
カルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸または1,2−ビス−p−カルボキシフ
ェノキシエタン(所望によりピバル酸の如きモノカルボン酸と共に)を一種以上
のグリコール、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタ ノールと縮合することにより得ることができる合成の線状ポリエステルを含む。
特に、例えば英国特許第838708号明細書に記載されているように二つの互いに垂
直方向に典型的に70〜125 ℃の範囲の温度で逐次延伸することにより二軸延伸さ
れついで好ましくは典型的に 150〜250 ℃の範囲の温度でヒートセットされたフ
ィルムの如き、ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。 本発明によれはレシーバーシート用のフィルム基材は少なくとも 4.5%の変形
指数(DI)を示す。変形した基材の弾性回復は鋭い鮮明度及び良好なコントラス
トを有する TTP像の形成に重要であり、好ましい基材は約50%を越えないDIを示
す。従って、好ましくは、レシーバーシートは 4.5〜50%、特に10〜30%の範囲
内のDIを示す。好ましくは望ましい性能は15〜25%のDIにおいてみられる。 必要なDIは基材ポリマーに有効量の分散性重合体軟化剤を混入することにより
得られる。例えば、ポリエチレンテレフタレート基材のDIは、その内部にオレフ
ィンポリマー、例えば低もしくは高密度ホモポリマー、特にポリエチレン、ポリ
プロピレンもしくはポリ−4−メチルプロピレン−1、オレフィンコポリマー、
特にエチレン−プロピレンコポリマー、またはそれらの2種もしくはそれ以上の
混合物を混入することにより必要な値に調節される。ランダム、ブロックまたは
グラフトコポリマーを用いてもよい。 ポリエチレンテレフタレート基材中での前記オレフィンポリマーの分散性は所
望の特性を与えるには不十分である。従って、好ましくはオレフィンポリマー軟
化剤と共に分散剤を混入する。分散剤はカルボキシル化ポリオレフィン、特にカ
ルボキシル化ポリエチレンを含んでなることが都合がよい。 カルボキシル化ポリオレフィンはポリオレフィン鎖上にカルボキシル基を導入
するためオレフィンホモポリマー(好ましくはエチレンホモポリマー)の酸化に
より製造される。この他に、カルボキシル化ポリオレフィンはオレフィン系不飽
和酸もしくは無水物、例えばアクリル酸、マレイン酸、もしくは無水マレイン酸
とオレフィン(好ましくはエチレン)との共重合により製造される。カルボキシ
ル化オレフィンを所望により一部中和してもよい。適当なカルボキシル化ポリオ
レフィンは、150〜100000cps(好ましくは 150〜50000cps)のブルックフィールド
粘度(140℃)及び5〜200mg KOH/g(好ましくは5〜50mg KOH/g)の酸価 (酸価は1gのポリマーを中和するに必要な KOHのmg数である)を有するものを
含む。 他の重合体軟化剤(これは重合体分散剤の存在を必要としない)は重合体エラ
ストマーを含んでなる。適当な重合体エラストマーはポリエステルエラストマー
、例えばn−ブチルテレフタレートとテトラメチレングリコールのブロックコポ
リマーまたはn−ブチルテレフタレート硬質セグメントと酸化エチレン−酸化プ
ロピレン軟質セグメントのブロックコポリマーを含む。そのようなポリエステル
エラストマーブロックコポリマーは以下に記載の種類の不透明なボイド化基材に
混入するに特に適当である。 混入した重合体軟化剤の量は、総基材(基材ポリマープラス軟化剤および分散
剤)の 0.5〜50、特に 1.0〜25重量%の範囲内であることが都合がよい。 基材組成物の重合体成分は従来の方法で混合してよい。例えば、成分をタンブ
ルもしくはドライブレンドし、または押出機内で配合し、続いて冷却し、通常粒
子もしくはチップに微粉砕することにより混合してよい。 本発明によればレシーバーシート用のフィルム基材は一軸延伸されてもよいが
、フィルムの平面で二つの互いに垂直方向に延伸することにより二軸延伸して機
械的性質及び物理的性質の満足な組合せを得ることが好ましい。フィルムの形成
は、延伸重合体フィルムを製造するための当業界で公知の方法、例えばチューブ
ラフィルム法またはフラットフィルム法により行なわれてもよい。 チューブラフィルム法に於いて、同時二軸延伸は熱可塑性重合体チューブを押
出し、ひき続いて急冷し、再加熱し、ついでガス内圧により膨張して横方向の延
伸を誘導し、ついで長さ方向の配向を誘導する速度で延伸することにより行ない
得る。 好ましいフラットフィルム法に於いて、フィルム形成性ポリマーはスロットダ
イにより押出され、チルド流延用ドラム上で急冷されてポリマーが無定形状態に
冷却されることを確実にする。 ついで、延伸は冷却押出物を重合体のガラス転移温度より高い温度で少なくと
も一つの方向に延伸することにより行なわれる。逐次延伸はまず平らな冷却押出
物を一方向、通常長さ方向、即ちフィルム延伸機械中の前方向に延伸し、ついで 横方向に延伸することにより行ない得る。押出物の前方延伸は、一組の回転ロー
ル上で、または二対のニップロール間で都合よく行なわれ、ついで横延伸が幅出
機中で行なわれる。延伸はフィルム形成性ポリマーの性質により決められる程度
で行なわれる。例えば、ポリエステルは、通常延伸ポリエステルフィルムの寸法
が延伸の方向または各方向でもとの寸法の 2.5〜4.5 倍であるように延伸される
。 延伸フィルムはフィルム形成性ポリマーのガラス転移温度より高いがその融解
温度よりも低い温度で寸法拘束下でヒートセットしてポリマーの結晶化を誘導す
ることにより寸法安定化されてもよく、そうされることが好ましい。 本発明の好ましい実施態様に於いて、レシーバーシートは不透明な基材を含む
。不透明度は、とりわけフィルムの厚さ及び充填剤含量に依存するが、不透明の
基材フィルムは0.75〜1.75、特に 1.2〜1.5 の透過光学密度(サクラ・デンシト
メーター(Sakura Densitometer)、型式 PDA65、透過様式)を示すことが好まし
い。 レシーバーシート基材はフィルム形成性合成重合体中に有効量の不透明剤を混
入することにより都合よく不透明にされる。しかしながら、本発明の更に好まし
い態様に於いて、不透明基材は前記のようにボイド化される。それ故、不透明の
ボイド化された基材構造を形成し得る薬剤の有効量をポリマー中に混入すること
が好ましい。また不透明度を与える好適なボイド化剤(voiding agent)は、非相
溶性の樹脂充填剤、粒状の無機充填剤または二種以上のこのような充填剤の混合
物を含む。 “非相溶性の樹脂”とは、フィルムの押出及び加工中に遭遇する最高温度で融
解しないか、あるいは重合体と実質的に不混和性である樹脂を意味する。このよ
うな樹脂は、ポリエステルフィルム中に混入するためにはポリアミド及びオレフ
ィンポリマー、特に分子中に6個までの炭素原子を含むモノ−α−オレフィンの
ホモポリマーまたはコポリマー、あるいはポリオレフィンフィルム中に混入する
ためには前記の種類のポリエステルを含む。 不透明のボイド化された基材を形成するのに適した無機充填剤は、通常の無機
の顔料及び充填材、特にアルミナ、シリカ及びチタニアの如き金属酸化物または メタロイド酸化物、並びにカルシウム及びバリウムの炭酸塩及び硫酸塩の如きア
ルカリ土類金属塩を含む。硫酸バリウムが特に好ましい充填材であり、これはま
たボイド化剤として作用する。 また、非ボイド化無機充填剤をフィルム形成性合成重合体基材に加えてもよい
。 適当なボイド化および/または非ボイド化充填材は均質であってよく二酸化チ
タンまたは硫酸バリウム単独の如き単一の充填材物質または化合物から本質的に
なる。また、充填材の少なくとも一部は不均質であってもよく、主な充填材物質
が付加的な改質成分と混在されてもよい。例えば、主な充填材粒子は顔料、石け
ん、表面活性剤の如き表面活性剤またはその他の改質剤で処理されて充填剤が基
材重合体と適合性である程度を助長または変化させてもよい。 本発明の好ましい実施態様において、レシーバーシートはフィルム形成性シー
トへの非相溶性樹脂及び粒状無機充填剤(ボイドを形成してもしなくてもよい)
、特に二酸化チタンの両方を混入することにより不透明にされる。 満足な程度の不透明度、ボイド化及び白色を有する基材の製造は、充填材が微
細であるべきであることを必要とし、粒子の数の99.9%の実際の粒度が30μmを
越えないことを条件として平均粒度が 0.1〜10μmであることが望ましい。充填
材が 0.1〜1.0 μmの平均粒度を有することが好ましく、0.2〜0.75μmの平均
粒度を有することが特に好ましい。粒度を減少することは基材の光沢を改良する
。 粒度は電子顕微鏡、コールター計数器、または沈降分析により測定することが
でき、平均粒度は選ばれた粒度以下の粒子の割合を表わす累積分布曲線をプロッ
トすることにより決定し得る。 本発明によればフィルム支持体中に混入された充填材の粒子のいずれもが30μ
mを越える実際の粒度をもたないことが好ましい。このようなサイズを越える粒
子は当業界で公知の篩分け方法により除去し得る。しかしながら、篩分け操作は
常に選ばれたサイズより大きい全ての粒子を排除するのに全く成功するとは限ら
ない。それ故、実際には、粒子の数の99.9%のサイズは30μmを越えるべきでは
ない。粒子の99.9%の大きさは20μmを越えないことが最も好ましい。 重合体基材中への不透明剤/ボイド化剤の混入は通常の技術、例えば重合体が
誘導されるモノマー反応体との混合、またはフィルムの形成前にグラニュール形
態もしくはチップ形態の重合体とのドライブレンドにより行ない得る。 基材重合体中に混入される充填材、特に硫酸バリウムの量は、重合体の重量に
対して5重量%以上、50重量%以下であることが望ましい。充填材の濃度が基材
重合体の重量に対し8〜30重量%、特に15〜20重量%である場合に、不透明度及
び光沢の特に満足な水準が得られる。 所望により一般に比較的少量のその他の添加剤をフィルム基材に混入してもよ
い。例えば、ボイド化を助長するには25%までの量のチャイナクレーが混入され
てもよく、白色度を助長するには 1500ppmまでの量の光学増白剤が混入されても
よく、色を改良するためには 10ppmまでの量の染料が混入されてもよく、ここで
特定される濃度は基材重合体の重量基準の重量でもって示される。 基材の厚さはレシーバーシートの意図される適用例に応じて変化してもよいが
、一般には 250μmを越えず、50〜190 μmの範囲であることが好ましい。 前記の種類の基材を有するレシーバーシートは、(1)強度、コントラスト及
び高品質のアークワークの触感を有するプリントの製造に必須の白色度、不透明
度、(2)プリントヘッドとの接触に関連する像のしみ通し及び表面変形に対す
る改良された耐性に寄与する剛性及び剛さの程度、(3)寸法安定性及び耐カー
ル性を与える熱安定性及び化学安定性の程度を含む多数の利点を与える。 TTPが前記の種類のボイド化された基材の表面に直接行なわれる場合には、現
像された像の光学密度は低い傾向があり、得られるプリントの品質は一般に劣る
。それ故、受容層は基材の少なくとも一つの表面に必要とされ、(1)ドナーシ
ートから熱転写された染料に対する高い受理性、(2)許容し得る程光沢のある
プリントの製造を確実にするため熱プリントヘッドとの接触による表面変形に対
する耐性及び(3)安定な像を保持する能力を示すことが望ましい。 前記の基準を満足する受容層は、染料受理性の合成熱可塑性重合体を含む。受
容層の形態は、必要とされる特性に応じて変化し得る。例えば、受容重合体は、
転写された像の光学密度を高めるためには本質的に無定形の性質のものであって
もよく、表面変形を減少するためには本質的に結晶性であってもよく、あるいは 特性の適当なバランスを与えるためには一部無定形/結晶性であってもよい。 受容層の厚さは広範囲にわたって変化し得るが、一般に50μmを越えない。受
容層の乾燥厚さは、とりわけ特別な受容重合体中に現像された得られる光学密度
を支配し、0.5〜25μmの範囲であることが好ましい。特に、本明細書中に記載
された不透明/ボイド化された重合体基材層と関連して受容層の厚さを 0.5〜10
μmの範囲内に注意深く制御することにより、表面変形に対する驚く程有意な改
良が、転写された像の光学密度を相当減じることなく、なされる。 受容層に使用し、かつ基材層に充分な接着を与える染料受理性重合体は、適当
にはポリエステル樹脂、特にテレフタル酸、イソフタル酸及びヘキサヒドロテレ
フタル酸の如き一種以上の二塩基性芳香族カルボン酸とエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール及びネオペンチルグリコールの如
き一種以上のグリコール、特に脂肪族グリコールとから誘導されたコポリエステ
ル樹脂を含む。満足な染料受理性及び変形に対する耐性を与える典型的なコポリ
エステルは、特に50〜90モル%のエチレンテレフタレート及びそれに応じて50〜
10モル%のエチレンイソフタレートのモル比のエチレンテレフタレートとエチレ
ンイソフタレートとのコポリエステルである。好ましいコポリエステルは65〜85
モル%のエチレンテレフタレートと35〜15モル%のエチレンイソフタレートとを
含み、特に約82モル%のエチレンテレフタレートと約18モル%のエチレンイソフ
タレートとのコポリエステルが好ましい。 基材層上の受容層の形成は、通常の技術により、例えば重合体を予め形成され
た基材層上に注入成形することにより行ない得る。しかしながら複合シート(基
材及び受容層)の形成は、マルチオリフィスダイの独立のオリフィス中の各々の
フィルム形成性層の同時押出、その後の溶融層の一体化によるか、あるいは好ま
しくは各々の重合体の溶融流がまずダイマニホールドへと通じる溝内で一体化さ
れ、その後混合せずに層流の条件下でダイオリフィスから一緒に押出されること
による同時押出により都合よく行なわれて、これにより複合シートを製造する。 同時押出シートは、前記の如く、延伸されて基材の分子配向を行ない、ついで
好ましくはヒートセットされる。一般に、基材層を延伸するのに適用される条件
は受容重合体の部分結晶化を誘導し、それ故、受容層の所望の形態を発現するの に選ばれた温度で寸法拘束下にヒートセットすることが好ましい。こうして受容
重合体の結晶融解温度より低い温度でヒートセットを行ない、ついで複合体を冷
却することにより、受容重合体は本質的に結晶のまま残る。しかしながら、受容
重合体の結晶融解温度より高い温度でヒートセットすることにより受容重合体は
本質的に無定形にされる。ポリエステル基材とコポリエステル受容層とを含む受
容シートのヒートセットは、実質的に結晶性受容層を生じるには 175〜200 ℃の
範囲の温度、または本質的に無定形の受容層を生じるには 200〜250 ℃の温度で
都合よく行なわれる。 所望により本発明のレシーバーシートは受容層から離れた基材の表面に裏打層
を取り付けてもよい。この裏打層は重合体樹脂結合剤及び5〜250nm の平均粒度
を有する非フィルム形成性不活性粒状物質を含んでなる。この裏打層は、シート
の滑り、粘着防止及び一般的取扱特性を改良するに有効な量の粒状物質を含む。
そのようなスリップ剤は裏打層の形成に続くフィルム加工の間フィルムを形成し
ないあらゆる粒状物質、例えばシリカ、アルミナ、チャイナクレー及び炭酸カル
シウムの如く無機物質、または高ガラス転移温度(Tg75℃)を有する有機ポリ
マー、例えばポリメチルメタクリレートもしくはポリスチレンを含んでなる。好
ましいスリップ剤はシリカであり、好ましくはコロイドゾルとして用いられるが
、コロイドアルミナゾルも適当である。2種以上の粒状スリップ剤の混合物も所
望により用いてよい。 例えば光子相関スペクトルによって測定したスリップ剤の平均粒度は5〜250n
m、好ましくは5〜150nm である。好ましくは望ましいシート供給挙動はスリッ
プ剤が5〜150nm のサイズ範囲の小及び大粒子の混合物、特に5〜50nm、好まし
くは20〜35nmの平均粒度の小さな粒子及び70〜150nm、好ましくは90〜130nm の
平均粒度の大きな粒子の混合物を含んでなる。 スリップ添加剤の量は裏打層の乾燥重量の5〜50%、好ましくは10〜40%の範
囲内であることが都合がよい。混合したサイズの粒子を用いる場合、小:大粒子
の重量比は適当には1:1〜5:1、特に2:1〜4:1である。 裏打層の厚さはかなりの範囲に及び、用いるプリンター及びプリントヘッドの
種類により異なるが、通常 0.005〜10μmである。特に有効なシート供給挙動は スリップ粒子の少なくとも一部が裏打層の表面から突き出ている場合にみられる
。従って、望ましくは、裏打層の厚さは約0.01〜1.0 μm、特に0.02〜0.1nm で
ある。 裏打層の重合体結合剤樹脂は、プリントヘッドにおいて遭遇する温度に耐性で
あり、好ましくは光学的透明性を示し及び支持基材に強く接着する連続、好まし
くは均質フィルムを形成できる技術上公知のどのポリマーであってよい。 適当な重合体結合剤は、 (a)アミンもしくはアミドとアルデヒドの相互作用により製造される「アミ
ノプラスト」樹脂、典型的にはメラミン及びホルムアルデヒドのアルキル化縮合
生成物例えばヘキサメトキシメチルメラミン; (b)ホモポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート; (c)コポリエステル、特にジカルボン酸のスルホ誘導体、例えばスルホテレ
フタル酸および/またはスルホイソフタル酸; (d)スチレンと1種以上のエチレン系不飽和コモノマー、例えば無水マレイ
ン酸もしくはイタコン酸のコポリマー、特に英国特許明細書GB−A−1540067 に
記載されているコポリマー;及び特に (e)アクリル酸および/またはメタクリル酸および/またはその低級アルキ
ル(6個までの炭素原子)エステルのコポリマー、例えばエチルアクリレートと
メチルメタクリレートのコポリマー、メチルメタクリレート/ブチルアクリレー
ト/アクリル酸、典型的には55/27/18%及び36/24/40%のコポリマー、及び
特に親水性官能基を含むコポリマー、例えばメチルメタクリレートとメタクリル
酸のコポリマー、並びに例えばエチルアクリレート/メチルメタクリレート/ア
クリルアミドをモル比46/46/8%含んでなる架橋性コポリマー(後者のポリマ
ーは熱硬化樹脂例えば約25重量%のメチル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂の
場合特に有効である) を含む。 裏打層の形成は公知の方法で行ってよく、揮発性媒体中の樹脂及びスリップ剤
の溶液もしくは分散液を含んでなる塗料から支持基材へ層を塗布することが都合
よい。 重合体結合剤が連続均質被膜を形成できるとすれば、水性塗料媒体を用いてよ
く、この媒体は特にアクリルもしくはメタクリル裏打層の形成に適当である。 また、揮発性媒体は通常の有機溶媒または溶媒の混合物であり、その溶媒内に
重合体結合剤は可溶であり及びスリップ粒子は塗料より沈澱しない。適当な有機
溶媒はメタノール、アセトン、エタノール、ジアセトンアルコール及び2−メト
キシエタノールを含む。少量の他の溶媒、例えば塩化メチレン及びメチルエチル
ケトンもそのような、溶媒の混合物中に用いてよい。 基材への塗料の接着は、公知の接着促進剤の添加により改良される。上記の「
アミノプラスト」樹脂は接着促進剤としての添加に特に適当である。そのような
薬剤は所望により架橋触媒の添加により架橋され、及び基材表面に塗料を塗布後
架橋反応を開始するため加熱してよい。 液体塗料の塗布による裏打層の形成は、レシーバーシートの製造のどの段階で
行ってもよい。例えば、特にポリエステルフィルム基材の場合、その形成はあら
かじめ形成したフィルム基材の表面に直接裏打層組成物を付着させるため比較的
高い押出および/または処理温度を含む。特に、二軸フィルム延伸操作の2段階
(縦及び横)の間にインタードロー被膜として裏打組成物を塗布することが好ま
しい。 塗布した塗料媒体をその後乾燥させ揮発性媒体を除去し及び所望により結合剤
成分の架橋を行なう。乾燥は従来の方法、例えば塗布したフィルム基材を熱空気
オーブンに通すことにより行ってよい。もちろん、乾燥は通常の後形成フィルム
処理、例えば熱硬化の間行なわれる。 所望により、本発明によるレシーバーシートは帯電防止層も含んでよい。その
ような帯電防止層は従来受容層から離れた裏打層の露出面に提供される。従来の
帯電防止剤を用いてよいが、重合体帯電防止剤が好ましい。特に適当な重合体帯
電防止剤は我々の係属出願(英国特許明細書 8815632.8号)に記載されており、
この帯電防止剤は(a)エトキシル化ヒドロキシアミンのポリクロロヒドリンエ
ーテル及び(b)ポリグリコールジアミンを含んでなり、成分(a)及び(b)
の総アルカリ金属含量は(a)及び(b)の合わせた重量の 0.5%を越えない。 本発明の好ましい実施態様例において、レシーバーシートは紫外線安定剤の混 入により、紫外(UV)線に対して耐性にされる。安定剤はレシーバーシートのい
ずれの層中に存在してもよいが、それは受容層中に存在することが好ましい。安
定剤は独立の添加剤または好ましくは受容重合体の鎖中の共重合残基を含んでも
よい。特に、受容重合体がポリエステルである場合には、ポリマー鎖は芳香族カ
ルボニル安定剤の共重合エステル化残基を含むことが都合がよい。適当には、こ
のようなエステル化残基は、欧州特許公開第 31202号明細書に開示されているよ
うなジ(ヒドロキシアルコキシ)クマリンの残基、欧州特許公開第 31203号明細
書に開示されているような2−ヒドロキシ−ジ(ヒドロキシアルコキシ)ベンゾ
フェノンの残基、欧州特許公開第6686号明細書に開示されているようなビス(ヒ
ドロキシアルコキシ)−キサント−9−オンの残基、及び特に好ましくは欧州特
許公開第 76582号明細書に開示されているようなヒドロキシ−ビス(ヒドロキシ
アルコキシ)−キサント−9−オンを含む。上記の安定剤中のアルコキシ基は、
都合よくは1〜10個、好ましくは2〜4個の炭素原子、例えばエトキシ基を含む
。エステル化残基の含量は、全受容重合体に対し都合よくは0.01〜30重量%、好
ましくは0.05〜10重量%である。特に好ましい残基は1−ヒドロキシ−3,6−
ビス(ヒドロキシアルコキシ)キサント−9−オンの残基である。 本発明によれば、レシーバーシートは、所望により、受容層中、あるいは好ま
しくは基材から離れた受容層の露出表面の少なくとも一部の上の別個の層として
存在する離型剤を含んでもよい。 離型剤は、使用される場合には、ドナーシートから転写される染料に対し透過
性であるべきであり、ドナーシートに対するレシーバーシートの剥離性を高める
ために離型剤、例えば TTP法に通常使用される種類の離型剤を含む。適当な離型
剤は固体ろう、フッ素化重合体、エポキシ−及び/またはアミノ−変性シリコー
ン油の如きシリコーン油(好ましくは硬化された)及び特に有機ポリシロキサン
樹脂を含む。有機ポリシロキサン樹脂は受容層の露出表面の少なくとも一部の上
の別個の層としての塗布に特に適している。 離型剤は、所望により、特別なアジュバントを更に含んでもよい。適当には、
アジュバントは0.75μmを越えない平均粒度を有し、かつ TTP操作中に遭遇する
温度において熱安定性である有機または無機の粒状物質を含む。 離型剤中に必要とされるアジュバントの量は、必要とされる表面特性に応じて
変化し、一般にはアジュバント対離型剤の重量比が0.25:1〜2.0:1の範囲で
あるような量である。 表面摩擦特性の所望の制御を与えるため、アジュバントの平均粒度は0.75μm
を越えるべきではない。大きな粒度の粒子はまたレシーバーシートの曇りの如き
光学特性を減少する。望ましくは、アジュバントの平均粒度は 0.001〜0.5 μm
、好ましくは 0.005〜0.2 μmである。 離型剤の必要とされる摩擦特性は、とりわけ、TTP操作に使用される適合性ド
ナーシートの性質に依存するが、一般には、0.075〜0.75、好ましくは 0.1〜0.5
の静摩擦係数を与える関連離型剤とレシーバーシートとを用いて満足な挙動が
観察された。 離型剤は受容層中に約50重量%までの量でブレンドされてもよく、あるいは適
当な溶媒または分散剤中で受容層の露出表面に塗布されてもよく、その後例えば
100〜160 ℃、好ましくは 100〜120 ℃の温度で乾燥されて5μmまで、好まし
くは 0.025〜2.0 μmの乾燥厚さを有する硬化レリース層を形成する。離型剤の
塗布はレシーバーシートの製造中の都合のよい段階で行ない得る。かくして、レ
シーバーシートの基材が二軸延伸重合体フィルムを含む場合には、受容層の表面
への離型剤の塗布は、後延伸フィルムに対してオフラインで行なわれてもよく、
あるいはインラインの中間延伸被覆物として前方フィルム延伸段階と横方向のフ
ィルム延伸段階との間で塗布されてもよい。 所望により、離型剤の広がりを促進しかつドナーシートから転写された染料に
対する離型剤の透過性を改良するため、離型剤は更に表面活性剤を含んでもよい
。 上記の種類の離型剤は、優れた光学特性を有し表面欠陥、表面欠点がなく、種
々の染料に対して透過性であるレシーバーシートを形成し、かつ多重の逐次剥離
特性を与え、これによりレシーバーシートは異なる単色染料で逐次像形成されて
充分な着色像を形成し得る。特に、ドナーシートとレシーバーシートとの正確な
重ね合せは、各々のシートがしわ、破損またはその他の損傷を受けるという危険
性なしに、TTP操作中に容易に維持される。 本発明が図面を参照して説明される。図面、特に第4図を参照すると、TTP法
はドナーシート及びレシーバーシートを各々の転写層7及び剥離層4と接触して
組立てることにより行なわれる。ついで複数のプリント要素10(その一つのみが
示される)を含む電気的に活性化されたプリントヘッド9がドナーシートの保護
層と接触して置かれる。プリントヘッドの付勢は、選ばれた個々のプリント要素
10が熱くなるようにし、これにより転写層の下部領域から染料を染料透過性レリ
ース層4を通って受容層3中に昇華させ、そこで染料は一つ以上の加熱要素の像
11を形成する。ドナーシートから分離された、得られた像形成レシーバーシート
が、第5図に示されている。 ドナーシートをレシーバーシートに対して進行させ、上記の方法を繰り返すこ
とにより、所望の形態の多色像が受容層中に形成し得る。 裏打層の静摩擦係数は従来の傾斜平坦装置を用いて測定され、望ましくは 0.2
〜0.8、好ましくは 0.3〜0.7 及び特に 0.4〜0.5 の範囲内にある。 本発明をさらに以下の例を参考にして説明する。 実施例1 これは比較例であり、本発明によるものではない。 レシーバーシートを調製するため、重合体の重量基準で18重量%の平均粒径 0
.5μmを有する微細粒状硫酸バリウム充填材を含むポリエチレンテレフタレート
の第一重合体並びに82モル%のエチレンテレフタレート及び18モル%のエチレン
イソフタレートの未充填コポリエステルを含む第二重合体の別々の流れを別々の
押出機から単一溝同時押出組立体に供給し、ついでフィルム形成ダイを通して水
冷式の回転冷却ドラム上に押出して無定形のキャスト複合押出物を生成した。キ
ャスト押出物を約80℃の温度に加熱し、ついで前方延伸比 3.2:1で長さ方向に
延伸した。 次いで長さ方向に延伸したフィルムを約96℃の温度に加熱し、3.4:1の引張
比でテンターオーブン内で横方向に延伸した。 得られたシートは1つの表面上に約3μmの厚さのイソフタレート−テレフタ
レートコポリマーの受容層を有する約 125μmの厚さの充填されたポリエチレン
テレフタレートの不透明なボイド化された主基材を含んでいた。 用いた加熱温度のため、受容層は本質的に非晶質となる。 その一面にセルロース樹脂結合剤中にマゼンタ染料を含んでなる約2μmの厚
さの転写層を有する約6μmの厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート基材
を含んでなるドナーシートを用いてレシーバーシートの印刷特性を調べた。 接している転写および受容層を有するドナーおよびレシーバーシートのサンプ
ルを含んでなるサンドイッチを熱転写印刷機のゴムで被覆したドラム上におき、
61mmの直線密度で離れている絵素の直線配列を含んでなる印刷ヘッドと接触させ
た。10ミリ秒(ms)間約 350℃の温度にパターン情報シグナルに従って絵素を選
択的に加熱すると、マゼンタ染料はドナーシートの転写層から転写し、レシーバ
ーシートの受容層に加熱した絵素の相当する像を形成した。 レシーバーシートから転写シートをはがした後、レシーバーシート上の像を調
べると、印刷されていないスポットの形の小さな傷および比較的低い光学密度の
部分がみられた。これらの傷は通常レンズの形であり、その平均軸寸法を光学顕
微鏡で測定したところ以下のようであった。 長軸: 100〜112 μm 短軸: 60〜75μm 硫酸バリウム充填ポリエチレンテレフタレートの不透明なボイド化延伸加熱基
材層を前記方法によるがコポリエステル受容層を用いないで製造した。その変形
指数は、前記テスト法(200℃、2.0メガパスカル)により測定したところ、3.0%
であった。 実施例2 硫酸バリウム充填基材層がさらにGeneral Electric Corporationより入手可能
なn−ブチルテレフタレート硬質セグメント及びテトラメチレングリコール軟質
セグメントを含んでなる LOMOD BO500−a熱可塑性エラストマーブロックコポリ
マーを5重量%含んでなることを除いて例1の方法を繰り返した。 例1の方法に従い像を形成した場合、レシーバーシートが十分小さな傷を示し
、その平均寸法が 長軸:65〜88μm 短軸:35〜50μm であることが観察された。 実施例3 基材層中の LOMOD BO500の含量を15重量%に増すことを除いて例2の方法を繰
り返した。さらに印刷傷の寸法の低下が見られ、平均傷寸法は 長軸:45〜63μm 短軸:15〜25μm であった。 一枚の基材層の変形指数は 5.1%であった。 実施例4 基材層を硫酸バリウムを含まず並びにかわりに5重量%のプロピレンホモポリ
マー及び1重量%の二酸化チタン顔料を含むポリエチレンテレフタレート組成物
より形成することを除いて例1の方法を繰り返した。 像レシーバーシートが印刷傷を有しないことが観察された。 一枚の延伸及び加熱基材層の変形指数は14.5%であった。 前記例より、変形指数の増加に伴なう印刷傷の低下が明らかである。 好ましい特徴 本明細書に記載されるように、本発明のレシーバーシートは下記の好ましい特
徴を独立して、または組合せて示す。 1. レシーバーシートの基材層の変形指数は10〜30%である。 2. レシーバーシートの基材は延伸した熱可塑性重合体フィルムを含んでなる
。 3. レシーバーシートの基材は重合体軟化剤を含んでなる。 4. 軟化剤はオレフィンポリマーを含んでなる。 5. レシーバーシートの基材は分散剤を含んでなる。 6. 軟化剤は重合体エラストマーを含んでなる。 7. レシーバーシートの基材は不相溶性樹脂充填材もしくは粒状無機充填剤を
含んでなるボイド化剤を有効量含む。 8. 充填剤は硫酸バリウムを含んでなる。 9. レシーバーシートの基材はさらに二酸化チタン充填剤を含んでなる。 10.染料受容性重合体はコポリエステルを含んでなる。 11.剥離層はレシーバーシートの基材から離れた受容層の表面の少なくとも一
部の上にある。 12.レシーバーシートはさらに裏打層を含んでなる。 13.レシーバーシートはさらに帯電防止層を含んでなる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、その表面上に染料受理性の受容層3を有する重合体支持基材2を含
む TTPレシーバーシート1の一部の略正面図(縮尺ではない)である。 第2図は、レシーバーシートが独立の剥離層4を含む類似の部分略正面図であ
る。 第3図は、一表面(前表面)上に樹脂結合剤中に昇華性染料を含む転写層7を
有し第二表面(裏表面)に重合体保護層8を有する重合体基材6を含む相溶性 T
TPドナーシート5の部分略正面図(縮尺ではない)である。 第4図は TTP法の略正面図である。 第5図は像が形成されたレシーバーシートの略正面図である。 1…レシーバーシート、 2…重合体支持基材、 3…染料受容層、 4…剥離層、 5…ドナーシート、 6…重合体基材、 7…転写層、 8…重合体保護層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 表面上にドナーシートから熱転写された染料を受容する染料受理性の受容
    層を有する支持基材を含む、相溶性ドナーシートと共に使用するための熱転写印
    刷レシーバーシートであって、前記基材が延伸されておりかつこの基材の 0.5〜
    50重量%のオレフィンポリマー及び/又はポリエステルエラストマーを含む合成
    フィルム形成性ポリエステルの層からなり、そしてこの基材は温度 200℃及び圧
    力2メガパスカルにおいて少なくとも 4.5%の変形指数を有することを特徴とし
    、前記基材内にポリエステルエラストマーが存在しない場合、 a)前記受容層が同時押出により形成されること、又は b)前記基材が無機充填剤をさらに含むこと のいずれかをさらに特徴とするレシーバーシート。 2. 前記受容層がエチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとを含む
    コポリマーを含む、請求項1記載のレシーバーシート。

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