JP2578653B2 - 光カー導波路 - Google Patents
光カー導波路Info
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- JP2578653B2 JP2578653B2 JP28109088A JP28109088A JP2578653B2 JP 2578653 B2 JP2578653 B2 JP 2578653B2 JP 28109088 A JP28109088 A JP 28109088A JP 28109088 A JP28109088 A JP 28109088A JP 2578653 B2 JP2578653 B2 JP 2578653B2
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- Japan
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- waveguide
- optical
- kerr
- optical kerr
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は全光制御の超高速光スイッチに利用する。特
に、信号光の偏光方向を光カー効果により回転させる光
カー導波路に関する。本発明は、複屈折によって生じる
偏波分散が信号光とポンプ光との間の波長分散に比べて
十分に大きい複屈折材料により光カー導波路を形成する
ことにより、 非線形屈折率の非対角成分による影響を除去し、少な
いポンプパワーで良好な光スイッチングが可能な光カー
導波路を提供するものである。
に、信号光の偏光方向を光カー効果により回転させる光
カー導波路に関する。本発明は、複屈折によって生じる
偏波分散が信号光とポンプ光との間の波長分散に比べて
十分に大きい複屈折材料により光カー導波路を形成する
ことにより、 非線形屈折率の非対角成分による影響を除去し、少な
いポンプパワーで良好な光スイッチングが可能な光カー
導波路を提供するものである。
全光制御の光スイッチ、すなわち光で光を制御するス
イッチとして、従来から、三次の非線形効果である光カ
ー効果を用いた光カーシャッタが知られている。光カー
シャッタは、三次の非線形素子を用い、その主軸方向に
偏光したポンプ光パルスと、それと45度の方向に偏光し
た信号光パルスとを入射するものである。このとき、信
号光パルスの主軸方向成分の位相がポンプ光パルスによ
り変化し、信号光パルスの偏光方向が90度変化する。こ
れにより、信号光がスイッチングされる。
イッチとして、従来から、三次の非線形効果である光カ
ー効果を用いた光カーシャッタが知られている。光カー
シャッタは、三次の非線形素子を用い、その主軸方向に
偏光したポンプ光パルスと、それと45度の方向に偏光し
た信号光パルスとを入射するものである。このとき、信
号光パルスの主軸方向成分の位相がポンプ光パルスによ
り変化し、信号光パルスの偏光方向が90度変化する。こ
れにより、信号光がスイッチングされる。
しかし、この場合に、主軸方向に偏光したポンプ光
は、非線形定数の対角成分によって信号光成分の主軸方
向の位相を変化させるだけでなく、非対角成分により主
軸方向と直交する方向の位相も変化させる。この非線形
定数(屈折率)n2Bの非対角成分n2B⊥は、等方性媒質
の場合、対角成分n2Bに対して1/3の値をとる。
は、非線形定数の対角成分によって信号光成分の主軸方
向の位相を変化させるだけでなく、非対角成分により主
軸方向と直交する方向の位相も変化させる。この非線形
定数(屈折率)n2Bの非対角成分n2B⊥は、等方性媒質
の場合、対角成分n2Bに対して1/3の値をとる。
第4図は等方性媒質を用いた従来例光カー導波路を示
し、第5図および第6図は、光カー導波路内のそれぞれ
L=l、2lの二つの点における位相変調波形を示す。
し、第5図および第6図は、光カー導波路内のそれぞれ
L=l、2lの二つの点における位相変調波形を示す。
導波路長L=lのとき、ポンプ光による信号光の位相
変化φxの飽和値(∝n2B/τ)をφ0とすると、主
軸に直交する方向(Y軸)の位相変化φyの飽和値はφ
0/3となる。ここで、τはポンプ光と信号光との間の単
位長さあたりの群遅延差であり、この群遅延差は波長分
散その他によって生じる。したがって、光カースイッチ
に有効な位相変化は、 φx−φy=2φ0/3 となる。
変化φxの飽和値(∝n2B/τ)をφ0とすると、主
軸に直交する方向(Y軸)の位相変化φyの飽和値はφ
0/3となる。ここで、τはポンプ光と信号光との間の単
位長さあたりの群遅延差であり、この群遅延差は波長分
散その他によって生じる。したがって、光カースイッチ
に有効な位相変化は、 φx−φy=2φ0/3 となる。
導波路長L=lにおける群遅延差τlがポンプ光のパ
ルス幅に比べて十分に大きい場合には、カー変調波形の
時間幅はτlとなる。導波路長L=2lのときには、位相
変化φx、φy、φx−φyについては導波路長L=l
の場合と同じであるが、カー変調波形の時間幅は2τl
となる。
ルス幅に比べて十分に大きい場合には、カー変調波形の
時間幅はτlとなる。導波路長L=2lのときには、位相
変化φx、φy、φx−φyについては導波路長L=l
の場合と同じであるが、カー変調波形の時間幅は2τl
となる。
等方性媒質を使用した従来の光カー導波路では、非線
形屈折率n2Bの非対角成分n2B⊥の影響により、非対角
成分のない場合に比較してカー変調効率が2/3になり、
大きなポンプパワーが必要であった。また、一般にφy
は波長分散と偏波分散との関数となるため、その波形は
複雑であり、φx−φyも完全な矩形とはならず、クロ
ストーク劣化の原因となる欠点があった。
形屈折率n2Bの非対角成分n2B⊥の影響により、非対角
成分のない場合に比較してカー変調効率が2/3になり、
大きなポンプパワーが必要であった。また、一般にφy
は波長分散と偏波分散との関数となるため、その波形は
複雑であり、φx−φyも完全な矩形とはならず、クロ
ストーク劣化の原因となる欠点があった。
本発明は、以上の問題点を解決し、非線形屈折率n2B
の非対角成分n2⊥⊥による垂直偏光成分の影響を除去
し、少ないポンプパワーで動作する光カー導波路を提供
することを目的とする。
の非対角成分n2⊥⊥による垂直偏光成分の影響を除去
し、少ないポンプパワーで動作する光カー導波路を提供
することを目的とする。
本発明の光カー導波路は、この光カー導波路を形成す
る複数の光導波路が複屈折性であり、その複屈折によっ
て生じる偏波分散が信号光とポンプ光との間の波長分散
に比べて十分に大きいことを特徴とする。
る複数の光導波路が複屈折性であり、その複屈折によっ
て生じる偏波分散が信号光とポンプ光との間の波長分散
に比べて十分に大きいことを特徴とする。
光カー導波路の単位長さあたりの偏波分散をτpと
し、導波路長L=lとすると、主軸に直交する方向の位
相変化φyの時間幅はτp lとなる。このとき、位相
変化φyの飽和位相量は、エネルギ保存則から、 φy=φ0×(τ/τp) となる。したがって、偏波分散τpが単位長さあたりの
群遅延差τより十分に大きければ、 φy≪φ0=φx とすることができ、 φx−φy=φx(1−φy/φx) φx となる。すなわち、非対角成分の影響を除去できる。
し、導波路長L=lとすると、主軸に直交する方向の位
相変化φyの時間幅はτp lとなる。このとき、位相
変化φyの飽和位相量は、エネルギ保存則から、 φy=φ0×(τ/τp) となる。したがって、偏波分散τpが単位長さあたりの
群遅延差τより十分に大きければ、 φy≪φ0=φx とすることができ、 φx−φy=φx(1−φy/φx) φx となる。すなわち、非対角成分の影響を除去できる。
第1図は本発明実施例光カー導波路の斜視図を示す。
この光カー導波路は、光カー効果ほ示す媒質により形
成された複数の光導波路1を備え、この光導波路1が互
いに隣接する光導波路1に対して速い軸をほぼ直交させ
て縦続に接続される。第1図では、構造を示すために二
つの光導波路1を分離して示すが、実際にはこれらの光
導波路1は互いに融着される。速い軸を直交させている
のは、偏波分散τpを補償するためである。光導波路1
は例えば偏波保持形で複屈折の大きい光ファイバにより
形成され、各光導波路1の長さは同じである。
成された複数の光導波路1を備え、この光導波路1が互
いに隣接する光導波路1に対して速い軸をほぼ直交させ
て縦続に接続される。第1図では、構造を示すために二
つの光導波路1を分離して示すが、実際にはこれらの光
導波路1は互いに融着される。速い軸を直交させている
のは、偏波分散τpを補償するためである。光導波路1
は例えば偏波保持形で複屈折の大きい光ファイバにより
形成され、各光導波路1の長さは同じである。
ここで本実施例の特徴とするところは、複数の光導波
路1が複屈折性であり、その複屈折によって生じる偏波
分散が信号光とポンプ光との間の波長分散に比べて十分
に大きいことにある。
路1が複屈折性であり、その複屈折によって生じる偏波
分散が信号光とポンプ光との間の波長分散に比べて十分
に大きいことにある。
第2図および第3図は、光カー導波路内のそれぞれL
=l、2lの二つの点における位相変調波形を示す。
=l、2lの二つの点における位相変調波形を示す。
導波路長が0≦L≦lの区間では、信号光の主軸方向
のカー効果による位相変化φxは、第2図(a)に示す
ように、従来例と同じくφ0である。これに対して、主
軸に直交する方向の位相変化φyは、第2図(b)に示
すように、 φy=φ0×(τ/τp) となる。ここで、偏波分散τpが単位長さあたりの群遅
延差τより十分に大きいので、 φy≪φ0=φx であり、第2図(c)に示すように、 φx−φy=φx(1−φy/φx) φx となる。
のカー効果による位相変化φxは、第2図(a)に示す
ように、従来例と同じくφ0である。これに対して、主
軸に直交する方向の位相変化φyは、第2図(b)に示
すように、 φy=φ0×(τ/τp) となる。ここで、偏波分散τpが単位長さあたりの群遅
延差τより十分に大きいので、 φy≪φ0=φx であり、第2図(c)に示すように、 φx−φy=φx(1−φy/φx) φx となる。
また、導波路長が0≦L≦2lの区間では、主軸と垂直
方向の信号光成分が0≦L≦lの区間と逆方向にポンプ
光を掃引するため、ポンプ光は信号光の座標原点に戻
る。すなわち、第3図(b)に示すように位相変化φy
の時間幅はτp lのまま不変であり、位相変化φxの
時間幅だけ、第3図(b)に示すように2τlとなる。
したがって、第3図(c)に示すように、φx−φyの
時間幅は位相変化φxと同じ2πlとなり、飽和量はφ
0となる。したがって、従来例に比較して、ポンプパワ
ーが2/3でも同じ光スイッチング効果が得られる。すな
わち、非線形屈折率の値が50%増加したと同じ効果が得
られる。
方向の信号光成分が0≦L≦lの区間と逆方向にポンプ
光を掃引するため、ポンプ光は信号光の座標原点に戻
る。すなわち、第3図(b)に示すように位相変化φy
の時間幅はτp lのまま不変であり、位相変化φxの
時間幅だけ、第3図(b)に示すように2τlとなる。
したがって、第3図(c)に示すように、φx−φyの
時間幅は位相変化φxと同じ2πlとなり、飽和量はφ
0となる。したがって、従来例に比較して、ポンプパワ
ーが2/3でも同じ光スイッチング効果が得られる。すな
わち、非線形屈折率の値が50%増加したと同じ効果が得
られる。
以上の実施例では光導波路として偏波保持形の光ファ
イバを用いた場合を例に説明したが、方解石その他の複
屈折の大きいものを用いても本発明を同様に実施でき
る。
イバを用いた場合を例に説明したが、方解石その他の複
屈折の大きいものを用いても本発明を同様に実施でき
る。
以上説明したように、本発明の光カー導波路は、非線
形屈折率の非対角成分n2B⊥による主軸と直交する方向
の信号光成分の影響を除去することができる。このた
め、従来の比較して、等方性媒質の場合にポンプパワー
を2/3に低減することができる効果がある。また、波長
分散と偏波分散との複雑な関数となる位相変化φyの影
響を除去することにより、平坦なカー変調波形φx−φ
yが得られ、クロストーク特性を向上させることができ
る効果がある。
形屈折率の非対角成分n2B⊥による主軸と直交する方向
の信号光成分の影響を除去することができる。このた
め、従来の比較して、等方性媒質の場合にポンプパワー
を2/3に低減することができる効果がある。また、波長
分散と偏波分散との複雑な関数となる位相変化φyの影
響を除去することにより、平坦なカー変調波形φx−φ
yが得られ、クロストーク特性を向上させることができ
る効果がある。
第1図は本発明実施例光カー導波路の斜視図。 第2図は光カー導波路内のL=lの点における位相変調
波形を示す図。 第3図は光カー導波路内のL=2lの点における位相変調
波形を示す図。 第4図は従来例光カー導波路を示す図。 第5図は光カー導波路内のL=lの点における位相変調
波形を示す図。 第6図は光カー導波路内のL=2lの点における位相変調
波形を示す図。
波形を示す図。 第3図は光カー導波路内のL=2lの点における位相変調
波形を示す図。 第4図は従来例光カー導波路を示す図。 第5図は光カー導波路内のL=lの点における位相変調
波形を示す図。 第6図は光カー導波路内のL=2lの点における位相変調
波形を示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】光カー効果を示す媒質により形成された複
数の光導波路を備え、 この光導波路が互いに隣接する光導波路に対して速い軸
をほぼ直交させて縦続に接続された 光カー導波路において、 上記複数の光導波路は複屈折性であり、その複屈折によ
って生じる偏波分散が信号光とポンプ光との間の波長分
散に比べて十分に大きいことを特徴とする光カー導波
路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28109088A JP2578653B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 光カー導波路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28109088A JP2578653B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 光カー導波路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02126240A JPH02126240A (ja) | 1990-05-15 |
JP2578653B2 true JP2578653B2 (ja) | 1997-02-05 |
Family
ID=17634197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28109088A Expired - Fee Related JP2578653B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-11-07 | 光カー導波路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578653B2 (ja) |
-
1988
- 1988-11-07 JP JP28109088A patent/JP2578653B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02126240A (ja) | 1990-05-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |